捜真女学校中学部 の過去問分析
捜真女学校中学部の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
捜真女学校中学部 過去問分析(2015〜2026 年度・4 科がそろう回・算数と理科と社会は直近 3 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県横浜市神奈川区 |
| 男女 | 女子校(中学部・高等学部が女子。系列の捜真小学校は男女共学) |
| 旧称 | 英和女學校(設立時)、捜眞女學校(1892 年に改称) |
| 入試回 | 6 回(下の表) |
| 試験時間・配点 | 4 科の回は国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・社会 30 分 50 点・理科 30 分 50 点 |
| 面接 | 対話学力の回が対話による学力試験(口頭試問)です。筆記ではありません |
| 回 | 日程 | 科目 | 試験時間 | 配点 | 募集人員・注記 |
|---|---|---|---|---|---|
| スカラシップ A1 | 2026 年 2 月 1 日 午前 | 2 科(国算)または 4 科(国算社理)の選択 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 30 分・理科 30 分 | 国語 100・算数 100・社会 50・理科 50 | 募集人員 40 名(一般合格を含む)。集合 8:20。スカラシップ試験(上位成績者は入学金・授業料が免除) |
| スカラシップ A2 | 2026 年 2 月 1 日 午後 | 2 科(国語・算数) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | 募集人員 35 名(一般合格を含む)。集合 15:30 |
| スカラシップ A3 | 2026 年 2 月 2 日 午前 | 2 科(国算)または 4 科(国算社理)の選択 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 30 分・理科 30 分 | 国語 100・算数 100・社会 50・理科 50 | 募集人員 20 名(一般合格を含む)。集合 8:20 |
| B | 2026 年 2 月 2 日 午後 | 2 科(国語・算数) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | 集合 15:30 |
| 対話学力 | 2026 年 2 月 3 日 午後 | 対話による学力試験(口頭試問。筆記ではありません) | 口頭試問 40 分 | 配点は学校の公表資料のこの範囲では確認できません | 所要時間 40 分前後。集合は ①14:50 または ②15:50 を選びます |
| C | 2026 年 2 月 4 日 午後 | 2 科(国語・算数) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | 集合 15:30 |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このレポートで扱えるのは、4 科がそろう回に相当する筆記の問題だけです。2 科で行う回と対話学力の回の問題はこの資料に含まれていません(→4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数だけが座席(同じ種類の問題が同じ場所に出る、その置き場所)の固定された科目です。原本を読んだ 2024・2025・2026 の 3 年で、大問 5 題の役割が完全に同じでした。
- 理科と社会は毎年作り直されます。理科は大問数が 4→5→6 と毎年増えて分野の並びも入れ替わり、社会は 3 年とも大問 2 題ですが分野で大問を分けていません。
- したがって過去問の使い方を科目で分けます。算数だけは同じ座席を縦に並べて解き、理科・社会・国語は年度通しで時間を計ります。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1 の計算 8 問を毎日やります。この並びは原本を読んだ 3 年で完全に同じで、座席としては 13 年続いています。
- 理科(30 分で 25〜28 問)と社会(30 分で 22〜27 問)を年度通しで時間を計り、最後まで届く練習をします。密度が高く、時間切れが最大のリスクです。
- 理科と社会の「あなたはどう思うか」の記述を、2 文で書き切る練習をします。正解が 1 つに決まらない設問なので、白紙にしないことが最優先です。
今週やる 1 つ
- 算数の仕事算を 2024・2025・2026 の 3 年分まとめて解きます。3 年連続で大問に出ている、いちばん確実な枠です。
注意
- 算数は答えのみが基本ですが、2026 に「考え方が分かるように、式もかきなさい」が 1 問現れました。答えだけの学校だと決めつけて準備しないほうがよいところです。
4. 資料の状況
転写=過去問の紙面を文字データに起こしたものです。以下、読んだ年を 3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)、構成だけ数えた年(大問構成と単元の一覧だけがある年)、資料のある年(その両方を合わせた年数)です。
| 科目 | 資料のある年 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 14 年(2010〜2026 のうち) | 3 年(2024・2025・2026) | 残り 11 年 | 高。2025 の大問 3(3) だけ図の情報が欠けており、その 1 問は使っていない |
| 理科 | 14 年(2010〜2026 のうち) | 3 年(2024・2025・2026) | 残り 11 年 | 高。精読した 3 年に内容の矛盾は見当たらなかった |
| 社会 | 15 年(2010〜2026 のうち) | 3 年(2024・2025・2026) | 残り 12 年 | 高 |
| 国語 | 5 年(2010・2014・2015・2016・2018) | 3 年(2015・2016・2018) | 残り 2 年(2010・2014。出典の記録のみ) | 中。3 年とも大問の見出しが【二】から始まり、【一】にあたる大問が転写に含まれていない(詳細は 8-4 節) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。この学校では混入は見つかりませんでした。
- 入試回は特定できません。 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊しかなく、冊子に回の表記が読み取れません。国語・算数が 50 分、社会・理科が 30 分という構成から、4 科がそろう回(スカラシップ A1 または A3)に相当すると考えられますが、どちらかは特定できません。国語・算数の 2 科で行う回(スカラシップ A2・B・C)と、対話による学力試験(口頭試問 40 分)の問題はこの資料に含まれず、それらについてはここでは何も言えません。
- 試験時間と配点は 2026 年度の募集要項の値で、国語 100 点・算数 100 点(各 50 分)、社会 50 点・理科 50 点(各 30 分)です。設問ごとの配点はどの年度にも印刷されていません。
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2015・2016・2018 年度に限ります。
- 算数の年度ごとの大問構成の記録には、2016 年が 18 大問、2017 年が 2 大問と、他の年(5 大問)と大問の切り方が明らかに違う年があります。転写のときの区切り方が違ったものと見られるので、この 2 年は大問数の比較に使っていません。
5. 一番大きな結論
算数だけが座席(問題の置き場所)の固定された科目で、理科と社会は毎年作り直されます。 ここが捜真女学校中学部の過去問のいちばん大きな性格です。
