駒場東邦中学校 の過去問分析
駒場東邦中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
駒場東邦中学校 過去問分析(2005〜2026 年度・一般入試(回は 1 回のみ)・最大 22 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都世田谷区 |
| 男女 | 男子校 |
| 入試回と日程・科目 | 一般入試の 1 回のみ。2 月 1 日・4 科(国語・社会・算数・理科)。募集人員 男子 240 名 |
| 試験時間と時間割 | 国語 60 分(8:30〜9:30)→ 社会 40 分(9:45〜10:25)→ 算数 60 分(10:40〜11:40)→ 理科 40 分(11:55〜12:35) |
| 配点 | 募集要項の配点にあたる項目が、このレポートの手元の資料に入っていません。学校の公表資料で確認してください |
| 面接 | 面接の有無にあたる項目が、このレポートの手元の資料に入っていません。学校の公表資料で確認してください |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
入試が 1 回きりなので、どの回の問題かで迷う余地はありません。配点が分からないため、このレポートでは科目別の重みには触れません。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・短答(語句や数値を短く答える形式)・逆算(□にあてはまる数を求める計算)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 大問の並びと分量は何年も動きませんが、中身は毎年作り直されます。算数は大問 4 題、理科は大問 5 題、社会は大問 1 題、国語は大問 1 題・小説 1 本という形が続きます。
- 同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味での座席(問題の置き場所)の固定があります。算数は大問 1 が小問集合、理科も大問 1 が分野横断の小問集合で、いずれも精読した 4 年(2023〜2026)で同じでした。同じ問題そのものの再登場は、精読した 4 年の中では見つかりませんでした。
- 理科と社会は「読む量」が中心にあります。社会は 1,000 字前後の導入文が 1 本、理科は大問 2〜5 がすべて長い実験・観察の文章です。
家でやること 3 つ
- 国語の字数指定つき記述を、20 字・40 字・80 字・120 字と段階を分けて書き分ける練習をします。
- 算数のコンパスと定規を使う作図(点が動いてできる線・立体の見取図)を、作図のある大問だけ縦に解いて手に入れます。
- 社会の字数指定のない記述 4〜6 問を、資料から根拠を引いて 2〜4 行で書く練習をします。
今週やる 1 つ
- 直近 2 年(2025・2026)の算数の作図がある大問(2025 大問 2・2026 大問 3)を、コンパスと定規で実際に描いてから長さと面積を出してみます。軌跡が描けないと次の小問に進めない作りだからです。
注意
- 配点が分からないため、科目別の重みには触れていません。また 2005〜2022 年度の細部は転写の分類を数えたものだけで、精読していません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(転写の分類で大問ごとの主要単元を数えただけの年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 4 年(2023〜2026) | 18 年(2005〜2022) | 22 年(2005〜2026・欠けなし) | 図のある小問が 58%。図そのものは転写できないため、図の説明文からの推定を含みます。読み取り確度が低めと記録された冊が全体の 77%(2023・2024・2025 を含む) |
| 理科 | 4 年(2023〜2026) | 17 年(2005〜2022・2014 を除く) | 21 年(2014 年度が欠落) | 小問が多く(年 29〜35)、導入文・表・実験手順まで読めます。読み取り確度が低めと記録された冊が 90%(2023〜2026 の 4 年すべてを含む) |
| 社会 | 4 年(2023〜2026) | 17 年(2006〜2022) | 21 年(2005 年度が欠落) | 大問 1 本に長い導入文がつく形で、本文と資料の説明まで読めます。読み取り確度が低めと記録された冊が 48%(2024・2025・2026 を含む) |
| 国語 | 4 年(2023〜2026。本文の書き出しと出典のみなら 2019〜2022 も確認) | 15 年(2006〜2022・2007・2014 を除く) | 19 年(2007・2014 年度が欠落) | 本文・設問とも読めます。読み取り確度が低めと記録された冊は 16%(2024 を含む)で、2024 は漢字 15 問が転写上ばらけています |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回は 1 回のみで、転写データも 1 年につき 1 冊です。どの回の問題かで迷う余地はありません。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものに限りました。年度×大問の題材表は 2023〜2026 の 4 年分を設問文で読み直して起こしたものです。それ以前の年(2005〜2022)は、転写の分類(大問ごとの主要単元)を数えたものだけを「転写の分類では」と断って書き、細部には触れていません。
5. 一番大きな結論
駒場東邦は「大問の並びと分量は何年も動かないが、中身は毎年作り直す」学校です。
- 算数は大問 4 題が、転写の分類では 2005〜2026 の 22 年すべてで変わりません。小問は 11〜18 です。精読した 4 年では、大問 1 が小問集合、大問 2 か 3 に円・おうぎ形と図形の移動、最後の大問が立体(2023・2025)か数の性質(2024・2026)という並びでした。同じ問題の再登場は 4 年の中では見つかりませんでした。
- 理科は大問 5 題・小問 29〜35 です。大問 1 は「次の (1)〜(5)(または (7))の問いに答えなさい」で始まる分野横断の小問集合が 4 年連続で、大問 2〜5 は「以下の文章を読み、あとの問いに答えなさい」で始まる長い実験・観察の大問です。記号選択が 53〜69% と主軸で、記述が 2〜6 問入ります。
- 社会は大問 1 題のみ・小問 19〜24 です。1 つの長い論説的な導入文(1,000 字前後)を軸に、歴史・地理・公民・時事を下線部で串刺しにします。記述が毎年 4〜6 問で、字数指定は 4 年ともゼロでした。
- 国語は大問 1 題のみ・小説 1 本が 2019〜2026 の 8 年続きます(2023〜2026 は設問まで、2019〜2022 は本文の書き出しと出典を確認しました)。問 1 が「――線部 1〜15 のカタカナを漢字に直しなさい」の 15 問で始まるのは 4 年連続です。記述は 4〜6 問で、すべて字数指定つき(20〜130 字)です。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、次の二つに近くなります。①決まった座席(問題の置き場所)の中で時間配分を体に入れること(算数 60 分で大問 4 題、理科 40 分で 30 問前後、社会 40 分で長文+記述 4〜6 問、国語 60 分で小説 1 本+字数指定記述)。②初見の長い導入文を読み切って手を動かすこと。とくに理科と社会は「読む量」が競技の中心にあります。
