明治大学付属中野中学校 の過去問分析
明治大学付属中野中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
明治大学付属中野中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・最大 17 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都中野区 |
| 男女 | 男子校 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 2 日午前 — 4 科(国語・算数・社会・理科)/第 2 回 2 月 4 日午前 — 4 科(同じ科目) |
| 試験時間・配点 | 国語 50 分 100 点/算数 50 分 100 点/社会 30 分 50 点/理科 30 分 50 点(第 1 回・第 2 回とも同じ) |
| 募集人員 | 第 1 回 男子約 180 名/第 2 回 男子約 90 名 |
| 面接 | 第 1 回・第 2 回とも面接はありません |
| 旧称 | 中野中学校 |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数は同じ種類の問題が同じ場所に出る学校です。大問 1 が計算 3 問、大問 2 が独立した小問 6 問という並びが 2024・2025・2026 の 3 年連続で続いています。
- 理科は大問数が 5〜8 と年ごとに動くのに、小問数は 26〜29 でほとんど動きません。社会も大問数は 3〜4 と動きますが、小問数は 25〜29 です。理科・社会とも 30 分に対して 1 問 1 分ちょっとです。
- 国語は 2020〜2022 の 3 年とも、長文 1 本(21 問)+語彙の知識 5 問+漢字関連の知識 5 問+漢字の書き取り・読み 10 問の 4 本立てで、50 分で 40 問前後です。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1 と大問 2 の 9 問を、年度をまたいで縦に解きます(15 分・9 問が目安)。
- 算数の速さを、設定を図に描き起こしてから解く形で練習します。速さは 3 年連続で大問の柱です。
- 理科・社会は 30 分を計った通し演習、国語は漢字 10 問と語彙の知識 10 問を落とさない練習をします。
今週やる 1 つ
- 2024・2025・2026 の算数の大問 1・2 だけを解き、前半 9 問を 15 分で通せる状態か確かめます。
注意
- 国語は 2023 年度以降の問題文が資料にありません。また、転写がどの回のものかは資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | 12 年(2010〜2023 のうち資料のある年) | 15 年(2010〜2026。2011・2013 は資料が無い) | 転写の読み取り確度が低めの年が 15 年中 9 年(2025 を含む)。すべて答えだけを書かせる短答(語句や数値を短く答える形式)で、図のある小問が 3 割強 |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 13 年(2010〜2023 のうち資料のある年) | 16 年(2010〜2026。2011 は資料が無い) | 転写の読み取り確度が低めの年が 16 年中 14 年(2024・2025・2026 を含む)。表・グラフが多く、図のある小問が 5〜6 割 |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | 14 年(2010〜2023) | 17 年(2010〜2026。資料が無い年はありません) | 転写の読み取り確度が低めの年が 17 年中 11 年(2024・2025・2026 を含む)。選択肢の文言まで読めます |
| 国語 | 3 年(2020・2021・2022) | 8 年(2010〜2019 のうち資料のある年) | 11 年(2010〜2022。2012・2017・2023〜2026 は資料が無い) | 本文・設問とも読めます。2023 年度以降の問題文は資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、直近の形式は市販の過去問集で確認してください |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回: この学校の 2027 年度募集要項では第 1 回(2 月 2 日)と第 2 回(2 月 4 日)がありますが、転写データは 1 年につき科目ごとに 1 冊しかなく、その 1 冊がどちらの回のものかは資料からは分かりません(第 1 回相当と考えて読んでいます)。第 2 回の問題は別物の可能性があるので、第 2 回を受けるなら市販の過去問集で回ごとの収録を確認してください。
- 「毎年」「〜年連続」は、原本で 3 年以上の反復を確認したものに限って書いています。それ以外は「転写の分類では」と断っています。
- 転写の読み取り確度が低めと記録されている年でも、大問の構成や設問の文言そのものは読めます。細かい数値の写し間違いがあり得るという意味で受け取ってください。
- 満点や設問ごとの配点は問題冊子・解答用紙に印刷されていません(精読した年で確認しました)。
5. 一番大きな結論
算数は「同じ種類の問題が同じ場所に出る」学校、理科・社会は「箱の切り方は動くが問題数は動かない」学校です。
- 算数は 3 年連続(2024・2025・2026)で、大問 1 が計算 3 問、大問 2 が独立した小問 6 問という並びで始まります。索引の集計では大問 1 が計算で始まる年が 2016〜2026 の 11 年分、大問 2 に割合・文章題系が来る年が 2022〜2026 の 5 年分あります。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出るということです。前半 9 問を速く正確に処理し、後半の大きな設定問題 3〜4 本(速さ・ニュートン算(一定の割合で増える量を追う問題)・水量など)に時間を残す、という時間設計が固まっています。