算数は、原本を読んだ 2024・2025・2026 の 3 年で、大問 5 題の役割が完全に同じでした。大問 1 が計算 8 問(内訳の並びまで同じ)、大問 2 が文章題の小問集合 5 問、大問 3 が図形の小問集合 4 問、大問 4 と大問 5 が長い設定または会話文の大題 2 つです。年度ごとの大問構成の記録では、大問 1 に計算が来る座席は 2014〜2026 年の 13 年間、大問 3 に平面図形が来る座席は 2019〜2026 年の 8 年間、大問 2 に割合・文章題が来る座席は 2021〜2026 年の 6 年間続いています。ただしこれは「同じ問題が出る」という意味ではありません。同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味で、数値も設定も毎年作り直されており、精読した 3 年に文言まで同じ小問は 1 つもありませんでした。
一方、理科には座席の固定がありません。精読した 3 年で大問数が 4→5→6 と毎年増え、分野の並びも入れ替わっています。社会は 3 年とも大問 2 題ですが、分野で大問を分けていません(長い会話文・日記・新聞記事を 1 本読ませ、そこに地理・歴史・公民を全部ぶら下げます)ので、「大問◯は歴史」という予測が立ちません。国語は説明文 1 題+語句・知識 1 題の組み合わせが精読した 3 年とも同じでしたが、【一】が資料に無いため断定はできません。
したがって過去問の使い方は科目で分けます。算数だけは「同じ座席を縦に並べて解く」やり方(大問 1 の 8 問を 3 年分まとめて、大問 3 の 4 点セットを 3 年分まとめて、という解き方)が効きます。理科・社会・国語は「年度通しで時間を計る」使い方が合います。とくに理科は 30 分で 25〜28 問、社会は 30 分で 22〜27 問と密度が高く、時間切れが最大のリスクになります。
そして 4 科目に共通する、この学校らしい作りが 3 つあります。①人が話している文章から出すこと(算数の大問 4・5、理科の大問、社会の両大問が、会話・日記・新聞記事のリード文を持ちます)。②身のまわりのものを題材にすること(チャペルのパイプオルガン、グラウンドの水たまり、ゼリーの凝固剤、四つ葉のクローバー)。③「あなたはどう思うか・どうしたいか」を書かせること(理科は 2025・2026 の 2 年、社会は 2024〜2026 の 3 年連続)。この 3 つは、単元の暗記だけでは届かない部分です。
科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 大問 5・小問 21〜23(50 分)。大問 1=計算 8 問、大問 2=文章題 5 問、大問 3=図形 4 問、大問 4・5=大題。記号選択は毎年 1 問だけ。答えのみが基本で、2026 に式を書かせる設問が 1 問 | 座席は固定、中身は毎年作り直し。会話文の空欄埋めが毎年 1 題 | 大問 1 の 8 枠を枠ごとに縦断/仕事算(3 年連続)/大問 3 の 4 点セット |
| 理科 | 大問 4〜6・小問 25〜28(30 分)。大問数も分野の並びも毎年変わる。記述が 8%→20%→32% と増えている。作図が 3 年とも 1〜3 問 | 生物が最も厚い。身近な題材・時事の話題を入口にする。実験の設計と自分の考えを書かせる | 表からグラフをかく(3 年連続)/記述を 1〜2 文で書き切る速さ/対照実験の考え方 |
| 社会 | 大問 2・小問 22〜27(30 分)。長い 1 題(18〜19 問)+短い 1 題(4〜8 問)。分野で分けない。記述は毎年 2〜3 問 | 会話・日記・新聞記事のリード文に地理・歴史・公民をぶら下げる。前年の出来事が 3 年連続で入る | 地形図の読図(3 年連続)/考えて書く記述/古代(遣隋使・前方後円墳) |
| 国語 | 説明文 1 題+語句・知識 1 題(精読した 3 年)。小問 15〜19。記述は 1〜4 問で字数指定なし | 説明文・論説文だけで、物語文が 1 度も出ていない(資料のある 5 年ぶんの出典も全部が説明的な文章)。「自分で考えて答える」設問が目立つ | 説明文を段落で追う読み方/語句・知識(敬語・熟語・慣用句)/2019 年度以降は市販の過去問で確認 |
6. この学校らしさが出る場所
- 学校の中のものが問題になります。 2024 年の理科の大問 4 は、捜真女学校のチャペルにあるパイプオルガンが丸ごと 1 題でした(パイプの長さと音の高さ、送風機と風箱がリコーダーを吹く人体のどこにあたるか、ストップボタンの表示の読み取り)。2024 年の理科の大問 3 は、陸上部のかなこさんとりこさんが雨上がりのグラウンドで水たまりを見ている場面から始まります。
- 生徒どうし・家族の会話が毎年どこかにあります。 算数は京子さんと美月さん(2025)、史緒里さんと綾乃さん(2026)。理科は娘と父の学校帰り(2026)。社会は桃子さんと家族(2024)、ゆり子さんの日記(2025)、真子さんとお母さん(2025 の大問 2)、まことさんとお父さん(2024 の大問 2)。女子の名前の登場人物が会話しながら考えるという作りが 4 科目に共通しています。
- 台所・生活の中の理科が出ます。ゼリーの凝固剤 3 種を表で比べて「35℃ の日にどれを作るか」「あなたはどれを使いたいか」(2026)、水たまりの蒸発(2024)、刺身の話から言葉へ(国語 2018)。
- 生き物への関心が厚いところです。四つ葉のクローバー(2026、10000 本に 1 本の確率から 20 万本なら何本かを計算させます)、アブラナの花と蜜せん(2024)、コウモリの超音波(2026)、南極のアザラシとペンギン(2025)、バイオミメティクス=ヤモリの足やカワセミのくちばしを技術に生かす話(2024)。理科の 4 分野のうち生物が毎年最も厚くなっています。
- 「あなたはどうしますか」を聞きます。南極の環境を守るために観測隊はどんな努力をしていると思うか(理科 2025)、どの凝固剤を使ってゼリーを作りたいか理由も(理科 2026)、桃子さんの問いにあなたはどう答えるか(社会 2024)、電気プラグの統一が進まないのはなぜだと思うか(社会 2026)。正解が 1 つに決まらない設問を毎年置いています。
- 社会は「1 本の長い文章から全分野」です。徳川家康の大河ドラマから始まって愛知県の県庁所在地・中京工業地帯・親潮・元寇・遣隋使まで行きます(2024)。鎌倉の祖父との東海道歩きから歌舞伎・治外法権・新紙幣・大津市まで行きます(2025)。「1 メートルと 1 キログラム、基準の器具公開」という新聞記事から検地・遣隋使・フランス革命・扇状地まで行きます(2026)。分野の壁を作らないのがこの学校の社会です。
- 国語は説明文だけです。資料のある 5 年(2010・2014・2015・2016・2018)の出典はすべて説明的な文章で、いのちとは何か、おいしさの科学、旅と気候、日本語の上達法、生活の中の科学でした。物語文の記録がありません。科学と言葉をテーマにした文章を、筆者と一緒に考える読み方が求められているように見えます。
- 時事は「話題」として使い、知識は理科・社会の中身を聞きます。脱炭素社会と発電の割合(理科 2026)、南極条約(理科 2025)、大阪・関西万博と SDGs(社会 2026)、2024 年問題とトラック運転手の労働時間(社会 2025)。ニュースの語を暗記していなくても、本文を読めば答えられる作りになっています。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・説明文の読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。学年別の順序は 11 節にあります。過去問を使った演習は小 6 の夏以降が目安です。
