広尾学園小石川中学校 の過去問分析
広尾学園小石川中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
広尾学園小石川中学校 過去問分析(2021〜2026 年度・6 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都文京区 |
| 男女 | 共学(2021 年 4 月に共学化。それ以前は女子校) |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 1 日午前 — 4 科(本科/インターナショナル SG)/第 2 回 2 月 1 日午後 — 2 科/国際生 AG 回 2 月 2 日午前 — Japanese・Mathematics・English・Interview/第 3 回 2 月 3 日午後 — 2 科/第 4 回 2 月 6 日午後 — 2 科 |
| 試験時間・配点 | 第 1 回は国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・社会 30 分 50 点・理科 30 分 50 点。第 2 回・第 3 回は国語 50 分・算数 50 分(各 100 点)。国際生 AG 回は Japanese 30 分 50 点・Mathematics 50 分 50 点・English 50 分 100 点 |
| 面接 | 国際生 AG 回に Interview(10 分)があります |
| 出願資格 | 国際生 AG 回は英検 2 級以上または同等が出願資格です |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
港区の広尾学園中学校とは別の学校です。この分析には広尾学園の問題は一切含んでいません。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 大問の座席(問題の置き場所)が 6 年間まったく崩れていません。3 科目とも、何番目に何の分野が来るかが開校以来同じです。
- 理科は物理 → 化学 → 生物 → 地学の 4 大問、社会は地理 → 歴史 → 公民 → 資料つきの長文記述枠、算数は大問 1 が計算中心の小問集合・大問 2 が一行問題(数行で終わる短い文章題)の集まり、という並びです。
- 一方で座席に入る単元は毎年入れ替わり、同じ問題の使い回しは精読した 6 年の原本で 1 組も確認できませんでした。過去問は「大問ごとの解き方の手順と時間配分を身につける」+「単元をひととおり仕上げておく」の 2 本立てで使います。
家でやること 3 つ
- 理科の物理・化学・生物・地学を 1 題ずつ均等に回します。苦手分野を 1 つ残すと大問 1 本ぶんがそのまま落ちます。
- 社会の末尾の記述 2 本を毎回書きます。2023〜2026 は 4 年連続で 2 本です。
- 算数の大問 1・2 の小問集合を独立した練習単位にします。2026 は 20 問中 11 問がここです。
今週やる 1 つ
- 理科と社会を 30 分で 1 年分ずつ解いて、時間配分を決めます(社会なら大問 1〜3 を 20 分、記述に 10 分など)。
注意
- 国語は 1 年ぶんも資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語の形式は市販の過去問集で確認してください(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを 3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 6 年(2021〜2026) | 0 年 | 6 年(2021〜2026) |
| 理科 | 6 年(2021〜2026) | 0 年 | 6 年(2021〜2026) |
| 社会 | 6 年(2021〜2026) | 0 年 | 6 年(2021〜2026) |
| 国語 | 0 年 | 0 年 | 0 年 |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 算数・理科・社会は 6 年ともそろっており、すべて原本の設問文で確認しました。
- 国語は 1 年ぶんも資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。出典(著者・作品)も分かっていません。この点はレポート全体を通しての大きな穴なので、8-4 と 13 節に改めて書きます。
- この学校は 2021 年 4 月に村田女子高等学校から改編され、校名を「広尾学園小石川」に変えて共学になりました(設置者は学校法人村田学園。2018 年度から広尾学園と教育連携。中学校としての設置は 1948 年)。資料が 2021 年度から始まるのは、この改編に合わせて入試が新しくなったためと見られます。まだ 6 年ぶんしか蓄積が無い学校である点は、以下すべての前提になります。
- 入試回の区別: 資料は 1 年 1 科目につき 1 冊しか無く、冊子に回の表記が無いため、算数がどの回のものかは特定できません。ただし募集要項では 4 科目を課すのは 2 月 1 日午前の回だけなので、理科・社会は 4 科目実施の回のものと見てよいことになります。2 科目(国語・算数)だけの回が別に 3 回あります。
- 判読の確度: 転写に誤字が混じっている箇所があります(「おもり」が「おみ」になっているなど)。単元・大問の並び・設問の作りは読み取れますが、細かい数値や図の形は市販の過去問集で確かめてください。
5. 一番大きな結論
この学校は「大問の並びが固定されていて、中に入る単元は毎年入れ替わる」学校です。 3 科目とも、大問の座席(何番目に何の分野が来るか)が開校以来 6 年間まったく崩れていません。
| 科目 | 6 年連続で固定されている並び |
|---|---|
