西武学園文理中学校 の過去問分析
西武学園文理中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
西武学園文理中学校 過去問分析(2009〜2025 年度・回の区別がつかない 1 冊・算数 14 年分ほか)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県狭山市 |
| 男女 | 共学 |
| 同名・類似名の学校に注意 | 西武台新座中学校・西武台千葉中学校とは別の学校です |
| 入試回と日程・科目 | 特待生入試 1 月 10 日: 4 科(国語・算数・理科・社会)か 2 科かを選ぶ方式。面接はありません(2026 年度募集要項) |
| 試験時間・配点 | 公表資料からは確認できていません |
| 回の一覧について | この表に載せたのは確かめられた範囲だけです。入試回の一覧・試験時間・配点は、学校の募集要項で確認してください |
2026 年度の募集要項で数えると、いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- いちばんはっきり固定されているのは理科です。大問 1 が物理・大問 2 が化学・大問 3 が生物・大問 4 が地学という順番が 2018〜2025 年度の 8 年連続で確認でき、各大問ちょうど 5 問・小問 20 という配分も直近 3 年(2023〜2025)で一致します。
- 算数は前半(大問 1 の計算 5 問・大問 2 の一行題 5 問)が 3 年連続で固定、後半(大問 3〜5)は「長い導入文を読ませてから 3 問ずつ」という枠だけが固定で、中身は毎年作り直されます。
- 社会は「地形図 → 通史 10 問 → 公民 5 問 → 現代の課題+提案の記述」の 4 本柱が 3 年連続。国語は「説明文 8 問 → 物語文 8 問 → 知識 5 問 → 知識 5 問」が精読した 3 年で一致します。
家でやること 3 つ
- 理科を物理 → 化学 → 生物 → 地学の順に、4 題 20 問まとめて解きます。
- 算数の大問 1(計算 5 問)と大問 2(一行題 5 問)を、年度をまたいで縦に解きます。
- 社会の地形図の読図と、通史 10 問に耐える年表を作ります。
今週やる 1 つ
- 直近 3 年(2023・2024・2025)のうち 1 年分の理科を、物理 → 化学 → 生物 → 地学の順に、時間を計って通しで解きます。
注意
- 冊子に入試回の表記が読み取れず、ここに書いたことがどの回のものかは分かりません。国語は 2021 年度以降と 2017〜2019 年度の問題文が資料にありません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びと単元の一覧だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2023・2024・2025) | 11 年(2009〜2011・2014〜2016・2018〜2022) | 14 年(2009〜2011・2014〜2016・2018〜2025。2012・2013・2017 は資料なし) | 高。2024 年度は転写の確度が低めと記録されています。2025 年度の冊子には訂正表が同梱されていました |
| 理科 | 3 年(2023・2024・2025) | 13 年(2009〜2016・2018〜2022) | 16 年(2009〜2016・2018〜2025。2017 は資料なし) | 高。2024 年度は転写の確度が低めと記録されています |
| 社会 | 3 年(2023・2024・2025) | 12 年(2009〜2011・2013〜2016・2018〜2022) | 15 年(2009〜2011・2013〜2016・2018〜2025。2012・2017 は資料なし) | 中。2023・2025 年度は転写の確度が低めと記録されており、選択肢の細部に揺れがあります |
| 国語 | 3 年(2015・2016・2020) | 6 年(2009〜2014) | 9 年(2009〜2016・2020。2017〜2019 年度と 2021 年度以降は資料なし。著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです) | 高。ただし直近 5 年は未確認 |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊のみで、冊子に入試回の表記が読み取れません。複数の回で入試を行っている学校なので、以下がどの回に当たるかは特定できません。
- 試験時間・満点・設問ごとの配点は、どの科目・年度の冊子からも読み取れません。理科と社会が 1 冊に合わせて印刷されており、試験時間が両科目まとめて表記されていることだけを 2024 年度の冊子で確認しました。
- 資料は 2025 年度までで、2026 年度の問題は含まれていません。
5. 一番大きな結論
この学校でいちばんはっきり固定されているのは理科です。 大問 1 が物理、大問 2 が化学、大問 3 が生物、大問 4 が地学。この分野の座席(問題の置き場所)は 2018〜2025 年度の 8 年連続で確認でき、年度ごとの大問構成をたどると 2009〜2025 年度の 16 年すべてで同じ順番になっています。しかも各大問がちょうど 5 問で、小問 20 という総数まで直近 3 年(2023〜2025)で一致します。ここでいう座席の固定とは「同じ場所に同じ種類の問題が来る」という意味で、「同じ問題が出る」ということではありません。分野の中の単元(電気・光・浮力/中和・燃焼・水溶液/植物・動物・生態系/月・星・地震)は毎年入れ替わります。
算数は前半と後半で性格が分かれます。大問 1 は「次の□にあてはまる数を求めなさい」の計算 5 問、大問 2 は一行題(数行で終わる短い文章題)5 問。この 2 つの座席は 2023〜2025 の 3 年連続で同じで、大問 1 が計算であること自体は 2019〜2025 年度の 7 年続いています。一方、大問 3・4・5 は「長い導入文を読ませてから 3 問ずつ」という枠だけが固定で、中身(規則性・流水算・水量とグラフ・平均算・円とおうぎ形…)は毎年作り直されます。
社会は 4 本の柱が 3 年連続でそろっています。大問 1 に地形図の読図、通史を 10 問でたどる歴史の大問、憲法・国会・選挙を 5 問でまとめた公民の大問、そして最後に「いまの社会の課題」を扱う大問が来て、その最後の設問が「あなたならどうしますか」という提案の記述になります。柱の本数は 4 本の年と、地理をもう 1 題足して 5 本にする年があります。
国語は説明文 8 問+物語文 8 問+知識 5 問+知識 5 問の 4 大問です。精読した 3 年(2015・2016・2020)で完全に一致し、動くのは知識 2 題(漢字と慣用句)の順番だけでした。ただし 2021 年度以降の資料が無いので、直近の形は確かめられていません。
