日本大学第三中学校 の過去問分析
日本大学第三中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
日本大学第三中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・4 科がそろう回・算数 14 年分ほか)
更新 2026-08-20。
この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都町田市 |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と科目・日程 | 第 1 回 2 月 1 日 午前(4 科または 2 科)/第 2 回 2 月 2 日 午前(4 科または 2 科)/第 3 回 2 月 3 日 午前(2 科のみ) |
| 試験時間・配点 | 第 1 回・第 2 回: 国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・理科と社会あわせて 60 分(各 50 点)/第 3 回: 国語 50 分・算数 50 分(各 100 点) |
| 面接 | 全回で保護者面接があります。2 科受験の場合は算数終了後に退室する形です |
| 旧称 | 私立赤坂中学校(1917 年)、日本大学付属赤坂中学校(1929 年) |
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
校名の似た日本大学系の学校(日本大学第一・第二・豊山・豊山女子・日本大学中学校・日本大学藤沢・目黒日本大学・土浦日本大学・佐野日本大学)はいずれも別の学校で、出題も別に作られています。
このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
学校の理念についてもこのページでは触れません。過去問そのものの使い方は過去問の使い方へ、用語は用語集へ。
まず結論だけ(10 行)
結論
- この学校は「どの大問に何が来るかが 4 科目すべてで決まっている」学校です。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味での固定が 4 科目すべてにあります。
- 一方で中身は毎年作り直されます。同じ問題がそのまま出るわけではありません。
- 4 科目に共通するのは「小問が多く、1 問あたりの時間が短い」ことです。難問を 1 つ解く力より、標準的な問題を止まらずに処理する速さが問われる作りです。
家でやること 3 つ
- 算数・大問 2 の一行題(数行で終わる短い文章題)7〜8 問を、1 問 2 分で流す練習。
- 社会・1/25000 地形図の読図。3 年連続で大問 1 の最後の座席(問題の置き場所)です。
- 社会・前年 4 月以降のニュースを月ごとに 3 つ。大問 3 全体が前年の出来事で組まれます。
今週やる 1 つ
- 算数・大問 1 の計算 3 問+逆算(□にあてはまる数を求める計算)1 問を毎日。3 年連続で同じ作りの固定枠です。
注意
- 国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無いため、このページの国語は 2020 年度以前の話です(→資料の限界の節)。
1. 資料の状況
このページは過去問の転写(=過去問の紙面を文字データに起こしたもの)を読んで書いています。年の数え方は 3 つに分けています。精読した年は設問文まで通しで読んだ年、構成だけ数えた年は大問構成と単元の一覧だけを見た年、資料のある年はその合計です。
| 科目 | 資料のある年 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 14 年(2010〜2026) | 3 年(2024・2025・2026) | 11 年 | 大問 4・小問 16〜18。2023 年までは大問 5 の年が多い |
| 理科 | 16 年(2010〜2026) | 3 年(2024・2025・2026) | 13 年 | 大問 4・小問 29〜41。2022 年までは大問 5 |
| 社会 | 15 年(2010〜2026) | 3 年(2024・2025・2026) | 12 年 | 大問 3・小問 35〜40。2021 年までは大問 4 |
| 国語 | 6 年(2010・2013・2014・2015・2016・2020) | 3 年(2015・2016・2020) | 3 年 | 大問 3・小問 29〜32。2021 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊のみで、入試回の表記が読み取れません。この学校の第 1 回・第 2 回は 4 科(国語・算数 各 50 分 100 点/理科・社会 あわせて 60 分・各 50 点)、第 3 回は 2 科なので、4 科がそろうこの資料は第 1 回か第 2 回に相当します。ここでは第 1 回相当として扱います。2 科受験(国語・算数)の受験生は算数終了後に退室する形になっており、国語と算数の 2 科目は全員が受けます。
- 「毎年」「3 年連続」と書いたのは、その年の問題文を原本で読み直して確認したものだけです。構成だけ数えた年について書いた回数・年度は、年度ごとの大問構成と単元の一覧から拾ったもので、設問文そのものは確認していません。
- 判読の限界: 図・写真・地形図は文字情報に置き換えられているため、図形問題の細部や地形図の読み取りは設問文からの推定を含みます。
2. 一番大きな結論
日本大学第三は「どの大問に何が来るかが 4 科目すべてで決まっている」学校です。中身は毎年作り直されますが、座席(問題の置き場所)は動きません。
同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味での固定が、4 科目すべてで精読した 3 年(国語は 2015・2016・2020)に確認できました。同じ問題がそのまま出るわけではありません。
| 科目 | 座席(問題の置き場所) |
|---|---|
| 算数 | 大問 1 計算(最後は □ を求める逆算)/大問 2 一行題 7〜8 問((1) は必ず角度)/大問 3 速さ(3 年とも「兄と弟」)/大問 4 太郎さんと花子さんの会話をたどる推理・消去算 |
| 理科 | 大問 1 生物(2022〜2026 の 5 年連続)/大問 2 化学/大問 3 物理(2023〜2026 の 4 年連続)/大問 4 地学(2023〜2026 の 4 年連続) |
