帝京中学校 の過去問分析
帝京中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
帝京中学校 過去問分析(2023・2025 年度・2 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都板橋区(1946 年に板橋区へ移転。1948 年の学制改革後は帝京中学校・高等学校) |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と日程 | 第 1 回 2 月 1 日午前・午後/第 2 回 2 月 2 日午前(得意教科重視)・午後(得意分野評価)/第 3 回 2 月 4 日午前/第 4 回 2 月 7 日午前/帰国生入試 国内 2026 年 12 月 2 日・海外(ニューヨーク)2026 年 11 月 15 日 |
| 科目と配点 | 第 1 回午前・第 3 回・第 4 回 — 2 教科(国語・算数・英語から 2 教科・各 100 点)または 4 教科(国語 100 点・算数 100 点・理科 50 点・社会 50 点)。第 1 回午後は 2 教科。第 2 回午前は 2 教科(高得点の科目を 2 倍に換算・時間と配点は要項に記載なし)。第 2 回午後は 5 分野から 2 分野を選択(高得点の分野を 2 倍に換算)。帰国生入試は英語 100 点・作文 100 点 |
| 試験時間 | 国語 50 分・算数 50 分・英語 50 分・理科と社会は合わせて 50 分。帰国生入試(海外)は英語 50 分・作文 50 分 |
| 面接 | 第 1 回午前・午後は面接なし(募集内訳は一貫特進 10 名・インターナショナル 10 名ほか。午後の募集は午前と合算)。帰国生入試(国内)は日本語・英語の面接があります |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このページは東京都板橋区の帝京中学校のものです。帝京大学中学校(八王子市)などの系列の別の学校とは違う学校です。また、このレポートが分析した問題冊子には入試回の表記が無く、どの回の問題かは断定できません(→ 4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 精読できたのは 2023 年度と 2025 年度の 2 年だけで、国語は 1 年も資料がありません。だからこのページでは「毎年」とは書きません(→ 4 節・13 節)。
- 精読した 2 年では、大問の数・小問の配り方・並びが 3 科目とも一致しています。社会は地理 → 歴史 → 公民、算数は大問 1 が 10 小問の一問一答で大問 5 が速さ、理科は大問 1 が生物、という座席(問題の置き場所)です。
- 時間がとても短い試験です。社会と理科は 1 冊に合冊され 2 教科で 50 分・合計 61〜66 問(1 問 45 秒前後)、算数は 50 分で 20 問・答えのみです。
家でやること 3 つ
- 社会と理科を続けて 50 分で解く練習をします(合冊のまま解く、本番と同じ受け方の再現です)。
- 算数の大問 1 の 10 枠を枠ごとに縦に解きます。とくに (1)〜(4) の計算 4 問と (10) の立体の体積です。
- 社会・公民の定番語(非核三原則・基本的人権・国際連合など)を漢字で書けるようにします。非核三原則は 2 年とも出ました。
今週やる 1 つ
- 過去問 1 年分で社会と理科を続けて 50 分で解き、「先に理科を片づける」「公民から解く」などの順番を決めます。
注意
- 国語は資料が 1 年も無く未分析です。また冊子に入試回の表記が無いため、受ける回の過去問は市販の過去問集で必ず確認してください。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 2 年(2023・2025) | 0 年 | 2 年(2023・2025。2024 は問題冊子が資料に無い) | 高。式は数式の表記で残っており、数値・単位まで読めます |
| 理科 | 2 年(2023・2025) | 0 年 | 2 年(2023・2025。2024 は資料に無い) | 高 |
| 社会 | 2 年(2023・2025) | 0 年 | 2 年(2023・2025。2024 は資料に無い) | 2025 は高。2023 は転写の確度が低いと記録されており、図版の一部にぼかしの注記があります。設問の並びと単元は読み取れますが、細部の語句は市販の過去問で確かめてください |
| 国語 | 0 年 | 0 年 | 0 年(1 年も資料が無い) | 未分析(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。この学校では、2025 年度の算数・理科の冊子で校名「帝京中学校」を確認しました。
- 社会と理科は 1 冊に合冊された問題用紙です(転写の注記で 2023・2025 の両年とも確認)。学校が公表している試験時間も「社会・理科 2 教科合わせて 50 分・合計 100 点(各 50 点)」で、この合冊はそのまま本番の受け方を表しています。
- 冊子の表紙に入試回の表記が無いため、この 2 年が何回目の入試かは断定しません。帝京中学校は 2 月 1 日午前・1 日午後・2 日午前・2 日午後・4 日・7 日と回が多く、回ごとの違いはこの資料からは分かりません。
- 満点・設問別の配点は、どの科目・年度の冊子にも印刷されていません。