したがって過去問の使い方は「時間の使い方を身につける」と「単元をひととおり仕上げる」の二つに近いことになります。読んだ範囲では、同じ問題文がそのまま別の年に出た例は見つからなかったので、「出る問題を覚える」やり方には向きません。座席が予告してくれるのは問題の種類と量であって、問題そのものではありません。だから演習は「同じ座席を年度をまたいで縦に解く」(算数の大問 1・2、理科の各分野、社会の地形図と通史)と「年度通しで時間を計る」(理科・社会は合わせて 1 冊、算数は 19 問)の両方が要ります。
6. この学校らしさが出る場所
- 暮らしの場面から理科・社会に入ります。 クッキーの材料(小麦粉・砂糖・塩)を実験で見分ける(2024 理科 大問 2)、日なたの透明な球体が起こす収れん火災(2023 理科 大問 1)、消毒用アルコールの燃焼(2025 理科 大問 2)、水を温める装置とショート回路の危険(2025 理科 大問 1)、トイレの歴史と下水処理(2024 社会 大問 5)、規格外の野菜(2023 社会 大問 5)、廃校の活用(2025 社会 大問 4)。教科の用語を暮らしの言葉と往復させる作りが、精読した 3 年を通して一貫しているように見えます。
- 「あなたならどうしますか」で終わります。社会の最後の設問は 3 年連続で提案・考察の記述でした。知識ではなく、資料から読み取った事実を根拠に自分の案を書かせます。
- 埼玉と関東の土地が題材に入ります。2025 年の理科 大問 4 は「埼玉県狭山市で観察された月」、2024 年の理科 大問 4 は「埼玉県で 2023 年 4 月 20 日午後 9 時ごろに観察した北の空」。2024 年の社会 大問 3 は「関東にある町並みを調べよう」で、佐原(伊能忠敬)・浅草・行田の足袋・稲荷山古墳をつないでいます。
- 算数の題材がスポーツと時事から採られます。ラグビー W 杯の得点方式を数の性質で解く(2024 大問 3)、野球の打球速度をマイルと km/h で換算して平均を出す(2025 大問 4)、2024×18−1974×18(2024 大問 1)、2023 は何番目の整数か(2023 大問 3)。年号そのものを計算に使う小問が毎年あります。
- 社会は会話文・発表・カードで歴史を語らせます。先生とヒロシさんの「食」の会話(2023)、生徒の発表「関東にある町並み」(2024)、班が作ったカード A〜D「日本の歴史に影響を与えた外国人」(2025)。10 問すべてがこのリード文にぶら下がります。
- 国語の説明文は「子ども・教育・学び」を主題にしたものが精読した 3 年とも選ばれています(12 歳への呼びかけ、子どもと哲学、将棋と子どもの教育)。物語文は 3 年とも中高生の部活動・音楽・スポーツをめぐる人間関係でした。
- 理科の計算が「前の答えを使う」連鎖になります。光速から太陽光の到達時間へ(2023 大問 1)、アルコールの燃焼比から過不足へ(2025 大問 2)、浮力から食塩水の密度へ(2024 大問 1)。1 問目を落とすと後ろが崩れる作りが、分野を問わず繰り返されます。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は 11 節の学年別ロードマップに従ってください。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜20XX 年度)は、その内容を確認できている最後の年度です。
- [週 1 回] 理科を 4 題通しで、物理 → 化学 → 生物 → 地学の順に解く — この順番は 8 年以上動いていません。本番と同じ順で頭を切り替える練習が、そのまま得点に変わります。1 回の演習で 20 問。用語を漢字で書く練習(中和・断層・月食・助燃性など、漢字指定が毎年あります)と、「前の答えを使う」連鎖問題の作法(途中の数値をメモに残し、桁と単位を書き添える。序盤 1 問の取りこぼしが 2〜3 問に波及します)も、この演習の中で一緒に固めます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科の計算と天体を分野ごとに — 化学の計算 3 本立て(中和の過不足・燃焼と質量保存・溶解度)は、3 年とも大問 2 が計算入りの化学で、比例と過不足の処理が共通します。物理の計算 3 本立て(電気回路の直列並列・浮力と密度・速さとしての光や音)は大問 1 が毎年ここから来ます。地学は月・星座・太陽の 3 点セットで、位置図から見え方を答える・角度から時間を出す・1 か月後や数時間後の位置を出す作りが 2024・2025 に共通します(地震(2023)と気象も 1 年分ずつ復習を)。生物は分類の樹形図に慣れること(2024 の進化の道すじ、2025 の「はい/いいえ」で枝分かれする分類表。どちらも図を読んで当てはめる作りで、単子葉・双子葉、離弁花・合弁花、卵生・胎生の対で覚えます)。分野の座席が決まっている以上、しばらく出ていない人体・気象・地層も 1 年分ずつ当たっておきます(→ 9 節)。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 5 問を年度横断で — 工夫計算(2023 の 1.2 をくくる式、2024 の 2024×18−1974×18、2025 の 149+194+419+491+914+941 の平均、7+7×7−7÷7)、□を含む逆算(□にあてはまる数を求める計算)、時間の単位換算(時間と秒、億・万のかけ算)、食塩水や速さの一行題。7 年同じ場所にあるので、時間をかける価値が確実にあります。1 日 5 問を毎日。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 算数・大問 2 の一行題を 10 単元で回す — 数の性質(公約数・公倍数)・割合と比・平均算・過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める)・つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から逆算)・場合の数・推理・角度・面積比・円とおうぎ形。1 単元 5 問ずつの薄い反復を週 1 巡。終わりの 1〜2 問は 3 年とも図形(面積比・角度・円とおうぎ形の重なり・立体の切断)なので、図形は厚めに。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数・後半の大問 3〜5 に慣れる — 導入文が長く、3 問がひとつながりです。水量とグラフ(2023・2025 と隔年で大問に来ており、年度ごとの構成でも最頻の単元のひとつ。容器の中に別の容器や柱体を入れて水位を追う形)、速さ(旅人算・流水算・ダイヤグラム。2023 が流水算、2025 が速さの大問で、「途中で速さが変わる」「途中で止まる」設定が両年に共通)、平均算(2024・2025 の 2 年連続。