- 理科は大問数が 5〜8 と年ごとに動くのに、小問数は 26〜29 でほとんど動きません。30 分で 26〜29 問なので 1 問 1 分ちょっとです。生物・地学・化学・物理が毎年一通り入り、人体と力のつり合い(てこ・ばね)は 3 年連続で大問の柱になっています。
- 社会も大問数は 3〜4 と動きますが、小問数は 25〜29 です。30 分で 25〜29 問。地理・歴史・公民を 1 年に一通り出し、歴史の大問が最も大きくなります(9〜11 問)。
- 国語は 2020〜2022 の 3 年とも、長文 1 本(21 問)+語彙の知識 5 問+漢字関連の知識 5 問+漢字の書き取り・読み 10 問という 4 本立てです。50 分で 40 問前後になります。
したがって過去問の使い方は、算数では「同じ座席(問題の置き場所)を年度をまたいで縦に解く」のが最も効きます。理科・社会・国語では「出る問題を覚える」より、「決まった問題数を決まった時間で処理しきる」練習が中心になります。4 科目に共通するのは、時間あたりの処理量が多いという点です。
科目ごとにまとめると次のようになります。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数(50 分・100 点) | 高い。大問 5〜6・小問 16〜18。大問 1 は計算、大問 2 は小問集合 6 問が 3 年連続 | 前半 9 問が単発、後半 7〜8 問が長い設定問題。速さ・ニュートン算・水量・場合の数が常連。答えは数値だけ | 大問 1 と大問 2 の 9 問を 15 分以内で確実に。そのうえで速さの設定を図に描き起こす練習 |
| 理科(30 分・50 点) | 中程度。大問 5〜8 と動くが小問 26〜29 は動かない | 生物・地学・化学・物理を一通り。人体と力のつり合いが 3 年連続。表から比例を読む計算が毎年 | 1 問 1 分の処理速度と、表・グラフから未知の値を出す計算 |
| 社会(30 分・50 点) | 中程度。大問 3〜4・小問 25〜29 | 地理・歴史・公民を一通り。歴史が最大(9〜11 問)。記号選択が主軸で、記述は 1 年 1 問だけ | 正誤の組み合わせ・3 対 3 の組み合わせ問題の精度と、通史を年代順に並べ直す力 |
| 国語(50 分・100 点) | 高い(2020〜2022 で確認)。長文 1 本+知識 3 題・小問 40 問前後 | 読解 21 問は字数指定つきの抜き出しが中心。知識 20 問は毎年出し方を変える言葉の問題 | 漢字 10 問と語彙の知識 10 問を落とさないことと、字数指定つき抜き出しの速さ |
共通するのは「量を時間内にさばく」ことです。長く考え込ませる設問は少なく、手が止まらないことが 4 科目とも得点に直結する作りになっています。
6. この学校らしさが出る場所
- 算数の設定が生活の場面から作られます。うどん屋の追加具材の値段表(2024 大問 4)、駅と図書館を結ぶ一本道(2024 大問 5)、自動車の燃費(2025 大問 2(4))、川を上下するボート(2025 大問 6)、進行方向を何度も変える登山電車の時刻表(2026 大問 4)、テーマパークの開場前の行列と自動券売機(2026 大問 5)。表や時刻表をそのまま読ませる形が多く、抽象的な設定より「読んで状況を把握する」手間がかかります。
- 学校名が設定に紛れ込みます。2024 大問 6 のニュートン算は「中野牧場」のヤギとヒツジ、2026 理科の会話文の登場人物は「明くん」と「治くん」。遊び心のある命名が続いています。
- 社会の記述が「調べたことを言う」ではなく「条件に合う答えを自分で作る」形です。2024 は「[X] は(が) [Y] として(の時)、[Z]」という形式と 4 つのルールに従って歴史の一文を作らせ、しかも年代順に並んだ〈G〉と〈I〉の間に収まる人物でなければなりませんでした。2025 は「あなたが新紙幣の肖像を選ぶ立場にあったら誰を選ぶか」を 3 条件つきで書かせています。知識を出力する向きが逆になっている点が特徴的に見えます。
- 社会の題材が「日本のかたち」に寄ります。2024 大問 1 は北海道 1 本で 8 問、2026 大問 1 は「日本の島が 14,125 島になった」という発表から島名・海溝・津波・伝統的工芸品まで 10 問。地図の上を移動しながら聞いていく作りが目立ちます。
- 国語の知識問題が毎年出し方を変えます。共通する言葉を入れる(2020)、ことわざの空欄の漢字と同じ言葉で成り立つものを選ぶ(2021)、語群を組み合わせて慣用句を作る(2022)、画数が異なる漢字を選ぶ(2022)。単純な意味の暗記では届かない出し方が続いています。
- 理科は身近な道具を出発点にします。メスフラスコの操作手順(2025)、ガスバーナーのねじ(2026)、乾湿計と湿度表(2026)、緊急地震速報(2024)。器具の使い方そのものを問う設問が入ります。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。時間を計った通し演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の道筋は 11 節に書きました。
各項目の根拠は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。
- [週 1 回] 算数の大問 1 と大問 2 を「15 分・9 問」で通します(小 6)。大問 1 は分数と小数が混じった四則計算 1 問・逆算(□にあてはまる数を求める計算)1 問・その他 1 問。大問 2 は独立した 6 問で、「1 問 2 分・6 問 12 分」が目安です。ここは 3 年連続で同じ構成なので、年度をまたいで大問 1・2 だけを縦に解くのが最も効率がよくなります。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数の速さを、設定を図か線分図に書き起こしてから解きます(小 6)。2024 大問 5(徒歩・自動車・自転車の 3 人)、2025 大問 6(流水算)、2026 大問 3・4(徒歩と自転車の追いつき/進行方向が変わる登山電車と時刻表)。速さは 3 年連続で大問の柱で、しかも設定が入り組みます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数の立体を「数える」練習と、ニュートン算・水量とグラフを固めます(小 6)。