恵泉女学園中学校 の過去問分析
恵泉女学園中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
恵泉女学園中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・回の区別なし・算数 15 年分ほか)
更新 2026-08-20。
この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都世田谷区 |
| 男女 | 女子 |
| 入試回と科目・日程 | 第 1 回 = 2 月 1 日 午後・2 科/第 2 回 = 2 月 2 日 午前・4 科/第 3 回 = 2 月 3 日 午後・2 科(2027 年度) |
| 試験時間・配点 | 2 科の回: 国語 45 分・算数 45 分(各 100 点)/4 科の回: 国語 45 分 100 点・算数 45 分 100 点・社会 30 分 70 点・理科 30 分 70 点 |
| 面接 | 3 回とも面接なし(質問カードで対応) |
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このページでわかること
このページでは、どんな問題が出るかと、家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの進め方は過去問の使い方、用語は用語集へどうぞ。
まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目すべてで、大問の座席(問題の置き場所。何番目にどの種類の問題が来るか)が固まっています。同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が毎年同じ場所に出るということです。
- 算数の大問 3 は平行四辺形 ABCD の面積比が 3 年そろい、導入文の書き出しまで同じです。国語の大問三は漢字の書き取り 5 問が 2022〜2026 の 5 年連続です。
- 一方、算数の大問 4・5、社会の全大問、理科の各分野の中の単元は毎年作り直しています。ここは山を張らず、幅を持って準備します。
家でやること 3 つ
- 算数・大問 3 の平行四辺形の面積比を 4 年分(2022・2024・2025・2026)縦に解きます。
- 算数・大問 1 の計算 3 問と、国語・大問三の漢字の書き取り 5 問を確実に取り切ります。
- 社会は 30 分で 31〜34 問、理科は 30 分で 23〜28 問という速さが本体なので、年度通しで時間を計ります。
今週やる 1 つ
- 2025 年度と 2026 年度の算数・大問 3 を並べ、変わっているのが E・F を取る辺と比の数値だけであることを目で確かめます。
注意
- 理科と社会は 2019 年度が最新の資料です。直近 6 年の形式は市販の過去問集で確認してください。
1 節. 資料の状況
ここでいう転写とは、過去問の紙面を文字データに起こしたもののことです。読めている度合いは、次の 3 語で書き分けます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びと単元の記録だけを見た年)/資料のある年(この 2 つの合計)。
| 科目 | 資料のある年 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料が無い年度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 15 年(2010・2012・2014〜2026) | 3 年(2024・2025・2026) | 12 年 | 2011・2013 |
| 国語 | 14 年(2010・2014〜2026) | 3 年(2024・2025・2026) | 11 年 | 2011〜2013(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
| 理科 | 9 年(2010・2012〜2019) | 3 年(2017・2018・2019) | 6 年 | 2011、および 2020 年度以降がまるごと無い |
| 社会 | 10 年(2010〜2019) | 3 年(2017・2018・2019) | 7 年 | 2020 年度以降がまるごと無い |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回は資料からは区別できません。この学校は 2 月 1 日午後・2 日午前・3 日午後の 3 回を実施し、1 日と 3 日は国語・算数の 2 科、2 日は 4 科です(学校の公表資料で確認)。過去問転写データは 1 年につき 1 冊ぶんしか無いため、理科・社会がある以上は 4 科を課す回のものと考えられますが、断定はしません。回ごとの違いはこの資料からは分かりません。
- 試験時間・配点は学校の公表資料の 2027 年度入試の情報で、国語 45 分 100 点/算数 45 分 100 点/社会 30 分 70 点/理科 30 分 70 点です。冊子には配点の印刷が無く、設問別の重みは語れません。
- 転写の確度は、算数・国語の精読した年が高いです。理科の精読した 3 年と社会の 2019 年度、算数の 2026 年度は、他の年より読み取りの精度が落ちる印が付いています。本文中の年度・回数はすべて設問文を確認したものに限りました。
- 理科と社会は 2019 年度が最新です。この 2 科目について書けるのは 10 年前までの話で、直近 6 年の形式は市販の過去問集で確認してほしいです。
2 節. 一番大きな結論
大問の座席(何番目にどの種類の問題が来るか)が、4 科目すべてで固まっています。 ここでいう座席の固定とは「同じ問題が出る」ことではなく、同じ種類の問題が毎年同じ場所に出るということです。
| 科目 | 座席 | 何年連続で確認できたか |
|---|---|---|
| 算数 | 大問 1 = 計算 3 問(四則計算 2+逆算 1。逆算は □ にあてはまる数を求める計算) | 2014〜2026 の 13 年 |
| 算数 | 大問 3 = 平行四辺形 ABCD の面積比 | 2024〜2026 の 3 年(2022 にも同じ書き出しの問題あり) |
