広尾学園中学校 の過去問分析

広尾学園中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

広尾学園中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・4 科目の回・算数 14 年分ほか)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都港区
男女 共学(2007 年に広尾学園中学校へ改称した際に共学化。旧称は順心高等女学校(1924)・順心女子中学校(1947))
入試回と日程 第 1 回 2 月 1 日午前/第 2 回 2 月 1 日午後(本科/インターナショナル SG)/医進・サイエンス回 2 月 2 日午後/国際生 AG 回 2 月 3 日午前/第 3 回 2 月 5 日午前(第 1 回と同じ)。帰国生入試は 2026 年 12 月 17 日(インターナショナル AG 回)・12 月 18 日(本科/医進・サイエンス/インターナショナル SG)
科目・試験時間・配点 第 1 回〜第 3 回は 4 科: 国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・理科 30 分 50 点・社会 30 分 50 点(本科)。医進・サイエンス回も 4 科ですが配点が異なります: 算数 50 分 100 点・理科 50 分 100 点・国語 30 分 50 点・社会 30 分 50 点
国際生 AG 回の科目 Japanese(日本語 30 分 50 点)+ Mathematics(英語 50 分 50 点)+ English(英語 50 分 100 点)+面接(英語/日本語 10 分)
面接 国際生 AG 回に面接(英語/日本語 10 分)があります

上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

同名注意: 広尾学園小石川中学校(東京都文京区)は名前が似ていますが別の学校です。過去問も別に用意する必要があります(→12 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. この学校でいちばん動かないのは「どの大問で何の分野を測るか」という座席(問題の置き場所)です。理科は物理 → 化学 → 生物 → 地学の並びが資料のある 15 年で崩れず、社会は地理 → 歴史 → 公民 → 記述 2 問が 2024〜2026 の 3 年で完全に一致します。
  2. 算数は大問 1 が 6 問の小問集合で (1) が計算・(5)(6) が図形という並びが 3 年連続。国語は漢字 10 問 → 知識 5 問 → 文学的文章 → 説明的文章が資料のある 5 年で同じです。
  3. いちばん動くのは題材のほうで、小学校で習わない話を長い説明文で読ませ、その場で使わせる問題が 4 科目に共通します。

家でやること 3 つ

  1. 理科は物理・化学・生物・地学の 4 分野、社会は地理・歴史・公民の 3 分野を、どれも捨てずに 1 題ずつ取れる状態にします。
  2. 算数の大問 1 の 6 問を 12 分で取り切る練習をします。
  3. 初めて読む説明文を、知らない用語で止まらずに読み切る訓練を、理科の誘導文と国語の説明的文章で行います。

今週やる 1 つ

  1. 理科の大問 4(2024〜2026 の 3 年連続で気象)を 3 年分続けて解き、雲のでき方・前線と天気図の読み取りが手から出てくるか確かめます。

注意

  1. この資料からは入試回が特定できません。また国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(→4 節・13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2024〜2026) 11 年 14 年(2010〜2026 のうち) 高。式が画像で入っている箇所があり、分数・根号まわりの転写に揺れがありますが、大問構成と題材の読み取りに支障はありません
理科 3 年(2024〜2026) 12 年 15 年(2010〜2026 のうち) 高。図が多く、図そのものは転写されないので、図の読み取りを要する小問は設問文と図の説明からの推定を含みます
社会 3 年(2024〜2026) 13 年 16 年(2010〜2026 のうち) 高。設問文が長く、資料(表・写真・地形図)は説明文として入っています
国語 3 年(2013・2015・2021) 2 年(2010・2011) 5 年(2010・2011・2013・2015・2021) 2022 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことは 2021 年度までの話です

5. 一番大きな結論

この学校の入試でいちばん動かないのは「どの大問で何の分野を測るか」という座席(問題の置き場所)で、いちばん動くのは「その中で何を題材にするか」です。 そして題材は、小学校で習わない話を長い説明文で読ませ、その場で使わせる方向に寄っています。

ここで言っている固定は「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということで、「同じ問題が出る」ではありません。精読した 12 冊の中に、数値まで同じ問題が再登場した例は見つかりませんでした。理科の大問 4 は気象という枠こそ 3 年続きますが、中身は雲のでき方 → 前線と天気図 → あられとひょう、と毎年別物です。社会の大問 2 も、日韓関係 → 道路の歴史 → 史料集と、通史を通すテーマが毎年立て直されます。