立体は 2024 が積み木の投影図、2025 が展開図から頂点と辺の数、2026 が回転体の体積と、毎年違う角度で出ているので、立体を見て頂点・辺・面を数える練習を別立てで入れます。ニュートン算・水量は「一定の割合で増える/減る」の考え方を、量の増減を式に直す形で固めます。2024 大問 6(牧場の草)、2026 大問 5(行列と券売機)、2025 大問 5(排水管を増やす水槽)が該当します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科を 1 問 1 分で解き切ります(小 6)。30 分で 26〜29 問。知識問題を即答できる状態にして、計算に時間を残します。過去問を解くときは必ず 30 分を計ってください。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科の力のつり合い(てこ・ばね・浮力)を固めます(小 6)。てこ(2024・2025)・ばね(2026)が 3 年連続。棒そのものの重さを考える問題(2025)、2 本のばねをつなぐ問題(2026)まで扱います。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会の組み合わせ問題の精度を上げます(小 6)。正誤の組み合わせが 3 年とも 2 問ずつ、記号と資料の 3 対 3 の組み合わせが年 4〜7 問。1 問で 2〜3 個の判断が要るので、間違えたら選択肢 1 本ずつ正誤の理由を書き出します。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会の通史を人物・役職・事績の三点セットで押さえます(小 5〜小 6)。歴史の大問は 9〜11 問で原始から現代までを 1 本で通します。2024 の記述は「[X] は(が) [Y] として(の時)、[Z]」という形式で歴史上の人物・役職・事績を自分で組み立てさせる問題でした。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語の漢字 10 問と知識 10 問を落とさない練習と、字数指定つき抜き出しの練習をします(小 5〜小 6)。大問四の漢字 10 問(書き 7・読み 3)は位置も設問文も固定です。大問二・三の語彙 10 問は、慣用句・ことわざ・熟語・画数と毎年出し方が変わります。抜き出しは「十字で」「三十字以内で」「二十五字以内の一文の最初の五字」のように枠が細かく、句読点も一字に数えます。(確認: 〜2022 年度)
8. 科目別の詳細
8-1. 算数(50 分・100 点)
年度×大問の題材表(2024〜2026 は設問文を原本で精読しました。2010〜2023 は転写の単元分類を数えたものです)
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 6/18 | 計算 3 問(四則・逆算・約数の個数) | 小問集合 6 問(和差算/食塩水/長方形の転がり/和差算/平行四辺形の面積比/積み木の投影図) | 場合の数(数直線上をさいころで動く) | 場合の数+つるかめ算(個数を合計から逆算・うどん屋の追加具材) | 速さ(駅と図書館の一本道・徒歩と自動車) | ニュートン算(中野牧場のヤギとヒツジ) |
| 2025 | 6/18 | 計算 3 問(四則・逆算・2025 を使った工夫算) | 小問集合 6 問(時計算/過不足算/三角形の重ね合わせ/燃費と割合/3 けたの整数と 5 の倍数/立方体の中点でできる立体の展開図) | 割合と比(正六角形の分割と面積比) | 数の性質(4 で割った余りの約束記号) | 水量とグラフ(排水管 A と B を増やす水槽) | 流水算(川を上下するボート) |
| 2026 | 5/16 | 計算 3 問(四則・逆算・集合の人数) | 小問集合 6 問(分数と整数/食塩水/さいころ 3 個の 3 けた/仕事算と売れ残り/円とおうぎ形/正方形の組み合わせの回転体) | 速さ(1980 m の一本道を徒歩と自転車) | 速さとグラフ(進行方向を変える登山電車の時刻表) | ニュートン算(テーマパークの行列と券売機) | — |
(2010〜2023 の転写の分類では、大問数は 6 が 10 年・7 が 2 年、小問数は 17〜20 でほぼ一定です。)
同じ場所に同じ種類の問題が来ます
- 大問 1 は計算 3 問です。精読した 3 年(2024・2025・2026)とも、導入文は「次の □ にあてはまる数を答えなさい」で、(1) が小数と分数の混じった四則計算、(2) が □ を含む逆算です。索引の集計では大問 1 が計算で始まる年が 2016〜2026 の 11 年分あります。(3) だけが年によって違い、2024 は約数の個数、2025 は 2025×7 −(3.14×1989 + 6.28×3 + 1995×3.86)という 3.14 と 6.28 でくくる工夫算、2026 は 270 人の生徒の集合(奈良・京都に行ったことがある人数)でした。
- 大問 2 は小問集合 6 問です。3 年連続で「次の問いに答えなさい」の 1 行だけを導入に、独立した 6 問が並びます。索引の集計では大問 2 に割合・文章題系が来る年が 2022〜2026 の 5 年分。中身は年ごとに入れ替わりますが、食塩水の濃度(2024・2026)・平面図形の面積比(2024・2025)・立体(2024 積み木の投影図、2025 展開図、2026 回転体)が繰り返し入っています。
- 大問 3 以降は 2〜3 問構成の大きな設定問題です。1 つの状況を読ませて、そこから 2〜3 段階で答えさせます。3 年とも大問 3 以降の総小問数は 7〜8 問しかありません。
つまり、前半 9 問(大問 1 の 3 問+大問 2 の 6 問)が単発の問題で、後半 7〜8 問が長い設定問題という組み立てが 3 年続いています。前半 9 問をどれだけ速く正確に片づけるかで、後半に回せる時間が決まるという時間設計になっています。
頻出単元と周期
- 速さ — 2024 大問 5(徒歩と自動車と自転車の 3 人)、2025 大問 6(流水算)、2026 は大問 3・大問 4 の 2 本立て(徒歩と自転車の追いつき/登山電車の往復と時刻表)。3 年連続で大問の柱です。転写の分類でも 15 年中 13 年に速さ系の大問があります。