| 算数 | 大問 2 = 小問集合 5〜6 問(大問=問題の大きなかたまり、小問=その中の一問) | 精読した 3 年 |
| 国語 | 大問一 = 物語文/大問二 = 説明文・論説文/大問三 = 漢字の書き取り 5 問 | 3 大問の構成は 2019〜2026 の 8 年、大問三の漢字は 2022〜2026 の 5 年 |
| 理科 | 大問 1・2 = 生物/大問 3 = 化学/大問 4 = 物理/大問 5 = 地学 | 2012〜2019 の 8 年(資料は 2019 年度まで) |
| 社会 | 最後の大問 = 公民 | 精読した 3 年(2017・2018・2019) |
とくに算数の大問 3 は、導入文の書き出しまで 3 年そろっています。「下の図の平行四辺形 ABCD において、点 E は辺〇〇上、点 F は辺〇〇上にあり、AE:E□ = 〇:〇 …」で始まり、変わるのは E・F を置く辺と比の数値だけです。設問の運びも「比を答える → 三角形の面積は全体の何倍か → 指定した図形の面積から全体を逆算」で同じです。この 1 題だけは「出る問題を覚える」に近い使い方ができます。
一方、算数の大問 4・5、社会の全大問、理科の各分野の中の単元は毎年作り直しています。社会は歴史の入口を紀行文→会話文→かるたと毎年変え、地理の入口も農業→自動車産業→自然災害と変えます。ここは山を張らず、幅を持って準備します。
過去問の使い方としては、「同じ座席を縦に解く」と「時間の使い方を身につける」の二本立てになります。算数の大問 1・大問 3、国語の大問三、理科の分野配置は縦に積めます。社会は 30 分で 31〜34 問という速さが本体なので、年度通しで時間を計るのがよいです。
科目横断の要点
| 科目 | 形式の固まり方 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 大問 5・小問 18〜23。記述ゼロ、選択もほぼゼロで全問が答えのみ。図のある小問が 4 割強 | 大問 1・2・3 の座席が固定。大問 4(数え上げ・規則性)と大問 5(速さ・食塩水)は毎年作り直し | 大問 3 の平行四辺形の面積比を 4 年分縦に。次に大問 1 の計算 3 問と食塩水 |
| 国語 | 大問 3・小問 18〜21。選択 37〜52%・記述 17〜26%・短答(語句や数値を短く答える形式)24〜37% | 物語文+説明文+漢字の 3 題が固定。説明文は自然科学かことばの題材が続く | 気持ちの記述と「どういうことですか」の言いかえ。漢字の書き取り 5 問は確実に |
| 理科 | 大問 5・小問 23〜28。記号選択が主軸(選択 57〜79%)で、説明を書かせる設問はごく少ない | 生物 2 題・化学 1 題・物理 1 題・地学 1 題の配分が 8 年不変。導入文が長く、その場で読ませる題材が入る | 生物 2 題ぶんの厚み(植物・人体)。次に気象と電気。実験の条件をそろえる読み方 |
| 社会 | 大問 3〜4・小問 31〜34。選択と短答が半々、記述 0〜2 問 | 座席はゆるい。素材の見せ方(紀行文・会話文・かるた・地図 2 枚)を毎年変える | 漢字で書く力と図版の識別。「誤っているものを選ぶ」設問への構え |
3 節. この学校らしさが出る場所
- 理科と算数に、この学校の名前を思わせる生徒が登場します。理科の設問文に出てくる生徒の名前は「恵さん」(2018 大問 1)、「泉さん」(2018 大問 4)、「めぐみさん」「いづみさん」(2019 大問 2・3・4)。算数の大問 5 でも「恵さん」がハイキングをします(2024)。校名の 2 文字をそのまま人物名にしている作りが、複数年・複数科目で確認できます。
- 理科の生物が 2 題という配分です。5 大問のうち 2 題が生物で 8 年間固定されています。題材も、カタクリの花と林内の明るさ(2017)、葉の蒸散実験(2018)、ドングリの子葉と度数分布(2019)と、身近な植物を観察する視点から入るものが多いです。植物への関心が問題文の選び方に出ているように見えます。
- 国語の説明文が「自然科学かことば」に寄ります。植物(2020 田中修)、生きもののウソ(2024 森由民)、科学の方法(2025 元村有希子)、AI と思考力(2026 今井むつみ)、レトリック(2018 瀬戸賢一)、新聞の読み方(2019 齋藤孝)、持続可能性(2023 工藤尚悟)。理科と国語で関心が地続きになっているように見えます。
- 社会が「自分はどうするか」を書かせます。 2018 は「戦争にまきこまれた子どもたちを助けるために、今の自分にはどんなことができますか」、2019 は「関心を持っている国とその理由」を、設問文の中で自校の教育目標に触れながら書かせます。2019 にはもう 1 問「地産地消と温暖化防止はどう結びつくか」があります。知識の再生ではなく、世界の出来事と自分をつなぐ書き方を求める設問が、精読した年に複数あります。
- 国語の物語文が、居場所に迷う子・家族の中で揺れる子を主人公にします。保健室登校の中学 2 年生(2024)、家族との関係に苦しむ高校 2 年生(2025)、三つ子の一人として母への贈り物を探す小 1(2026)。孤立・和解・家族が繰り返し題材になっています。
- 算数がその年の西暦を数に使います。「2024 の約数の個数」「20.24 × 12 + 2.024 × 80 − 20 × 0.24」(ともに 2024)。数の性質と計算の枠に、その年の年号を仕込む遊びが入ります。
- 社会の入口が毎年変わります。『おくのほそ道』の現代語訳(2017)、横浜の資料館を訪れた 2 人の会話(2018)、歴史かるたの絵札と読み札(2019)、1910 年と 1993 年の地図の読み比べ(2019)、『あたらしい憲法のはなし』の目次(2019)。資料を読ませてから設問に入る作りが徹底しています。
4 節. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は 8 節のロードマップを参照してください。