表から平均を出す・平均を直す・単位を換算しながら平均を取るの 3 通り)が近年の主役です。設定を読み違えると 3 問まとめて落ちるので、読み取り → 図・表への変換を過去問で反復します。「求める過程を書きなさい」がどこに付いてもいいように、何を求めた式かを一言添えて式を残す練習も毎回 1〜2 問ぶん。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 社会・地形図の読図と統計資料 — 2023 伊豆の国市、2024 八甲田山、2025 小田原と 3 年連続で大問 1。地図記号(寺・神社・裁判所・警察署・博物館・図書館・温室・水準点)、等高線と標高差、縮尺計算(1900m は 2 万 5 千分の 1 で何 cm か)、そこから防災(海抜表示・災害の種類)へつなぐところまで。あわせて統計資料の読み取り(人口ピラミッドの時代順、雨温図、卸売数量の月別グラフ、工業地帯の出荷額構成、階級区分図)と、時差の計算(経度差 15 度=1 時間の換算を、日付をまたぐ場合まで。2024 大問 2 問 2)を。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・通史 10 問の年表と公民 5 問、そして提案の記述を毎週 1 本 — 年表は原始(登呂・三内丸山・稲荷山古墳)→ 飛鳥奈良(推古・聖武・遣唐使)→ 鎌倉室町(執権・徳政令・栄西)→ 安土桃山(太閤検地・刀狩)→ 江戸(五街道・鎖国・伊能忠敬)→ 幕末明治(井伊直弼・大日本帝国憲法・文明開化)→ 近代の戦争 → 戦後(日本国憲法・国連加盟・高度成長)。3 年ともこの流れを 10 問でたどります。公民は日本国憲法(施行日・三大原則・自由権の分類)、国会(二院の違い・衆議院の優越・国政調査権)、内閣・裁判所、選挙制度(小選挙区比例代表並立制・任期・被選挙権)で、用語は漢字で。記述は 2023「規格外のトマトを売るには」、2024「衛生的なトイレが使えない地域の原因」、2025「廃校をどう活用するか」の形で、資料から読み取った事実 → 課題 → 自分の案 → 具体例、の 4 段で 3〜4 文。「正しくないものを選ぶ」練習(選択肢 4 本を一つずつ○×で判定してから答える手順)と、前年 1 年のニュースを教科の言葉に翻訳する練習(国際大会 → 時差と国旗、物価高 → 円安と輸入、地方の話題 → 人口と自治体)も同じ枠で。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 国語・字数指定つきの抜き出し 3 問と知識 10 問 — 抜き出しは十字以内・十五字以内・二十五字以内で始めと終わりの五字、という 3 段階に慣れます(数え間違いが失点の主因になる形式です)。文末の形に合わせて切り出す練習(「こと」「点。」「〜から」「…と続く形で」)も同時に。知識は漢字 5 問と慣用句 5 問で、慣用句は「□に漢字一字」の形(歯に衣着せぬ・猫の額・足をひっぱる・石の上にも三年)と意味の選択をセットに、四字熟語も語群から漢字に直す形で。余力があれば段落分けの設問(「大きく二つ(三つ)に分けたときの後半の始めの五字」は 3 年連続。話題の転換点=接続語・時間の変化・具体例から主張へ、に印を付けながら読む習慣を)、○×一括判定の内容合致問題(ア〜オをすべて本文と照合するので、本文に戻る場所を素早く見つける練習が要ります)、接続語の 3 つ一組の組み合わせ選択(逆接・順接・言い換え・添加の役割を語ごとに整理しておきます)も。(確認: 〜2020 年度)
8. 科目別の詳細
8-0. 4 科目の早見表
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 |
|---|---|---|
| 算数 | 大問 5・小問 19 が 2023〜2025 の 3 年で完全一致(5・5・3・3・3)。全問が答えのみで、記号選択はゼロ。ただし「求める過程を書きなさい」が毎年 1〜2 問 | 大問 1・2 は座席が固定。大問 3〜5 は「読ませる大問 3 問ずつ」の枠だけ固定で単元は毎年入れ替わる |
| 理科 | 大問 4・小問 20 が 3 年で完全一致。分野は物理 → 化学 → 生物 → 地学で 16 年動かない。記号選択 35〜45%、残りは短答(語句や数値を短く答える形式)。長い説明記述は精読した 3 年でゼロ | 分野の座席は固定、分野の中の単元は循環 |
| 社会 | 大問 4〜5・小問 28〜29。記号選択 71〜82%、短答 11〜25%、記述 1〜2 問 | 地形図・通史 10 問・公民 5 問・現代の課題+提案の記述の 4 本柱が 3 年連続 |
| 国語 | 大問 4(説明文 8・物語文 8・知識 5・知識 5)が精読した 3 年で一致。記号選択と抜き出しが主軸で、記述は 2015 の 2 問だけ | 抜き出しに必ず字数指定。段落分けの設問が 3 年連続 |
最優先で何をやるかは 7 節にまとめてあります。
8-1. 算数(大問 5・小問 19・全問が答えのみ)
精読したのは 2023・2024・2025 年度の 3 年です。この 3 年は 大問 5・小問 19 がまったく同じで、大問の役割の並びも動いていません。年度ごとの大問構成をたどると、大問数は 2009〜2020 年度が 6〜7、2021 年度以降は 5 に落ち着いています。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(5 問・□にあてはまる数) | 大問 2(5 問・一行題) | 大問 3(3 問・読ませる大問) | 大問 4(3 問・読ませる大問) | 大問 5(3 問・読ませる大問) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 整数の四則/1.2 をくくる工夫計算/かっこと分数の四則/逆算/4 時間 32 分 10 秒−4321 秒の単位換算 | 12・18・36 の公約数の和/12 人の平均点/所持金の 2/5 と残りの 3/7/三角形を 4 分割した面積比/台形とおうぎ形の重なり(円周率 3.14) | 0・1・2・3 だけで書ける整数の数列(20 番目・3 けたの個数・2023 は何番目) | 流水算(4.8km を上り下り、エンジンが 12 分止まった日) | 水量とグラフ(水そうに円柱 A・B を沈める) |
| 2024 | 7 だけで作る四則/2024×18−1974×18 の工夫計算/帯分数と小数の四則/逆算/3% の食塩水 150g に溶けている食塩 | 鉛筆の過不足算/十円玉と五十円玉のつるかめ算/消費税 10% と 8% の割合/6 種類から 2 種類のアイスの場合の数/三角形 ABC の面積 | ラグビー W 杯の得点(T・G・PG の組み合わせを数の性質で絞る) | 平均算(8 家庭の距離と所要時間の表、平均を直す・時速を変える) | 円とおうぎ形(正方形・正三角形のまわりに糸を巻き、端点 P の軌跡) |