各項目の根拠(年度・大問・数字)は 8 節の科目別を参照してください。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 8 問を毎日。(1) 整数の加減、(2) 分数 3 項の加減、(3) かっこの中で小数のかけ算をしてから分数で割る、(4) 小数のかけ算+加減、(5) 帯分数と小数と整数の 3 段、(6)(7) 逆算(□にあてはまる数を求める計算)2 問、(8) 単位換算。この並びが精読した 3 年で完全に同じで、座席としては 13 年続いています。100 点満点のうち最も確実に取れる枠なので、時間をかける価値が確実に返ってきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科と社会の「時間内に最後まで届く」練習。理科は 30 分で 25〜28 問(2026 は記述 9 問)、社会は 30 分で 22〜27 問(長いリード文つき)です。年度通しの時間計測を、他の科目より多めに確保してください。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・仕事算。2024・2025・2026 の 3 年連続で大問に出ています。「全体を 1 とする」「同時に働く/1 日ずつ交代する/途中で抜ける」の 3 パターンを、分数で書く形で固めます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・表からグラフをかく。2024(水の温度変化)・2025(銅と黒さび)・2026(硝酸カリウムの溶解度)の 3 年連続で、しかも「解答用紙のグラフにかきなさい」という同じ指示です。点を打つ・線でつなぐ・軸の目もりを読むところまで手を動かして練習します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・地形図の読図。2024(安土城周辺)・2025(品川周辺)・2026(扇状地)の 3 年連続です。2026 は縮尺の語・縮尺計算・地形の名称・地図記号の 4 問セットでした。地図記号(新旧とも)、等高線と地形の名前(扇状地・三角州・リアス海岸)、方位、そして「2 万 5 千分の 1 で 4cm は実際に何 km」を秒で出せるようにします。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科と社会の「考えて書く」記述。理科は「あなたはどの凝固剤を使いたいか、理由も」(2026)、社会は「あなたはどう答えますか」(2024)「なぜだと思いますか」(2026)。正解が 1 つに決まらない設問なので、白紙にしないことが最優先です。「〜だと思います。なぜなら〜だからです。」の 2 文をリード文の語を使って書く練習をしてください。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 3 の 4 点セット(角度・立体の体積・平面の斜線部の面積・円やおうぎ形)。3 年とも順番だけ変えてこの 4 つが並びます。4 つを 1 セットとして解く演習が効きます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・対照実験の考え方(変える条件を 1 つだけにする)。2025 の発芽(アルミホイルを巻く位置)、2026 のコウモリ(耳を使っていることの証明)はどちらもここが核でした。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
特殊算(つるかめ算(個数を合計から逆算)・年齢算・流水算など、受験用教材で扱う解き方)の語は 用語集 を参照してください。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5・小問 21〜23)
原本を精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。年度×大問の並びの記録はそれより長く残っているので、3 年で確認した並びが何年さかのぼれるかは、そちらの年数も添えて書きます。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(8 問) | 大問 2(5 問) | 大問 3(4 問) | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 計算 5+逆算 2+単位換算(時速 36km→分速 □m) | 縮尺(2 万 5 千分の 1 で 3.2cm) 売買損益(25% の利益・15% 引き) 速さ(1 周 735m の噴水を 2 人が回る) 過不足算(200mL のコップに 4 分の 3) 推理(漢字の「パーツの数」と「穴の数」でグループ分け) |
角度(平行四辺形+二等辺三角形) 図形の移動(正方形 6 個の周りを半径 2cm の円が転がる・作図) 円とおうぎ形の斜線部 立体(1 辺 12cm・高さ 8cm の正四角錐を切る) |
場合の数(10 円ガム・50 円アメ・100 円チョコを合計 30 個で 1620 円) | 仕事算(A90 時間・B60 時間・C45 時間/会話文の ア〜キ を埋める) |
| 2025 | 計算 5+逆算 2+単位換算(分速 0.45km→時速 □km) | 面積と単位(たて □cm・横 96mm で 24cm²) 和差算(和 84・差 22) つるかめ算(110 円のみかんと 210 円のりんご 10 個で 1400 円) 場合の数(0,1,2,3 から 3 けた) 流水算(40km をのぼるのに 8 時間) |
平面図形の斜線部の面積 四角柱の体積 角度(正方形と正三角形の組み合わせ) 円とおうぎ形(半径 4・3・2・1cm の入れ子) |
仕事算(A15 日・B9 日・1 日ずつ交代/C との比較) | 資料の読み取り(A 組 31 人の通学時間のヒストグラム。京子さんと美月さんの会話で ア〜カ を埋め、B 組と比べて〇×判定) |
| 2026 | 計算 5+逆算 2+単位換算(7850mg→□g) | 割合(4 時間 12 分は 1 日の □%) 規則性(12/37 を小数にした小数第 8 位) 和差算(10cm のテープ 10 本をのりしろで貼る) 資料(5 つのデータの中央値が 34) 年齢算(母 32 才・子 8 才と 6 才) |
角度(平行な 3 直線と正三角形) 立体(大きい直方体から小さい直方体を取り除く) 平面図形(面積 144cm² の平行四辺形の色つき部分) 時計算(16 時 11 分〜16 時 38 分に長針が動いた部分=おうぎ形) |
仕事算(機械 A15 分・B10 分。(2) は式も書かせる) | 場合の数(すごろく。史緒里さんと綾乃さんの会話で ア〜ケ を埋め、2 回・4 回でゴールする目の出方) |
同じ場所に同じ種類の問題が来る(この学校の算数の中心)
原本で確認した 3 年は、大問 5 題の役割が完全に同じでした。
- 大問 1=計算 8 問です。内訳まで 3 年とも同じで、(1) 整数だけの加減、(2) 分数 3 項の加減、(3) かっこの中で小数のかけ算をしてから分数で割る、(4) 小数のかけ算+たし算(またはひき算)、(5) 帯分数と小数と整数の混じった 3 段の式、(6)(7) 逆算 2 問、(8) 単位換算 1 問、という並びです。年度×大問の記録では、大問 1 が計算という座席は 2014〜2026 年の 13 年間動いていません。
- 大問 2=文章題の小問集合 5 問です。単元は毎年入れ替わりますが「5 問である」ことと「(1) が □ にあてはまる数を答える形」は 3 年とも同じでした。この座席に割合・文章題系が来るのは 2021〜2026 年の 6 年間続いています。
- 大問 3=図形の小問集合 4 問です。3 年とも「角度 1 問・立体の体積 1 問・平面の斜線部の面積 1 問・円またはおうぎ形 1 問」の 4 点セットで、順番だけが入れ替わります(2024 は角度→移動→円→立体、2025 は平面→立体→角度→円、2026 は角度→立体→平面→時計)。この座席に平面図形が来るのは 2019〜2026 年の 8 年間続いています。
- 大問 4・大問 5=会話文または長い設定の大題 2 つです。3 年とも片方が仕事算で、もう片方が場合の数か資料の読み取りでした。
「同じ問題が出る」のではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということです。数値も設定も毎年作り直されていて、原本で確認した 3 年に、文言まで同じ小問は 1 つもありませんでした。
頻出単元と周期
- 仕事算が 3 年連続です(2024 大問 5・2025 大問 4・2026 大問 4)。しかも 3 年とも「複数の人・機械が同時に働く」「途中で交代する/片方が抜ける」の 2 段構えで、最後は必ず日数か分数を答えさせます。