科目ごとに競技が違います。算数は「描く・詰める」、理科は「読んで計算し、理由を書く」、社会は「長文を読んで論述する」、国語は「決められた字数に収める」です。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 非常に高い。大問 4 題は転写の分類では 22 年不変。小問 11〜18・60 分 | 単元は年ごとに入れ替わりますが、平面図形・数の性質と規則性・立体の 3 群で全体の 7 割弱です。記号選択はほぼ無く短答が 8〜9 割、作図が 4 年連続 | コンパスと定規を使う作図(点が動いてできる線・立体の見取図)と、大問 1 の小問集合を 10 分で抜ける速さ |
| 理科 | 高い。大問 5 題・40 分。大問 1 が小問集合なのは 4 年連続 | 実験装置・観察記録・表とグラフが中心です。知識で即答できるのは大問 1 の小問集合が主で、大問 2〜5 は導入文の中に材料があります | 長い実験文を読んで表とグラフから数値を出す練習と、「なぜそう考えたか」を 1〜2 文で書く練習 |
| 社会 | 大問 1 本という形は 4 年連続で固定。小問 19〜24・40 分 | 1 つのテーマ(戦争と平和/「社会」とは何か/経済成長と環境/ゴジラと災害)を軸に全分野を横断します。記述 4〜6 問・史料と統計の読み取り | 字数指定のない記述を資料から根拠を引いて 2〜4 行で書く練習と、史料・グラフ・地形図を読む練習 |
| 国語 | 非常に高い。大問 1 題・小説 1 本・小問 12〜13・60 分 | 中学生・高校生が主人公で、「その人らしさ」「他者をどう理解するか」を扱う近作の小説です。記述はすべて字数指定つき | 20 字・40 字・80 字・120 字を書き分ける練習と、漢字 15 問を落とさない書き取り |
6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)
- 社会の導入文が「1 本の論説」になっています。 2023 はウクライナ侵攻から始めて争いの歴史・総力戦・核兵器と軍縮まで、2024 は福沢諭吉が society をどう訳したかから「社会とは相互扶助を含む動的なもの」という主張へ、2025 は経済成長と GDP の限界から環境問題へ、2026 は 1954 年の第五福竜丸とゴジラ第 1 作、1971 年のヘドラと公害から自然災害と防災へ。読み物として完結した文章に下線を引いて設問化する形が 4 年続いており、社会科の授業の導入をそのまま入試にしたような作りに見えます。
- 社会は学校の足元を題材にします。 2023 問 10 は「駒場東邦中・高の周辺地域は、かつて日本軍の施設が多くあった場所でした」として 1939 年発行の 2 種類の地形図を読ませます。2025 は架空の「駒山中学校」の生徒の会話、2026 は「駒場君・池尻君・大橋君」が史料から震災と情報を考える設定で、いずれも学校周辺の地名が名前に使われています。
- 算数は「動いてできる線」を描かせます。正方形の外周を正方形・長方形が転がるときの点の軌跡(2023 大問 2)、おうぎ形が動くときの頂点の軌跡(2025 大問 2)、おうぎ形が正三角形の辺上を転がるときの軌跡(2026 大問 3)。いずれもコンパス(2026 は定規も)で作図させ、続けてその線で囲まれた面積や線の長さを計算させます。描けないと次に進めない構成が 3 年続いています。
- 算数は「その年の西暦」を条件に組み込みます。11×ア+23×イ=2024(2024 大問 1(1)①)、2024 を平方数の和で表す(2024 大問 4(2))、和が 2023 になるように連続整数から一部を除く(2023 大問 3(2))、++
+ =2025 となる組をすべて(2025 大問 3(3))。3 年連続で確認できます。 - 理科は「装置と手順」から入ります。ガラス管・ビーカー・ゴム管を組み合わせた 4 つの実験(2025 大問 4)、実験用ガスコンロと温度計でお湯を沸かす条件を変える(2024 大問 4)、ペットボトルを叩いてマイクとオシロスコープで音速を測る(2024 大問 3)、竹ひごを机からせり出させてクリップでたわみを測る(2025 大問 2)、ミョウバンを焼いて水に溶かす(2026 大問 2)。手作りの装置で測る話が繰り返し出ます。振り子の実験に「駒太郎君」が登場する(2023 大問 5)のも同じ色です。
- 理科は科学史と観察の話が混ざります。伊能忠敬の地図と経度・緯度の測り方、ジョン・ハリスンの時計(2025 大問 5)、ガリレオの斜面の実験(2026 大問 5)、地層から見るバージェス動物群とアンモナイト・サメの歯の化石(2023 大問 3)。「昔の人はどうやって測ったか」を追体験させる出題があるように見えます。
- 国語は「その人らしさ」と「他者の理解」を扱う近作の小説です。クルド人の高校生サーリヤが日本での在留資格と父の意志に向き合う(2023・川和田恵真『マイスモールランド』)、ケーキ作りが好きな中 1 男子と「スイーツ男子」というラベル(2024・村上雅郁『きみの話を聞かせてくれよ』「タルトタタンの作り方」)、保育の現場で障害のある子と過ごす中 2(2025・いとうみく『天使のにもつ』)、老いた保護犬をめぐる母と娘(2026・荒木あかね『天使の足跡』)。主人公が中学生前後で、「わかりやすい枠に入らない誰か」をどう受け止めるかが軸という共通点が 4 年続きます。
- 国語の最後の設問は「生徒たちの話し合い」です。難民制度を調べた A〜E さんの会話と資料 1〜3(2023 問 12)、A さんと B さんの話し合いを読んで書く(2024 問 12)、「小説を読む楽しみ」をめぐる授業の会話(2025 問 13)、P さんの【ノート】をふまえた話し合い(2026 問 13)。読んだ後に他の読者と突き合わせる形が 4 年連続で置かれています。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。作図演習と字数指定記述の練習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の道筋は 11 節にまとめました。
各項目の根拠(何年のどの大問で確認したか)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。
- [週末 60 分] 国語・字数指定記述の 4 段階を書き分ける(確認: 〜2026 年度) — 精読した 4 年の記述はすべて字数指定つきで、20 字(2024 問 3)・25 字(2024 問 4)・30 字(2023 問 5、2026 問 11)・40 字(2023 問 3、2025 問 8、2026 問 3)・45 字(2024 問 8)・60 字(2023 問 10、2025 問 11)・80 字(2023 問 7、2024 問 6、2025 問 7、2026 問 5)・90 字(2025 問 10)と刻まれます。さらに最後の大きな記述が「百字以上百二十字以内」(2023 問 10・2024 問 10)「百十字以上百三十字以内」(2026 問 12)と 4 年中 3 年で 100 字を超えます。20 字は言い換えだけ、80 字は「出来事+気持ち+背景」、120 字は「本文全体をふまえて」の指定がつく、と型を分けて練習します。あわせて「〇×で判定する」「適切でないものを二つ」の消去法問題(2023 問 11、2025 問 12、2026 問 7・13)を、選択肢と本文の該当箇所を 1 対 1 で照合して解きます。最終問の「話し合い」型は、読み終えた後に「自分ならどう読んだか」を口に出す習慣が効きます。
