開成中学校 の過去問分析
開成中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
開成中学校 過去問分析(2005〜2026 年度・一般入試(回は 1 回のみ)・最大 22 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都荒川区 |
| 男女 | 男子校 |
| 入試回と日程・科目 | 一般入試の 1 回のみ。2 月 1 日・4 科(国語・算数・理科・社会) |
| 試験時間・配点 | 国語 50 分 85 点/算数 60 分 85 点/理科 40 分 70 点/社会 40 分 70 点。国語と算数が 85 点、理科と社会が 70 点という配点で、算数だけが 60 分です |
| 当日の順番 | 9:00 国語 → 10:20 算数 → 11:50 理科 →〔昼休み〕→ 13:20 社会 |
| 旧称 | 私立東京開成中学校(1901 年〜)、東京開成中学校(1919 年〜) |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 開成の入試は、出題の形も中身も毎年作り直されます。算数は大問数が 3〜5、小問数が 14〜18 と年ごとに動き、精読した 4 年で同じ問題の再登場は見つかりませんでした。
- それでも「立体の切断を自分で描く」(4 年連続)と「初見のルールを読んで数え上げる」(4 年連続)の 2 本柱は変わりません。
- 国語は精読した 5 年で記述が全設問の 6〜8 割を占め、社会は 40 分で 37〜47 問、理科は表と数値から比例・割合を計算する短答が毎年入ります。
家でやること 3 つ
- 算数の立体の切断を、2023〜2026 の 4 年分まとめて作図込みで解き、見取図・展開図・切り口の 3 種を自分の手で描けるようにします。
- 算数のルールを読む数え上げを 4 年分、「例を自分で再現 → 小さい場合を全部書き出す → 表にする」の順で解きます。
- 国語の記述を「線部の言い換え+理由・背景」の形で書き、直してもらう回数を稼ぎます。
今週やる 1 つ
- 2026 年度の算数 大問 3(白黒の三角柱 32 本で組んだ立方体を切る)を、切り口の黒い部分に斜線を引くところまで自分で描いてみます。
注意
- 2005〜2022 年度については転写データの単元分類を数えただけで、設問の細部は保証しません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの主要単元を数えただけの年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 4 年(2023〜2026) | 18 年(2005〜2022) | 22 年(2005〜2026・欠けなし) | 図が多く(図のある小問が 73%)、図そのものは転写できないため図の説明文からの推定を含みます。転写の読み取り確度が低めの年が 22 年中 8 年(2024 を含む) |
| 理科 | 4 年(2023〜2026) | 18 年(2005〜2022) | 22 年(2005〜2026・欠けなし) | 表・グラフが多く、小問数は年により 21〜31。転写の読み取り確度が低めの年が 22 年中 8 年(2023・2025 を含む) |
| 社会 | 4 年(2023〜2026) | 18 年(2005〜2022) | 22 年(2005〜2026・欠けなし) | 小問が多く(年 33〜57)、語句と選択肢の文言まで判読できます。転写の読み取り確度が低めの年が 22 年中 13 年(2024 を含む) |
| 国語 | 5 年(2022〜2026) | 16 年(2006〜2021) | 21 年(2006〜2026。2005 年度が欠落) | 本文・設問とも判読できます。出典が転写に残っていない年があります(2023 大問一) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回: この学校の入試は 1 回のみ(2026 年度募集要項)で、転写データも 1 年につき 1 冊です。複数回制の学校で問題になる「どの回か」の曖昧さはありません。
- 試験時間・配点(2026 年度募集要項): 国語 50 分 85 点、算数 60 分 85 点、理科 40 分 70 点、社会 40 分 70 点。男子のみです。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものに限ります。年度×大問の題材表は 2023〜2026 の 4 年分(国語は 2022〜2026 の 5 年分)を設問文で読み直して起こしました。それ以前の年(2005〜2022)については、転写データの単元分類(大問ごとの主要単元)を数えたものだけを「転写の分類では」と断って書き、細部には触れていません。
- 満点・設問別配点は問題冊子・解答用紙に印刷されていません(精読した 4 年分で確認しました)。
5. 一番大きな結論
開成は「出題の形も中身も毎年作り直す」学校です。
- 算数は大問数が 3〜5(2023 年 5、2024 年 3、2025 年 4、2026 年 4)、小問数が 14〜18 と年ごとに動き、大問 1 が小問集合の年(2024・2025)と、いきなり速さの大問で始まる年(2023・2026)があります。精読した 4 年で同じ問題の再登場は見つかりませんでした。ただし「立体の切断を自分で描く」(4 年連続)と「初見のルールを読んで数え上げる」(4 年連続)の 2 本柱は変わりません。
- 理科は 4 大問・21〜31 問で、物理・化学・生物・地学の並び順は年ごとに違います(最後の大問が生物なのは 2023〜2026 の 4 年連続)。記述は 4 年で 2 問(2025 のみ)、記号選択と数値・語句の短答(語句や数値を短く答える形式)が 8〜9 割超で、残りは作図です。表と数値から比例・割合を計算する短答が毎年入ります。
- 社会は大問 2〜4・小問 37〜47 で、大問 1 が「1 本の長い文章か会話文を読んで通史を答える」20〜28 問の大問です(2023 年代の表し方、2025 上中里の平塚神社、2026 朝鮮半島と日本)。40 分で 40 問前後、語句は「漢字で」の指定が多く出ます。記述は年 0〜5 問です。
- 国語は大問 1〜2・小問 7〜8。精読した 5 年で記述が全設問の 6〜8 割を占め、字数指定は年により「〜字以上〜字以内」(2022)、「〜字以内」(2024)、「〜字程度」(2026)、指定なし(2023・2025)と変わります。2026 は 1 大問 8 問(段落分け・記号選択・抜き出し・記述・「自分の考え」)と設問の種類が増えました。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、①初見の設定を読み切って手を動かす練習(算数の作図・数え上げ、理科の表計算)、②書く分量と時間の感覚を身につける練習(国語の記述、社会 40 分 40 問の処理)の二つに近くなります。同じ問題を暗記する使い方はどの科目でも効きにくいところです。
6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)
- 算数は「描かせる」。立体の見取図(2023)、展開図の欠けた面を補う(2024)、切断面の実形を合同な三角形として描く(2025)、切り口の黒い部分に斜線を引く(2026)、動く点のグラフを描く(2025・2026)、円周上の点の位置を黒く塗る(2023)、転がる正三角形のマークの向きを描く(2024)。答えの数値だけでなく空間の把握を紙の上に再現できるかを、毎年どこかで測っているように見えます。
- 算数は「自分でルールを読む」。カードを机と箱に動かす操作(2024 大問 2)、板の区切り方に「ポイント」をつける(2025 大問 2)、正六角形の格子で「4 つの特徴を持つ三角形」を定義する(2026 大問 4)、1〜7 だけの整数の和(2023 大問 5)。定義が長く、例が図つきで示され、(1) が「例の確認」になっています。「ポイントが大きい答えほど高い得点」(2025)のような最適化の問いは、正解が一つではありません。