- 場合の数は 2024 大問 4・2026 大問 5 の 2 回です。どちらも会話文または条件つきの列挙で、「全部で何通り」を最後に聞きます。2025 も大問 2(4) に 3 けたの整数づくりが入っています。
- 資料の読み取りは 2025 大問 5(ヒストグラム)と 2026 大問 2(4)(中央値)の 2 年連続です。2022 年にも大問 5 に資料の読み取りがある記録が残っています。平均・中央値・最頻値・階級という語をそのまま使います。
- 単位換算は大問 1(8) に 3 年とも 1 問あります。うち 2 年(2024・2025)が速さの単位(時速↔分速)で、2026 は mg→g でした。大問 2 にも 2024 が縮尺、2025 が cm と mm の混在で入っており、単位のからむ小問が毎年 2 問前後あります。
- 逆算 2 問(大問 1 の (6)(7))は 3 年とも同じ場所です。(6) はかっこの中に □、(7) は「×→−→÷」と 3 手戻す 2 段階のもので、(7) のほうが手数が多くなっています。
- 平面図形は「斜線部分の面積」の形が 3 年とも 1 問以上あります。円とおうぎ形は 2024・2025 に加え、2026 は時計の長針でおうぎ形を作らせる形で入っています。
問い方
- 会話文の空欄埋めが毎年 1 題あります。 2024 は ア〜キ、2025 は ア〜カ、2026 は ア〜ケ。生徒 2 人の会話(京子さんと美月さん、史緒里さんと綾乃さん)や解説文の中に解き方の筋道が全部書いてあり、受験生は途中の数を復元します。単元の知識より「与えられた流れを読む」力が試される作りで、ここは慣れの効果が大きいところです。
- 大問 2 の (1) は 3 年とも「□ にあてはまる数を答えなさい」で始まります。大問 1 の続きの感覚で解けます。
- 記号選択は 3 年とも 1 問だけです(2024 の推理、2025 のヒストグラムの〇×、2026 の中央値)。いずれもあてはまらないもの・常に正しいとは言えないものを選ぶ消去の形です。
- 答えだけを書く形式がほぼすべてです(短答=語句や数値を短く答える形式が 90〜96%)。ただし 2026 年に「考え方が分かるように、式もかきなさい」が 1 問(大問 4(2))現れました。2024・2025 にはありません。1 年だけの出現なので今後も続くかは分かりませんが、式を書く練習をしておくと取りこぼしが減ります。
- 図のある小問は大問 3 に集中します。図形は「図から寸法を読む」前提の出題で、文章だけでは解けません。
今からやるなら(算数・7 節に無いもの)
- 逆算 (6)(7) を毎日 2 問。とくに (7) の「かっこの外にも演算がある 2 段階」を、逆順に戻す手順で固めます。
- 会話文の空欄埋めに慣れる。ア〜ケ まで 9 個埋める年もあります。文章の中の式を追いながら数を復元する練習は、市販の過去問の 2024〜2026 で 3 年分できます。
- 資料の読み取り(ヒストグラム・平均・中央値・階級)。2 年連続で出ています。「常に正しいとは言えない」を選ぶ設問が独特なので、統計の言い回しに慣れておきます。
- 単位換算を毎日 1 問。時速↔分速↔秒速、mg↔g↔kg、mm↔cm↔m、縮尺。大問 1(8) と大問 2 で毎年 2 問前後に効きます。
- 大問 2 の 5 枠を広く。和差算・つるかめ算・過不足算・年齢算・流水算・売買損益・場合の数が回っています。1 単元 1 問ずつでよいので抜けを作らないようにします。
- 式を書く練習を少し。2026 に 1 問出ました。答えだけの学校だと思って準備すると、その 1 問で止まります。
- 大問 3 の 4 点セットの中身を分けて練習。角度は平行線と正多角形の組み合わせ、立体は直方体の増減と角錐、斜線部は平行四辺形・台形の分割が中心です。
8-2. 理科(30 分・50 点・大問 4〜6・小問 25〜28)
原本を精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問構成(題材) |
|---|---|
| 2024(4 大問・25 問) | ① アブラナの花のつくり(がく・花びら・おしべ・めしべ、蜜せんのはたらき、実の見分け) ② バイオミメティクス(生物模倣)(ヤモリの足→接着テープ、カワセミのくちばし→新幹線、ハスの葉→はっ水、マグロの体液→船、しゃ断機の縞模様) ③ グラウンドの水たまり(陸上部のかなこさんとりこさんの会話。蒸発・沸とう・湯気・水の温度変化のグラフをかく・砂のつぶの大きさ) ④ 捜真女学校のチャペルのパイプオルガン(パイプの長さと音の高さ、送風機と人体の対応、ストップボタンの表示) |
| 2025(5 大問・25 問) | ① 電気回路(豆電球が最も明るいつなぎ方、回路の作図、一番早く消えるつなぎ方) ② 人体(心臓と血管、血管の全長、動脈・静脈・毛細血管) ③ 空気と酸化(大気の成分比、光合成、銅と黒さび。表からグラフをかく、重さの比、8g の銅、10g の黒さび) ④ 発芽と光(アルミホイルを巻いた対照実験。何を調べるための実験かを書き、結果を図にかきたす) ⑤ 南極観測(南極点の方角、クジラとペンギンの仲間、カエルやヘビが住めない理由、南極が北極より寒い理由、南極条約と環境保護であなたの考え) |
| 2026(6 大問・28 問) | ① 四つ葉のクローバー(確率の計算、花の色、マメ科の同定、外来種) ② 脱炭素社会と発電(風力発電のプロペラ=回路のどの部品か、原子力発電の割合が減った理由、脱炭素の課題を「温室効果ガス」を使って説明) ③ 学校帰りの娘と父の会話(コウモリ。ほ乳類の特徴、擬態、コウモリが耳を使う証明のための実験と結果) ④ 溶解度(40℃・75g の水に硝酸カリウム、濃度%、溶解度のグラフをかく) ⑤ 実験器具の安全(図の中から直した方が良いところを 4 つ、理由つきで) ⑥ ゼリーの凝固剤(表の読み取り、35℃ の日に選ぶ凝固剤、どれを使いたいか理由つきで) |
毎年作り直す科目
理科には、算数のような座席の固定がありません。 精読した 3 年で大問数が 4→5→6 と毎年増え、分野の並びも入れ替わっています(2024 は生物→生物→化学→物理、2025 は物理→生物→化学→生物→地学、2026 は生物→物理→生物→化学→実験→化学)。「大問◯には◯◯が来る」という予測はこの資料からは立ちません。過去問は「座席を縦に」ではなく「年度通しで時間を計って」使うほうが合います。
固定されているのは並びではなく、問い方の作法のほうでした。次の 3 つは 3 年とも必ずあります。
- 表を渡してグラフをかかせる(2024 大問 3 水の温度変化、2025 大問 3 銅と黒さび、2026 大問 4 硝酸カリウムの溶解度)。3 年連続で、しかも 3 年とも「表 → 解答用紙のグラフにかきなさい」という同じ指示文です。
- 身近なもの・学校の中のものを題材にする(パイプオルガン、グラウンドの水たまり、ゼリー、四つ葉のクローバー、コウモリ)。
- 自分の考えを書かせる記述が最後のほうに入る。
頻出単元と周期
- 生物が最も厚くなっています。3 年とも 2 題以上あります(2024 は花のつくり+生物模倣、2025 は人体+発芽、2026 はクローバー+コウモリ)。植物のつくり・花と受粉・発芽は 3 年で 4 題です。
- 化学は「表から計算する」枠です。2025 の酸化(銅:酸素の重さの比)と 2026 の溶解度・濃度がそれにあたります。どちらもグラフをかく作図がセットになっています。
- 物理は電気が 2 年連続です(2025 大問 1 の回路、2026 大問 2 の発電)。2024 は音(パイプオルガン)でした。
- 地学は 2025 の南極(気温・極地)だけで、2024・2026 には独立した大問がありません。月・星座・地層は精読した 3 年に出ていません。
- 熱と状態変化は 2024(水の蒸発と沸とう)と 2026(ゼリーの凝固)の 2 回です。記録では 2021・2022 にもあり、周期の短い単元です。
- 時事にあたる題材は毎年あります(2024 バイオミメティクス、2025 南極観測と南極条約、2026 脱炭素社会と発電の割合)。ただし「前年のニュースの語を答えさせる」形ではなく、話題を導入文に使って理科の内容を問う形なので、ニュースの暗記は要りません。