各項目の根拠は 5 節(科目別の詳細)を参照してください。(確認: 〜20XX 年度)は、その施策の根拠が確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 算数・大問 3 の平行四辺形の面積比を 4 年分(2022・2024・2025・2026)縦に解く(確認: 〜2026 年度)。E・F の取り方と比だけが変わります。「延長線を引いて相似を作る → 比を面積比に移す → 全体を逆算」の手順を体に入れます。この学校で最も同じ時間で点になりやすい 1 題です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 3 問(確認: 〜2026 年度)。分数と小数の混在、帯分数、{ } を含む逆算が毎年そろいます。3 問で 15 点前後になる配点感なので、時間を掛けてでも確実に。ここを落とすと取り返しにくいところです。あわせて数の性質(約数の個数・素数・倍数条件)を、大問 2 の小問として即答できる状態にしておきます。
- [毎日 10 分] 国語・大問三の漢字の書き取り 5 問(確認: 〜2026 年度)。2022〜2026 の 5 年連続で同じ座席・同じ導入文です。送り仮名つきの語(修める・供える・株)まで、5 問セットで毎日。
- [毎日 10 分] 国語・気持ちの記述と「どういうことですか」の言いかえ(確認: 〜2026 年度)。3 年とも大問一に 1〜3 問あります。40 字前後で「出来事 → 受け取り方 → 気持ち」の 3 段にまとめます。言いかえは傍線部の指示語・比喩を本文の言葉で置きかえ、解答欄の書き出し・文末が決められている形式に慣れておきます。
- [週 1 回] 国語・説明文とその周辺(確認: 〜2026 年度)。自然科学とことばを題材にした説明文(擬態・科学の方法・AI と思考)を読む量を増やし、たとえ話の役割を言葉にする練習を添えます。正誤を A・B で判定する練習(選択肢 1 つずつを本文と照合し、どこが違うかを指で押さえる)と、語彙(四字熟語・慣用句・擬態語・副詞・熟語の意味)を選択肢で見分けられる程度に、本文の表現の説明(比喩・体言止め・視点・会話文の役割)を選択肢の言い回しごと覚えるところまで。
- [週 1 回] 算数・食塩水と速さと数え上げ(確認: 〜2026 年度)。食塩水は 2024(蒸発させて混ぜる)・2025(容器 A〜C の操作を逆にたどる)・2026(食塩を加える)と 3 年連続で大問または小問に入ります。蒸発・食塩の追加・容器間のやりとりまで一通り。速さは上り下りで速さが変わる(2024)、バスが往復して 2 グループを運ぶ(2026)を線分図に直す練習を。数え上げは小さい数で表を作り、増え方の規則を言葉にしてから大きい数に飛ばします(2024 大問 4・2026 大問 4)。
- [週末 60 分] 理科・生物 2 題ぶんの厚みと実験の読み方(確認: 〜2019 年度)。植物(葉・花・種子・蒸散・光合成)と人体(消化・血液の流れ・誕生)を実験の手順つきで。この学校は理科の 4 割が生物です。次に「どれとどれを比べれば何が言えるか」を自分の言葉で言う練習(2018 大問 1・2019 大問 3 がそのまま練習になります)、気象(気温・湿度・台風・アメダス・雨の降り方。地学の座席で最も出ています)、電気(かん電池と豆電球のつなぎ方、明るさの比、発光ダイオード。物理の座席の主役)、溶解度と燃焼(表から読む再結晶、燃やす前後の重さの関係)。「二つ選び」「すべて選び」「正しくないもの」を毎回声に出して確認する習慣も。
- [週末 60 分] 社会・書く力と資料の読み(確認: 〜2019 年度)。人名・地名・県名・条約名・制度名を意味とセットで漢字で書けるようにします(短答の 8 割方に漢字指定が付きます)。図版の識別(仏像・屏風絵・浮世絵・絵巻、都道府県の形、国旗)は、教科書と資料集の写真を「名前が言える」状態に。「誤っているものを一つ選び」は 4 つの選択肢を 1 つずつ○×判定する癖をつけます(精読した 3 年で毎年 3〜5 問。選択肢は時代がずれているだけ、地域がずれているだけ、という作りが多いです)。統計表・グラフから県や国を当てる(農業産出額・工業出荷額・貿易相手国・人口・気温)、公民は憲法・三権分立・選挙・国際機関を最後の大問向けに固める、前年 1 年間のニュースを環境・国際・選挙の 3 つに分けて整理する、自分の考えを「〜だから、〜すればよい」の形で理由と行動を分けて 2〜4 文で書く(地産地消と温暖化、国際協力、平和)まで。
5 節. 科目別の詳細
5-1. 算数(45 分・100 点・大問 5・小問 18〜23)
原本で設問文まで精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。大問の並びと単元の推移は 2010〜2026 の 15 年分の記録も参照しました。
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024(23 問) | 計算 2 問+逆算 1 問 | 小問集合 6 問(2024 の約数の個数/さいころの積が 6 の倍数/正方形に内接する円/食塩水を蒸発させて混ぜる/正六角柱の仕切りと水) | 平行四辺形 ABCD の面積比(AE:ED=3:2、DF:FC=2:1、延長線との交点 H) | 場合の数(バスケットボールの 2 点・3 点シュートで合計得点を作る順番) | 速さ(ハイキング。上りは平地の 2 割減・下りは 2 割増の設定で 3 つの道を比較) |
| 2025(22 問) | 計算 2 問+逆算 1 問 | 小問集合 6 問(売買損益/長方形と正方形の辺の比 3:4/自転車と電車の運行間隔/1.4 で掛けても割っても整数/直角三角形の回転移動) | 平行四辺形 ABCD の面積比(AE:EB=3:1、BF:FC、交点 G・H) | 立体の積み上げの規則性(3 番目・5 番目・95 番目の表面積、8 の倍数になるのは何個) | 食塩水(容器 A・B・C にくみ出して移す操作 1〜3 を逆にたどる) |
| 2026(18 問) | 計算 2 問+逆算 1 問 | 小問集合 5 問(容器と水の重さ/一桁の素数 4 枚のカード/円とおうぎ形の言葉での説明/立方体の切り口/食塩を加える) | 平行四辺形 ABCD の面積比(AE:ED=1:1、点 F は辺 DC 上、五角形 EGHFD の面積) | 立体の辺をたどるアリの経路の場合の数 | 速さ(野球部 18 人をバスと徒歩に分けて練習場へ運ぶ・出会いと引き返し) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
