多摩大学目黒中学校 の過去問分析
多摩大学目黒中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
多摩大学目黒中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・4 科がそろう回・理科 16 年分ほか)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都目黒区 |
| 男女 | 共学(旧称: 目黒学園女子中学校) |
| 入試回と日程・科目 | 進学第 1 回 2 月 1 日午前/進学第 2 回 2 月 2 日午前 — 2 科(国語・算数)または 4 科(国語・算数・理科・社会)を出願時に選択。特待・特進第 1 回 2 月 1 日午後/特待・特進第 2 回 2 月 2 日午後 — 4 科。特待・特進第 3 回 2 月 3 日午後/第 4 回 2 月 4 日午前/第 5 回 2 月 6 日午前 — 2 科 |
| 試験時間・配点 | 国語 50 分・100 点、算数 50 分・100 点。理科と社会は合わせて 50 分で、理科 50 点・社会 50 点 |
| 募集人員 | 進学第 1 回・第 2 回は合わせて 34 名。特待・特進第 1〜5 回は合わせて特待 20 名・特進 60 名 |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。「進学」「特待・特進」はこの学校の入試区分の名前です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- どの科目も、大問の何番に何の種類の問題が来るかが長年動きません。理科は大問 1 が物理・大問 2 が化学・大問 3 が生物・大問 4 が地学という並びが 2012〜2026 の 15 年間続いています。
- 一方で中身は毎年作り直されます。数値まで同じ問題の再出題は、精読した範囲では見つかりませんでした。
- 4 科とも記述がほとんど無く、問題数で押してきます。理科と社会は合わせて 50 分で 40〜48 問です。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1(計算 6 問)を 3 年分、縦に並べて解きます。(6) は 3 年連続で単位換算です。
- 算数の大問 2 の (1) 食塩水と (2) 数列を毎日。3 年連続で同じ場所にあります。
- 理科の大問 1 を、てこ・ふりこ・ばね・電磁石の 4 単元に絞って回します。
今週やる 1 つ
- 社会の大問 1(歴史 9 問)を 3 年分続けて解き、「誤っているものを 1 つ選ぶ」という聞き方にどれだけ耐えられるか確かめます。
注意
- 国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。国語について書いたことは 2016〜2019 年度に限った話です。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(年度ごとの大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | 10 年(2010・2014〜2019・2021〜2023) | 13 年(2010・2014〜2019・2021〜2026) | 高い。ただし 2024・2026 は図に依存する小問が 1 問ずつ読み取れませんでした |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 13 年(2010・2012〜2023) | 16 年(2010・2012〜2026) | 高い。ただし 2025 年度は大問 1 が丸ごと 1 小問として記録されており、小問合計 13 は他年(20〜26)と比べられません |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | 11 年(2010・2013・2015〜2023) | 14 年(2010・2013・2015〜2026) | 高い |
| 国語 | 3 年(2016・2018・2019) | 2 年(2010・2014) | 5 年(2010・2014・2016・2018・2019) | 高い。ただし 2016 年度は漢字 10 問とことわざ 5 問がそれぞれ 1 小問として記録されており、小問合計 20 は実際の設問数ではありません |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。同じ設問が二重に記録されている箇所もありませんでした。
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊のみで、入試回の表記が読み取れません。国語 50 分・算数 50 分・理科と社会が合わせて 50 分という構成から、4 科がそろう回(進学第 1 回に相当すると考えられる回)と見ています。
- 国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。2011〜2013・2015・2017 も同じ理由で資料がありません。国語について書いたことは 2016〜2019 年度に限った話です。
- 資料の無い年: 算数 2011・2012・2013・2020、理科 2011、社会 2011・2012・2014。
- 大問の切り方がその年だけ違う年があります。算数 2016(大問 6)・2017(大問 7)は他年(大問 5)と数え方が合いません。社会 2013 は大問 2 本しかありません。年次比較のときは、この 3 年を外して読んでください。
- 「毎年」「〜年連続」と書いたのは、原本の設問文か、年度ごとの大問構成の一覧で反復を確かめたものだけです。
5. 一番大きな結論
多摩大学目黒は「何番に何の種類の問題が来るかが長年動かず、中身は毎年作り直される」学校です。
ここでいう座席(問題の置き場所)の固定とは、同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味です。精読した範囲で数えると次のようになります。
- 理科: 大問 1 が物理、大問 2 が化学、大問 3 が生物、大問 4 が地学。この並びが 2012〜2026 の 15 年間続いています(大問 4 の地学は 2014〜2026 の 13 年、大問 2 の化学は 2019〜2026 の 8 年で確認)。しかも大問 1 の物理は、てこ・ふりこ・ばね・電磁石の 4 単元でほぼ埋まります。
- 社会: 大問 1 が歴史で、2016〜2026 の 11 年連続です。1 本の文章に下線部①〜⑨を引いて時代を飛び越える作りは、2024・2025・2026 の 3 年とも同じです。大問 2 は地理、最後の大問は公民。
- 算数: 大問 1 が計算 6 問で、これは資料のある 13 年すべて動きません。さらに細かく、大問 1 の (6) が単位換算、大問 2 の (1) が食塩水、(2) が規則性の数列という 3 か所が、2024・2025・2026 の 3 年連続でそろっています。大問 5 は会話文が 3 年連続。
- 国語: 大問一が漢字 10 問、大問二が知識 5 問、大問三が説明的文章、大問四が文学的文章。2016・2018・2019 の 3 年連続です(資料のある 5 年では、大問一が漢字であることは 5 年とも動きません)。
一方で、中身は毎年作り直されています。同じ設問文がそのまま再登場した例は、算数で水そうのグラフの説明文が 1 組(2016 と 2023)見つかっただけで、数値まで同じ問題の再出題は見つかりませんでした。
したがって、この学校の過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではありません。①同じ座席を縦に並べて解く(大問 1 だけを 3 年分、大問 2 の (1)(2) だけを 3 年分、というように)、②短い時間で数の多い問題を処理する練習をする、③座席に対応する単元の解き方を仕上げる——この三つに近いやり方になります(回し方の手順は 過去問の使い方)。とくに理科と社会は合わせて 50 分という設計なので、②の比重が他校より大きくなります。