- [毎日 10 分] 国語・漢字 15 問と語句の意味(確認: 〜2026 年度) — 問 1 は「――線部 1〜15 のカタカナを漢字に直しなさい」が 2023〜2026 の 4 年連続です(2021 でも同じ問い方を確認しました)。1 回の入試で 15 問あるので、書き取りの取りこぼしがそのまま差になります。問 2 の語句の本文中の意味(2〜3 語)は辞書的な意味ではなく文脈での意味を選ぶ形なので、選択肢を本文に戻して確かめます。中学生・高校生が主人公で、周囲の枠組みに収まらない誰かとの関わりを描いた近作の小説を多読するのも効きます(2023〜2026 の 4 冊はいずれも刊行から数年以内の作品でした)。
- [週末 60 分] 算数・コンパスと定規で「動いてできる線」を描く(確認: 〜2026 年度) — 2023 大問 2(1 辺 1cm の正方形アのまわりを正方形/長方形が転がるときの点 P・Q の軌跡をコンパスで作図し、囲まれた面積)、2025 大問 2(おうぎ形 ABC が動くときの点 A の軌跡をコンパスでかき、長さと面積)、2026 大問 3(半径 6cm の円の 12 等分であるおうぎ形 PQR が正三角形の辺上を転がる。定規とコンパスで軌跡を作図)。3 年で作図つきの転がり問題が出ています。「ただし、円周率は 3.14 とします」の但し書きはこの大問につきます(2023・2026 で確認)。作図のある大問は 2023 大問 2・2024 大問 3・2025 大問 4・2026 大問 3 の 4 年分で、軌跡→長さ→面積の順に手が動く状態にします。立体は切断の切り口(2023 大問 4)と投影図から見取図を復元する作図(2025 大問 4)の 2 種です。
- [週末 60 分] 社会・字数指定のない記述を 4〜6 問こなす(確認: 〜2026 年度) — 記述は 2023 年 4 問・2024 年 6 問・2025 年 4 問・2026 年 4 問で、4 年分を縦に解くと合計 18 問です。「図 1・図 2 を参考にして説明しなさい」「史料 1 から読み取った上で、説明しなさい」のように資料を根拠に引くこと自体が条件になっているので、「資料のどこを根拠にしたか」を必ず 1 文目に書きます。字数指定は 4 年ともゼロなので、解答欄の行数が分量の指示です。素材は史料(現代語訳された古文書。2024 問 3(2)②、2025 2(2)①〜③、2025 5(1))、グラフ・統計表(太陽光の発電実績、レタスの出荷時期、人口ピラミッド、鶴見川の流量、歳出内訳)、地図と地形図(学校周辺の 1939 年地形図、災害リスクと路線、雨温図)の 3 系統です。史料は何が書かれているかを 1 行で要約してから設問に入り、統計は「変化の向き」と「その理由」をセットで言い、地形図は等高線と土地利用の記号を読めるようにします。
- [週 1 回] 理科・表とグラフから数値を出し、結論と理由をセットで書く(確認: 〜2026 年度) — 2024 大問 3(音速。ペットボトルを叩く 10 回の時間、オシロスコープの表示、金属棒中の音速。「小数第 1 位を四捨五入して整数で」)、2025 大問 2(ばね A・B の直列と並列、棒のつり合い、竹ひごのたわみとクリップ数のグラフ)、2025 大問 4(二酸化炭素が溶けた体積の比。「小数第 2 位を四捨五入して小数第 1 位まで」)、2026 大問 2(ミョウバンと焼きミョウバンの溶解度グラフ、27g 中の重さの %)。桁指定の指示が理科にだけ毎年あります(2024・2025・2026 で確認)。記述は 2023 年 6 問・2024 年 4 問・2025 年 2 問・2026 年 5 問で、2026 大問 4(4)「A・B で答え、『どうしてそのように考えたのか』説明しなさい」、2026 大問 2(5)「物質 X が何であるかを考え、理由もあわせて書きなさい」、2025 大問 3(6)(カワウが羽を広げる性質の有利さ)のように結論と理由をセットで書かせます。字数指定は 4 年ともゼロです。記述だけを縦に解くなら 2023 大問 2(5)②・3(6)・4(4)、2024 大問 3(6)・5(2)(8)、2025 大問 3(6)、2026 大問 2(5)・3(4)・4(3)(4) です。
- [週 1 回] 算数・理科の大問 1(小問集合)を速く正確に(確認: 〜2026 年度) — 算数は 2023 大問 1(5 問: 偶数なら 2 で割り奇数なら 3 倍する操作、正方形 6 個の斜線部の面積、各位の和が約数になる整数)、2024 大問 1(8 問: 11×ア+23×イ=2024、時計算、タイルの模様の場合の数、正三角形 2 つの面積)、2025 大問 1(4 問: 分数の逆算、平行四辺形と比、6 枚のカード、遅れる時計)、2026 大問 1(4 問: 分数計算、仕事算、直角台形と面積比)。計算・時計算・仕事算・割合は大問 1 の小問に降りているので、ここは 10 分前後で抜けます。理科は 2023 が人体・こん虫・宇宙望遠鏡・はやぶさ 2・洗剤の塩酸と金属・光の屈折・浮力の 7 問、2024 が回路・降水量の単位・アメダス・ろ過・植物の 5 問、2025 が回路・ちっ素の割合・溶解度・こん虫・腎臓・月面着陸機・流水の 7 問、2026 が熱の伝わり方・気温グラフ・水星探査機「みお」・外来生物・受精卵の大きさ・沸騰・マッチの持ち方の 7 問で、4 分野に加えて宇宙開発や外来生物のニュースを題材にした選択問題が混ざります(2023・2025・2026 で確認)。理科の大問 1 は 4 年分を 8 分で回します。
- [週末 60 分] 社会・長い導入文を読んでテーマをつかむ(確認: 〜2026 年度) — 導入文は 2023 が戦争と紛争の通史、2024 が「社会(society)」という言葉と福沢諭吉の訳語、2025 が経済成長と環境問題、2026 が映画『ゴジラ』と災害・公害です。最後の設問が「1 ページの文章における『社会』に関する考え方に基づけば、次の説明のうち最も適当なものはどれか」(2024 問 10)のように導入文そのものを問い直す年があります。冒頭を飛ばすと最後で困ります。テーマはいずれも「歴史・地理・公民をまたぐ現代的な問い」なので、時事は出来事の暗記より「どの制度・どの資料につながるか」で仕分けます。
- [週末 60 分] 算数・数の性質と規則性を「書き出して詰める」(確認: 〜2026 年度) — 2023 大問 3(1〜70 の連続整数からア〜イを除くと和が 2023)、2024 大問 4(平方数の和で 2024 を表す・3 の倍数の平方数の和になる 5 桁の最大)、2025 大問 3(a×a×a を と表す約束記号。++
が 1111 にならないことの説明、和が 2025 になる組をすべて)、2026 大問 4(0,1,2,5,6,8,9 のカードで作る 4 桁の数)。その年の西暦(2023・2024・2025)が答えや条件に組み込まれるのが 3 年連続なので、西暦の数が条件に入る想定で練習します。
8. 科目別の詳細
8-1. 算数(60 分・大問 4 題・小問 11〜18・作図あり)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2026(4 題・11 問) | 小問集合 4 問 分数の逆算/仕事算「駒場君と太郎君」/直角台形と直角三角形の面積比 |
水量とグラフ 2 問 1 辺 90cm の立方体の水そうに 1 辺 30cm の立方体を 10 個積み上げ、途中で注水の割合を変えて 32 分で満水。グラフから読む |
図形の移動 2 問 半径 6cm の円の 12 等分であるおうぎ形 PQR が直線上を、続いて正三角形 CDE の辺上を転がる。定規とコンパスで軌跡を作図・AB の長さと線の長さ。円周率 3.14 |
数の性質 3 問 0,1,2,5,6,8,9 のカードを並べてできる 4 桁の数 |
| 2025(4 題・14 問) | 小問集合 4 問 分数の逆算/平行四辺形と BC:CE=2 の比/0〜5 の 6 枚のカード/正しく動く時計 A と一定割合で遅れる時計 B |