もう一つ、科目をまたいで共通する性格があります。知らない話を長い文章で説明し、その説明だけを根拠に答えさせる問題が多いことです。理科の真空蒸着(2024)・PFAS(2025)・フレネルレンズ(2026)・卵の中の「設計図」とタンパク質(2026)、算数の記号の定義(2024・2026)、社会の統計表の読み取りはいずれもこの作りで、知識の量よりもその場で読んで当てはめる速さが問われています。

したがって過去問の使い方は、「出る問題を覚える」ではなく次の 2 本立てになります。

  1. 座席を手がかりに準備の枠を決める。理科は 4 分野を必ず 1 題ずつ、社会は地理・歴史・公民を必ず 1 題ずつ。どこかを捨てると配点の 4 分の 1 や 3 分の 1 が固定で落ちます。算数は大問 1 の 6 問と大問 5 の重い 1 題、国語は漢字 10 問と記述 2 問が毎年同じ場所にあります。
  2. 初めて読む説明文を、止まらずに読み切る訓練をする。どの科目にも「本文に書いてあることを使えば解ける」問題が入っています。知らない用語で手が止まらないことが、この学校ではそのまま得点になります。

6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に。過去問を年度通しで時間を計って解く演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [週 1 回] 理科の 4 分野をすべて埋める — 物理・化学・生物・地学が 1 題ずつという座席が資料のある 15 年で動いていません。1 分野の空白がそのまま配点の 4 分の 1 の失点になります。ここが最も時間をかける価値のある枠です。気象(雲のでき方・前線の通過と風向・天気図の読み取り)は 3 年連続で大問 1 本ぶんなので厚めに。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週 1 回] 社会も地理・歴史・公民を 1 本ずつ — 同じ理由です。加えて大問 4 の記述 2 問は 3 年とも「歴史の資料から説明する 1 問」と「今の社会について説明する 1 問」なので、両方の書き方を練習しておきます。通史は外交・交通・土地制度・貨幣などのテーマで年表を作り直しておくと、そのまま大問 2 の形になります。(確認: 〜2026 年度)
  3. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 6 問を 12 分で取り切る — 計算 → 逆算や小問 → 図形 2 問、という形が 3 年連続で、満点を狙う枠として作られています。(1) の工夫計算、(5)(6) の図形をそれぞれ単独で速くします。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 初めて読む説明文を読み切る訓練 — 理科の誘導文(2024 の真空蒸着、2026 のフレネルレンズと遺伝)と国語の説明的文章は、どちらも「知らない話を本文の説明だけで扱う」作りです。線を引きながら定義を拾う読み方を、科目をまたいで同じ手順で身につけます。(確認: 理科は〜2026 年度・国語は〜2021 年度)
  5. [週末 60 分] 算数の数の性質と場合の数 — 約数の個数、倍数と余り(3 つの条件を同時に満たす数)、各位の数の操作は 2024〜2026 の 3 年とも大問 1 本ぶん。場合の数も 3 年連続です。条件が 1 つずつ増える 3 段の作りなので、(1) の全体を数え、(2) で制限を入れ、(3) でさらに重ねる、という書き出し方を練習します。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週末 60 分] 理科の理由記述と社会の統計表 — 理科の記述は毎年 3〜5 問で字数指定はほとんど付かないので、「原因 → 結果」を 1 文でつなぐ形を固めます。社会は 4 つの県や港が並んだ表からどれがどれかを当てる形が毎年複数あり、「人口・面積・産業構成・特産」を組にして覚え、極端な数字から先に決める手順を練習します。(確認: 〜2026 年度)
  7. [毎日 10 分] 国語の漢字 10 問と、文字種の指定 — 国語は読み 4・書き 6 が固定で、「行脚」「流布」「有象無象」「不精」のような読みにくい語が読みに、「節操」「画策」「軽率」「臨終」のような硬い語が書き取りに来ます。小学校配当の外にある語も含めて、熟語で覚えます。社会は「漢字 4 字」「カタカナ 9 字」、理科も「漢字で書きなさい」と指定が細かく、守れないだけで 0 点になる枠を先に潰します。(確認: 国語は〜2021 年度・理科・社会は〜2026 年度)
  8. [週 1 回] 国語の 80〜100 字の記述 2 本と、前年の出来事の整理 — 国語は大問 3 と大問 4 の最後に 1 問ずつ、字数の下限つきで出るので、要素を 2〜3 個そろえてから書き始めます。前年 1 年ぶんの出来事は、理科は原理へ(気象・エネルギー・環境)、社会は制度と歴史へ(選挙・税・労働・エネルギー政策・メディア)と振り分けて整理し、気象庁の天気図や環境に関する報道の図も実際に見ておきます。この学校は前年の実データをそのまま設問にします。(確認: 国語は〜2021 年度・理科・社会は〜2026 年度)

