横浜富士見丘学園中学校 の過去問分析
横浜富士見丘学園中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
横浜富士見丘学園中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・入試回の表記なし・算数 13 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県横浜市旭区 |
| 男女 | 共学(2019 年度から男女共学化。それ以前は女子校) |
| 旧称 | 日の出学園(1923)、富士見丘高等女学校(1932)、富士見丘中学校・高等学校(1947〜2007)、横浜富士見丘学園中等教育学校(2007〜2023) |
| 回 | 日程 | 科目 | 試験時間 | 配点 | 募集人員 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第 1 回 | 2 月 1 日 午前 | 2 科(国・算) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | 男女合計 30 名 |
| 第 2 回 | 2 月 1 日 午後 | 2 科(国・算) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | 男女合計 30 名 |
| 第 3 回 | 2 月 2 日 午前 | 2 科(国・算)/4 科(国・算・社・理)の選択 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 30 分・理科 30 分 | 国語 100・算数 100・社会 50・理科 50 | 男女合計 20 名 |
| 第 4 回 | 2 月 5 日 午前 | 2 科(国・算) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | 男女合計 10 名 |
| 自己表現 | 2 月 5 日 午前 | 作文・親子面接(自己 PR と質疑応答) | 作文 50 分・面接 10 分 | 配点は分かりません | 男女合計 10 名 |
上の 2 つの表は 2026 年度の募集要項の内容です。
- 理科・社会を使うのは第 3 回で 4 科を選んだときだけで、ほかの回はすべて 2 科(国語・算数)です。 準備の量が回によって変わるので、受ける回を先に決めてください。
- 第 1 回は英検取得者について級に応じた加点判定があります。級ごとの点数は学校の公表資料に無いため、ここには書けません。
- 面接があるのは自己表現の回だけで、親子面接です。自己表現の配点は公表資料に無いため書けません。
- 同名・類似名の別校に注意してください。富士見中学校(東京都)・富士見丘中学校(東京都)とは別の学校です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)、一行問題(数行で終わる短い文章題)、逆算(□ にあてはまる数を求める計算)、短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- この学校の入試は、「何番に何が来るか」という並びがどの科目でも長年動いていません。算数は 6 大問・小問 20 という枠が 2014 年度以降ずっと同じで、大問 3 が約束記号という並びが 12 年崩れていません。
- 社会は大問 1 の略年表と大問 2 の会話文が 9 年、理科は「生物 → 地学 → 化学 → 物理」の並びが 9 年、国語は漢字・説明文・物語文・語句文法の 4 大問が 6 年同じです。
- 変わるのは中身のほうです。算数の大問 4〜6 の単元、理科の各分野の中の単元、社会の年表の切り口と会話文が扱うニュース、国語の大問 4 の設問の種類が毎年入れ替わります。
家でやること 3 つ
- 算数は同じ座席(問題の置き場所)を年度をまたいで縦に解きます。大問 3 の約束記号だけを 12 年分、大問 2 の 4 枠を枠ごとに。
- 社会は大問 1 の略年表だけを 9 年分と、前年 10 月までのニュースを 1 枚にまとめます。
- 理科は大問 3(化学)と大問 4(物理)だけを 9 年分、表の数値から比例を読む計算をそろえます。
今週やる 1 つ
- 算数の大問 3(約束記号)を 2023・2025・2026 の 3 年分だけ続けて解き、(1) 定義どおりに計算する →(2) □ を逆算する、という 2 問組みの手順を確かめます。
注意
- 入試回は冊子から判別できません。年ごとの違いが、別の回の冊子を並べたことによる見かけ上の違いかもしれないため、「何年に作りが変わった」という言い方はしていません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを 3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの題材を数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2023・2025・2026) | 10 年(2010〜2018・2022) | 13 年(2010〜2018、2022、2023、2025、2026) | 高。2013〜2015・2022 は数式の細部に転写の揺れがありますが、大問構成と題材の読み取りに支障はありません |
| 理科 | 3 年(2018・2022・2023) | 7 年(2010・2011・2013〜2017) | 10 年(2010、2011、2013〜2018、2022、2023) | 2011・2013 は転写の確度が低く、それ以外は高いです |
| 社会 | 3 年(2018・2022・2023) | 7 年(2010〜2013・2015〜2017) | 10 年(2010〜2013、2015〜2018、2022、2023) | 2017・2023 は転写の確度が低く、それ以外は高いです |
| 国語 | 3 年(2015・2016・2018) | 4 年(2010・2011・2013・2014) | 7 年(2010、2011、2013〜2016、2018) | 高。ただし 2019 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、ここに書いた国語の話は 2010〜2018 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回は冊子から判別できません。この学校は同じ年に複数回の入試を行っており(2026 年度は 2 月 1 日 午前・2 月 1 日 午後・2 月 2 日・2 月 5 日と作文の 5 回)、資料は校×年×科目につき 1 冊しか無いためです。回の表記が転写に残っていたのは 2011 年度の社会だけで、そこには「1 日/午後」とあります。したがって「何年に作りが変わった」という言い方はこのレポートでは避けています。年ごとの違いは、別の回の冊子を並べたことによる見かけ上の違いかもしれません。
- 冊子の表紙の校名は年によって「横浜富士見丘学園中等教育学校」(2012〜2017 年度)と「横浜富士見丘学園中学校」(2010・2011・2014・2018 年度以降)が混在します。これは学校側の改称(中等教育学校 2007〜2023)によるもので、資料の取り違えではありません。