| 2025 | 1÷{1−1÷(1+1)} の入れ子/帯分数と小数の四則/149・194・419… 6 個の平均/1 億÷(5 万×2 万)/時速 6km で 3 時間の道のりを時速 15km で | ガウス記号[ ]を定義する約束記号/うそつき 1 人の推理・論理/入学者数の増減と割合/角度/直方体を PQ で切った立体 | 速さ(A さん・B さんが学校 → 自宅 → 公園、忘れ物と歩く速さの変化) | 平均算(打球速度をマイルと km/h で換算、10 球の平均) | 水量とグラフ(正方形の容器 ① を容器 ② の中に固定して注水) |
表に出てくるつるかめ算・過不足算・流水算・平均算などの中身は 用語集 にあります。
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 1 は「次の□にあてはまる数を求めなさい」の 5 問です。導入文はこの 3 年で同じ一文。中身の並びも「(1)〜(3) 計算 → (4) 逆算または大きな数の工夫計算 → (5) 単位や割合がからむ一行題」で 3 年そろっています。大問 1 が計算であること自体は 2019〜2025 年度の 7 年続いています。
- 大問 2 は「次の各問いに答えなさい」の一行題 5 問で、これも 3 年連続です。しかも 終わりの 1〜2 問が図形(2023 は (4) 面積比・(5) 円とおうぎ形、2024 は (5) 三角形の面積、2025 は (4) 角度・(5) 立体の切断)という並びが 3 年とも守られています。数の性質を頭に置く年(2023(1)・2025(1))が多く、年度ごとの大問構成では 2014〜2025 年度の 12 年中 9 年で大問 2 が数の性質系でした。
- 大問 3・4・5 はいずれも「導入文を読ませてから 3 問」です。3 年とも 3 問ずつで、小問数の内訳は 5・5・3・3・3 で完全に一致します。
- 大問 3〜5 に入る単元は入れ替わります。水量とグラフは 2023・2025(年度ごとの構成では 2009 年度以降 8 回)、速さ系(速さ・流水算)は 2023・2025、平均算は 2024・2025 の 2 年連続、規則性は 2023。
- つまり 「何番に何の種類が来るか」の座席は、前半(大問 1・2)が 3 年連続で固定、後半(大問 3〜5)は「読ませる大問 3 つ」という枠だけが固定で中身は毎年作り直す、という二層構造になっています。同じ問題が出るという意味ではありません。
問い方
- 解答形式は 3 年とも短答 100%。記号選択はゼロ、字数指定の説明もゼロです。
- ただし「求める過程を書きなさい」の但し書きが毎年 1〜2 問だけ付きます(2023 は大問 4 (2)(3) の流水算、2024 は大問 5 (2) の点 P の動いた距離)。どの大問に付くかは年によって動くので、後半の大問はどれが来ても式を残せるようにしておきます。
- 大問 1 の計算は「同じ数字を並べ替える」「同じ数をくくる」といった工夫を仕込んだ作りが 3 年連続(2023 の 1.2×3−1.2×1.2+10.2×1.2、2024 の 2024×18−1974×18、2025 の 149+194+419+491+914+941 の平均、7+7×7−7÷7)。まともに筆算すると時間を落とします。
- 大問 3〜5 の導入文は長く、題材が身のまわりから採られます(ラグビー W 杯の得点、野球の打球速度とマイル、川を上り下りする船、放課後に公園で待ち合わせる二人)。設定を読み取る時間を計算に食われないことが要ります。
- 大問 2 に「約束記号を自分で定義する」問題が入る年があります(2025 の[3.26]=3 のガウス記号、年度ごとの構成では 2010 年度にも約束記号)。定義文をその場で読んで使う練習が要ります。
8-2. 理科(大問 4・小問 20・物理 → 化学 → 生物 → 地学)
精読したのは 2023・2024・2025 年度の 3 年です。3 年とも大問 4・各 5 問の小問 20 で、1 問も増減していません。 年度ごとの大問構成をたどると、2009〜2025 年度の 16 年すべてで大問 4、小問は 16〜24 の範囲に収まります。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(5 問・物理) | 大問 2(5 問・化学) | 大問 3(5 問・生物) | 大問 4(5 問・地学) |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | 光(光速で地球を 7 周半、太陽光の到達時間、屈折、虫めがね、収れん火災) | 中和(塩酸 30cm³ と水酸化ナトリウム水溶液、BTB の色、過不足なく反応する体積) | 生態系・食物連鎖(温暖化と垂直分布、サトウキビとトウモロコシ、単子葉) | 地震(初期微動継続時間のグラフ、震源に近い地点、P 波の速さ) |
| 2024 | 浮力・密度(半分沈む直方体 A、B を乗せる、浮く立方体の選別、食塩水中の浮力) | 水溶液の性質と判別(小麦粉・砂糖・塩の白い粉 A〜C を実験で見分ける、結晶) | こん虫・動物の分類(進化の道すじ、卵生と胎生、生物の共通性) | 星・星座(2023 年 4 月 20 日午後 9 時の北の空、北斗七星の位置、日周・年周運動) |
| 2025 | 電気回路(導線 A・B の電流グラフ、導体と不導体、ショート回路、直列並列で水を温める) | 質量保存・量的関係(アルコールの燃焼で生じる水と二酸化炭素、過不足の計算) | 植物のつくりとはたらき(4 種類の植物を①〜③の特徴で分類、虫媒花、離弁花、お花とめ花) | 月(北極上空から見た月と地球、月食、南中から沈むまでの角度と時間) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 1 = 物理、大問 2 = 化学、大問 3 = 生物、大問 4 = 地学。この分野の順番は 2018〜2025 年度の 8 年連続で確認でき、年度ごとの大問構成では 2009〜2025 年度の 16 年すべてで同じ順です。この学校で最もはっきりした座席の固定はここです。
- 各大問がちょうど 5 問という配分も 3 年連続。小問数は 20 で完全に一致します。
- ただし分野の中の単元は毎年入れ替わります。物理は光(2023)→ 浮力(2024)→ 電気(2025)、化学は中和(2023)→ 水溶液の判別(2024)→ 燃焼と質量保存(2025)、地学は地震(2023)→ 星座(2024)→ 月(2025)。年度ごとの構成でも、電気回路が大問 1 に来たのは 16 年で 5 回、月が大問 4 に来たのは 3 回で、循環しています。
- したがって「4 分野を 1 題ずつ、この順で、各 5 問」という枠は覚えてよいのですが、中の単元は毎年作り直されます。同じ問題が出るわけではありません。
問い方
- 形式は記号選択 35〜45%、残りが短答です。精読した 3 年に長い説明記述はゼロで、字数指定は 2024 大問 2 問 3 の「5 文字」だけでした。
