桜丘中学校 の過去問分析
桜丘中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
桜丘中学校 過去問分析(2010〜2025 年度・第 1 回相当・科目により 10〜13 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都北区 |
| 男女 | 共学(2004 年 4 月に共学化しました) |
| 以前の校名 | 桜丘女子商業学校(1935 年に改組)、桜丘女子中学校(1947 年・新制) |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 1 日午前 — 2 科(国語・算数)・4 科(+理科・社会)の選択(適性検査 A〔白鷗〕も同じ日に実施)/第 2 回(3 年特待)2 月 1 日午後 — 2 科(S・A 特待の判定・スライド合格あり)/第 3 回 2 月 2 日午前 — 2 科・4 科の選択(適性検査〔白鷗・小石川〕も出願時に選択)/第 4 回(3 年特待)2 月 2 日午後 — 2 科/第 5 回 2 月 4 日午前 — 2 科・4 科の選択(ベストスコア入試・B 特待の判定あり) |
| 試験時間 | 算数 45 分・国語 45 分・社会 25 分・理科 25 分(第 3 回・第 5 回も第 1 回と同じ)。第 2 回・第 4 回は算数 45 分・国語 45 分 |
| 配点 | 募集要項に記載がありません |
| この学校について | 東京都北区の桜丘中学校です。名前のよく似た別の学校がいくつかありますが、この分析は北区の桜丘中学校の問題だけを見ています(→ 13 節) |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このレポートが分析したのは 4 科の 1 回ぶんだけです。午後入試・適性検査の傾向はこの資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目とも「何番に何が来るか」がはっきり決まっていて、しかも小問の数まで動きません。算数は 4 大問・20 小問、理科は 4 大問・24〜25 小問、社会は 25 小問、国語は 2 大問です。
- 算数は大問 1 が計算、大問 2 が一行題(数行で終わる短い文章題)、大問 3 が 2 小問の小テーマ、大問 4 がグラフを読む問題。理科は生物 → 地学 → 化学 → 物理、社会は歴史 12 問 → 地理 6 問 → 公民、国語は説明文 → 物語文の並びです。
- 4 科目に共通するのは「書かせない」ことです。精読した年で記述は算数 0 問・社会 0〜1 問・理科 0〜3 問・国語 0〜2 問で、そのぶん選択肢を正確に読む速さが点になります。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1 だけを 5 年分、枠ごとに縦に解きます(20 問中 8〜10 問がここです)。
- 社会の大問 2 の 4 枠だけを 3 年分、縦に解きます(問い方の文まで同じなので「解く」より「速くする」対象です)。
- 前年 1 年ぶんのニュースを、語句として漢字で書けるようにします(社会の時事の枠が 3 年連続で同じ問い方です)。
今週やる 1 つ
- 算数の大問 1 の (8)「くふうして計算する枠」を 5 年分並べて解き、分配法則で共通の数をくくる動きが手から出てくるか確かめます。
注意
- 国語は 2024・2025 年度の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2023 年度までのものです(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 6 年(2019・2020・2022・2023・2024・2025) | 7 年(2010〜2012・2015〜2018) | 13 年(2010〜2012・2015〜2020・2022〜2025) | 高。数式の細部(分数・記号)に転写の揺れがある年がありますが、大問構成と題材の読み取りには支障がありません。2024 は読み取り確度がやや低い年として記録されています |
| 理科 | 3 年(2023・2024・2025) | 10 年(2010〜2012・2015〜2020・2022) | 13 年(2010〜2012・2015〜2020・2022〜2025) | 中〜高。精読した 3 年はいずれも読み取り確度が低めと記録されており、設問文に脱字・変換ミスが混じります。大問の並びと題材は読めます |
| 社会 | 3 年(2023・2024・2025) | 10 年(2010〜2012・2015〜2020・2022) | 13 年(2010〜2012・2015〜2020・2022〜2025) | 高。2023 のみ確度が低めですが、設問の並びと題材は読めます |
| 国語 | 3 年(2019・2020・2023) | 7 年(2010〜2012・2015〜2018) | 10 年(2010〜2012・2015〜2020・2023) | 高。ただし 2023 年度で止まっています。2024・2025 年度の問題文は資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。直近の形式は市販の過去問集で確認してください |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 2013・2014・2021 年度は解答用紙だけ、または資料そのものが無く、4 科目とも問題冊子を読めませんでした。国語は加えて 2022・2024・2025 年度がありません。
- 入試回は 1 冊のみで、第 1 回に相当するとみて読んでいます。この学校は 2 月 1 日午前(第 1 回)・1 日午後・2 日午前・2 日午後・4 日午前と回が多く、午後の 2 回は 2 科(国語・算数)で行われます。適性検査を使う入試も同じ日程に置かれています。この分析に含まれるのは 4 科の 1 回ぶんだけで、午後入試や適性検査の問題は見ていません。
- 試験時間は学校の公表資料によります(1 節)。国語 45 分・算数 45 分・社会 25 分・理科 25 分で、第 1 回・第 3 回・第 5 回は 2 科と 4 科から選べます。
- 満点・設問ごとの配点は、どの科目・年度の冊子にも印刷されていません。
5. 一番大きな結論
この学校の入試は、4 科目とも「何番に何が来るか」がはっきり決まっていて、しかも小問の数まで動きません。 算数は 4 大問・20 小問、理科は 4 大問・24〜25 小問、社会は 25 小問、国語は 2 大問です。精読した年のあいだ、この数字がほとんど変わりませんでした。
- 算数は 4 大問・20 小問が 6 年(2019・2020・2022・2023・2024・2025)とも同じです。大問 1 が計算、大問 2 が一行題、大問 3 が 2 小問の小テーマ、大問 4 がグラフを読む問題。さらに大問 1 の枠の役割まで 5 年連続で同じで、(1) 整数の加減 →(2) かけ算とわり算 →…→(8) くふうして計算 →(9)(10) 逆算(□にあてはまる数を求める計算)という並びが動きません。
- 理科は大問 1 が生物・大問 2 が地学・大問 3 が化学・大問 4 が物理です。精読した 3 年(2023〜2025)で同じで、転写の分類でさかのぼると生物・化学・物理は 2022 年から 4 年続いています。各大問が I と II の 2 部構成で 6 問ずつ、という組み方も変わりません。
- 社会は大問 1 が歴史 12 問・大問 2 が地理 6 問・大問 3 が公民です。3 年とも 25 小問ちょうど。大問 2 は問い方の文まで同じ枠が 4 つあります(都道府県のシルエットから地方を選ぶ/都市名を漢字で答える/雨温図から都市を選ぶ/写真からある国を選ぶ)。