問い方
- 記述が年々増えています。 2024 は 2 問(8%)、2025 は 5 問(20%)、2026 は 9 問(32%)。30 分の試験でこの分量は重く、書く速さがそのまま点差になります。
- 記述の中身は 4 種類です。①理由(南極が北極より寒い理由、原子力発電の割合が減った理由、カエルが南極に住めない理由)②実験の設計(2025 大問 4「この実験は何を調べるために行ったか」、2026 大問 3「どんな実験をして結果がどうなれば証明できるか」)③間違い探しと理由(2026 大問 5 の実験器具 4 問)④あなたの考え(2025 の環境保護の努力、2026 の凝固剤の選択)。
- ④ の「あなたはどうしたいか・どう思うか」は正解が 1 つに決まりません。理由を添えて筋の通った文にすれば点になる作りに見えます。白紙にしないことが第一です。
- 指定語句つきの記述があります(2026 大問 2(4)「温室効果ガス」を使って)。字数指定は精読した 3 年にはありませんでした。
- 記号選択は「1 つ選び」が中心ですが、「すべて選び」(2024 大問 1(4) の発芽条件、2025 大問 4(1))、「2 つ選び」(2025 大問 3(4))、「正しくないものを 1 つ」(2025 大問 3(6))が混じります。設問文の末尾を読み飛ばすと落とします。
- 会話文のリード(2024 の陸上部の 2 人、2026 の娘と父)と、【実験 1】【実験 2】の形式(2025 大問 4)が定番です。長い導入文から条件を拾う読解量があります。
今からやるなら(理科・7 節に無いもの)
- 記述を 1〜2 文で書き切る訓練。理由(「〜だから。」)、実験の目的(「〜を調べるため。」)、実験の設計(「〜して、〜になれば〜といえる。」)の 3 つの書き出しを先に覚えます。30 分の中で 9 問書いた年があることを前提に、1 問 40 秒を目標に。
- 化学の計算 2 本——比例(銅と酸素の重さの比)と溶解度・濃度%。表を読んで比を作る練習をセットで。
- 植物(花のつくり、受粉、発芽の条件、光の当たる方へ曲がる性質、マメ科などの分類)。生物が毎年最も厚い分野です。
- 実験器具の安全な使い方を、図で見て言えるようにします。2026 は「直した方が良いところを 4 つ、理由つきで」が丸ごと 1 大問でした。ガスバーナー・アルコールランプ・試験管の向き・保護めがね・薬品の扱いを、絵で確認しておきます。
- 電気回路(直列・並列、豆電球の明るさ、電池の持ち、手回し発電機・風力発電のしくみ)。2 年連続で出ています。
- 月・星座・地層を 1 年分ずつ復習して復活に備えます。精読した 3 年に無いぶん、対策が手薄になりやすいところです。
8-3. 社会(30 分・50 点・大問 2・小問 22〜27)
原本を精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 |
|---|---|---|
| 2024(26 問) | 18 問。6 年生の桃子さんと家族の会話(大河ドラマの徳川家康から始まる旅の話)。長篠・関ケ原、愛知県の県庁所在地と中京工業地帯、山梨の果実、安土城周辺の地形図、平安京、日本最大の前方後円墳、濃尾平野、東南アジア、遣隋使の人物、元寇の説明(記述)、親潮、北海道の農産物、明治のできごとの並べかえ、大正・昭和のできごと | 8 問。まことさんとお父さんの朝のニュースの会話。国会の議員定数・会期、G7 サミット、2023 年に制定された法律、憲法改正の国民投票、三権のうちどれか(漢字 2 字)、1988 年度と 2023 年度の予算の比較(記述) |
| 2025(22 問) | 18 問。6 年生のゆり子さんの日記(鎌倉に住む祖父との会話と東海道歩き)。鎌倉時代の語句 5 つ、1964 年の東京五輪当時の様子、江戸時代の長さ、歌舞伎、陸奥宗光と治外法権、戦争のできごとの並べかえと戦時中の生活、2024 年 7 月発行の新 5000 円札の人物、東海道の地形図(品川周辺)、大津市、京都について正しくない文、九州の県当て | 4 問。真子さんとお母さんの「2024 年問題」の会話。トラック運転手の時間外労働、猶予の理由、語群から国会・内閣・官僚など 7 語、官僚より議員の考えが優先される理由(記述) |
| 2026(27 問) | 8 問。2025 年のできごと。国連創設 80 周年と事務総長、関税(トランプ氏の自動車 25% 追加・合計 27.5% の計算)、大阪・関西万博の会場と SDGs、大豆ミートと 1kg の食料に必要な水・飼料の資料読み取り | 19 問。日本経済新聞の記事「1 メートルと 1 キログラム、基準の器具公開」+解説文。豊臣秀吉の検地、遣隋使の人物、飛鳥の寺、大阪府堺市の全長 486m の前方後円墳、江戸時代、フランス革命と岩倉使節団、憲法の条文の空欄、地球の周囲の長さ、地形図(縮尺の語・2 万 5 千分の 1 で 4cm は何 km・扇状地・地図記号)、記事の正誤〇×、度量衡を統一する理由(記述)、電気プラグの形が国ごとに違う理由(記述) |
この学校の社会の作り
大問は 3 年とも 2 題だけで、分野で分けていません。 長いリード文(会話・日記・新聞記事)を 1 本読ませ、そこに地理・歴史・公民を全部ぶら下げます。だから「大問 1 は地理、大問 2 は歴史」という座席の予測は立ちません。3 年で固定されているのは次の 2 点です。
- 長い 1 題(18〜19 問)+短い 1 題(4〜8 問)の組み合わせが 3 年とも同じです。長いほうがどちらの番号に来るかは年によって入れ替わります(2024・2025 は大問 1、2026 は大問 2)。
- リード文が人の会話・日記・新聞記事という点も 3 年とも同じです。2024 は桃子さんと家族、2025 はゆり子さんの日記、2026 は日経新聞の記事と解説文でした。設問の半分近くが「下線①について」の形で本文にぶら下がるので、本文を読まないと解けない設問が必ずあります。
大問数が 2 になったのは近年のことで、2016〜2023 年の記録では 3 大問でした。精読した 3 年に限れば 2 大問です。
頻出単元と周期
- 地形図の読図が 3 年連続です(2024 安土城周辺、2025 品川周辺の東海道、2026 扇状地)。2026 は縮尺の語・縮尺計算(2 万 5 千分の 1 で 4cm は実際に何 km)・地形の名称・地図記号(血〈=畑ではない何か〉と〇)まで 4 問セットになっています。この学校の地理は地形図が最大の柱です。
- 前年の出来事が 3 年連続で入ります(2024=2023 年に制定された法律・G7 広島サミット、2025=2024 年 7 月の新紙幣と「2024 年問題」、2026=2025 年の国連創設 80 周年・関税・大阪関西万博)。ただし出来事の名前を答えるだけでは終わらず、制度や計算に翻訳して問われます(関税→27.5% で 400 万円の車はいくらか、万博→SDGs とは何か、新紙幣→津田梅子について述べた文)。
- 古代がよく出ます。日本最大の前方後円墳は 2024 と 2026 の 2 回、遣隋使として送られた人物も 2024 と 2026 の 2 回です(2024「7 世紀に遣隋使として送られた人物を答えなさい」、2026「遣隋使として隋に渡った人物を答えなさい」)。設問文の言い回しは違いますが答えは同じです。
- 江戸時代は 3 年とも登場します(家康と関ケ原、江戸時代の長さ・歌舞伎、綱吉と武家諸法度)。幕末〜明治も 3 年とも出ます(明治のできごとの並べかえ、陸奥宗光と治外法権、岩倉使節団)。
- 近代の戦争は 2024・2025 の 2 回です(米騒動・関東大震災の前後関係、原爆と終戦の並べかえ、戦時中の国民生活)。
- 公民は三権分立・国会・内閣が 3 年とも出ます(議員定数と会期、語群から 7 語、憲法改正の国民投票、日本国憲法の条文の空欄)。財政・予算は 2024 の記述(1988 年度と 2023 年度の歳入歳出の比較)。
- 都道府県の同定は 3 年とも 1〜2 問あります(愛知県の県庁所在地、滋賀県の県庁所在地=大津市、九州の県当て)。農産物・工業地帯とセットで問われます。
- 国際は 3 年とも出ます(東南アジアの国、G7、国連事務総長、関税、電気プラグ)。
問い方