科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 非常に高い。大問 5・小問 20〜22・50 分・答えのみ(13 年) | 大問 1 の計算 6 問と大問 2 の一行題(数行で終わる短い文章題)7 問で 13 問。残り 3 大問が速さ・水量・図形・場合の数・会話文 | 大問 1 の工夫計算と単位換算、大問 2 の食塩水と数列。ここだけで 13 問中の確実な得点になる |
| 理科 | 非常に高い。大問 4(物理・化学・生物・地学)・小問 20 前後(15 年) | 記号選択が 5〜7 割。身のまわりの道具と生活の場面から原理へ運ぶ。前年の気象災害が題材に入る | てこ・ふりこ・ばね・電磁石(大問 1)と水溶液・気体(大問 2) |
| 社会 | 高い。大問 3〜4(歴史・地理・公民)・小問 20〜25(11 年) | 記号選択が 8 割超。記述はゼロ。歴史 9 問が全体の 4 割弱 | 大問 1 の歴史 9 問。とくに対外関係史と、「誤っている文を選ぶ」形への慣れ |
| 国語 | 高い(2019 年度まで)。大問 4・小問 30 前後・50 分 | 番号選択と抜き出しで全問。記述はゼロ。空欄補充が多い | 漢字 10 問と空欄補充(接続語・擬態語)、そして長い抜き出し |
4 科目に共通しているのは、書かせない試験であることと、問題数で押してくることです。理科に説明を書かせる設問が年 0〜3 問あるほかは、算数・社会・国語のいずれにも記述がありません。そのぶん 1 問あたりに使える時間が短く、迷って止まると総崩れになります。
6. この学校らしさが出る場所
- 校名と地名が問題の中に出てきます。 社会 2024 の大問 1 は「多摩大学目黒中学校がある目黒には、世界中から訪れた多種多様な人びとが行きかっています」という一文から始まり、そのまま対外関係の通史に入ります。同じ年の大問 2 の会話文は「目黒君」と「あざみさん」、2026 の大問 2 は「目黒区に住むメグミさん」が区内 14 か国の大使館を調べる話です。算数 2026 の大問 2(5) は「多摩店と目黒店」で同じ商品の値引きを比べさせます。理科 2024 の大問 3 は「多摩太郎くんと目黒花子さんはテニス部に所属しています」で始まります。学校の名前と所在地を、そのまま問題の舞台にしています。
- 同じ名前の生徒が科目をまたいで登場します。算数の会話文は「たまお」と「めぐ子」(2024 は「めぐこ」表記)が 2024・2025・2026 の 3 年連続。理科には「たまおくんとめぐみさん」(2024)、「メグさん」(2024)、「たま子さん」(2026)。多摩と目黒から取った名前が、3 科目の問題文を進めていきます。
- 会話文から入る大問が 3 科目にあります。算数は大問 5 が 3 年連続で会話文、理科は毎年 1〜2 本(2024 は大問 2 と大問 4、2025 は大問 1、2026 は大問 1)、社会も毎年 1 本(2024 は大問 2、2026 は大問 3)。読みながら解く設計が学校全体で共有されているように見えます。
- 地球温暖化と気候変動が理科の背骨になっています。2025 は大問 2 が二酸化炭素と海水温上昇、大問 4 が雨と流水。2026 は大問 2 が温室効果ガスと火力発電、大問 4 が台風。2024 の大問 4 も猛暑と線状降水帯です。3 年とも、理科 4 大問のうち 1〜2 本が気候の話になっています。
- 前年に起きたことが導入文になります。理科 2024 の「2023 年は東京都の夏日の日数が観測史上過去最多」、理科 2026 の「2025 年の台風 12 号や 15 号」、社会 2025 の「昨年の夏にはパリオリンピックが開催されました」、社会 2026 の「小樽市は 2025 年 2 月に日本遺産に認定された」。ただし設問は教科書の知識を聞くので、ニュースの暗記そのものは点になりません。
- 算数で用語を書かせる年があります。2026 の大問 5 は「3.14 ってどこから来たの?」という会話から入り、円周率の定義や「円周率」という語そのものを書かせます。数の意味を言葉で説明させる設問は、この会話文の大問だけに見られます。
- 国語の説明的文章は「当たり前を疑う」評論に寄ります。進化は進歩ではない(2016 長谷川英祐)、学ぶことの意味(2018 内田樹)、農と自然の共生(2019 宇根豊)。文学的文章は、小学生の日常(2019 椰月美智子)と、行きづまった大人の再出発(2016 森沢明夫)の 2 系統です。
7. 今からやるなら
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・漢字語彙・図形・地図と年表)を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 を 3 年分、縦に解く — 計算 6 問のうち、工夫でまとめる問題と単位換算((6) は 3 年連続)を毎日 2 問ずつ。工夫計算は 3 系統に分けて反射で処理できるようにします。分配法則でくくる(84×45+84×55)、共通の数を作る(3.5×123.4+25×12.34−0.1×1234)、同じ数字の繰り返しを割る(44442222÷6667)。km・m・cm・mm を 1 つの式に混ぜた加減が 3 年連続で同じ場所にあるので、時間をかける価値が最も確実に返る枠で、同じ時間で点にもなりやすいところです。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 2 の (1) 食塩水と (2) 規則性の数列 — 3 年連続で同じ場所にあります。食塩水は「混合」「水を加える」「比で混ぜる」の 3 通りを面積図(たてと横の長さで量と割合を表す図・受験用教材の道具)で。数列は「1,1,2,1,2,3,…」「1,2,2,3,3,3,…」のような群に分かれる並びの◯番目を、群の先頭までの個数を足し上げて出す手順で。この 2 問は落とせません。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・大問 1 の物理 4 単元と大問 2 の水溶液・気体 — 15 年ここは物理で、てこ・ふりこ・ばね・電磁石の 4 つでほぼ埋まります。てこは支点からの距離とおもさの逆比、ふりこは周期が長さだけで決まること、ばねは自然長と伸びの比例、電磁石は巻き数と芯の材質。この 4 つを説明できる状態にします。大問 2 は、リトマス紙・BTB 溶液・pH の対応表、二酸化炭素・酸素・水素・アンモニアの発生法と確認法、金属と塩酸の反応を 1 枚の表にまとめて毎週見ます。生物(大問 3)は 2023 年度以降 4 年出ていない「植物のつくり」を先に埋め、食物連鎖・こん虫の変態・人体(歯と消化)を続けます。地学(大問 4)は気象を厚めに(台風・前線・気団・雲の種類・線状降水帯)、そのうえで月の満ち欠けと星の日周・年周運動を復習します。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・大問 1 の歴史 9 問と「誤っている文を選ぶ」練習 — 小問全体の 4 割弱がここにあります。時代順ではなく 1 つの話題を軸に時代を飛ぶ作りなので、時代別の暗記だけでは対応しにくい形です。対外関係史(中国・朝鮮・欧米との関係を古代から昭和まで一本の線で)と、貨幣・鉱山(和同開珎・石見銀山・佐渡金山)は 2024・2025 で連続して主題になりました。「誤っている文を選ぶ」は、一問一答ではなく 4 つの文を読んで 1 つの誤りを見つける形で練習します(人物と業績、年号の前後、条約の名前と相手国の取り違えが定番)。あわせて憲法を条文の水準で — 25 条(2024)、27 条(2025)、三大原則と自由権・社会権の分類(2024・2026)。