| 算数 | 大問 1 = 計算中心の小問集合(導入文も「次の□に当てはまる数を答えなさい」でほぼ同一)/大問 2 = 分野横断の一行問題集(「次の問いに答えなさい」)/大問 3 以降 = 設定文つきの誘導問題 |
| 理科 | 大問 1 = 物理/大問 2 = 化学/大問 3 = 生物/大問 4 = 地学。4 分野を 1 題ずつ、この順で 6 年連続 |
| 社会 | 大問 1 = 地理/大問 2 = 歴史(通史)/大問 3 = 公民/末尾 = 資料つきの長文記述枠 |
一方で、その座席(問題の置き場所)に入る単元は毎年違います。理科の物理はてこ → 音 → ふりこ → 浮力 → 電気 → 滑車、地学は太陽 → 地震火山 → 惑星 → 気象 → 月 → 地層と、6 年で 6 種類ずつ違うものが来ており、同じ単元が 2 年続いた例が精読した 6 年で 1 度もありません。算数も大問 3 以降は毎年作り直しています。
同じ問題の使い回しは、精読した 6 年の原本で 1 組も確認できませんでした。 近いのは算数の大問 1 で、部分分数の和(2021・2023・2026)や小数の分配法則(2021・2025・2026)が「同じ作りで数値だけ違う問題」として繰り返し出ている程度です。設問文をそのまま覚える意味はありません。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、「大問ごとの解き方の手順と時間配分を身につける」+「単元をひととおり仕上げておく」の 2 本立てになります。とくに理科は 4 分野を均等に、社会は末尾の記述 2 本を、算数は大問 1・2 の小問集合を、それぞれ独立した練習単位として扱うのが資料に合っています。
もう 1 つ、2023 年度に 2 科目で同じ向きの変化がありました。理科は 2021・2022 にあった「あなたならどう実験を組むか/どう対処するか」を書かせる末尾の大問が消えて 4 大問構成になり、社会は末尾の記述枠が 1 本から 2 本に増えました。2023〜2026 の 4 年間はこの形で安定しているので、直近 4 年を基準に考えるのが実際的です。
6. この学校らしさが出る場所
- 「その場で読んで考えさせる」問題が 3 科目に共通してあります。理科の 2025 大問 3 は「植物の枝分かれを制御する物質と遺伝子」という小学校で扱わない題材を、実験 I〜III の結果だけから読ませます。2024 大問 4 は南半球のサイクロンが時計回りである理由を本文の説明から導かせます。社会の末尾の記述も、長い引用文・表・写真を読ませてから書かせます。知識を前提にせず、与えられた資料の中で完結させる作りが目立ちます。
- 身のまわりのものを題材にします。理科は 1 円玉が水に沈む深さ(2024)、エアコンの冷媒(2025)、ろうそくの炎とサラダ油の自然発火(2026)。算数はカレンダーの 9 マス(2026)、電球の点滅(2025)、修学旅行のアンケート集計(2024)。教科書の中だけで完結する設定はむしろ少なくなっています。
- 学校や地元にちなむ題材が入ることがあります。2024 の社会は自校の将棋部が 2022 年に創部された話から日本将棋連盟の資料へ入り、そこから古代〜大正の通史を問います。2025 の社会は文京区の小石川植物園の企画展図録が題材です。知らなくても本文だけで解けますが、自分たちの周辺から問題を作ろうという姿勢が見えます。
- 国際的な話題の比重が高いように見えます。社会の公民は国際社会・国際協力が 6 年中 5 年(2021・2022・2024・2025・2026)で、G7 サミット、グローバルサウス、国連分担金、パレスチナ、核兵器、アフリカ開発会議、国連の武力制裁と続きます。2024 の地理の大問はヨーロッパからの留学生との会話文で始まります。英語での入試回(国際生向けの回)を別に持つ学校であることと合わせて読むと納得しやすいのですが、この点は資料からの推測です。
- 答えが 1 つに決まらない問いを毎年 1 問は置きます。2021 の殺処分、2022 の SNS 被害、2023 のカーボンニュートラル、2025 の核兵器と日本の立場。理科でも 2024 に「アメリカザリガニとブラックバスのどちらから駆除すべきか、理由も含めて」があります。書けば何か点になる問題ではなく、立場と理由をそろえて書く問題として練習しておきたいところです。
7. 今からやるなら
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階です。小 5 以前の人は 11 節のロードマップを先に読んでください。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 理科の 4 分野を均等に回す — 物理・化学・生物・地学が 1 題ずつ確実に出るので、苦手分野を 1 つ残すと大問 1 本ぶんがそのまま落ちる作りになっています。あわせて、初見の題材でも本文と実験結果だけで答える練習をします(2024 の大問 4・2025 の大問 3 がその代表例です)。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会の末尾の記述 2 本を毎回書く — 2023〜2026 は 4 年連続で 2 本です。「資料から読み取って理由を書く」ものと「社会の課題に自分の考えを書く」ものの 2 種類があります(後者は 2021・2022・2023・2025 に確認)。あわせて正誤の組合せ問題(文 X・Y、a〜d、すべて選び、適切でないもの)を集中的に練習し、1 文ずつ独立に判定する読み方を身につけます。歴史は時代別ではなく 1 つのテーマ(食・交通・貨幣・文化)で縦に通す復習をすると、この学校の歴史の大問に合います。公民は憲法の条文(社会権・前文)と国際機関(国連・G7・TICAD)を押さえます。受験年の前年 1 年分のニュースは、月ごとに 1 行ずつ書き出して整理しておきます。社会は 2024・2025・2026 のいずれも前年〜当年の出来事が 2〜3 問ぶん入っていました。