- 計算をさせる小問が各大問に 1〜3 問入ります。しかも「前の問の答えを使って次を出す」連鎖する作りが目立ちます(2023 大問 1 は光速 → 太陽光の到達時間、2025 大問 2 はアルコールの燃焼比 → 過不足)。1 問目を落とすと後ろが崩れるので、序盤の計算を確実にすることが要ります。
- 「すべて選び」「あてはまらないものを」の消去法の設問が毎年入ります(2023 大問 1 問 4・大問 3 問 3、2024 大問 1 問 3・大問 2 問 5、2025 大問 1 問 2)。
- 身のまわりの現象から入る導入文が定番です。収れん火災(2023)、クッキーの材料を見分ける(2024)、消毒用アルコール(2025)、水を温める装置とショート(2025)。理科の用語を暮らしの場面に翻訳できるかを毎年どこかで問います。
- 漢字指定の語句問題が各年にあります(2023「中和」を漢字 2 字、2025「助燃性」を漢字 3 文字、2025「月食」を漢字)。用語は漢字で書けるようにしておきます。
- 図・表・グラフの読み取りが小問の半分強を占めます。電流のグラフ(2025)、初期微動継続時間のグラフ(2023)、進化の道すじの図(2024)、分類の樹形図(2025)、北の空の①〜⑫の位置(2024)。
8-3. 社会(大問 4〜5・小問 28〜29・記号選択が主軸)
精読したのは 2023・2024・2025 年度の 3 年です。小問数は 28・28・29 でほぼ動きませんが、大問数は 5・5・4 と揺れます。年度ごとの大問構成では 4〜6 大問・小問 23〜37 の幅があります。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 地形図(静岡県伊豆の国市・韮山反射炉。縮尺計算・温室の地図記号・世界遺産)4 問 | 人口(政令指定都市・人口ピラミッド 3 時点の並べ替え・少子高齢化)4 問 | 「食」をめぐる通史(先生とヒロシさんの会話。稲作 → 肉食禁止 → 南蛮貿易 → 鎖国 → 文明開化 → 外食産業)10 問 | 日本の政治(大日本帝国憲法・衆議院の権限・天皇の国事行為・非核三原則・精神の自由)5 問 | 2022 年の値上げと農業(円安・卸売数量のグラフ・植物工場・廃棄率・規格外野菜の記述)5 問 |
| 2024 | 地形図(八甲田山。標高差・登山日記からルート特定・陰影起伏図・りんご)5 問 | ラグビー W 杯フランス大会(フランスの位置・時差計算・国旗)3 問 | 「関東の町並みを調べよう」の発表(佐原=伊能忠敬、浅草、行田の足袋、稲荷山古墳)10 問 | 女性の政治参加(衆院選のしくみ・国連加盟・男性の育休・グラフの分析)5 問 | トイレの歴史と衛生(し尿の肥料利用・下水処理・ピクトグラム・世界の衛生の記述)5 問 |
| 2025 | 地形図(神奈川県小田原市。地図記号の読み取り・国道 1 号の起点・相模湾・海抜表示と防災・雨温図・京浜工業地帯)9 問 | 「日本の歴史に影響を与えた外国人」の発表カード A〜D(遣唐使 → 元寇 → 開国 → 戦後)10 問 | 日本の政治(知る権利・日本国憲法・国政調査権・衆議院の任期と被選挙権・両院の議決)5 問 | 消滅可能性自治体(人口ピラミッド 3 時点・正誤の組み合わせ・廃校活用の記述)5 問 | — |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 1 は地形図の読図が 2023・2024・2025 の 3 年連続です。年度ごとの大問構成でも 15 年中 7 年で大問 1 が地形図で、そのほかの年も大問 2 に置かれています(2016・2020)。伊豆の国市・八甲田山・小田原と土地は毎年変わりますが、地図記号・標高・縮尺・防災を必ず絡めます。
- 歴史は「通史を 10 問でたどる大問」が 3 年連続です。位置は大問 3(2023・2024)→ 大問 2(2025)と動きますが、小問数はどの年も 10 問ちょうどで、原始・古代から戦後まで時代順に下線部をたどる構成が共通します。
- 公民(憲法・国会・選挙)を 5 問でまとめた大問が 3 年連続(2023 大問 4、2024 大問 4、2025 大問 3)。
- 最後の大問は「いまの社会の課題」で、その最後の設問が記述という並びが 3 年連続(2023 規格外のトマトをどう売るか、2024 衛生的なトイレが使えない地域の原因、2025 廃校をどう活用するか)。
- つまり 「地形図 → 通史 10 問 → 公民 5 問 → 現代の課題+記述」という 4 本柱の座席は 3 年連続でそろっています。ただし柱が 4 本の年(2025)と、地理をもう 1 題足して 5 本にする年(2023 の人口、2024 のラグビー W 杯)があります。同じ問題が出るわけではありません。
問い方
- 記号選択が 71〜82% を占めます。短答は 11〜25%、記述は 1〜2 問(3〜7%)。
- 「正しくないもの」「あてはまらないもの」を選ぶ消去法の設問が毎年 4〜8 問。4 つの選択肢をすべて検討させる作りなので、あいまいな知識では削れません。
- X・Y の 2 文の正誤の組み合わせを選ばせる設問が 2025 に 3 問(大問 2 問 8、大問 4 問 2・問 4)。
- 記述は「あなたはどう考えるか・どうするか」という提案の記述が 3 年連続で最終大問の最後に置かれます。字数指定はなく、「具体例をあげて説明しなさい」「具体的に説明しなさい」という指示が付きます。知識よりも、資料から読み取った事実を根拠にして自分の案を組み立てる力を見ています。2024 はこれに加えて「鎌倉に幕府を置いた理由を地形の特徴を手がかりに説明しなさい」という、資料から説明させる記述も出ました。
- 会話文・発表原稿・カードのリード文が歴史の大問の定番です(2023 は先生とヒロシさんの会話、2024 は生徒の発表、2025 は班のカード A〜D)。
- 前年の出来事が入口になります(2023 は 2022 年の値上げと円安、2024 は 2023 年秋のラグビー W 杯、2025 は消滅可能性自治体の報告)。ただし出来事そのものではなく、時差・為替・人口統計という教科の内容に翻訳して問われます。
- 地理は必ず統計資料とセットです。表・グラフ・雨温図・階級区分図・人口ピラミッドが毎年複数入ります。人口ピラミッドの 3 時点並べ替えは 2023・2025 の 2 回。
- 漢字指定が短答に付きます(2025「神奈川県と接する 2 県を漢字で」「国道 1 号の起点を漢字で」)。
8-4. 国語(大問 4・小問 23〜26。2015・2016・2020 年度で確認)
国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無く、2017〜2019 年度も無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、以下は精読した 2015・2016・2020 年度の 3 年に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。国語の出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(8 問・説明文/論説文) | 大問 2(8 問・物語文/小説) | 大問 3(語句・知識) | 大問 4(語句・知識) |