- 国語は大問 1 が説明文・論説文、大問 2 が物語文・小説の 2 大問です。各大問の問一が漢字、問二が空欄補充という並びも精読した 3 年で同じでした。
ここでいう固定は「同じ問題が出る」ではなく 「同じ種類の問題が同じ場所に出る」 という意味です。数字も題材も文章も毎年変わります。ただし例外が 3 つあり、そこは実質「出る問題が分かっている」枠に近くなっています。
- 社会の時事の枠。「20XX 年の出来事に関する以下の文章(1)・(2)を読み、空欄にあてはまる語句を【 】内のヒントをもとに記入しなさい」という同じ 1 文が 2023・2024・2025 の 3 年連続で出ています。
- 社会の大問 2 の 4 枠。「次の都道府県が含まれる地方を 1 つ、ア〜エから選びなさい」「次の雨温図は日本のある都市のものです」は 3 年連続でほぼ同文です。
- 算数の大問 3。2020(1 時〜2 時)と 2022(9 時〜10 時)は、時刻の数値を替えただけのほぼ同じ問題でした(両年の設問文を原本で確認しました)。
したがって過去問の使い方は、同じ座席(問題の置き場所)を年度をまたいで縦に解くのが最も効率がよくなります。算数の大問 1 だけを 5 年分、社会の大問 2 だけを 3 年分、理科の大問 4 だけを 3 年分、という並べ方です。年度通しで時間を計る練習も要りますが、それは 25 分の理科と社会に絞って構いません。
一方で「毎年変わるもの」もはっきりしています。算数の大問 3 の単元、理科の各大問の中の題材、社会の大問 1 の歴史のテーマ、国語の文章の出典は年ごとに入れ替わります。ここは幅を持って準備します。
6. この学校らしさが出る場所
- 学校そのものが問題に出てきます。 2025 の社会 大問 1 は「皆さんが受験している桜丘は、昨年(2024 年)創立 100 年を迎えました。創立者の稲毛多喜が…」から始まり、そこから日本史の中の女性を縄文の土偶・卑弥呼・初の女性天皇・女房と文学・北条政子・日野富子・新 5000 円紙幣・女性の権利まで一本で問う 12 問になっています。2024 の社会 大問 1 問 2 は「桜丘中学校から徒歩で 30 分ほどのところにある台地の縁」にある中里貝塚を題材にしました。2025 の理科 大問 4 問 4 では、鏡の問題の題材が「天井に『桜丘中学校入試』という 7 文字のパネルがある空間」です。
- 前年の出来事が毎年入ります。 社会の時事の枠は 3 年連続で同じ問い方です。2023 は大問 1 の導入もロシアのウクライナ侵攻から始まり、2024 は「観測史上最も暑かった夏」から気候変動と日本史へ、2025 は新 5000 円紙幣とアメリカ大統領選挙・円安が題材になりました。入試の前年 1 年ぶんのニュースは、必ず点になります。
- 大問 1 が「一つのテーマで日本史を縦断する」形です。対外関係(2023)、気候の変動(2024)、女性(2025)。歴史の 12 問が全部そのテーマでつながっているので、時代ごとにばらばらに覚えているとつながりません。
- 生活の場面から理科に入ります。2023 は家庭の消毒に使う次亜塩素酸ナトリウム溶液を 100 倍にうすめる計算、2024 は 4 人の生徒が「気体の性質を使ったすごろくゲーム」をする設定、2025 は重曹とクエン酸が食品添加物やそうじに使われる話から化学に入ります。台所と身のまわりが入口になる年が続いています。
- 登場人物の名前が繰り返し使われます。算数にはさくら・あすかが出ます(2023 大問 4 のさくらさんとあすかさん、2025 大問 2(3) と大問 4 のさくらさん・あすかくん、2020 大問 2(1) のさくらさん)。社会の公民は花子さん(2023)・太郎さん(2024)・さくらさん(2025)が調べ学習をする設定から入ります。校名にちなんだ名前を使っているように見えます。
- 写真とグラフがよく使われます。社会は元寇の絵巻物(2023)、縄文の道具の図(2024)、旧・新 5000 円紙幣の写真(2025)、砺波平野の屋敷林の写真(2023)、発電所の写真(2025)。理科は図のある小問が 3 分の 2 を占めます。図を見て答える設問の比重が高い科目構成です。
- 国語の物語文は 10 代の主人公です。安東みきえ『天のシーソー』(2019)、福田隆浩『香菜とななつの秘密』(2020)、いとうみく『ちいさな宇宙の扉のまえで』(2023)。バレエのオーディション、友人関係、家族といった、受験生と同年代の場面が選ばれています。説明文のほうは考え方を語る新書系(齋藤孝・畑村洋太郎・榎本博明)で、「失敗」「対人不安」「コメント」といった、子どもが自分ごとにできる主題が続いています。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階です。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は基礎を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数の大問 1 を 5 年分、枠ごとに縦に解く。 20 問中 8〜10 問がここです。とくに (8) の「くふうして計算する枠」は 5 年連続で分配法則でくくる形なので、共通の数を見つける動きを反射にします。ここを 10 分で抜けられるかが 45 分の使い方を決めます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 社会の大問 2 の 4 枠を 3 年分、縦に解く。 都道府県のシルエットから地方を選ぶ、都市名を漢字で書く、雨温図から都市を選ぶ、写真から国を選ぶ。問い方の文まで同じなので「解く」より「速くする」対象です。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 前年 1 年ぶんのニュースを、語句として漢字で書けるようにする。 社会の時事の枠は 3 年連続で同じ問い方です。選挙・国際情勢・円安や物価・制度の変更が題材になっています。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数の食塩水の濃度を、混ぜる・水を蒸発させる・水を加える・食塩を加える・比で混ぜるの 5 通りで固める。 6 年連続で出ており、2025 は大問 3 まるごとでした。理科の濃度の設問にもそのまま効きます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 社会の歴史を通史で 1 周する。 大問 1 は 12 問すべて歴史で、縄文から戦後までを 1 つのテーマで貫きます。時代の穴が 1 つあるとそこで落とします。並べ替えの設問が毎年 1〜2 問あります。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科の 4 分野を均等に埋める。 生物・地学・化学・物理が 1 大問ずつ。単元の散らばりが大きく、捨てられる分野がありません。とくに物理の運動系(ふりこ・斜面・ストロボ写真)が 3 年連続です。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 国語の漢字を毎日。 各大問の問一に書きと読みが混ざって出ます。1 回の入試で 6〜9 字ぶん。送り仮名つきの訓読みを落とさないことです。(確認: 〜2023 年度)
- [週 1 回] 理科と社会の 25 分に慣れる。 「すべて選び」「三つ選び」「間違っているものを 1 つ」「漢字で答えなさい」が同じ大問に混ざるので、過去問を解くとき設問の指定部分に線を引く癖をつけます。あわせて 25 分を通しで計ります。どちらも 25 分で 24〜25 問、読む量は社会がいちばん多く、読み切れずに終わるのが最大の失点要因になるので、迷った問題を置いて先へ進む判断を演習で決めておきます。(確認: 〜2025 年度)
8. 科目別の詳細