- 「まちがっているもの・正しくないものを 1 つ選び」が毎年 2〜3 問あります(2024 は地形図から読み取れることと北海道の生産量、2025 は 1964 年の東京五輪当時・戦時中の生活・京都について、2025 大問 2 は猶予の理由)。消去法の練習が要ります。
- 古い順に並べかえが 2024・2025 の 2 年連続です(明治のできごと、戦争のできごと)。
- 語群からの一括選択があります(2024 大問 2 問 1 の ア〜ス から 4 か所、2025 大問 2 問 2 の語群から 7 か所)。政治の用語をまとめて覚えておく必要があります。
- 記述は毎年 2〜3 問です。 うち 1〜2 問は「あなたはどう答えますか」「なぜだと思いますか」という考えて書く形です(2024「この桃子さんの問いにあなたはどう答えますか。本文を参考に説明しなさい」、2025「議員や大臣の考え方が優先される原則になっている理由は何でしょうか」、2026「電気プラグの統一が進まないのはなぜだと思いますか。どこの国に合わせるとどのような問題が起こるのかを考えて答えなさい」)。教科書の知識だけでは書けず、リード文の内容を材料に自分の言葉で組み立てる問題です。残りは知識の説明です(2024 の元寇、2026 の度量衡を統一する理由)。
- 資料の読み取りが毎年あります(2024 の予算の帯グラフ、2026 の 1kg の食料に必要な水と飼料の表、電気プラグの形の図)。
- 本文中から抜き出す設問(2025 問 2、2026 大問 2 問 2「新聞記事の文中から、漢字 2 字で」)と、〇×で答える設問(2026 大問 2 問 8)があります。
今からやるなら(社会・7 節に無いもの)
- 直近 1 年のニュースを「制度・計算」に落とす練習。ニュースの名前だけを覚えても足りません。「関税とは何か」「SDGs とは何の略か」「国連の事務総長は誰か」「新紙幣の人物は何をした人か」まで一段深く。
- 古代を厚めに。遣隋使(小野妹子)と日本最大の前方後円墳(大仙古墳)は 2 年で 2 回ずつ出ています。飛鳥の寺・仏教の受容・大化の改新をセットで。
- 国会・内閣・裁判所の用語を語群レベルで。議員定数、会期、国民投票、閣議、官僚、政党。漢字で書けるようにします。
- 「まちがっているもの」を選ぶ練習。毎年 2〜3 問あり、しかも 4 つの選択肢のうち 3 つは正しい作りです。正誤の判断材料を細かく持ちます。
- 時代順の並べかえを年表で。明治〜昭和は特にできごとの順序が問われます。
- 都道府県と産業。県庁所在地(漢字)、農産物の日本一、工業地帯の名前。3 年とも 1〜2 問ある取りやすい枠です。
8-4. 国語(50 分・100 点。2015・2016・2018 年度で確認)
国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。資料があるのは 2010・2014・2015・2016・2018 の 5 年で、ここに書いたのはそのうち原本を精読した 2015・2016・2018 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
資料そのものについて 1 点あります。精読した 3 年とも、記録されている最初の大問の見出しが【二】から始まり、次が【三】になっています。つまり【一】にあたる大問が転写に含まれていません。実際の問題冊子には、読解の前にもう 1 題(漢字や知識の小問と思われるもの)があった可能性が高いと言えます。以下の「大問 2 題」は、あくまで資料に残っている範囲の話として読んでください。
年度×大問の題材表
| 年度 | 【二】読解(小問数・うち記述) | 題材 | 【三】語句・知識(小問数) |
|---|---|---|---|
| 2015 | 14 問・記述 4 | いのちと機械の違い(えんぴつを例に、血液循環、同じ人は一人もいない、祖先をたどる) | 3 問。類義語を枠内の漢字を組み合わせて作る/俳句 5 句の季節/空欄に入る語の選択 |
| 2016 | 15 問・記述 1 | 気候が極端になっていること(「気象が荒い」というダジャレ、猛暑と霙、竜巻、体験しなければ浮かばない細部) | 4 問。空欄 7 か所に表現を選ぶ/敬語 6 問/四字熟語の空欄 14 か所/共通の漢字 1 字で「ひと」を表す語を作る 5 問 |
| 2018 | 11 問・記述 3 | 刺身と言葉(生ツバ、肉汁という代名詞、国によって考え方や感じ方が違う、言葉の役割) | 4 問。言葉の働きが他と異なるものを選ぶ/敬語(全てひらがなで)/ことわざ・慣用句の動物 7 問/辞書の並び順から語を補う |
精読した 3 年でわかること
- 3 年とも説明文・論説文(またはエッセイ)1 題で、物語文・小説はゼロでした。国語の出典の記録に残る 5 年(2010・2014・2015・2016・2018)も、生活の中の科学、おいしさの科学、いのちとは何か、旅と気候、日本語の上達法——すべて説明的な文章です。この学校の国語は説明文で来る、と精読した範囲では言えます。詩・短歌・古文はありませんでした。
- 題材は科学・生命・言葉・自然に寄っています。「機械と生き物の違い」「異常気象」「言葉が考え方を作る」といった、身のまわりの現象を筆者が考察する文章です。
- 大問【三】は語句・知識の総合問題で、小問 3〜4 のかたまりの中に 5〜14 個の空欄が並びます。実質の設問数は大きくなります。敬語が 2016・2018 の 2 年連続、熟語(類義語・四字熟語・熟語の構成)が 3 年とも、ことわざ・慣用句・季語が回ります。
- 漢字の書き取りは、読解の最終設問に「線①〜⑧のカタカナを漢字に直しなさい」の形で 8 問あります(2015・2018)。2016 は独立した書き取りが無く、代わりに冒頭で「キショウ」をどの漢字で書くかを選ばせています。
問い方
- 「自分で考えて答えなさい」が目立ちます。 2015 は問五・問七・問十一の 3 問が「自分で考えて」(空欄 F・G・H にふさわしい内容を考えて書く)、2018 も問七で対になる言葉を自分で考え、問四 2 で表の空欄を考えて埋めます。本文から抜き出すのではなく、本文の筋に沿って自分で言葉を作る設問がこの学校の色です。
- 記述は 1〜4 問で、字数指定はありません(字数指定は抜き出しにだけ付きます。2015「二十五字以内でぬき出しなさい」、2016「八字で」「二字で」)。「解答欄にあうように答えなさい」という指示が多く、解答欄の形が答え方の指示になっています。
- 段落番号を答えさせる設問があります(2016 問六「具体的に書かれている段落を番号で答えなさい」、問十四「本文全体を三つのまとまりに分けたとき、二つ目と三つ目のまとまりが始まる段落番号」)。段落に番号が振ってある文章で、構成をつかむ力を直接聞きます。
- 本文の内容と合うものに〇、合わないものに×(2015 問十三)、ふさわしくないものを 1 つ(2016 問十五「この文章の特徴を説明したものとしてふさわしくないもの」)といった、消去の形の選択があります。
- 語の用法を識別させる設問があります(2018 問三「ばかり」の意味、問五「代名詞」の使い方と異なるもの、【三】問一「言葉の働きや使い方がほかと異なるもの」)。品詞や語法の感覚を問う設問が入ります。
- 語彙の言いかえ(2016 問二「さして」を別の言葉で)、対義語(2015 問十「生産」「偶然」の対義語)など、語彙そのものを聞く設問が毎年あります。
今からやるなら(国語・7 節に無いもの)
- 説明文・論説文を軸に読む。精読した 3 年(と出典の記録に残る 5 年)はすべて説明的な文章でした。科学・生命・言葉・環境をテーマにした文章を、段落ごとに「何を言っている段落か」をメモしながら読む練習を。
- 段落番号で答える練習。「この内容はどの段落か」「意味のまとまりはどこで切れるか」を意識して読みます。番号つきの文章はこの練習にそのまま使えます。
- 「自分で考えて書く」記述。抜き出しでは答えられない設問が毎年あります。「本文の言葉を使いながら、本文には書かれていない一歩先を書く」練習を。字数指定が無いので、解答欄の大きさに合わせる感覚も一緒に。
- 語句・知識を毎日 5 分。敬語(尊敬・謙譲・丁寧の使い分け)、四字熟語、類義語・対義語、ことわざ・慣用句(動物が出やすい)、季語。【三】は配点のまとまった枠なので、ここを落とさないだけで安定します。