円とおうぎ形 2 問 おうぎ形 ABC が動くときの点 A の軌跡をコンパスでかき長さを求める・囲まれた 2 部分の面積の比較 |
約束記号 3 問 a×a×a を と表す。 を 9 で割った余り・++ |
立体 5 問 正面・真上・真横から見た図。3 点 P・F・R を通る平面で切った立体の体積、見取図の足りない線を描き加える作図、面の数、体積 |
| 2024(4 題・18 問) | 小問集合 8 問 11×ア+23×イ=2024/8×ウ+11×エ+23×オ/10 時カ分キ秒の時計算/正方形タイルの模様の場合の数 3 問/正三角形 2 つの面積 2 問 |
円とおうぎ形 3 問 正十一角形の内角の和・正十一角形の内側で円アの外側の周の長さ・イとウの面積の比較 |
平面図形 4 問 たて 1cm・横 2cm の長方形アを 10 段ピラミッド状に並べた図形イ。個数・頂点を結んでできる正方形の個数・辺が平行でない正方形の作図と個数 |
数の性質 3 問 平方数の和。2024 を偶数の平方数の和で表す・3 の倍数の平方数の和になる 5 桁の最大 |
| 2023(4 題・11 問) | 小問集合 5 問 偶数なら 2 で割り奇数なら 3 倍して 1 を足す操作/1 辺 1cm の正方形 6 個と 3 点 A・B・C の斜線部の面積 2 問/各位の和 B が A の約数になる整数 2 問 |
図形の移動 2 問 1 辺 1cm の正方形アのまわりを正方形/長方形が転がるときの点 P・Q の軌跡をコンパスで作図し囲まれた面積。円周率 3.14 |
規則性 2 問 1〜70 の整数の和・ア〜イの連続整数を除くと和が 2023 |
立体の切断 2 問 1 辺 6cm の立方体 ABCD-EFGH。3 点 F・M・N を通る平面などで切った切り口を斜線で示し、大きい方の体積。角すいの体積の但し書きつき |
精読した 4 年の共通点は、大問 4 題・大問 1 が小問集合・大問 2 か 3 に円やおうぎ形と図形の移動・大問 4 が立体(2023・2025)と数の性質(2024・2026)で交互・作図が 4 年連続、の 5 点です。同じ問題の再登場は見つかりませんでした。
頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026 の 22 年で大問の主要単元として数えたもの)
| 単元グループ | 大問で出た年 | 傾向 |
|---|---|---|
| 平面図形の面積・面積比 | 2005・2009・2010・2012・2015・2016・2017・2020・2023・2024・2026 | 22 年中 11 年。単元分布でも 27% を占めます |
| 数の性質 | 2006・2007・2008・2009・2012・2014・2016(2 題)・2017・2019・2021(2 題)・2022・2024・2026 | 最も厚い群。規則性と合わせて 28% |
| 規則性・数列 | 2006・2008・2010・2015・2018・2020・2021・2023 | 8 回。2023 大問 3 が直近 |
| 図形の移動・転がり | 2010・2011・2012・2015・2016・2018・2022・2023・2026 | 22 年中 9 年。近年はコンパス作図つき |
| 立体の切断・投影図・展開図 | 2011(2 題)・2021・2023 | 立体全体(体積・表面積を含む)では 2005・2014・2017・2022・2025 も |
| 場合の数・論理 | 2009(2 題)・2014・2015・2018・2020 | 2020 以降は大問 1 の小問に |
| 円とおうぎ形 | 2013・2024・2025 | 2024・2025 と 2 年続きました |
| 速さ・速さとグラフ | 2005・2007(2 題)・2010・2013・2020 | 2020 を最後に大問なし |
| 時計算 | 2006・2019 | 近年は大問 1 の小問 |
| 四則計算・逆算 | 2005・2007・2008・2017・2025・2026 | 大問 1 の 1 問目 |
| 文章題(割合・売買・鶴亀(つるかめ算=個数を合計から逆算する受験用教材の単元)・平均・仕事・水量) | 2012・2013(2 題)・2014・2018・2019・2026 | 2026 大問 2 の水量以外は大問 1 の小問に降りています |
| 約束記号 | 2025 | 2025 大問 3 |
| 影 | 2019 | 1 回のみ |
問い方の型
- 大問は「設定の説明+図+(1)〜(3)」です。(1) が例や基本量の計算、(2)(3) が本体で、2024 大問 4 と 2023 大問 3 は文章中の空欄ア・イを埋める誘導形式でした。
- 記号選択がほぼありません(精読した 4 年で 2025 大問 4(1)① の 1 問だけ)。答えは数値か作図か、まれに説明です。
- 「すべて求めなさい」(2025 大問 3(3))、「〜の形ですべて答えなさい」(2024 大問 1(2))、「最も大きいものを求めなさい」(2024 大問 4(3))と、答えが複数あったり最大値を探したりする問い方が入ります。
- 作図は「解答用紙の図に」描く形で、コンパス・定規の使用が指定されます。軌跡を描いてから面積・長さを求めるので、作図が後続の小問の前提になります。
8-2. 理科(40 分・大問 5 題・小問 29〜35)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1(小問集合) | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026(29 問) | 7 問 熱の伝わり方 2025 年 1 月の東京の気温グラフ 水星探査機「みお」 条件付特定外来生物 ヒトの受精卵の大きさ 沸騰の順序 マッチの持ち方 |
溶解度 6 問 K 君と先生の『ミョウバン』と『焼きミョウバン』(結晶の写真・ろ過の操作・グラフの読み取り・A〜D の穴埋め・物質 X が何かを理由つきで・27g 中の %) |
流水と海岸 6 問 侵食・運搬・堆積、海岸の砂の中の磁性を持つ粒、砂浜海岸の正誤、波打ち帯 A・B の違いの記述、後浜の植物とハンモック、鳥取砂丘 |
生物 5 問 毒を使う生き物、身を守る方法の記述、写真 A・B の果実のどちらが毒を持つかを理由つきで、種子散布の方法 |
物体の運動 5 問 ガリレオの斜面の実験。落下距離の表、点 A から転がしたときの速さ、斜面の角度と高さ、長方形と直角三角形の図 |
| 2025(34 問) | 8 問 回路の図記号とスイッチ ちっ素の割合 食塩とミョウバンの溶解度 こん虫 腎臓 月面着陸実証機 流水の 3 作用 |
ばねと条件制御 7 問 ばね A・B の直列と並列、棒のつり合いではかりを作る、竹ひごのせり出す長さとクリップ数とたわみのグラフ、2 本束ねた結果のグラフを描く |
生態系 6 問 ハシビロガモの観察。留鳥、エサ、円を描いて泳ぐ理由、夜行性の行動、足が凍らない理由、カワウが羽を広げる理由の記述 |
気体と熱 6 問 ガラス管・ビーカー・ゴム管の装置で 4 つの実験。ロウの性質、空気の体積と温度のグラフの形、二酸化炭素が溶けた体積の比 |
天体と科学史 7 問 伊能忠敬の地図。緯度の測り方、東経 135 度と日の出、経度差と距離、日食・月食で経度がわかる理由、ジョン・ハリスンの時計がずれる原因 2 つ |
| 2024(32 問) | 5 問 乾電池と豆電球の並列(○×)・雨量の単位・全国約 1300 か所の気象観測・ろ過・植物の葉のつき方 |
星座早見 7 問 パーツ A(星図)とパーツ B(窓)。オリオン座の並び、夏の大三角、中心付近の星を漢字で、東西の位置、日付と時刻の換算、太陽の位置の線、緯度が変わると窓の形 |
音 6 問 糸電話から始めて、ペットボトルを叩く 10 回の時間、オシロスコープ、金属棒中の音速。(3) と (4) のどちらが正確かを理由つきで |