まず 4 科目の見取り図です。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数(45 分) | 4 大問・20 小問が 6 年とも同じ。答えはすべて数値の短答(語句や数値を短く答える形式)で、記述・作図・記号選択は 1 問もありません | 計算が全体の 4〜5 割。食塩水が 6 年連続、時計算が 5 年連続。大問 4 はグラフを読む問題 | 大問 1 の計算 8〜10 問を 10 分で抜けること。次に食塩水・時計算・速さとグラフ |
| 理科(25 分) | 4 大問・24〜25 小問。生物 → 地学 → 化学 → 物理の並び。各大問が I・II の 2 部構成で 6 問ずつ。記号選択が主軸(64〜79%) | 単元の散らばりが大きく、いちばん多い単元でも 7%。図を読ませる小問が 3 分の 2 | 4 分野を均等に。物理の運動系(3 年連続)と濃度の計算。選び方の指定を読む練習 |
| 社会(25 分) | 3〜4 大問・25 小問が 3 年とも同数。歴史 12 問 → 地理 6 問 → 公民。選択 72〜76%・記述 0〜1 問 | 大問 1 が一つのテーマで縄文から現代までを縦断します。大問 2 は問い方の文まで毎年同じ枠が並びます | 大問 2 の 4 枠を作業として速くすること。前年 1 年ぶんのニュースを語句で書けること。歴史の通史 |
| 国語(45 分。2023 年度まで) | 2 大問・18〜20 小問。説明文 → 物語文。記号選択が主軸(55〜78%)、記述は年 0〜2 問 | 抜き出しと記号選択で 6 割。漢字は各大問の問一に集中し、書きと読みが混ざります | 漢字の書きと読み、接続語の空欄補充、字数指定つきの抜き出し |
4 科目に共通するのは「書かせない」ことです。 精読した年で記述は、社会が 0〜1 問、理科が 0〜3 問、国語が 0〜2 問、算数は 0 問。年によっては 4 科目合わせて 1〜2 問しかありません。そのぶん選択肢を正確に読む速さが点になります。
8-1. 算数(45 分・4 大問・20 小問)
年度×大問の題材表(2019・2020・2022・2023・2024・2025 を原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2019 | 計算 10 問 | 一行題 6 問(通過算・年齢算・平均算・つるかめ算・食塩水・円とおうぎ形) | 場合の数(さいころ 2 回・目の差と積) | 速さとグラフ(家と公園の往復・行き帰りの速さの比) |
| 2020 | 計算 10 問 | 一行題 6 問(速さの往復・場合の数・消費税・つるかめ算・食塩水・正方形 2 つの面積) | 時計算(1 時〜2 時・長針と短針が 90 度) | 速さとグラフ(忘れ物に気づいた父が追いかける) |
| 2022 | 計算 10 問 | 一行題 6 問(年齢算・数の性質・食塩水・木の植え方・仕事算・正方形と円) | 時計算(9 時〜10 時・長針と短針の角度) | 速さとグラフ(1 周 2400m の池を反対方向に歩く) |
| 2023 | 計算 10 問 | 一行題 6 問(和差算・平均算・食塩水・通過算・時計算・円とおうぎ形) | 場合の数(赤・黄・緑のカードの並べ方) | 速さとグラフ(歩くさくらさんを自転車のあすかさんが追う) |
| 2024 | 計算 10 問 | 一行題 6 問(速さ・食塩水・過不足算・流水算・時計算・角度) | 規則性(2, 6, 10, 14, 18, … の数列) | 図形の移動とグラフ(長方形の辺上を動く点 P と三角形の面積) |
| 2025 | 計算 8 問 | 一行題 8 問(速さ・場合の数・つるかめ算・仕事算・時計算・木の植え方・折り返しの角度・円柱の表面積) | 食塩水の濃度(3% と 5% を 1:3 で混ぜる) | 速さとグラフ(途中で休けいするさくらさんに、あとから出たあすかくんが追いつく) |
精読した 6 年すべてで 4 大問・20 小問ちょうどでした。答えはすべて数値の短答で、記号選択も記述も途中式の要求も 1 問もありませんでした。
大問 1(計算)の枠の中身
精読した 6 年のうち 2019〜2024 の 5 年は 10 問で、枠ごとの役割まで同じでした。
| 位置 | 中身 | 確認した年 |
|---|---|---|
| (1) | 整数の加減 4 項(例: 32 + 79 − 88 − 17) | 2019・2020・2022・2023・2024 の 5 年 |
| (2) | かけ算とわり算だけの 4 項(例: 57 × 81 ÷ 19 ÷ 27) | 2019・2020・2022・2023・2024 の 5 年 |
| (3) | 整数の四則混合 | 5 年 |
| (4) | 中かっこ { } の入った四則混合 | 2019・2020・2022・2024(2023 は { } を 2 組並べた形) |
| (5) | 小数の四則 | 5 年 |
| (6) | 分数(帯分数を含む)の四則 | 5 年 |
| (7) | 小数と分数の混じった四則 | 5 年 |
| (8) | くふうして計算する枠(分配法則でくくる) | 2019「2020×14 − 1010×17 − 505×12」/2020「9.31×3.14 − 1.45×3.14 + 2.14×3.14」/2022「6.4×8 + 3.6×6 + 3.6×2」/2023「4×76 + 6×76 − 9×76」/2024「2×17 + 17×7 + 9×83」の 5 年連続 |
| (9)(10) | 逆算(□にあてはまる数) | 5 年。(9) が整数どうし、(10) が小数と分数の混じった形 |
2025 は計算が 8 問に減り、そのぶん大問 2 が 8 問に増えました(合計 20 問は変わりません)。8 問に減った年も、小数・分数・小数分数混合・くふう計算・逆算という並びは残っています(くふう計算は (7)「1.23×4.88 + 2.46×3.67 − 3.69×0.74」)。
頻出単元と周期
- 計算が全体の 4〜5 割です。転写の分類で 2010〜2025 の 13 年を数えると、算数の単元は 計算 47%・割合と文章題 17%・速さ 17%・平面図形 7%・場合の数 5% で、上位 3 群だけで 8 割を占めます。分野が計算・文章題・速さに強く偏っている科目です。
- 食塩水の濃度は 6 年連続です(2019・2020・2022・2023・2024 は大問 2 の中の 1 問、2025 は大問 3 まるごと)。混ぜる/水を蒸発させる/水を加える/食塩を加える/比で混ぜる、と操作だけが替わります。
- 時計算は 5 年連続です(2020 と 2022 は大問 3 まるごと、2023・2024・2025 は大問 2 の中の 1 問)。長針と短針のつくる角度、重なる時刻、直角になる時刻。
- 大問 2 の最後の 1 問は図形です。円とおうぎ形の色をつけた部分の面積が 2019・2022・2023、正方形 2 つの面積が 2020、角度が 2024、円柱の表面積が 2025。
- 大問 4 はグラフを読む問題です。精読した 6 年のうち 5 年が速さとグラフ(2019・2020・2022・2023・2025)、2024 だけが「点 P の移動と三角形の面積のグラフ」。転写の分類でさかのぼると 2015・2016・2017 も同じ位置が速さとグラフで、2018(円とおうぎ形)を除けば 2015 年以降ほぼこの席です。
- 大問 3 は 2 小問の小テーマ枠で、ここだけが年ごとに入れ替わります。場合の数(2019・2023)、時計算(2020・2022)、規則性(2024)、食塩水(2025)。
- つるかめ算(個数を合計から逆算・2019・2020・2025)、仕事算(2022・2025)、通過算(2019・2023)、平均算(2019・2023)、年齢算(2019・2022)、木を等間かくで植える問題(2022・2025)が、大問 2 の一行題の枠を回っています。
問い方のくせ
- 大問 1 の導入文は 6 年とも同じ 1 文(「次の □ にあてはまる数を答えなさい」)。大問 2 の導入文も 6 年とも「次の問いに答えなさい」です。