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数の大問 1・2 の小問集合を独立した練習単位にする — 「10 問で 15 分」の単位にします。ここだけで小問全体の 4〜6 割を占める年があり、2026 は 20 問中 11 問がここです。取りこぼすと後半で取り返せません。部分分数の和と小数の分配法則は、過去 6 年の大問 1 から同じ作りの問題を抜き出して繰り返します。数値が替わっても手順は同じです。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数の後半の大問(規則性と「考え方も含めて答えなさい」)— 規則性は 2023〜2026 の 4 年連続で後半の大問に座っており、書き出して規則を見つける作業量が多くなります。「書き出して規則を見つける → 周期や式に直す」の 2 段構えを、2023〜2026 の後半大問で通しで練習します。「考え方も含めて答えなさい」は 2023〜2026 の 4 年とも 1 問だけ、その年の一番重い設定問題の途中に置かれるので、答えだけでなく式と根拠を 3 行で書く練習を、直近 4 年の該当問題でやります。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・社会とも 30 分の時間配分をあらかじめ決める — 理科は 17〜19 問、社会は 25〜29 問+記述 2 本です。社会の記述は時間切れで落ちやすいので、年度通しの演習で配分を決めておきます(社会なら大問 1〜3 を 20 分、記述に 10 分など)。理科は 30 分で 18 問前後を解く時間感覚を、年度通しの演習でつくります。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科の記述を 3 種類に分けて練習する — 「表・グラフから読み取ったこと」「実験結果から言えること」「理由」の 3 種類を、直近 3 年の該当問題で 2〜3 文にまとめる練習をします。2024 は 19 問中 6 問が記述でした。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 図への書き込みに慣れる — 理科の矢印・斜線・線引き、算数の展開図です。年に 0〜1 問ですが、練習していないと手が止まります。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 国語は市販の過去問集で別に確認する — ここでは形式が一切分かっていません。第 1 回は 100 点、2 科目の回では 200 点中 100 点を占めます。(確認: 2027 年度の募集要項)
8. 科目別の詳細
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 大問 1・2 の小問集合は 6 年連続で固定。大問数は 6 → 6 → 6 → 6 → 6 → 5(2026 で 1 本減) | 短答(語句や数値を短く答える形式)が 95〜97%。記号選択は直近 3 年 0 問。「考え方も含めて答えなさい」が 4 年連続で 1 問 | 大問 1・2 の小問集合(年により全小問の 4〜6 割)と、後半に座る規則性 |
| 理科 | 物理・化学・生物・地学が 1 題ずつ、この順で 6 年連続。小問 17〜19 問 | 実験と会話文から始まる大問がほぼ全部。記述 12〜32%。初見の題材を本文だけで考えさせる | 4 分野を捨てずに回すこと。理由を 2〜3 文で書く練習 |
| 社会 | 地理・歴史・公民+末尾の記述枠が 6 年連続。小問 25〜29 問 | 記号選択が主軸(48〜72%)だが正誤の組合せが多い。記述は末尾の 2 本が本体。前年のニュースが毎年入る | 末尾の長文記述 2 本と、30 分で読み切る速度 |
| 国語 | 資料が 1 年も無く不明 | 不明 | 第 1 回は 50 分・100 点で算数と同配点、2 科目の回では比重がさらに上がる。市販の過去問集で確認を |
8-1. 算数(2021〜2026 年度の 6 年分を原本で確認)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 6/17 | 計算 4 問(部分分数の和・3.14 のくくり出し) | 一行問題 4 問(曜日・おうぎ形・年齢算・仕事算) | 規則性(6 つの箱のカード移動 100 回後) | 図形の移動(台形上を動く点 P と三角形の面積) | 円とおうぎ形(直角三角形に内接する 2 つの半円の面積比) | 速さ(高速道路を含む旅行の平均の速さ) |
| 2022 | 6/19 | 計算 4 問(逆算 2 問・最小公倍数) | 一行問題 4 問(比・魔方陣・速さ・正六角形の面積比) | 食塩水(容器 A・B・C の移し替え) | 水量とグラフ(しきり板つき水そう) | 場合の数(1〜3 のカードでマス目を進む) | 立体の展開図(正方形と正三角形・体積) |
| 2023 | 6/20 | 計算 5 問(部分分数の和・逆算・カードの並べ方・うるう年の曜日) | 一行問題 5 問(回転体・扇形の面積・場合の数・平均算・売買損益) | 水量(底面積の違う円柱 A・B・C の移し替え) | 速さ(新幹線と特急のすれちがい) | 正八面体の展開図(平行な面・面に数字を書き入れる) | 規則性(等差数列を先生と生徒が会話で扱う) |
| 2024 | 6/33 | 計算 5 問(逆算・単位換算・整数の個数・ガウス記号) | 一行問題 5 問(直方体・正六角形上の点 P・半円の斜線部・つるかめ算・集合) | 場合の数(立方体の辺を動く点 P が B に着く方法) | 速さ(山登りの 2 人の出発時刻差) | 資料の読み取り(修学旅行アンケートの希望点数) | 規則性(分数を単位分数の和に分ける・会話文の空欄 12 個) |