基本的人権を「平等権・自由権・社会権・参政権・請求権」の 5 分類で書け、自由権をさらに「精神・身体・経済活動」の 3 つに分けられるかが 2024・2026 の両方で問われています。地理は表とグラフから産地を当てる練習(米・桃・い草・さとうきび・落花生・うめ・パイナップル・果樹の輸入先・家畜の飼育頭数。上位 3 県を覚えるだけで正解できる設問が多い)と、雨温図・世界地図(2026 は世界地理が大問 1 本になりました。緯度と気候帯、代表的な国の位置と輸入品目をひととおり)。短答は必ず漢字で書きます — 県庁所在地、天皇名、語句。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・漢字 10 問と空欄補充、そして長い抜き出し — 読みと書きが混ざるので、書きだけの練習では足りません(「志す」のような送り仮名つきの訓読み、「総辞職」「刊行」のような新聞語彙が並びます)。空欄補充(接続語・副詞・擬態語)は週 2 回。3 年とも複数箇所で出て、しかも「同じものを二度以上使わない」条件つきなので、しかし・だから・たとえば・もし、といった接続語の使い分けを文と文の関係で言えるようにします。「三十六字で」「五十字以上六十字以内で」といった 30 字を超える抜き出しは、段落単位で範囲を絞って当てる練習を(傍線部の直後・直前ではなく、離れた段落から取る設問が多いためです)。慣用句は体の部位別に(口・鼻・耳・目・胸・首・手・足・腹)。番号選択は半分を占めるので、消去法で、本文と食い違う語を 1 つ見つけて消す手順に統一します。文学的文章は小学生・中学生の日常と大人の再出発の 2 系統で、心情を直接書かせる記述が無いぶん、心情を説明した選択肢を読み比べる練習に振ってかまいません。(確認: 〜2019 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 3 の速さと水量、大問 5 の会話文、一行題プールの一巡 — 大問 3 の枠は速さと水量のグラフの 2 系統で埋まるので、グラフの折れ目が何を意味するか(追いつく・段に達する・注水口が変わる)を言葉で説明する練習を。大問 5 の会話文は 3 年分を時間を計らずに読みます。前の空欄の答えが次の空欄の前提になっているので、途中で 1 つ落とすと後半がまとめて崩れます。一行題は 10 単元(食塩水・規則性・売買損益・つるかめ算・和差算・仕事算・割合と比・ニュートン算・角度・円とおうぎ形)を 1 単元 5 問ずつ、週 1 巡の薄い反復で。角度は 3 系統(長方形の折り返し=2024、三角定規の組み合わせ=2025、等辺の連鎖=2026)を、図を見た瞬間に判別できるところまで。大問 3・4 の (1) だけを 3 年分縦に解くのも有効です((2) が重い年でも (1) は取れる作りになっています)。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 4 科とも「時間内に全部見る」訓練 — 理科・社会は合わせて 50 分で、社会 25 分で 20〜25 問、理科 25 分で 20 問という配分になります。分からない設問で止まらず先に進む手順を体に入れます。理科の「すべて選びなさい」は、選択肢を 1 つずつ ○ × で判定して消していく手順を、過去問の選択問題で徹底します。理科だけは 1〜2 文で理由を書く設問が年 0〜3 問あるので、「〜だから」で終わる 30 字前後の文を実験の結果から書く練習も入れます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 前年のニュースを理科と社会の言葉に翻訳する — 理科は前年の気象災害(2024 は 2023 年の猛暑、2026 は 2025 年の台風 12 号・15 号)、社会は導入文の話題(2025 はパリオリンピック、2026 は小樽市の日本遺産認定)。設問そのものは教科書の知識なので、ニュースの名前を覚えるのではなく、「その現象は何が原因か」を 1 文で言う・「これは歴史/地理/公民のどこの話か」に仕分ける、の 2 つで足ります。1 週間に 1 本で十分です。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
しばらく出ていない単元(復活の警戒)は 9 節に、形式面の注意は 10 節にまとめました。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5・小問 20〜22)
原本で読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。大問の並びと役割は 3 年ともまったく同じで、大問 1 が計算であることは資料のある 13 年(2010〜2026)すべてで動いていません。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(計算 6 問) | 大問 2(一行題 7 問) | 大問 3(量の変化・2 問) | 大問 4(図形または数え上げ・2 問) | 大問 5(会話文・3〜5 問) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 整数の四則 かっこ・中かっこ 分数と小数の混合 逆算(□にあてはまる数を求める計算) 12.34 でまとめる工夫計算 単位換算(m・cm・km) |
食塩水(混合) 規則性(2024,2023,2022… の 1234 番目) 売買損益(仕入れ値の値上がり) 面積比(三角形 ABC) 角度(長方形の折り返し) 展開図(重なる点) 場合の数(0,1,1,2,3,4 の 2 けた) |
速さとグラフ(A 地と B 地・タクシーで追いかける) | 立体図形(階段状の立体の表面積 1850cm² から体積) | 割合(めぐこ「私、割合が…」→食塩水へ) |
| 2025 | 整数の四則 小数の四則 中かっこ 分数の混合 44442222÷6667 単位換算(km・cm・mm) |
食塩水(280g の水に 20g) 規則性(1,1,2,1,2,3,…) 和差算(和と差から 2 数を出す・2 枚のカード) つるかめ算(個数を合計から逆算・50 円玉と 100 円玉) 角度(三角定規の組み合わせ) 円とおうぎ形(正方形に半円 2 つ) 魔方陣 |
水量とグラフ(左右に段のついた水そう・毎分 90cm³) | 図形の折り返し(長方形 ABCD を頂点 D が辺 BC 上にくるように) | 場合の数(お正月の新幹線の旅行) |
| 2026 | 整数の四則 小数と中かっこ 1.1×10+2.2×20+… 84×45+84×55−100×35 の分配法則 分数と小数の混合 単位換算(km・cm・mm) |
食塩水(12% と 18% を 1:2) 規則性(1,2,2,3,3,3,…) 角度 仕事算(全体を 1 として日数を出す・春休みの宿題) 売買損益(多摩店と目黒店) 割合と比(所持金) ニュートン算(増えながら減る量・滝と池のポンプ) |
速さ(図書館と学校の間を 3 人が行き来・自転車) | 場合の数(立方体の頂点を 1 秒ごとに動く点 P) | 円とおうぎ形(「3.14 ってどこから来たの?」=円周率の話) |
表に出てくるつるかめ算・和差算・仕事算・ニュートン算・売買損益などの中身は 用語集 にもあります。
構成だけ数えた年は、年度ごとの大問構成の一覧から並びだけを拾えます(設問文そのものは確認していません)。大問 1 はどの年も計算で、以下は大問 2 以降の並びです。2023 は角度・水量とグラフ・速さとグラフ・推理、2022 は食塩水・速さとグラフ・図形の移動・角度、2021 は円とおうぎ形・速さとグラフ・回転体・規則性、2019 は数の性質・円とおうぎ形・速さとグラフ・数の性質、2018 は割合・水量とグラフ・速さとグラフ・水量、2015 は数の性質・規則性・速さ・水量、2014 は平均算・速さとグラフ・数の性質・立体図形、2010 は規則性・速さ・立体図形・水量。大問 3 か大問 4 に速さ系かグラフ系の大問が入るのは、この 9 年すべてに共通します。