| 社会 | 大問 1 ひとつの地方の地図から地理 10 問(最後は必ず 1/25000 地形図の読図)/大問 2 読み物から通史 15〜19 問/大問 3 公民+時事(問 1 は必ず「昨年 4 月以降の読売新聞に掲載された時事川柳」) |
| 国語 | 大問 1 漢字の書き取り 10 問/大問 2 説明文(問一は A 〜 C の空欄補充、最後は「本文全体をふまえて」の記述)/大問 3 物語(最後は気持ちの記述) |
さらに、算数の大問 1 が計算という座席は 2014 年から 13 年連続で、社会の時事川柳は 2010 年の資料にも同じ言い回しで載っています。十年単位で動いていない骨格です。
一方で中身は毎年作り直されます。算数で同じ問題が数値ごと再登場した例は見つからず、社会の地理は毎年別の地方に移り、理科の題材も重なりません。設問文がほぼ同じまま繰り返されているのは、算数の速さのグラフ選び(2025・2026 の「ア〜カの中から 1 つ選び、記号で答えなさい」)と、社会の時事川柳・国語の空欄補充の指示文といった問い方の部分です。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、①同じ座席を年度を縦に並べて解いて、その場所の解き方を体に入れる ②小問数が多いので年度通しで時間を計る——この二つになります。とくに理科・社会は 60 分で 65〜80 問を処理する作りなので、時間の訓練を外すと知識があっても届きません。
科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 非常に高い。大問 4・小問 16〜18・50 分・答えのみ | 大問 1 と 2 が計算と一行題で全体の 3 分の 2。大問 3・4 だけが誘導つきの思考問題 | 大問 2 の一行題 7〜8 問を 2 分ずつで流す力と、速さのグラフ選び |
| 理科 | 高い。大問 4(生物・化学・物理・地学が 1 つずつ)・小問 29〜41 | 記述ゼロ。記号選択が主軸。会話文・レポートを読ませる大問が毎年ある。各分野に計算が入る | 4 分野を均等に。捨て分野を作ると 4 分の 1 が崩れる |
| 社会 | 非常に高い。大問 3(地理・歴史・公民+時事)・小問 35〜40 | 記述はほぼ無い。地図・表・グラフ・地形図が大量。前年ニュースが必ず問われる | 地形図の読図と時事。どちらも固定枠で確実に取りにいける |
| 国語 | 非常に高い。大問 3(漢字・説明文・物語)・小問 29〜32・50 分 | 設問が本文の順に並ぶ素直な作り。記述は各読解の締めに 1 問ずつ | 漢字 10 問と、字数指定の無い記述を 2〜3 文でまとめる力 |
4 科目に共通するのは「小問が多く、1 問あたりの時間が短い」ことです。算数で 1 問 3 分、国語で 1 問 1 分半、理科と社会にいたっては 1 問 45 秒前後になります。難問を 1 つ解く力より、標準的な問題を止まらずに処理する速さが問われる作りです。
3. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)
- 「三太くん」が出てきます。理科の会話文とレポートに登場する生徒の名前が「三太」です(2024 大問 3 のロケットの質問、2024 大問 4 のレポート「噴火 VS 地震 予測できるのはどちらだ!?」の筆者名は「中学 1 年 A 組 日大三太」、2026 大問 4 の地震の会話)。2026 の理科大問 1 には「日大三中のマイケルくんが未来の後輩へ三中周辺の自然を紹介するために花外蜜腺をもつ身近な植物を図書室で調べていたところ」という設定まで出てきます。自校を舞台にした登場人物が理科の問題を進行させるのが、この学校の顔です。
- 時事川柳。社会の大問 3 は 3 年連続で「次の川柳は昨年 4 月以降の読売新聞に掲載された『時事川柳』である。どのような事実にもとづいてつくられた川柳か」から始まります。2024 は「列島にクーリングタイム設けてよ」、2025 は「カネいらぬ政治の議論誰もせず」、2026 は「外国の人に見に行く観光地」。同じ言い回しは 2010 年の資料にも見つかり、十年以上続く名物と言ってよいものです。
- 太郎さんと花子さんの会話。算数の大問 4 は 3 年とも「先生から出された問題について 2 人が話している」場面で、会話そのものが解法の手順書になっています。理科・社会にも先生と生徒の会話文が入り、会話文を読ませて空欄を埋めさせる作りが 4 科目に共通する設計思想のように見えます。
- 歴史が身近な話題から入ります。社会の大問 2 は、大河ドラマ風の徳川家康論(2024)、おせち料理の数の子からニシン漁と北海道開拓(2025)、青森のねぶたと山形の花笠から東北新幹線(2026)と、毎年「読み物」として始まります。読ませてから通史に落とす作りです。
- 生活の中の理科。レールのつなぎ目、炭酸飲料のふた、ガスコンロの「3500kcal/h」という表示、災害時の避難経路。教科書の外にある身近な現象がそのまま選択肢になります。
- 国語の説明文は「勉強・言葉・生き方」に寄っています。2015 は教育を受ける自由、2016 は言葉と対話(ドリアン助川)、2020 は没頭と教養(齋藤孝)。物語は同世代の少女が主人公で、友人関係の揺れを描いたものが続きます(2015 スキージャンプのライバル、2016 中学 1 年の家族と友情、2020 転校生)。
4. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は 6 節の学年別ロードマップを参照してください。
根拠は 5 節(科目別の詳細)を参照してください。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 3 問+逆算 1 問。中かっこ・大かっこ入りの分数小数混合と、□を含む逆算。3 年連続で同じ作りの固定枠なので、落とさない枠として固めます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 2 の一行題を 7〜8 問セットで時間を計る。角度・食塩水・売買損益・過不足算・平均算・立体・規則性・縮尺・仕事算の 9 単元をひと通り、1 問 2 分で流します。角度・食塩水・売買損益は 3 年連続。食塩水は「水を蒸発させる」(2024)「水を加える」(2025)「別の食塩水を加える」(2026)の 3 通りをすべて。売買損益は「一部が売れ残る」「不良品を捨てる」「値引きして売る」の複合で、3 年とも定価と原価の往復計算になっています。立体(円柱の体積・展開図・表面積)と規則性(歯車・花壇の並べ方)は、図から立式する練習を。