- 2 年分しか無いので、この報告では「毎年」「必ず」を使いません。「2 年とも」「精読した 2 年では」と書きます。3 年以上の反復で確かめられた事実はここには一つも無い、という前提で読んでください。
5. 一番大きな結論
精読できたのは 2023 年度と 2025 年度の 2 年だけで、国語は 1 年もありません。だから「毎年こうだ」とは書けません。そのうえで言えることが二つあります。
(1) 精読した 2 年では、大問の数・小問の配り方・並びが 3 科目とも一致しています。
| 科目 | 2023 年度 | 2025 年度 |
|---|---|---|
| 算数 | 6 大問・20 小問(大問 1 が 10 小問、大問 2〜6 が各 2 小問) | 6 大問・20 小問(配り方も同じ) |
| 理科 | 3 大問・20 小問(7+6+7) | 3 大問・24 小問(9+6+9) |
| 社会 | 3 大問・41 小問(14+13+14) | 3 大問・42 小問(13+15+14) |
「何番に何が来るか」も、次の範囲で 2 年とも一致しました(同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所=同じ座席に出るという意味です)。
- 社会は 大問 1=地理・大問 2=歴史・大問 3=公民。この並びが 2 年とも同じで、大問 1 の導入文は「次の地図を見て、以下の問いに答えなさい。」という同じ 1 文です(両年の原本で確認)。大問 3 はどちらの年も前年の出来事から入って憲法・国会・選挙へ降りていきます(2023 は 2022 年 2 月のロシアによる侵攻、2025 は 2024 年 7 月の銃撃事件と第 50 回衆議院議員選挙)。
- 算数は 大問 1 が 10 小問の一問一答で、その中の (1)〜(4) が四則計算、(5) が比の式の穴埋め、(6) が公約数・公倍数、(10) が立体の体積、という 4 か所が 2 年とも同じです。大問 5 は 2 年とも速さです。
- 理科は 大問 1 が 2 年とも生物です(2023 アブラナの花、2025 こん虫)。大問 2・大問 3 は化学・物理が年で入れ替わります。
(2) 時間がとても短い試験です。 社会と理科は 1 冊に合冊された問題用紙で(2023・2025 の両年とも転写の注記で確認)、学校が公表している試験時間は 2 教科合わせて 50 分・合計 100 点(各 50 点)。精読した 2 年の小問数は社会 41〜42 問+理科 20〜24 問なので、合計 61〜66 問を 50 分。1 問あたり 45 秒前後しかありません。算数は 20 問で 50 分(1 問 2 分半)、しかも答えだけを書かせる形式で、途中式の欄はありません。
この二つを合わせると、この学校の過去問演習でいちばん最初に効くのは「知らない問題で止まらない」練習だと読めます。社会・理科は合冊であることを再現して、社会と理科を続けて 50 分で解く形で練習しないと、本番の配分感覚がつかめません。
過去問の使い方としては「単元の幅をひととおり埋めたうえで、同じ座席の問題を年度をまたいで縦に見る」がいちばん近くなります。ただしここで精読できた年数は 2 年しかないので、縦に並べられる枚数はごく薄いです。市販の過去問集で年数を足すことを前提に読んでください。
なお「同じ問題の使い回し」については、両年の原本を突き合わせて同じ問いだと確認できたのは社会の非核三原則の 1 問だけです(2023 大問 3 問 3(2)「『核兵器を、もたない、つくらない、もちこませない』を掲げた原則を何と呼ぶか」/2025 大問 3 問 3「日本における『核兵器をもたない、つくらない、もちこませない』という原則を何というか」)。それ以外は、同じ単元・同じ作りではあっても、数値も設定も別の問題でした。
6. この学校らしさが出る場所
2 年分なので「この学校の色」と言い切るには弱く、「2 年ともそうだった」までの話として読んでください。
- 地元(板橋区)を丸ごと 1 大問にした年があります。 2025 年度の社会 大問 2 は、「帝京中学校の通学路で、先生と生徒が話をしています」で始まる会話文で、板橋区にゆかりのある源頼朝、区内の縄文遺跡、江戸時代に描かれた板橋宿の絵、と地元から歴史全体へ広げていきます。学校の周りを題材にする作りは、この 1 年で確認できました。
- 公民は前年の出来事から入ります。2023 は 2022 年 2 月のロシアによる侵攻、2025 は 2024 年 7 月 13 日の銃撃事件と第 50 回衆議院議員選挙の投票率。どちらもニュースを入口にして、そこから憲法・国会・選挙・国際連合という教科書の内容へ降りていきます。前年 1 年間のニュースを、用語とセットで押さえておく意味があります。
- 地理は「日本のどこか」を当てさせるところから始まります。2 年とも地図に記号が振ってあり、①〜③の都市の雨温図、A〜E の県の特徴(尖閣諸島・沖縄の家屋・地熱発電・黒潮・四大公害病)を答えさせます。地名を直接書かせるより、特徴から県を特定させる問い方が中心です。
- 理科の会話文に生徒が登場します。2023 大問 2 は「京君:先生大変です!試験管に色々な液体を入れたけど、目印を書き忘れたため、何を入れたのか分からなくなりました!」から始まります。実験の失敗を立て直す、という設定になっています。