- 理科は身の回りの観察と自由研究が題材です。台所の白い粉が食塩か砂糖か(2025 大問 1)、庭のクモの巣を壊す実験(2025 大問 4)、自由研究の発表会(2025 大問 3)、ビデオゲームの「ムシ図鑑」(2024 大問 3)、平賀源内の寒暖計を再現する(2026 大問 1)、小鳥がどのエサを選ぶか(2026 大問 4)、ブルームーンと旧暦(2024 大問 2)。「太郎さん」が 2023・2025・2026 に登場します。見たことのない実験でも、導入文と表の中に解くための材料が全部ある作りで、知識より読解と計算で決まります。
- 社会は「東京の北東部」と「年代」が色です。2025 大問 1 は JR 上中里駅近くの平塚神社と豊島氏から始まり、石神井川・小石川後楽園・大森貝塚・豊島区駒込の植木職人と、学校の周辺(北区・荒川区・文京区・豊島区)を歩くように通史を辿ります。2024 大問 1 の岩淵水門と荒川放水路、2024 大問 4 の文京区・台東区・多摩地域の会話、2025 大問 2 の東京都の木・花・鳥(イチョウ・ソメイヨシノ・ユリカモメ)も同じ色です。2023 大問 1 は「西暦・世紀・元号・干支」の年代の表し方そのものを主題にした通史で、2024 大問 1 は「100 年前の 1924 年」でした。時間の数え方・場所の読み方を意識させる出題が続いているように見えます。
- 社会は前年〜前々年の出来事を制度に翻訳します。2022 年のウクライナ侵攻・原油価格・バイデン来日・参院選の合区(2023 大問 2)、2023 年の生成 AI と「2024 年問題」(2024 大問 1 問 7)、2025 年の米国自動車関税と円安(2026 大問 3)、2024 年の被団協ノーベル平和賞と非核三原則(2026 大問 2)。時事は「何が起きたか」でなく「どの制度・どの計算につながるか」で問われます。
- 国語の題材: 建築家が 1980 年代を武士にたとえる随筆(2023 大問一)、女子高で転入生に惹かれる希代子(2023 大問二・柚木麻子『終点のあの子』)、両脚を切断した人がプールで新しい泳ぎを見つける話からアフォーダンス(2024 大問一・佐々木正人)、転校生の「僕」と翔也と鵜(2024 大問二・千早茜『鵜の森』)、昭和 43 年の学年誌編集者と児童文学作家(2025 大問一・古内一絵『百年の子』)、シンポジウムで「伝わらない」ことの喜劇(2025 大問二・永井玲衣『世界の適切な保存』)、石畳の小径を湧上さんと歩き、戦場だった土地の語りを書き留める(2026・石井美保「石畳の小径」)。「伝わる・伝わらない」「語りを受け取る」を主題にした文章が 2025〜2026 に続いているように見えます。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。過去問を使った算数の作図演習・国語の記述練習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の道筋は 11 節にまとめました。
各項目の根拠(年度と大問の中身)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 算数・立体の切断を「描く」 — 2023 大問 3(立方体を 2 方向から切り取った立体の見取図と体積)、2024 大問 3(直方体を 3 平面で切った立体の展開図: 元の面の判定・見取図に点と断面を描く・展開図の欠けた面を補う・面積)、2025 大問 4(三角柱の切断面の実際の形を穴埋めと作図で復元)、2026 大問 3(白黒の三角柱 32 本で組んだ立方体を切り、切り口の黒い部分に斜線・黒い部分の体積)。4 年連続で作図が要求されています。「辺上の長さの比がなるべく正確になるように」(2024)、「各辺を 8 等分する点に印がついています」(2026)のように、目盛りに合わせて描く精度まで見られます。この 4 年分(2023-3・2024-3・2025-4・2026-3)を作図込みで通し、切り口・展開図・見取図の 3 種を自分の手で描けるようにします。展開図の「欠けた面を補う」(2024)が最も手の止まりやすいところです。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・ルールを読んで数え上げる — 2023 大問 5(1〜7 の数字だけでできる整数 A+B の組数、誘導の穴埋めア〜キ)、2024 大問 2(カードを机と箱に動かすルールの結果から初期配列を数える)、2025 大問 2(4×9 の板を 8 つの長方形に区切る「ポイント」を最大化・「ポイントが大きい答えほど高い得点」)、2026 大問 4(正六角形 7 個の格子上で 4 つの条件を満たす三角形の面積と個数)。「小さい場合で実験→表に整理→規則を見つける」の 3 手順が共通で、(1)(2) は誘導どおりに手を動かせば届きます。4 年分(2023-5・2024-2・2025-2・2026-4)で「例を自分で再現→小さい場合を全部書き出す→表にする」の順を固定します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 算数・速さ(点の移動と面積・周期) — 2023 大問 1(ウサギとカメ)と大問 4(円周上を動く 3 点の出会いと折り返し・作図 2 問)、2025 大問 3(3 本の道を回る 3 人・グラフに印を打つ・グラフを描く・道の長さと速さの比)、2026 大問 1(正方形の周上を動く点 P・Q と三角形 EPQ の面積・グラフ作図)。速さの大問にもグラフを描く作図がつきます(2023・2025・2026)。「動く点と面積」(2026-1・2023-2)、「円周上の出会いと周期」(2023-4)、「複数人のグラフを描く」(2025-3)の 3 種に分けて練習し、グラフを描く作図を必ず含めます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 算数・数の性質と、大問 1 の小問集合 — 2023 大問 5(1〜7 だけの整数の和)、2026 大問 2(1〜9 の数字で作る分数の最大値・和が 17 より小さい入れ方)、2024 大問 1(1)(1〜9 と四則で 2024 を作る式)。数字を並べて条件を満たす整数・分数を作る問題が 4 年で 3 年あります。桁ごとに場合分けする書き方を固定してください。大問 1 が小問集合の年の中身(単位換算・相当算(もとにする量を割合から逆に求める計算・受験用教材の単元)・金属棒の重さ・転がる正三角形)は 5〜8 分で片付けます。規則性・時計算・影は 1 年分ずつ復習して復活に備えます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 国語・記述の 2 系統を書き分ける — 字数指定なし(2023・2025)は解答欄の大きさが分量の指示です。「三津彦は『児童文学の仕事』についてどのようなことを重視していますか」(2025 大問一問一)、「希代子は朱里のどのようなところに魅力を感じているのですか。これまでのこともあわせて」(2023 大問二問一)のように、線部の言い換え+本文の複数箇所の根拠を束ねます。字数指定あり(2022「四十五字以上、六十字以内」、2024「六〇字以内」「五〇字以内」、2026「五〇字程度」)は削る練習です。2026 問七「自分の考えを五〇字程度で述べなさい」のような意見を書かせる設問も出ました。字数指定なしの記述は実寸の解答用紙(市販の過去問集に付属)で書き、直してもらう回数を稼ぎます。「それぞれ」「二種類」「A〜C」のように答えを分けて書く設問(2025・2026)は、要素を先に箇条書きしてから文にします。2026 の段落分け・抜き出し・自分の考えの 3 種に備えて、随筆を「体験→考え→届け先」のように構造で読む練習を入れ、大人が主人公の小説・随筆(編集者・建築家・研究者)を多読して「伝わる・伝わらない」「語りを受け取る」の主題に慣れておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・漢字の書き取り — 毎年 4〜5 問(2022 年 4、2023 年 4、2024 年 5、2025 年 4、2026 年 4)。