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 算数・大問 3 の速さと大問 4 の会話問題を 3 年分縦に解く。速さのグラフ選び(2025・2026 の大問 3(1))は、2 人の進み方から折れ線の傾きが変わる位置と交点の数でグラフを絞る手順を身につけます。「兄と弟」設定は、往復してすれ違う回数(2026 は 3 回目)、途中で速さが変わる(2025 の鍵の受け渡し)、目的地の途中に別の地点がある(2024 の図書館)の 3 つ。大問 4 は「会話を読んで空欄を埋める」形に慣れておくだけで、初見の設定への抵抗が消えます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・4 分野を均等に一巡する。生物・化学・物理・地学が毎年 1 大問ずつなので、苦手分野をひとつ作ると 25 点分(50 点満点の 4 分の 1)が丸ごと不安定になります。あわせて、長い会話文・レポートを読んで空欄を埋める演習(会話文の中に答えのヒントが必ず置いてあります)、「2 つ」「すべて」「それぞれ 1 つずつ」「ない場合はない」という選び方の指示を解き始める前に丸で囲む癖、溶解度・熱量・てこ・電磁石の 4 つの計算(熱量の cal は 2025 に 5 問並んでおり、水の量×温度差の掛け算に慣れておく)、地震の計算(初期微動継続時間から震源までの距離、緊急地震速報が間に合うか。2026 大問 4 は最後まで計算が続く)、図・表・グラフから数値を読み取ってから計算に入る訓練(溶解度表 2024、冷却グラフ 2025、GPS の変位図 2024)、身近な現象と結びつける習慣(レールのつなぎ目、炭酸飲料のふた、ガスコンロの火力表示)、実験の手順そのものを問う設問に備えて「なぜこの操作をするのか」を言葉にしながら実験を覚えること。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 社会・前年 4 月以降のニュースを月ごとに 3 つずつ言えるようにする。時事川柳の設問は「川柳が読めるか」ではなく「その出来事を知っているか」を問うもので、選択肢 4 つのうちどれが実際に起きたことかを判断する問題です。大問 3 全体が前年の出来事で組まれます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・地形図と統計表、通史と公民。1/25000 地形図の読図は 3 年連続で大問 1 の最後の座席なので、等高線・地図記号・距離の計算・新旧比較の 4 点を一式仕上げます。地方別の統計表(山地面積・海岸線・農業産出額・製造品出荷額)から地域を特定する形に備えて、日本を 7 地方に分け、各地方の第 1 位の産物と主な工業地域を紙に書き出します。通史は年表で 1 本にし、「古い順に並べなさい」だけでなく「3 番目にあたるものを答えなさい」の形にも慣れます。公民は内閣総理大臣の選ばれ方・国務大臣の要件・天皇の国事行為・民事裁判と刑事裁判の区別・三審制・裁判員制度・国民審査の 7 つ(3 年とも顔を出しています)を A・B 正誤の形で確認し、地方自治(首長と議会の関係・直接請求・地方議会の権限)は 3 年連続なので必ず。「まちがっているもの」は選択肢を 1 文ずつ切って判定する癖をつけ、漢字指定に備えて地名(利根川・石狩平野・釧路湿原・紀伊山地)・寺院名・人物名を書いて覚えます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・漢字の書き取り 10 問。読みは出ないので書き専門でよく、送り仮名つきの訓読み(退く・備える)を重点的に。2020 年の注意書きのとおり、とめ・はね・はらいで減点される可能性がある前提で丁寧に書きます。(確認: 〜2020 年度)
- [週末 60 分] 国語・説明文 1 本+物語 1 本を 20 分ずつで解く。この形が 3 年連続なので、時間配分をそのまま体に入れます。入口は接続語の空欄補充(A 〜 C の 3 か所・3 年連続で大問 2 の問一)。締めの記述は、説明文が「本文全体をふまえて」を 2〜3 文にまとめる形、物語が「出来事+そのときの気持ち+なぜそう思ったか」の 3 点を入れて書く形。字数指定が無いぶん、何を落としてはいけないかを自分で判断する必要があります。細かい字数指定の抜き出し(十三文字・四十五字以内で初めと終わりの五字)は、指定を見た瞬間に本文を機械的に探す訓練を。語句の意味(ひるまず・いさかい・手のひらを返す・面食らう・太刀打ち・ひいきの)は大人が使う慣用句が読解の中で問われるので、読書のときに知らない言い回しを拾う習慣を。説明文の題材は「勉強・教育・言葉・生き方」に寄っているため、中学生向けの新書・エッセイを読み慣れておくと入りやすくなります。(確認: 〜2020 年度)
通し演習について [週末 60 分]: 4 科目とも年度通しで時間を計ってください。とくに理科・社会は合わせて 60 分で 65〜80 問で、時間配分の練習なしでは終わりません。(確認: 〜2026 年度)
5. 科目別の詳細
5-1. 算数(50 分・100 点・大問 4・小問 16〜18)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 計算 2 問+□を求める逆算 1 問 | 一行題 8 問(角度・面積の伸縮・平均・円柱と粘土・花壇の規則性・食塩水・過不足算・売買損益) | 速さ(兄と弟・家から 2400m の駅・図書館の位置) | 会話をたどる推理(1〜9 を入れる縦横の足し算パズル) |
| 2025 | 計算 3 問+□を求める逆算 1 問 | 一行題 7 問(角度・縮尺・円と正方形・食塩水・約束記号・過不足算・売買損益) | 速さ(弟が家へ、兄が 5/3 倍の速さで鍵を届ける・グラフ選び) | 会話をたどる消去算(プリンとゼリー/おもり A) |
| 2026 | 計算 3 問+□を求める逆算 1 問 | 一行題 8 問(角度・平均・テープの分配算・円柱の展開図・歯車の規則性・食塩水・売買損益・仕事算) | 速さ(兄と弟が A・B 間を往復・3 回目のすれ違い・グラフ選び) | 会話をたどる推理(A・B・C に 1 から順に数を入れる) |
座席の固定(同じ種類の問題が同じ場所に出る)
精読した 3 年(2024・2025・2026)で、4 つの大問の役割がまったく動いていません。
- 大問 1 = 計算。最後の 1 問が必ず「□に当てはまる数を答えなさい」の逆算で、3 年連続です。計算そのものは 2 〜 3 問で、分数・小数・帯分数の四則混合に中かっこ・大かっこが入ります。