- 試験時間・配点は冊子に印刷されていません。2026 年度の募集要項では国語・算数が各 50 分 100 点、社会・理科が各 30 分 50 点で、4 科を課すのは 2 月 2 日の回のみです(1 節)。
- 満点・設問別配点はどの科目・年度にも印刷されていません。
- 構成だけ数えた年についても、このレポートで名指ししている設問(算数の大問 3 の約束記号 2013・2014・2016、大問 1 の言い回し 2015・2018 など)は原本の設問文と突き合わせています。
5. 一番大きな結論
この学校の入試は、「何番に何が来るか」という並びがどの科目でも長年動いていません。 数え上げると次のようになります。
- 算数: 6 大問・小問 20 という枠が 2014 年度以降ずっと同じです。大問 1 が計算 5 問+逆算+一行問題 2 問、大問 2 が図形 4 問((1) 角度、(4) 立体の体積)、大問 3 が約束記号という並びが、資料のある 13 年のうち 2011 年度を除く 12 年で崩れていません。
- 社会: 大問 1 の導入文「次の略年表を見て、後の問いに答えなさい。」が 9 年そのままです。大問 2 は「先生と生徒 3 人が前年 10 月までのできごとを話す会話文」で、その導入文も名前と年号だけ差し替えた同じ一文が 6 年確認できます。
- 理科: 大問 3 が化学、大問 4 が物理という並びが、大問が 4 つある 9 年すべてで一致します。大問 2 の地学、大問 1 の生物を含めると「生物 → 地学 → 化学 → 物理」が骨格です。
- 国語: 大問 1 が漢字 10 問(読み 5・書き 5)、大問 2 が説明文、大問 3 が物語文、大問 4 が語句・文法 2 問という並びが 6 年同じです。
ここで言っているのは「同じ問題が出る」ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」です。ただしこの学校は、算数に限っては数値だけを変えた同じ問題も実際に出しています。原本で両年を突き合わせて確認できたものだけ挙げると、大問 1(7)「□に 1 1/3 をたしてから ○ でわると 2 になります」(2023 と 2025 で同文)、大問 1(8)「□円の 3 割 5 分引きは 6240 円です」(2023)と「□円の 3.5 割引は 5265 円です」(2025)、大問 3(1)「〈10, 5〉−〈6, 7〉」(2023)と「〈10, 5〉−〈3, 7〉」(2025)です。
したがって過去問の使い方は「同じ座席(問題の置き場所)の問題を年度をまたいで縦に解く」が最も効きます。算数の大問 3 だけを 12 年分、大問 2 の 4 枠を枠ごとに、社会の大問 1(略年表)だけを 9 年分、理科の大問 3(化学)と大問 4(物理)だけを 9 年分、という並べ方です。年度通しで時間を計る演習は、算数が全問短答・社会も 16 問前後と量が多くないため、最後に 2〜3 回で足ります。
毎年変わるものもはっきりしています。算数の大問 4〜6(2 小問ずつの文章題枠)の単元、理科の各分野の中の単元、社会の年表の切り口と会話文が扱うニュース、国語の大問 4 の設問の種類です。ここは幅を持って準備します。
このレポートでは「何年に作りが変わった」とは書いていません。この学校は同じ年に 4〜5 回の入試を行っており、資料は年・科目につき 1 冊しか無く、どの回のものかが分からないためです。並びが他年と違う年(算数 2011、理科 2011・2014、社会 2011、国語 2011)は、年による変化ではなく別の回の冊子である可能性が高いと考えられます。実際、2011 年度の社会の冊子には「1 日/午後」という表記が残っていました。
6. この学校らしさが出る場所
- 約束記号を 12 年間 大問 3 に置き続けています。 〈A, B〉=A×A+A×B、A $ B=(A+B)×A×B というように、その場で決められた記号の意味を読み取って代入し、さらに逆算します。塾のテキストの単元名では拾いにくい枠を、この学校は 12 年欠かさず用意しています。「教わっていない記号でも、説明を読めば使えるか」を毎年同じ場所で測っているように見えます。
- 社会の大問 2 が「先生と生徒 3 人の会話」で毎年始まります。花子さん・太郎君・良子さん(2010)、達也くん・千里さん・智子さん(2013)、竜太くん・晴子さん・守くん(2016)、伸太くん・友里さん・陽一くん(2017)、康則くん・秋絵さん・浩太くん(2018)、典子さん・隆行さん・賢二さん(2022)、雅紀くん・翔子さん・英人くん(2023)と、名前だけ替えて同じ枠が続きます。授業のやりとりをそのまま入試問題にしているように見えます。
- 地元・神奈川と横浜が繰り返し題材になります。神奈川県についての正誤(2018 社会)、小田原北条氏(2018 社会)、江戸時代の小さな漁村だった横浜村が開港で発展した理由の記述(2022 社会)、そして算数にも「横浜市内にあるリサイクルセンター」(2025 大問 4)が出てきます。
- 算数にその年の話題を混ぜます。2026 は大問 1(8) が関税の引き下げ(25% → 15% で税額は何割減るか)、大問 6 が野球・サッカー・陸上の世界大会の周期(それぞれ 3 年・4 年・2 年ごと)。2025 は大問 4 が新聞の再生とティッシュペーパー。文章題の題材にニュースを引く作りが近年つづいています。
- 理科の記述が「実験を自分で組み立てて説明する」形です。2018 大問 2 は、かわいたガラスのコップ・氷水・20℃ の水だけを材料に、空気中の水蒸気を液体の水として確かめる実験を考え((1))、「材料の水がもれただけでは」という友達の反論をくつがえす追加実験まで考えます((2))。2013 は「モンシロチョウの幼虫はふ化直後どのように栄養をとるか」に続けて「なぜエサを求める行動をしないのか、あなたの考えを」と重ねます。知識よりも、観察から筋道を立てて説明することを見ているように見えます。
- 社会の記述が「あなたの考えを書きなさい」で終わります。大名配置の地図から読み取れること(2018)、地球温暖化が生活に与える影響(2018)、安全保障理事会が十分に対応できない理由(2023)。正解の暗記では届かない設問が毎年 1 問はあります。
- 国語の大問 4 が「小さな問いを 5 つ束ねて 2 セット」です。ことわざの書き出しをつなぐ 5 択(「兄弟は」「二階から」「三度」…/「両手に」「酸いも甘いも」…)、漢字の何画目か、共通して入る部首、文学作品の成立時代、品詞。読解だけでなく言葉そのものの知識を毎年同じ場所で聞いています。
- 算数の一行問題に「割合の言い換え」が繰り返し出ます。「3 割 5 分引き」(2023)、「3.5 割引」(2025)、「関税が 25% から 15% に下がると税額は何割減るか」(2026)、「消費税 8% を入れて 702 円」(2015)。パーセントと歩合を行き来させる問い方が定着しています。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に。同じ座席の問題を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。根拠は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。