- 算数の文章題が生活の場面から作られています。ホットケーキの材料費の表から 1 枚あたりの費用を出す(2023 大問 3)、中学 1 年生 130 人に好きな球技を聞いた結果のグラフを読む(2025 大問 3)、兄弟のお小遣いを 3:2 で分ける(2023 大問 1(7))、りんご 5 個の平均の重さ(2025 大問 1(8))。特別な設定の問題より、身の回りの数字を扱う問題が並びます。
- 領土・国境の話題が地理に 2 年とも入ります。2023 は「隣国に不法占拠されており、領土をめぐる問題が発生している」島、2025 は「隣国の船が領海内に侵入する問題」と尖閣諸島。公民側でも領土・領空・領海の範囲を問う設問があります(2023 大問 3 問 1)。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に並べています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。学年別の入り方は 11 節にまとめました。
以下の「2 年とも」はすべて 2023 年度と 2025 年度の 2 年を指します。3 年以上の反復で確かめた項目はありません。各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 社会+理科を「続けて 50 分」で解く練習 — 2 教科が 1 冊に合冊されていることが、この学校のいちばん実務的な特徴です。精読した 2 年では合計 61〜66 問。社会の大問 1(地理・13〜14 問)で時間を使い切ると公民までたどり着きません。先に理科を片づけて社会に時間を残す/社会の大問 3(公民)から解く、など順番を決めて何度か試しておく価値があります。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 10 枠を枠ごとに縦へ — 全 20 問の半分がここです。2 年とも (1)〜(4) が四則計算(分数・小数・かっこの混じった 4 問。1 問 30 秒を目標に)、(5) が比の式の穴埋め(2023「1.5 : 7/2 = 6 : □」/2025「1/3 : 3/10 = □ : 1.8」)、(6) が公約数・公倍数(2023 は 55・132・231 の最大公約数、2025 は 12 と 42 の公倍数の 3 番目)、(10) が立体の体積(2023 は立方体から直方体の容器へ水を移す、2025 は円柱のくりぬき)。この 4 枠が最優先です。比の式の穴埋めは分数・小数のどちらでも扱えるように。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 5 の速さ — 2 年とも大問 5 が速さです。2023 は 5km のうち最後の 6 分だけ速く走る設定、2025 は池の周りを逆向きに歩く 2 人(出会い算)。どちらも (1) が単純な計算、(2) が「途中で条件が変わる/出会ってから何分後」というひとひねりです。速さは大問 1 にも 2 年とも入っている(2023 (9) 往復の平均の速さ、2025 (7) 分速から時速への換算)ので、この学校でいちばん時間をかける価値がある単元と読めます。往復の平均・途中で速さが変わる設定・出会いと追い越しまで触っておきます。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 社会・公民の定番語を漢字で書けるようにする — 短答(語句や数値を短く答える形式)の多くに文字種の指定が付きます(2023「漢字 2 字」=税金・「漢字 5 字」=基本的人権、2025「漢字 4 字」=国際連合・「漢字 3 字」=行政権・「漢字 4 字」=国事行為)。非核三原則は 2 年とも出ました。ほかに平和主義(第 9 条)、憲法の公布日・憲法記念日、衆議院の解散、選挙権年齢、裁判員制度、三大義務。憲法と三権のしくみが軸です。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・地図から都道府県と地形・気候を同定し、歴史は語群からの穴埋めに慣れる — 大問 1 は 2 年とも「次の地図を見て」で始まり、地図中の記号(①〜③・A〜E・★)が何かを問います。2023 は雨温図・海流の向きと名前・漁業種類別生産量のグラフ・養殖・火山・世界遺産、2025 は尖閣諸島・沖縄の家屋・地熱発電・黒潮と促成栽培・南海トラフ・昼夜間人口・四大公害病・果物の生産上位表・月別降水量の表。白地図に「この県といえば」(気候・農産物・水産物・工業・世界遺産・公害・災害)を書き込む作業が直結します。歴史は 2 年とも語群からの一括穴埋めがあり(2023 問 1 は 8 か所を語群から、2025 問 11 は近代の人物 5 人を語群から)、一問一答より用語の一覧を横に並べて弁別する練習が近く、人物・文化財・写真から時代を言えるところまで。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 理科・大問 1 の生物は「図の観察」から — 2023 はアブラナの花の図でがく・花びら・おしべ・めしべの名前 → 受粉 → 実 → 種子 → 光合成と連鎖し、2025 はこん虫の頭部の図でショウリョウバッタとナナホシテントウを見分け、食べ物・幼虫・育ち方の順番(さなぎを含むかどうか)へ進みます。植物(花のつくり・受粉・実と種子・光合成)とこん虫(体のつくり・食べ物・育ち方)を、教科書の図をスケッチして名前を入れられるところまで。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 理科・電気回路と水溶液の判別、浮力と熱の計算 — 2023 の大問 3 は豆電球の明るさと電池の持ちを 7 問すべて記号選択で問います。