- 漢字の書き取りを 8 問セットで。カタカナを漢字に直す形式で、読解の最後にまとまって出ます。
- 語の用法の識別(「ばかり」「ない」「らしい」など同じ形で意味が違う語)を、参考書の該当ページで一巡。
- 2019 年度以降は市販の過去問集で必ず確認します。設問数・大問構成・物語文の有無は、この資料からは分かりません。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
「最終確認年度」は、その単元が資料の上で最後に確認できた年です。
算数
| 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|
| 速さ(旅人算・通過算) | 2024(大問 2(3) の周回のみ。大問としては 2023) | 大問としては 2023 を最後に 3 年空き。単位換算では毎年触れている |
| 規則性・数列 | 2026(大問 2(2) の循環小数のみ。大問としては 2023) | 大問 4・5 に規則性が戻る候補 |
| 食塩水・濃度 | 精読した 3 年では確認できず | 大問 2 の 5 枠の中では出番待ち |
| 立体の切断 | 2024(大問 3(4) の正四角錐) | 小問 1 問だが毎年の立体枠に切断が来る年がある |
| つるかめ算 | 2025(大問 2(3)) | 大問 2 の定番。2024・2026 は不在 |
理科
| 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|
| 月・星座・太陽の動き | 2025(年度ごとの記録) | 精読した 3 年に大問が無い。記録では 2020・2021・2025 に天体があり、いつ戻ってもおかしくない |
| 地層・岩石 | 2024(「砂のつぶの大きさ」の小問) | 大問としては長く空いている |
| てこ・ばね・ふりこ | 精読した 3 年では確認できず | 物理は電気と音に寄っている |
| 気体の性質・判別 | 2025(大問 3 で空気の成分に触れた程度) | 気体の判別の実験は空き |
| こん虫 | 2026(擬態する昆虫の小問のみ) | 大問としての出番待ち |
社会
| 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|
| 雨温図・気候 | 精読した 3 年では確認できず | 地理は地形図と産業に寄っている |
| 選挙制度 | 2024(Y にあてはまる語句を漢字で、の 1 問) | 記録では 2022 に大問。国会・内閣に比べて手薄になりやすい |
| 鎌倉・室町 | 2025(語句 5 つ。2024 は元寇の記述) | 2026 には無く、周期の谷にあたる |
| 環境問題・公害 | 2026(SDGs・大豆ミートで触れた程度) | 四大公害病などの定番は空き |
| 人口・都市問題 | 2019(年度ごとの記録) | 精読した 3 年には無い |
国語
| 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|
| 物語文・小説 | 出題の記録なし | 資料のある 5 年すべてが説明的な文章。物語文が出た記録が無いが、2019 年度以降が未確認なので油断はできない |
10. 形式面の注意
4 科目に共通するもの。
- 時間の密度が科目でまったく違います。 算数は 50 分で 21〜23 問(1 問 2 分強)と余裕がある一方、理科は 30 分で 25〜28 問、社会は 30 分で 22〜27 問(しかも長いリード文つき)で 1 問 1 分前後です。理科・社会の時間配分こそが本番の勝負どころになります。
- 記述の重さが科目で偏ります。理科は 2024 の 2 問(8%)から 2026 の 9 問(32%)へ増えており、社会は毎年 2〜3 問、国語は 1〜4 問です。算数は基本ゼロですが 2026 に 1 問だけ「考え方が分かるように、式もかきなさい」が現れました。「算数は答えだけ」と決めつけて準備しないほうがよいところです。
- 字数指定は少なめです。理科・社会・国語とも、精読した年の記述に字数指定はありませんでした(国語は抜き出しにだけ「二十五字以内」「八字で」などが付きます)。解答欄の大きさが分量の指示になります。
- 作図があります。理科は 3 年とも 1〜3 問(表からグラフ・回路に導線・実験結果を図にかきたす)。算数は 2024 の大問 3(2) で円の中心が動く線をかかせました。定規を使う場面があるので持ち物を確認しておいてください。
- 文字種・桁の指定が多くあります。理科「漢字 3 文字で」「小数点以下第 1 位を四捨五入して」、社会「漢字 2 字で」「漢字で答えなさい」、国語「全てひらがなで書くこと」。設問文の末尾を読み飛ばすと落とします。
- 消去の形の選択が全科目にあります。「まちがっているものを 1 つ」「正しくないものを 1 つ」「ふさわしくないものを 1 つ」「あてはまらない数を」。社会は毎年 2〜3 問、理科・国語・算数も毎年 1 問以上あります。選択肢 4 つのうち 3 つが正しいので、細部まで判断材料を持つ必要があります。
- 語群からまとめて選ぶ形式があります(社会の ア〜ス から 4 か所、語群から 7 か所/国語の空欄 7 か所・四字熟語 14 か所)。1 つの設問の中に空欄がたくさんあるので、実際に書く量は小問数より多くなります。
- 社会でも計算します。関税 27.5% の税額、地形図の縮尺計算。電卓はありません。
科目ごとに気をつけるもの。
- 算数: 50 分・100 点・大問 5・小問 21〜23。小問 1 問あたり 2 分強で、計算 8 問を速く正確に抜けられるかが時間配分の要になります。作図は 2024 の大問 3(2)(円の中心が動いてできる線を解答用紙にかきこむ)で確認しました。3 年のうち 1 年だけなので毎年ではありませんが、備えは要ります。円周率の指定は、精読した 3 年の設問文からは確認できませんでした。市販の過去問の但し書きで確かめてください。単位(cm²・cm³・通り・度・分・%)の書き分けを間違えないこと。単位換算が毎年独立した小問になっているくらい、単位を重視する作りに見えます。
- 理科: 30 分で 25〜28 問。1 問あたり 1 分強で、そのうち記述が最大 9 問です。読む量も多いので、時間との勝負になる科目です。作図の内訳は、表からグラフ(3 年連続)、回路図に導線をかく(2025 大問 1)、実験結果の植物のようすを図にかきたす(2025 大問 4)。計算は化学に集中します(重さの比、8g の銅から何 g、10g の黒さびに酸素は何 g、75g の水に何 g、濃度%)。「小数点以下第 1 位を四捨五入」のような桁指定が付きます。漢字指定があります(2026 大問 3(4)(i)「漢字 3 文字で」)ので、用語は漢字で書けるようにしておきます。
- 社会: 30 分で 22〜27 問。しかもリード文が長い(会話文・日記・新聞記事+解説文)ので、読む時間を先に確保する配分が要ります。設問から先に見て本文に戻る解き方が向きます。漢字指定があります(2024「漢字 2 字で答えなさい」、2025「漢字で答えなさい」、2026「漢字 2 字で」)ので、人名・制度名・地名を漢字で書けること。記述の字数指定は精読した 3 年では確認できず、解答欄の大きさが分量の目安になる形式に見えます。作図は精読した 3 年にはありませんでした。
- 国語: 50 分・100 点。精読した 3 年で小問 15〜19 問ですが、【三】の中に空欄が 5〜14 個あるので、実際に書く量はもっと多くなります。記述の字数指定は無く、解答欄の大きさが目安です。抜き出しにだけ字数が付きます。敬語は「全てひらがなで書くこと」(2018)のような書き方の指定が付きます。【一】が転写に無いため、冒頭にどんな設問があるかはこの資料からは分かりません。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
| 段 | 何をやるか |
|---|---|