「一画ずつ丁寧に書くこと」(2025・2026)の注意つきです。大人向け語彙(キュウ家・ムキシツ・モクヒョウ など)を含むので、書き取り専門の練習を毎日続けます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・表から比例・割合を計算する(+作図と分野の穴埋め) — 2023 大問 4(1 分あたりの血液量と酸素量)、2023 大問 3(おもりの数を変えたふりこの「長さ」の倍率)、2024 大問 1(ほう酸の溶解度、「小数第 1 位を四捨五入して整数で」)、2024 大問 4(電熱線の抵抗の比を「最も簡単な整数の比で」)、2025 大問 2(金属線の太さ・巻き数・ばねの太さとばねののびの関係を 4 つの表から読んで、未知のばねの値を予測)、2026 大問 4(小鳥が 60 秒間で得られるエサの重さ)、2026 大問 1(水の温度変化の平均速度)。この計算小問だけを縦に解き、桁指定と比の形式指定を毎回確認します。(確認: 〜2026 年度)
- 作図: 2023 大問 1(崖に見える地層の線)、2024 大問 2(月の軌道上の満月の位置)、2024 大問 4(モーターと乾電池の配線で扇風機の回路を完成)、2026 大問 2(大気の熱収支のグラフ)、2026 大問 3(平面鏡による像の位置・2 枚の鏡での光の経路・像の位置の 3 問)。精読した 4 年で 3 年に作図があり、2026 は 4 問でした。方眼上に定規で描く練習をします。
- 物理の力学(てこ・ばね・ふりこ)と電気は、表の読み取りとセットで。てこは 2021 以来空いています。
- 化学は水溶液の判別(実験の組み合わせで「あと 1 つ必要な実験」を選ぶ)と溶解度の過不足。気体・中和・金属と水溶液の復活に備えて 1 年分ずつ解いておきます。
- 生物は「実験からいえること」の判断(クモの巣・小鳥のエサ・血液の循環)に寄せます。植物のつくり・発芽は 2022 以来空いているので基本を 1 周。
- 天体は月と暦(旧暦・うるう年・満月の周期)、太陽の南中と影、時差。
- [毎日 10 分] 社会・語句を漢字で速く書く(+地図と統計表) — 2025 大問 1 は 28 問中 26 問が短答で「漢字で答えなさい」「漢字 5 字で」の指定が続きます(源氏物語・藤原道長・北条政子・足利義満・明・三内丸山・大森貝塚・下関条約・南満州鉄道 など)。2023 大問 1 は 24 問、2026 大問 1 は 22 問です。40 分で 37〜47 問なので、通史の一問一答を「書いて 1 問 30 秒」の速さまで上げます。2023・2025・2026 の大問 1 を時間を計って解き、漢字で書けなかった語句を一覧にしてください。近現代(幕末〜戦後)と外交史(朝鮮半島・中国・米国との関係)が軸です。(確認: 〜2026 年度)
- 地図・統計表から地域を当てる: 2024 大問 2(5 県の緯度経度・養殖・酪農統計・伝統的工芸品・製造品出荷額・交通・気候の表)、2025 大問 2(都道府県の木・花・鳥、雨温図を自分で描く、製造品出荷額と発電方式の表)、2026 大問 2(広島城の位置を地図に描く、江戸城・名古屋城・大阪城の陰影起伏図から立地の共通点を記述)。地形図・陰影起伏図・雨温図の作図(2025)まで含みます。製造品出荷額・発電方式・農業・気候・交通の表で県を当てる練習と、都道府県の木・花・鳥や県章のような「表からの同定」(2025)を。
- 地図・地形図・陰影起伏図から立地を読み、「解答らんの形式」に合わせて 1〜2 文で書きます(2026 大問 2)。
- 前年の出来事を「どの制度・どの計算につながるか」で仕分けます(関税と円安の計算、選挙制度、憲法条文、国連、ノーベル平和賞)。
- 東京(北区・荒川区・文京区・豊島区・多摩)の地名・史跡・河川を地図で確認しておきます。
8. 科目別の詳細
8-0. 科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 低い。大問 3〜5・小問 14〜18・60 分(精読した 4 年)。転写の分類では 22 年で大問 3〜5、小問 7〜18 | 単元は毎年入れ替わる。立体の切断(作図つき)・速さ(点の移動・グラフ)・ルールを読む数え上げ・数の性質が近年の常連 | 立体の切断を見取図・展開図・切り口に自分で描く練習と、ルールを小さい場合で実験して規則を見つける練習 |
| 理科 | 中程度。4 大問・40 分は変わらないが並び順は毎年違う | 身近な題材(温度計・ムシ図鑑・クモの巣・小鳥のエサ)と会話文から入り、表・グラフの数値で計算させる。記述はほぼ無い | 長い導入文と表から比例・割合を計算する短答と、作図(回路・鏡の像・月の軌道) |
| 社会 | 中程度。大問 2〜4・小問 37〜47・40 分(精読した 4 年) | 通史の大問 1 本+地理・時事の大問 1〜3 本。前年〜前々年の出来事が入口(2023 ウクライナ、2024 生成 AI、2026 米国関税)。記述は 0〜5 問 | 語句を漢字で正確に書く速さ(1 問 1 分弱)と、地図・統計表から県を当てる選択 |
| 国語 | 中程度。大問 1〜2・小問 7〜8・50 分 | 小説(または随筆)+論説の 2 本、または随筆 1 本。設問の 6〜8 割が記述で、心情・内容・理由の説明。漢字は毎年 4〜5 問 | 字数の指定がない欄に「線部の言い換え+理由・背景」を過不足なく書く練習と、字数指定の年に備えた 50〜75 字の型 |
科目ごとに競技が違います。算数は「描く・数える」、理科は「読んで計算する」、社会は「大量の語句を速く正確に」、国語は「書く」です。
8-1. 算数(60 分・85 点・大問 3〜5・小問 14〜18・作図あり)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026(4 題・15 問) | 速さ(正方形の周上を動く点 P・Q と三角形 EPQ の面積。 グラフを描く・面積が 300cm² になる回数と時刻をすべて・3 点目 S を加える)4 問 |
数の性質(1〜9 の数字で 4 桁÷2 桁の分数を最大に・9 個全部で分数の和を最大に/17 より小さくする入れ方)3 問 | 立体の切断(黒白の三角柱 16 本ずつで作った立方体を 3 点を通る平面で切る。 切り口の黒い部分を斜線・黒い部分の体積 40cm³)2 問 |
平面図形と数え上げ(正六角形 7 個の格子上で「4 つの特徴」を持つ三角形の面積・点 P/Q を含む個数・合同なものの総数 30 個・別の 2 種類の例)6 問 | — |
| 2025(4 題・14 問) | 小問 2(km・m・cm・mm を a に直す計算/所持金の相当算・「答えのみ」)2 問 | 数え上げ(4×9 の板を 8 つの長方形に区切り、行ごとの種類数×行番号の和を「ポイント」に。 ポイント 20・30 の例、最大の例)3 問 |
速さとグラフ(3 本の道ア〜ウを順に回るのぞみ・ひかり・こだま。 グラフに×印・グラフを描く・道の長さの比 3:1:1・速さの比 5:3:2・初めて出会う地点)7 問 |
立体の切断(三角柱を平面で切った三角形 ABC を真上から見た角度 90°・60°・30° から実際の形を復元する文章の穴埋めア〜キ・合同な三角形を作図)2 問 | — |
| 2024(3 題・18 問) | 小問集合 6(1〜9 と四則で 2024 を作る式/1cm あたりの重さが途中で変わる金属棒 2 本/1 辺 3cm の正三角形が 1 辺 9cm の正三角形の外周を転がる: マークの向きの作図・頂点の軌跡・通過部分の面積)6 問 | ルールの操作(9 枚のカードを机と箱に動かす手順の「結果」から、はじめの並びを書き出す・数える。 7 枚〜9 枚)7 問 |
立体の切断と展開図(直方体を 3 平面で切った立体 Y の展開図。 元の面の判定・見取図に点 D E F と 3 つの断面を描く・展開図の欠けた 2 面を描く・面積)5 問 |