大問 2 は「試験管の中身が分からなくなった」という会話文から、色の変化・気体・アルミニウムと塩酸・気体の集め方を順に問います。どちらも中学受験の定番の作りで、深追いより確実に速く答えることが求められています。電気回路(直列・並列と明るさ、電池の持ち)と水溶液の判別(リトマス紙の色・気体の発生・気体の集め方)を確実に。計算が出るのは 2025 の浮力だけ(体積 → 浮力 → 密度の順)で、2025 は熱の伝わり方(金属・水・空気)と状態変化の温度も大問で出ました。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 算数・水量とグラフ/規則性を各 1 題ずつ — 水量とグラフは 2 年とも 1 題(2023 は大問 4 でおもりの入った容器、2025 は大問 6 で給水と排水)、規則性も 2 年とも 1 題(2023 は大問 2 で棒を並べて正方形を作る、2025 は大問 4 で 1,2,2,3,3,3,4,4,4,4… の数列)。座席は動きましたが、出ること自体は 2 年ともです。グラフの折れ曲がりが何を意味するかを言葉で説明できるところまで。図形の並べ方と数の並べ方の両方を触っておきます。(確認: 〜2025 年度)
国語はこの資料に 1 年も入っていないため未分析です(→ 8 節の国語)。どの科目で受けるか(国語・算数・英語から 2 教科、または 4 教科)を早めに決めることが、そのまま学習配分の決定になります(→ 1 節)。
8. 科目別の詳細
8-1. 算数(50 分・100 点・6 大問 20 小問・答えのみ)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(10 小問) | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 一問一答(次項に内訳) | 規則性(1 本 2cm の棒を並べて正方形をつなげる) | 比例(ホットケーキの材料費の表。卵の端数と 1 枚あたりの費用) | 水量とグラフ(直方体のおもりが入った容器・深さと時間のグラフ) | 速さ(5km を分速 200m、最後の 6 分だけ分速 250m) | 円とおうぎ形(1 辺 10cm の正方形と円の一部・面積と長さの比) |
| 2025 | 一問一答(次項に内訳) | 食塩水の濃度(4%・200g に食塩を加える/蒸発させる) | 資料の読み取り(中学 1 年生 130 人の好きな球技のグラフ。割合と倍) | 規則性(1,2,2,3,3,3,4,4,4,4,5… の数列。30 番目の数/5 の倍数の個数) | 速さ(池の周りを兄が左回り分速 50m・弟が右回り分速 40m) | 水量とグラフ(直方体の容器に給水し、いっぱいで止めて排水) |
大問 2〜6 は各 2 小問です。
- 座席として 2 年一致したもの: 6 大問 20 小問という構成、大問 1 が 10 小問・大問 2〜6 が各 2 小問という配り方、そして大問 5 が速さ。
- 2 年で入れ替わったもの: 大問 2・3・4・6 の単元。規則性は 2023 が大問 2 → 2025 が大問 4、水量とグラフは 2023 が大問 4 → 2025 が大問 6 と、出るけれど席は動きます。
大問 1 の 10 枠(精読した 2 年)
| 枠 | 2023 年度 | 2025 年度 | 2 年の一致 |
|---|---|---|---|
| (1) | 四則計算((2020−20)×(100+1)÷100+3) | 四則計算((64−49)×(144−9)) | 一致 |
| (2) | 四則計算(小数) | 四則計算(かっこの入れ子) | 一致 |
| (3) | 四則計算(分数のかけ算・わり算) | 四則計算(分数と小数の混合) | 一致 |
| (4) | 四則計算(分数・かっこ) | 四則計算(分数・かっこ) | 一致 |
| (5) | 比の式の穴埋め(1.5 : 7/2 = 6 : □) | 比の式の穴埋め(1/3 : 3/10 = □ : 1.8) | 一致 |
| (6) | 数の性質(55・132・231 の最大公約数) | 数の性質(12 と 42 の公倍数のうち 3 番目に小さい数) | 一致(公約数/公倍数) |
| (7) | 割合と比(お小遣いを 3:2 に分ける) | 速さ(5460m を 84 分=時速何 km) | 不一致 |
| (8) | 場合の数(0・1・2 の 3 枚で作る 3 桁の整数) | 平均算(りんご 4 個の平均 315g に 1 個加えて 320g) | 不一致 |
| (9) | 速さ(行き時速 6km・帰り時速 4km の往復) | 売買損益(仕入れ値の 3 割の利益・定価の 2 割引で 520 円) | 不一致 |
| (10) | 立体(1 辺 6cm の立方体の水を縦 3cm・横 8cm の容器へ移す) | 立体(半径 9cm の円柱から半径 2cm の円柱をくりぬく体積) | 一致(立体の体積) |
(1)〜(6) と (10) の 7 枠が 2 年とも同じ性格で、変わるのは (7)〜(9) の 3 枠です。ここには速さ・割合・場合の数・平均算・売買損益が入れ替わりで入りました。
問われ方のくせ
- 大問 2〜6 はすべて 2 小問で、(1) が定義どおりの計算、(2) が条件を 1 つずらした問い、という作りが 2 年とも共通です。たとえば 2025 大問 2 は (1) が「食塩を 40g 加えると何%」、(2) が「蒸発させて 5% になったとき水は何 g 蒸発したか」。