(2011〜2013・2020 は資料がありません。2016 は大問 6 題、2017 は大問 7 題あり、この 2 年だけ大問の切り方が違います。)
同じ場所に同じ種類の問題が出る
この学校の算数でいちばん大きな発見は、座席が細かいところまでそろっていることです。同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味です。
- 大問 1 は計算 6 問。導入文は「次の□にあてはまる数を答えなさい」で 3 年とも同じです。しかも (6) は 3 年連続で単位換算(2024「256m−2573cm+1.12km」、2025「0.0052km+340cm−1800mm」、2026「0.015km+525cm−3500mm」)。km・m・cm・mm を 1 つの式に混ぜる形まで同じで、2025 と 2026 は使う単位の組み合わせまで一致しています。大問 1 が計算であること自体は、資料のある 13 年間動いていません。
- 大問 2 は一行題 7 問で、(1) が食塩水の濃度、(2) が規則性・数列という並びが 2024・2025・2026 の 3 年連続。(2) は 3 年とも「ある規則にしたがって並ぶ数列の◯番目」という同じ問い方で、2024 が 2024,2023,2022… の並び、2025 が 1,1,2,1,2,3,…、2026 が 1,2,2,3,3,3,… と数の並べ方だけを変えています。(3) 以降は 10 単元ほどのプールから選ばれ、売買損益は 2024・2026、角度は 2024・2025・2026 の 3 年連続で必ず 1 問入ります。
- 大問 3 は「量が時間とともに変わる」大問が 3 年連続。速さ(2024・2026)と水量とグラフ(2025)で、年度ごとの大問構成をさかのぼると 2010・2014・2015・2018・2019・2021・2022・2023 も大問 3 か大問 4 に速さかグラフの大問が入っており、速さ系と水量系がこの位置を交互に埋めています。
- 大問 5 は会話文が 2024・2025・2026 の 3 年連続。たまおさんとめぐ子さん(2024 は「めぐこ」表記)が話しながら考えを進め、その中の①②③…に入る数や言葉を答えます。小問数は 3〜5 と年で変わります。
- 逆に大問 4 は毎年作り直されています。立体図形(2024)、折り返し(2025)、立方体上を動く点の場合の数(2026)と、種類がそろいません。
問い方のくせ
- 答えのみで、記号選択は 3 年ともゼロ、記述もゼロです。 すべて短答(語句や数値を短く答える形式)で、単位や「通り」「度」は問題文の□の後ろに印字されています。
- 大問 1 の計算は「工夫すれば速い」形が毎年混ざります。2024 の「3.5×123.4+25×12.34−0.1×1234」、2025 の「44442222÷6667」、2026 の「84×45+84×55−100×35」はいずれも、そのまま計算すると時間を食い、分配法則や共通因数でまとめると数秒で終わります。同じ場所で同じ技術を毎年測っています。
- 大問 2 は 7 問を続けて解く小問集合で、1 問あたり 1 分半ほどしか使えません。ここに角度・図形が 1〜3 問混ざるので、図を見て 30 秒で方針が立つかが分かれ目になります。
- 大問 5 の会話文は、答える対象が数だけでない年があります。2026 は①〜③が「言葉」を答える設問で、円周率の定義(円周÷直径)や「円周率」という語そのものを書かせています。算数で用語を書かせるのは、この学校の会話文の大問だけに見られる形です。
- 大問 3・大問 4 はどちらも (1)(2) の 2 段構えです。(1) が基本、(2) が発展で、(1) だけを 2 大問ぶん確実に取る戦い方が成立します。
8-2. 理科(社会と合わせて 50 分・50 点・大問 4・小問 20 前後)
原本で読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(物理・5 問) | 大問 2(化学・4〜5 問) | 大問 3(生物・5 問) | 大問 4(地学・3〜5 問) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 電磁石(鉄芯のコイルと方位磁針・巻き数と芯の材質) | 水溶液の判別(科学博物館の実験教室・pH と指示薬・マグネシウムリボン) | こん虫(トンボ・ナツアカネとアキアカネ・不完全変態) | 気象(夏日の定義・積乱雲・線状降水帯・ヒートアイランド) |
| 2025 | ふりこと物体の運動(姉弟の会話文・①〜⑤の数値) | 気体(二酸化炭素の発生・リトマス紙・ドライアイスの体積・海水温上昇) | 人体(門歯・犬歯・臼歯/馬とライオン/草食動物の目の位置/鳥のくちばし) | 地層と流水(雨のしみこみ・扇状地と三角州・滝) |
| 2026 | てこ・つり合い(ペンチ、ドアのノブ、シーソー、リュックの荷物、60cm の棒) | 気体(二酸化炭素の性質と確認方法・温室効果ガス・火力発電) | 生態系・食物連鎖(バッタ・田んぼと森のつながり・数量関係の図) | 気象(台風の風向き・気団・偏西風・2025 年の台風 12 号と 15 号・積乱雲) |
年度ごとの大問構成を 2010 年までさかのぼると、大問 1 は物理(滑車 2010/電磁石 2012・2013/ふりこ 2014・2018・2022/てこ 2015・2017・2019・2021・2023/ばね 2016・2020)、大問 2 は化学(水溶液 2010・2015・2021・2022/気体 2012・2014・2016・2017/熱と状態変化 2012・2018/溶解度 2019/金属と水溶液 2023)、大問 3 は生物(植物のつくり 2010・2012・2013・2014・2018・2020・2022/種子の発芽 2012・2017/こん虫 2015・2016・2019・2023/花のつくり 2021/人体 2020)、大問 4 は地学(月 2010・2020・2021/星・星座 2012・2015/太陽 2014・2022/地層・岩石 2016・2017・2023/気象 2019/流水 2018)と並びます(設問文そのものは確認していません)。2013 の大問 4 だけは浮力・密度で、地学ではありません。2016〜2023 の 8 年間は、これに加えて大問 5 に「時事・身近な科学」の大問がありました。
(2011 は資料がありません。)
同じ場所に同じ種類の問題が出る
理科はこの学校でいちばん座席がはっきりしている科目です。
- 大問 1 は物理、大問 2 は化学、大問 3 は生物、大問 4 は地学。この 4 分野の並びが 2012〜2026 の 15 年間そのままです(大問 1 の物理と大問 3 の生物が 15 年、大問 4 の地学が 2014〜2026 の 13 年、大問 2 の化学が 2019〜2026 の 8 年連続で確認できます。2010・2013 の大問 4 は浮力・月で、地学と物理が入れ替わった年があります)。
- 大問 1 の物理は「力のつり合い」に強く寄ります。てこ・つり合いが 2015・2017・2019・2021・2023・2026 の 6 回、ふりこが 2014・2018・2022・2025 の 4 回、ばねが 2016・2020、電磁石が 2012・2013・2024。てこ・ふりこ・ばね・電磁石の 4 つで大問 1 の枠がほぼ埋まります。
- 大問 2 の化学は水溶液と気体で大半が埋まります。水溶液・金属と水溶液が 2010・2015・2021・2022・2023・2024、気体の性質が 2012・2014・2016・2017・2025・2026。溶解度(2019)と熱・状態変化(2012・2018)はまれです。