この学校の算数は、大問 5 題の並びが動きません。精読した 3 年ではっきりしているのは次の 3 か所です。
- 大問 1 は計算 3 問(四則計算 2 問+□を求める逆算 1 問)です。導入文は 2024「次の □ にあてはまる数を求めなさい。」、2025・2026 も同文。この座席は 2014〜2026 の記録でも 13 年連続で計算から始まっています。
- 大問 3 は平行四辺形 ABCD の面積比です。導入文の書き出しが 3 年とも「下の図の平行四辺形 ABCD において、点 E は辺〇〇上、点 F は辺〇〇上にあり、AE:E□ = 〇:〇 …」で、変わるのは E・F を取る辺と比の数値だけ。設問の運びも「①比を最も簡単な整数の比で ②三角形の面積は平行四辺形の何倍か ③指定した四角形(五角形)の面積が □ cm² のとき平行四辺形全体の面積」で 3 年そろっています。2022 年度にも同じ書き出しの平行四辺形の問題があることが記録に残っており、少なくとも 2022・2024・2025・2026 の 4 回はこの座席に同じ作りの問題が座っています。
- 大問 2 は小問集合 5〜6 問です。単元は毎年入れ替わりますが、食塩水の濃度が 3 年連続でこの枠に入っています(2024 蒸発させて混ぜる/2025 は大問 5 が食塩水/2026 食塩を加える)。
一方、大問 4 と大問 5 は毎年作り直しています。大問 4 は場合の数(2024・2026)と規則性(2025)、大問 5 は速さ(2024・2026)と食塩水(2025)で入れ替わります。ただし「速さか食塩水のどちらかが最後の大問に来る」ことは 3 年とも共通で、記録上も速さは 2024・2026 のほか 2012・2016〜2020 に、食塩水は 2021〜2023・2025 に大問として現れています。
問われ方
- 答えのみです。式や説明を書かせる設問は精読した 3 年でゼロ。ただし 2025 大問 4 (2) は「求め方を次のように考えました。ア・イ に入る数を答えなさい」と、用意された解法の途中の数を埋めさせる形になっています。2026 大問 2 (3) は「ア・イ に最もふさわしい言葉を入れて文章を完成させなさい」で、円とおうぎ形の関係を言葉で言い当てます。数値だけでない解答欄がまれに混じります。
- 大問 3 の面積比は「比 → 何倍 → 実際の面積」の 3 段です。最後に必ず実数値(38 cm²・24.9 cm²・47 cm²)が与えられて全体を逆算させます。
- 大問 5 は設定を丁寧に読ませる長文です。2024 は坂の上り下りで速さが 2 割減・2 割増と決められ、2026 はバスが往復して 2 グループを運びます。条件を図に描き直せるかで差がつく作りに見えます。
- 大問 4 は「小さい場合を数え上げて規則を見つけ、大きい数に適用する」構成が 3 年とも共通です(2024 は 7・8・9 点 →20 点、2025 は 3 番目・5 番目 →95 番目、2026 は経路の秒数を伸ばす)。
5-2. 理科(4 科の回で 30 分・70 点・大問 5・小問 23〜28)
この科目の資料は 2019 年度で止まっています(過去問転写データに載っているのは 2010〜2019 の 9 年分)。原本で設問文まで精読したのは 2017・2018・2019 の 3 年です。以下はその 3 年と、2010〜2019 の記録に限った話で、直近 6 年の形式は市販の過去問集で確認してほしいです。
年度×大問の題材表(2017〜2019)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017(28 問) | カタクリの花と林内の明るさ(生物) | 海の食べる・食べられる関係と外来生物(生物) | 水の特殊な性質と冬の池(4℃ で最も重い) | 電球と乾電池の回路 6 通りの明るさ比べ | 気象観測(気温の測り方・晴れと雨のグラフ・湿度計算) |
| 2018(23 問) | 葉のはたらき(油を浮かせた試験管 4 本の蒸散実験) | ヒトの誕生と心臓(たいばん・4 つの部屋) | 天然ガスの液化と燃焼・重さの保存 | ふりこ時計と 1 秒の決め方・メトロノーム | 火山(火山灰の鉱物・火山の形・地熱発電) |
| 2019(28 問) | ヒトのからだ(だ液の実験・臓器の順) | ドングリと子葉・発芽(度数分布の読み) | ミョウバンの溶解度と再結晶 | 停電と発電・かん電池のつなぎ方・発光ダイオード | 台風(風向き・アメダス・雨の降り方の順) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
大問 5 題の分野の並びが 8 年間動いていません(2012〜2019)。
| 座席 | 分野 | 確認できた年数 |
|---|---|---|
| 大問 1 | 生物 | 2012〜2019 の 8 年連続 |
| 大問 2 | 生物 | 2012〜2019 の 8 年連続 |
| 大問 3 | 化学(ものの燃え方・水よう液・熱と状態変化) | 精読した 3 年ともこの座席 |
| 大問 4 | 物理 | 2013〜2019 の 7 年連続 |
| 大問 5 | 地学 | 2012〜2019 の 8 年連続 |
生物が 2 題で物理・化学・地学が 1 題ずつ、という配分がこの学校の特徴です。精読した 3 年でも 生物 2・化学 1・物理 1・地学 1 が保たれています。大問の分野が分かっている以上、演習は分野を指定して縦に積めます。
分野の中の単元は毎年入れ替わります。生物は植物(2016・2017・2018 の葉と花)と人体(2015・2018・2019)と生態系(2010・2012・2017)が回り、地学は気象(2016・2017・2019)と地層・火山(2013・2018)と天体(2014 星座・2015 月)が回ります。物理は電気系(2017・2019)とふりこ・ばね・てこ・滑車(2012・2014・2018)です。
問われ方
- 記号選択が主軸です。精読した 3 年で選択が 57%・57%・79%、残りはほぼ短答。説明を書かせる設問は 3 年で 1 問だけです(2017 大問 1 問 4(1)「林内の明るさが林外の 20% 以下になるのはなぜですか。説明しなさい」)。