— | — |
| 2023(5 題・14 問) | 速さ(ウサギとカメ・昼寝 60 分と追い抜き・ゴールの 5 秒差から道のり 255m)3 問 | 点の移動と面積(正六角形の周上を動く点 Q が正六角形の面積を半分に分ける時刻を 2 つ)1 問 | 立体の切断(1 辺 10cm の立方体から 2 つの四角柱状の部分を切り取った立体 X の見取図を作図・体積)2 問 | 速さ(周 6cm の円周上を動く 3 点 P・Q・R が出会うたびに向きを変える。 6 秒後・100 秒後の位置を塗る作図・最初の位置に戻る周期・99 回目の出会い)4 問 |
数の性質(1〜7 の数字だけの整数 A・B で A+B=96・971・972・9723 になる組数。 誘導の穴埋めア〜キ)4 問 |
精読した 4 年の共通点: 立体の切断が 4 年連続で作図つき、ルールを読む数え上げが 4 年連続、速さは 4 年中 3 年(2024 のみ無し)、数の性質は 4 年中 3 年(2023・2024 大問 1(1)・2026)。同じ問題の再登場は見つかりませんでした。
頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026 の 22 年で大問の主要単元として数えたもの)
| 単元グループ | 大問で出た年 | 傾向 |
|---|---|---|
| 立体の切断・投影図・展開図 | 2006・2010・2014(2 題)・2019・2023・2024・2025・2026 | 22 年で 9 大問、うち直近 4 年連続。精読した 4 年は全部に作図がつく |
| 立体図形の体積・表面積 | 2007・2015・2017・2021・2022 | 切断と合わせると立体は 22 年中 13 年 |
| 速さ・速さとグラフ | 2005・2006・2007・2008・2015・2016・2019・2020・2023(2 題)・2025・2026 | 22 年中 11 年・12 大問。近年は「動く点」+「グラフを描く」 |
| 場合の数・推理・論理 | 2005・2006・2011・2019(2 題)・2020・2021・2022・2024・2025・2026(大問 4 の後半) | 22 年中 10 年。2019 以降は 8 年中 7 年 |
| 数の性質 | 2006・2009・2012・2014・2023・2026 | 数字を並べて条件を満たす整数・分数を作る形が近年 |
| 規則性・周期・数列 | 2007・2008・2009・2012・2016・2017・2018・2021 | 8 回。2022 以降大問なし |
| 平面図形の面積・面積比 | 2005・2012・2015・2016・2017・2018・2026 | 2026 は正六角形の格子と数え上げの複合 |
| 図形の移動 | 2007・2010・2020・2023(2024 大問 1 に小問) | 転がり・点の移動 |
| 時計算 | 2010・2014・2022 | 4〜8 年周期 |
| 円とおうぎ形 | 2008・2018 | 大問としては少ない |
| 影 | 2008・2020 | 電球と物体 |
| 逆算・計算 | 2005・2017・2022(2024 大問 1(1)・2025 大問 1(1)) | 逆算(□にあてはまる数を求める計算)。大問 1 の小問集合がある年に 1 問 |
| 文章題(割合・売買・仕事・流水・水量・ニュートン・つるかめ・和差・約束記号。いずれも受験用教材の単元) | 2009・2011・2012・2013(3 題)・2015・2016・2024(大問 1)・2025(大問 1) | 2016 以降は大問にならず、小問集合に降りている |
問い方の型
- 大問は「長い設定文+図+(1)〜(4)」の作りです。(1) は設定の確認や例の計算で、(2) 以降が本体になります。2023 大問 5 と 2025 大問 4 は文章の空欄ア〜キを順に埋める誘導形式で、前の空欄の答えを次に使います。
- 作図は「解答らんの図に描く」形で、目盛り・薄い線・8 等分の印など下書きが用意されています。描く精度(比・向き・実線と点線の区別)が問われます。
- 「すべて答えなさい」「2 つ答えなさい」「例をひとつずつ」の複数解答と、「ポイントが大きい答えほど高い得点」の最適化があります。答えが一つに決まらない設問があるので、見つけた分だけ書いて次へ進む判断が要ります。
- 大問 1 が小問集合の年(2024・2025)は、そこで時間を使い過ぎないことです。2025 大問 1 は 2 問だけで、単位換算と相当算でした。
8-2. 理科(40 分・70 点・4 大問・小問 21〜31)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2026(21 問) | 熱/温度計(平賀源内の寒暖計・ガラス管温度計にアルコールが吸い上げられる理由・温度計の正しい位置・ デジタル温度計で 3 種の水の温度変化と平均速度・真夏の部屋なら)7 問・全問選択 |
地学/(I) 4 日分の気温グラフと日照・降水の対応、大気の熱収支の作図 (II) 地層の堆積速度と砂・泥、6〜8 字の短答 5 問 | 光/平面鏡の反射(2 点の像を作図・両方の像を見るのに必要な鏡の最小の長さ・ 「成」の字の見え方・2 枚の鏡での光の経路と像の位置の作図)6 問 |
生物/小鳥のエサ選び(処理時間と重さの異なる 2 種のエサ・60 秒で得られるエサの重さの計算・大エサの割合・最適な選び方の穴埋め)3 問 |
| 2025(23 問) | 化学/台所の白い粉は食塩か砂糖か(会話文・リトマス紙の色の記述・蒸発皿で起きたことの記述・ 割合の計算「四捨五入して整数で」・正しい割合にするための「ある作業」)5 問 |
物理/ばね(金属線の太さ・ばねの太さ・巻き数を変えた 4 つの表からばねののびやすさの関係を読む→未知のばねを予測・ 3 本のばねと仕切り・板の両端に 2 種のばね)7 問 |
地学ほか/自由研究発表会(東西に飛ぶ飛行機での日の出の回数・H3 ロケットの液体酸素・ 天気の観察の正誤・雲画像 4 枚を時間順に並べる)6 問 |
生物/庭のクモの巣を壊す実験(昆虫とクモの脚の数・さなぎにならない昆虫をすべて・ 実験 1・2 からいえること/いえないこと・定住性と移住性)5 問 |
| 2024(25 問) | 化学/6 候補から水溶液 5 種を判別(蒸発・におい・リトマス→あと 1 つ必要な実験)+ほう酸の溶解度(50℃・25℃・追加する水の量)6 問 | 地学/月と暦(2023 年 8 月 31 日のブルームーンとスーパームーン・旧暦の大の月小の月・うるう年・ 七夕の月の形・19 年に 7 回・遠地点と近地点・軌道上の位置の作図)7 問 |
生物/ゲームの「ムシ図鑑」会話文(昆虫でないものをすべて・成虫の食べ物でグループ分け・ 越冬のすがた・さなぎになるもの・幼虫の食べ物)5 問・全問選択 |
物理/電気(スイッチ 2 個の回路 5 種の明るさ・電熱線の長さと太さと抵抗の比・ 回転スイッチの温水器・モーターの扇風機を配線する作図)7 問 |
| 2023(29 問・転写では大問 2 が 2 つに分かれる) | 地学/崖に見える地層 Z 層とボーリング(隣の崖での見え方を作図・別地点の深さ・火山灰の層・堆積の正誤)+断層・地表のずれ・ハザードマップ 8 問 | 熱/(I) 沸騰石と突沸のしくみ (II) 温度で色が変わるインクを試験管で温める・冷やす対流実験(太郎さんと花子さんの予想の理由)6 問 | 物理/ふりこ(測定値のばらつきの原因・ひもの長さと 10 往復の時間の表・ おもりを 4 個つなげたときの「ふりこの長さ」・何で決まるかの穴埋め)7 問 |
生物/血液の循環(成分が最初に通る場所・尿・1 分あたりの血液量が同じ地点・ 酸素を配る量の順・運動時の心拍数と酸素量の倍率)8 問 |