- [週末 60 分] 算数・大問 3 の約束記号を 12 年分まとめて解く。 (1) で定義どおりに計算し、(2) で □ を逆算する 2 問組みが 12 年変わりません(2010・2012〜2018・2022・2023・2025・2026)。定義式は「A×A+A×B」「(A+B)×A×B」などと年ごとに替わるだけなので、定義を読む → 代入する → 逆算する、の手順そのものを速くします。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 8 枠を枠ごとに縦断する。 (1)〜(5) が四則計算で、分数と小数の混合・かっこ 2 重が定番です。(6) の逆算は「1/3 + □ × ○ × △ = …」の形が 2023・2025 で共通。(7)(8) は一行問題で、食塩水 3 回・売買損益 3 回・割合・数の性質が繰り返し出ます。2023 と 2025 は (7)(8) がほぼ同じ問題なので、必ず両方解いて見比べます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 2 の 4 枠と、大問 4〜6 の文章題。大問 2 は (1) 角度が 12 年、(4) 立体の体積が 12 年、(2)(3) が円とおうぎ形の周・面積で 9 年。回転体(直線 ℓ(エル)のまわりに 1 回転)は 2010・2012・2015・2023・2026 の 5 回で、2023・2026 と近年 2 回続いています。大問 4〜6 は幅で備えます。規則性(植木算・数列・図形の増え方)6 回、速さ系 7 回、場合の数 5 回が三本柱で、推理・論理(うそをついているのは誰か/メダルのやりとりを逆算する)が 2023・2025 と 2 年つづいています。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・大問 1 の略年表を 9 年分縦に、前年 10 月までのニュースを 1 枚に。年表の空欄に沿って古代から現代へ順に問う作りが 9 年変わりません。飛鳥・奈良/平安/鎌倉・室町/安土桃山/江戸/幕末・明治/近代の戦争/戦後の 8 区分に代表事項を埋めた年表を自分で 1 枚作るのが、そのまま対策になります。会話文の題材は前年 10 月までのニュースから採られ、実際に出たのは五輪(2022 北京・2018 の 1940/1964/2020)、内閣の交代、新設された省庁(デジタル庁)、国際情勢(アフガニスタン・ウクライナ)、感染症と法改正です。(確認: 〜2023 年度)
- [週 1 回] 社会・資料の読み取りと記述。雨温図は新庄市(2018)、湯沢町(2022)と日本海側が繰り返し出るので、「なぜ冬に降水量が多いか」を他地域と比べて 2 文で書けるようにします。写真から建造物・史跡を同定する出題も定着しています(厳島神社 2013・2022、浮世絵と街道 2023、遺跡の位置 2018)。記述は (a) 地図・グラフから読み取れることを述べる、(b) 理由を説明する、(c) 自分の考えを書く、の 3 通りを用意し、字数指定が無いので解答欄の大きさに合わせて 1〜2 文でまとめます。(確認: 〜2023 年度)
- [週末 60 分] 理科・大問 4(物理)と大問 3(化学)を 9 年分ずつ縦に。物理は電気回路・電磁石が 4 回で最多、次いでばね・ゴムの比例、てこ・滑車、音です。化学は気体の発生と集め方が 5 回、溶解度・再結晶が 2 回、実験器具の操作が 4 回で、水溶液の判別と質量の比例計算もこの枠をぐるぐる回ります。どちらも表やグラフの数値から比例を見つけて外挿する作りで、「何 g で反応しきるか」の計算を確実にします。(確認: 〜2023 年度)
- [週 1 回] 理科・記述と、大問 2(地学)・大問 1(生物)。記述は結論だけでなく方法と予想される結果をセットで 2 文書きます(2018 大問 2 は反論をくつがえす追加実験まで書かせます)。地学は資料のある直近 2 年(2022・2023)が連続で気象なので、かんしつ計・ほう和水蒸気量・雲の種類・夕焼けと天気を先に。生物は受粉・双子葉/単子葉・光合成・たい児のつくりなど、名称を答える短答が中心です。(確認: 〜2023 年度)
- [毎日 10 分] 国語・大問 1 の漢字 10 問と大問 4 の 2 問、抜き出しと記述の字数。漢字は 6 年間 枠が同じで読み 5・書き 5。大問 4 はことわざ・熟語の構成・品詞・筆順・共通部首・季語・作品の時代の 7 種類の巡回で、1 問 5 セットなので配点上の重みは小さくありません。抜き出しは「25 字以内」「17 字」「36 字ではじめと終わりの 4 字」と条件が細かく、句読点を含むかどうかが毎回指定されます。記述は 20〜22 字・70 字以内と幅が狭いので、指定字数の 9 割を埋める練習を。選択肢は 4 択が中心で「ふさわしくないもの」を選ばせる年もあるため、本文の該当箇所を指で押さえてから切る手順を固めます。説明文は段落番号つきで読みます(2016 の「筆者がつかった方法を述べている段落をさがし、段落番号を答えなさい」のような設問が出ます)。(確認: 〜2018 年度)
そのうえで、年度通しで時間を計るのは最後に 2〜3 回で足ります。算数は 50 分で 20 問すべて短答、社会は 30 分で 16 問前後です。時間切れよりも計算ミスと読み落としのほうが失点に直結します。
8. 科目別の詳細
8-0. 科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 6 大問・小問 20(2014 年度以降)。短答 100%・記述 0%・作図なし・記号選択なし | 大問 1〜3 は同じ座席に同じ種類の問題。数値だけ変えた同じ問題も実在。大問 4〜6 だけ単元が入れ替わる | 大問 3(約束記号)と大問 2 の 4 枠(角度/円とおうぎ形/面積/立体)。大問 1 の計算と逆算 |
| 国語 | 4 大問・小問 25〜30。記号選択が主軸で、記述は年に 0〜2 問(字数指定つき) | 大問 1 の漢字 10 問と大問 4 の語句・文法 2 問は毎年同じ枠。読解は説明文+物語文 | 漢字 10 問と大問 4 の 7 種類(ことわざ・熟語の構成・品詞・筆順・部首・季語・作品の時代)。抜き出しの字数の数え方 |
| 理科 | 4 大問・小問 15〜24。選択 24%/短答 52%/記述 10%。記述が毎年 1〜6 問。作図は年 0〜1 問 | 分野の並びは固定、単元は循環。表やグラフから比例を読む計算が化学と物理の両方に | 大問 3(化学: 気体・水溶液・溶解度)と大問 4(物理: 電気・電磁石・ばね・てこ)。実験を自分で組み立てて説明する記述 |
| 社会 | 2 大問・小問 15〜17。記号選択が主軸で記述が毎年 2〜3 問、字数指定なし。有図の小問が 5 割弱 | 大問 1 は歴史通史、大問 2 は前年のニュース+地理+公民。導入文が何年も同文 | 大問 1 の年表(古代から現代を 8 区分で)と、前年 10 月までのニュース。雨温図と「自分の考えを書く」記述 |
8-1. 算数(50 分・100 点・6 大問・小問 20)