8. 科目別の詳細

8-1. 算数(大問 5・小問 18)

精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。大問 5 本・小問 18 問という構成は 3 年とも同じで、資料のある 14 年(2010〜2026)の大問構成で見ると、大問 5 本は 2020 年度から 7 年連続、2014〜2019 年度は 6 本でした(さらに古い 2010 年度も 5 本)。

年度×大問の題材表(2024〜2026)

大問 1 は毎年 6 問の小問集合なので、別に表を立てます。

年度 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2024 つるかめ算(90 円のチョコレートと 80 円のガム・10 個買うと 1 個無料の条件つき) 数の性質(約数の個数を《X》と表す約束・《2024》から) 場合の数(6 人組ヒーローの並び方・「隣に来る」条件) 平面図形の面積比(70m×90m の土地をロープで分ける・作図 3 問)
2025 数の性質(100〜999 のうち各位の和が 3 の倍数/各位の積が 3 桁の奇数) 立体図形(立方体の 8 頂点から 4 点を選んでできる立体・共通部分の体積) 割合と比(3 種類の液体 A・B・C を混ぜる・比の変化) 推理(真実か嘘が書かれた箱 A・B・C から中身を確定する・理由記述 1 問)
2026 数の性質(m÷n をこえない最大の整数を ⟨ ⟩ と表す約束) 場合の数(1〜9 のカードから 4 枚選んで 4 桁の整数・各位の和が 15) 平面図形の面積比(1 辺 6cm の正方形と辺上の点の比・図 1〜図 3 の 3 段) 速さ(車両をつないだ列車・両数が増えると速さが変わる・向かい合わせで走らせる)

表に出てくるつるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める・受験用教材の単元)などの特殊算の中身は 用語集 にあります。

大問 1 の小問集合(毎年 6 問):

年度 (1) (2) (3) (4) (5) (6)
2024 計算(253÷8+25.3×3.25+11×2.3×5.5) 連分数の形の逆算 集合(算数と国語の好き・好きでない) 時計算(4 時台に長針と短針が反対向きに一直線) 円とおうぎ形(正方形の中に四分円 4 つ) 立体(直方体を 2 つの平面で切る)
2025 計算(1/(2020×2021)+… の和) 逆算(3.14×2×(□÷7/32−2 3/7)=15.7×0.8) 場合の数(大小 2 個のさいころの積が偶数) 数の性質(2 桁の数・各位の和を 5 倍) 円(直角三角形 3・4・5 に内接する円) 立体(正方形の紙の四隅を切って容器を作る)
2026 計算((1.25−0.75÷5/8)÷(1/2+1/4+1/8)) 食塩水(容器 A と B の間で 2 回移す) 数の性質(3 で割ると 1・5 で割ると 2・7 で割ると 3 余る数) 速さ(往復の平均の速さ) 回転体(へこみのある五角形を回す) 図形の移動(半径 1cm の円が八角形の辺上を 1 周)

同じ場所に同じ種類の問題が出る

どう問われるか


8-2. 理科(大問 4・小問 19〜25)

精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。大問 4 本は 2022 年度から 5 年連続で、2016〜2021 年度は 5 本でした。

年度×大問の題材表(2024〜2026)