- 大問 4 の地学は気象・天体・地層の 3 系統。気象が 2019・2024・2026、地層・岩石が 2016・2017・2023・2025、月が 2010・2020・2021、太陽・星が 2012・2014・2015・2022。
- 2016〜2023 の 8 年間は大問 5 に「時事・身近な科学」の大問が置かれていましたが、2024・2025・2026 は大問 4 までで終わります。時事が消えたわけではなく、各分野の大問の中に溶かし込まれました。2024 の大問 4 は「2023 年は東京都の夏日が観測史上過去最多」から入り、2026 の大問 4 は「2025 年の台風 12 号や 15 号」を名指しします。2025・2026 の大問 2 はどちらも地球温暖化そのものが題材です。
問い方のくせ
- 会話文から入る大問が毎年あります。2024 は大問 2(先生とメグさんの実験教室)と大問 4(たまおくんとめぐみさん)、2025 は大問 1(姉の花子さんと弟の太郎くん)、2026 は大問 1(太郎くんと先生)。会話の中に条件が書かれているので、読み飛ばすと解けません。
- 「すべて選びなさい」が毎年複数出ます。2024 大問 1(3)、2025 大問 2(1)・大問 3(1)(2)、2026 大問 1(1) など。1 つ選ぶのか全部選ぶのかを取り違えると 0 点になります。
- 記号選択が主軸です。3 年の内訳は 2024 が選択 55%・短答 35%・記述 10%、2025 が選択 54%・短答 23%・記述 15%・混合 8%、2026 が選択 65%・短答 35%・記述 0%。年により 5〜7 割が記号選択です。
- 説明を書かせる設問が 2024・2025 にあります。2024 は「(4) のように考えた理由を説明しなさい」(大問 1)と「どのような現象ですか。簡単に説明しなさい」(大問 4)の 2 問、2025 は「海水温の上昇が地球温暖化をさらに加速させる悪循環はなぜ起きるか」(大問 2)と「人の歯が肉食動物の形でないのに肉料理を食べられるのはなぜか」(大問 3)の 2 問、さらに大問 4 に「イネを育てやすいのはどちらか、その理由を説明しなさい」があります。2026 は説明を書かせる設問がゼロでした。精読した 3 年に限れば 0〜3 問で、年によって振れます。
- 身のまわりの道具・生活の場面から理屈へ運びます。 ペンチ・ドアのノブ・シーソー・リュック(2026 てこ)、馬とライオンの歯(2025 人体)、テニスコートの上のトンボ(2024 こん虫)。教科書の図ではなく、生活の中の場面で同じ原理を問う作りが 3 年とも共通しています。
- 字数指定・文字種指定がときどき付きます。2026 大問 2(2)「15 字以内で答えなさい」、2026 大問 4(5)「漢字 3 文字で」、2025 大問 2(2)「漢字 2 文字で」、2024 大問 3(1)「カタカナで」。
8-3. 社会(理科と合わせて 50 分・50 点・大問 3〜4・小問 20〜25)
原本で読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(歴史の通史・9 問) | 大問 2(地理・4〜8 問) | 大問 3(公民・5〜7 問) | 大問 4(公民・3 問) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 「多摩大学目黒中学校がある目黒には世界中から人びとが行きかう」から入る対外関係の通史(元・鉄砲伝来・鎖国・旗本・見返り美人図・聖武天皇・日英関係・昭和金融恐慌) | 会話文(目黒君とあざみさん)で全国の花火大会をたどる日本地理(湖・河川・米の輸入先・畜産の飼育頭数・桃の産地) | 基本的人権の一覧表(法の下の平等・経済活動の自由・憲法 25 条・労働基本権・被選挙権・国民審査・プライバシー) | (なし) |
| 2025 | 前年のパリオリンピックから入る通史(ベルサイユ条約・飛鳥文化のエンタシス・和同開珎・奥州藤原氏・石見銀山・金閣と銀閣・祇園祭) | 地図記号の由来から入る地理(工場の立地・廃止された地図記号・い草とさとうきび・果樹の輸入先・パイナップル・十勝の防風林) | 労働(労働三法・憲法 27 条・団結権・男女雇用機会均等法・労働時間の数字) | 三権分立(国会の仕事・内閣不信任・地方交付税交付金) |
| 2026 | 小樽市が 2025 年 2 月に日本遺産に認定されたことから入る通史(縄文の環状列石・登呂遺跡・13 世紀・屯田兵・日米修好通商条約・小林多喜二) | 目黒区に住むメグミさんの国際交流(区内 14 か国の大使館・輸入品・写真から国を当てる・雨温図) | 日本国憲法の三大原則の会話文(国民主権・帝国憲法の臣民の義務・自由権の分類・社会権・プライバシー・非核三原則) | (なし) |
年度ごとの大問構成を 2010 年までさかのぼると、大問 1 は歴史(鎌倉・室町 2010・2017/平安 2016・2023/幕末・明治維新 2018・2022/江戸 2019/飛鳥・奈良 2020・2021)、大問 2 は地理(都道府県の同定 2016・2017・2019・2020・2023/人口・都市 2010/環境問題 2013・2018/工業・産業 2021/農業・畜産 2022)、そして最後の大問が公民(日本国憲法 2010・2015・2016・2017/国際社会 2018・2019/経済・労働 2020/地方自治 2021/三権分立 2022/人権・多様性 2023)と並びます(設問文そのものは確認していません)。例外は 2013(大問 2 本のみ・都道府県と環境問題)と 2015(大問 1 が地形図の読図)です。
(2011・2012・2014 は資料がありません。)
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 1 は歴史です。2016〜2026 の 11 年連続でこの位置が歴史でした(例外は 2013・2015)。しかも 1 本の文章に下線部①〜⑨を引き、時代を飛び越えて 9 問を並べるという作りが 2024・2025・2026 の 3 年連続で完全に同じです。原始から昭和まで、1 つの大問の中で 1000 年以上を行き来します。時代順に並んでいないのが特徴で、下線部④が 17 世紀、下線部⑤が奈良時代というように前後します。
- 大問 2 は地理です。2016〜2026 でほぼ動きません(2021 の工業・産業、2023 の都道府県も地理)。3 年とも日本地理か世界地理で、地図・表・写真・雨温図のどれかを読ませます。
- 最後の大問は公民です。2024 と 2026 は大問 3、2025 は大問 3・4 の 2 本。日本国憲法が公民の中心で、2010・2015・2016・2017・2024・2026 と繰り返し主題になります。2024 は基本的人権の一覧表、2026 は三大原則の会話文と、憲法の全体像を 1 枚で見せる作りが続いています。
- 大問数は 3 と 4 の間で揺れます(2020〜2023 と 2025 が 4 大問、2016〜2019・2024・2026 が 3 大問)。小問の合計は 20〜25 でほぼ一定なので、大問が 4 本になる年は 1 本あたりが軽くなります。
問い方のくせ
- 記号選択が主軸です。3 年の内訳は 2024 が選択 83%・短答 17%、2025 が選択 80%・短答 20%、2026 が選択 85%・短答 15%。説明を書かせる設問は精読した 3 年でゼロでした。
- 「誤っているものを 1 つ選びなさい」が毎年複数出ます。 2024 大問 1(1)(8)、2025 大問 1(4)(8)、2026 大問 3(5)(あてはまらないもの)など。4 つの選択肢のうち 3 つが正しい文なので、知識を「合っている/間違っている」で判定する練習が直接効きます。
- 短答は「漢字で答えなさい」「漢字 1 字で」「漢字 2 字で」と文字種・字数の指定つきが 3 年とも並びます(2024 大問 3(1)「法の下の平等」の「法」を漢字 1 字、2026 大問 3(3)「漢字 2 字」など)。ひらがなで書くと点になりません。