| 2025 | 6/22 | 計算 5 問(工夫して計算・余りの条件・図の中の四角形の個数) | 一行問題 5 問(割合・回転体・正六角形と糸・食塩水・数の並び) | 仕事算(水そうの蛇口と排水) | 立体図形(立方体の中の正四面体・正八面体の体積) | 規則性(25 個の電球が青・赤・消灯を繰り返す) | 規則性(0 と 1 のピラミッド・32 段目の 1 の個数) |
| 2026 | 5/20 | 計算 8 問(工夫して計算・部分分数の和・時間の計算・斜線部の面積・暗号・食塩水) | 一行問題 3 問(円周と面積・図形の周を転がる円) | 仕事算(A・B・C の 3 人と休憩) | 規則性(カレンダーの 9 マスの和) | 推理・論理(6 人の円形の並び方) | — |
※ 一行問題(数行で終わる短い文章題)・逆算(□にあてはまる数を求める計算)のほか、表に出てくる年齢算・仕事算・つるかめ算(個数を合計から逆算)・平均算・売買損益といった特殊算は受験用教材の単元です。中身は 用語集 にあります。
座席の固定(この科目で一番はっきりしている点)
- 大問 1 は 6 年連続(2021〜2026)で計算中心の小問集合です。 導入文も 6 年とも「次の□に当てはまる数を答えなさい」でほぼ同一で(2026 だけ「数または語を答えなさい」)、小問数は 4〜8 問と動きます。
- 大問 2 は 6 年連続(2021〜2026)で「次の問いに答えなさい」で始まる分野横断の一行問題集です。 1 問ずつ単元が違い、図形・割合・速さ・場合の数などが混ざります。小問数は 3〜5 問です。
- 大問 3 以降は設定文(会話文・場面設定)つきの誘導問題で、単元は年ごとに入れ替わります。ここは毎年作り直していると見てよいところです。
- ただし後半に規則性・数列を置く年が多くなっています。2023・2024・2025 は最終大問が規則性、2026 は大問 4 が規則性で、2023〜2026 の 4 年連続で終盤に規則性が座っています。2021 も大問 3 が規則性です。規則性が 1 問も無いのは精読した 6 年で 2022 だけです。
頻出単元と周期
- 規則性・数列: 6 年中 5 年(2021・2023・2024・2025・2026)。しかも配点の大きい後半の大問に来ます。数列の和、周期、カードや電球の状態変化、パスカルの三角形状の 0 と 1 の並びなど、手を動かして書き出す作業量が多くなります。
- 計算の工夫: 部分分数の和(1/3+1/15+1/35… の形)が 2021・2023・2026 の大問 1 に 3 回。3.14 や小数を分配法則でくくり出す計算が 2021・2025・2026 に 3 回。設問文は毎年違うが作りは同じ問題で、数値だけ替えて出ていると読めます。
- 立体図形(切断・展開図・体積): 2022・2023・2024・2025 の 4 年連続。2026 は精読した限り立体の大問が無く、平面(円の転がり)に替わっています。
- 円とおうぎ形: 2021・2023・2024・2026 の 4 年。2026 は大問 2 が丸ごと円の転がり(中心の動いた長さ)です。
- 速さ: 2021(大問 6)・2022(一行問題)・2023(大問 4)・2024(大問 4)。2025・2026 は 2 年続けて速さの大問がありません。
- 食塩水の濃度: 2022(大問 3)・2025(一行問題)・2026(大問 1)の 3 年。
- 仕事算: 2021(一行問題)・2025(大問 3)・2026(大問 3)。直近 2 年は大問 1 本を使っています。
- 場合の数: 2022(大問 5)・2023(一行問題 2 問)・2024(大問 3)。2025・2026 は大問として出ていません(2026 の大問 5 は推理・論理)。
- 水量とグラフ: 2022(大問 4)・2023(大問 3)。2024 以降の 3 年では出ていません。
問い方の特徴
- 答えだけを書かせる短答が 95〜97%(2024・2025・2026 の 3 年で確認)。記号選択は 2022 の大問 6 と 2023 の大問 5 にしかなく、直近 3 年は 0 問です。
- 「考え方も含めて答えなさい」が 2023〜2026 の 4 年連続で 1 問だけ置かれます(2023 大問 6(2)・2024 大問 5(3)・2025 大問 6(2)・2026 大問 4(3))。いずれもその年の一番重い設定問題の途中に 1 問で、2021・2022 にはありません。
- 大問 3 以降は「(1) で作った結論を (2)(3) で使う」誘導が基本です。2026 の大問 2 のように、(1) で求めた円の円周を (2)(3) の転がる円に使わせる作りも出ます。
- 会話文(先生と生徒のやり取りの空欄を埋める)は 2023 と 2024 の 2 年。2024 は「あ」〜「し」の 12 個の空欄で、この年だけ小問数が 33 に膨らんでいます。
- 作図は 6 年で 1 問だけ(2023 大問 5(2)・展開図の面に数字を向きも考えて書き入れる)。作図そのものより、図の中に書き込ませる作りに近いものです。
8-2. 理科(2021〜2026 年度の 6 年分を原本で確認)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1(物理) | 大問 2(化学) | 大問 3(生物) | 大問 4(地学) | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 5/23 | てこ・つり合い(棒と球と重さセンサー) | 中和(酸性の水溶液 A とアルカリ性の B) | 人体(消化酵素と栄養分の分解) | 太陽(地球と月の公転軌道) | 「一日三食の効果を検証する実験を設計しなさい」1 問 |
| 2022 | 5/18 | 音(岸壁から離れる 2 隻の船と反射音) | 金属と水溶液の反応(アルミニウムと塩酸の気体発生) | 植物(アサガオの花の色) | 地震・火山(マグマのねばりと火山の形) | 「震災でライフラインが途絶えたときどう対処するか」1 問 |