燃焼と熱 6 問 実験用ガスコンロで水を温める。ビーカーの外側のくもり、表の空欄を小数第 1 位まで求めてグラフを描く、強火・中火とフタの有無、二酸化炭素の発生量 |
人体 8 問 心臓の断面図と表面図。冠状動脈のはたらき、拍動と脈拍、魚とハ虫類の心臓、パニッツァ孔を流れる血液の向きと利点 |
| 2023(35 問) | 9 問 ヒトの腹部横断面 キアゲハのさなぎ 新型宇宙望遠鏡 はやぶさ 2 洗剤(塩酸 9.5%)と容器の材質 コップの水を通した矢印の見え方 棒と金属球のつり合い |
水溶液の判別 6 問 ビンの粉 A〜E。溶け残りのない水溶液の特徴、リトマス紙、黒くこげた粉、蒸発皿での加熱と理由の記述 |
地層と化石 7 問 示相化石と示準化石、バージェス動物群、古生代の示準化石、アンモナイト、サメの歯が多く見つかる理由の記述、むかわ竜の学名 |
植物 6 問 フクジュソウ。花びらの形、早春に活動する植物、ハナアブとアリの違い、花が太陽を追う理由の記述、痩果、種子散布 |
ふりこ 7 問 10 往復 27 秒の長さ、振れ幅が小さくなる理由、48 回と 60 回の振り子、最下点の速さと高さの関係の記述、糸が切れたおもりの飛び方 |
精読した 4 年の共通点は、大問 5 題・大問 1 が分野横断の小問集合(4 年連続)・大問 2〜5 はすべて「以下の文章を読み、あとの問いに答えなさい」型の長い実験・観察の大問(物理・化学・生物・地学が 1 題ずつ入る年が多い)・表やグラフから数値を出す小問と桁指定が 4 年すべてにある、の 4 点です。
頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026 の 21 年)
- 物理: ふりこ・物体の運動 5 回(2007・2011・2012・2023・2026)、電流・電磁石 5 回(2006・2010・2019・2025 ほか)、光 3 回(2008・2016・2018)、浮力・密度 2 回(2015・2020)、てこ・つり合い 2 回(2013・2016)、滑車 1 回(2005)、ばね 1 回(2021)、音 1 回(2024)。
- 化学: 熱と状態変化 7 回(2006・2009(2 題)・2011・2012・2017(2 題)・2018・2021・2026)で最も厚く、水溶液の判別 4 回(2007・2010・2013・2022・2023)、燃焼 3 回(2005・2020・2024)、濃度 2 回(2008・2018)、気体の性質 2 回(2011・2025)、中和 2 回(2016・2019)、溶解度 1 回(2026)、質量保存 1 回(2015)。
- 生物: 生態系・食物連鎖 6 回(2007(2 題)・2010・2015・2021・2022・2025)、植物のつくり 5 回(2016・2017・2019・2022・2023・2026)、こん虫・動物の分類 4 回(2009・2010・2018・2024)、人体 3 回(2011・2013・2020)、花のつくり 3 回(2006・2008・2012)、動物の誕生 3 回(2005・2006・2013)。
- 地学: 気象 6 回(2005・2007・2013・2016・2019・2021・2024)、月 5 回(2009・2011・2012・2017・2020)、星・星座 4 回(2006・2008・2015・2024・2025)、地層・岩石 4 回(2008・2012・2018・2020・2023)、流水 2 回(2022・2026)、地震・火山 1 回(2010)。
問い方の型
- 大問 2〜5 は「実験や観察の長い説明(会話・手順・表・グラフ)+(1)〜(7)」です。知識で即答できる小問は各大問に 1〜2 問で、残りは導入文と表から考えます。
- 選択肢は「述べた文として正しいもの/まちがっているもの」「実験の結果として適切なもの」「正しければ○、間違っていれば×」と、結果を根拠に判断させる形です。「2 つ選び」「3 つ選び」「すべて選び」が混じります。
- 計算は、比例と反比例(ばねののび・音速・たわみ)、割合と %(溶解度・二酸化炭素の体積比・濃度)、時間と距離(経度差と時差・自転)、グラフからの内挿の 4 種で、いずれも桁指定つきです。
- 記述は 1〜2 文で「理由」「利点」「どうしてそう考えたか」を書かせます。字数指定はありません。
8-3. 社会(40 分・大問 1 題・小問 19〜24・記述 4〜6 問)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 導入文のテーマ | 歴史で問われたこと | 地理で問われたこと | 公民・時事で問われたこと | 記述 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026(24 問) | 映画『ゴジラ』(1954 年第 1 作と第五福竜丸、1971 年ヘドラと公害)から自然災害と防災へ | 太平洋戦争の終戦年、朝鮮半島からの人の渡来(飛鳥・安土桃山・江戸)、関東大震災と史料から読む震災と情報、デマによる虐殺事件 | 鶴見川流域の土地利用の変化と流量、松本と西郷の雨温図(北緯 36 度)、自動車部品の関連工場、災害対策の設備 A〜C | 公害裁判と憲法、補正予算と国会、防災のハード面とソフト面、SNS の偽情報 | 4 問(鶴見川の治水、雨温図の差、義援金、渡来) |
| 2025(20 問) | 経済成長と GDP、物質的豊かさ、環境問題と「際限のない経済成長」 | 大山古墳の築造と労働力、1837 年の大坂の反乱の史料、蔵屋敷と中之島、新田開発の史料、農書と肥料 | 川上村のレタスと出荷時期のグラフ、人口ピラミッドの 20 年変化、地図から読む災害リスクと JR 小海線、河口の都道府県 | 気候変動への適応、GDP、1970 年の大阪万博、3R、領土、国の歳出内訳、市議会と議場、情報の読み取り | 4 問(古墳の労働力、新田開発、3R、人口構成の変化) |
| 2024(20 問) | 「社会(society)」を福沢諭吉がどう訳したか。相互扶助と「部外者」意識 | 福沢諭吉の思想、宗教、鎌倉幕府の年始の宴会の準備担当と史料 1、室町の惣村と掟、江戸の商業と識字率、太平洋戦争の総力戦 | 再生可能エネルギーとバイオ燃料の原料、太陽光の発電実績上位 5 道県の表、地形図 | 学校のルール作り、国民投票の問題点、EU 離脱、地方自治、温室効果ガス削減、導入文の「社会」観に基づく判断 | 6 問(宴会担当の変遷、村の祭り、総力戦、国民投票、再エネの弱点、太陽光の実績) |
| 2023(19 問) | 2022 年のウクライナ侵攻から、争いの歴史・総力戦・核兵器と軍縮へ | 秀吉・家康による統一の仕組み、原始古代の争い、平安の武士、鉄砲と戦い方の変化、徴兵制、二度の世界大戦、総動員 | 1980 年代の日米自動車摩擦の図、地下資源 X の産出量と端島、難民の統計 | 三権分立、核兵器禁止条約、日本国憲法の平和主義、学校周辺の 1939 年地形図 | 4 問(統一の仕組み、日米摩擦、武器の変化、核兵器禁止条約) |
精読した 4 年の共通点は、大問が 1 本のみ・導入文(1,000 字前後)が完結した論説になっていて下線部①②…に沿って歴史・地理・公民が順に問われる・記述が 4〜6 問でいずれも字数指定なし、の 3 点です。史料(古文書の現代語訳)を読ませるのが 2024・2025 の 2 年、地図・地形図を読ませるのが 2023・2024・2025 の 3 年でした。
頻出単元と周期(転写の分類・2006〜2026 の 21 年)
- 大問数は年により 1〜9 と記録されていますが、2018 年以降は 1 本にまとまった年がほとんどです(2018〜2021・2023〜2026)。小問は 12〜24。
