常総学院中学校 の過去問分析
常総学院中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
常総学院中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・4 科がそろう回・算数 13 年分ほか)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 茨城県土浦市 |
| 男女 | 共学 |
| 回・日程・科目 | 推薦・専願入試(2026 年 11 月 28 日・国語 50 分 100 点+算数 50 分 100 点)/適性検査型入試(2026 年 12 月 5 日・適性検査Ⅰ 45 分 100 点+適性検査Ⅱ 45 分 100 点)/第 1 回一般入試(2027 年 1 月 7 日・4 科)/第 2 回一般入試(2027 年 1 月 27 日・4 科) |
| 一般入試(第 1・2 回)の試験時間・配点 | 国語 50 分・100 点、算数 50 分・100 点、理科 30 分・50 点、社会 30 分・50 点 |
| 面接 | 推薦・専願=あり(個人面接)/適性検査型=あり(グループ面接)/一般(第 1・2 回)=なし |
| 募集人員 | 4 回とも公式ページに記載なし |
理科・社会を使うのは第 1 回・第 2 回の一般入試だけです。推薦・専願入試は国語・算数の 2 科目、適性検査型入試は適性検査Ⅰ・Ⅱです。志望する回に合わせて準備科目を選んでください。以下の分析対象は、資料の構成(国語・算数 50 分、理科・社会 30 分)から一般入試(第 1 回・第 2 回相当)にあたると考えられる過去問です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません (偏差値 / 募集要項・入試結果)。 用語は用語集へ。
対象は、資料の構成から一般入試(4 科目・現在でいう第 1 回・第 2 回相当)にあたると考えられる過去問です。推薦・専願入試や適性検査型入試の問題はこの資料に含まれません。
3. まず結論だけ(10 行)
- 4 科目すべてで、大問の数・小問の数・どこで何を測るかが動きません。
- 知識を問う枠(算数の大問 1・2、社会の大問 2、国語の後半 3 大問)は問い方まで毎年そろいます。一方、思考を問う枠(算数の大問 3〜5、理科の大問 2・3 の題材、社会の各大問の中身、国語の読解 2 本)は毎年作り直されます。
- 理科は 30 分で 30 問、社会は 30 分で 35 問と、4 科目のうち理科・社会は 1 問 1 分を切ります。
家でやることは 3 つです。
- 算数の大問 1・2 を時間を計って毎日解く。
- 理科の一問一答を 4 分野(生物・地学・化学・物理)均等に解く。
- 社会の通史 15 問を時代順に一周する。
今週やるなら、国語の後半 3 大問(知識 15 問)を何年分も縦に解いてください。問い方が同じなので、そのまま得点源になります。
設問ごとの配点はどの科目にも印刷されていないので、取れる問題から順に拾う進め方になります。
4. 資料の状況
過去問の紙面を文字データに起こしたもの(転写)をもとに分析しています。収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
年度は 3 つに分けて数えます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問・小問の数だけ確認した年)/資料のある年(そもそも冊子が存在する年)。以降の本文でもこの 3 語だけを使います。
| 科目 | 資料のある年度 | 年数 | 精読した年度 | 構成だけ数えた年度 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 算数 | 2010・2015〜2026 | 13 年 | 2024・2025・2026 | 2010・2015〜2023 | 高。式は数値まで読める。図そのものは文字の説明に置き換わっている |
| 理科 | 2010・2015〜2026 | 13 年 | 2024・2025・2026 | 2010・2015〜2023 | 高。選択肢の文言まで読める。図の細部は設問文からの推定を含む |
| 社会 | 2010・2015〜2026 | 13 年 | 2024・2025・2026 | 2010・2015〜2023 | 高。地図・グラフは文字の説明に置き換わっているため、読図の細部は推定を含む |
| 国語 | 2010・2015・2018・2020・2021・2024 | 6 年 | 2020・2021・2024 | 2010・2015・2018 | 2025 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語について書いたことは 2024 年度までの話 |