年度×大問の題材表
資料のある 13 年すべてで 6 大問です。小問数は 2014 年度以降ずっと 20 問(2010・2012・2013 は 18 問、2011 だけ 19 問で並びも異なります)。
| 年度 | 大問 1(計算+一行問題) | 大問 2(図形 4 問) | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2010 | 6 問 | 角度/長さ/面積比/回転体 | 約束記号(△と○の 2 種類) | 割合(1cm³ あたりの重さ比べ) | 場合の数(6 段の階段の上り方) | 速さ(点 P・Q の移動と PQ の長さ) |
| 2011 | 10 問 | 速さ | 場合の数 | 図形の移動 | 立体の切断 | 数の性質 |
| 2012 | 6 問 | 正八角形の角度/おうぎ形の周/面積/回転体 | 約束記号(〈 〉1 種類・分数入り) | 規則性(5m 間隔の植木) | 割合(本のページ数) | 規則性(半円を増やす操作) |
| 2013 | 6 問 | 角の和/比/おうぎ形の面積/円柱のくりぬき | 約束記号(〈6,4〉の形) | おうぎ形と資料の読み取り | 年齢算(兄と父) | 速さとグラフ |
| 2014 | 8 問 | 時計の角度/円柱の高さ/面積/直方体の差 | 約束記号(〈10〉の形) | 場合の数(部屋の割り当て) | 角度 | 速さとグラフ(時刻を読む) |
| 2015 | 8 問 | 十角形の内角の和/長さ/面積/回転体 | 約束記号(〈 〉と[ ]の 2 種類) | 規則性(正三角形の中の塗りつぶし) | 和差算(容器 A・B の水) | 場合の数(最短経路) |
| 2016 | 8 問 | 角度/3 つの円/面積比/立方体の体積 | 約束記号(〈24〉の偶奇) | 規則性(文字の並びの 100 番目) | 速さ(歩く速さと予定時刻) | 平面図形の面積比 |
| 2017 | 8 問 | 二等辺三角形の角度/長さ/面積/立体の体積 | 約束記号(小数入り) | 規則性(4m 間隔の植木) | 速さ(兄が弟に追いつく) | 立体の体積 |
| 2018 | 8 問 | 三角定規の角度/おうぎ形の周/面積/立体の体積 | 約束記号(〈2,5〉の形) | 速さとグラフ(ロウソクの燃焼) | 消去算(消しゴムとノート) | 回転体(転がる円) |
| 2022 | 8 問 | 角度/面積比/面積/水量(容器 A・B) | 約束記号($ 記号) | 規則性(のりしろでつなぐ紙テープ) | 流水算 | 集合(りんごとオレンジ) |
| 2023 | 8 問 | 角度/半円の周/半円の面積/回転体 | 約束記号(〈A,B〉=A×A+…) | 比例(ばねののびとおもり) | 推理・論理(4 人のマラソンの順位) | 数の性質(0 の個数を数える) |
| 2025 | 8 問 | 角度/正方形と円弧の周/面積/傾けた水そうの水の体積 | 約束記号(〈A,B〉=A×A+A×B) | 比例(新聞の再生とティッシュ) | 年齢算(太郎君と父と祖母) | 推理・論理(早押しとメダルの移動) |
| 2026 | 8 問 | 角度/半径 8cm の円の周/面積/回転体 | 約束記号($ 記号・A$B=(A+B)×A×B) | 割合(8 割の高さまではね返るボール) | 場合の数(4 人のプレゼント交換) | 規則性(野球・サッカー・陸上の世界大会の周期) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
この科目の一番大きな特徴は座席(問題の置き場所)の固定です。資料のある 13 年のうち 2011 年度を除く 12 年で、次の並びが崩れていません。
- 大問 1 = 計算 5 問+逆算 1 問+一行問題 2 問(2014 年度以降の 9 年で 8 小問。(1)〜(5) が四則計算、(6) が逆算、(7)(8) が食塩水・売買損益・数の性質などの一行問題)。2010・2012・2013 は 6 問ですが、先頭が計算・後半が一行問題という並びは同じです。
- 大問 2 = 図形 4 問(2010〜2026 の 12 年連続で 4 小問)。(1) が角度、(4) が立体の体積が 12 年とも同じです。(1) は 2014 年度だけ時計の針の角度ですが、角の大きさを答える点は同じ。(4) は回転体が 5 回(2010・2012・2015・2023・2026)、立体の体積・表面積が 5 回、水の体積が 2 回(2022・2025)。(2)(3) は円とおうぎ形の周・面積、または平面図形の面積比です。
- 大問 3 = 約束記号(2010〜2026 の 12 年連続)。しかも問い方まで同じで、(1) が「定めた記号で計算せよ」、(2) が「□に何を入れれば等号が成り立つか」という 2 問組みが 12 年とも変わりません。
- 大問 4〜6 = 2 小問ずつの文章題枠(12 年連続)。ここだけ単元が毎年入れ替わります。
数値だけを変えた同じ問題
原本で両年の設問文を突き合わせて確認できたものは、次のとおりです。
- 大問 1(7)「□に 1 1/3 をたしてから ○ でわると 2 になります」— 2023 と 2025 で同文です(割る数が 1 1/15 → 4 1/6 に変わっただけ)。同じ言い回しは 2018 にもあります(「11/16 に □ をたしてから 25/16 でわると 1 になります」)。
- 大問 1(8)「□円の 3 割 5 分引きは 6240 円です」(2023)と「□円の 3.5 割引は 5265 円です」(2025)。数字と表記だけの違いです。
- 大問 1(4)「49 −(149 − 5)÷ 12」(2023)と「49 −(161 − 5)÷ 13」(2026)。先頭の 49 も引き算の形もそのままです。
- 大問 1(3)「35 ÷(2 + 5)× 3」(2023)と「63 ÷(2 + 5)× 3 × 19 + 17 × 89」(2026)、「75 ÷(8 + 7)× 3」(2025)。かっこの位置が共通です。
- 大問 3(1)「〈10, 5〉−〈6, 7〉」(2023)と「〈10, 5〉−〈3, 7〉」(2025)。前半の〈10, 5〉が同じです。
- 大問 3(2)「〈13, 10〉−〈□, 8〉=〈6, 8〉」(2023)と「〈11, 8〉−〈□, 8〉=〈8, 5〉」(2025)。式の骨組みが同じです。
頻出単元と周期
| 単元 | 出た年 | 回数 |
|---|---|---|
| 約束記号(大問 3) | 2010・2012〜2018・2022・2023・2025・2026 | 12 |
| 角度(大問 2(1)) | 2010・2012〜2018・2022・2023・2025・2026 | 12 |
| 円とおうぎ形(大問 2(2)(3)) | 2012・2013・2015〜2018・2023・2025・2026 | 9 |
| 回転体・立体の体積(大問 2(4)) | 2010・2012〜2018・2022・2023・2025・2026 | 12 |
| 逆算(大問 1(6)) | 2010〜2018・2022・2023・2025・2026 | 12 |
| 規則性・数列(大問 4〜6) | 2012・2015・2016・2017・2022・2026 | 6 |