- ニュートン算 — 2024 大問 6(牧場の草)、2026 大問 5(行列と券売機)。転写の分類では 2014・2024・2026。
- 水量とグラフ — 2025 大問 5。転写の分類では 2010・2014・2017・2019・2020・2023・2025 と 2〜3 年おきに出ています。
- 食塩水の濃度 — 2024・2026 の大問 2 に小問として。転写の分類では大問の柱になった年も多くあります(2012・2016・2017・2019・2021・2022)。
- 場合の数 — 2024 は大問 3・大問 4 の 2 本、2025 大問 2(5)、2026 大問 2(3)。さいころを使った設定が 2024・2025・2026 と 3 年連続で出ています。
- 数の性質・約束記号 — 2024 大問 1(3)、2025 大問 4([A] は A を 4 で割った余り)、2026 大問 2(1)。転写の分類では約束記号の大問が 2014・2017・2021 に出ています。
問い方
- 3 年とも答えの数値・語句だけを書かせる短答で、記号を選ばせる設問と、考え方を文章で説明させる設問は 1 問もありませんでした。転写の集計でも 15 年分すべてで短答 100%・記述 0% です。
- ただし 2026 は 2 問(大問 4(3)・大問 5(2))が「①…②…」と 1 つの設問に複数の問いを束ねる形になっており、答える量は増えています。
- 「川の流れの方向を答えなさい。また、川の流れの速さは分速何 m ですか」(2025 大問 6(2))のように、1 つの設問で向きと数値を両方聞く形もあります。
- 答え方の指定が本文に埋め込まれる点は 10 節にまとめました。
8-2. 理科(30 分・50 点)
年度×大問の題材表(2024〜2026 は設問文を原本で精読しました)
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問の並び |
|---|---|---|
| 2024 | 7/26 | ①花のつくりと受粉(トウモロコシ・タンポポの小花) ②人体(消化管の順序と位置) ③星・星座(夏の大三角の日周運動) ④地震(P 波と S 波・緊急地震速報) ⑤熱と状態変化(氷のでき方と温度変化の実験) ⑥てこ・つり合い(円形磁石と鉄板・台ばかり) ⑦物体の運動(斜面を転がる球と木片の移動距離) |
| 2025 | 8/29 | ①植物(花粉の運ばれ方・変態・蒸散) ②人体(心臓の断面・血液成分・腎臓と尿の量) ③流水のはたらき(川底の形状・海底のたい積) ④月(公転と自転・南中時刻のずれ) ⑤実験器具(メスフラスコの操作 6 手順) ⑥光(水中の球の見え方・レンズと像・鏡) ⑦てこ・つり合い(100 cm 100 g の棒) ⑧溶解度・再結晶(食塩とホウ酸の表) |
| 2026 | 5/27 | ①化石(示準化石・岩石の種類) ②気象(乾湿計と湿度表・暑さ指数) ③人体(だ液のはたらきの実験と会話文・柔毛) ④燃焼(ガスバーナーの使い方・マグネシウムの酸化・粒のモデル) ⑤ばね(2 本のばねの直列・両端おもり・棒のつり合い) |
大問数は動きますが、小問数は動きません
- 大問数は 2024 年 7・2025 年 8・2026 年 5 と年によって違います(転写の分類では 2010〜2026 の 16 年で 5〜8)。一方で小問数は 26・29・27 とほとんど変わりません(16 年分の平均 25.6、年ごとのばらつきは 7% 程度)。大問の切り方が変わっても、答える問題の数は変わらないという作りです。
- 30 分で 26〜29 問。単純計算で 1 問あたり 1 分ちょっとしかありません。計算問題も混じるので、知識で答える問題は即答しないと最後まで届きません。
分野の並び
精読した 3 年では、2024 が 生物 2 →地学 2 →化学 1 →物理 2、2025 が 生物 2 →地学 2 →化学 1 →物理 2 →化学 1、2026 が 地学 2 →生物 1 →化学 1 →物理 1 でした。生物・地学・化学・物理が毎年一通り入り、物理が後半に来るという並びは 3 年に共通します。ただし 2026 は地学から始まっており、先頭が生物とは限りません。
頻出単元と周期
- 人体 — 2024 大問 2(消化管)、2025 大問 2(血液と腎臓)、2026 大問 3(だ液の実験と柔毛)と 3 年連続。転写の分類でも 2013・2016・2017・2018・2022・2024・2025・2026 と最も多い単元です(16 年で 8 回)。しかも 2024 と 2026 はどちらも消化に関わる内容です。器官の名前だけでなく位置関係と順序まで問われ、2024 は「食道は気管の前後どちら側か」「小腸と大腸のつなぎ目は体の左右どちら側か」を聞いています。
- てこ・つり合い/ばね — 力のつり合いの大問が 2024(大問 6 てこ)・2025(大問 7 てこ)・2026(大問 5 ばね)と 3 年連続。転写の分類では てこ が 16 年で 9 回、ばね が 3 回。棒そのものの重さを考える問題(2025 大問 7 の 100 g の棒)、2 本のばねをつないだ状態(2026 大問 5)まで出ています。
- 植物 — 2024 大問 1(花のつくり)、2025 大問 1(蒸散)。転写の分類では 2018・2020・2021・2022・2023・2025 と近年よく出ています。2026 は無し。
- 気体・燃焼・溶解度 — 化学は年ごとに入れ替わります(2024 熱と状態変化、2025 メスフラスコと溶解度、2026 燃焼)。
- 地学 — 2024 星・地震、2025 流水・月、2026 化石・気象。4 分野(天体・気象・地層・流水)を年替わりで回しています。
問い方
- 記号選択と短答が半々です(2024 選択 15/短答 11、2025 選択 15/短答 14、2026 選択 14/短答 13)。文章で説明させる設問は精読した 3 年で 1 問もありませんでした。
- 「解答欄の記号を〇で囲みなさい」という答え方が 3 年連続で出ます(2024 に 6 回、2025 に 2 回、2026 に 4 回)。「2 つ選び、解答欄の記号を〇で囲みなさい」「すべて選び、解答欄の記号を〇で囲みなさい」の形で、答えの個数が指定されない「すべて選び」も 2024・2026 にあります。1 つ選ぶ設問と混在するので、設問文の読み落としがそのまま失点になります。