|---|---|---|---|---|
| 2015 | 宇宙のなかの地球と「無意識」の力(井上憲雄「輝け!12歳の希望への挑戦」) | 陸上部を退部して再入部した碧李と杏子(あさのあつこ「ランナー」) | 慣用表現 3 問+四字熟語 2 問(語群のカタカナを漢字に) | 漢字 5 問(書き取り 4・読み 1) |
| 2016 | 子どもと大人、子どもはだれでも哲学をしている | 野球をめぐる由美と「私」の会話(伊集院静「夕空晴れて」) | 慣用句 5 問(□に漢字一字+意味を 5 択から) | 漢字 5 問(書き取り 3・読み 2) |
| 2020 | 将棋の「負けました」と感想戦の教育的効用(安次嶺隆幸「将棋はなぜ『頭のよい子』を育てるのか」) | オーケストラの「僕」とツカサさんの衝突(宮下奈都『楽団兄弟』) | 漢字 5 問(書き取り 3・読み 2) | 慣用句 5 問(□に漢字一字。カッパの川流れ・石の上にも三年) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 4 題の構成(読解 2 題+知識 2 題)が 3 年とも同じです。年度ごとの大問構成では、資料のある 2009〜2016・2020 年度の 9 年すべてが大問 4 で、小問は 19〜26 に収まります。
- 大問 1 が説明文・論説文で 8 問、大問 2 が物語文・小説で 8 問。この 8 問ずつという配分が 3 年連続で一致します。
- 大問 3・大問 4 は知識問題 2 題で、漢字 5 問と慣用句・語句 5 問。ただし どちらが先かは年で入れ替わります(2015・2016 は語句 → 漢字、2020 は漢字 → 語句)。年度ごとの構成でも漢字が最後に来るのが 9 年中 7 年で、2020 は入れ替わっています。
- 「本文を二つ(三つ)に分けたとき、後半の始めの五字」を答える段落分けの設問が 3 年連続で大問 1 に入ります(2015 問 8、2016 問 1、2020 問 5)。
- 本文の内容説明を「適切なものは○、不適切なものは×」でア〜オすべて判定させる設問が 2016 大問 1・2020 大問 1・2020 大問 2 にあります。一つ選ぶのではなく全部を判定させるので、部分点の取り方が変わります。
- つまり 「説明文 8 問 → 物語文 8 問 → 知識 5 問 → 知識 5 問」という座席は 3 年連続でそろっており、動くのは知識 2 題の順番と読解の中の設問の割り振りです。同じ問題が出るわけではありません。
問い方
- 記号選択と抜き出しが主軸です。精読した 3 年の内訳は、記号選択 30〜65%、短答(抜き出し・漢字・語句)35〜61%、記述は 2015 の 2 問だけで 2016・2020 はゼロ。
- 抜き出しには必ず字数指定が付きます(十字以内・十四字・十五字以内・十八字・二十五字以内)。二十五字を超えるものは「始めと終わりの五字」を書かせる形になります。字数を数える作業が毎年、複数問あります。
- 文末の形を指定する抜き出し・記述が目立ちます(2015「『こと』につながるように」「『点。』につながる形で」、2016「『〜から』につなげるように」、2020「『…』と続く形で」)。指定された形に合わせて切り出す練習が要ります。
- 空欄補充が毎年あります。接続語の組み合わせ(2015 問 2 のア〜カ、2020 問 3 は「あ・い・う」の 3 つ一組を選ぶ)と、語句・擬態語(2015 大問 1 問 1、大問 2 問 5)。
- 文法・語句の意味を問う設問が読解の中に混ざります(2016 大問 2 問 1 は「ない」の意味・用法、2016 大問 1 問 5 は「神話」と同じ意味合いの用法、2016 大問 2 問 7 は表現・語り手の説明)。
- 脱文挿入(本文から欠落した一文を〈A〉〜〈E〉のどこに入れるか)が 2016 大問 1 問 7 にあります。
- 知識は漢字 5 問(書き取り 3〜4・読み 1〜2)+慣用句・四字熟語 5 問。慣用句は「□に漢字一字」で、意味の選択とセットになる年(2016)と、語だけを答える年(2020)があります。
- 説明文は「子ども・教育・学び」を主題にしたものが 3 年とも選ばれています(12 歳への呼びかけ、子どもと哲学、将棋と子どもの教育)。物語文は 3 年とも中高生の部活動・音楽・スポーツをめぐる人間関係でした。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
年度ごとの大問構成をたどると、次の単元は近年は大問に出ていませんが、それ以前は繰り返し使われていました。最終確認年度は、その単元が大問に使われたことを確認できた最後の年度です。4 科目を横断していま最も「次に呼ばれそう」なのは、理科の人体・気象・ばね・惑星、算数の立体図形・規則性・場合の数、社会の貿易・財政・世界地理、国語の記述と四字熟語・熟語の構成です。
| 科目 | 単元 | 大問で使われた年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 立体図形(切断・体積) | 2014・2020・2022 | 2022 年度 | 3 年おきに来ていました。2025 は大問 2 (5) の一行題に降りてきており、大問に戻る候補です |
| 算数 | 規則性・数列 | 2015・2018・2019・2021・2023 | 2023 年度 | 2〜3 年おき。2023 を最後に 2 年空き、次の周期に当たります |
| 算数 | 場合の数 | 2010・2014・2016・2020 | 2020 年度 | 大問としては 2020 が最後。2023・2024 は一行題や大問 3 の中の 1 問として生き残っています |
| 算数 | 食塩水の濃度 | 2016・2018 | 2018 年度 | 大問としては長く出ていません。2024 は大問 1 (5) の一行題に入りました |
| 算数 | 図形の移動・影 | 2009・2010・2011・2018・2019 | 2019 年度 | 2020 年度以降は大問にありません。2024 の糸巻き(点 P の軌跡)が近い形です |
| 算数 | 平面図形(求積を主題にした大問) | 2011・2015・2021 | 2021 年度 | 2022 年度以降は大問 2 の枠に吸収されています |
| 理科(物理) | ばね・力のつり合い | 2015・2016 | 2016 年度 | 大問としては 10 年近く空いています。力のつり合いは浮力(2020・2024)に置き換わっています |
| 理科(物理) | ふりこ | 2009 | 2009 年度 | 長く出ていません。周期の計算は準備しておきたいところです |