- 導入文が前年のニュースから始まります。2025 は前年夏のパリオリンピック、2026 は 2025 年 2 月の小樽市の日本遺産認定。ただし設問そのものは時事の知識ではなく、そこから連想される教科書の知識を聞きます。ニュースを覚える対策ではなく、ニュースを歴史・地理・公民に翻訳する対策が要ります。
- 表・グラフ・地図・写真・雨温図を読ませる設問が毎年あります。2024 は家畜の飼育頭数の順位表と桃の生産割合、2025 は生産割合の表 2 種と十勝の地形図、2026 は写真 3 枚から国を当てる問題と雨温図 2 つ。ただし数を計算させることはほとんどありません。
- 会話文から入る大問が毎年 1 本あります(2024 大問 2、2025 は導入文の形、2026 大問 3)。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 4・小問 30 前後。2016・2018・2019 年度で確認)
国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。資料があるのは 2010・2014・2016・2018・2019 の 5 年で、原本を読んだのはそのうち最新の 3 年(2016・2018・2019)です。ここに書いたのは 2016〜2019 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。そのとき確かめるとよいのは、①大問 4 本(漢字・知識・説明・物語)の構成が続いているか、②記述が導入されていないか、③抜き出しの字数指定の水準、の 3 点です。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問一(漢字 10 問) | 大問二(知識 5 問) | 大問三(説明的文章 8 問) | 大問四(文学的文章 8〜10 問) |
|---|---|---|---|---|
| 2016 | 開演・同居・整う・寄留・税率/せいしょ・きょか ほか 10 問 | ことわざの意味を選ぶ(目からうろこ・つめに火をともす・先んずれば人を制す・敵に塩を送る ほか) | 長谷川英祐『面白くて眠くなる進化論』(用不用説・反証不可能) | 森沢明夫『虹の岬の喫茶店』(仕事に行きづまった 50 代の男性) |
| 2018 | 豊富(読み)/選択・深刻・資質・類推・きろく・たんじゅん・ほっきょく・かもつ・しょうひ | 空欄に入る語を選ぶ(副詞・擬態語) | 内田樹『下流志向』(ノイズをシグナルに変換する・孔子と楽) | 橋本紡『色色ヒッチハイカー』(山で迷った兄と弟) |
| 2019 | 総辞職・冷静・論戦・前兆(読み 4)/しょうとう・勇気・刊行・税金・志す・議会(書き 6) | 慣用句の□に同じ文字が入らないものを 1 つ選ぶ(口・鼻・耳・胸・首など体の一部) | 宇根豊『国民のための百姓学』(現代の百姓・自然との共生) | 椰月美智子『しずかな日々』(学級委員の投票・「えだいち」というあだ名) |
構成だけ数えた 2 年は次のとおりです(設問文そのものは確認していません)。
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 小問数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2014 | 漢字(読み中心) | 語句の意味 | 瀬尾まいこ『図書館の神様』 | 鷲田清一『〈いのち〉への問い』 | 32 |
| 2010 | 漢字(読み中心) | 記号選択 | 抜き出し | — | 36 |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問一は漢字 10 問。指示文「次の(1)〜(10)の――線部について、漢字をひらがなに、ひらがなを漢字に改めなさい」は 2016・2018・2019 の 3 年で一字も変わりません。読みと書きが 1 つの大問に混ざるのが特徴で、読み 1〜4 問・書き 6〜9 問の配分です。資料のある 5 年すべてで大問一は漢字です。
- 大問二は 5 問の知識問題。ことわざの意味(2016)、空欄に入る語(2018)、慣用句の共通漢字(2019)と中身は毎年入れ替わりますが、5 問という数と「1〜5 から選び、番号で答えなさい」という答え方は 3 年連続で同じです。
- 大問三が説明的文章、大問四が文学的文章。この順は 2016・2018・2019 の 3 年連続です(2014 は物語が先で評論が後)。説明的文章は 8 問、文学的文章は 8〜10 問。
- 設問の並びまで毎年似ています。読解の大問はどちらも「まず空欄補充の記号選択(イ〜ホ、A〜D)→ 語句の意味 → 傍線部の内容説明の選択 → 抜き出し → 最後に本文全体の内容を説明した選択肢を 1 つ選ぶ」という順で進みます。
- 同じ問い方が毎年出ます。「イ〜ホに入れるのに最も適当な語をそれぞれ次の 1〜5 から選び、番号で答えなさい。ただし、同じものを二度以上用いてはいけません」という指示文は、2016・2018・2019 の 3 年とも、しかも 1 年に 2〜4 か所で使われます。記号の並び(イロハニホ/A〜D/I〜IV)と選択肢の数(4 つか 5 つ)が変わるだけで、聞かれていることは同じです。
問い方のくせ
- 記述はゼロです(精読した 3 年)。答えは①番号を選ぶ、②本文から抜き出す、③漢字・ひらがなを書く、の 3 種類しかありません。自分の言葉で説明を書かせる設問は 1 問もありません。
- 選択肢は「記号」ではなく「番号」です(1〜4 または 1〜5)。しかも「同じものを二度以上用いてはいけません」という条件がほぼ毎回付きます。1 つ間違えると連鎖して崩れる作りなので、空欄補充は自信のあるものから埋めて消去していく手順が要ります。
- 抜き出しの字数指定が細かく出ます。2016 は「十四字」「三十九字」「三十六字」、2018 は「五十字以上六十字以内」、2019 は「四字」「十字」「七字」。40 字を超える長い抜き出しが説明的文章にあるのがこの学校の特徴で、指定の字数がそのまま探す手がかりになります。
- 「考えて答えなさい」と指示する空欄補充が毎年あります。2016 は「『何かに夢中になっている様子』という意味になるよう漢字一字を入れる」、2018 は「漢字三字のことばを考えて答えなさい」、2019 は「漢字一字で考えて答えなさい」。本文から抜くのではなく、自分の語彙から出す設問です。
- 体の一部を使った慣用句が繰り返し出ます。2016 大問三の問四(「技術」の意味になるひらがな二字=うで)、2019 の大問二(口・鼻・耳・胸・首)。
- 古文・漢文・作文は精読した 3 年でゼロでした。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
座席が固定されているので、どの枠に戻るかまで見当がつくのがこの学校の便利なところです。最終確認年度は、その単元が大問に使われたことを確認できている最後の年度を指します(2024〜2026 年度は原本、それ以前は年度ごとの大問構成の一覧で確認しています)。
| 科目 | 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 戻る枠と状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量とグラフ(容器と注水) | 2010・2015・2018(2 回)・2023・2025 | 2025 年度 | 大問 3 の枠へ 2〜5 年おきに戻ってきます |
| 算数 | 立体図形(体積・表面積・切断) | 2010・2014・2017・2024 | 2024 年度 | 大問 4 の枠の常連です |
| 算数 | 規則性・数列を主題にした大問 | 2010・2017・2021 | 2021 年度 | 大問 5 の枠。一行題(大問 2 の (2))には毎年入りますが、大問としては 5 年空いています |