- 大問 2 = 一行題 7〜8 問。しかも (1) は 3 年とも角度です(2024 正五角形と正三角形の重なり、2025 円と正方形ではなく図の角、2026 2 つの半円の重なり)。図つきの角度問題が (1) の指定席になっています。
- 大問 3 = 速さ。3 年とも登場人物は「兄と弟」で、2 人の進み方を追います。2025・2026 は (1) が「移動の様子を表したグラフとして正しいものを、次のア〜カの中から 1 つ選び、記号で答えなさい」というほぼ同じ文面の選択問題で、この 2 年は設問文まで揃っています。
- 大問 4 = 太郎さんと花子さんの会話。3 年とも「先生から出された問題について 2 人が話している」場面を読み、会話の空欄(ア・イ・う など)を埋めながら答えにたどり着く形です。中身は 2024 が数字パズルの推理、2025 が消去算、2026 が数の並べ方の推理。
「同じ問題が出る」のではなく、同じ種類の問題が毎年同じ番号に座っています。演習の設計はこの座席に沿って組むのが最も効率がよいことになります。
大問 2 の中身も並びが似ている
一行題は順不同に見えて、後半が 食塩水 → 売買損益 で締まる年が続きます。
| 単元 | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|
| 角度 | (1) | (1) | (1) |
| 食塩水の濃度 | (6) | (4) | (6) |
| 売買損益 | (8) | (7) | (7) |
| 過不足算・差集め算 | (7) | (6) | — |
| 平均算 | (3) | — | (2) |
| 立体(円柱) | (4) | — | (4) |
| 規則性・数列 | (5) | — | (5) |
| 縮尺・単位換算 | — | (2) | — |
| 約束記号 | — | (5) | — |
| 円とおうぎ形 | — | (3) | — |
| 仕事算 | — | — | (8) |
角度・食塩水・売買損益の 3 つは 3 年連続です。平均算・立体(円柱)・規則性は 2024 と 2026 の 2 年で、2025 だけ抜けています。一行題は「どの単元が出るか」より「7〜8 問を止まらずに流す」ことが問われています。
頻出単元と周期(年度ごとの大問構成 14 年分で見た並び)
| 単元 | 出方 | 備考 |
|---|---|---|
| 四則計算(大問 1) | 14 年すべて | 大問 1 の座席は 2014 年から 13 年連続で計算 |
| 速さ | 14 年すべて | グラフつきの年(2014・2018・2022・2023・2024・2026)と、文章だけで比を立てる年(2015・2016・2019・2020・2021・2025)が交互に近い形で入れ替わる |
| 規則性・数列 | 2010・2014・2016・2017・2019・2022・2023 ほか | 大問に立つ年もあれば一行題に入る年もある |
| 推理・論理 | 2014・2021・2022・2023・2024・2026 | 直近は大問 4 の指定席 |
| 立体図形(切断・体積) | 2010・2015・2016・2017・2019・2020 | 大問としては 2020 年を最後に出ていない(直近 3 年は一行題の円柱どまり) |
| 水量(容器と水そう) | 2018・2020 | 6 年出ていない |
| 約束記号 | 2015・2017・2025 | 2015 と 2017 は「整数 A を整数 B で割ったときの余りが C」という同じ作りの問題 |
| 食塩水の濃度 | 2021・2024・2025・2026 | 直近 3 年連続 |
| 消去算 | 2025 | 大問 4 に入った |
問い方のくせ
- 答えのみです。精読した 3 年で記述・説明を書かせる設問は 1 問もなく、選択も速さのグラフ選び 1 問だけ(2025・2026)。あとはすべて答えを書く短答(語句や数値を短く答える形式)です。
- 大問 3 と大問 4 は (1) → (2) → (3) の誘導つきです。(1) はグラフを選ぶ・空欄を埋めるといった軽い入口で、ここを外すと後が全部崩れる作りになっています。
- 大問 4 の会話は「太郎さんが解き方を説明し、花子さんが確かめる」という進み方で、会話文そのものが解法の手順書になっています。初見の設定でも、会話を丁寧に読めば (1)(2) は届きます。
- 一行題は 1 問ずつ独立しています。小問 16〜18 問を 50 分なので、1 問あたり約 3 分の計算になります。
5-2. 理科(社会とあわせて 60 分・50 点・大問 4・小問 29〜41)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(生物) | 大問 2(化学) | 大問 3(物理) | 大問 4(地学) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 母と子の会話から入る光合成・蒸散・道管(ジャガイモとホウセンカ) | 溶解度の表を読む(硝酸カリウムと食塩・海水の塩分) | 三太くんと先生の会話でロケットの推進を考える(速さと重さの比) | 三太くんのレポート「噴火 VS 地震 予測できるのはどちらだ!?」(火山・地層・GPS 観測・防災) |
| 2025 | だ液の実験と臓器・血管(ヒダカの雌雄・血流の速さ) | 水を冷やす・温めるグラフと熱量(cal・ガスコンロの火力) | 電磁石とモーター(巻き数・電池の数・回転の向き) | 地球が宇宙の中心と考えられていたころの少年と先生の対話(太陽の影・夏の大三角・カシオペヤ座) |
| 2026 | アリと植物の共生(花外蜜腺・アブラムシ・こん虫の口のつくり) | 金属の棒と水の体積変化(温度による膨張・セッケンまく) | てこと竿ばかり(棒の重さを含むつり合い) | 三太と先生の会話で地震(初期微動・震源距離・緊急地震速報の間に合う地点) |
座席の固定(同じ種類の問題が同じ場所に出る)
大問 4 つが「生物 → 化学 → 物理 → 地学」の順に並ぶ形が動いていません。
- 大問 1 = 生物。2022〜2026 の 5 年連続。精読した 3 年では 2024 と 2026 が植物、2025 が人体・動物です。
- 大問 2 = 化学。2024 が溶解度、2025・2026 が熱と状態変化・体積変化です。
- 大問 3 = 物理。2023〜2026 の 4 年連続。精読した 3 年は運動・電磁石・てこと、力学と電気を行き来します。
- 大問 4 = 地学。2023〜2026 の 4 年連続。2024 火山と地層、2025 天体、2026 地震です。