- 計算の答え方の指定がつきます(2025 大問 2「小数第 2 位を四捨五入して小数第 1 位まで」、2026 大問 4 のマグネシウムの重さ)。
- 会話文の中に問いを埋め込む形もあります(2026 大問 3 の「明くんと治くん」の会話)。
- ばねの伸び・溶解度・実験結果の表から未知の値を出す設問が 3 年とも入ります(2024 大問 7 の実験表、2025 大問 8 の溶解度表、2026 大問 5 のばねの表)。表から比例を読む計算です。
8-3. 社会(30 分・50 点)
年度×大問の題材表(2024〜2026 は設問文を原本で精読しました)
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 3/25 | 地理: 北海道の地図(雨温図・カントリーサイン・農業・漁獲量・炭鉱分布・製造品出荷額) 8 問 | 公民: 最高裁判所裁判官の国民審査をめぐる違憲判決から三権分立・人権 8 問 | 歴史: 「私は〜」の人物語り〈A〉〜〈I〉を古い順に並べた通史 9 問 | — |
| 2025 | 4/26 | 公民: 自由民主党総裁選と内閣総理大臣指名から選挙制度・国会・地方自治 8 問 | 地理: 森林と林業(国土に占める森林の割合・パルプ・鎮守の森・マーク) 4 問 | 地理: 日本の農業(平野の位置・作付面積の推移・減反政策・県の同定) 5 問 | 歴史: 2024 年改刷の紙幣についての先生と生徒の会話文から通史 9 問 |
| 2026 | 3/29 | 地理: 日本の島 14,125 島 (島名・地形・海溝・津波・ 人口・農業産出額・伝統的工芸品) 10 問 |
歴史: 系図〔1〕〜〔6〕(藤原氏・天皇家・武家)から通史 11 問 | 公民: 日本国憲法と参政権(普通選挙法から前年の政治・ドント式) 8 問 | — |
構成の性格
- 大問数は 3〜4、小問数は 25〜29 で、30 分に対して 1 問 1 分強です。転写の分類(2010〜2026 の 17 年)でも大問 3〜6・小問 23〜31 で、小問数のほうが安定しています。
- 地理・歴史・公民を 1 年に一通り出します。この 3 分野が揃うのは精読した 3 年に共通します。ただし並び順は年ごとに違い(2024 地理→公民→歴史、2025 公民→地理→地理→歴史、2026 地理→歴史→公民)、歴史が最後とは限りません。
- 歴史の大問が最も小問数が多くなります(2024 年 9 問、2025 年 9 問、2026 年 11 問)。しかも通史(原始・古代から現代まで)を 1 本の大問で通す作りです。2024 は歴史上の人物が「私は〜」と一人称で語る文の並べ替え、2025 は紙幣の肖像をめぐる先生と生徒の会話、2026 は 6 本の系図と、題材の設定を毎年作り替えています。
問い方
- 正誤の組み合わせを選ぶ設問が 3 年とも 2 問ずつ入ります(「次の I・II の文の正誤の組み合わせとして正しいものを、下のア〜エの中から 1 つ選び」)。2024 大問 2 問 2・問 5、2025 大問 1 問 2・問 4、2026 大問 3 問 1・問 6。
- 記号と資料を対応づける組み合わせ問題が年 4〜7 問あります(2024 年 6、2025 年 4、2026 年 7)。「I〜III と A〜C の組み合わせとして正しいものを、下のア〜カの中から」の形で、3 つずつを同時に判断させます。雨温図と地点(2024)、農業の説明と地域(2024)、県の説明と記号(2025)、天皇名の組み合わせ(2026)。
- 「すべて選び」が 2024 年 3 問・2025 年 3 問。個数を言わない選択が混ざります(2026 は無し)。「2 人選び」(2025 大問 4 問 7)のように人数指定の年もあります。
- 短答は漢字指定が多くなります(2024 年 5 問、2025 年 5 問、2026 年 2 問)。「漢字 2 字で」(2025 大問 2 問 3)のような字数指定つきもあります。
- 記号選択が主軸で、17 年分の集計では選択 58%・短答 36%・記述 4% です。
- 地理は地図と統計表がセットで出ます。地図上の記号(島・地点・海溝)を答える設問と、県別の統計表から県を当てる設問が両方入ります。
記述は 1 年に 1 問だけ、ただし特殊な形です
3 年とも記述は 1 問だけです(2024 大問 3 問 9、2025 大問 4 問 9、2026 大問 2 問 8)。字数指定は無く、中身がそれぞれ違います。
- 2024 は「〈H〉に入れる文を、次のルール①〜④に従って作成しなさい」。①「[X] は(が) [Y] として(の時)、[Z]」の形式で書く、②[X] には歴史上の人物を姓名で、③[Y] には役職・立場を、④[Z] には歴史事項を具体的な名称で書き文末は「をしました」「が起きました」とする、という 4 つの条件つきです。しかも〈A〉〜〈I〉が年代順に並んでいるので、〈G〉と〈I〉の間の時期に収まる人物でなければなりません。
- 2025 は「20XX 年に日本で新紙幣が発行されるとします。あなたが新紙幣の肖像を選ぶ立場にあった場合、誰を紙幣の肖像にしますか」。条件①明治時代以降で政治または経済の分野、②国民に広く知られ業績が認められている、③過去に紙幣の肖像に選ばれた人物は除く、の 3 条件で氏名を漢字で書き、業績を説明します。
- 2026 は「この人物はどのような政策を実施したか、説明しなさい」。1716〜1756 年の年貢収納高の棒グラフを読ませたうえで、享保の改革の内容を書かせます。
2024・2025 は知識を自分で選んで条件に合う形に組み立てる問題で、書き方の練習だけでは対応できません。人物・役職・事績を三点セットで言える状態が要ります。
時事の入口
導入文が前年〜前々年の出来事から始まるのが 3 年連続です。2024 大問 2 は 2022 年 5 月の最高裁判決、2025 大問 1 は 2024 年 9 月の自由民主党総裁選、2026 大問 1 は 2023 年 2 月の国土地理院による島の数の発表、2026 大問 3 問 6 は「昨年(2025 年)の日本の政治」。ニュースそのものを答えさせるというより、ニュースを入口にして制度の知識を聞く形になっています。
8-4. 国語(50 分・100 点)