精読した 4 年の共通点: 4 大問で、最後の大問が生物なのは 4 年連続です。並び順は年ごとに違います。表の数値から比例・割合・倍率を計算する短答が 4 年すべてにあります。前年〜前々年の出来事(2023 ハザードマップ、2024 ブルームーン、2025 H3 ロケット)が小問で顔を出します。
頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026)
- 物理: てこ・つり合い 6 回(2005・2011・2015・2017・2018・2021)、電気回路・電流 5 回(2007・2012・2016・2020・2024)、ばね 4 回(2006・2013・2022・2025)、ふりこ 3 回(2009・2010・2023)、光 2 回(2009・2026)、熱と状態変化 4 年(2011・2019・2023・2026、うち 2019・2023 は 2 題)、浮力 1 回(2008)。近年は 2022 ばね→2023 ふりこ・熱→2024 電気→2025 ばね→2026 熱・光。
- 化学: 水溶液の性質と判別 5 回(2009・2019・2022・2024・2025)、気体 4 回(2008・2014・2015・2017)、溶解度 4 回(2006・2011・2018・2020。2024 大問 1 に小問)、金属と水溶液 3 回(2010・2012・2016)、中和 1 回(2007)、実験器具の操作 5 回(2005・2008・2013・2014・2021)。2026 は化学の単独大問がありません。
- 生物: こん虫・動物の分類 7 回(2006・2007・2011・2015・2018・2019・2024。2025 のクモも同系)、植物のつくり 5 回(2005・2012・2014・2020・2022)、花のつくり 2 回(2008・2009)、種子の発芽 1 回(2013)、人体 2 回(2016・2023)、動物の誕生 2 回(2010・2017)、生態系・行動 3 回(2021・2025・2026)。2023〜2026 は動物・人体系が 4 年続きます。
- 地学: 気象 5 回(2005・2009・2015・2022・2026)、月 4 回(2007・2013・2021・2024)、太陽 4 回(2010・2012・2018・2020)、地層・岩石 4 回(2006・2017・2023・2026)、星 2 回(2014・2016)、惑星・時差 2 回(2011・2025)、流水 1 回(2008)。天体系(月・太陽・星・惑星)は 22 年中 12 年です。
問い方の型
- 各大問は「身近な題材の導入文(会話文・自由研究・ゲーム画面)+実験や観察の説明+表 1〜4 枚+選択と短答が 5〜8 問」という作りです。知識で即答できる小問は 1 大問に 1〜2 問(脚の数・さなぎになる昆虫・リトマス紙の色)で、残りは導入文と表を読んで考えます。
- 選択肢は「実験 1・2 からいえること/誤っていると判断できるもの」(2025 大問 4)、「原因として最もふさわしいもの」(2023 大問 3 問 1)、「正誤の組み合わせ」(2023 大問 1)と、実験結果を根拠に判断させる形です。
- 計算の型: 比例と反比例(ばね・電熱線・ふりこの長さ)、割合と加重平均(食塩の割合・酸素の配分・エサの重さ)、周期と暦(旧暦の日数・うるう年・19 年に 7 回)、時差、溶解度の過不足。桁指定と比の形式指定がつきます。
- 作図: 地層の線・月の位置・回路の配線・グラフ・鏡の像と光の経路。
8-3. 社会(40 分・70 点・大問 2〜4・小問 37〜47)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2026(3 題・37 問) | 歴史・国際|朝鮮半島と日本の関係史(冊封体制・卑弥呼の称号・唐/新羅/百済/隋の国名・元寇の防塁・秀吉・ 幕末の条約と署名者・条約改正の外務大臣・地租改正・日清日露・韓国併合・ 戦後の教育制度・憲法三原則・8 月 15 日・北朝鮮の正式国名・国連・朝鮮戦争)22 問 |
地理・公民|広島城(太田川の三角州・地図の縮尺の数字・城の位置を地図に描く・ 江戸城/名古屋城/大阪城の陰影起伏図から立地の共通点と防御上の利点を記述・ 非核三原則を記述・被団協のノーベル平和賞と原爆・再建天守をすべて選ぶ)9 問・記述 4 |
時事・経済|米国の自動車関税(2025 年に 2.5%→27.5%→15%・米国の正誤・関税をどこに納めるか・ 2024 年の日米貿易・関税がかからない場合の記述・1 ドル 105 円→150 円の変化の名称・ 315 万円の車の関税込みドル価格の計算)6 問 |
— |
| 2025(2 題・47 問) | 歴史|JR 上中里駅近くの平塚神社と豊島氏から始まる通史(後三年合戦・源頼朝・紀伊/土佐の県名・室町・ 紫式部と道長・一ノ谷・北条政子・足利義満と明・稲荷山古墳の鉄剣・小石川後楽園と水戸藩・ 三内丸山・大森貝塚・板付/吉野ヶ里の県名・江戸の庶民の楽しみ・広重とゴッホ・ 松下村塾・岩倉使節団・下関条約・第一次世界大戦・国際連盟・満州事変と南満州鉄道)28 問・短答 26(漢字指定多数) |
地理・公民|都道府県の木・花・鳥(表から県を当てる・江戸時代の地域名をカタカナで・「(い)スギ」の産地名・ イチョウの黄葉日が最も早い都市・イチョウを植えた防災上の理由を記述・火山災害の碑と噴火の元号・ ソメイヨシノ・雨温図を自分で描く・公職選挙法の条文穴埋め・「三十」が入る欄・ 県章の説明・知事の任期・製造品出荷額と発電方式の表から県を当てる・リコール)19 問・記述 1・作図 1 |
— | — |
| 2024(4 題・40 問) | 歴史・公民|100 年前の 1924 年(関東大震災・普通選挙法と選挙制度の変遷・被選挙権のない例・ メートル法と単位・60 進法と経度・荒川放水路と岩淵水門・河川名・輸送機関別割合の推移・ 佐藤栄作の在職中の出来事・WFP のノーベル平和賞・生成 AI と「2024 年問題」)12 問 |
地理|旅行で訪れた 5 県(山形・鹿児島・長野・愛媛・岩手: 地名の空欄・羽黒山の緯度経度・ 三陸の養殖と海流・酪農の統計表・伝統的工芸品・製造品出荷額の帯グラフ・ 自動車/船舶/鉄道の指標・気温の年較差と降水量の表)9 問・全問選択か短答 |
歴史|生徒が作った「歴史カルタ」(5・7・5 の読み札 10 句から人物名 10 人・遣唐使でない人物・ 平安のかな文学を 2 つ・句の建築物・句の作品を選ぶ)5 問 |
地理・歴史|先生と生徒の会話・東京の地域調査(1990 年代以降の世界と日本の出来事の並べ替え・ 三国干渉と臥薪嘗胆・日露戦争の正誤・ベルサイユ・新渡戸稲造・杉原千畝の赴任地・終戦時の首相・ 文京区/台東区の施設・多摩の 2 市・縄文の生活・平成の大合併・市の名前・奈良時代の正誤)14 問 |
| 2023(2 題・37 問) | 歴史|年代の表し方(中学生の会話: 西暦・世紀・元号・干支・「1946 年」「1〜3 世紀」「1960 年代」。 1890 年と 1946 年の選挙権の違いを記述・遺跡と分かること・1960 年代の正誤・エルサレムとカタールの位置・ 大化の改新と中国の王朝交替・平成の出来事の正誤・国際連盟脱退の 2 国・二つの記録 X・Y の正誤判断×2・ 甲子園球場と近い出来事・古墳時代のメモに書き加えること・聖徳太子の時代・織田信長の支配都市と石見銀山・ 平安貴族の生活・前九年/後三年合戦・新橋/横浜の駅名・高輪の築堤・1872 年に始まったこと)24 問・記述 1 |
時事・公民・地理|2022 年の出来事(ウクライナ侵攻・フィンランド/スウェーデンの位置・ NATO の略称をアルファベット 4 字で・原油価格の表と 1 リットルあたりの円換算・ バイデン来日と日米安保/地位協定の空欄・クアッドの 2 国・第 1 回参院選の年・合区の県の組み合わせ・ 参院選の正誤・西九州新幹線の佐賀県の反対理由・リニア中央新幹線のルートを地図に描く・ 迂回する 2 山脈・静岡県と大井川)13 問・作図 1 |
— | — |