- 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊で、入試回の表記が読み取れない。国語・算数が 50 分、理科・社会が 30 分という構成から、4 科目を課す一般入試(現在でいえば第 1 回・第 2 回)に相当すると考えられるが、どちらの回かは特定できない。2 科目の推薦・専願入試、適性検査を課す回の問題はこの資料に含まれない。
- 試験時間と配点は 2027 年度の募集要項による。国語 50 分・100 点、算数 50 分・100 点、理科 30 分・50 点、社会 30 分・50 点。過去の年度がこれと同じだったかは確認していない。
- 設問ごとの配点は、精読したどの科目・年度にも印刷されていない。
- 「3 年連続」「〜年間」と書いた箇所は、その年度の設問文を原本で読み直して確認したもの。確認できなかったものは「精読した年に限れば」と弱めるか、書いていない。
5. 一番大きな結論
常総学院の入試は、4 科目すべてで「大問の数・小問の数・どの場所で何を測るか」が動かない。そのうえで、知識を問う枠だけは問い方まで毎年そろえ、思考を問う枠は中身を毎年作り直す。
まず、器がこれほどそろっている学校は多くない。
| 科目 | 大問数 | 小問数 | 何年動いていないか |
|---|---|---|---|
| 算数 | 5 | 24(7・8・3・3・3) | 資料のある 13 年でほぼ不変(2010 年のみ 26、2018 年のみ 25) |
| 理科 | 3 | 30(20・5・5) | 13 年で 28〜32 の幅に収まり、2024〜2026 は 3 年連続 30 |
| 社会 | 4 | 35(6・4・15・10) | 13 年で大問 4 題が不変、2024〜2026 は 3 年連続 35 |
| 国語 | 5 | 28〜33 | 資料のある 6 年すべてで大問 5 題 |
つぎに、同じ種類の問題が同じ場所に出る(同じ問題が出る、ではない)という並びの固定が、4 科目すべてにある。
- 算数: 大問 1 が計算 7 問(2015〜2026 年度の 12 年連続、2010 年も計算で始まる)、大問 2 が「□にあてはまる数」の一行題 8 問(2019〜2026 年度の 8 年連続)。
- 理科: 大問 1 の記号選択 20 問が 生物 5 → 地学 5 → 化学 5 → 物理 5 の順(精読した 3 年で同じ)。大問 2 が化学か物理の実験、大問 3 が生物か地学の観察・実験(資料のある 13 年すべて)。
- 社会: 大問 1 が世界地理(2016〜2026 年度の 11 年連続)、大問 2 が日本の一地方の地誌(2022〜2026 年度の 5 年連続)、大問 3 が原始から現代までの通史 15 問(2017〜2026 年度の 10 年連続)、大問 4 が公民と国際 10 問(2015〜2026 年度の 12 年連続)。
- 国語: 「説明文 → 物語 → 慣用句 5 問 → 対義語 5 問 → 漢字 5 問」の並び(精読した 3 年で同じ)。
さらに、知識を測る枠では問い方そのものが毎年そろうことを原本で確認できた。
- 国語の後半 3 大問は、指示文が 2020・2021・2024 の 3 年で一字一句同じ。漢字 5 問の内訳(熟語 3 問+送り仮名つき訓読み 2 問)まで同じ。
- 社会の大問 2 は、問 1 が「文中の記号と、地図中の記号は同じものを指しています」という同じ一文つきの空欄補充、問 2 が「地図中に示した〇〇の雨温図として最も適当なもの」で、都市名だけが 水戸 → 奈良 → 高松 と入れ替わる(3 年連続)。
- 算数の大問 1 は、7 問の式の形が 3 年とも同じ(整数の四則 → 帯分数 → 小数の乗除 → 分数と小数の混合 → 単位分数の和)。数値だけが変わる。
一方で、算数の大問 3〜5、理科の大問 2・3 の題材、社会の各大問の中身、国語の読解 2 本は毎年作り直される。算数の大問 3〜5 は精読した 3 年で単元が一度も重ならなかった。
したがって、この学校の過去問の使い方は次の 2 本立てになる。
- 同じ座席を縦に解く — 算数の大問 1・2、社会の大問 2、国語の後半 3 大問は、過去問を年度別ではなく「同じ場所だけ何年分も」解くほうが効く。問い方が同じなので、そのまま練習になる。
- 時間の使い方を身につける — 理科は 30 分で 30 問、社会は 30 分で 35 問。4 科目のうち理科・社会は 1 問 1 分を切る。年度通しで時間を計る演習が要る。
「出る問題を覚える」使い方は、算数の大問 3〜5 と国語の読解には効かない。記述で書く力を測っているのは実質的に国語だけで、算数・理科・社会の 3 科目は主に処理量と精度を測る試験になっている。
6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)