- 「二つ選び」「すべて選び」「正しくないものを一つ選び」が毎年混じります(2017 大問 1 問 2・大問 4 問 2、2018 大問 2 問 2・大問 5 問 4、2019 大問 2 問 3・大問 1 問 2(4))。一つだけ選ぶ設問と同じ調子で読むと落とします。
- 順番に並べかえる設問が 3 年ともあります(2017 食べる・食べられるの順、2019 口からこう門までの臓器の順、2019 台風の雨の降り方の順)。
- 実験の条件をそろえる考え方を問う設問が多いです。2018 大問 1 は試験管 (1)〜(4) の結果を組み合わせて「どの 2 本を比べれば何が言えるか」を空欄に番号で入れさせます。2019 大問 3 は「A の考えと B の考えをたしかめるには、どのビーカーを数日置けばよいか」と実験を選ばせます。
- 導入文が長く、その場で読んで考えさせる題材が入ります(2017 の「水は 4℃ で最も重い」、2018 の天然ガスの液化、2018 の 1 秒の定義)。知らない話でも文中に説明があるので、あわてず読み切ります。
- 会話文の形式が使われます(2019 大問 4 は「めぐみ」「いづみ」の会話から発電と回路へ)。
5-3. 社会(4 科の回で 30 分・70 点・大問 3〜4・小問 31〜34)
この科目の資料も 2019 年度で止まっています(載っているのは 2010〜2019 の 10 年分)。原本で設問文まで精読したのは 2017・2018・2019 の 3 年です。直近 6 年の形式は市販の過去問集で確認してほしいです。
年度×大問の題材表(2017〜2019)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2017(3 大問・34 問) | 『おくのほそ道』の現代語訳を読む歴史(15 問。 松尾芭蕉・元禄文化・日光東照宮・ 平泉・和歌集・2016 年の伊勢志摩サミット) |
中部・九州 5 県の農業(13 問。 筑紫平野の二毛作・いちごの品種・ シラス台地・統計表からの県当て) |
参議院選挙をめぐる先生と生徒の会話(6 問。 少子高齢化・社会保障費・増税・憲法) |
— |
| 2018(3 大問・31 問) | 横浜の資料館を訪れた 2 人の会話(13 問。 日米修好通商条約・出島・ポツダム宣言・ 関東大震災・南蛮貿易) |
自動車産業から貿易・環境へ(11 問。 豊田市・鉄鉱石の輸入相手国・中小工場の割合・ 四大公害病・ハイブリッド車) |
子どもの権利条約と国際協力(7 問。 ユニセフ・国連本部・ロヒンギャと難民・ NGO・憲法の基本的人権) |
— |
| 2019(4 大問・33 問) | 歴史かるたの絵札と読み札 A〜F(14 問。 織田信長・蘇我氏・平等院・鎌倉〜室町・ 鑑真と唐・日露戦争の戦費グラフ・並べかえ) |
2018 年の自然災害と地球温暖化(10 問。 パリ協定・猛暑日の都道府県表・ フェーン現象・COP・地産地消) |
1910 年と 1993 年の同じ場所の地図の読み比べ(2 問。塩田の変化) | 『あたらしい憲法のはなし』の目次(7 問。 三権分立・違憲審査・2018 年ノーベル平和賞・ 内閣・地方自治) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
算数・理科ほど座席は固まっていません。精読した 3 年で共通しているのは、流れが「長い歴史の大問 → 地理(産業・環境)の大問 → 公民・国際の大問」の順であること、そして最後の大問が公民であること(2017 大問 3、2018 大問 3、2019 大問 4)です。10 年分の記録でも最後の大問は三権分立・地方自治・憲法・財政・人口問題など公民系が多いです。
一方で、大問の中身は毎年作り直しています。歴史の入口は紀行文(2017)→会話文(2018)→かるた(2019)と毎年変え、地理の入口は農業(2017)→自動車産業(2018)→自然災害(2019)と変わります。時代や地域を「素材の見せ方」ごと入れ替える作りなので、単元を絞り込んで山を張る使い方には向きません。
小問数は 31〜34 問で 3 年ともほぼ同じです。30 分でこの数なので、1 問 1 分弱の速さがいります。
問われ方
- 記号選択と短答が半々です(2017 選択 62%・短答 38%、2018 選択 48%・短答 45%、2019 選択 64%・短答 30%)。
- 「誤っているものを一つ選び」が非常に多いです。2017 は 5 問、2018 は 3 問、2019 は 4 問。正しい選択肢を見つける読み方ではなく、4 つとも検算する読み方が要ります。
- 「漢字で答えなさい」の指定が毎年たくさん出ます。人名(松尾芭蕉・徳川家康・織田信長)、条約名、県名、地名、語句(漢字 3 文字・漢字 2 文字・漢字 1 文字の指定つき)。ひらがなで書いたら×になる設問が並ぶので、書ける漢字の量がそのまま点になります。
- カタカナ・ひらがなの字数指定もあります(2017「カタカナで」=サミット、2018「ひらがな 3 文字で」、2019「アルファベット 3 文字+数字」=COP24)。
- 図版から選ばせる設問が歴史に必ず入ります(2017 は屏風絵・浮世絵から元禄期のものを選ぶ、仏像の写真から選ぶ/2019 は絵画資料 4 点から出来事を選ぶ、都道府県の形を選ぶ、国旗を選ぶ)。教科書の写真・図版を見て覚えているかが直接問われます。
- 統計表・グラフの読み取りが地理に必ず入ります(2017 は 5 県の耕地面積あたり農業産出額の表、2018 は輸出相手国の円グラフ・人口ピラミッド、2019 は猛暑日の都道府県表・戦費のグラフ)。
- 並べかえが歴史に入ります(2018 中国と日本の関係を年代順、2019 かるた A〜F を時代順に並べたときの位置)。
- 記述は年 0〜2 問で、字数指定なしです。2018 は「戦争にまきこまれた子どもたちを助けるために、今の自分にはどんなことができますか」、2019 は「地産地消と温暖化防止はどう結びつくか」と「関心を持っている国とその理由」。知識の再生ではなく、自分の考えを筋道立てて書かせる設問です。
5-4. 国語(45 分・100 点・大問 3・小問 18〜21)
原本で設問文まで精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。大問の並びは 2010〜2026 の 14 年分の記録も参照しました。