| 2023 | 4/18 | ふりこ(糸と鉄球の 2 つの実験) | 水溶液の判別(台所の粉末 A〜E を 4 実験で特定) | 種子の発芽(光を必要とする種子) | 惑星・太陽系(ガリレオと地動説) | — |
| 2024 | 4/19 | 浮力・密度(水面の形と 1 円玉が浮く理由・兄妹の会話) | 水溶液(食塩・砂糖・片栗粉を顕微鏡と実験で区別) | 生態系(アメリカザリガニと特定外来生物) | 気象(台風の断面と南半球のサイクロン) | — |
| 2025 | 4/17 | 電気回路(豆電球の直列・並列 3 実験) | 熱と状態変化(寒剤・エアコンの冷媒) | 植物(枝分かれを制御する物質と遺伝子の実験) | 月(月面探査機の着陸と「海」の岩石) | — |
| 2026 | 4/18 | 滑車(動滑車の力とひもを引く距離) | 燃焼(ろうそくの炎・自然発火) | 人体(運動時の呼吸と心臓のつくり) | 地層(示準化石と堆積当時の環境) | — |
座席の固定(この科目で一番はっきりしている点)
- 大問 1 が物理、大問 2 が化学、大問 3 が生物、大問 4 が地学。この並びが 6 年連続(2021〜2026)で崩れていません。 4 分野を 1 題ずつ、同じ順番で出す作りが完全に固定されています。
- 変わったのは大問 5 の有無です。2021・2022 は末尾に「あなたならどう実験を組むか」「あなたならどう対処するか」を書かせる 1 問だけの大問があり、2023 年度以降の 4 年間は無くなって 4 大問構成になりました。小問数は 17〜19 問で安定しています(2021 の 23 問だけ多くなっています)。
- 分野の枠は固定ですが、枠の中身の単元は毎年入れ替わります。物理はてこ→音→ふりこ→浮力→電気→滑車、地学は太陽→地震火山→惑星→気象→月→地層と、6 年で 6 種類ずつ違うものが来ています。同じ単元の 2 年連続は精読した 6 年で 1 回もありません。
頻出単元と周期
- 分野の中で数えると、物理は力学系(てこ・浮力・滑車)が 6 年中 3 回、波・電気系(音・電気回路)が 2 回、ふりこが 1 回です。
- 化学は水溶液系が 6 年中 4 回(2021 中和・2022 金属と水溶液・2023 水溶液の判別・2024 食塩と砂糖と片栗粉)。2025 は熱と状態変化、2026 は燃焼で、直近 2 年は水溶液から離れています。
- 生物は植物 2 回(2022・2025)・人体 2 回(2021・2026)・種子の発芽 1 回・生態系 1 回。人体は 2021 と 2026 で 5 年ぶりに戻ってきました。
- 地学は 6 年で天体 3 回(2021 太陽・2023 惑星・2025 月)と、地球の内外 3 回(2022 地震火山・2024 気象・2026 地層)が交互気味です。ただし完全な交互ではないので、天体と地球の両方を用意しておく形になります。
問い方の特徴
- 大問はほぼ全部が実験・観察の設定文か会話文から始まります。「【実験 1】〜【実験 3】を行いました」または「◯◯さんと◯◯さんの会話文を読み」で入る作りが、直近 3 年(2024〜2026)で 12 大問中 11 大問。単発の知識問題を並べる作りはほとんどありません。
- 理由を書かせる記述が毎年あります。2024 は 19 問中 6 問(32%)、2025 は 17 問中 2 問(12%)、2026 は 18 問中 4 問(22%)が記述で、幅は 12〜32% です。「なぜそうなるか説明しなさい」「共通する特徴を答えなさい」の形が中心です。
- 記号選択と記述を 1 問の中で組み合わせる作りが 2025・2026 に各 1 問(2025「ア・イから選び、そう考えた理由を簡潔に」、2026「組み合わせを選び、また何倍になるか」)。選ぶだけでは終わらせません。
- 実験結果の表やグラフを読み取らせる問題が毎年入ります(2024 台風の表、2025 電気回路の明るさ、2026 運動と呼吸の表)。
- その場で与えられた情報だけで考えさせる問題が必ずあります。2025 の大問 3 は「植物の枝分かれを制御する物質と遺伝子」という小学校では扱わない題材を、実験 I〜III の結果だけから読ませています。2024 の大問 4 は南半球のサイクロンが時計回りである理由を、本文の説明から導かせます。知識を前提にしていない点が特徴です。
8-3. 社会(2021〜2026 年度の 6 年分を原本で確認)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民) | 末尾の記述枠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 4/25 | 工業・産業(秋田の米づくりを含む) | 平安時代からの通史 | 国際社会 | 1 本(資料 A〜D から殺処分を減らす対策を「自分なりの考え」で) |
| 2022 | 4/29 | 都道府県(雨温図と地形) | 飛鳥・奈良時代からの通史 | 国際社会・情報とメディア | 1 本(資料 A〜C から SNS 被害を減らす対策を「自分なりの考え」で) |
| 2023 | 5/26 | 近代の戦争を含む | 鎌倉・室町 | 日本国憲法 | 2 本(I 壬申の乱と歴史書の修正/II カーボンニュートラルと経済の両立を「自分なりの考え」で) |
| 2024 | 4/28 | 交通・通信(留学生と日本旅行の会話文・新幹線の通過県・雨温図) | 将棋の歴史から古代〜大正の通史(出土した駒・絵画資料・成金) | 三権分立・国際(G7 広島サミットの新聞記事) | 2 本(I 北条泰時の手紙という史料/II 新聞記事から現代の課題) |
| 2025 | 5/29 | 貿易・資源(千葉県茂原市の天然ガスと移住) | 江戸(小石川植物園の企画展図録から縄文〜昭和) | 日本国憲法・選挙・国際 | 2 本(I 16 世紀からのキリスト教徒の状況の変化/II 核兵器と日本の立場について「あなたの考え」) |