- 算数の大問 1(7) は 3 年とも「単位分数の和 × 整数」((1/30+1/42+1/56)×… 2024、(1/15+1/35+1/63)×… 2025、(1/20+1/30+1/42)×28 2026)。分母が連続する 2 数の積になっていて、部分分数に分けて打ち消す解き方を知っているかどうかで所要時間が数倍違う。この 1 問だけで受験生の準備の差が出るように作られているように見える。
- 理科の大問 1 は 20 問の一問一答。生物 5・地学 5・化学 5・物理 5 という配分をこれほどはっきり宣言している学校は珍しい。実験器具の使い方(ルーペ 2025)やスケッチの描き方(2026)まで問うので、教科書の実験ページがそのまま出題範囲になっている。
- 社会の大問 2 は日本の一地方をていねいに 4 問で見る枠。2024 年は関東地方で、雨温図に選ばれたのは 水戸(茨城県)だった。地元を含む地方から始めて、翌年以降は近畿・中国四国と全国を回っている。
- 国語の慣用句 5 問は二段構え。( )に漢字一字を入れて文を完成させ、さらにその慣用句の意味を 6 択から選ぶ。片方だけでは取り切れない。しかも「虫の居所」「顔から火が出る」「二の句」「歯が立たない」「目に余る」「鼻が高い」「寝耳に水」「音を上げる」と、体の部分を使う慣用句に強く寄っている。
- 国語の読解は「自然と人間」を論じる文章が続いている。2021 と 2024 は同じ書き手(内山節)で、木や鳥から自由を考える文章、雪害という言葉から日本の農業を考える文章だった。
- 4 科目を通して見ると、「決まった枠を、速く、正確に」という一貫した設計がある。奇をてらった出題はほとんど無く、代わりに量と速度で差をつける作りになっている。
7. 今からやるなら(4 科目統合)
想定学年は 受験学年(小 6)・過去問演習期。小 5 以前の読み方は 11 節(学年別ロードマップ)へ。
- [毎日 10 分] 算数の大問 1・2 を時間を計って処理する。過去 3 年分を、大問 1(計算 7 問)は 5 分、大問 2(一行題 8 問)は 12 分で全問正解できるまで。とくに大問 1 (5) の小数だけの乗除(約分に持ち込む)と (7) の単位分数の和(部分分数分解)。一行題は売買損益・過不足算・数の性質が 3 年連続で出ているので最優先(確認: 2026 年度)。
- [週末 60 分] 算数の大問 3〜5(比で解く平面図形・規則性・立体・速さ・表とグラフの読み取り)を単元ごとに仕上げる。比で解く平面図形(相似・面積比)は 2025 年大問 4・2026 年大問 3 と 2 年連続で「長方形・平行四辺形の中の線分比 → 面積」の同じ作り。速さは周回コースの追いつき・出会い(2026 年大問 4)。規則性は三角数状の並び・周期・植木算。立体は展開図から表面積・体積、切断で分けた体積比まで(2024 年大問 3)。過去問は年度通しで 50 分を計る使い方と、大問 1・2 だけを何年分も縦に解く使い方の両方をする(確認: 2026 年度)。
- [毎日 10 分] 理科の一問一答を 4 分野均等に、1 問 30 秒で判断する練習をする。大問 1 の 20 問は生物 5・地学 5・化学 5・物理 5 が動かないので、苦手分野を作らない。20 問を 15 分で抜けることが目標。実験器具・観察の作法(ルーペ、スケッチ、メスシリンダー、ガスバーナー)も教科書で総ざらいする(確認: 2026 年度)。
- [週末 60 分] 理科の実験計算 3 種(反応する量の比・てこと滑車の仕事・ばねののび)、組み合わせを選ぶ選択肢(2 要素を別々に判定してから消す手順)、図・表・グラフの読み取り(柱状図・飽和水蒸気量の表・溶解度曲線・光電池の角度と電流)、対照実験の言葉(「どれとどれを比べればよいか」)、1 行記述(「〜すると〜になる」の形で 30 字前後)を仕上げる。知識が仕上がる前から、30 分の年度通し演習を始めてよい(1 問 1 分を切る速度が要る科目のため)(確認: 2026 年度)。
- [毎日 10 分] 社会の通史 15 問を時代順に一周し、年表のどこに入るかを「〜の後に〜」で判定する練習をする。地理 10・歴史 15・公民 10 という小問数の内訳がほぼ固定で、どこかを捨てる選択肢がなく、そのなかでも歴史がもっとも配点比重が大きい(確認: 2026 年度)。
- [週末 60 分] 社会の雨温図(日本海側・太平洋側・内陸・瀬戸内・南西諸島の 5 パターンを 5 秒で判定)、日本の地方別地誌(全地方分を地形・気候・工業・交通の 4 点セットで)、世界地理(大陸・大洋・山脈・気候帯・緯度経度・時差・正距方位図)、公民の資料問題(憲法の条文・三権のしくみ図・選挙の原則・地方自治の直接請求)、組み合わせを選ぶ選択肢の解き方を仕上げる。時事は年 1〜2 問なので、ニュース年鑑を 1 冊、大問 4 の最後の対策として軽く回す程度でよい。過去問は 30 分を計って年度通しで解く(時間が最大の壁なので、知識より先にペース配分を体に入れる)(確認: 2026 年度)。