| 速さ・速さとグラフ・流水算(大問 4〜6) | 2010・2013・2014・2016・2017・2018・2022 | 7 |
| 場合の数(大問 4〜6) | 2010・2011・2014・2015・2026 | 5 |
| 食塩水の濃度(大問 1(7)(8)) | 2016・2018・2026 | 3 |
| 売買損益(大問 1(8)) | 2015・2023・2025 | 3 |
| 推理・論理(大問 5 か 6) | 2023・2025 | 2 |
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家でやることは 7 節にまとめました。
8-2. 理科(第 3 回の 4 科選択のみ・30 分・50 点・4 大問・小問 15〜24)
精読したのは 2018・2022・2023 年度(資料のある最新 3 年。2024 年度以降は資料がありません)。年度×大問の題材表は、資料のある 10 年分をまとめました。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2010 | 実験器具の操作(化学) | 地層・岩石・化石 | 熱と状態変化 | 滑車 |
| 2011 | 人体 | 地層・岩石・化石 | 浮力・密度 | 実験器具の操作(+大問 5 に植物) |
| 2013 | 動物の誕生(メダカ・モンシロチョウ) | 太陽 | 実験器具の操作 | 電気回路・光電池 |
| 2014 | 人体(心臓と血管) | 気象(にじ・天気予報) | 空気の成分と気体の判別 | ゴムののびとグラフ |
| 2015 | 植物のつくりとはたらき | 地層・岩石・化石 | 気体の性質 | 電磁石・磁石 |
| 2016 | 水溶液の性質と判別 | 地層・岩石・化石 | 気体の性質 | てこ・つり合い |
| 2017 | 植物(豆苗とかいわれ大根) | 流水のはたらき | 気体の性質 | 電気回路(家庭の配線) |
| 2018 | 花のつくりと受粉(自然観察会) | 空気中の水蒸気を確かめる実験 | 実験器具の操作と再結晶 | 音(花火の光と音) |
| 2022 | 動物の誕生(たい児のつくり) | 気象(かんしつ計としつ度) | 石灰石と塩酸・気体の体積 | 電磁石・磁石 |
| 2023 | 植物(ムクゲの花と葉) | 気象(雲と夕焼け) | 溶解度・再結晶(物質A) | ばね |
2014 年度は転写が 2 つのかたまりにまとめられていますが、設問番号を追うと中身は 4 つの大問(人体/気象/気体/ゴム)で、他年と同じ構成です。表にはその読み直した形を載せました。
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 3 は化学(水溶液・気体・溶解度・実験器具)。大問が 4 つある 9 年すべてで一致します。
- 大問 4 は物理(滑車・電気・電磁石・てこ・音・ばね・ゴム)。同じく 9 年すべてで一致します。
- 大問 2 は地学(地層・太陽・流水・気象)が 9 年。例外は 2018 年度で、ここだけ空気中の水蒸気の実験(化学寄り)でした。
- 大問 1 は生物が 8 年。例外は 2010 年度(実験器具)と 2016 年度(水溶液の判別)です。
- つまり 生物 → 地学 → 化学 → 物理 の順番が骨格で、そこに何の単元が入るかは年ごとに入れ替わります。過去問は「大問 3 だけを 9 年分」「大問 4 だけを 9 年分」と縦に解けます。
- ただし大問数は 4 が基本ながら、2011 年度だけ 5 大問でした。これが年による変化なのか別の回の冊子なのかは資料からは分かりません。
頻出単元と周期
| 単元 | 出た年 | 回数 |
|---|---|---|
| 気体の性質・判別 | 2014・2015・2016・2017・2022 | 5 |
| 地層・岩石・化石 | 2010・2011・2015・2016 | 4 |
| 電気回路・電磁石 | 2013・2015・2017・2022 | 4 |
| 植物のつくり・花 | 2011(大問 5)・2015・2017・2018・2023 | 5 |
| 気象 | 2014・2022・2023 | 3 |
| 実験器具の操作 | 2010・2011・2013・2018 | 4 |
| 溶解度・再結晶・濃度 | 2018・2023 | 2 |
| ばね・ゴムののび | 2014・2023 | 2 |
| 人体・動物の誕生 | 2011・2013・2014・2022 | 4 |
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家でやることは 7 節にまとめました。
8-3. 社会(第 3 回の 4 科選択のみ・30 分・50 点・2 大問・小問 15〜17)
精読したのは 2018・2022・2023 年度(資料のある最新 3 年。2024 年度以降は資料がありません)。導入文と大問構成は資料のある 10 年分すべてを突き合わせました。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(略年表・歴史通史) | 大問 2(会話文・地理+公民+前年の出来事) |
|---|---|---|
| 2010 | 略年表(原始・古代から) | 花子さん・太郎君・良子さんと先生の会話(気候・雨温図ほか) |
| 2011 | この年だけ 4 大問(EU とベネルクス/文章 3 本/昼間人口と夜間人口のグラフ/前年の国会議員選挙とねじれ国会) | — |
| 2012 | 略年表(近代の戦争) | デパートの自由研究(貿易・資源) |
| 2013 | 略年表(遣唐使・平清盛と厳島神社から近代へ) | 2012 年のできごと(人口・都市) |
| 2015 | 略年表(史料・資料の読み取り) | 社会科室の資料さがし(農業・畜産) |
| 2016 | 略年表(原始・古代から) | 2014〜2015 年のできごと(日本の地形) |
| 2017 | 略年表(原始・古代から) | 2015〜2016 年のできごと(国際社会・国際協力) |
| 2018 | 略年表(遺跡・壬申の乱・鎌倉幕府・小田原北条氏 /大名配置・ペリー・西郷隆盛・前年の総選挙) |
2016〜2017 年のできごと(神奈川県・新庄市の雨温図・パリ /地球温暖化・ハイブリッド車・選挙権・最上川) |
| 2022 | 略年表(大化の改新・院政・勘合貿易・長篠の戦い /本居宣長・生麦事件・国際連盟脱退・日本国憲法と天皇) |
2020〜2021 年のできごと(北京冬季五輪・歴代総理・アフガニスタン・横浜村の発展 /湯沢町の雨温図・原油の輸入先・厳島神社・デジタル庁) |
| 2023 | 略年表(聖徳太子・藤原道長・北条政子・歌川広重と街道 /大日本帝国憲法・日露戦争・コロナ下の法改正・安保理とウクライナ) |
2022 年のできごと(ウクライナの位置・北京の世界遺産・参議院・桜島 /近郊農業・東北の県の同定・沖縄の貯水タンク・国名当て) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 1 の導入文は「次の略年表を見て、後の問いに答えなさい。」の一文が 9 年間そのままです(2010・2012・2013・2015・2016・2017・2018・2022・2023)。中身も、年表の(あ)(い)(う)…に沿って古代から現代へ順に 8 問(2017 は 7 問、2018 は 9 問)が並びます。歴史はここに全部入ります。