- 大問 3 は「◯時から◯時までの間について、次の問いに答えなさい」のように短い設定文を置き、(1) で状況を 1 つ計算させ、(2) で「その次はいつか」「2 回目はいつか」と一段深く聞きます。2020 の大問 3(1 時〜2 時・長針と短針が 90 度になる 1 回目と 2 回目)と 2022 の大問 3(9 時〜10 時・角度と、再び同じ角度になる時刻)は、時刻の数値を替えただけのほぼ同じ問題です(両年の設問文を原本で確認しました)。
- 大問 4 は「右のグラフは…」で始まり、(1) で片方の速さ、(2) で追いつく時刻・場所・休けい時間を求める 2 段構えです。(1) は素直な割り算で取れる問題が続いています(2019「家から公園までの歩く速さは分速何 m ですか」、2023「さくらさんの進む速さは、分速何 m ですか」、2025「さくらさんの進む速さは分速何 m ですか」の 3 年は文もほぼ同じ)。
- 登場人物にさくら・あすかが繰り返し使われます(2023 大問 4 のさくらさんとあすかさん、2025 大問 2(3) のさくらさんと大問 4 のさくらさん・あすかくん、2020 大問 2(1) のさくらさん)。校名にちなんだ名前を使い回しているように見えます。
この科目でさらに練習すること
全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには算数だけの補足を置きます。
- 大問 4 の速さとグラフを 5 年分。(1) は落とせない 1 問、(2) が追いつき・出会い・休けい時間です。ダイヤグラムに自分で線を書き足す練習を。
- 円とおうぎ形の複合求積(大問 2 の最後の枠)。正方形と円、半円 2 つの重なりなど、図から等積移動を見つける形です。円周率 3.14 の計算に慣れておきます。
- 45 分の配分を決めます。計算 10 分・一行題 15 分・大問 3 と 4 で 15 分・見直し 5 分が一つの目安です。記述が無いぶん、途中で止まったら飛ばして戻る判断がしやすくなっています。
8-2. 理科(25 分・4 大問・24〜25 小問)
年度×大問の題材表(2023・2024・2025 を原本で確認)
理科はどの大問も I と II の 2 部構成で、1 つの大問の中に同じ分野の別テーマが 2 つ入ります。導入文は 3 年とも同じ 1 文(「以下の文章(I・II)を読み、各問いに答えなさい」)です。
| 年度 | 大問 1(生物) | 大問 2(地学) | 大問 3(化学) | 大問 4(物理) |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | I 人体(うでの筋肉・けん)/II 種子の発芽(ヨウ素液・子葉) | I 流水のはたらき(三日月湖のでき方・川の断面の作図)/II 気象(台風の中心・左右の風・風向き) | I 濃度(次亜塩素酸ナトリウム溶液を 100 倍にうすめる)/II 気体(空気中の割合・気体の発生) | I ふりこ(実験 A〜G の条件制御)/II 電気回路(豆電球の明るさ・LED を「59」の形に光らせる) |
| 2024 | I 植物のつくり(ホウセンカと赤インク・茎の断面)/II 動物の誕生(ヒトとメダカ・子宮とへその緒) | I 流水のはたらき(れき・砂・どろのたい積、上流と下流)/II 星・星座(冬の代表的な星座 3 つ・南中の時刻) | I 気体(気体の性質を使ったすごろくゲーム)/II 中和(指示薬・10% の水酸化ナトリウム水よう液と塩酸) | I 物体の運動(斜面 30°・45° からボールをはなす・0.1 秒ごとの位置)/II 電流の発熱(電熱線と水の温度上昇) |
| 2025 | I 人体(消化に関わる内臓・消化液をつくる場所)/II 花のつくりと種子(イネの花と花粉・白米が発芽しない理由の記述) | I 太陽(日周・地軸のかたむき・春分の日の動き)/II 気象(気象観測のしくみ・注意報と警報・線状降水帯) | I 重曹とクエン酸(食品添加物・そうじ・泡が出る組み合わせ)/II 濃度(食塩水の濃度・とけ残りの理由の記述) | I 物体の運動とふりこ(ストロボ写真の読み取り・ふりこの長さ 100cm と 400cm)/II 光(鏡に映る文字・自分の姿・鏡ごしにろうそくが見える範囲) |
座席の並び
- 大問 1 が生物・大問 2 が地学・大問 3 が化学・大問 4 が物理の並びは、精読した 3 年(2023〜2025)すべてで同じです。転写の分類では大問 1 の生物と大問 3 の化学、大問 4 の物理が 2022〜2025 の 4 年、大問 2 の地学が 2023〜2025 の 3 年続いています。
- ただし 大問の中の単元は毎年入れ替わります。生物なら人体(2023・2025)→ 植物(2024)、地学なら流水(2023・2024)→ 太陽(2025)、化学なら濃度(2023・2025)→ 気体と中和(2024)、物理は運動系が 3 年連続で、相方が電気回路 → 電流の発熱 → 光と替わります。
- 小問数は各大問 6 問ずつで、合計 24〜25 問。3 年とも変わりません。
頻出単元と周期
- 転写の分類で 2010〜2025 の 13 年を数えると、理科は単元の散らばりが大きくなっています。いちばん多いふりこ・物体の運動でも 7%、人体 6%、気体の性質 6%、星・星座 6%、気象 6% と横並びで、上位 3 群を足しても 19% にしかなりません。「この単元だけやれば足りる」が効かない科目です。
- 分野ごとに見ると回りが読めます。生物は人体(2011・2018・2023・2025)と植物系(2012・2015・2020・2022・2024)が交互。地学は星・星座(2011・2017・2020・2024)、太陽(2010・2025)、気象(2015・2018・2025)、流水(2023・2024)。化学は気体(2011・2012・2024)、濃度・溶解度(2017・2020・2023・2025)、水溶液(2022)。物理はふりこ・運動(2012・2015・2017・2023・2024・2025)、電気系(2016・2018・2022・2023・2024)、てこ(2011・2020)。
- 物理の大問には運動系が 3 年連続で来ています(2023 ふりこ、2024 斜面のボール、2025 ストロボ写真とふりこ)。しかもいずれも「条件を 1 つだけ変えた実験を比べる」形です。
問い方のくせ
- 記号選択が主軸です(3 年とも 6〜8 割)。選び方の指定が細かく、「1 つ選び」「すべて選び」「3 つ選び」「2 つ選び」「4 つ選び」「正しく組み合わせたものを」「誤っているものを 1 つ」が同じ大問の中に混在します。何個選ぶかを読み落とすと落ちる作りです。
- 組み合わせを選ばせる形が多くあります。表の①〜⑨から筋肉の縮み方の組み合わせを選ぶ(2023 大問 1 問 1)、(A)(B)(C)(D)に入る語句の組み合わせ(2024 大問 3 問 5)、太陽の動き方と自転の向きの組み合わせ(2025 大問 2 問 1)。
- 図やグラフを読ませる小問が多くあります(転写の分類で有図小問 67%)。図の中の記号(ア〜エ、a〜e、A〜H)を答える形が中心です。
- 記述は年によって有無が変わります。2023 と 2024 は説明の記述が 0 問、2025 は 3 問出ました(「精米された白米を発芽させることができないのはなぜか・30 字程度・『精米された』の語は使用禁止」、「25g の食塩をとかせない理由」、ストロボ写真から速さの変化を「5 文字以上 10 文字以内」で答えるもの)。2025 の 3 問はいずれも短いものです。
- 作図が出る年があります(2023 大問 2 問 3: 川の A-B の断面図を解答らんにかく)。2024・2025 にはありませんでした。
- 順番に並べ替える設問(2023 大問 2 問 1: 三日月湖ができるまで)、計算する設問(2023 の 100 倍希釈、2024 の中和する塩酸の重さ、2025 の濃度)も各年に入ります。