精読した 4 年の共通点: 大問 1 は毎年、長い文章か会話文を読んで通史を答える大問です(22〜28 問。2024 は大問 1 と 4 に分かれて 12+14)。前年〜前々年の出来事が大問の入口になるのは 4 年中 3 年(2023・2024・2026)。地理は統計表・地図から県を当てる形が 4 年連続です(2023 は位置図、2024 大問 2、2025 大問 2、2026 大問 2)。
頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026)
- 大問数は 2〜4 で年ごとに動きます(2010〜2013・2016〜2018・2023・2025 は 2、2019〜2022 は 3〜4、2024 は 4)。小問は 33〜57(中央値 45)です。
- 歴史: 転写の分類では大問の主要単元として近代の戦争・大正昭和前期が 22 年で 9 回(2005・2006(2 題)・2010・2018・2020・2021・2023・2024)、江戸 4 回(2009・2012・2015・2016)、幕末・明治 4 回(2013・2014・2019・2025)、鎌倉・室町 4 回(2007・2008・2014・2026)、飛鳥・奈良 2 回(2005・2022)、文化史 2 回(2006・2017)、史料の読解 2 回(2021・2024)。ただし精読した 4 年の大問 1 は古代から戦後までの通史で、時代の偏りは小問単位で見るべきものです。近現代(幕末〜戦後)の小問が最も多くなっています。
- 地理: 日本の地形・地形図 6 回(2007・2009・2013・2019・2022・2026)、農業・畜産 4 回(2005・2010・2015・2024)、貿易・資源 3 回(2012・2016・2026)、交通 3 回(2005・2006・2011)、都道府県の同定 1 回(2025)、観光・地域 1 回(2017)、工業 1 回(2018)、人口・都市 2 回(2006・2014)、世界地理 1 回(2006)。精読した 4 年では統計表から県を当てる形(製造品出荷額・発電方式・酪農・気候)が毎年出ています。
- 公民・時事: 国際社会 5 回(2007・2009・2021・2022・2023)、三権分立・憲法 4 回(2006・2008・2019・2020)、環境問題 2 回(2020・2021)、選挙制度 1 回(2024)。公民は 2021 以降、時事の大問の中の小問(参院選・合区・憲法三原則・公職選挙法・知事の任期・リコール・非核三原則)として出ています。
問い方の型
- 大問 1 は「次の文章(会話)を読んで」→ 下線部と空らんに番号 →「空らん(1)〜(8)にあてはまる語句を答えなさい」の一括短答+「下線部○について述べた文として正しい/誤っているものを一つ選び」の 4 択、という進み方です。1 問 1 分弱で処理する必要があります。
- 記述は「解答らんの形式に従って」の書き出し・枠つき(1890 年と 1946 年の選挙権の違い、城の立地の共通点、非核三原則)で、字数指定はありません。年 0〜5 問です。
- 二つの記録の正誤判断(2023 問 8(2)・問 11(3)「両方とも正しい/X のみ」)、「すべて選び、すべて誤っている場合はオ」(2023)、順番の並べ替え(2024・2026)、統計表の県当て、計算(原油価格の円換算・関税込みドル価格)があります。
- 作図: リニアのルート(2023)、雨温図(2025)、城の位置(2026)。3 年連続ではありませんが、精読した 4 年で 3 回出ています。
8-4. 国語(50 分・85 点・大問 1〜2・小問 7〜8・記述が 6〜8 割)
年度×大問の題材表(2022〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問一 | 大問二 | 設問の内訳 |
|---|---|---|---|
| 2026(1 題・8 問) | 随筆(石井美保「石畳の小径」: 石畳の小径を湧上さんと歩き、水田だった土地・戦場だった土地の語りを聞き、書き留めて誰かに届けたいと思う。形式段落①〜⑳) | — | 意味段落 4 つの最初の段落番号(段落分け)1・「声とまなざし」の理由 5 択 1・ 景色の変化を A 一〇字/B 二五字/C 二〇字程度で埋める記述 1・「書き留めてみたい」理由 五〇字程度 1・ 「その限界」を七〇字程度で抜き出し(はじめとおわりの四字)1・「あなた方」二種類を三〇字程度まで 1・ 「宛てのない祈り」に込めた思いについて自分の考えを五〇字程度 1・漢字 4 |
| 2025(2 題・7 問) | 小説(古内一絵『百年の子』: 昭和 43 年、学年誌の編集者・杉が児童文学作家・三津彦に児童文学の仕事を聞く) | 随筆(永井玲衣『世界の適切な保存』: 大学のシンポジウムと、構内で見つけにくい事務窓口を探す話から「伝わらない」ことは悲劇であり喜劇) | 一: 記述 3(重視していること・「二重に捨てられた」のもう一つの意味・「ああいう誠実さ」)字数指定なし/ 二: 漢字 4・記述 3(喜劇だと考えられる点をそれぞれ・魚との対比で人間について・なぜ「とんでもない」か)字数指定なし |
| 2024(2 題・8 問) | 論説(佐々木正人『時速 250km のシャトルが見える』: 両脚を切断した人がプールで新しい泳ぎを見つける話からアフォーダンス) | 小説(千早茜『鵜の森』: 滋賀の山奥に転校した「僕」と翔也、鵜) | 一: 抜き出し 1(五字・七字)・記述 2(六〇字以内・「アフォーダンス」を用いて五〇字以内)/ 二: 記述 4(「安心」とは・声が高くなる「僕」の気持ち・「生き生きとしている」と感じた気持ち・鵜を見る前後の翔也の変化)字数指定なし・漢字 5 |
| 2023(2 題・7 問) | 随筆(建築家が 1980 年代の建築業界を「戦場を失った武士」にたとえ、高知県檮原町での経験を振り返る。出典は転写に無し) | 小説(柚木麻子『終点のあの子』: 女子高 1 年の希代子と転入生の朱里) | 一: 漢字 4・記述 2(「戦場を失った武士」のどのような点に似ていたか・「東京の現場」と「檮原という場所」はそれぞれどのような所か)/ 二: 記述 4(魅力を感じているところ・「曖昧に笑」った理由・「疑わしくなる」とは・青い絵の具を握った気持ち)字数指定なし |
| 2022(1 題・6 問) | 小説(森沢明夫『おいしくて泣くとき』: 中 3 の心也と夕花・学級新聞係) | — | 漢字 4・記述 5(四十五〜六十字・二十五〜四十字・三十〜五十字「自分の言葉で」・五十〜六十字・六十〜七十五字) |
精読した 5 年の共通点: 記述が全設問の 6〜8 割を占めます(2022 年 6 問中 5、2023 年 7 問中 6、2024 年 8 問中 6、2025 年 7 問中 6、2026 年 8 問中 4+抜き出し・段落分け)。漢字は毎年 4〜5 問。小説は 5 年中 4 年(2026 のみ随筆 1 本)。学校文法・古文・詩はゼロです。
頻出と周期(転写の分類・2006〜2026 の 21 年)
- 大問数は 1〜3 です(1 題: 2007・2008・2022・2026/3 題: 2009・2010・2014・2016・2018/他は 2 題)。小問は 6〜14。
- 設問の種類は転写の分類で記述が 70%、漢字 19%、抜き出し・空欄補充 5%、語彙知識 2%、記号選択 2%。記述の内訳は内容説明・指示語 30%、心情説明 20%、理由説明 19% です。
- 記号選択・抜き出しが目立った年: 2009(記号選択)、2018・2024・2026(抜き出し)。敬語(2010)・品詞(2014)の知識問題は 2015 以降ありません。
問い方の型
- 記述の問い方は「――部『…』とありますが、〜はどのようなことですか。説明しなさい」「〜の気持ちを説明しなさい」「なぜ〜か。説明しなさい」の 3 種です。条件がつく年は「これまでのこともあわせて」(2023)、「希代子の気持ちにふれながら」(2023)、「〜という言葉を用いて」(2024)、「それぞれ説明しなさい」(2025・二つの場面や二種類を分けて書く)、「A〜C の空らんに入るように文章中の言葉を用いて」(2026)。