大問数は 2022 年まで 5 でしたが、2023 年から 4 大問になりました。精読した 3 年ではこの 4 大問が保たれています。1 大問あたり 7〜12 小問と厚く、4 分野を均等に問う作りです。
問い方のくせ
- 記述は精読した 3 年でゼロです。書かせるのは語句・数値・記号で、長い文を書く欄はありません。記号選択が主軸(45〜69%)で、残りが短答です。
- 選び方の指定が細かいのが特徴です。「2 つ記号で選びなさい」「すべて記号で選びなさい」「それぞれ 1 つずつ記号で選びなさい」が毎年複数あり、数が指定されているのに 1 つしか書かないと落ちます。
- 正しい文の個数を数えさせる形もあります。2024 大問 1 の「この実験についての次の文のうち、正しいものはいくつありますか。また、いずれも正しくない場合には『ない』と答えなさい」は、選択肢を 1 つずつ判定させる作りです。
- 会話文・レポートを読ませる大問が毎年あります。2024 は 4 大問中 3 つが会話またはレポート、2025 は大問 4 が対話、2026 は大問 4 が会話。設問は会話文中の空欄(あ・い・う)を順に埋めていく形が多いです。
- 計算が各分野に入ります。溶解度の再結晶(2024)、熱量の cal 計算(2025)、電磁石の巻き数と電池の比(2025)、てこのつり合いと竿ばかり(2026)、初期微動から震源までの距離(2026)。理科でありながら比の計算力がそのまま点になります。
- 実験の手順を検討させる設問も入ります。「この手順は省略しても大きな問題はないか」「この結果だけから結論できるか」といった、実験の組み立てそのものを問う設問です(2024 大問 1)。
5-3. 社会(理科とあわせて 60 分・50 点・大問 3・小問 35〜40)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民・時事) |
|---|---|---|---|
| 2024 | 関東地方の地図(利根川・銚子港・成田と羽田の旅客数・神栖のピーマン・地形図) | 徳川家康を語る文章から通史(平安〜太平洋戦争後) | 時事川柳/内閣と裁判所の正誤・地方自治・国の予算・ジェンダー平等・集団的自衛権・省庁の仕事 |
| 2025 | 北海道地方の地図(石狩平野・釧路湿原・帯広と苫小牧・寒地の住居・地形図) | おせちの数の子から北海道と海の歴史(平安〜サンフランシスコ講和条約) | 時事川柳/新紙幣と日本銀行・憲法 25 条・天皇の国事行為・東京都知事選と地方自治 |
| 2026 | 近畿地方の地図(紀伊山地と林業・関西国際空港・琵琶湖・阪神工業地帯・地形図) | 青森のねぶたと花笠から通史(漢委奴国王印〜金融恐慌) | 時事川柳/初の女性首相・拘禁刑・首長と議会の対立・人口問題の会話文・裁判員制度 |
座席の固定(同じ種類の問題が同じ場所に出る)
社会は 4 科目のなかでもっとも並びがはっきりしています。
- 大問 1 = 地理・ひとつの地方の地図。3 年連続で「次の〇〇地方の地図を参考にして、あとの各問に答えなさい」から始まり、小問はちょうど 10 問です。関東(2024)→ 北海道(2025)→ 近畿(2026)と地方が移動します。
- 大問 1 の中の並びまで似ています。問 1 は「表中のア〜エは地図中の〇〇のいずれかを示している。〇〇にあたるものを選べ」という統計表からの特定。問 3 付近は「地図中の A は…この地形の名前を漢字で答えなさい」(2024 利根川・2025 石狩平野と釧路湿原・2026 紀伊山地)。そして最後の問(2024 問 9・2025 問 8・2026 問 8)は 1/25000 地形図の読図で、3 年連続で最後の座席が地形図です。
- 大問 2 = 歴史・1 本の読み物からの通史。15〜19 小問と最も重く、下線部①②③…に沿って古代から昭和までを縦断します。
- 大問 3 = 公民+時事。そして問 1 は 3 年連続で「次の川柳は昨年 4 月以降の読売新聞に掲載された『時事川柳』である。どのような事実にもとづいてつくられた川柳か」です。この時事川柳の設問は、年度ごとの大問構成で見るかぎり 2010 年・2013 年・2015 年・2016 年・2018 年・2019 年・2020 年にも同じ言い回しで確認でき、この学校の看板と言ってよいものです。
- 大問 3 の終盤には「文 A・B の正誤の組み合わせ」が 3 年連続で入ります(2024 問 2・2025 問 4・2026 問 6)。しかも 2024 と 2025 は「国務大臣の過半数は国会議員でなければならない」というほぼ同じ文が選択肢に現れています。
大問数は 2021 年まで 4 でしたが、2022 年から 3 大問に落ち着きました。精読した 3 年ではこの 3 大問構成が保たれています。
大問 2(歴史)の入口が毎年ユニーク
歴史の大問は、教科書の目次ではなく身近な話題の読み物から入ります。
- 2024: 大河ドラマ風の徳川家康論(「どうする?」という言葉が似合う武将)
- 2025: おせち料理の数の子 →ニシン漁 → 北海道開拓
- 2026: 青森のねぶた・山形の花笠 → 東北新幹線 → 各時代の祭りと和歌集
読み物自体は難しくありませんが、下線部が 10〜19 か所あり、そのすべてが別の時代へ飛びます。通史がひととおり頭に入っていないと、読み物の面白さだけでは点になりません。
頻出と問い方のくせ
| よく出る形 | 出方 | 備考 |
|---|---|---|
| 「まちがっているものを 1 つ選び」 | 3 年とも毎年複数 | 正しい 3 つを消していく形。地理・歴史・公民のすべてに散る |
| 年代の古い順に並べかえ | 3 年とも複数 | 2024 は源平合戦(屋島・一の谷・壇の浦)、2025 は平安(平将門の乱・遣唐使の廃止・保元の乱)、2026 は自由民権運動と日朝関係。「3 番目にあたるものを答えなさい」という変化球も毎年 |
| 文 A・B の正誤の組み合わせ | 3 年とも | 公民の政治制度で。ア「A 正 B 正」…の 4 択 |
| 統計表からの特定 | 3 年とも大問 1 問 1 | 山地面積・海岸線・農業産出額・製造品出荷額などの表から都県・都市を当てる |
| 1/25000 地形図の読図 | 3 年とも大問 1 の最後 | 2024 は「まちがっているもの」、2025・2026 は「正しいもの」を選ぶ |
| 先生と生徒の会話文 | 2025 大問 1 問 7・2026 大問 1 問 7・2026 大問 3 問 5 | 会話の空欄に入る内容を選ぶ形。理科の会話文と同じ作り |