- 会話文や遊びの設定から入る年があります(2024 大問 3 は 4 人の生徒が「気体の性質を使ったすごろくゲーム」をする設定で、サイコロの目からゴール順を答えさせます)。
この科目でさらに練習すること
全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには理科だけの補足を置きます。
- 物理の運動系(ふりこ・斜面を転がるボール・ストロボ写真)は、「長さだけを変える」「角度だけを変える」条件制御の考え方を、表から読み取る形で練習します。
- 人体と植物。生物の大問 1 は人体(消化・筋肉)と植物(茎の断面・発芽・花のつくり)で回っています。図の中の記号を答える形が中心なので、器官の位置を図で覚えます。
- 短い記述を書く練習。2025 に 3 問出ました。いずれも 30 字程度以内なので、理由を 1 文で言い切る形に慣れておきます。
8-3. 社会(25 分・3〜4 大問・25 小問)
年度×大問の題材表(2023・2024・2025 を原本で確認・★=記述が出た大問)
| 年度 | 大問 1(歴史・12 問) | 大問 2(地理・6 問) | 大問 3(公民) | 時事 |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | ★ロシアのウクライナ侵攻から入り、日本の対外関係史を縄文から戦後まで一本で(卑弥呼の使い・百済の位置・白村江・遣唐使・元寇の絵巻物・秀吉の対外政策・鎖国の理由の記述・戦後の国際社会復帰) | 富山県のシルエット地図と地方/砺波平野の屋敷林/主要国の食料自給率/雨温図/円形の世界地図/ある国の写真 | 参議院と選挙/天皇の国事行為/税金/国際協力(7 問) | 大問 3 問 5 に 2022 年の出来事 2 問(空欄に語句を記入) |
| 2024 | ★観測史上最も暑かった夏から入り、気候の変動と日本史を一本で(縄文の温暖化と中里貝塚・聖武天皇と疫病・貴族の日記・鎌倉仏教・寛正の飢饉・農業の発達の記述・江戸の飢饉の並べ替え・明治以降の凶作) | 岩手県の輪郭図と地方/政令指定都市名を漢字で/雨温図/東北地方に吹く風/農作物の生産割合のグラフ/イタリアの写真 | アメリカ大統領と日本の総理大臣の比較/歳出のグラフ/2 月 11 日と 5 月 3 日/円安と外国人旅行者/国際連合の仕組み(7 問) | 大問 3 問 5 に 2023 年の出来事 2 問 |
| 2025 | 桜丘の創立 100 年と創立者・稲毛多喜から入り、日本史の中の女性を一本で(土偶・卑弥呼と『魏志』倭人伝・初の女性天皇・女房と文学・北条政子・日野富子・江戸の女性・新 5000 円紙幣・女性の権利の並べ替え) | 静岡県の白地図と地方/都市名を漢字で/雨温図/発電所の写真/潮境の位置/ある国の写真 2 枚 | 国会のプレゼンテーション/弾劾裁判所/国民が政治に参加する機会/渋沢栄一と財政/募金ポスターと国際連合の機関(5 問) | 大問 4 として独立。2024 年の出来事 2 問(アメリカ大統領選挙・円安の水準) |
座席の並び
- 大問 1 が歴史 12 問・大問 2 が地理 6 問・大問 3 が公民の並びは、精読した 3 年(2023〜2025)で同じです。転写の分類では大問 1 の歴史(古代〜中世)が 2022〜2025 の 4 年、大問 2 の地理(地図・地形・気候)が 4 年、大問 3 の公民(憲法・政治)が 4 年続いています。小問は 3 年とも 25 問ちょうどです。
- 変わったのは時事の置き場所だけです。2023・2024 は大問 3 の最後の設問(問 5)として、2025 は大問 4 として独立しました。大問数が 3 → 4 になったのはこのためで、中身の並びは動いていません。
- 大問 1 は「一つのテーマで日本史を縦断する」形が 3 年連続です。対外関係(2023)、気候変動(2024)、女性(2025)とテーマは毎年替わりますが、縄文・弥生から始めて近現代で終える組み立ては変わりません。
同じ問い方が毎年出る枠(大問 2)
大問 2 の 6 問は、問い方の文までほぼ同じものが並んでいます。原本で 3 年ぶんの設問文を確認しました。
| 枠 | 問い方 | 確認した年 |
|---|---|---|
| 問 1 | 「次の都道府県が含まれる地方を 1 つ、ア〜エから選びなさい」+都道府県のシルエット図 | 2023(富山県)・2024(岩手県)・2025(静岡県)の 3 年連続。転写の分類ではこれと同じ問い方が 2018・2020 にもあります |
| 都市名の枠 | 「次の文章は日本のある都市の説明文です。この都市名を漢字で答えなさい」 | 2024(政令指定都市)・2025(県庁所在地で 2 市が合併)の 2 年連続 |
| 雨温図の枠 | 「次の雨温図は日本のある都市のものです。その都市に当てはまる場所として正しいものを 1 つ、ア〜エから選びなさい」 | 2023・2024・2025 の 3 年連続 |
| 最後の枠 | 「次の写真はある国で撮影されたものです。その国を説明する内容として正しい(間違っている)ものを 1 つ、ア〜エから選びなさい」 | 2023・2024(イタリア)・2025 の 3 年連続 |
残る 2 枠は、農業・食料自給率・工業・エネルギー・海流などから毎年入れ替わります。
時事の枠
「20XX 年の出来事に関する以下の文章(1)・(2)を読み、空欄にあてはまる語句を【 】内のヒントをもとに記入しなさい」という同じ 1 文が、2023・2024・2025 の 3 年連続で出ています(それぞれ 2022 年・2023 年・2024 年の出来事)。前年の出来事から 2 問、語句を書かせる形です。2023 はマイナンバーカードと健康保険証の一体化、2025 はアメリカ大統領選挙と円安の水準が題材でした。入試の前年 1 年ぶんのニュースを、語句として書けるようにしておく必要があります。
頻出単元と周期
- 転写の分類で 2010〜2025 の 13 年を数えると、歴史(古代〜中世)24%・歴史(近現代)12%・地理(地図・地形・気候)11%・公民(憲法・政治)10%・時事 8%。歴史が全体の 3 分の 1 以上を占めます。
- 歴史は飛鳥・奈良 8%、近代の戦争と大正・昭和前期 8%、鎌倉・室町 7%、江戸 6% と、時代がまんべんなく散ります。大問 1 が通史を縦断する作りなので当然で、時代の穴が 1 つでもあるとそこで落とします。
- 公民は三権分立・国会・内閣・裁判所が 2020・2023・2024・2025 と繰り返し、日本国憲法・財政と税・国際協力がそれに続きます。
- 地理は都道府県の同定が毎年、雨温図が毎年、あとは農業・工業・エネルギー・海流・世界地理が回ります。
問い方のくせ
- 記号選択が主軸です(精読した 3 年で 72〜76%)。四択が基本で、「正しいものを 1 つ」と「間違っているものを 1 つ」が同じ大問に混ざります。どちらを聞かれているかを読み違えると落とします。
- 並べ替えが毎年 1〜2 問あります。「文 A〜D を古い時代順に並び替えた時、正しいものを 1 つ選びなさい」(2023 問 10・問 11、2024 問 8・問 9、2025 問 5(2)・問 10)。年号の暗記より、出来事の前後関係を組み立てる練習が効きます。
- 大問 1 は導入の長文に下線部①〜⑫が振られ、各下線部について問う形です。本文を読まないと解けない問題は少なく、下線部の語から知識を引き出す作りです。
- 写真・グラフ・地図・絵巻物・雨温図が多用されます(転写の分類で有図小問 40%)。2023 の元寇の絵巻物、2024 の縄文の道具の図、2025 の旧・新 5000 円紙幣の写真など。
- 短答は「漢字で答えなさい」が中心です(2023 の人名、2024 の都市名、2025 の女性天皇名)。