- 図に依存する小問は 2023 が 40%、2025 が 25%。図は与えられるだけで、自分でかく設問は 2 年ともありません。
- 答えを文中の □ に入れる形式なので、問題文を読んだ順にそのまま答えが決まります。設問文と答えを行き来する必要が少ない分、読み違いがそのまま失点になります。
家庭学習の優先順は 7 節(1・2・3・8 番)へ、形式面(答えのみ・作図なし・円周率など)は 10 節へ、出ていない単元は 9 節へまとめました。
8-2. 理科(社会と合冊・2 教科で 50 分・50 点・3 大問 20〜24 小問)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 |
|---|---|---|---|
| 2023 | 生物:アブラナの花のつくりと受粉(7 小問) 図の (ア)〜(エ) の名前 → 花粉がつく場所 → 受粉 → 実 → 種子(漢字 2 文字)→ 葉に当たるもの → 葉にできるもの |
化学:液体の判別(6 小問) 会話文(京君と先生)。色の変化・気体の発生・アルミニウムと反応して出る気体・その気体の集め方・(a)〜(c) の液体の同定 |
物理:電気回路(7 小問) 豆電球 A〜D の明るさ比べと電池の持ち、E〜H で最も明るいもの。7 問すべて記号選択 |
| 2025 | 生物:こん虫の観察(9 小問) 頭部の図でショウリョウバッタとナナホシテントウを同定 → 口と触角 → 食べ物の対応 → 育つ順(さなぎを含む語群の並べ替え)→ 幼虫の同定 → 同じ育ち方をする生き物を 2 つ |
物理:浮力と密度(6 小問) 浮力の向き → 1 辺 3cm の立方体の体積 → 全部沈めたときの浮力 → 食塩水に 1/3 沈めたとき → 1.2g のおもりを載せたとき → 物体の密度 |
物理・化学:熱と状態変化(9 小問) 沸騰と温度の穴埋め 7 か所 → 金属の棒の温まり方 → 試験管の水の温まり方 |
- 座席として 2 年一致したもの: 3 大問という数と、大問 1 が生物であること。
- 2 年で入れ替わったもの: 大問 2・3 の分野(2023 は化学 → 物理、2025 は物理 → 物理)。
問われ方のくせ
- 前の小問の答えを次の小問で使う連鎖が多くあります。2023 大問 1 は (2) の答え(めしべ)→ (3) 受粉 → (4) 実 → (5) 種子、と 4 問がつながっています。1 問間違えるとまとめて落ちる作りなので、最初の同定を丁寧に。
- 記号選択が同じ形で繰り返されます。2023 大問 3 は「A と B の明るさを比べた結果」「図 1 と図 2 の電池はどちらが長もちするか」の 2 問 1 組を、図を変えて 3 回繰り返します。1 組の考え方を固めれば 6 問取れます。
- 語群を使う設問があります(2025 大問 1 問 4 の並べ替え、問 6・問 7 の選択)。
- 計算が出るのは 2025 の浮力だけで、体積・浮力・密度を順に求めさせます。精読した 2 年では、理科の計算はここに集中しており、大半は用語と現象の理解です。
- 図に依存する小問が 2023 は 50%、2025 は 71%。図は問題冊子に印刷されたものを読むだけで、自分でかく設問はありません。
家庭学習の優先順は 7 節(1・6・7 番)へ、形式面(記述 0 問・答え方の指定)は 10 節へ、出ていない単元は 9 節へまとめました。
8-3. 社会(理科と合冊・2 教科で 50 分・50 点・3 大問 41〜42 小問)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 地図(14 小問)。導入は「次の地図を見て、以下の問いに答えなさい。」 | 時代順に並んでいない [A]〜[J] の文(13 小問) | 憲法前文を平易に書きかえた文(14 小問) |
| 2025 | 地図(13 小問)。導入は 2023 と同じ 1 文 | 板橋区を歩く先生と生徒の会話文(15 小問) | 2024 年 7 月 13 日の銃撃事件から始まる文(14 小問) |
各大問の中身は次のとおりです。
- 2023 大問 1: ①〜③の雨温図/★付近の海流の向きと名前/漁業種類別生産量の推移(沿岸・遠洋・沖合の同定と記述)/養殖がさかんな地域と海の名前/火山と山地/C の島の王国/不法占拠されている島/E の県の世界遺産を全て
- 2025 大問 1: A の県の島々(尖閣諸島)と台風に備えた家屋/B の県の地熱発電/C の県の沖合の海流と促成栽培の利点(記述)/南海トラフ/D の県の昼夜間人口(記述)/E の県の四大公害病/果物の生産上位 5 都道府県の表/①〜③の月別降水量の表
- 2023 大問 2: 語群から 8 か所の穴埋め/水墨画の人物/日露戦争/資料の国の組み合わせ/都の名前/戦後改革の誤り/安土桃山の人物/冠位十二階の説明を書く/元寇と肥後の御家人/初代内閣総理大臣/大日本帝国憲法/正倉院の宝物の誤り/写真を漢字 2 字で
- 2025 大問 2: 源頼朝/縄文の道具/日米の出来事の並べ替え/平安時代の貴族/江戸時代より前の出来事/板橋宿の絵から気づいたこと/幕末の人物/京都の建築物の写真/聖武天皇/書院造/近代の人物 5 人を語群から