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 年度 | 大問一(物語文) | 大問二(説明文・論説文) | 大問三 |
|---|---|---|---|
| 2024(18 問。選択 9・短答 6・記述 3) | 高柳克弘『そらのことばが降ってくる 保健室の俳句会』。保健室登校の中学 2 年生ソラと、俳句好きのハセオ | 森由民『ウソをつく生きものたち』。ベイツの擬態の発見・シロオビアゲハ | 漢字の書き取り 5 問(セッセイ・オサめる・ミッセツ・ゼンショ・ジュンエン) |
| 2025(19 問。短答 7・選択 7・記述 5) | 宇佐見りん『くるまの娘』。高校 2 年のかんこと、家を出た兄・祖父母の家から通う弟、母との暮らし | 元村有希子『カガク力を強くする!』。「科学的」とは何か・追試・証明の責任 | 漢字の書き取り 5 問(コウソウ・チョゾウ・ホウリョウ・ショウフク・ソナえる) |
| 2026(21 問。選択 11・記述 5・短答 5) | 白石睦月『母さんは料理がへたすぎる』。小 1 の三つ子の一人・透が母の日に山菜「シオデ」を探す | 今井むつみ『AI にはない「思考力」の身につけ方』。ChatGPT の計算・流暢性・生きた知識 | 漢字の書き取り 5 問(シンエン・セイヨウ・ユケツ・ゾウカン・切りカブ) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
大問 3 題の並びが動きません。
- 大問一は物語文(子どもや十代を主人公にした小説)です。精読した 3 年とも、冒頭に「〇〇は中学二年生の男の子です」のような登場人物と状況の説明文が数行付いてから本文が始まります。この設定説明は 3 年とも同じ書き方です。
- 大問二は説明文・論説文です。生きもの・科学・ことばを題材にしたものが続きます。出典の記録では 2015 の生態学、2018 のレトリック、2019 の新聞、2020 の植物、2023 の持続可能性、2024 の擬態、2025 の科学論、2026 の AI と、「自然科学かことば」に寄った説明文が繰り返し選ばれています。
- 大問三は漢字の書き取り 5 問です。「次の(1)〜(5)の文のカタカナを漢字に改めなさい」という導入文が 3 年とも同文で、この座席は 2022〜2026 の 5 年連続。読みではなく書き取りだけで、送り仮名のある語(オサめる・ソナえる・切りカブ)が毎年 1〜2 問混じります。
3 大問の構成そのものは 2019 年度から 2026 年度まで 8 年続いています(それ以前は物語文+説明文の 2 大問の年が多いです)。
問われ方
- 記号選択が主軸ですが、記述も毎年 3〜5 問入ります。3 年の比率は 選択 50%・52%・37%、記述 17%・26%・24%。選択と記述の両方で得点する必要がある科目です。
- 記述は 3 種類にはっきり分かれます。
- 気持ちの説明(「このときの〇〇の気持ちを説明しなさい」)— 2024 大問一(8)、2025 大問一(3)(8)、2026 大問一(1)(5)。毎年 1〜3 問。
- 内容の言いかえ(「〜とはどういうことですか」「『現実』とはどういうことですか」)— 3 年とも大問一・大問二の両方にあります。
- 理由の説明(「筆者はなぜ『』をつけたのですか」2025 大問二(4))。
- 字数指定つきの記述があります(2024「四〇字以内」、2025「二〇字以内」「四〇字以内」「五〇字以内」)。一方で字数指定なしの「説明しなさい」も同じ年に混じります。指定の有無を毎回確認する必要があります。
- 「解答欄に合うように」という条件が 2025・2026 に複数あり、文末や書き出しが決められています(2026 大問二(3)「両者の違いを解答欄に合うように説明しなさい」)。
- 正誤を A・B で答えさせる設問が 2024・2025 にあります(2024 大問一(7) 本文の表現について 5 つの記述を A/B で判定、2025 大問一(6)・大問二(5) も同じ形)。1 問の中に 4〜5 個の判断が入るので、実質の負荷は大きいです。
- 表現・構成についての設問が大問一に毎年入ります(2024(7) 比喩や描写の説明、2026 問六 抜けている一文を【1】〜【4】のどこに戻すか、2026 問九 表現の説明で正しくないものを選ぶ)。
- 語彙の設問が独立して出ます(2026 問七 四字熟語・慣用句「七転び八起き/山あり谷あり」から選ぶ、2026 大問二(1)「流暢」を正しく使っている文を選ぶ、2024 大問一(5) 共通してあてはまる語を書く、2026 問三 擬態語・副詞の空欄補充)。
- 大問二は本文中の実例をどう読むかを問う設問が目立ちます(2024「筆者が『ロシア寿司』を用いるねらい」、2026「うどん作りの達人の違和感はどのようなものか」)。たとえ話の役割を言葉にする練習が要ります。
6 節. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
周期が上限に達しているものを 4 科目まとめて挙げます。最終確認年度は、その単元が出たことを確認できている最後の年度です。
| 科目 | 単元・設問の種類 | 出題が記録されている年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量とグラフ | 2014・2015 | 2015 | 10 年以上空いています。水そうの形が変わるものは大問 4 の候補 |
| 算数 | 論理・推理 | 2020・2021 | 2021 | 2 年続いたあと 5 年空き |
| 算数 | 売買損益 | 2019・2021・2025(大問 2 の小問) | 2025 | 大問としては 2021 が最後 |
| 算数 | 立体図形(切断・展開) | 2017・2023・2025・2026(小問) | 2026 | 大問 4 に入ると計算量が増える |
| 算数 | 角度 | 2012・2016・2018・2020 | 2020 | 2020 以降は大問 2 の小問枠でも確認できていない |
| 算数 | 集合・約束記号 | 2014 | 2014 | 長く出ていない |
| 国語 | 抜き出し | 2022 | 2022 | 直近 3 年では確認できていない |