- 記述は年 0〜1 問です。2023「江戸幕府がこの政策を進めた理由を簡単に説明しなさい」、2024「このころの農業の発達について、例を一つあげて簡単に説明しなさい」。2025 には説明の記述がありませんでした。字数指定は付かず、解答らんの大きさに合わせる形です。
- 会話や調べ学習の設定から入る公民の設問が多くあります(「花子さんは参議院についてくわしく調べてみることにしました」2023、「太郎さんは…アメリカで大統領選挙が行われることを知りました」2024、「さくらさんのクラスでは、社会科見学で訪問した国会についてプレゼンテーションを行うことになりました」2025)。
この科目でさらに練習すること
全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには社会だけの補足を置きます。
- 大問 2 の 4 枠に向けて、白地図で 47 都道府県の形と地方区分を、雨温図で日本海側・太平洋側・内陸・南西諸島の 4 通りを押さえます。
- 並べ替えの練習。毎年 1〜2 問あります。出来事を 4 つ並べて古い順にする形なので、教科書の見出しの順序を頭に入れます。
- 公民は国会・内閣・裁判所を厚めに。3 年連続で大問 3 の柱です。加えて憲法(国民主権・天皇の国事行為・祝日)、税と歳出、国際連合の機関。
8-4. 国語(45 分・2 大問・18〜20 小問。2010〜2023 の 10 年ぶんのみ)
国語は 2023 年度までしか資料がありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010〜2023 年度に限った話で、そのうち 2019・2020・2023 の 3 年を原本で精読しました。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表(2019・2020・2023 を原本で確認)
| 年度 | 大問 1(説明文・論説文) | 大問 2(物語文・小説) | 小問数 |
|---|---|---|---|
| 2019 | 榎本博明『「対人不安」って何だろう? 友だちづきあいに疲れる心理』(友だち集団の会話・やさしさの変化) | 安東みきえ『天のシーソー』(ミオと「おにいさん」) | 10 + 10 = 20 |
| 2020 | 齋藤孝『コメント力 「できる人」はここがちがう』(切れ味のいい発言・観察) | 福田隆浩『香菜とななつの秘密』(広瀬くんとビブス) | 10 + 9 = 19 |
| 2023 | 畑村洋太郎『やらかした時にどうするか』(失敗を過度に避ける傾向・〇×式の教育) | いとうみく『ちいさな宇宙の扉のまえで 続・糸子の体重計』(バレエのオーディション) | 9 + 9 = 18 |
大問 1 が説明文・論説文、大問 2 が物語文・小説という並びは、資料のある 10 年(2010〜2023)すべてで 2 大問、小問 18〜23 問です。精読した 3 年ではこの並びが変わりませんでした。転写に残る出典を見ると、大問 1 は外山滋比古・河合隼雄・香山リカ・榎本博明・齋藤孝・畑村洋太郎、大問 2 は重松清・辻仁成・福田隆浩・安東きみえ・安東みきえ・いとうみくと、説明文は考え方を語る新書系、物語は 10 代の登場人物が出てくる現代の児童文学という選び方が続いています。2017 年度だけは大問 1・大問 2 の両方が重松清『ロング・ロング・アゴー』から採られています。
大問の中の枠
精読した 3 年で、2 つの大問がほぼ同じ順序で組まれていました。
| 位置 | 中身 | 確認した年 |
|---|---|---|
| 問一 | 漢字。二重傍線部 A〜D(3〜5 個)について、カタカナは漢字に直し、漢字は読みをひらがなで書く。書きと読みが 1 問の中に混ざる | 2019・2020・2023 の 3 年連続・各大問に 1 問ずつ(1 年で計 2 問) |
| 問二 | 空欄補充。空欄 A〜D(または I〜III)に接続語・語句を入れる。「同じ記号を二度以上使ってはいけない」の但し書きつき | 3 年連続・各大問 |
| 問三 | 語句の意味・慣用句(「さしざわりのない」とほぼ同じ意味/空欄 X に入る語/体の一部を使った慣用句) | 3 年連続 |
| 中盤 | 傍線部について「その説明として最も適切なものを 1 つ」の記号選択が 3〜6 問 | 3 年連続 |
| 中盤 | 字数指定つきの抜き出し(「文中より二十字で取り出し、初めと終わりの五字で答えなさい」「十字以内で抜き出して」) | 2019 に 4 問、2020 に 2 問。2023 は記述に置き換わりました |
| 中盤 | 脱落文の位置。「文中からは次の文が脱落している。補うのに最も適切な位置を【 I 】〜【 V 】から選びなさい」 | 2020・2023 の 2 年連続(2019 は会話文 3 つを空欄 I〜III に入れる同じ発想の設問) |
| 最後 | 本文の内容と合うかを一つずつ判定する設問。「正しいものには〇を、誤っているものには×を記しなさい。ただし、すべて同じ記号で答えた場合は採点の対象としません」、または「本文の内容説明としてふさわしいものを選びなさい」 | 3 年連続 |
頻出と問い方のくせ(資料のある 10 年に限った話)
- 転写の分類で 2010〜2023 の 10 年を数えると、抜き出し・空欄補充 34%・記号選択 24%・記述系 14%・漢字 10%・構成と表現 9%。抜き出しと記号選択の二本柱で 6 割近くを占めます。
- 記号選択が主軸です(精読した 3 年で 55〜78%)。選択肢は 4〜6 択で、1 つの選択肢が 2 行前後あります。
- 記述は年によって有無が変わります。2019・2020 は説明の記述が 0 問、2023 は 2 問出ました。いずれも 20 字以内・15 字以内と短く、2023 大問 2 問七は「選択に迷うということは良子が〔 〕ということだから」という空欄を 15 字以内で埋める形でした。
- 「適切なものを二つ選び」(2023 大問 1 問八・大問 2 問六・問九)が混ざります。1 つと思い込むと落とします。
- 表現の説明を問う設問が最後に置かれる年があります(2023 大問 2 問九「本文中に使われている表現について正しく説明したものを二つ選び」)。比喩・擬態語・情景描写の役割を言葉にする練習が効きます。
- 情景描写と心情を結ぶ設問があります(2019 大問 2 問七「ミオの気持ちが大きく変化したことを、自然現象を描くことによって明らかにしている段落」を探す)。
この科目でさらに練習すること
全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには国語だけの補足を置きます。
- 接続語の空欄補充を練習します。「同じ記号を二度以上使ってはいけない」条件つきで 3〜4 か所を同時に決めるので、1 か所ずつではなく全体の流れで決める練習を。
- 字数指定つきの抜き出し。「〇字で取り出し、初めと終わりの五字で」の形に慣れます。字数を数える作業を速くすることがそのまま得点になります。
- 脱落文を戻す設問。指示語・接続語を手がかりに位置を決める練習を、説明文で。
- 選択肢の吟味。1 つの選択肢が 2 行あり、末尾のわずかな違いで切る作りになっています。選択肢を最後まで読み、本文と食い違う語に印をつける癖を。
- 物語文は 10 代の主人公の心情。バレエ・部活・家族・友人関係が題材になっています。情景描写と心情の結びつきを説明する練習を。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
転写の分類で大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証できません。最終確認年度は、その単元を資料の上で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 最終確認年度 | なぜ警戒するか |
|---|---|---|---|
| 理科 | てこ・つり合い | 2020 年度 | 2011・2020 と大問の柱になっています。物理の 4 本柱(運動・電気・てこ・熱)のうち、てこだけが 5 年空いています |