- 歴史: 近代の戦争と大正・昭和前期が最も厚く(単元分布で 11%)、江戸時代 7%、鎌倉・室町、飛鳥・奈良、原始・古代、幕末・明治が続きます。精読した 4 年でも近現代の比重が高いです。
- 地理: 産業(農業・工業・貿易・資源)が 16%。農業・畜産 6%、貿易・資源・エネルギー 5%。地形図の読図は 2016・2017 に大問の柱で、以後は小問です。
- 公民: 憲法・政治が 12%。三権分立・国会・内閣・裁判所は精読した 4 年すべてに小問があります。環境問題・防災 5% は 2024・2025・2026 と 3 年続きます。
問い方の型
- 「下線部①に関して。」で始まり、短答・記号選択・記述が混在します。1 つの下線部に (1)(2)(3) とぶら下がる形が多いです。
- 記述は「〜を参考にして説明しなさい」「〜から読み取った上で、説明しなさい」「〜の内容をふまえ、説明しなさい」。参照する資料が指定されるので、資料を見ずに知識で書くと外れます。
- 選択肢は「正しいもの」「誤っているもの」を 1 つ、または 2 つ選ばせます。年表や地図から時期・場所を選ばせる形もあります(2025 7(2)、2026 問 5)。
- 最後に導入文全体に戻す設問が置かれる年があります(2024 問 10)。
8-4. 国語(60 分・大問 1 題・小説 1 本・小問 12〜13・記述はすべて字数指定つき)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認。2019〜2022 は本文の書き出しと出典のみ確認)
| 年度 | 本文 | 設問の構成 | 記述の字数 |
|---|---|---|---|
| 2026(13 問) | 荒木あかね『天使の足跡』(アイスの新作を見る「私」と娘の来海、老いた保護犬メルと家族の時間) | 漢字 15・語句の意味 3 語・記述 4・短答 3(20 字の言い換え、5 字の抜き出し)・記号選択 5(誤っているもの、二人の考え方の違い、表現から読みとれること)・最後に P さんの【ノート】をふまえた話し合い | 40 字/80 字/30 字/110〜130 字(本文全体をふまえて) |
| 2025(13 問) | いとうみく『天使のにもつ』(中 2 の斗羽風汰が 5 日間の職場体験で保育の現場に入る) | 漢字 15・共通する漢字 1 字・語句の意味 2 語・記述 5・記号選択 5(〇×で登場人物の説明を判定する問 12、「小説を読む楽しみ」の授業の話し合いの問 13) | 30 字(条件つき)/80 字/40 字/90 字(本文に即して具体的に言い換え)/60 字(表現に着目) |
| 2024(12 問) | 村上雅郁『きみの話を聞かせてくれよ』「タルトタタンの作り方」(ケーキ作りが好きな中 1 の轟虎之助と祇園寺) | 漢字 15・語句の意味 3 語・記述 6・記号選択 4・最後に A さんと B さんの話し合いを読んで書く問 12 | 20 字/25 字/80 字/45 字/100〜120 字 |
| 2023(12 問) | 川和田恵真『マイスモールランド』(クルド人の高校生サーリヤと父、在留資格と進学) | 漢字 15・語句の意味 2 語・記述 5・記号選択 4(表現について適切でないものを 2 つ、難民制度の資料 1〜3 と 5 人の会話の問 12) | 40 字/30 字/80 字/100〜120 字/60 字 |
精読した 4 年の共通点は、大問 1 題・小説 1 本(本文は 15〜20 ページ)・問 1 が「――線部 1〜15 のカタカナを漢字に直しなさい」の 15 問・問 2 が語句の本文中の意味(2〜3 語の記号選択)・記述 4〜6 問がすべて字数指定つきで最後の大きな記述が 100 字を超えるのが 4 年中 3 年(2023・2024・2026)・最終問が「生徒たちの話し合い」を読んで判断や記述をする設問、の 6 点です。同じ問題の再登場は見つかりませんでした。
頻出と周期(転写の分類・2006〜2026 の 19 年)
- 大問は 19 年すべて 1 題です。小問は 12〜15(漢字 15 問を 1 問と数えた場合)。
- 設問の種類は転写の分類で記号選択 28%、記述系 44%(心情説明 15%・内容説明と指示語 15%・理由説明 13%)、漢字 16%、語彙知識 6%、抜き出し・空欄補充 5%。
- 「――線部 1〜15 のカタカナを漢字に直しなさい」という問い方は、転写の分類では 2006〜2015 にも同じ形(「漢字で書きなさい」を含む)で現れます。2021・2023〜2026 は原本で確認しました。
- 本文の書き出しと出典を確認した範囲では、2019〜2026 の 8 年はすべて小説 1 本でした(2020 黒川裕子『夜の間だけ、シッカは鏡にベールをかける』、2021 工藤純子『あした、また学校で』ほか)。
問い方の型
- 記述は「――線部『…』とありますが、それはなぜですか。〜字以内で答えなさい」「このときの〜の心情を〜字以内で説明しなさい」「どういうことですか。本文に即して〜字以内で具体的に言い換えなさい」の 3 種です。
- 条件つきの指定が入ります。「風汰の思いが記されている箇所を探し、三十字以内でまとめること」(2025 問 2)、「『〜という問い』に続く形で、本文中の言葉を用いて」(2026 問 4)、「『それだけだ』という表現に着目しながら」(2025 問 11)、「本文全体をふまえて」(2026 問 12)。
- 記号選択には「適切でないものを二つ選び」(2023 問 11)、「明らかに誤っているもの」(2026 問 7)、「正しいものには〇、間違っているものには×」(2025 問 12)と、消去法で詰める形が入ります。
- 最終問は他の読者(生徒・資料)との突き合わせです。2023 は難民制度の資料 3 点、2024 は話し合いを受けて自分で書く、2025 は「くり返し出てくるもの」に注目する授業、2026 は【ノート】と 6 つの傍線部の検討でした。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
転写の単元分類(算数 2005〜2026・理科 2005〜2026・社会 2006〜2026)で大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証しません。
| 科目 | 単元 | 大問で出た年(転写の分類) | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 速さ・速さとグラフ | 2005・2007(2 題)・2010・2013・2020 | 2020 年度 | 6 回。2020 を最後に 6 年、大問としてありません(精読した 4 年にも速さの大問はありません)。戻る候補の筆頭 |
| 算数 | 時計算 | 2006・2019 | 2019 年度(大問)/2025 年度(小問) | 大問としては 2019 が最後。2024 大問 1(2)・2025 大問 1(4) に小問として降りています |
| 算数 | 影(電球と物体) | 2019 | 2019 年度 | 7 年なし |
| 算数 | 論理・推理 | 2015・2020 | 2020 年度 | 2020 以来 6 年。場合の数は 2024 大問 1(3) に小問として |
| 算数 | 対称・角度 | 2006・2008 | 2008 年度(大問)/2024 年度(小問) | 大問としては 18 年なし。2024 大問 2(1) に正十一角形の内角の和として |
| 算数 | 水量とグラフ | 2026 | 2026 年度 | 2026 大問 2 で登場。それ以前の 21 年では大問の主要単元にありません |
| 理科 | 地震・火山 | 2010 | 2010 年度 | 16 年なし。地学は 2023 地層→2025 天体と経度→2026 流水と海岸で回っています |