- 大問 2 は会話文が 9 年間(2011 を除く)。しかも 2013 年度以降は導入文が「次の会話文は、先生と○○くん、○○さん、○○くんが、20××年から20××年にかけて起こったできごとについて話をしたときのものです。これを読み、各設問に答えなさい(なお、会話は20××年 10 月のものです)」という同じ一文で、名前と年号だけが差し替わっています(2013・2016・2017・2018・2022・2023 の 6 年で確認)。
- したがって大問 2 は「前年の 10 月までのニュース」を入口に、地理・公民・国際を横断する枠として毎年設計されています。地理の設問(雨温図・地形・農業・貿易)と公民の設問(選挙・三権分立・国際連合)が必ず混ざります。
- 大問数が 2 でない年は 2011 年度だけ(4 大問)。この年は転写のメモに「1 日/午後」とあり、他年と別の回の冊子である可能性が高いため、他年と比べて「変わった」と読まないほうがよいところです。
頻出単元と周期
| 単元 | 出た年 | 回数 |
|---|---|---|
| 歴史通史(大問 1 の年表) | 2010・2012・2013・2015・2016・2017・2018・2022・2023 | 9 |
| 前年の出来事(大問 2 の会話文全体) | 同上 | 9 |
| 世界地理・国の位置 | 2011・2018・2022・2023 | 4 |
| 雨温図・気候 | 2010・2018・2022 | 3 |
| 三権分立・国会・内閣・裁判所 | 2011・2022・2023 | 3 |
| 環境問題・防災 | 2018・2023 | 2 |
| 農業・畜産 | 2015・2023 | 2 |
| 貿易・資源・エネルギー | 2012・2022 | 2 |
| 人口・都市 | 2011・2013 | 2 |
| 都道府県の同定(説明文から県名) | 2018・2023 | 2 |
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家でやることは 7 節にまとめました。
8-4. 国語(50 分・100 点・4 大問・小問 25〜30)
精読したのは 2015・2016・2018 年度(資料のある最新 3 年)。2019 年度以降の問題文は資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。ここに書いたのは 2010〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2(説明文・論説文) | 大問 3(物語文) | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2010 | 漢字 10 問 | 生活文化と「伝える」こと — 脇明子『読む力は生きる力』 | 小 5 の私(ハル)とおとうさん — 角田光代『キッドナップ・ツアー』 | 語句・季語 2 問 |
| 2011 | この年だけ 2 大問(やさしさと対人関係/「川べの道」) | — | — | — |
| 2013 | 漢字 10 問 | レジ袋追放運動 | 秋の病室の場面 — 鷲沢萌『私の話』 | 熟語の構成ほか 2 問 |
| 2014 | 漢字 10 問 | イワナの斑点の調査 — 石城謙吉『イワナの謎を追う』 | 父の破産と僕(立花新一) — 上野哲也『ニライカナイの空で』 | 語句 2 問 |
| 2015 | 漢字 10 問 | 「場の空気を読め!」 | 夕焼けと「ピンクちゃん」 — 大谷美和子『ピンクちゃん』 | 文学作品の時代/品詞 2 問 |
| 2016 | 漢字 10 問 | 深海とダイオウイカの撮影 — 窪寺恒己『深海の怪物ダイオウイカを追え!』 | 上田くんと吉野くんとぼく — 重松清『半パン・デイズ』 | ことわざ/筆順 2 問 |
| 2018 | 漢字 10 問 | 働くことと「社会のため」 — 南野忠晴『正しいパンツのたたみ方』 | 体育祭のクラス対抗リレーと熊谷・榎田 | ことわざ/共通部首 2 問 |
出典は原本の表記と突き合わせて確認できたものだけを載せました(2013 の大問 2、2015 の大問 2、2018 の大問 3 は原本に出典の表記が見当たりませんでした)。
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 4 大問の並びが 6 年間そのままです(2010・2013〜2016・2018)。大問 1 が漢字 10 問、大問 2 が説明文、大問 3 が物語文、大問 4 が語句・文法の 2 問。
- 大問 1 の導入文は「次の――線の漢字は読みをひらがなに、カタカナは漢字に直しなさい。」の一文が 6 年とも同じです。中身も読み 5 問+書き取り 5 問の 10 問で固定(2010・2013〜2016・2018)。
- 大問 4 は「次の各問(い)に答えなさい。」で始まり、必ず 2 問(6 年とも)。ことわざ・慣用句の穴埋め 5 択、品詞、熟語の構成、筆順、共通部首と、内容は年ごとに替わりますが「5 つの小さな設問を 1 問にまとめて 2 セット」という作りは動きません。
- 小問数は 25〜30 で、大問 2 と大問 3 がそれぞれ 6〜9 問です。
- 2011 年度だけ 2 大問で漢字も語句もありません。他の年と別の回の冊子である可能性があり、「この年に変わった」とは読まないほうがよいところです。
問い方の性格
- 記号選択が主軸です。傍線部について「ふさわしいものを次のア〜エより一つ選び、記号で答えなさい」という形が大問 2・大問 3 の中心。「ふさわしくないもの」「二つ選び」も混じります。
- 抜き出しが毎年あります。「本文中より 25 字以内でぬき出しなさい(句読点は含まない)」「はじめと終わりの 4 字を書きなさい(句読点をふくむ)」「一文でぬき出しなさい」と、字数と句読点の扱いが必ず指定されます。
- 記述は年に 0〜2 問と少なめです。2016 は「本文中の言葉を使って 20 字以上 22 字以内で答えなさい」、2018 は「70 字以内で述べなさい」「(①)(②)にそれぞれ 20 字以内の言葉を入れて説明しなさい」。記述には字数指定が付くのがこの学校の特徴で、社会・理科とは逆になっています。
- 空欄補充(接続語・語句)の組み合わせ選択が大問 2・大問 3 の両方に毎年入ります(「1・2・3 にあてはまる語の組み合わせを、次のア〜エより一つ選び」)。
- 場面の並べ替え(2016 のイラストを写真の順に、2018 の本文の並べ替え)、意味段落の区切り(2016)、本文の内容の正誤に〇×(2016)といった、文章全体の構成を問う設問が説明文側に出ます。
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家でやることは 7 節にまとめました。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