先に断っておくこと: 国語は 2023 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)、ここに書いたのは 2010〜2022 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。原本の設問文を精読したのは 2020・2021・2022 の 3 年分です。
年度×大問の題材表(2020〜2022 は設問文を原本で精読しました)
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問一 | 大問二 | 大問三 | 大問四 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020 | 4/41 | 論説 21 問(生きものの名前を覚えるとはどういうことか) | 共通する言葉をひらがなで(「悪態を〜」「意表を〜」「核心を〜」)5 問 | 慣用句と同じ意味の熟語を選ぶ(琴線に触れる/目を見張る/口をつぐむ)5 問 | 漢字の書き取りと読み 10 問 |
| 2021 | 4/41 | 論説 21 問(雑草は本当に強いのか・ネアンデルタール人) | ことわざの空欄に入る漢字一字+同じ言葉で成り立つものを選ぶ 5 問 | 傍線の漢字が使われている熟語を選ぶ 5 問 | 漢字の書き取り 7 問+読み 3 問 |
| 2022 | 4/24(転写は 1 大問にまとまっている) | 小説 21 問(学級新聞係の井田敦也と「魔王」堤奏太) | 語群 I と II を組み合わせて慣用句を作る 5 問 | 一つだけ画数が異なる漢字を選ぶ 5 問 | 漢字の書き取り 7 問+読み 3 問 |
構成が 3 年とも同じです
- 長文 1 本+知識 3 題という組み立てが 2020・2021・2022 の 3 年に共通します。大問一が読解 21 問、大問二〜三が語彙・漢字の知識 5 問ずつ、大問四が漢字 10 問です。転写の分類では 2013〜2021 も大問 3〜4・小問 34〜44 で同じ形をしています。
- 読解は 1 本だけです。小説と論説の 2 本立てにはなりません。資料のある年の出典を見ると、小説の年(2010 如月かずさ『サナギの見える夢』、2018 まはら三桃『奮闘するたすく』、2022 赤羽じゅんこ『ぼくらのスクープ』)と、説明的文章の年(2013 山極寿一『ゴリラは語る』、2014 松岡正剛、2016 本郷儀人、2020 宇根豊)が交互に近い形で入れ替わっています。どちらが来るかは年によって決まりません。
- 大問四の漢字 10 問は 3 年とも位置が同じです。2021・2022 は設問文まで同じで「次の①〜⑦の――線部を漢字に改め、⑧〜⑩の――線部の読みをひらがなで答えなさい」。この文言は 2010・2014・2015・2016・2018 の転写にも同じ形で現れます。読みは「所作」「上背」「巻頭」「根幹」のように訓読み・熟字訓寄りのものが混ざります。
50 分で 41 問
- 2020・2021 は 41 問、2022 は転写のまとまり方が違いますが同じ規模です。50 分で 40 問前後は、長文を読む時間を差し引くと 1 問 1 分を切ります。知識の 20 問を数分で片づけて読解に時間を回す配分になります。
- 読解の大問一だけで 21 問。線部が①〜㉔まで振られ、ほぼ 1 段落に 1 問のペースで問われます。
問い方
- 抜き出しが最も多くなります。字数の枠が細かく指定されます(「十字で」「三十字以内で」「十五字以内で」「二十五字以内の一文を抜き出し、その最初の五字を」)。冒頭に「字数指定がある問いでは、句読点・記号なども一字として数えます」と断りが 3 年とも入ります。
- 「……こと。」「……というまなざし」「〜ということ」のように、続く言葉が指定された抜き出しが多くあります(2020 問十四・問十五、2022 問二・問十八)。
- 記述は 2020 年 3 問・2022 年 4 問。字数指定つき(「十字以内」「二十字以内」「十五字以内」)か、「本文中の言葉を用いて」の指示つきで、長い記述ではありません。
- 語彙・文法の設問が読解の中に混ざります。「『たしかに』が直接かかっていく部分」(2020 問十三)、「『とても』が直接かかっていく部分」(2021 問十三)と係り受けを問う設問が 2 年連続。対義語(2021 問十五)、四字熟語の空欄(2020 問十二)、接続語の組み合わせ(2021 問十)も入ります。
- 文章の構成を問う設問(2021 問十九「抜いた一文をどこに戻すか」、問二十「三つに分けると三つ目はどこから」、2020 問二十一「二文をどこに入れるか、直前の十字」)が 2020・2021 にあります。
読解の中に知識問題が混ざる形なので、読解だけ・知識だけに練習を分けないほうがよい作りです。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
転写の単元分類(算数 2010〜2026、理科 2010〜2026、社会 2010〜2026、国語 2010〜2022)で大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部までは保証しません。
| 科目 | 単元 | 大問で出た年(転写の分類) | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 規則性(数列・図形の数え上げ) | 2010・2012(2 回)・2020・2022 | 2022 | 2023 以降 4 年なし。戻る候補の筆頭です(2016 も大問で出たとする記録があります → 13 節) |
| 算数 | 約束記号 | 2014・2017・2021(2025 大問 4 の「4 で割った余り」も同じ作り) | 2025 | 3〜4 年周期がきれいに出ています |
| 算数 | 売買損益 | 2014・2017 | 2017(大問)/2026(小問) | 大問としては 9 年なし。2026 大問 2(4) に仕入れと売れ残りの小問として登場しました |
| 算数 | 仕事算 | 2021・2023 | 2023(大問)/2026(小問) | 2026 は大問 2(4) の小問です |
| 算数 | 時計算 | 2020・2025(大問 2 の小問) | 2025 | 5 年おきです |