| 理科 | 燃焼 | 2016 年度 | 化学の 4 本柱(気体・水溶液・中和・燃焼)のうち、燃焼だけが 9 年空いています。化学は気体・水溶液・中和・濃度で回っています |
| 理科 | 月の満ち欠け | 2016 年度 | 地学の定番ですが長く空いています。星座・太陽・気象・流水が回っている間、順番待ちの位置にあります |
| 理科 | 地層・岩石 | 2012 年度 | 流水のはたらきが 2023・2024 と続きました。地層はその隣の単元です |
| 理科 | 電磁石 | 2016 年度 | 電気系は回路・発熱で回っており、電磁石だけ長く空いています |
| 理科 | 溶解度・再結晶 | 2020 年度(2025 は関連の記述のみ) | 濃度は毎年のように出ますが、溶解度曲線を使う形は空いています |
| 算数 | 場合の数(大問 3 として) | 2023 年度 | 2010・2011・2019・2023 と大問 3 の常連です。2 年空いています |
| 算数 | 規則性・数列 | 2024 年度(大問 3) | 2011・2016・2024 と間をあけて大問 3 に戻ってきます |
| 算数 | 過不足算・差集め算 | 2024 年度(大問 2 の一行題) | 2015・2016 は大問 3 の主題でした。大問 3 に戻る候補です |
| 算数 | 水量とグラフ | 2011 年度 | 大問 4 のグラフの枠に水そうが来た年があります。長く空いています |
| 社会 | 地形図の読図(学校からスタートして方角どおりに進む形) | 2019 年度 | 2016 と 2019 に同じ問い方が出ています。大問 2 の枠に戻る候補です |
| 社会 | 世界地理(大問 2 の主題として) | 2023 年度 | 2023 は円形の世界地図が出ました。2024・2025 は写真 1 問に縮んでいます |
| 社会 | 都道府県の産業(農業・畜産) | 2024 年度 | 2015・2016・2018・2019・2023・2024 と大問 2 の常連です |
| 社会 | 日本国憲法(大問の柱として) | 2022 年度 | 公民の柱は三権分立が 3 年連続です。憲法が戻る候補です |
| 社会 | 国際社会・国際協力(大問の柱として) | 2017 年度 | 公民の大問には毎年 1 問入りますが、柱としては空いています |
| 国語 | 表現技法 | 2023 年度 | 2012 と 2023 に出ています。長く空いた後に戻る形です |
| 国語 | 記述の有無 | 2023 年度 | 2023 に 2 問出ました。2019・2020 は 0 問で、年によって振れます |
国語は資料のある 10 年の範囲での話です。2024 年度以降の資料が無いため、直近の動きは分かりません。
10. 形式面の注意
4 科目に共通
- 記述がとても少なくなっています。精読した年で、算数は 0 問、社会は 0〜1 問(「簡単に説明しなさい」・字数指定なし)、理科は 0〜3 問(30 字程度・10 文字以内など短いもの)、国語は 0〜2 問(20 字以内・15 字以内)。4 科目合わせて 0〜6 問で、年によっては 1〜2 問しかありません。長い記述の練習に時間を割く学校ではありません。
- 作図はまれです。精読した年では理科の 2023 に 1 問(川の断面図をかく)だけでした。算数・社会・国語にはありませんでした。
- 字数指定は国語の抜き出しと記述に必ず付きます(「二十字で取り出し、初めと終わりの五字で」「十字以内で」)。理科の記述にも付く年があります(30 字程度)。社会の記述には付きません。
- 答え方の指定が細かくなっています。「漢字で答えなさい」(社会・理科)、「ひらがなで記しなさい」(国語)、「数字で答えなさい」(理科)、算数は「分速何 m ですか」「何 cm² ですか」と末尾で必ず指定されます。
- 選択肢の指定に注意します。「1 つ選び」「すべて選び」「二つ選び」「三つ選び」「正しい組み合わせを」「間違っているものを 1 つ」が同じ大問に混ざります。国語にも「適切なものを二つ選び」があります。
- 〇×で答える設問(国語・2020 と 2023)には「すべて同じ記号で答えた場合は採点の対象としません」の但し書きが付きます。勘で全部〇にする手は封じられています。
- 時間: 国語・算数が 45 分、社会・理科が 25 分。社会は 25 分で 25 問、理科は 25 分で 24〜25 問。後半 2 科目は 1 問 1 分を切るペースが要ります。導入文と図を読む時間もこの中に入ります。
算数
- 答えはすべて数値の短答です。精読した 6 年に記述・作図・記号選択は 1 問もありませんでした。転写の分類でも 2010〜2025 の 13 年を通して選択 0%・短答 100%・記述 0% です。
- 図のある小問は全体の約 15%(転写の分類)。図は大問 2 の最後の図形問題と、大問 4 のグラフに集中します。「右の図」「右のグラフ」と本文中で参照されます。
- 円周率は 3.14 です(2023 大問 2(6)、2025 大問 2(8) の但し書きで確認しました)。おうぎ形と円柱が出ます。
- 単位や答え方は設問の末尾で必ず指定されます(「何 cm² ですか」「分速何 m ですか」「何時何分ですか」「何度ですか」「全部で何通りありますか」)。
- 45 分で 20 問。計算 8〜10 問を速く正確に抜けられるかが、そのまま後半に残せる時間になります。
理科
- 25 分で 24〜25 問です。理科・社会はどちらも 25 分で、算数・国語の 45 分より短くなっています。導入文と図を読む時間を含めての 25 分なので、読む速さがそのまま点になります。
- 答え方の指定に注意します。「漢字で答えなさい」(2023 大問 3 問 5(1))、「数字で答えなさい」(2024 大問 4 問 4(1))、「記号で答えなさい」「(完答)」の表示(2023 大問 4 問 3)があります。
- 字数指定のある冊子は転写の分類で 23%。指定がある年は 30 字程度・10 文字以内といった短いものでした。
- 図は本文の「右の図」「図 1」「図 2」で参照されます。図と本文を行き来する読み方に慣れておきます。
社会
- 25 分で 25 問。1 問 1 分です。大問 1 の導入長文と、写真・グラフの読み取りを含めての 25 分なので、迷った問題を残して先に進む判断が要ります。
- 選択肢の文が長くなっています(1 つの選択肢が 2〜3 行あることが多い)。読む量は 4 科目の中でいちばん多く、転写の分類でも設問文が 5400 字前後・導入文が 1200 字前後で、A4 に直すと 14 ページ相当になります。
- 「漢字で答えなさい」の指定に注意します。ひらがなで書くと取れません。
- 記述には字数指定がありません。精読した 2 問はどちらも「簡単に説明しなさい」で、1〜2 文で足りる分量でした。
国語
- 45 分で 18〜20 問。文章は 2 題で、転写の分類では本文が 4500 字前後です。1 題あたり 20 分と考えると、読み返す余裕はあまりありません。
- 抜き出しには必ず字数指定が付きます(「二十字で」「十九字で」「十字以内で」)。「初めと終わりの五字で答えなさい」「句読点や『、』等も字数に含む」の但し書きに注意します。
- 漢字は各大問の問一に集まっています。書き取りと読みが同じ設問の中に混在するので、送り仮名つきの訓読み(「保(つ)」「映(す)」「預(かる)」「黙って」)を落とさないことです。
- 精読した 3 年に作文・長い記述・作図はありませんでした。
11. 学年別ロードマップ
小 4(土台) — 計算の正確さ・図形の基礎・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本です。この学校でとくに効く入口は 3 つあります。①整数と小数・分数の四則計算と逆算(算数の 20 問のうち 8〜10 問がここにつながります)。②都道府県の形と地方区分(社会の大問 2 の問 1 に 3 年連続で出ます。白地図で遊ぶ段階から始めて構いません)。③漢字の書きと読み(国語の各大問の問一)。時間を測るのはまだ早い段階です。地図帳をめくって「この形はどこの県か」を当てる遊びが、そのまま後の 1 問になります。