| 科目 | 単元 | 出た年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 速さとグラフ | 2013・2014・2018 | 2018 | 大問 4〜6 の枠で 3 回。資料のある直近 4 年(2022・2023・2025・2026)では出ていません |
| 算数 | 消去算 | 2018 | 2018 | 大問 5 に 1 回のみ。以後 出ていません |
| 算数 | 集合(ベン図) | 2022 | 2022 | 大問 6 に 1 回のみ |
| 算数 | 和差算・平均算 | 2014・2015・2022 | 2022 | 3〜7 年おき |
| 理科 | 地層・岩石・化石 | 2010・2011・2015・2016 | 2016 | 大問 2 の常連でしたが、2017 年度以降の資料のある 4 年では出ていません |
| 理科 | 太陽・月・星 | 2013 | 2013 | 大問 2 に 1 回のみ。地学の枠の中では最も間が空いています |
| 理科 | てこ・つり合い/滑車 | 2010・2016 | 2016 | 6 年おき。てこ・つり合いが大問 4 に 1 回、滑車(2010)と合わせて力のつり合いは 2 回 |
| 理科 | 浮力・密度 | 2011 | 2011 | 1 回のみ |
| 理科 | 光・音 | 2014・2018 | 2018 | 4 年おき(2014 はにじ、2018 は音) |
| 社会 | 人口・都市(昼間人口と夜間人口) | 2011・2013 | 2013 | 10 年空き |
| 社会 | 貿易・資源・エネルギー | 2012・2022 | 2022 | 10 年周期で 2022 に戻ってきました |
| 社会 | 史料・資料の読み取りを大問 1 の柱に | 2015 | 2015 | 1 回。近年は年表の中の 1 問に収まっています |
| 社会 | 農業・畜産 | 2015・2023 | 2023 | 8 年空きのあと復活 |
| 社会 | 国際社会・国際協力 | 2017・2023 | 2023 | 6 年周期 |
| 国語 | 大問 4 の各種(筆順・部首・品詞・熟語の構成・作品の時代) | 各 1〜2 回 | 2018 | 7 種類の巡回。資料のある年数が少ないので周期は断定しません |
国語の大問 4 の中身を出た年で並べると、文学作品の成立時代(2015)、品詞(2015)、熟語の構成(2013)、筆順(2016)、共通部首(2018)、ことわざ(2016・2018)、季語・語彙(2010・2015)です。この 7 種類がぐるぐる回っているので、どれが来ても答えられるようにしておくのが早道です。
10. 形式面の注意
全科目に共通
- 選び方の指定が細かく、「2 つ選び」「すべて選び」「明らかに誤っているものを一つ」「ふさわしくないものを」「正しくないものを 1 つ選び」が各科目に混じります。
- 記述は理科・社会・国語に置かれています。理科が毎年 1〜6 問、社会が毎年 2〜3 問、国語が 0〜2 問です。
- 字数指定があるのは国語だけです。理科・社会の記述に字数の指定は資料のある年に無く、あるのは文字種の指定(社会の「漢字 2 字」「漢字五文字」など)です。
算数
- 記述・途中式の要求は資料のある 13 年でゼロです。答えだけを書く短答が 100% で、記号選択も作図もありません。部分点が期待できないので、途中式の丁寧さより検算の習慣です。
- 答えの多くは問題文中の □ に入る形で問われ(「□ 度です」「□ cm² です」)、単位は問題文にあらかじめ書かれています。
- 円周率の指定は転写された設問文の範囲では確認できませんでした。おうぎ形の周と面積を毎年出す学校なので、実物の表紙の注意書きを市販の過去問集で確かめておきたいところです。
- 図が付く小問は 3 割前後(大問 2 の 4 問と、年により大問 4〜6 のいずれか)。「右の図で」という書き出しが決まっています。
理科
- 記述が毎年あります。資料のある 10 年すべてで 1〜6 問(2015 年度 6 問、2011 年度 5 問、2013・2018 年度 3 問、2022・2023 年度 1 問)で、長さは 1〜2 文です。
- 指定語句つきの記述があります(2018 大問 4「気温」「音の速さ」という言葉を用いて説明しなさい)。字数指定は資料のある年にありません。
- 記述は「なぜそうなるか」「どんな実験を追加すればよいか」を自分で考えて書かせる作りが目立ちます(2018 大問 2 の 2 段構えは 6 節)。
- 作図は年に 0〜1 問。回路図を記号で描く(2013 大問 4)、家庭の配線を豆電球 3 個で描く(2017 大問 4)、おもりの重さとゴムの長さのグラフを描く(2014)。
- 計算には桁の指定が付きます(2022「小数第 2 位まで求めなさい」、2023「小数第 1 位まで求めよ」)。
- 図・表・グラフを使う小問が 5 割弱。表から比例関係を読んで計算する作りが化学と物理の両方に出ます。
社会
- 記述が毎年 2〜3 問あります(資料のある 10 年すべて)。字数指定は無く、「簡潔に説明しなさい」「あなたの考えを書きなさい」「解答欄の言葉に続く形で答えなさい」といった書き方です。
- 「あなたの考えを書きなさい」は 2018 大問 1 問 5(大名配置の地図から読み取れること)、2018 大問 2 問 4(1)(地球温暖化の影響)、2023 大問 1 問 8(安全保障理事会が対応できない理由)と複数年にあります。正解の暗記では届かず、資料から読み取ったことを 1〜2 文でまとめる練習がいります。
- 字数の指定は資料のある 10 年で確認できませんでした。あるのは文字種の指定で、「漢字 2 字」(2012・2015・2018)「漢字 3 字」(2013)「漢字 4 字」(2010・2013)「漢字五文字」(2016)といった形です(自動集計との食い違いは 13 節)。
- 記号選択が主軸(各年 6〜12 問)で、「明らかに誤っているものを一つ」「正しいものを一つ」の両方が混じります。
- 写真・地図・グラフ・年表・史料が毎年入り、有図の小問は 5 割弱。「写真ア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。また、その名称を答えなさい」という、記号と語句を 1 問で両方書かせる形が 2017・2022・2023 に出ています。
- 作図は資料のある 10 年でありません。
国語
- 作図はありません。図が入るのは 2016 の筆順・イラストなど例外的な設問だけです。
- 漢字は読み 5・書き 5 の 10 問で、送り仮名つきの書き取り(「目測をアヤマる」「用事がスむ」)が毎年 1〜2 問あります。
- 記述の解答欄は字数指定つきで、「20 字以上 22 字以内」「70 字以内」と幅が狭いです。抜き出しでは「句読点を含む/含まない」の但し書きを毎回読んでください。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | やること |
|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数と小数の混合、かっこ 2 重)、角度と面積の基礎、物語文と説明文を最後まで読む力、漢字の読み書き。この学校で最後まで効くのは「大問 1 の計算 5 問を落とさない」ことなので、ここが本体。時間計測はまだしない。理科・社会は身のまわりの観察とニュースを話題にする程度でよい |