| 小 4(土台) | ①計算の正確さ — 整数・小数・分数の四則と、□を含む逆算。この学校は大問 1 が 13 年間ずっと計算 8 問なので、ここが最終的にいちばん効く。②単位 — 時速・分速・秒速、mm と cm と m、mg と g と kg。単位換算が毎年独立した小問になっている学校なので、早くから触れておく。③図形の入口 — 角度、円とおうぎ形、直方体の体積。④身のまわりの理科 — 植物を育てて花のつくりを見る、水がわく・こおる様子を見る、豆電球をつなぐ。この学校の理科は身近なものから入る。⑤説明文を読む習慣と漢字・語彙。時間計測はまだしなくてよい |
| 小 5(幅) | 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にする。平日 15 分は計算・単位・語句知識の回転にあて、週末 60 分は下の一巡にあてる。算数は大問 2 の 5 枠を埋める単元プール(和差算・つるかめ算・過不足算・年齢算・流水算・売買損益・場合の数・割合・速さ・規則性。和差算からつるかめ算・過不足算・年齢算・流水算までは受験用教材の単元)を、この順に一巡し、仕事算(これも受験用教材の単元)に厚めの時間を取る。理科は 4 分野を漏らさず(生物なら花と受粉・発芽・人体・分類、化学なら溶解度・濃度・気体・酸化、物理なら電気・音・てこ、地学なら月・星・気象・地層)全分野をひととおり学び終える。とくに生物はこの学校で毎年 2 題以上あるので厚めに。社会は地理と通史を全分野ひととおり学び終え、地形図の読み方をここから始める。国語は説明的文章を段落ごとに要約する練習と、語句・知識(敬語・四字熟語・ことわざ)の一巡。ただし国語は 2019 年度以降の資料が無いので、直近の形式は市販の過去問集で確かめる(→13 節) |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目と、8 節の科目別にある追加分。夏以降は科目で使い方を分ける。算数は「同じ座席を縦に」(大問 1 の 8 問だけを 3 年分、大問 3 の 4 問だけを 3 年分)。理科・社会・国語は「年度通しで時間を計る」。記述は書いたものを人に読んでもらい、設問の条件を拾えているか確認する。とくに理科の記述は 2026 に 9 問あったので、書く速さそのものを鍛える。国語は 2019 年度以降の資料が無いため、年度通しの演習は市販の過去問集で行う(→13 節) |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは、小 4 から積む計算の速さ・正確さと、小 5 での理科の生物と社会の地形図の 2 点です。算数は大問 1 の計算 8 問という枠が 13 年動いていないので、ここを 5 分で全問正解できる状態にしておくと、残り 45 分を後半の大題に丸ごと使えます。一方、理科・社会は毎年作り直される科目なので「頻出単元だけ仕上げれば足りる」とはならず、小 5 での全分野の一巡がそのまま効きます。そのうえで、この学校が毎年やっている「身のまわりのことを理科・社会の言葉で説明する」「自分の考えを理由つきで書く」は、日常の会話や作文の中で小 4 から少しずつ育てられる部分でもあります。難問を 1 問じっくり解く力に早くから時間をかけても、この学校ではあまり返ってきません。
12. この学校と併願するなら
観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が二重に効くか」だけです。男女別学・共学の区別、入試日程の重なり、難易度・偏差値帯、通学圏は扱いません(男女・日程の注記は自動集計の表をそのまま写しています)。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100)で、同じ問題が出るという意味ではありません。本校の国語は 2018 年度以前の資料で計算されているため、国語の近さは参考程度に見てください。
- 新島学園中学校(群馬県・共学)— 近さ 87。算数 92 が最も高く、国語 81。理科・社会は計算対象外です。算数の大問構成が近いところが根拠です。
- 跡見学園中学校(東京都・女子校/2027 年度は 02/01・02/02 の同じ時間帯に入試が重なる回あり)— 近さ 86。算数 89・社会 88・理科 86・国語 81 と 4 科ともそろって近く、4 科通しの演習がいちばん転用しやすい相手です。
- 二松学舎大学附属柏中学校(千葉県・共学)— 近さ 85。理科 89 が最も高く、算数 84・社会 83。国語は計算対象外です。理科の演習が二重に効きます。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
使い方の目安です。算数の「大問 1 の計算 8 問+大問 2 の文章題 5 問」を年度横断で潰す演習は、算数の近さが 89〜92 の新島学園・跡見学園・横須賀学院・大妻中野で流用しやすいところです。理科の 30 分通し演習は理科 86〜89 の二松学舎大学附属柏・東洋大学京北・香蘭女学校・跡見学園。社会の長いリード文と記述は社会 87〜89 の共立女子第二・香蘭女学校・跡見学園・大妻中野が近いところです。4 科すべてで演習を二重に効かせたいなら跡見学園がいちばん近い相手になります。国語は本校側の資料が 2018 年度までなので、この表の国語の数字だけを根拠に演習計画を立てないほうがよいでしょう。
13. 資料の限界
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊のみで、入試回の表記が読み取れません。国語・算数 50 分/社会・理科 30 分という構成から 4 科がそろう回(スカラシップ A1 または A3)に相当すると考えられますが、どちらかは特定できません。国語・算数の 2 科で行う回(スカラシップ A2・B・C)と、対話による学力試験(口頭試問 40 分)の問題はこの資料に含まれず、それらの傾向についてはここでは何も言えません。
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。資料があるのは 2010・2014・2015・2016・2018 の 5 年で、本文中の国語の記述は 2015・2016・2018 の 3 年を原本で確認したものに限ります。直近 8 年の形式は市販の過去問集で確認してください。国語の出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
- 国語は、精読した 3 年とも大問の見出しが【二】から始まっています。【一】にあたる大問が転写に含まれておらず、実際の問題冊子にはその前にもう 1 題(漢字や知識の小問と思われるもの)があった可能性が高いと言えます。8-4 節の「大問 2 題」は、あくまで資料に残っている範囲の話です。
- 原本を通しで精読したのは各科目 3 年ぶんです(算数・理科・社会が 2024〜2026、国語が 2015・2016・2018)。それより前の年について書いた年数・回数は、年度ごとの大問構成と単元の一覧から拾ったもので、設問文そのものは確認していません。「3 年連続」「3 年とも」と書いたものだけが原本で確かめた反復です。
- 算数の年度ごとの記録には、大問の切り方が他の年と明らかに違う年があります(2016 年が 18 大問、2017 年が 2 大問。他の年は 5 大問)。転写のときの区切り方の違いと見られるので、この 2 年は大問数の比較から外しました。
- 算数の 2025 年度の大問 3(3) は図の情報が欠けており、その 1 問は分析に使っていません。
- 転写データは画像からの読み取りで、式・数値・図の細部に読み落としがありえます。とくに算数の分数・単位、理科の図と表の対応には揺れがあります。原本の設問文にも明らかな誤植(2026 年算数の「小数第 8 員」、2026 年社会の「重大」など)が残っていますが、内容の読み取りに支障はありませんでした。
- 試験時間・配点は 2026 年度の募集要項の値で、過去の年度が同じだったかは確認していません。設問ごとの配点はどの年度にも印刷されていません。
- 「毎年」「〜年連続」は原本または年度ごとの大問構成で反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果はこのページでは扱っていません。
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