小 5(幅) — 全分野をひととおり学び終える時期です。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使うとよいでしょう。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。
- 平日 15 分は算数の計算と、大問 2 の一行題を分野横断で回す形に早めに移ります(大問 2 の 6〜8 問がこの形です)。国語の漢字と、説明文で接続語を意識して読む習慣もここに入れます。
- 週末 60 分はその週の単元 1 つです。算数は計算 → 食塩水 → 速さ → 時計算(長針と短針の作る角・受験用教材の単元) → 場合の数 → 規則性 → 平面図形の順に一巡します。一行題の枠を回るつるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元)・仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元)・過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元)・通過算(列車が橋やトンネルを通る時間・受験用教材の単元)・流水算(川の流れと船の速さ・受験用教材の単元)も、この枠で順に触れておきます。
- 理科は 4 分野をまんべんなく。この学校の理科は単元の散らばりが大きく、「よく出る単元だけ」という近道が無いので、全分野の一巡は小 5 のうちに済ませたいところです。
- 社会は歴史を通史で一巡し、雨温図と都道府県の同定を作業として身につけます。
- 国語は説明文で接続語を意識して読む習慣を。ただし国語は 2024 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
小 6(仕上げ) — 7 節の 8 項目です。夏以降は同じ座席を縦に解く形(算数の大問 1 を 5 年分、社会の大問 2 を 3 年分、理科の大問 4 を 3 年分)を主にし、年度通しで時間を計る演習は理科・社会に絞って数回。記述はほとんど出ないので、添削に時間を割く必要は小さくなります。そのぶんを選択肢の読み方と処理速度に回します。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差が出るのは小 6 の反復です。大問の並びと小問数がここまで動かない学校では、同じ座席の問題を何年分も解いた経験がそのまま点になります。ただし理科だけは別で、単元の重みがよく散っていて(いちばん多いふりこ・物体の運動でも 7%)、「この単元だけ」が効きません。理科の全分野の一巡は小 5 のうちに済ませ、小 6 は算数と社会の座席(問題の置き場所)の反復に時間を回す配分が、この学校の形に合います。国語は資料が 2023 年度までしか無いので、直近の形式は市販の過去問集で確かめながら進めてください。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません。
- 東海大学付属浦安高等学校中等部(千葉県・共学)— 4 科すべてが比較できる中で最も近い組み合わせです。とくに国語と算数が近く、社会(25 小問・選択が 7 割強・歴史が 3 分の 1)も近い相手です。
- 新島学園中学校(群馬県・共学)— 算数と国語が近い組み合わせです。理科・社会は比較できるだけの資料がありません。
- 埼玉平成中学校(埼玉県・共学)— 理科と算数が近い組み合わせです。国語は比較できません。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校は第 1 回・第 3 回・第 5 回が 2 科(国語・算数)と 4 科(+理科・社会)の選択、第 2 回・第 4 回は 2 科です。2 科で受けるつもりでも、併願先が 4 科目校の場合、理社はこれらの回の準備とは別に立てる必要があります。
- 近さの数字は出題構造の距離から出した自動集計で、0〜100 の 100 が最も近いという意味です。同じ問題が出るという意味ではありません。併願候補ページの「—」は、その科目の資料が足りず比較できなかったという意味です。
13. 資料の限界
- 入試回は 1 冊ぶんだけです。 この学校は 2 月 1 日午前・1 日午後・2 日午前・2 日午後・4 日午前と 5 回の入試を行い、午後の 2 回は 2 科(国語・算数)で、適性検査を使う入試も併設されています。過去問データベースに載っているのは校・年・科目それぞれ 1 冊で、第 1 回に相当するとみて読みました。午後入試・適性検査の問題は見ていないので、そちらの傾向はこの分析から分かりません。
- 年度に飛びがあります。 2013・2014・2021 年度は 4 科目とも問題冊子がありません。国語は加えて 2022・2024・2025 年度がありません。「◯年連続」と書いたものは、資料のある年をさかのぼって数えたもので、資料の無い年で打ち切っています。
- 国語は 2023 年度で止まっています。 2024・2025 年度の問題文は資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことは 2010〜2023 年度に限った話で、直近 2 年の形式は市販の過去問集で確認してください。出典(著者・作品名)も同じ制約を受けます。
- 理科の転写は読み取り確度が低めの年が多くなっています。 精読した 2023・2024・2025 の 3 年はいずれもその記録があり、実際に設問文に脱字や変換ミスが混じっていました(2025 の大問 4 問 1 は「〜答えなさい」であるべきところが「作図しなさい」と記録されているなど)。大問の並び・題材・選び方の指定は読めますが、細かい数値や語句は市販の過去問で確かめてください。
資料の粒度がそろっていないところ
- 2019 年度の理科は、転写の分け方が他の年と違います。 他の年は 4 大問(各大問が I と II の 2 部構成)として記録されているのに対し、2019 年度だけは I と II が別々の大問として数えられ、8 大問として残っています。設問文を読むかぎり中身は他の年と同じ 4 大問構成なので、大問数だけを年ごとに比べると 2019 が異常値に見える点に注意がいります。この分析では 2019 を 4 大問として扱いました。
- 2019 年度の国語の大問 2 は、転写の冒頭が文の途中から始まっています(本文の先頭が欠けています)。原本の頭の部分は読めませんでした。設問と選択肢は読めます。
そのほか
- 他校の問題が混じっている形跡は見当たりませんでした。 4 科目・精読した 16 冊ぶんについて、設問文・題材・校名の言及を確認した範囲では、桜丘中学校以外の学校の内容は見つかりませんでした。同じ設問文が別の大問として二重に記録されている例も見つかりませんでした。
- 桜蔭中学校・桜美林中学校とは別の学校です。 この分析は東京都北区の桜丘中学校の問題だけを見ています。
- 転写の読み落としの可能性は残ります。図そのものは画像として残っておらず、図の内容は文章で説明されたものを読んでいます。図から直接読み取る設問(雨温図・グラフ・地図・写真)については、実物を見ないと分からない部分があります。
- 満点・設問ごとの配点はどの冊子にも印刷されていないため、どの大問が何点かは分かりません。この分析で「最優先」と書いたものは、小問の数と出題の続き方から判断したものです。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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