| 理科 | 花のつくりと受粉 | 2006・2008・2012 | 2012 年度(大問)/2023 年度(小問) | 14 年なし。2023 大問 4(1) にフクジュソウの花の形で小問 |
| 理科 | 動物の誕生 | 2005・2006・2013 | 2013 年度(大問)/2026 年度(小問) | 大問としては 13 年なし。2025 大問 3(5)・2026 大問 1(5) に小問 |
| 理科 | てこ・つり合い | 2013・2016 | 2016 年度(大問)/2025 年度(小問) | 大問としては 10 年なし。2025 大問 2(3) にはかりの問題として小問で復帰 |
| 理科 | 光 | 2008・2016・2018 | 2018 年度(大問)/2023 年度(小問) | 大問としては 8 年なし。2023 大問 1(6) にコップと矢印の屈折で小問 |
| 理科 | 中和 | 2016・2019 | 2019 年度 | 7 年なし。化学は 2023 水溶液の判別→2025 気体→2026 溶解度 |
| 理科 | 電磁石・磁石 | 2006・2010・2019 | 2019 年度(大問)/2026 年度(小問) | 大問としては 7 年なし。2026 大問 3(2) に砂鉄で小問 |
| 理科 | 月 | 2009・2011・2012・2017・2020 | 2020 年度(大問)/2025 年度(小問) | 5 回。2020 を最後に 6 年。2025 大問 5(6) に日食・月食で小問 |
| 理科 | 浮力・密度 | 2015・2020 | 2020 年度(大問)/2023 年度(小問) | 6 年なし。2023 大問 1(7) に棒と金属球で小問 |
| 社会 | 地形図の読図を出題の柱に | 2016・2017 | 2017 年度(柱)/2025 年度(小問) | 大問が 1 本になった 2018 年以降は小問扱い(2023 問 10 の学校周辺の 1939 年地形図、2024 問 9(1)、2025 6(4)) |
| 社会 | 選挙制度・国民投票 | 2009・2016 | 2016 年度(大問)/2024 年度(小問) | 大問としてはありませんが 2024 問 7(2)〜(4) で国民投票を厚めに扱いました |
| 社会 | 文化史・美術史 | 2018 | 2018 年度(大問)/2024 年度(小問) | 2024 問 2 の宗教の小問以外は薄いです |
| 社会 | 世界地理 | 2007 | 2007 年度(大問)/2023 年度(小問) | 2023 問 9 の難民統計のように、時事とセットの小問で顔を出します |
| 国語 | 小説以外の文種(論説・随筆・詩) | — | —(2018 年度以前は未確認) | 導入文を確認した 2019〜2026 の 8 年はすべて小説 1 本でした。それ以前の年の文種は未確認なので、随筆・論説の可能性は否定できません |
復活に備える回し方は次のとおりです。
- 算数の速さ・論理と推理・時計算の大問は長く空いているので、1 年分ずつ復習しておきます。
- 理科の力学(ふりこ・ばね・てこ・物体の運動)は、表の読み取りとセットで練習します。てこは大問として 10 年空いています。
- 理科の天体は星座早見(2024)と経度・時差(2025)が直近です。月は 2020 以来空いています。
- 理科の生物は「観察からいえること」の判断(フクジュソウ・ハシビロガモ・果実の毒)に寄せます。花のつくりと動物の誕生は長く空いているので基本を 1 周しておきます。
- 国語の抜き出し(2026 問 6 で登場)、共通する漢字 1 字を補う設問(2025 問 4)は年により入ります。
10. 形式面の注意
- 算数: 60 分・大問 4 題・小問 11〜18。記号選択はほぼ無く(精読した 4 年で 1 問のみ)、短答が 8〜9 割です。作図が 4 年連続(2023 年 2 問、2024 年 1 問、2025 年 1 問、2026 年 1 問)で、「解答用紙の図にコンパスを用いてかきなさい」(2023・2025)「定規、コンパスを用いてかきなさい」(2026)「見取図のたりない線をかき加えて、立体いの見取図を完成させなさい」(2025)「切り口を解答用紙の図に斜線で示しなさい」(2023)と道具まで指定されます。円周率は 3.14(2023 大問 2・2026 大問 3 の但し書きで確認)。角すいの体積は「(底面積)×(高さ)÷3 で求めることができます」と問題文に書かれます(2023 大問 4・2025 大問 4(1)② で確認。転写の分類では 2017 にも同じ形の但し書きがあります)。「途中を『…』で省略してもかまいません」(2024 大問 4(2))、「キの値は分数で答えなさい」(2024 大問 1(2))のような答え方の指定がつきます。「説明しなさい」の記述が 4 年で 2 問あります(2024 大問 1(4)②・2025 大問 3(2)「1111 にならないことを、(1) の結果を用いて説明しなさい」)。時間配分は、大問 1 の小問集合を 10 分前後、残り 3 題を 15 分前後ずつが目安です。
- 理科: 40 分・大問 5 題・小問 29〜35。記号選択 53〜69%・短答 14〜31%・記述 6〜17%。字数指定は 4 年ともゼロで、記述は「説明しなさい」「理由もあわせて書きなさい」です。桁指定は毎年あります(「小数第 1 位を四捨五入して整数で」2024、「小数第 2 位を四捨五入して小数第 1 位まで」2025、「割り切れない場合は小数第一位を四捨五入して整数で」2026)。「適切なものを 2 つ選び」「3 つ選び」「すべて選び」(2024 大問 1(4)・2026 大問 4(1)・2024 大問 5(1))、「正しければ○、間違っていれば×」(2024 大問 1(1)・2026 大問 3(1)(3))、グラフを描く作図(2024 大問 4(3)・2025 大問 2(5))があり、方眼と定規の扱いに慣れておきます。導入文が長く(設問文の総字数は中央値で 5,000 字超)、40 分で読み切る配分が要ります。大問 1 の小問集合(5〜9 問)を先に 8 分前後で片付け、残り 4 題を 8 分ずつが目安です。
- 社会: 40 分・大問 1 題・小問 19〜24。記号選択 46〜55%・短答 15〜33%・記述 17〜30%。記述は 4〜6 問で字数指定なし(4 年とも)です。「図 2 および写真 1 を参考にして説明しなさい」(2026 問 2(2))、「史料 1 から読み取った上で、説明しなさい」(2024 問 3(2)②)、「下記の文 1〜2 の内容をふまえ、説明しなさい」(2025 2(1))のように参照すべき資料が指定されます。語句の短答には「漢字で答えなさい」「漢字 2 字で答えなさい」の文字種指定があります(2023・2024・2025・2026 の 4 年とも)。「誤っているものを、ア〜オから 2 つ選びなさい」(2025 6(4))のような複数選択もあります。導入文 1,000 字を 5 分で読み、記述 4〜6 問に 15 分前後を残す配分が現実的です。記述に字数指定がないので分量は解答欄の行数で決めることになり、市販の過去問で実寸を見ておくとよいです。