- 2023 大問 3: 国の範囲/思い浮かべられている戦争/平和主義は第何条/非核三原則/2022 年 2 月に侵攻された国/憲法改正の誤り/公布日/税金(漢字 2 字)/行政の機関/選挙の説明/解散があるのはどちらの院/基本的人権(漢字 5 字)/ユニバーサルデザイン/三大義務
-
2025 大問 3: 第 50 回衆議院議員選挙の投票率/選挙権年齢/人物名/非核三原則/防災と政治の働きの図/国際連合(漢字 4 字)/難民/参議院の第 1 党/行政権(漢字 3 字)/天皇の国事行為(漢字 4 字)/人物名/裁判員制度/国会の働き/憲法記念日
-
座席として 2 年一致したもの: 3 大問という数と、大問 1=地理・大問 2=歴史・大問 3=公民という並び。大問 1 の導入文は 2 年とも同じ 1 文です。大問 3 が前年の出来事から入ることも 2 年ともです。
- 2 年で入れ替わったもの: 地理の切り口(2023 は水産業・自然、2025 は都道府県の特徴と統計表)、歴史の見せ方(2023 は時代順でない文の集合、2025 は地元をめぐる会話文)。
2 年で確認できた同じ問い
- 非核三原則(2023 大問 3 問 3(2)/2025 大問 3 問 3)。文言はほぼ同じで、聞き方だけがわずかに違います。この資料で「両年に同じ問いがあった」と確認できたのは、社会のこの 1 問だけです。
- 同じ選択肢の組を使った、別の問いもあります。2023 大問 3 問 5 は「この憲法が公布された日」、2025 大問 3 問 11 は「憲法記念日の日にち」で、どちらも (ア) 2 月 11 日 から始まる同じ日付の並びから選ばせます。同じ問題ではありませんが、同じ材料の作りなので、11 月 3 日(公布)と 5 月 3 日(施行・憲法記念日)と 2 月 11 日(建国記念の日)と 4 月 29 日 の区別は必ず押さえます。
- 領土(2023 の不法占拠されている島、2025 の尖閣諸島)、国際連合と平和(2023 の平和主義・非核三原則、2025 の国際連合・難民)も 2 年ともあります。
問われ方のくせ
- 記号選択が主軸です(2023 は 71%、2025 は 67%)。短答が 27〜29%、記述は 1〜2 問です(記述と文字種の指定は 10 節)。
- 1 つの設問番号の中に小問が (1)(2)(3) と入れ子になります(2023 大問 1 問 3 は 3 問、2025 大問 2 問 11 は 5 問)。番号の見た目より実際の問題数は多くなります。
- 統計は『日本国勢図会』のような一般的な資料集から取られています(2025 大問 1 問 5 に『日本国勢図会 2024/25』の出所表示)。
家庭学習の優先順は 7 節(1・4・5 番)へ、形式面(消去の設問・語群からの一括穴埋めなど)は 10 節へ、出ていない単元は 9 節へまとめました。
8-4. 国語
国語はこの資料に 1 年も入っていません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。したがって、大問の数・文章の長さ・記述の有無・漢字の出し方について、ここで書けることは何もありません。
分かっているのは、学校が公表している国語 50 分・100 点という枠と、国語・算数・英語から 2 教科を選ぶ受け方がある回があること、そして帰国生の入試では英語と作文で受ける回があること、だけです。国語の形式は市販の過去問集で確認してください。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
周期を数えられるのは資料が何年もある学校だけで、この学校は 2 年しかありません。したがって以下は「周期が来た」という話ではなく、精読した 2 年に一度も出ていないので、出題範囲に入っている以上いつ出てもおかしくない、という意味の一覧です。最終確認年度は、その単元(に近いもの)を原本で最後に確認できた年度で、一度も出ていない単元は「—」としました。
| 科目 | 出ていない領域 | 最終確認年度 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 理科 | 地学がまるごと 1 問も無い(天体・月と太陽・星座・気象・地層と岩石・流水のはたらき) | — | 2023 は生物・化学・物理、2025 は生物・物理・物理(熱)の 3 大問。3 大問しかないので 4 分野すべてを 1 年に入れることはできない作りで、地学が入ってくる余地は十分にあります |
| 理科 | 人体(消化・呼吸・血液の流れ) | — | 生物の大問は 2 年とも植物・こん虫でした |
| 理科 | てこ・ばね・ふりこ・電磁石・ものの燃え方・水溶液の中和と濃度計算 | — | 物理は電気(2023)と浮力・熱(2025)、化学は液体の判別(2023)でした |
| 算数 | 平面図形の角度・面積(三角形や多角形・相似)・立体の切断 | — | 図形は 2023 の円とおうぎ形(大問 6)と、2 年の大問 1 (10) の立体だけでした |
| 算数 | 場合の数・つるかめ算・過不足算・仕事算・通過算・流水算・ニュートン算・旅人算のダイヤグラム | 2023 年度(場合の数の小問 1 問) | 場合の数は 2023 の大問 1 (8)(0・1・2 の 3 枚で 3 桁の整数)に小問で 1 問だけ。つるかめ算・過不足算などの特殊算の中身は用語集にあります(受験用教材の単元です) |
| 社会 | 地形図の読図(地図記号・縮尺・等高線・断面図) | — | 大問 1 の地図は都道府県レベルの広域図で、2 年とも読図ではありませんでした |