- 2026 は問い方が広がりました: 意味段落の切れ目を段落番号で答える、5 択の記号選択、「〜ということ。」につながる七〇字程度の抜き出し、「本文をふまえて、自分の考えを述べなさい」。1 本の随筆を構造から読ませる作りです。
- 小説の記述は「線部の直前の出来事+人物の受け止め方+それを引き起こした背景(これまでのこと)」の 3 要素、論説・随筆の記述は「線部の言い換え+筆者の主張との関係」の 2 要素で書くと欄に収まります。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
転写の単元分類(2005〜2026)で、大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証しません。最終確認年度は、その単元が大問として出たことを確認できている最後の年度です。
| 科目 | 単元 | 大問で出た年(転写の分類) | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 規則性(数列・数表・周期) | 2007・2008・2009・2012・2016・2017・2018・2021 | 2021 | 8 回出ているが 2022〜2026 の 5 年は大問として無し(2023 大問 5 の数え上げに規則性の要素はある)。次に戻る候補の筆頭 |
| 算数 | 時計算 | 2010・2014・2022 | 2022 | 4〜8 年周期。2022 以来 4 年なし |
| 算数 | 影(電球と物体) | 2008・2020 | 2020 | 12 年空いて戻った実績。2020 以来 6 年 |
| 算数 | 円とおうぎ形の求積 | 2008・2018(2024 大問 1(3) に通過部分の面積として小問) | 2018 | 大問としては 10 年周期 |
| 算数 | 図形の移動(転がり・回転) | 2007・2010・2020・2023(2024 大問 1(3) に正三角形の転がり) | 2023 | 2023 大問 2 は正六角形の周上を動く点。2025・2026 は無し |
| 算数 | 水量・仕事算・流水算・ニュートン算(いずれも受験用教材の単元) | 水量 2013、仕事 2016・2024、流水 2013、ニュートン 2011 | 2024(大問 1 の小問) | 文章題系は近年ほとんど大問にならない。出ても大問 1 の小問 |
| 理科 | てこ・つり合い | 2005・2011・2015・2017・2018・2021 | 2021 | 2021 を最後に 5 年なし。物理は 2022 ばね→2023 ふりこ→2024 電気→2025 ばね→2026 光と回り、てこが最も長く空いている |
| 理科 | 電気回路・電流 | 2007・2012・2016・2020・2024 | 2024 | 4 年周期がきれいで、次は 2028 前後 |
| 理科 | 太陽(南中・影・日周運動) | 2010・2012・2018・2020 | 2020 | 2020 を最後に 6 年なし。地学は 2023 地層→2024 月→2025 時差と気象→2026 気象・地層 |
| 理科 | 星・星座 | 2014・2016 | 2016 | 10 年なし |
| 理科 | 気体の発生・性質 | 2008・2014・2015・2017(2025 大問 3 にロケットの液体酸素の小問) | 2017 | 化学の大問は 2024 水溶液→2025 食塩と砂糖→2026 なし。気体・中和(2007)・金属と水溶液(2010・2012・2016)が長く空いている |
| 理科 | 植物のつくり・発芽 | 2005・2012・2014・2020・2022 | 2022 | 生物の大問は 2023 人体→2024 こん虫→2025 クモ→2026 小鳥と動物系が 4 年続き、植物が 2022 以来 4 年なし |
| 社会 | 日本国憲法・三権分立を大問の柱に | 2006・2008・2019・2020(2023 大問 2・2026 大問 1 に条文の空欄小問) | 2020 | 公民の大問は 2020 以来 6 年なし。2025 大問 2 の公職選挙法・知事の任期・リコール、2026 の憲法三原則の空欄で小問として復帰している |
| 社会 | 地形図の読図を大問に | 2009・2026 | 2026 | 2026 大問 2(広島城)で 17 年ぶりに戻った。地図と起伏図で立地を読む出題が続く可能性 |
| 社会 | 世界地理を大問に | 2006 | 2006 | 2023 大問 2(ウクライナ・北欧の位置)、2026 大問 3(米国)のように時事とセットの小問で出る |
| 社会 | 史料の読解を大問に | 2021・2024 | 2024 | 転写の分類では 22 年で 2 回 |
| 国語 | 学校文法・敬語の設問 | 2010(敬語)・2014(品詞) | 2014 | 2015 以降なし。2026 に段落分け・記号選択・抜き出しが戻ったので、知識問題の復帰も念頭に |
| 国語 | 記号選択の複数出題 | 2009 | 2009 | 2009 以来少ない |
| 国語 | 大問 3 題の構成 | 2009・2010・2014・2016・2018 | 2018 | 2018 が最後 |
10. 形式面の注意
- 算数: 60 分・大問 3〜5・小問 14〜18。作図が 4 年連続です(2023 年 3 問、2024 年 4 問、2025 年 4 問、2026 年 2 問+「例をかきなさい」の混合 1 問)。「見えている辺は濃い線で、見えていない辺は濃い点線で」(2023)、「辺上の長さの比がなるべく正確になるように」(2024)、「解答らんの図に補助線などをかき加えてもかまいません」「補助線は消さなくてもかまいません」(2026)のように、描き方の指示が細かく出ます。2025 は大問 1 と大問 2(1) にだけ「解答らんには答えのみを書きなさい」の断りがあり、それ以外の設問の解答欄には考え方を書く余地がある可能性が高いところです(転写では解答用紙の欄の形は読み切れないので、市販の過去問で実寸を確認してください)。解答用紙は 2023〜2025 の転写の注記で 2 枚。「2 つ答えなさい」「すべて答えなさい」(2023 大問 2、2026 大問 1)、「例をひとつずつかきなさい」(2026 大問 4(3))、「ポイントが大きい答えほど高い得点を与えます」(2025 大問 2(3))のように、複数解答や答えが一つに決まらない設問があります。桁指定・「四捨五入」の指示は精読した 4 年の算数の設問文には現れませんでした(理科には毎年あります)。円周率の但し書きも精読した 4 年の設問文に現れませんでした(円が主題の大問が無いためです)。
- 理科: 40 分・4 大問・21〜31 問(転写ベースで 2022 年 31 → 2023 年 29 → 2024 年 25 → 2025 年 23 → 2026 年 21 と減っています)。記号選択が 3〜7 割、数値・語句の短答が 3〜6 割、記述は 2025 の 2 問(「簡潔に答えなさい」)だけです。作図は 2023 年 1・2024 年 2・2026 年 4。「すべて選び」「誤っているもの」「正誤の組み合わせ」(2023 大問 1 問 4・問 6)が混じります。桁指定(「四捨五入して整数で」2024・2025)、「6〜8 字で答えなさい」(2026 大問 2 問 5)、「最も近いものを 1 ケタの整数で」(2026 大問 3 問 2)のような形式指定つきです。導入文が長く(会話文・実験の説明・表 3〜4 枚)、40 分で読み切る配分が要ります。「まず各大問の設問を先に見て、知識で即答できる小問を拾い、次に表の計算」の 2 周が現実的です。記述は年 0〜2 問(2025 の 2 問のみ)で、1〜2 文の「簡潔に」。記述対策に時間を割くより、選択の根拠を実験結果から言えるようにするほうが効きます。