| 理科(物理) | 音 | 2021 | 2021 年度 | 4 年空き。速さの計算とセットで来やすい単元です |
| 理科(物理) | 電磁石・モーター | 2019 | 2019 年度 | 6 年空き。電気回路(2022・2025)と交互に来る位置です |
| 理科(化学) | 溶解度・再結晶 | 2014 | 2014 年度 | 2024 に「結晶」の語だけ小問で復活。計算を主題にした大問は長くありません |
| 理科(化学) | 金属と水溶液の反応 | 2010・2015・2022 | 2022 年度 | 5〜7 年おき。次の周期に当たります |
| 理科(生物) | 人体(消化・呼吸・血液) | 2011・2012・2013・2015 | 2015 年度 | 2016 年度以降は大問にありません。生物の枠で最も長く空いており、毎年 5 問ある位置なので影響が大きい単元です |
| 理科(生物) | 実験器具の使い方 | 2016 | 2016 年度 | 大問としては 9 年空きです |
| 理科(地学) | 気象・天気の変化 | 2014・2020 | 2020 年度 | 6 年おき。2020 を最後に 5 年空きです |
| 理科(地学) | 地層・岩石・化石 | 2012・2015・2018 | 2018 年度 | 3 年おきでしたが、2019 年度以降はありません |
| 理科(地学) | 惑星・太陽系 | 2013・2019 | 2019 年度 | 6 年おき。次の周期に当たります |
| 社会 | 世界地理を大きく扱う大問 | 2018・2019・2020・2022・2024 | 2024 年度 | 2024 はラグビー W 杯で 3 問と小ぶりでした。まとまった世界地理の大問は 2022 が最後です |
| 社会 | 貿易・資源・エネルギー | 2010・2011・2015 | 2015 年度 | 大問としては 10 年空いています。2023 は円安の小問で顔を出しました |
| 社会 | 財政・税 | 2011・2015 | 2015 年度 | 長く空いています。公民 5 問の枠に入る候補です |
| 社会 | 国際社会・国際協力 | 2016・2019・2020 | 2020 年度 | 2021 年度以降は大問にありません。小問では 2023・2024 に出ています |
| 社会 | 都道府県・地域の同定 | 2013・2018・2022 | 2022 年度 | 4〜5 年おき。2025 は地形図の中の小問として復活しています |
| 社会 | 工業・産業構造 | 2014・2021 | 2021 年度 | 7 年おき。2025 は京浜工業地帯の小問だけでした |
| 社会 | 文化史・美術史 | 2019・2024 | 2024 年度 | 5 年おきです |
| 社会 | 江戸時代を主題にした大問 | 2021・2022・2023・2024 | 2024 年度 | 4 年連続で通史大問の中心でしたが、2025 は古代〜戦後に散りました |
| 国語 | 記述(内容説明・指示語) | 2011・2012・2015 | 2015 年度 | 精読した範囲では 2016・2020 にありません。2012 は大問 2・3 が記述中心だった年で、戻る可能性があります |
| 国語 | 心情説明の記述 | 2012 | 2012 年度 | 長く出ていません |
| 国語 | 四字熟語 | 2015 | 2015 年度 | 2016・2020 は慣用句だったので、次に呼ばれる候補です |
| 国語 | 熟語の構成 | 2013 | 2013 年度 | 知識 2 題の一方に入る候補です |
| 国語 | 語彙・季語 | 2010 | 2010 年度 | 同上です |
10. 形式面の注意
- 試験時間・満点・設問ごとの配点は、どの冊子からも読み取れません。 分かっているのは、理科と社会が 1 冊に合わせて印刷され、試験時間が両科目まとめて表記されていること(2024 年度で確認)だけです。市販の過去問集で必ず確認してください。設問ごとの配点の印字は、算数・理科・社会・国語のどの冊子にもありません。
- 算数は全問が答えのみです(記号選択ゼロ、選択肢もゼロ)。ただし毎年 1〜2 問に「求める過程を書きなさい」「求める過程も書いて答えなさい」が付きます。付く場所は年によって動きます(2023 は大問 4、2024 は大問 5)。
- 円周率は必要な設問の中で「3.14 として計算しなさい」と個別に指定されます(2023 大問 2 (5)、2024 大問 5)。冒頭にまとめて書く形ではないので読み落としに注意してください。
- 算数の単位(cm・分速・度・通り)は設問文で指定されます。2025 年度の冊子には訂正表が同梱されており、大問 5 (3) に訂正が入っていました。
- 算数で図のある小問は全体の 4 割ほど。大問 2 の後半と、大問 5 の立体・図形は図がないと解けません。
- 理科・社会とも「正しくないもの」「あてはまらないもの」を選ぶ消去法の設問が毎年複数あります。4 つの選択肢をすべて検討させる作りで、社会では 1 年に 4〜8 問に及びます。社会は小問 28〜29 に対して記述が 1〜2 問なので、時間の大半は選択肢の吟味に使われます。
- 理科の単位の指定(秒速何万 km・何 g・何時間・何 cm³)は設問文に入ります。計算の答えに単位を書き足す必要はない年が多いのですが、桁の指定(「何分何秒」)には従ってください。理科の選択肢は「ア〜エ」が基本で、「ア〜オ」「①〜⑫」から選ばせる年もあります。
- 社会の記述は字数指定がなく、解答欄の大きさが分量の指示になります。「具体例をあげて説明しなさい」「具体的に説明しなさい」という指示が付きます。
- 社会の地形図は地理院地図がそのまま使われる年があります(2023)。実際の縮尺計算(1900m を 2 万 5 千分の 1 で何 cm か)まで求められます。
- 国語は抜き出しに必ず字数指定が付き、二十五字を超えるものは「始めと終わりの五字」を書かせます。記述には字数と文末の形の両方が指定されます(2015 の 2 問はいずれも「二十字以内」)。
- 国語の記号選択の選択肢は 5 本(ア〜オ)が基本で、6 本(ア〜カ)の年もあります。○×を全項目に書き込む欄がある年もあります(2016・2020)。本文は説明文・物語文とも長めで、読解 16 問を解ききるには、読みながら傍線部の周辺に印を付けていく手が要ります。
- 漢字で答えさせる指定が理科・社会・国語のいずれにもあります(理科「中和」「助燃性」「月食」、社会「神奈川県と接する 2 県」「国道 1 号の起点」)。
- 作図の欄が用意される年が算数・理科・社会にありますが、精読した 3 年ぶんでは作図は出ていません。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