| 社会 | 工業・貿易の統計 | — | 2025 に地熱発電の語が出ただけで、地理は農業・水産業・気候・地形が中心です |
| 社会 | 江戸時代の政治(幕府のしくみ・三大改革) | — | 2025 に板橋宿の絵と鉄砲伝来は出ましたが、政治史としては薄いです |
| 社会 | 日本国憲法の条文の穴埋め(条文そのものを埋めさせる形)・地方自治 | — | — |
10. 形式面の注意
算数
- 解答は答えのみです。2 年とも、大問 1 は「□ にあてはまる数を入れなさい」、大問 2 以降も答えの数値だけを書かせます。途中式・考え方を書かせる設問は 2 年とも 0 問です。
- 作図は 2 年とも 0 問です(グラフをかかせる設問もありません)。
- 円周率は 2 年とも 3.14 です(2023 は大問 6 の但し書き、2025 は大問 1 (10) の但し書きで確認)。
- 単位は問題文の □ の直後に印字されている(「□ 円」「□ 本」「□ cm³」「□ 分 □ 秒」)ので、単位の書き忘れで失点する作りにはなっていません。逆に「□ 分 □ 秒」のように空欄が 2 つ並ぶ設問があり(2023 大問 5(1)、2025 大問 6(2))、両方合っていないと正解になりません。
- 「小数第 2 位を四捨五入して答えなさい」のような処理の指定が付く設問があります(2025 大問 3)。
理科
- 説明を書かせる記述は 2 年とも 0 問です。作図も 0 問です。
- 記号選択と短答がほぼ半々です(2023 は選択 50%・短答 50%、2025 は選択 38%・短答 62%)。
- 答え方の指定が付くことがあります(2023「漢字 2 文字で答えなさい」、2025「四捨五入して小数点第 1 位で答えなさい」)。
- 「語群から 2 つ選びなさい」「語群を成長する順に並べなさい」のように、1 つ選ぶ以外の選ばせ方が混じります(2025 大問 1 問 4・問 7)。
- 大問の 1 つが会話文で始まる年があります(2023 大問 2。生徒と先生のやりとりの中に手がかりが埋まっています)。
社会
- 記述は 2023 が 1 問、2025 が 2 問です。字数指定は 2 年とも 0 問で、代わりに使う語句が指定されます(2023「200 海里水域・魚・はんい」を全部使う、2025「価格」を使う/「通勤や通学」「他の都道府県」を使う)。書く長さは 1〜2 文程度なので、練習も「指定語句を全部使って 1〜2 文」で書く形にし、字数を数える練習は不要です。
- 短答には文字種の指定が多いです(「漢字 2 字」「漢字 3 字」「漢字 4 字」「漢字 5 字」)。書けないと落とす作りなので、公民・地理の定番語は書いて覚えます。
- 「誤っているものを 1 つ」「ふさわしくないものを 1 つ」という消去の設問が 2 年とも複数あります。
- 「全て選び、記号で答えなさい」(2023 大問 1 問 8 の世界遺産)のように、個数を言わない選ばせ方が混じります。
- 語群からの一括穴埋め(2023 は 8 か所、2025 は 5 人)があり、1 問の中に小問が何個も入っています。小問数が 41〜42 と多いのはこの作りのためです。
- 図・表・グラフ・絵に依存する設問が 3〜4 割です(2023 は 37%、2025 は 43%)。雨温図、漁業種類別生産量の推移、果物の生産上位表、昼夜間人口の表、江戸時代の板橋宿の絵、風刺画など。
受け方
科目の組み合わせ・試験時間・配点・回の一覧は 1 節(この学校の基本情報)にまとめました。この資料の冊子には回の表記が無いため、このページの分析がどの回に対応するかは断定できません(→ 13 節)。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
小 4(土台)
計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本を普通に積みます。この学校向けに前倒しでやることは特にありません。ただし算数の四則計算(分数と小数が混じり、かっこが二重になる式)は、精読した 2 年とも大問 1 の (1)〜(4) にそのまま出ているので、計算だけは「速く・確実に」を早い段階で定着させておくと、あとで丸ごと効きます。時間を計るのはまだ先でよいです。
小 5(幅)
この学校は 2 年分しか精読できておらず、しかも大問 2〜4 の単元は 2 年で総入れ替えになりました(規則性・比例・水量 → 食塩水・資料の読み取り・規則性)。つまり大問 2〜6 に何が来るかは読み切れません。だから小 5 は素直に単元を一巡させる(全分野をひととおり学び終える)時期になります。
週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は、大問 1 の 10 枠に出る計算を毎日回します(四則計算 4 問・比の式の穴埋め・公約数と公倍数。→ 7 節の 2 番)。週末 60 分は、8 節の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使い、速さ → 割合と比 → 食塩水 → 売買損益 → 平均算 → 規則性 → 水量とグラフ → 立体の体積 → 資料の読み取り の順にひととおり触ります。社会は地図と都道府県、理科は生物の観察を厚めにします。ただし精読できたのは 2023・2025 年度の 2 年だけです(→ 13 節)。
小 6(仕上げ)