| 算数 | 円とおうぎ形を主題にした大問 | 2019・2021・2026(会話文) | 2026 年度 | 大問 4 の枠。求積として出るのは 2021 が最後です |
| 算数 | 推理・論理 | 2023 | 2023 年度 | 大問 5 の枠。会話文に置き換わってから 3 年出ていません |
| 算数 | 回転体 | 2021 | 2021 年度 | 5 年空きです |
| 算数 | 集合・平均算 | 2014・2017 | 2017 年度 | 一行題の枠には入りえますが、大問としては長く出ていません |
| 理科 | 植物のつくり・花のつくり | 2010・2012・2013・2014・2018・2020・2021・2022 | 2022 年度 | 大問 3(生物)。最も回数が多い単元なのに、2023 年度以降 4 年出ていません |
| 理科 | 月(満ち欠け・出没) | 2010・2020・2021 | 2021 年度 | 大問 4(地学)。5 年空きです |
| 理科 | 星・星座/太陽 | 2012・2014・2015・2022 | 2022 年度 | 大問 4(地学)の枠です |
| 理科 | ばね | 2016・2020 | 2020 年度 | 大問 1(物理)。てこ・ふりことの持ち回りなので次に当たりえます |
| 理科 | 溶解度 | 2019 | 2019 年度 | 大問 2(化学)。7 年空きです |
| 理科 | 熱と状態変化 | 2012・2018 | 2018 年度 | 大問 2(化学)。8 年空きです |
| 理科 | 種子の発芽 | 2012・2017 | 2017 年度 | 大問 3(生物)。9 年空きです |
| 理科 | 浮力・密度 | 2013 | 2013 年度 | 大問の枠としては長く出ていません |
| 社会 | 地形図の読図 | 2015・2021(大問)・2025(1 問) | 2025 年度 | 大問 2(地理)。大問としては 5 年空き。地図記号は 2025 に主題になりました |
| 社会 | 国際社会・国際協力 | 2018・2019(大問)・2026(1 問) | 2026 年度 | 公民の枠。大問としては 7 年出ていません |
| 社会 | 地方自治 | 2021(大問)・2025(1 問) | 2025 年度 | 公民の枠。大問としては 5 年空きです |
| 社会 | 都道府県の同定 | 2016〜2020・2023 | 2023 年度 | 大問 2 の常連でしたが、近年は 1 問単位に縮んでいます |
| 社会 | 工業・産業 | 2021・2022 | 2022 年度 | 大問としては 4 年空き。2025 に工場の立地が 1 問 |
| 社会 | 環境問題 | 2013・2018 | 2018 年度 | 8 年空き。理科の側では毎年地球温暖化が題材になっています |
| 社会 | 情報・メディア | 2020 | 2020 年度 | 6 年空きです |
| 社会 | 人口・都市 | 2010 | 2010 年度 | 長く出ていません |
| 国語 | 四字熟語・熟語の構成・敬語・部首 | — | — | 大問二の知識枠は毎年入れ替わるので、いずれも準備の対象になります |
- 国語は資料が 5 年分しかないため、周期を数えられるほどの材料がありません。精読した範囲では、大問二の知識問題が「ことわざ → 語句の空欄補充 → 慣用句」と毎年入れ替わっています。2014 は語句の意味の大問が 2 本あり、知識問題の比重がもっと高い年もありました。
10. 形式面の注意
4 科目に共通する点
- 書かせない試験です。 算数・社会・国語は精読した 3 年とも記述ゼロ。理科だけが年 0〜3 問、1〜2 文の説明を書かせます(2024 が 2 問、2025 が 3 問、2026 が 0 問)。
- 問題数が多く、時間が短い作りです。算数 50 分で 20〜22 問、国語 50 分で 30 問前後、理科と社会は合わせて 50 分で 40〜48 問。理科・社会は 1 問 1 分強しかありません。
- 理科と社会は 1 つの時間枠にまとめられています(各 50 点)。時間配分を自分で決められるので、得意な側から始める・25 分で必ず切り替える、といった作戦を事前に決めておく必要があります。理科・社会が課されるのは、進学第 1 回・第 2 回を 4 科で受ける場合と、特待・特進第 1 回・第 2 回です(1 節)。
- 選択肢の答え方が科目で違います。理科・社会は「記号(ア〜エ)で答えなさい」、国語は「番号(1〜5)で答えなさい」。国語には「同じものを二度以上用いてはいけません」という条件がほぼ毎回付きます。
- 「すべて選びなさい」(理科)と「誤っているものを 1 つ選びなさい」(社会・理科)が毎年複数出ます。1 つ選ぶのか全部選ぶのか、正しいものか誤っているものかの読み違いが、最も多い失点になります。
- 文字種・字数の指定があります。社会の短答は「漢字で」「漢字 1 字で」「漢字 2 字で」、理科は「カタカナで」「漢字 3 文字で」「15 字以内で」。国語の抜き出しは「十四字」「三十六字」「五十字以上六十字以内」と細かい指定です。
- 設問ごとの配点は、4 科目とも問題冊子にも解答用紙にも印刷されていません。
科目ごとの点
- 算数は 50 分・100 点。小問 20〜22 問を 50 分なので、1 問あたり 2 分 20 秒ほどです。図のある小問は全体の 4 割ほどで、大問 2 の図形問題と大問 3・4 は図がないと解けません。作図の指示がある年があります(自動集計では作図ありと出ています)が、2024〜2026 の 3 年の原本では作図の設問を確認していません。円周率は 2026 年度の大問 5 が円周率そのものを題材にしており、3.14 という数字が会話文中に出てきます。ほかの年の指定は原本では確認していません。
- 理科は社会と合わせて 50 分・各 50 点(進学第 1 回は 10:50〜11:40、特待・特進第 1 回は 16:50〜17:40)。理科だけなら実質 25 分ほどで小問 20 問前後を解くことになり、1 問 1 分強で、考え込む余裕はありません。図のある小問は 2〜3 割で、作図の設問は精読した 3 年では確認していません。計算問題は毎年 1〜3 問と少なく、てこのつり合い(2026 大問 1(3)(5))、ドライアイスの体積(2025 大問 2(3))、pH の倍率(2024 大問 2(4))のような、比と割合で片づく水準にとどまります。
- 社会も理科と合わせて 50 分・各 50 点。社会だけなら実質 25 分で 20〜25 問なので、1 問 1 分強です。記述がない代わりに問題数で押してくる作りです。字数指定は短答の文字種指定(漢字何字)だけ。作図はありません。地形図の読図は 2015・2021 に大問で、2025 は大問 2 の中で 1 問という形でした。
- 国語はすべての回で 50 分・100 点(進学第 1 回は 8:40〜9:30、特待・特進第 1 回は 14:40〜15:30)。小問は 30〜32 問(2016 は転写が漢字 10 問とことわざ 5 問をそれぞれ 1 問として数えているため 20 問と出ますが、実際の設問数は 30 問前後です)。50 分で 30 問なので 1 問 1 分半。読解 2 本のうち、説明的文章のほうが抜き出しが重く、時間配分は「漢字と知識で 8 分 → 説明的文章 20 分 → 文学的文章 20 分」が目安になります。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
| 段 | 何をやるか |
|---|---|