| 漢字指定の短答 | 3 年とも複数 | 「漢字で答えなさい」「解答らんに合うように漢字で」。河川名・平野名・山地名・寺院名・人物名 |
| 時事(前年のニュース) | 3 年とも大問 3 | 川柳のほか、新紙幣(2025)、初の女性首相・拘禁刑・首長と議会の対立(2026)と、前年の出来事がそのまま設問になる |
5-4. 国語(50 分・100 点・大問 3・小問 29〜32。2015・2016・2020 年度で確認)
先に断っておくこと: 国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)、資料のある年は 2010・2013・2014・2015・2016・2020 の 6 年、そのうち精読した年は 2015・2016・2020 の 3 年です。ここに書いたのはその 3 年に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。国語の出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 |
|---|---|---|---|
| 2015 | 漢字の書き取り 10 問 | 説明文(勉強する自由・教育と暴力。10 問) | 物語(スキージャンプのライバル 3 人・表彰台。10 問) |
| 2016 | 漢字の書き取り 10 問 | 説明文(ドリアン助川『プチ革命 言葉の森を育てよう』。9 問) | 物語(しめのゆき『美雨 13 歳のしあわせレシピ』。10 問) |
| 2020 | 漢字の書き取り 10 問 | 説明文(齋藤孝『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?』。11 問) | 物語(まはら三桃『あたらしい私』・転校生。11 問) |
参考までに、資料に残る古い年の出典も同じ並びです。2010 は小菅正夫『ペンギンの教え』(大問 2)と佐藤四郎『太陽にファイト』(大問 3)、2013 は今関信子『永遠に捨てない服が着たい』と今井恭子『ぼくのプールサイド』、2014 は佐藤剛史の自立論と小川智子『ストグレ!』。大問 2 が説明・論説、大問 3 が物語という配置は、資料の残る 6 年すべてで変わりません。
座席の固定(同じ種類の問題が同じ場所に出る)
国語は 4 科目のなかでもっとも動きが少ない科目です。
- 大問 1 = 漢字の書き取り 10 問。3 年とも「次の――線のカタカナを漢字になおしなさい」で、ちょうど 10 問です。読みは出ず、書きだけ。2020 年には「(『とめ・はね・はらい・文字のバランス』に気をつけて、丁寧に書きなさい)」という注意書きが加わりました。
- 大問 2 = 説明文・論説、大問 3 = 物語。3 年連続です。小問はどちらも 9〜11 問で、合計 29〜32 問。
- 大問 2 の問一は 3 年とも「本文中の A 〜 C にあてはまる言葉として最も適当なものを次の中から選んで、それぞれ記号で答えなさい」です。接続語や副詞の空欄補充で、設問文まで 3 年ほぼ同じ。この言い回しは 2013・2014・2016・2020 でも確認できます。
- 各読解の最後の設問は記述です。大問 2 の最終問は「本文全体をふまえて、わかりやすく説明しなさい」(2015 問九・2016 問九・2020 問十)、大問 3 の最終問は場面の気持ちを説明させる記述(2015 問十・2016 問九・2020 問十一)。読解 2 本の締めが 3 年連続で記述という作りです。
- 語句の意味を問う設問(「――線(a)『ひるまず』・(b)『いさかい』の意味として最も適当なもの」)が大問 2 の問二に来る年が多いです(2015・2020)。
頻出と問い方のくせ
| 形 | 出方 | 備考 |
|---|---|---|
| 漢字の書き取り | 3 年とも 10 問 | 高層・砂糖・直径・複雑・綿毛・郵便局・退く・臨時・山脈・筋道(2015)/記述・裁判・休息・大臣・支柱・縦笛・街灯・副班長・勇気・登録(2020)。小学校で習う範囲の標準的な語が中心で、送り仮名つきの訓読みが 1〜2 問混ざる |
| 記号選択 | 全小問の 48〜53% | 選択肢は 4 つ。「最も適当なものを次の中から選んで、記号で答えなさい」がほぼすべて |
| 抜き出し | 各読解に 1〜2 問 | 「本文中から十三文字でぬき出して」(2016)、「四十五字以内でぬき出して、初めと終わりの五字を答えなさい」(2020)。字数の指定が細かい |
| 記述 | 3 年で 2〜4 問 | ほとんどが各読解の締め。字数指定は基本的に無く、「わかりやすく説明しなさい」「簡単に説明しなさい」。例外は 2016 大問 3 問九の「六十字以内」 |
| 空欄補充(語句・擬態語) | 3 年とも複数 | 本文中の空欄に入る言葉を 4 択で |
| 会話文の話し手を当てる | 2016 大問 3 問二 | 「A 〜 D の会話文の話し手として最も適当なもの」。登場人物の関係を追えているかを問う |
| 登場人物の説明であてはまらないもの | 2015 大問 3 問一 | 物語の冒頭で人物関係を整理させる入口 |
- 設問の並びが素直です。線を引いた箇所について「それはどのようなことですか」「それはどうしてですか」「このときの気持ちとして最も適当なものは」を、本文の順に沿って聞いていきます。設問の順番が本文の順番と一致しているので、読みながら解けます。
- 記述は字数の縛りがゆるいぶん、内容で採点されます。「本文全体をふまえて」と指定されたら、最初から最後まで拾って 2〜3 文でまとめる必要があります。
- 古文・漢文、文法(品詞・活用・敬語)、ことわざ・四字熟語の独立した知識問題は、精読した 3 年では見あたりません。知識は漢字 10 問と、本文中の語句の意味だけです。
6. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
| 科目・単元 | これまでの出方 | 最終確認年度 | 見かた |
|---|---|---|---|
| 算数・立体の切断と投影図 | 2015・2016・2017・2019・2020 と大問で繰り返し | 2020 年度(大問として) | 直近 3 年は一行題の円柱(体積・展開図)どまり。大問 2 の (4) 付近に戻ってくる可能性が高い |
| 算数・水量(容器を傾ける・仕切りのある水そう) | 2018・2020 | 2020 年度 | 6 年出ていない |
| 算数・場合の数 | 2010 に大問 | 2010 年度 | 大問としては以降見あたらない。大問 4 の推理と地続きなので、数え上げの手順は保っておきたい |