- 国語: 60 分・大問 1 題・小問 12〜13。問 1 が漢字 15 問、問 2 が語句の本文中の意味(2〜3 語の記号選択)で始まる形が 4 年連続です。記述はすべて字数指定つき(20・25・30・40・45・60・80・90・100〜120・110〜130 字)。指定の形は「〜字以内」が中心で、最後の大きな記述だけ「百字以上百二十字以内」のように下限つきです(2023・2024・2026)。下限がある問いは要素を 3 つ以上入れないと届きません。条件つきの指定もあります(2025 問 2「風汰の思いが記されている箇所を探し、三十字以内でまとめること」、2026 問 4「『〜という問い』に続く形で、本文中の言葉を用いて二十字以内」、2026 問 12「本文全体をふまえて」)。抜き出し(2026 問 6「はじめの五字を抜き出して」)は年により入ります。古文・詩・学校文法は精読した 4 年でゼロでした。漢字 15 問は本文中の――線部で、まとめて問 1 に置かれます。本文 15〜20 ページを 15〜18 分で読み、記述に 25 分前後を残す配分です。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | 何をするか | この学校での重み |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数・逆算)、図形(コンパスと定規を正しく使う・立方体を切ったらどんな面ができるかを実物で見る)、読解(長い物語を一気に読み切る体力)、短い記述(理由を 1 文で)、漢字語彙の 5 本です。駒場東邦で最終的に効く入口は「コンパスで正確な円弧を描くこと」「約数・倍数を書き出す癖」「小説を 1 冊読み通すこと」 | 差はほぼありません。時間計測はまだしません。書き出す・描くを面倒がらない習慣だけは早くから |
| 小 5(幅) | 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は、算数の計算と逆算・約数と倍数の書き出しを 1 日おきに、残りの日は漢字と語彙にあてます。週末 60 分は前半 30 分を算数の単元一巡、後半 30 分を国語の記述 1 問(40 字か 80 字で書いて直してもらう)にあてます。算数の単元は 8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使い、平面図形の面積比 → 図形の移動と転がり → 立体の切断と投影図(いずれも受験用教材の単元) → 数の性質 → 規則性 → 場合の数 の順に進めます。理科は 4 分野の計算単元(ばね・てこ・回路・溶解度・音・ふりこ)と「表を見て比例か反比例かを言う」習慣を週末に。社会は歴史の通史を一巡したうえで、地図・グラフ・史料を読む練習を早めに始めます | 中身は毎年作り直される学校なので、ここが本体です。単元の幅と「初見でも手が動く」経験がそのまま得点になります |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目です。夏以降に過去問を「年度通しで時間を計る」(算数 60 分・理科 40 分・社会 40 分の配分が特に効きます)。算数は大問 1 の小問集合だけを年度をまたいで縦に、次に作図のある大問だけを縦に。国語は字数別に記述だけを縦に。社会は記述 4〜6 問だけを縦に | 座席(問題の置き場所)が動かない学校なので、通し演習で時間配分を固める効き目が大きいです。同時に、書いたものを直してもらう回数が国語・社会・理科の記述で効きます |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか: 小 5 での全分野の一巡と、小 6 で「長い文章を読んでから書く」作業を何度も直してもらえるかどうかです。国語の 120 字記述、社会の資料つき記述、理科の理由記述は、正解を見ても「自分の書き方のどこが足りないか」が一人では分かりにくく、添削の回数が差になります。算数はコンパスと定規の扱いが小 4 から効き、作図のある大問が 4 年連続で出ているので、道具を正確に使う習慣は早いほど楽です。読む総量が 4 科目とも多いため、小 4〜小 5 で本を読み通す体力をつけておくと小 6 の演習が軽くなります。
12. この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、だけを見る)
観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が二重に効くか」だけです。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、自動集計によるものです。同じ問題が出るという意味ではありません。
- 暁星中学校(東京都・男子校)— 近さ 77。国語 85・理科 85 が近く、算数 71、社会 66 はやや離れます。字数を刻んだ記述練習が二重に効きます。
- 海城中学校(東京都・男子校)— 近さ 76。社会 90 が最も近く、算数 81・理科 78 も近いです。国語 57 は離れます。大問 1 本・長文・記述 4〜6 問という社会の作りが似ています。
- 市川中学校(千葉県・共学)— 近さ 76。算数 85・理科 82 が近く、国語 68・社会 70 です。短答中心で作図のある算数と、実験文を読んで計算する理科を相互に回せます。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
読み方: 駒場東邦の社会(大問 1 本・長文・記述 4〜6 問)は海城・開智と構造が近く、長文を読んで論述する練習を相互に回せます。算数(大問 4 題・短答中心・作図あり)は早稲田大学高等学院・市川・早稲田が近いです。国語(小説 1 本・字数指定記述)は成蹊・学習院・暁星が近く、字数を刻んだ記述練習が二重に効きます。理科は 8 校とも 71 以上で、実験文を読んで計算する形式が広く共通しています。国語と社会の両方が近い校は 8 校の中には無く、この 2 科目は分けて練習相手を選ぶことになります。なお成蹊中学校は、2027 年度は 2 月 1 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
13. 資料の限界
- 入試回は 1 回のみで、回の取り違えの心配はありません。ただし転写データは 1 年につき 1 冊で、解答用紙の欄の形(記述欄の行数、算数の途中式を書く余地)は転写に残っていません。社会と理科の記述には字数指定がないため、実際の分量は市販の過去問の解答用紙で確認してください。
- 配点は募集要項に記載がありません。このレポートでは科目別の重みや設問別の配点には触れていません。
- 欠けている年: 理科 2014、社会 2005、国語 2007・2014。
- 転写の読み落としの可能性: 図・写真・グラフは文字情報に置き換えているため、算数の作図問題・理科の実験装置・社会の地図と史料の細部は設問文と図の説明からの推定を含みます。読み取り確度が低めと記録された冊が算数 77%・理科 90%・社会 48%・国語 16% あり、精読した 4 年の多くが含まれます(本文の記述はこれらの年も設問文を読み直して確認しました)。2024 国語は漢字 15 問が転写上ばらけており、小問数の集計がずれています。
- 「同じ問題の使い回し」は、精読した 4 年の中では 4 科目とも見つかりませんでした。2022 以前との照合はしていません。転写の分類では、算数の「角すいの体積は(底面積)×(高さ)÷3 で求めることができます」という但し書きが 2017・2023・2025 に現れます(2023・2025 は原本で確認)。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。2005〜2022 の単元の回数は転写の機械的な分類によるもので、精読していない年の細部は保証しません。
このレポート内で数が合わない箇所
8-2(理科)の頻出単元の「◯回」と、そのあとの括弧に並べた年の個数が一致しない群があります(熱と状態変化・水溶液の判別・植物のつくり・気象・星と星座・地層と岩石)。回数も年も同じ転写の分類から取ったものですが、どちらかに数え落ちがあります。理科の単元の回数を使うときは、括弧の年の並びのほうを見てください。
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