| 2026 | 5/29 | 環境・防災(東日本大震災から 15 年の福島) | 江戸(食と農の歴史・弥生〜戦後の農地改革) | 人権・多様性(小学生が 6 年間のニュースにつけた感想文) | 2 本(I 1916 年のオリンピックが開催されなかった理由/II 国連が武力制裁に乗り出さない理由) |
座席の固定(この科目で一番はっきりしている点)
- 大問 1 が地理、大問 2 が歴史、大問 3 が公民、その後ろに資料つきの長文記述枠。この骨格が 6 年連続(2021〜2026)で変わっていません。
- 末尾の記述枠は 2021・2022 は 1 本、2023 年度からの 4 年間は 2 本です(歴史の史料を読ませる I と、現代のテーマを扱う II)。資料の上では 2023・2025・2026 が 5 大問、2021・2022・2024 が 4 大問と数えられていますが、2024 は 1 つの大問の中に I と II が入っているだけで中身の作りは同じです。大問の数だけを見て「年ごとに変わる」と読むと実態を外します。
- 小問数は 25〜29 問で 6 年とも安定しています。30 分でこの分量を解きます。
頻出単元と周期
- 歴史の大問は必ず通史のかたちです。1 つの読み物(将棋・植物園・食と農)を軸に、原始・古代から昭和・戦後まで時代をまたいで問います。ある時代だけを深掘りする作りは精読した 6 年でありません。江戸時代は 2024・2025・2026 の 3 年連続で複数問、鎌倉・室町も 2023・2024・2025・2026 の 4 年連続で出ています。
- 公民は憲法と国際が柱です。日本国憲法が 2023・2025、三権分立が 2024・2025・2026、国際社会・国際協力が 2021・2022・2024・2025・2026 の 5 年です。
- 地理は「1 つの地域を掘る」形が定着してきています。2024 は東海道新幹線沿線、2025 は千葉県茂原市、2026 は福島県浜通り。雨温図は 2022・2024・2025 の 3 年です。
- 前年から当年にかけての出来事が毎年混ざります。原本で確認できた例は、2024 の G7 広島サミット(2023 年 5 月)とアメリカザリガニの規制、2025 の 2024 年 10 月の衆議院議員総選挙・自衛隊発足 70 年、2026 の 2025 年 8 月のアフリカ開発会議・2026 年 1 月時点の連立政権・2025 年 8〜9 月の地震データ。受験年の前年のニュースは必ず 2〜3 問ぶんあると考えてよいことになります。
問い方の特徴
- 記号選択が主軸です(48〜72%)。ただし「ア〜エから 1 つ選び」だけでなく、文 X・Y の正誤の組合せ、a〜d から正しいものの組合せ、すべて選び、適切でないものを選ぶ、の 4 種類が毎年混ざります。単純な一問一答より、2 つの文を別々に判定させる作りが多くなっています。
- 短答は 36〜41%。書き方の指定つきが毎年あります(「漢字 5 字で」「アルファベット 5 字で」「カタカナで」「解答欄に合うように数字で」)。字数の指定ではなく文字種と字数の指定なので、答えが分かっても書き方で外すことがあります。
- 記述は 2〜4 問(7〜16%)。末尾の 2 本が本体で、いずれも長い文章・表・グラフ・写真を読ませてから書かせます。字数の指定は精読した範囲では無く、解答欄の大きさに合わせる形です(2021・2022 だけ「1〜2 行程度」の指示がありました)。
- 記述の質が 2 種類あります。1 つは「資料から読み取って理由を説明する」(2026 のオリンピックと国連、2025 のキリスト教徒の変化)。もう 1 つは「社会の課題に対して自分の考えを書く」(2021 殺処分、2022 SNS 被害、2023 カーボンニュートラル、2025 核兵器)。後者は正解が 1 つに決まらない書き方を求めています。
- 写真・図・グラフ・地図・年表の点数が多くなっています。図表が付く小問がおよそ 4 割で、6 年とも同じ傾向です。
8-4. 国語(資料が無く未分析)
国語は 2021〜2026 年度のどの年も問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。この学校は開校が 2021 年度で年数自体が少なく、国語は 1 年ぶんも精読できていません。したがって、大問の構成・文章の長さ・記述の分量・漢字や語句の出題数について、ここでは何も言えません。出典(著者・作品)も同じ理由で分かっていません。
分かっているのは募集要項の枠だけで、第 1 回は 50 分・100 点、算数と同じ配点です。4 科目のうち国語と算数が各 100 点、社会と理科が各 50 点なので、国語 1 科目で総点の 3 分の 1 を占めます。第 2 回以降は国語と算数の 2 科目だけなので、国語の比重はさらに上がります。
国語の形式は市販の過去問集で必ず確認してください。ここで書いた 3 科目の傾向(理由を書かせる記述が多い・資料や会話文から読み取らせる作り)が国語にも及んでいるかどうかは、この資料からは判断できません。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した 6 年(2021〜2026・算数・理科・社会)の範囲での話です。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 速さ | 2021・2022・2023・2024 | 2024 年度 | 4 年連続で出ていたが、2025・2026 は大問として無し |
| 算数 | 水量とグラフ | 2022・2023 | 2023 年度 | 大問 1 本ずつ。以後 3 年空き |
| 算数 | 場合の数の大問 | 2022・2023・2024 | 2024 年度 | 毎年出ていたが 2025・2026 は 2 年空き(2026 の大問 5 は推理・論理) |
| 算数 | 立体の切断・展開図 | 2022・2023・2024・2025 | 2025 年度 | 4 年連続だったが 2026 は無し。年によって立体と円の転がりのどちらかが来ると考えて両方持っておく |