7 節の 8 項目がそのまま小 6 の課題になります。夏以降は、(a) 算数を 20 問 50 分の通しで、(b) 社会と理科を続けて 50 分の通しで、この 2 種類の演習を軸にします。年数が足りないので、市販の過去問集で年度を足し、同じ座席(算数なら大問 1 の 10 枠と大問 5、社会なら大問 1・大問 3)を縦に並べて見ます。理科は手つかずになりやすい地学(月の満ち欠け・天気・地層)を、直前に落とさない程度に触っておきます(→ 9 節)。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
この学校で効いてくるのは、難しい問題を解ききる力よりも、やさしい〜標準の問題を大量に、短時間で、取りこぼさずに処理する力に見えます。社会・理科が合わせて 50 分で 60 問超、算数が 50 分で 20 問(うち 10 問が一問一答)という構成は、そういう作りになっています。小 4 から始めるなら、その処理速度と、途中式を書かずに正解にたどり着く計算の安定を、時間をかけて作れるのが最大の利点になります。逆に、小 6 になってから速度だけを短期間で上げるのは難しいです。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです(同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます)。男女別学・共学の区別、入試日程の重なり、難易度・偏差値帯、通学圏は扱いません。
この学校については、自動集計の併願候補を出せていません。 過去問の資料が 2 年分しかなく、他校と形式・単元の近さを計算するための最低条件を満たさないためです。併願候補ページ も「候補を出せません」という表示になっています。
代わりに、転用を考えるときの手がかりだけ挙げておきます。
- 社会と理科を合わせて 50 分で解かせる学校(1 冊に合冊、または続けて実施)の過去問は、時間配分の練習としてそのまま流用できます。単元よりも「量をさばく」練習になります。
- 算数が答えのみ・大問 1 に一問一答が 10 問前後ある学校の大問 1 は、この学校の大問 1 の練習になります。逆に途中式や考え方を書かせる学校の算数は、形式の練習としては別物になります。
- 社会が地理 → 歴史 → 公民の 3 大問で、記号選択が主軸の学校は、問われ方が近いです。記述が 5 問以上ある学校とは、社会の準備の仕方が変わります。
- この学校を 2 教科(国語・算数・英語から 2 教科)で受けるつもりでも、併願先が 4 教科の学校の場合、理科・社会は本校の準備とは別に立てる必要があります。英語で受けることを考えている場合は、併願校選びの基準自体が 4 教科の場合と変わります。その観点はこの資料(過去問の転写)では扱えません。
13. 資料の限界
このレポートの土台は、算数・理科・社会の 2023 年度と 2025 年度、合わせて 6 冊の問題冊子の転写だけです。次の点は、読む前に知っておいてください。
- 年数が 2 年しかありません。 「毎年」「必ず」と書ける根拠はどこにもありません。本文で「2 年とも」と書いたものは、たまたま 2 回続いただけかもしれません。3 年目・4 年目を見れば崩れる可能性が常にあります。とくに算数の大問 2・3・4・6 の単元は、2 年で入れ替わっています(→ 8 節)。
- 2024 年度が抜けています。 間の 1 年が無いので、2023 → 2025 の間に何か変わったのかどうかは分かりません。
- 国語が 1 年もありません。4 科目のうち 1 科目がまるごと未分析です。配点で言えば 4 教科での受け方の 300 点中 100 点、2 教科の受け方なら半分にあたる部分が空いています。
- 入試回が分かりません。冊子に回の表記が無く、帝京中学校は 2 月 1 日午前・1 日午後・2 日午前・2 日午後・4 日・7 日と回が多いです。この 6 冊がどの回のものか、また 6 冊が同じ回で揃っているかどうかも断定できません。回によっては科目の組み合わせも配点方式も違う(2 日は高得点の科目・分野を 2 倍に換算する方式が案内されています)ため、受ける回の過去問は必ず市販の過去問集で別途確認してください。
- 2023 年度の社会は、転写の確度が低いと記録されています。図版の一部にぼかしの注記もあります。大問の並び・単元・設問の数は読み取れますが、細かい語句や選択肢の文言は原本で確かめる必要があります。
- 転写の読み落としの可能性があります。図そのものは文字の説明に置き換えられており、図の細部(角度・寸法・地図の記号)は元の冊子ほど正確ではありません。算数の式は数式の表記で残っていますが、細かい数値の取り違えが無いとは言い切れません。
- 答案用紙は分析に使っていません。解答用紙は冊子に同梱されていたと記録がありますが、解答欄の大きさ・単位の印字・配点の内訳は本文の対象にしていません。
- 難易度・合格可能性・お子さんとの相性・学校の理念や入試結果には、いっさい触れていません。ここで扱ったのは「どんな問題が、どこに、どんな形で出ていたか」だけです。
この学校は併願候補を出せていません(→ 12 節)。
このレポートは、過去問データベースに掲載された問題冊子の転写(2023・2025 年度)をもとに作成しました。学校の公式発表と食い違う点があれば、学校の発表を優先してください。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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