| 小 5(幅) | 週の器は「平日 15 分 ×5 + 週末 60 分」。平日 15 分は算数の計算と逆算、国語の漢字と大問 4 の下ごしらえ(ことわざ・熟語の構成・品詞・筆順・部首)に充てる。週末 60 分で単元を一巡する。算数は 8-1 の年度×大問の題材表を「小 5 で全分野をひととおり学び終えるための単元リスト」として使えばよく、順番は約束記号 → 規則性 → 速さ → 場合の数 → 割合 → 年齢算(受験用教材の単元) → 消去算(受験用教材の単元) → 推理。理科は 4 分野を万遍なく。社会は歴史を古代から通史で 1 周、地理は雨温図と日本の地形 |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。夏以降は同じ座席(問題の置き場所)を縦に解く(算数の大問 3 だけ 12 年分、社会の大問 1 だけ 9 年分…)。年度通しの時間計測は 10 月以降に 2〜3 回 |
ただし理科・社会は 2024 年度以降、国語は 2019 年度以降の資料がありません(→ 13 節)。小 5・小 6 の理科・社会・国語の指示は、それより前の年から読み取ったものです。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。算数が全問短答で部分点が無いこの学校では、大問 1 の計算 5 問と逆算 1 問、つまり配点の 3 割前後が「合っているか間違っているか」だけで決まります。小 4〜小 5 のあいだに分数と小数の混合計算・逆算を反射で解けるところまで持っていけたかどうかが、小 6 での過去問演習の伸びしろをそのまま決めます。もう一つは社会で、年表と前年のニュースという二本柱が 9 年動いていないので、小 5 のうちに歴史の通史を 1 周しておくと、小 6 では「今年のニュース」の追加だけで済みます。国語の大問 4(語句・文法)も、小 5 のうちに 7 種類を触っておくと小 6 の負担が軽くなります。
12. この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、だけを見る)
観点は勉強が転用できるかだけです(同じ形式・同じ頻出単元・同じ聞き方なら、過去問演習が二重に効きます)。難易度・偏差値帯・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。いずれも「同じ問題が出る」という意味ではありません。
- 茗溪学園中学校(茨城県・共学): 4 科すべてが近く、とくに国語(漢字+説明文+物語文の並び)と算数の小問構成が近いです。
- 聖園女学院中学校(神奈川県・女子校): 社会と国語が近く、社会の記述の出し方が似ているので記述の練習が二重に効きます。
- 安田学園中学校(東京都・共学): 国語と理科が近く、理科の分野の並びと図表の使い方が似ています。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
この学校は第 3 回で 4 科を選んだとき以外は 2 科(国語・算数)の入試です。併願先が 4 科目校の場合、理科と社会は本校の準備とは別に立てる必要があります。
13. 資料の限界
- 入試回が分かりません。この学校は同じ年に 4〜5 回の入試を行っていますが、資料は校×年×科目につき 1 冊しか無く、表紙に回の表記が残っていた年はほとんどありません(唯一の例外が 2011 年度の社会で「1 日/午後」)。したがって「何年に作りが変わった」という書き方はこのレポートでは避けました。並びが他年と大きく違う 2011 年度(算数・理科・社会・国語のすべて)と 2014 年度の理科は、年による変化ではなく別の回の冊子である可能性があります。
- 資料の無い年が多くあります。算数は 2019〜2021・2024 年度、理科は 2012・2019〜2021・2024〜2026 年度、社会は 2014・2019〜2021・2024〜2026 年度、国語は 2012・2017 年度と 2019 年度以降が資料にありません。国語は著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです。理科・社会は 2023 年度、国語は 2018 年度が最新なので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
- 転写の粒度が揃っていない年があります。2014 年度の理科は 2 つのかたまりとして転写されていますが、設問番号を追うと中身は 4 つの大問(人体/気象/気体/ゴム)です。このレポートでは読み直した形で扱いました。
- 2015 年度の国語の転写には重複があります。説明文(大問 2)の問八・問九として、物語文(大問 3)の問八・問九とまったく同じ設問文が入っています(「お茶入れますわ」のお母さんの気持ち、お父さんの人物像)。大問 2 の問八・問九は分析に使いませんでした。
- 国語の出典の一覧に誤りがありました。2018 年度の出典として本文の一節が記録されていましたが、原本の表記は南野忠晴『正しいパンツのたたみ方』です。原本に出典の表記が見当たらなかった大問については、このレポートでは出典を書いていません。
- 自動集計の側にも食い違いがありました。原本と突き合わせて次を訂正しています。(1) 社会に「字数指定がある」と出ていましたが、原本にあるのは文字種の指定(「漢字 2 字」「漢字五文字」など)で、字数の制限は資料のある 10 年にありません。(2) 算数の大問 3 が 2013・2014・2016 年度に別の単元として集計されていましたが、原本ではいずれも約束記号の設問です(〈6, 4〉=□、〈10〉=□、〈24〉の偶奇)。(3) 理科の 2018 年度大問 1(5) が作図として集計されていましたが、原本は「だれがどの植物を観察したか」を表に整理して突き止める設問で、図を描くものではありません。
- 円周率の指定を確認できていません。算数の転写には表紙の注意書きが含まれない年があり、おうぎ形を毎年出す学校でありながら円周率の値を確認できませんでした。
- 転写は自動で起こしたものなので、数式や固有名詞に細かい揺れがあります。大問構成・座席・題材の読み取りには支障がありませんが、個々の数値は市販の過去問集で確かめてください。
- 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。「毎年」「〜年連続」は原本で反復を確認したものだけに使いました。
- 1 節の表(学校の公表資料)では第 3 回が 2 科/4 科の選択制です。4 節の「4 科を課すのは 2 月 2 日の回のみ」という記述は、理科・社会が課されうるのがこの回だけであることを指しています。どちらも落とさずに両方載せました。
- 難易度・偏差値・合格可能性・入試結果・学校の理念には触れていません(別ページの領分)。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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