| 理科・気体の性質(発生と捕集) | 2019・2021・2022・2023 と続いた | 2023 年度(大問として) | 直近 3 年は大問として出ていない(2026 大問 2 の (5) に体積変化がらみで顔を出す程度)。大問 2 の座席に戻りうる |
| 理科・電気回路(豆電球・回路の明るさ) | 2016・2019・2023 に大問 | 2023 年度 | 2025 は電磁石で、回路そのものは薄い |
| 理科・中和と水溶液の判別 | 2020・2022 | 2022 年度 | 精読した 3 年では出ていない |
| 理科・月 | 2014 に大問 | 2014 年度(大問として) | 2025 は大問 4 の中の小問(月の見え方・クレーター)に降りている。天体の座席は星座・太陽・月が入れ替わる |
| 理科・ふりこ | 2017・2022・2024 | 2024 年度 | 周期の計算は保っておきたい |
| 社会・憲法の条文の穴埋め | 2025 大問 3 問 3 で第 25 条(生存権) | 2025 年度 | 2020 年度の大問構成にも日本国憲法が大問で立っており、条文レベルの暗記は続けておきたい |
| 社会・世界地理 | 年度ごとの大問構成では 2013 年に大問 | 2013 年度(大問として) | 精読した 3 年では貿易相手国(2026 の関西国際空港の表)程度にとどまる |
| 社会・財政と税 | 2024 大問 3 問 4 の国の予算(歳入・歳出の内訳) | 2024 年度 | 以降、確認できた範囲では出ていない |
| 社会・農業と畜産、工業 | 毎年大問 1 に必ず入る | 2026 年度 | 警戒というより固定枠として扱ってよい |
| 国語・字数指定つきの記述 | 2016 の「六十字以内」 | 2016 年度 | 以降、精読した年では指定なしの記述が続いている。指定つきで書く練習も残しておきたい |
| 国語・随筆と詩 | 資料のある 6 年ではいずれも説明文+物語の 2 本立て | — | 詩や随筆は見あたらない。この並びは安定していると見てよい |
7. 形式面の注意
算数
- 円周率は 3.14 を使う設定です(2024 の円柱・2025 の円とおうぎ形・2026 の展開図で確認)。
- 単位を含めて答えさせる設問文(「何 cm ですか」「分速何 m ですか」「10 時何分でしたか」)が多く、時刻で答えるものと時間で答えるものが混ざります。
- 作図の指示は精読した 3 年では見つかりませんでした。
- 図は「右の図」として問題冊子に印刷される形式で、角度・立体・規則性の一行題はほぼ図つきです。図つきの小問は全体の 3 割ほど。
理科
- 作図はまれで、精読した 3 年では 2025 大問 4 の「アルタイルを〇でかこみなさい」の 1 問だけです。ただしこの設問には「この図にない場合は解答欄の『なし』を〇でかこむこと」という条件がついており、選択肢に「ない・なし」が用意されている設問が理科全体に散らばっています。安易に何かを選ばせない作りです。
- 文字種の指定(「漢字で答えなさい」「漢字 2 文字で」「3 字以内で」)がつく短答があります。
- 図つきの小問がおよそ半分。図・グラフ・表を読まずに解ける設問は少ないです。
- 理科と社会は合わせて 60 分。単純に半分なら理科 30 分で、そこに 29〜41 問。1 問あたり 45 秒から 1 分の計算になります。2025 年は 41 問と特に多い年でした。
社会
- 記述はほとんどありません。精読した 3 年で自分の言葉で書く設問は 2026 大問 2 問 10(2) の 1 問だけ(製糸工場で働く人々の年齢構成の図表から労働状況の問題点を述べる)。字数の指定はなく、解答らんの大きさで分量が決まります。
- 記号選択が主軸で、精読した 3 年では全小問の 64〜89% が記号。残りは短答で、そのほとんどに漢字指定がつきます。
- 地図・表・グラフ・写真・地形図が大量に入ります。設問文だけを読んでも解けない構成で、資料に戻る速さが点を分けます。
- 理科と合わせて 60 分。単純に半分なら社会 30 分で 35〜40 問。1 問あたり 45 秒で、考え込む余裕はありません。
国語
- 記述の解答らんは行または枠で、字数指定は原則ありません。2016 のように「六十字以内」がつく年もあります。
- 漢字は 2020 年から「とめ・はね・はらい・文字のバランスに気をつけて、丁寧に書きなさい」という注意書きがつきます。
- 50 分で大問 3 つ・29〜32 問。漢字 10 問を 5 分で片づけ、読解 2 本に 20 分ずつ、という配分になります。
- 説明文・物語とも、本文は中学入試としては長めです。設問を先に見てから読むより、通して読んでから設問に入るほうが合う作りです。
- 図・グラフは 3 年とも無く、純粋な文章読解です。
共通
- 理科と社会は合わせて 60 分(各 50 点)。国語・算数は各 50 分・100 点です。試験時間と配点は 2027 年度の募集要項の値で、過去の年度が同じだったかは確認していません。設問ごとの配点はどの年度にも印刷されていません。
8. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
小 4(土台)
- 計算の正確さ — 整数・小数・分数の四則と、□を含む逆算。日本大学第三は大問 1 が 13 年間ずっと計算で、最後は必ず逆算なので、ここが最終的にそのまま効きます。
- 漢字の書き取り — 読みは出ないので書き専門でよく、10 問セットで解く形に早くから慣れます。ただし国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無く、この形が続いているかは確認できていません(→ 10 節の資料の限界)。
- 図形の入口 — 角度、円とおうぎ形、立体の体積。算数の一行題 (1) は毎年角度です。
- 身のまわりの理科 — 植物を育てる、星を見る、てこや磁石を触る。
- 地図と日本 — 都道府県、地形、地図記号。地形図の読図は小 4 の地図遊びから地続きです。
時間計測はまだしなくてかまいません。
小 5(幅)
ここが本体になります。この学校は座席が固定されている一方で中身は毎年入れ替わるので、全分野をひととおり学び終える年である小 5 の出来がそのまま効きます。
週の組み立ては「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にして、次の順に割り付けます。