| 理科 | 水溶液の判別・中和 | 2021・2022・2023・2024 | 2024 年度 | 4 年連続で化学の座席に入っていたが、2025 は熱と状態変化、2026 は燃焼。水溶液(中和・判別・気体の発生)を核に据えつつ、燃焼と状態変化も一通り触れておく |
| 理科 | ふりこ・物体の運動 | 2023 | 2023 年度 | 2023 のみ。物理の座席は力学 3 回・電気 1 回と回っている |
| 理科 | 種子の発芽・光合成 | 2023 | 2023 年度 | 2023 のみ。生物の座席は植物 → 人体と回っている |
| 理科 | 末尾の「あなたならどうするか」の大問 | 2021・2022 | 2022 年度 | 2023 以降 4 年続けて無い。ただし理由を長く書かせる姿勢は各大問の記述に残っている |
| 社会 | 情報・メディア/SNS | 2022 | 2022 年度 | 大問と記述の両方。以後 4 年空き。2026 の公民は人権・多様性で、情報は薄い |
| 社会 | 農業・畜産をまとめて問う地理 | 2021・2025 | 2025 年度 | 2021 の米、2025 の梨。2026 は震災・エネルギーに寄っている |
| 社会 | 地形図・地図記号 | 2024 | 2024 年度 | 2024 に地図記号 1 問。2025・2026 は図表中心で記号の設問が無い |
| 社会 | 財政・税・社会保障 | 2026 | 2026 年度 | 2026 に歳出の円グラフ 1 問のみ。公民の中で手薄になりやすい |
算数の速さ・水量・場合の数は 2 年以上出ていないので、2021〜2024 の該当大問で手を戻しておきます。
10. 形式面の注意
4 科目共通
- 試験時間と配点(2027 年度の募集要項より): 第 1 回は 4 科目で、国語・算数が各 50 分 100 点、社会・理科が各 30 分 50 点。第 2 回・第 3 回・第 4 回は国語・算数の 2 科目のみ(各 50 分 100 点)。理科・社会が課されるのは 4 科目の回だけなので、受ける回によって必要な準備が変わります。
- 図表の量: 理科・社会とも図・表・グラフ・写真がつく小問がおよそ 3〜4 割です。社会は地図・年表・雨温図・円グラフ・古文書の現代語訳まで幅広く出ます。
算数
- 答えのみを書く短答が 95〜97%。記号選択は 2022・2023 にしかなく、直近 3 年は 0 問です。
- 「考え方も含めて答えなさい」が 2023〜2026 の 4 年連続で 1 問あります。作図は 6 年で 1 問(2023・展開図の面に数字を向きも考えて書き入れる)。
- 大問 1 の計算は逆算(□にあてはまる数を求める計算)を毎年含みます。2022 は 4 問中 2 問が逆算でした。
- 単位換算がときどき紛れます(2024「0.023 m² は □ cm²」、2026「17 時間 25 分 12 秒 − □ = 5 時間 33 分 49 秒」)。
- 2026 は大問 1 が 8 問に増え、代わりに大問数が 5 に減りました。小問集合が厚くなり、設定問題が 1 本減った形です。精読した 6 年で大問 5 本は 2026 だけです。
- 円周率の指定は、精読した算数 6 年ぶんの設問文には現れませんでした(冊子の注意書き側にある可能性が高いところです)。市販の過去問集で確認してください。
理科
- 記述が毎年 2〜6 問。字数指定はほとんど無く、直近 3 年では 2024 の「40 字程度で述べなさい」1 問だけでした。ほかは「簡潔に」「簡単に」で、解答欄の大きさに合わせます。
- 作図は「解答用紙の図に矢印を書き込む」「斜線で示す」形です(2024 は台風の風の流れを矢印で、2026 はろうそくの炎で黒くなる部分を斜線で示させます。2024・2026 に各 1 問、2025 は無し)。ゼロから図を描かせるのではなく、与えられた図への書き込みです。
- 記号選択と記述を 1 問の中で組み合わせる作りが 2025・2026 に各 1 問あります。
- 計算を含む物理・化学は、小数第 2 位を四捨五入などの指示つきです。
- 30 分・50 点の試験で 17〜19 問。記述が 2〜6 問混ざるので、書く問題を後回しにする順番の練習が要ります。
社会
- 記述に字数の指定はありません(2021・2022 だけ「1〜2 行程度」の指示がありました)。一方で短答には書き方の指定が毎年あります(「漢字 5 字で」「アルファベット 5 字で」「カタカナで」「解答欄に合うように数字で」)。答えが分かっていても書き方で外すことがあるので、答え合わせのときに必ず確認します。
- 選択肢には「すべて選び」「適切でないもの」が混ざります。「すべて選び」があるため、部分点を狙う解き方が通用しない設問があります。
- 30 分・50 点で 25〜29 問 + 長文記述 2 本。読む量が 4 科目で一番多くなります(設問文と本文を合わせた分量は算数の 3 倍以上)。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ・図形の基礎・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本です。この学校で最後まで効くのは、算数なら逆算を含む計算と円とおうぎ形、理科なら実験の手順を言葉で説明できること、社会なら地図と年表を見て気づいたことを 1 文で言えることです。時間を計るのはまだ先でかまいません。作文めいたことより、「なぜそう思ったか」を口に出す習慣のほうが後で効きます |