| 国語 | 短歌・俳句そのものの設問 | 2019・2025(主語を答える設問として) | 2025 | 2024 は俳句を題材にした小説が本文だったが、韻文の設問は出ていない |
| 国語 | 同音異義語・同訓異字 | 2018 | 2018 | 大問三が書き取りに固まってからは出ていない |
| 国語 | 語句の意味を単独で問う | 2021・2026 | 2026 | 5 年空いて戻った |
| 国語 | 批判的な読み(本文への反論を考える) | 2015 | 2015 | 長く空いている |
| 理科 | 月 | 2015 | 2015 | 大問としては 1 回のみ。長く空いている。地学の座席は近年気象が続いていた(資料は 2019 年度まで) |
| 理科 | 星・星座 | 2014 | 2014 | 同上 |
| 理科 | 地震・火山 | 2012・2018 | 2018 | 6 年周期 |
| 理科 | 浮力・密度 | 2013 | 2013 | 長く空いている |
| 理科 | 音 | 2016 | 2016 | 単発 |
| 理科 | 気体の性質 | 2010・2012 | 2012 | 2013 以降は燃焼・溶解度に置き換わっている |
| 理科 | こん虫 | 2014・2016 | 2016 | 2017 以降は植物・人体が続く |
| 社会 | 地形図の読図 | 2016・2019 | 2019 | 3 年周期で来ていた。2019 は 2 問だけの小さな大問だった |
| 社会 | 世界地理を独立の大問に | 2010・2011 | 2011 | 以降は他の大問の中の小問に散っている |
| 社会 | 財政・税を大問に | 2016 | 2016 | 2017 以降は小問として登場 |
| 社会 | 交通・通信網 | 2012 | 2012 | 長く空いている |
| 社会 | 水産業 | 2016 | 2016 | 農業に比べて出番が少ない |
| 社会 | 地方自治 | 2011・2019 | 2019 | 8 年空いて戻った |
※理科・社会の資料は 2019 年度までなので、この 2 科目の「空き年数」は 2020 年度以降が分からないまま数えています。参考程度にしてください。
7 節. 形式面の注意
4 科目に共通すること
- 作図は精読した年では確認できていません(算数の記録には作図ありと残りますが、精読した 3 年では出ていません)。理科の作図の設問も精読した 3 年で確認できていません。
- 円周率の指定・解答欄への単位の印字は転写からは読み取れませんでした。市販の過去問集で確認してほしいです。
- 前年の出来事が社会に毎年 1〜2 問、理科にも入ります(2019 理科の大問 4 は、前年の地震・台風による停電から発電の話に入ります)。社会は 2017 が 2016 年の伊勢志摩サミット、2018 がロヒンギャ問題とアメリカの国境の壁、2019 が 2018 年のノーベル平和賞・COP24・西日本豪雨と猛暑です。
- 理科・社会とも「誤っているもの」「正しくないもの」「二つ選び」「すべて選び」が毎年混じります。一つだけ選ぶ設問と同じ速さで読むと落とします。
算数
- 45 分・100 点、大問 5・小問 18〜23 問。1 問あたり 2 分前後で、大問 3 と大問 5 に時間を残す配分になります。
- 記述・説明の要求は無し。選択肢の設問も 2025 大問 2 (5)① の 1 問だけで、ほぼ全問が短答です。
- 図のある小問が全体の 4 割強。平行四辺形・立方体・正六角柱・回転移動など、与えられた図に自分で線と記号を書き足す場面が多いです。
- 2024 は「2024 の約数の個数」、2025 は「20.24 × 12 …」のようなその年の西暦を数に使う設問が計算・数の性質の枠に入ります(2024 大問 1 (2)・大問 2 (1))。
国語
- 45 分・100 点、大問 3・小問 18〜21 問。本文が 2 題あり、読む量は多いです。大問三の漢字 5 問は確実に取れるので、時間が無くなる前に先に片づけるのが安全です。
- 記述の解答欄は行数(またはマス)で決まっており、字数指定のある年・ない年が混在します。
- 漢字は書き取りのみで、読みの設問は精読した 3 年で出ていません。送り仮名つきの語が毎年 1〜2 問。
- 図やグラフは入りません。
- 選択肢は 4 つ(ア〜エ)が基本で、「すべて選び」(2026 問七)「それぞれ選び」(2026 問三)も混じります。
理科
- 4 科の回で 30 分・70 点。小問 23〜28 問なので 1 問 1 分強です。読む量が多いぶん、選択肢の消去を速くする必要があります。
- 計算は湿度(2017 大問 5 問 3)、溶解度(2019 大問 3)、明るさの倍率(2019 大問 4 問 3)のように、表・グラフから読んだ値を式に入れる形です。桁指定・単位指定の書きぶりに注意します。
- 文字種の指定があります(2019「カタカナ 4 文字で」=アメダス、2018「漢字で答えなさい」)。
社会
- 30 分・70 点・小問 31〜34 問。読む資料(紀行文・会話文・かるた・目次・地図 2 枚)が長いので、先に設問を見てから資料に戻る進め方が要ります。
- 記述の解答欄は数行。字数指定は付きません。
- 地図・写真・グラフのある小問が全体の 3 割前後です。
- 漢字指定が非常に多いです。「漢字で答えなさい」「漢字 3 文字で」「漢字 2 文字で」「漢字 1 文字で」に加え、「カタカナで」「ひらがな 3 文字で」「アルファベット 3 文字」もあります。
8 節. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | ①計算の正確さ——分数と小数の混じった四則計算、□を求める逆算。この学校の算数は 13 年間ずっと大問 1 が計算 3 問で、ここが崩れると先がありません。②図形の基礎——平行四辺形・三角形の面積、比の入口。③物語を読んで登場人物の気持ちを一言で言う。④漢字を「書く」練習(この学校の漢字は読みではなく書き取りだけ)。⑤生きものへの興味を絶やさない(理科の 4 割が生物)。時間を計る演習はまだ不要です。 |