- 平日 15 分 — 算数の一行題を 1 日 2〜3 問。角度 → 縮尺 → 平均算 → 過不足算 → 食塩水 → 売買損益 → 規則性 → 立体(円柱)→ 仕事算 の 9 単元を、この順にひと巡り(食塩水・売買損益・過不足算・平均算・仕事算は受験用教材の単元です)。
- 平日 15 分の残り — 漢字 10 問と、国語の語句。国語の資料は 2020 年度で止まっているので、形式の確認は市販の過去問集で(→ 10 節の資料の限界)。
- 週末 60 分(前半 30 分)— 速さ(往復・すれ違い・グラフ)に厚く時間を取ります。
- 週末 60 分(後半 30 分)— 理科と社会を隔週で。理科は 4 分野それぞれの主要単元を漏らさず(生物なら植物のつくり・人体・こん虫・生態系、化学なら溶解度・熱と状態変化・気体・中和、物理ならてこ・ばね・電気・電磁石・運動、地学なら気象・天体・地層・地震と火山)。社会は地理を地方別に一巡し、通史を年表で 1 本にします。
- 別枠で週 1 本 — 国語の説明文と物語を毎週 1 本ずつ。記述は「わかりやすく説明しなさい」に答える形で書きます。
小 6(仕上げ)
上の「今からやるなら」8 項目に入ります。夏以降は、同じ座席を年度を縦に並べて解く演習と、年度通しで時間を計る演習を半々に。座席が固定されているので、縦に並べる演習がこの学校ではとくによく効きます(算数の大問 2・大問 3・大問 4、社会の大問 1 最後の地形図と大問 3 の時事、国語の大問 1 漢字と各読解の最終記述)。秋以降は前年ニュースの整理を毎月続けます。なお国語は 2021 年度以降の資料が無いため、縦に並べられるのは 2020 年度までです(→ 10 節の資料の限界)。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは「速さと正確さ」の土台です。4 科目とも小問が多く、1 問あたり 45 秒〜3 分という作りなので、考え込む力より手が止まらない力が返ってきます。小 4 のうちに計算と漢字を「考えずに手が動く」水準まで上げておくと、小 6 の通し演習で時間が足りるかどうかがまるで変わります。次に効くのが小 5 での全分野の一巡で、座席は固定でも中身は毎年作り直されるため「頻出単元だけ仕上げれば足りる」とはなりません。逆に、難問を 1 問じっくり解く力に早くから時間をかけても、この学校ではあまり返ってきません。
9. この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、の観点だけ)
観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が二重に効くか」だけです。男女別学・共学の区別、入試日程の重なり、難易度・偏差値帯、通学圏は扱いません(男女・日程の注記は自動集計をそのまま写したものです)。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100)で、同じ問題が出るという意味ではありません。本校の国語は 2020 年度以前の資料で計算されているため、国語の近さは参考程度に見てください。
- 湘南学園中学校(神奈川県・共学)— 理科がもっとも近く、社会・算数も近い組み合わせです(国語は計算対象外)。理科の 4 分野を短時間で通す演習がいちばん転用しやすい相手です。
- 神奈川大学附属中学校(神奈川県・共学)— 社会・国語・算数・理科とまんべんなく近く、4 科そろって転用しやすい相手です。社会の資料読み取りがとくに二重に効きます。2027 年度は 02/02 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 横浜共立学園中学校(神奈川県・女子校)— 国語・算数が近く、国語の記述の作りが近い相手です。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
この学校を 2 科(国語・算数)で受ける場合、併願先が 4 科目校であれば、理科と社会は本校の準備とは別に立てる必要があります。
10. 資料の限界
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊のみで、入試回の表記が読み取れません。4 科がそろうことから第 1 回か第 2 回に相当すると考えられますが、どちらかは特定できません。第 3 回(国語・算数の 2 科)の問題はこの資料に含まれず、その傾向についてはここでは何も言えません。
- 国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。資料のある年は 2010・2013・2014・2015・2016・2020 の 6 年で、本文中の国語の記述は 2015・2016・2020 の 3 年を原本で確認したものに限ります。直近 6 年の形式は市販の過去問集で確認してください。国語の出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
- 原本を通しで精読したのは各科目 3 年ぶんです(算数・理科・社会が 2024〜2026、国語が 2015・2016・2020)。それより前の年について書いた回数・年度は、構成だけ数えた年の大問構成と単元の一覧から拾ったもので、設問文そのものは確認していません。「3 年連続」「3 年とも」と書いたものだけが原本で確かめた反復です。
- 算数は 2011・2012・2013 年度の資料が無く、理科は 2011 年度、社会は 2011・2012 年度の資料がありません。
- 転写データは画像からの読み取りで、式・数値・図の細部に読み落としがありえます。とくに算数の分数・単位、理科の図番号の対応、社会の統計表の数値には揺れがあります。社会は 3 年とも 1 小問ずつ、転写の乱れで内容が読み取れない設問がありました。
- 「同じ問題の使い回し」は、両年の設問文を原本で確認したものだけを書いています。数値まで同一の再出題は今回の範囲では見つかっていません。設問文がほぼ同じまま繰り返されているのは、算数の速さのグラフ選び(2025・2026)と、社会の時事川柳・国語の空欄補充といった問い方の指示文です。
- 試験時間・配点は 2027 年度の募集要項の値で、過去の年度が同じだったかは確認していません。設問ごとの配点はどの年度にも印刷されていません。
- 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果はこのページでは扱っていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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