| 小 4(土台) | ①計算の正確さ — 整数・小数・分数の四則と、□を含む逆算、そして単位換算(km・m・cm・mm、L・dL・mL)。この学校は大問 1 の (6) が 3 年連続で単位換算なので、ここは早くから積めます。②漢字 — 読みと書きを混ぜて 10 問セットで解く形に慣れる。③図形の入口 — 角度、円とおうぎ形、面積。④身のまわりの理科 — てこ(はさみ・ペンチ・シーソー)、ふりこ、磁石。理科の大問 1 は 15 年この 4 単元の圏内です。⑤地図と年表 — 都道府県と、時代の順番。時間計測はまだしなくてかまいません |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終える段です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算・単位換算・漢字 10 問セットを毎日、週末 60 分はその週の単元 1 つ。算数は一行題の 10 単元を次の順に置きます。食塩水 → 規則性 → 売買損益(原価・定価・売価の割合)→ つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元)→ 和差算(和と差から 2 数を出す・受験用教材の単元)→ 仕事算(全体を 1 として日数を出す・受験用教材の単元)→ 割合と比 → ニュートン算(増えながら減る量・受験用教材の単元)→ 角度 → 円とおうぎ形。そのうえで速さと水量のグラフに厚めの時間を取ります。理科は 4 分野を漏らさず(物理はてこ・ふりこ・ばね・電磁石、化学は水溶液・気体・溶解度・状態変化、生物は植物のつくり・こん虫・人体・食物連鎖、地学は気象・月・星・地層)。社会は通史を一巡し、そのあと対外関係史を縦に通します。国語はことわざ・慣用句・四字熟語を一巡し、説明的文章を読む習慣をつけます。ただし国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。夏以降は同じ座席を縦に並べて解く演習を主軸に据えます。この学校は座席が長年動いていないので、「算数の大問 1 だけを 5 年分」「理科の大問 1 だけを 5 年分」という縦の解き方がそのまま効きます。あわせて、理科・社会を 50 分続けて解く通し演習を月 2 回。記述の練習は理科の 1〜2 文だけでよく、そのぶんを選択肢の判定精度に回します。国語だけは 2020 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、通し演習には市販の過去問集を使ってください |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは、小 4〜小 5 で積む処理の速さです。4 科とも記述がほとんど無く、問題数で押してくる設計なので、1 問に迷って止まる時間がそのまま失点になります。計算・漢字・単位換算を「考えずに手が動く」水準まで小 4 のうちに上げておくと、小 6 の通し演習で最後まで到達できるかどうかがまったく変わります。逆に、難問を 1 問じっくり解く力や、長い記述を書く力に早くから時間をかけても、この学校ではあまり返ってきません。座席が固定されているぶん、小 5 での全分野の一巡は「頻出の 4 分野・10 単元」に絞ってよいのも、この学校の特徴です。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。男女別学・共学の区別、入試日程の重なり、難易度・偏差値帯、通学圏は扱いません。
- 新島学園中学校(群馬県・共学)— 算数の小問集合の枠が近いのが理由です(理科・社会は計算対象外)。
- 星野学園中学校(埼玉県・共学)— 算数の一行題を単元別に潰す演習が転用しやすい組み合わせです。
- 慶應義塾中等部(東京都・共学)— 4 科すべてで計算できます。記述の少なさと問題数の多さが共通しています。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
使い方の目安として、多摩大学目黒の柱である算数の「大問 1 の計算 6 問+大問 2 の一行題 7 問」を年度横断で潰す演習は、算数の近さが 87〜91 の八千代松陰・星野学園・芝国際・細田学園・サレジアン国際学園世田谷・新島学園で流用しやすいところです。理科・社会の、記述が少なく問題数の多い形式に慣れる演習は、4 科そろって近い共立女子第二と慶應義塾中等部が候補になります。国語は本校側の資料が 2019 年度までなので、国語の数字だけを根拠に演習計画を立てないほうがよいでしょう。
この学校は回によって 2 科(国語・算数)と 4 科があります。2 科の回で受けるとしても、併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
近さの数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100)で、同じ問題が出るという意味ではありません。男女の注記は自動集計の表をそのまま写したものです。
13. 資料の限界
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊のみで、入試回の表記が読み取れません。国語 50 分・算数 50 分・理科と社会が合わせて 50 分という構成から、4 科がそろう回(進学第 1 回に相当すると考えられる回)と見ていますが、進学第 2 回・特待・特進第 1 回・第 2 回のどれかを特定することはできません。2 科(国語・算数)のみの回(特待・特進第 3〜5 回)の問題はこの資料に含まれていないので、そちらの傾向についてはここでは何も言えません。
- 国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。読めるのは 2010・2014・2016・2018・2019 の 5 年で、本文中の国語の記述は 2016・2018・2019 の 3 年を原本で確認したものに限ります。直近 7 年の形式は市販の過去問集で確認してください。国語の出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。なお 2019 年度の文学的文章の著者名は、資料では「櫛月美智子」と転写されています。
- 原本を通しで読んだのは各科目 3 年ぶんです(算数・理科・社会が 2024〜2026、国語が 2016・2018・2019)。それより前の年について書いた回数・年度は、年度ごとの大問構成と単元の一覧から拾ったもので、設問文そのものは確認していません。「3 年連続」「3 年とも」と書いたものだけが原本で確かめた反復です。
- 資料側の数え方が年によって違う箇所があります。理科 2025 年度は大問 1(ふりこの会話文)が丸ごと 1 小問として記録されており、小問合計 13 は他年(20〜26)と比べられません。国語 2016 年度は漢字 10 問とことわざ 5 問がそれぞれ 1 小問として記録されており、小問合計 20 は実際の設問数ではありません。算数 2016・2017 と社会 2013 は大問の切り方がその年だけ違います。これらの年は、小問数・大問数の年次比較から外しました。
- 資料の無い年: 算数 2011・2012・2013・2020、理科 2011、社会 2011・2012・2014、国語 2011〜2013・2015・2017 と 2020 年度以降。
- 転写データは画像からの読み取りで、式・数値・図の細部に読み落としがありえます。算数 2024 と 2026 は図に依存する小問が 1 問ずつ読み取れなかったため、その 2 問は分析から外しました。
- 「同じ問題の使い回し」は、両年の問題文を確認したものだけを書きました。算数で水そうのグラフの説明文が 2016 年度と 2023 年度に同じ形で現れる 1 組がありますが、数値まで同一の再出題は今回の範囲では見つかっていません。
- 試験時間・配点・回の名称は 2026 年度の入試要項の値で、過去の年度が同じだったかは確認していません。設問ごとの配点はどの年度にも印刷されていません。
- 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果は、このページでは扱っていません。
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