| 算数 | 立体図形を大問の柱に | 2015・2019 | 2019(大問)/2026(小問) | 大問としては 7 年なし。小問(投影図・展開図・回転体)では 3 年連続で出ています |
| 理科 | 電流のはたらき・電磁石 | 2010・2012・2013・2017・2019・2021 | 2021 | 2022 以降 5 年なし。最も長く空いている物理単元です(2019 でなく 2018 とする記録もあります → 13 節) |
| 理科 | 気体の性質 | 2015・2016・2018・2019・2022・2023 | 2023 | 2024 以降 3 年なし |
| 理科 | 星・星座 | 2012・2015・2017・2019・2024 | 2024 | 2024 が最後。天体は 2025 月→2026 なしと動いています |
| 理科 | 水溶液の性質・中和 | 2012・2016・2019・2022 | 2022 | 3〜4 年周期。2023 以降なし。2025 はメスフラスコの操作という形での登場でした(2021 を含む記録もあります → 13 節) |
| 理科 | ふりこ・物体の運動 | 2010・2018・2024 | 2024 | 6〜8 年周期です |
| 社会 | 地形図の読図 | 2010・2016 | 2016 | 大問の柱としては 2016 年が最後で 10 年なし(9 年なしとする記録もあります → 13 節) |
| 社会 | 国際社会・国連 | 2013・2014・2017・2018 | 2018 | 8 年なし |
| 社会 | 都道府県の同定を大問の柱に | 2014・2021・2022・2023・2024 | 2024(大問)/2026(小問) | 2025・2026 は小問に降りています(2025 大問 3 問 4・問 5、2026 大問 1 問 3) |
| 社会 | 日本国憲法 | 2012・2014・2015・2016・2017・2021・2022・2026 | 2026 | 最も多い柱。2026 に戻ってきました(2018 を含む記録もあります → 13 節) |
| 国語 | 文法(品詞・活用)を独立した知識問題に | 2016 | 2016 | 2016 が最後。ただし読解の中の係り受け問題としては 2020・2021 に出ています |
| 国語 | 四字熟語を独立した知識問題に | 2015 | 2015 | 2015 が最後。2020 は読解の中の空欄補充として登場しました |
10. 形式面の注意
- 配点は問題冊子に印刷されていません(4 科目とも、精読した年で確認しました)。時間配分は問題数から逆算するしかありません。国語 50 分 100 点/算数 50 分 100 点/社会 30 分 50 点/理科 30 分 50 点(2027 年度募集要項)。面接は実施されません。
- 算数は答えの数値だけを書かせる短答で、部分点を狙って途中式を書く場所は無いと考えたほうがよいでしょう(数の内訳は 8-1)。
- 円周率が必要な問題は、その設問の中に「ただし、円周率は 3.14 とします」と書かれます(2024 大問 2(3)、2026 大問 2(6))。冊子の冒頭にまとめて書かれてはいないので、見落とさないでください。
- 答え方の指定が本文に埋め込まれます。「最も簡単な整数の比で表しなさい」(算数 2024 大問 6(1)・2026 大問 5(2)①)、「带分数で答えること」(算数 2025 大問 2(1))、「小数第 2 位を四捨五入して小数第 1 位まで」(理科 2025)、「漢字 2 字で」(社会 2025)、「カタカナで」(社会 2026)。
- 理科は「解答欄の記号を〇で囲みなさい」という答え方が 3 年連続です。マークではなく手で〇をつけます。回数と、個数指定が混ざる点は 8-2 にまとめました。
- 社会の記述は 1 年 1 問だけです(2024・2025・2026)。字数指定は無く、代わりに条件が 3〜4 個つく年があります。
- 国語は「字数指定がある問いでは、句読点・記号なども一字として数えます」が冒頭に 3 年とも書かれています(2020〜2022)。縦書きの読解 1 本と知識 3 題という並びで、解答用紙は 2 枚です(2020・2021)。
- 作図はどの科目にも無く(精読した年で確認しました)、自分で図を描かせる指示もありませんでした。理科のグラフも「まとめたグラフとして最も適するものを選ぶ」形で聞かれます(2026 大問 5(1))。
- 図のある小問の割合は科目でかなり違います。算数は 3 年で 31〜39%(2024 39%、2025 39%、2026 31%)、理科は 52〜62%(2024 62%、2025 59%、2026 52%)、社会は図・地図・表・グラフのある小問が 2024 年 36%・2025 年 23%・2026 年 52%(2026 は地図と系図と写真が中心で図の比重が上がりました)、国語は 3 年とも図・グラフのある設問がありません。
- 問題訂正用紙が同梱される年があります(2024 社会・2026 算数)。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | 何をするか | この学校での重み |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数・逆算)を最優先に。図形は立方体・直方体を見て面と辺を数える遊びから。国語は漢字と慣用句を毎日少しずつ。理科は身のまわりの道具(てんびん・ばね・温度計)を触る。社会は都道府県と日本地図 | 算数の大問 1 は計算 3 問という形が長く続いているので、計算の正確さがそのまま得点になる学校です。時間計測はまだしません |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終えることが目標。算数は 8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使います(速さ・食塩水・割合・場合の数・平面図形の面積比・立体・水量・仕事算・ニュートン算(受験用教材の単元))。理科は 4 分野の計算単元(てこ・ばね・溶解度・電流・地震の速さ)を表から比例を読む形で。社会は通史を人物と事績で一巡し、地図と統計表を並べて見る。国語は漢字と語彙の知識を積み、字数指定つきの抜き出しを始める | ここで幅を作っておくと小 6 が軽くなります。理科・社会は 1 年に全分野が出るので、苦手分野を残すと毎年そこで失点します |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。夏以降、算数は大問 1・2 だけを年度をまたいで縦に(2022〜2026 の 5 年分で 45 問)。理科・社会は 30 分を計った通し演習。国語は 50 分 40 問の処理速度 | 算数の前半は同じ場所に同じ種類が来るので、縦に解く効果が大きくなります。理科・社会・国語は時間との勝負なので、通し演習の回数が効きます |