年度 大問 1(物理) 大問 2(化学) 大問 3(生物) 大問 4(地学)
2024 ばね 2 本と小箱・棒(ばねの伸び → 浮力で体積 → てこのつり合い) 粒子と状態変化 → 真空蒸着(タングステンの性質・銀の膜の厚さをナノメートルで) ヘチマの観察日記(芽のスケッチ・実と花のつくり・つるの巻きつき方・葉の毛・グリーンカーテン) 会話文(キャンプ)。雲のでき方・ペットボトルで雲をつくる実験・逆転層と雲海
2025 水面の波(速さ・振動の回数)→ 音(オシロスコープの波形・打ち消す音を作図) プラスチックの燃焼(PE・PP・PET の見分け/重さの関係を式に)+ PFAS リンゴの受粉(ヒトの胎児と植物の胚・偽果・種子が 4 つ以下だといびつになる理由・受粉品種の配置) 2024 年 7 月 3 日の天気図 2 枚・寒冷前線の通過時刻と風向・地すべりと土石流の違い
2026 光(直進・屈折・物質ごとの通りやすさ・フレネルレンズで太陽光発電・面積からの計算) 状態変化(圧力と沸点・高尾山の山頂での沸点・沸点上昇と凝固点降下) 発生と遺伝(卵の中の「設計図」とタンパク質の分布・ショウジョウバエの翅の数) 会話文(あられとひょう)。氷のつぶの衝突と電気・落下速度が一定になる理由・温暖化での予測の図

同じ場所に同じ種類の問題が出る

この学校の理科でいちばん動かないのは大問の分野の並びです。大問 1 が物理、大問 2 が化学、大問 3 が生物、大問 4 が地学。2024〜2026 の 3 年は精読して確認しました。資料のある 15 年(2010〜2026)の大問構成を見ても、先頭 4 本のこの並びは崩れていません(2016〜2021 は 5 本目に物理か化学がもう 1 題足されました)。

どう問われるか


8-3. 社会(大問 4・小問 24〜26)

精読したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。大問 4 本で、うち最後の 1 本が記述 2 問だけの独立した枠になっています(2025 年度の資料はこの記述 2 問を大問 4・大問 5 に分けて収録していますが、設問番号は「4-I」「4-II」で、他の 2 年と同じ作りです)。

年度×大問の題材表(2024〜2026)

年度 大問 1(地理) 大問 2(歴史) 大問 3(公民) 大問 4(記述 2 問)
2024 修学旅行で行く広島県(尾道の新旧地形図・瀬戸内工業地域・かき の海面養殖・世界遺産の写真) 日韓関係の通史(古代の史料の並べ替え → 白村江 → 中世の港 → 秀吉の朝鮮出兵 → 近代 → 戦後) SDGs から入る公民(安全保障理事会・社会保障の 4 本柱・基本的人権の 4 分類・経済成長率のグラフ・司法) I 女性参政権が欧米で広がった理由(年表と写真・「地位」の語を使う)/II ディズニーランドのチケット価格の幅が広がった理由
2025 長崎県を他地域と比べる(海岸線の長さ・漁業生産量・県民所得・世界遺産・火砕流・長崎の地形図と断面図) 道路の歴史(七道 → 鎌倉 → 室町戦国の史料 → 江戸の城下町・港町・宿場町 → 江華島事件 → 集団疎開 → 高度経済成長) 先生と生徒 A・B のニュース討論(男女の格差指数・外国人材の制度・レシートの軽減税率・有事法制・国会議員の特権・出生率) I イギリスと日本の新紙幣とキャッシュレス/II 鎌倉新仏教の特徴と庶民に広まった理由(資料 3 点から)
2026 エネルギー資源と鉱産資源(風力と太陽光の都道府県別発電量・京都議定書とパリ協定・東京湾の 3 港の輸入品・粗鋼生産の推移) 史料 A〜G を読む(改新の詔・土地制度・江戸の将軍と政策・養老七年の格・湯島聖堂・条約前の国際関係図・並べ替え) 情報とメディア(デジタル庁・世論と三権・非拘束名簿式・メディアリテラシー・新しい人権・国家財政の表・非正規雇用) I 鎌倉幕府の中心に貴族がいた理由(幕府のしくみの図から)/II SNS と選挙