| 小 5(幅) | 一週間の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日の 15 分は ③社会の都道府県・人名・条約名を漢字で書ける状態にすることと、④国語の記述を「30〜50 字で書く」形に慣れることに割り当て、週末の 60 分を ①算数の一巡と ②理科にあてます。①算数は相似・面積比・食塩水・速さ・場合の数・規則性を、この順で一巡(相似・面積比は受験用教材の単元)。とくに三角形の相似から面積比へつなぐ流れを、この学校の大問 3 の下ごしらえとして厚く。②理科は生物(植物・人体・生態系)を先に、次に気象・電気・水よう液(ただし理科は 2020 年度以降の資料がありません → 10 節)。③社会は図版(仏像・屏風絵・浮世絵)と名前を結びつけるところまで(ただし社会も 2020 年度以降の資料がありません → 10 節)。④国語は説明文の量を増やします。この学校は社会と理科の中身を毎年作り直すので、全分野をひととおり学び終える作業はこの学年が本体になります。 |
| 小 6(仕上げ) | 4 節の 8 項目。夏以降、算数の大問 3 と大問 1 は年度をまたいで縦に、社会と理科は年度通しで時間を計って解きます。社会は 30 分で 31〜34 問、理科は 30 分で 23〜28 問という速さがそのまま壁になります。国語は大問三の漢字を先に片づけてから本文に入る順番を固定します。 |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差が出るのは小 5 での全分野の一巡の広さと、小 4 からの「書く」量です。算数は座席が固定なので小 6 で集中的に詰められますが、社会は毎年素材を変え、短答のほとんどに漢字指定が付きます。国語も記述が毎年 3〜5 問、漢字は書き取りだけ。手で書いて覚える科目(社会の用語・国語の漢字・国語の記述)に小 4 から時間を割いておくと、小 6 で算数の大問 3 と大問 5 に時間を回せます。逆に、計算と漢字を後回しにすると、小 6 の秋に両方をやり直すことになり、この学校でいちばん確実な得点源(算数の大問 1、国語の大問三)が仕上がらないまま本番を迎えやすくなります。
9 節. この学校と併願するなら
観点は過去問演習が二重に効くかどうかだけです。難易度・偏差値帯・通学圏・入試日程の有利不利は扱いません(男女と日程の重なりは併願候補表の注記をそのまま載せます)。同じ問題が出るという意味ではありません。
- 香蘭女学校中等科(東京都・女子校): 4 科すべてが近く、全候補で総合の近さが最も高い学校です。とくに国語と社会で、国語の記述と選択の混ざり方、社会の小問数の多さが似ています。
- 横浜女学院中学校(神奈川県・女子校): 物語文+説明文の組み立てと、資料を読ませてから問う社会が近いです。2027 年度は 02/01・02/02・02/03 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 晃華学園中学校(東京都・女子校): 4 科が満遍なく近く、理科の分野の組み立てが比較的近いです。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
数字は科目ごとの「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置の単元の一致・設問文の言い回しの近さ」から出したもので、100 に近いほど出題の組み立てが近いという意味です。
この学校の第 1 回と第 3 回は 2 科の入試です。併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
10 節. 資料の限界
- 入試回が特定できません。この学校は 3 回入試を実施していますが、過去問転写データは 1 年につき 1 冊ぶんしか無く、冊子に回の表記も見当たりませんでした。理科・社会がある年があることから 4 科を課す回のものと考えられますが、断定はできません。2 科の回の算数・国語がこれと同じ作りかどうかは分かりません。
- 理科と社会は 2019 年度が最新です。 2020 年度以降の冊子が資料に無いため、この 2 科目について書いたことはすべて 10 年前までの話です。分野の座席(生物 2・化学 1・物理 1・地学 1)が今も続いているかは確認できていません。必ず市販の過去問集で直近を確認してほしいです。
- 国語は 2011〜2013 年度の資料がありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。出典の記録でも、2022 年度は大問二、2023 年度は大問一の出典が残っていません。
- 算数は 2011・2013 年度の資料がありません。
- 2026 年度の算数・大問 4 は、設問文が転写されていません(数値の断片だけが残っています)。アリが立体の辺をたどる場合の数であることは導入文から読めますが、(1)〜(3) が何を問うているかは分からないため、分析には使っていません。
- 2026 年度の国語は、小問番号の付け方が転写の中で 2 通り混ざっています((1)(2)… と 問三・問六・問七・問九)。小問の数と内容は読めますが、実際の設問番号は市販の過去問集で確認してほしいです。
- 転写の読み取り精度が他の年より落ちる印が付いているのは、算数の 2026 年度、理科の精読した 3 年すべて、社会の 2019 年度です。これらの年の細部(数値・選択肢の文言)は原本と食い違う可能性があります。
- 配点は設問別に印刷されていません。科目ごとの満点(国語 100・算数 100・理科 70・社会 70)は学校の公表資料の情報で、設問数ベースの重みしか語れません。
- 「毎年」「〜年連続」は、設問文を確認したか、年度×大問の記録で 3 年以上の反復が取れたものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの読み取りで、出題の意図を裏づける資料はありません。
- 別の学校の問題が混じっている、同じ設問が二重に記録されている、といった異常はこの学校の資料では見つかりませんでした。国語の大問は精読した 3 年とも一つめの大問から順に記録されており、冒頭の大問が落ちている様子もありません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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