小 5 の週の組み立て: 「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にすると割り付けやすくなります。平日の 15 分は計算(分数・小数・逆算)と漢字・語彙にあて、週末の 60 分で単元を 1 つずつ一巡させます。算数の順番は上の表のとおり、速さ → 食塩水 → 割合 → 場合の数 → 平面図形の面積比 → 立体 → 水量 → 仕事算 → ニュートン算です。理科は てこ → ばね → 溶解度 → 電流 → 地震の速さ、社会は通史を人物と事績で一巡してから地図と統計表という順になります。国語は漢字と語彙を平日に置き、週末に字数指定つきの抜き出しを始めます。ただし国語は 2023 年度以降の資料が無いので、直近の形式は市販の過去問集で補ってください(→ 13 節)。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか: 差がつくのは 小 5 での全分野の一巡 と 小 6 の処理速度の 2 か所です。理科は 1 年で生物・地学・化学・物理を一通り、社会は地理・歴史・公民を一通り出すので、小 5 で分野の穴を残すと小 6 で埋める時間が足りなくなります。そのうえで 4 科目とも「時間あたりの問題数が多い」ので、小 6 は「解けるか」より「時間内に解き切れるか」の練習になります。算数だけは大問 1・2 の並びが長く固定しているので、小 4 からの計算練習が最も長く効き続けます。
12. この学校と併願するなら
観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が二重に効くか」だけです。難易度・偏差値帯・通学圏は見ていません。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、同じ問題が出るという意味ではありません。
- 明治大学付属八王子中学校(東京都・共学)— 算数がもっとも近く、理科・社会も近いので、4 科目すべてで演習を回せます。国語はやや離れ、同じ系列校でも国語の作りは違うことになります。
- 日本大学藤沢中学校(神奈川県・共学)— 算数・国語が近く、理科・社会は中程度です。
- 星野学園中学校(埼玉県・共学)— 算数が近く、理科・社会は比較できませんでした。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
13. 資料の限界
- 入試回が特定できません。2027 年度募集要項では第 1 回(2 月 2 日)と第 2 回(2 月 4 日)がありますが、転写データは 1 年につき科目ごとに 1 冊しかなく、どちらの回かは資料からは分かりません。ここで書いたことは第 1 回相当のものと考えて読んでください。第 2 回の傾向が同じという保証はありません。
- 国語は 2023 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。8-4 に書いたのは 2010〜2022 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。出典(著者・作品)も同じ制約を受けており、資料に残っているのは 2010・2013・2014・2016・2018・2020・2022 の 7 年分だけです。
- 精読したのは各科目 3 年分です(算数・理科・社会は 2024〜2026、国語は 2020〜2022)。それ以前の年については転写の単元分類を数えただけで、設問の細部は確認していません。9 節の一覧は、この分類にもとづく見立てです。
- 転写の読み取り確度が低めと記録されている冊が多くあります(理科 16 年中 14 年、社会 17 年中 11 年、算数 15 年中 9 年)。大問の構成や設問文そのものは読めますが、細かい数値や選択肢の一部に写し間違いがあり得ます。
- 図そのものは転写されていません。図の説明文からの推定を含みます。算数の図のある小問は 3 割強、理科は 5〜6 割あるので、実際の見え方は問題冊子で確認してください。
- 配点が分かりません。小問ごとの配点が問題冊子に印刷されていないため、どの大問が重いかは推測できません。時間配分は問題数から逆算しています。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の方針や理念・入試結果には触れていません。この文書は過去問の中身だけを扱っています。
- 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、裏づけ資料はありません。
資料側で食い違いに気づいた点
同じ単元について、集計の記録が 2 通りある箇所がありました。9 節ではどちらの年も残してあります。
- 算数の規則性: 2010・2012(2 回)・2020・2022 とする記録と、2016 も大問で出たとする記録があります。
- 理科の電流のはたらき・電磁石: 2019 を含む記録と、2019 でなく 2018 とする記録があります。
- 理科の水溶液の性質・中和: 2012・2016・2019・2022 とする記録と、2019・2021・2022 とする記録があります。
- 社会の地形図の読図: 2016 年が最後という点は一致しますが、空き年数を 9 年とする記録と 10 年とする記録があります。
- 社会の日本国憲法: 2018 を含む記録と、含まない記録があります。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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