同じ場所に同じ種類の問題が出る

大問 1 が地理、大問 2 が歴史、大問 3 が公民、大問 4 が記述 2 問。この並びが 2024・2025・2026 の 3 年で完全に一致しています。資料のある 16 年の大問構成で見ても、地理 → 歴史 → 公民の順は 2023 年度から 4 年続いています。

どう問われるか


8-4. 国語(大問 4・小問 28〜31。2010・2011・2013・2015・2021 年度の資料のみ)

国語は 2022 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。 ここに書いたのは 2010〜2021 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい内容です。精読したのは資料のある 5 年のうち新しい 3 年、2013・2015・2021 年度です。

年度×大問の題材表(2013・2015・2021)

年度 大問 1 大問 2 大問 3(文学的文章) 大問 4(説明的文章)
2013 漢字(読み 4・書き 6) 慣用句の共通漢字 2 問(「□をなす/□が売れる」など)+ことわざの空欄 3 問 夏休みに「まっすぐ進む」遊びをする父と「ぼく」 神話と空間・方向のイメージ(生命の座標軸)
2015 漢字(読み 4・書き 6) ことわざ 5 つを内容で 5 種類に分類 石田衣良『夕日へ続く道』(雄吾と源ジイ) 小熊英二『社会を変えるには』(ルネサンスと「私」の感覚)
2021 漢字(読み 4・書き 6) 熟語の読みの成り立ちが異なるものを選ぶ 2 問+漢字の書き取り 3 問 安田夏菜『むこう岸』(進学校で勉強についていけない中学 3 年生) 苅谷剛彦『イギリスの大学・ニッポンの大学』(プレゼンテーション偏重への疑問)

資料のある 5 年(2010・2011・2013・2015・2021)はすべて大問 4 本で、大問 1 が漢字、大問 2 が語句・知識、大問 3 が文学的文章、大問 4 が説明的文章という並びで一致しています。小問数は 28〜31 問です。

同じ場所に同じ種類の問題が出る

どう問われるか


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

座席が固定されているこの学校では、警戒すべきは「その枠に入る単元」です。年の並びは、精読した年と構成だけ数えた年の大問構成から数えたもので、小問レベルで同じ単元が出ていた可能性は排除できません(→13 節)。最終確認年度は、その単元が大問で最後に使われた年度です。

科目 単元 大問で使われた年 最終確認年度 状況
理科 大問 1(物理) 電気回路・電流 2012・2016・2017・2021・2022・2023 2023 年度 3 年空き(2024〜2026 は出ていない)。物理枠でいちばん戻りやすい
理科 大問 1(物理) ふりこ 2017・2018 2018 年度 8 年空き
理科 大問 2(化学) 水溶液の判別・中和 2018・2019 2019 年度 近年は燃焼・状態変化・質量の関係が続く
理科 大問 3(生物) 人体(消化・呼吸・血液) 2010・2012・2014・2018・2021・2022 2022 年度 4 年空き。直近は植物・発生に寄っている
理科 大問 4(地学) 天体(太陽・月・惑星) 2015・2019・2021・2023 2023 年度 3 年空き。気象が 3 年続いている
理科 大問 4(地学) 地層・岩石・化石 2012・2017・2018・2022 2022 年度 4 年空き(2025 に土石流の記述はある)
社会 大問 1(地理) 人口・都市問題 2018 2018 年度 8 年空き
社会 大問 1(地理) 気候・雨温図を主題に 2014・2022 2022 年度 4 年空き(2024 に小問としては出た)
社会 大問 1(地理) 都道府県の同定を主題に 2015・2016・2020 2020 年度 6 年空き(2025 に小問としては出た)
社会 大問 2(歴史) 江戸時代を主題に 2012・2015 2015 年度 11 年空き。近年は通史の 1 コマとして出る
社会 大問 2(歴史) 幕末・明治維新を主題に 2010・2018 2018 年度 8 年空き
社会 大問 3(公民) 財政・税・社会保障を主題に 2014・2020 2020 年度 6 年空き
社会 大問 3(公民) 地方自治を主題に 2013 2013 年度 13 年空き(2024・2025 に小問としては出た)
社会 大問 3(公民) 日本国憲法の条文を主題に 2012・2022 2022 年度 4 年空き
算数 大問 2〜5 立体の切断 2017・2018・2021・2022・2023 2023 年度 3 年空き(2025 の大問 3 は立方体の頂点を選ぶ問題で、切断面を考える形ではない)。算数でいちばん戻りやすい
算数 大問 2〜5 仕事算・ニュートン算の系統 2018・2021・2023 2023 年度 3 年空き
算数 大問 2〜5 規則性・数列を主題に 2015・2016 2016 年度 10 年空き。数の性質の枠に吸収されているように見える
算数 大問 2〜5 水量(容器に水を入れる・傾ける) 2019 2019 年度 2019 が最後
算数 大問 2〜5 縮尺・単位換算 2018 2018 年度 2018 が最後
国語 大問 2 知識分野すべて 慣用句 2013/ことわざ 2013・2015/四字熟語 2011/熟語の構成 2021/語彙・季節の言葉 2010 2021 年度 毎年入れ替わる。どれが来ても取れる状態が要る
国語 大問 4 抜き出し 2010・2021 2021 年度 出る年と出ない年がある(2021 は 1 問だけ)

仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める)・ニュートン算(増え続ける量と処理する量のつり合い)はどちらも受験用教材の単元です(→用語集)。


10. 形式面の注意

4 科目共通

算数

理科

社会

国語


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

何をやるか
小 4(土台) ①計算の正確さ — 整数・小数・分数の四則と □ を求める逆算。この学校は大問 1 の (1) が毎年計算で、しかも分配法則でまとめる工夫を要求します。②漢字と語彙 — 読みと書きを混ぜて 10 問セットで解く形に早くから慣れます。③図形の入口 — 角度、円とおうぎ形、立体の体積。大問 1 の (5)(6) 枠につながります。④身のまわりの理科を 4 分野とも — 植物を育てる、空を見る(雲・天気)、水を凍らせる・沸かす、ばねやてこを触る。「4 分野を捨てない」という、この学校の一番大事な準備がここから始まります。⑤地図と日本 — 都道府県、地形、天気。時間計測はまだしなくてよい段階です
小 5(幅) ここが本体になります。この学校は分野の座席が固定されている一方、その中の単元は毎年入れ替わるので、全分野をひととおり学び終える年である小 5 の出来がそのまま効きます。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数に充て、数の性質 → 場合の数 → 平面図形の面積比の順に厚めの時間を取ります。週末 60 分は理科・社会・国語の単元回しに充てます。理科は 4 分野それぞれの主要単元を漏らさず(物理ならばね・てこ・浮力・光・音・電気、化学なら水溶液・気体・燃焼・状態変化・重さの関係、生物なら花と受粉・人体・発生・生態系、地学なら気象・地層・天体)。社会は地理と通史を一巡し、統計表と地形図を読む練習をここから。国語は説明的文章を読む習慣と、知識分野(慣用句・ことわざ・四字熟語・熟語の構成)の一巡。ただし国語は 2022 年度以降の資料が無いので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください(→13 節)
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目です。夏以降は年度通しで時間を計る演習を中心に据えつつ、理科の 4 分野と社会の 3 分野については「同じ座席を縦に並べて解く」演習が効きます(大問 4 だけを何年分も続けて解く、など)。座席が固定されているので、この縦の演習が他校よりも意味を持ちます。記述は理科・社会・国語のすべてに入るので、書いたものを人に読んでもらい、主語と因果が通っているか確認する時間を毎週確保します

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡(全分野をひととおり学び終えること)と、小 4 から積む「読む速さ」の 2 点です。座席は固定でも中身は毎年作り直されるので、「頻出単元だけ仕上げれば足りる」とはなりません。とくに理科は 4 分野 × 各単元というマス目を全部埋める必要があり、これは小 5 の 1 年をどう使うかで決まります。もう一つ、この学校は 4 科目のいずれにも長い説明文・会話文・資料が入っていて、読む量が多くなっています。小 4 のうちから「知らない言葉が出ても止まらずに最後まで読む」経験を積んでおくと、小 6 の通し演習で時間が足りるかどうかがまったく変わってきます。逆に、難問を 1 問じっくり解く力に早くから時間をかけても、この学校では返りが薄くなります。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏・入試日程の重なりは扱いません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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