| 小 5(幅) | この学校は毎年ちがう単元が同じ座席に入る作りなので、全分野をひととおり学び終えることがそのまま得点力になります。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の大問 1・2 に来る小問を 1 日 2〜3 問ずつ、計算・逆算 → 食塩水 → 割合と比 → 速さ → 場合の数 → 円とおうぎ形 → 特殊算(年齢算・仕事算・つるかめ算・平均算・売買損益。いずれも受験用教材の単元)の順で回します。週末 60 分は理科と社会に充てます。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使ってください。理科は 4 分野それぞれで 6 年ぶんの単元(物理 6 種・化学 6 種・生物 4 種・地学 6 種)を並べると、ほぼ小 5 のカリキュラム全体になります。順番も題材表のとおりで、物理はてこ → 音 → ふりこ → 浮力 → 電気 → 滑車、地学は太陽 → 地震火山 → 惑星 → 気象 → 月 → 地層です。社会は歴史を時代別に一巡したあと、1 つのテーマで縦に読み直す練習を始めるとよいところです(テーマの例は 7 節)。記述は理由を 2〜3 文で書く習慣をここでつけます。この学校ではここが本体です。ただし国語は 1 年ぶんも資料が無い(→ 13 節)ので、形式は市販の過去問集で確かめてください |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目です。夏以降は「年度通しで時間を計る」演習を軸にしつつ、同じ座席を縦に解く練習を組み合わせます(理科の大問 1 だけ 6 年ぶん、社会の末尾の記述だけ 6 年ぶん、算数の大問 1 だけ 6 年ぶん)。座席が固定されているので、この縦の解き方がそのまま本番の形になります |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡と、小 4 からの「理由を言葉にする」習慣です。出る問題を覚えて詰められる学校ではない(6 年で使い回しが 1 組も確認できませんでした)一方、大問の並びは完全に固定なので、単元を穴なく仕上げて座席ごとの解き方を持っていれば、初見の題材でも同じ手順で処理できます。理科と社会に記述が常時あり、しかも字数指定がほとんど無いことを考えると、小 4・小 5 のうちに「思ったことを 2〜3 文で書く」ことへの抵抗を無くしておくのが、いちばん取り返しのつきにくい部分になります。
12. この学校と併願するなら
観点は、過去問演習が二重に効くかどうかだけです。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。この学校は国語の資料が無いため、下の近さは算数・理科・社会の 3 科目だけで計算されています(国語がどれくらい近いかは分かっていません)。
- 東京都市大学等々力中学校(東京都・共学)— 3 科目とも近く、精読した範囲では最も構造が近く、算数と理科の過去問がそのまま練習になります。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 3 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 八千代松陰中学校(千葉県・共学)— 3 科目が横並びに近く、どの科目から手をつけても転用が効きます。
- 昭和学院中学校(千葉県・共学)— 算数の近さが際立ち、社会はやや離れます。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校には 2 科目(国語・算数)だけの回があります。併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
- 「近さ」は科目ごとの大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の重なりから自動集計で出した数字で、同じ問題が出るという意味ではありません。各校の実際の作りは、その学校のレポートで確かめてください。
13. 資料の限界
- 国語が 1 年ぶんもありません。著作権処理の関係で掲載されない年が多く、この学校は開校から 6 年と年数自体が短いため、国語は 1 冊も精読できていません。国語について書けることは募集要項の時間と配点だけで、大問構成・文章の長さ・記述の分量・漢字語彙の出題数・出典はすべて不明です。市販の過去問集で確認してください。
- 年数が 6 年しかありません。2021 年度の改編で入試が新しくなったため、それ以前の資料は別の学校(村田女子)のものになります。「毎年」「6 年連続」と書いた箇所も、他校のレポートの 15 年・17 年と比べれば土台が薄いことになります。とくに 1〜2 年しか例が無いもの(会話文の大問、末尾の「あなたならどうするか」など)は、傾向と呼べるほど固まっていない可能性があります。
- 入試回が特定できません。資料は 1 年 1 科目 1 冊のみで、冊子に回の表記がありません。理科・社会は 4 科目実施の回のものと判断できますが、算数がどの回のものかは分かりません。2 科目だけの回(第 2〜4 回)の算数がこれと同じ作りかどうかは、この資料では確かめられません。
- 転写の読み落とし・誤字があります。「おもり」が「おみ」になっている、選択肢の一部が切れているなどの箇所を確認しました。単元・大問の並び・問い方は読めますが、個々の数値・図・選択肢の全文は原本で確かめてください。
- 自動集計と原本が食い違った点があります。手元の集計では社会の「字数指定のある冊 67%」となっていましたが、原本を読むと記述に字数の指定は無く、短答の「漢字 5 字で」「アルファベット 5 字で」といった書き方の指定を拾ったものでした。同様に、社会の大問数が 4 と 5 で揺れて見えるのは、末尾の記述枠(I・II)を 1 大問と数えるか 2 大問と数えるかの違いで、中身の作りは 2023 年度以降 4 年間変わっていません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・入試結果・学校の理念には触れていません。このレポートは過去問の中身だけを見ています。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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