小 4(土台) — 計算の正確さ・図形の基礎・読解・漢字語彙の 4 本です。この学校で最後に効くのは、算数なら「大きな数と分数小数の四則を速く正確に」、理科なら「身のまわりのものを観察して言葉にする」、国語なら「文章を段落で捉える」。時間を計る練習はまだ要りません。慣用句・ことわざは、この学校では毎年 5 問の枠があるので、小 4 から少しずつ貯めておくと後で効きます。
小 5(幅) — ここがいちばん本体になります。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にしてください。
- 平日 15 分(月〜金)は、算数の一行題を 1 単元 5 問ずつと、国語の抜き出し・知識を交互に。算数の単元はこの順に置きます: 数の性質(公約数・公倍数)→ 割合と比 → 平均算 → 過不足算(受験用教材の単元)→ つるかめ算(受験用教材の単元)→ 場合の数 → 推理 → 角度 → 面積比 → 円とおうぎ形。8-1 節の一行題プール 10 単元をこの順で一巡させます。
- 週末 60 分は理科の 1 分野を、物理 → 化学 → 生物 → 地学の順に回し、どの分野も「大問 1 題を 5 問で解ける」レベルまで一巡させます。分野の座席が固定されている学校なので、どれか 1 分野の穴がそのまま毎年 5 問の失点になります。
- 社会は地形図の読み方と通史の骨組みを、週末 60 分の枠を月に 1〜2 回まわして作ります。
- 国語は説明文と物語文を交互に、字数を数えて抜き出す作業に慣れます。ただし国語は 2017〜2019 年度と 2021 年度以降の問題文が資料に無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
- 各科目の年度×大問の題材表(8 節)は、そのまま「小 5 で一巡する単元リスト」として使えます。
小 6(仕上げ) — 7 節の 8 項目です。夏以降は「同じ座席を年度をまたいで縦に解く」(算数の大問 1・2、理科の分野ごと、社会の地形図と通史)と「年度通しで時間を計る」の 2 本立て。理科と社会は 1 冊にまとまっているので、時間の配分は 2 科目セットで練習します。社会の提案の記述と算数の「求める過程」は、書いたものを人に読んでもらう時間を作ってください。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか — 差がつくのは小 5 の理科です。4 分野が毎年 1 題ずつ、各 5 問という配分が動かないため、分野の得意不得意がそのまま点差になります。得意分野をさらに伸ばしても上限は 5 問で、苦手分野を捨てると 5 問がまるごと消えます。小 5 のうちに 4 分野を平らにならしておくことが、この学校ではいちばん効率がよいやり方です。次に効くのが小 4〜小 5 の計算の正確さで、算数の大問 1・2 の 10 問は 7 年間同じ場所にあり、ここを取り切れるかどうかが後半の 9 問に使える時間を決めます。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。
- 獨協中学校(東京都・男子校)— 算数(89)・社会(85)・国語(84)・理科(84)と 4 科すべてが近く、算数の「計算+一行題+読ませる大問」の組み立てが似ています。
- 日本大学豊山中学校(東京都・男子校)— 理科(86)・社会(86)・算数(85)と横並びで近く、理科の分野を 1 題ずつ通す演習が転用しやすい組み合わせです。
- 八千代松陰中学校(千葉県・共学)— 算数(91)が最も高く、理科(87)。社会(77)はやや離れます(国語は計算対象外)。算数の枠がよく似ています。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- かっこの中の数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100 で、100 が最も近い)です。「大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の比率・同じ場所に同じ単元が来るか・設問文の使い回し」の距離と、単元の分布の似方を合成したもので、同じ問題が出るという意味ではありません。男女の注記は自動集計の表をそのまま写しています。
- 本校の国語は 2020 年度以前の資料で計算されているため、国語の近さは参考程度に見てください。この表の国語の数字だけを根拠に演習計画を立てないほうがよいところです。
13. 資料の限界
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊のみで、入試回の表記が読み取れません。この学校は複数の回で入試を行っており、そのうちどの回の問題かは特定できません。ほかの回、および英語や適性検査を使う受験方式の問題はこの資料に含まれず、それらについてはここでは何も言えません。
- 国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無く、2017〜2019 年度もありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。資料があるのは 2009〜2016 年度と 2020 年度の 9 年で、本文中の国語の記述は 2015・2016・2020 年度を原本で確認したものに限ります。直近 5 年の形式は市販の過去問集で確認してください。国語の出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
- 算数は 2012・2013・2017 年度、理科は 2017 年度、社会は 2012・2017 年度の資料がありません。
- 精読したのは各科目 3 年ぶんです(算数・理科・社会が 2023〜2025 年度、国語が 2015・2016・2020 年度)。それより前の年について書いた回数・年度は、年度ごとの大問構成と単元の一覧から拾ったもので、設問文そのものは確認していません。「3 年連続」「3 年とも」と書いたものだけが原本で確かめた反復です。
- 資料は 2025 年度までで、2026 年度の問題は含まれていません。
- 転写データは画像からの読み取りで、式・数値・図の細部に読み落としがありえます。とくに算数の 2024 年度、社会の 2023・2025 年度は転写の確度が低めと記録されており、選択肢の細部や図の対応には揺れがあります。2025 年度の算数には訂正表が同梱されていました。
- 同じ問題文がそのまま別の年に再び出た例は、精読した 3 年ぶんの範囲では見つかりませんでした。過去の年まで含めた確認はしていません。
- 「毎年」「〜年連続」は、原本または年度ごとの大問構成で反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果はこのページでは扱っていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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