- 社会: 40 分・大問 2〜4・小問 37〜47。語句は「漢字で」「漢字 3 字で」「漢字 5 字で」「カタカナで」「アルファベット 4 字で」の文字種指定が多く出ます。記述は「解答らんの形式に従って」「解答らんの形式に合わせて」の書き出し・枠つきが中心(2023 大問 1 問 1、2026 大問 2 問 3(2)・問 5(1))で、字数指定は精読した 4 年にありません。「二つ選び」「すべて選び」「すべて誤っている場合はオ」(2023 大問 1 問 11(2)、大問 2 問 6(3))、順番の並べ替え(2024 大問 4 問 1、2026 大問 1 問 15)、作図(2023 リニアのルート、2025 雨温図、2026 城の位置)。計算問題が毎年 1 問前後あります(2023 原油価格の円換算、2026 関税込み価格のドル換算)。文章と資料が長いので、大問 1 の通史を 15〜18 分で抜け、地理・時事の大問に資料を読む時間を残します。文字種指定を守れないと 0 点です。
- 国語: 50 分・大問 1〜2・小問 7〜8。記述の解答欄は、字数指定のない年(2023・2025)は罫線枠の大きさが分量の目安です。字数指定は年により「四十五字以上、六十字以内」(2022)、「六〇字以内」(2024)、「五〇字程度」「二五字程度」(2026)と形が変わります。指定語(2024「アフォーダンス」)、「自分の言葉で」(2022 問四)、「これまでのこともあわせて」(2023)、「〜ということ。」につながる形の抜き出し(2026 問五・七〇字程度)の条件つきです。漢字はカタカナ→漢字の書き取りのみで 4〜5 問、「一画ずつ丁寧に書くこと」(2025・2026)。学校文法・古文は精読した 5 年でゼロでした。字数指定の有無・形が年で変わるので、「指定なし=欄の大きさに合わせる」「〜字程度=±1 割」「〜字以内=上限厳守」の 3 通りに慣れておきます。50 分で本文 2 本(合わせて 8,000〜1 万字前後)または 1 本+記述 6 問前後で、1 問 5〜6 分の配分です。漢字は「一画ずつ丁寧に」の指示があるので、崩し字・略字は避けます。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | 何をするか | この学校での重み |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数・単位換算)、図形(立方体を切ったらどんな面ができるかを実物やスケッチで見る)、読解(線部の言い換えを口で言う)、短い記述(理由を 1 文で)、漢字語彙の 5 本。開成で最終的に効く単元の入口は「立方体・直方体の見取図と展開図を描くこと」「速さの 3 公式とグラフの読み方」「小さい場合を書き出して数える癖」 | 差はほぼ無い。時間計測はまだしない。描く・書き出すを嫌がらない習慣だけは早くから |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終える段。算数は 8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使う(立体の切断・展開図・点の移動と面積・速さとグラフ・場合の数と論理・数の性質・平面図形の面積比)。理科は 4 分野の計算単元(ふりこ・ばね・電気回路・溶解度・血液の循環量・時差)と「表を見て比例か反比例かを言う」習慣。社会は通史を漢字で書ける状態に一巡し、都道府県の統計(製造品出荷額・発電方式・気候)を表で見る。国語は小説・論説の記述を「線部の言い換え+理由」の 2 部で書き、直してもらう回数を稼ぐ | 毎年作り直す学校なので、ここが本体。同じ問題は出ないため、単元の幅と「初見でも手が動く」経験がそのまま得点になる |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。夏以降に過去問を「年度通しで時間を計る」(算数 60 分・社会 40 分の配分が特に効く)。算数は立体の切断と数え上げだけを年度をまたいで縦に解く(2023〜2026 の 8 大問)。国語は記述だけを縦に、社会は大問 1 の通史だけを縦に | 作図・記述の「手順」はここで固める。同じ問題が出る学校ではないので、通し演習の回数より「描いたもの・書いたものを直す」回数が効く |
小 5 の週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は社会の通史を漢字で書く練習と、国語の漢字・短い記述に充てます。週末 60 分は算数の単元一巡(立体の切断・展開図 → 点の移動と面積・速さとグラフ → 場合の数と論理 → 数の性質 → 平面図形の面積比 の順)と、理科の計算単元(ふりこ・ばね・電気回路・溶解度・血液の循環量・時差)に充て、国語の記述は週末に 1 本書いて直してもらいます。特殊算(つるかめ算・ニュートン算・相当算など、教科書ではなく受験用教材で扱う単元)は、この学校では大問にならず大問 1 の小問に降りているので、小 5 では基本の解き方までで十分です。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか: 小 5 での全分野の一巡と、小 6 で「初見の設定を読んで描く・数える・書く」作業を何度も直してもらえるかどうかです。算数の立体作図と国語の字数指定なし記述は、正解を見ても「自分の描き方・書き方のどこが足りないか」が一人では分かりにくく、添削の回数が差になります。暗記の量で差がつく場所(社会の一問一答、理科の用語)は他校より少ないのですが、社会の「漢字で速く書く」だけは量が要るので、小 5 のうちに通史を漢字で書ける状態にしておくと小 6 が軽くなります。
12. この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、だけを見る)
観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が二重に効くか」だけです。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、自動集計によるものです。同じ問題が出るという意味ではありません。
- 創価中学校(東京都・共学・近さ 77): 理科と社会が近く(理科 82・社会 79)、算数も中程度(72)です。国語は比較できません。
- 北里大学附属順天中学校(東京都・共学・近さ 77): 社会・理科が近く(社会 80・理科 78)、算数も中程度(74)です。国語は比較できません。
- 昭和学院秀英中学校(千葉県・共学・近さ 76): 理科・社会が近く(理科 81・社会 80)、算数はやや離れます(67)。国語は比較できません。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
13. 資料の限界
- 入試回は 1 回のみで、回の取り違えの心配はありません。ただし転写データは 1 年につき 1 冊で、解答用紙の欄の形(考え方を書く欄の有無・大きさ)は転写に残っていません。算数の途中式の扱いは市販の過去問で確認してください。
- 国語は 2005 が欠落しています。2023 大問一の出典は転写に残っていません。
- 転写の読み落としの可能性: 図・写真・グラフは文字情報に置き換えているため、算数の立体図形・理科の表・社会の地図の細部は設問文と図の説明からの推定を含みます。転写の読み取り確度が低めの年が算数 8 年・理科 8 年・社会 13 年あり、2024 算数・2023 理科・2025 理科・2024 社会が含まれます(本文の記述はこれらの年も設問文を読み直して確認しました)。理科 2023 は転写で 5 大問に分かれていますが、原本は 4 大問です。
- 「同じ問題の使い回し」は、精読した 4 年の中では見つかりませんでした。2022 以前との照合はしていません。
- 配点は満点のみ公表(国算 85・理社 70)で、設問別の重みは推定に頼っています。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。2005〜2022 の単元の回数は転写の機械的な分類によるもので、精読していない年の細部は保証しません。
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