- [毎日 10 分] 国語の知識 15 問(慣用句・対義語・漢字)を、過去問の後半 3 大問だけ何年分も縦に解く。対義語はカタカナで示された候補から漢字に直す形なので、対義語のペアと漢字表記を同時に覚える。漢字は前 3 問の熟語と、後ろ 2 問の送り仮名つき訓読み(寄る・建てる・貸す・富む・預ける・染まる)を分けて練習する(確認: 2024 年度)。
- [週末 60 分] 国語の条件つき記述(「〇〇という言葉を使って、〇字以内で」。指定語を必ず入れる、字数の 9 割は埋める)と、空欄うめの記述(骨組みが与えられた中身を指定字数に圧縮する)を練習する。本文全体をまとめる 4 択は、まず本文の言いたいことを一言で決めてから選択肢を消す手順で。説明文は「自然と人間」「個人と社会」系、物語は友情・家族の距離を描くものに読み慣れておく。2025 年度以降の形式は市販の過去問集で必ず確認する(確認: 2024 年度)。
8. 科目別の詳細
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5・小問 24)
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 計算 7 問 | 一行題 8 問(比・過不足・小数の循環・通過算・公倍数・仕事算・時計算・角度) | 立体(直方体から三角柱を除いた展開図・表面積と切断) | 資料の読み取り(反復横とび 16 人の中央値と度数分布) | 場合の数(3 人のさいころ双六ゲーム) |
| 2025 | 計算 7 問 | 一行題 8 問(あまりのある分配・中央値・和差算・つるかめ算・割合・売買損益・角度・立体の表面積) | 規則性(三角形状に並ぶ数の段と番号) | 平面図形と比(平行四辺形の中の線分比・面積) | 水量とグラフ(給水管 1・排水管 2 の水そう) |
| 2026 | 計算 7 問 | 一行題 8 問(割合・約数と正方形タイル・植木算・売買損益・過不足・場合の数・おうぎ形の重なり・立方体のくりぬき) | 平面図形と比(長方形の中の線分比・四角形の面積) | 速さ(1 周 2.4km のサイクリングコースを 2 人が周回) | 平均(漢字テストと計算テストの二次元の度数表) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 1 は計算 7 問。この座席は資料のある 2015〜2026 年度の 12 年間動いていない(2010 年度も計算で始まる)。
- 大問 2 は「□にあてはまる数を答えなさい」の一行題 8 問。文章題・図形小問を混ぜたこの枠は 2019〜2026 年度の 8 年間同じ位置にある。
- 大問 3・4・5 は各 3 小問の誘導つき大問。小問数の内訳(7・8・3・3・3=24)は 2024・2025・2026 の 3 年で完全に同じで、資料のある 12 年でも大問 5 題・小問 24 問がほぼ動かない(2010 年のみ 26 問、2018 年のみ 25 問)。
- 大問 3〜5 に入る単元だけは毎年入れ替わる。精読した 3 年でも、立体 → 規則性 → 平面図形(大問 3)、資料 → 平面図形 → 速さ(大問 4)、場合の数 → 水量 → 平均(大問 5)と一度も重なっていない。座席は固定、中身は毎年作り直しである。
大問 1 の 7 枠は「数値だけ違う同じ問題」
精読した 3 年で、大問 1 の (1)〜(7) は式の形まで同じだった。
| 枠 | 形 | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 整数 −(整数 ÷ 整数) | 21 − 45÷5 | 48 − 42÷6 | 81 − 63÷9 |
| (2) | 整数の乗除と( )1 つ | 16×9÷(13+5) | 21×8÷(33−5) | 91÷7×(8+12) |
| (3) | 整数 ±{整数 ÷(整数 ± 整数×整数)} | 37 + 78÷(11+5×3) | 79 + 56÷(22−3×6) | 90 − 72÷(24−6×3) |
| (4) | 帯分数 3 つの加減 | 5⁵⁄₆ + 2¼ − 4⁷⁄₈ | 7¼ − 1⅔ − 3⅚ | 5⅙ − 1⁵⁄₉ − 2½ |
| (5) | 小数だけの乗除 4 つ | 7.6÷3.6×4.5÷9.5 | 3.5÷4.5÷2.8×3.6 | 8.4÷1.2×5.4÷9 |
| (6) | 分数×小数 −(小数 ÷ 分数) | 2⁄9×6.6 − 0.6÷3⁄5 | 5⁄6×4.4 − 1.2÷4⁄9 | 1.5÷3⁄5 − 5⁄9×3.3 |
| (7) | (単位分数 3 つの和)× 整数 | (1⁄30+1⁄42+1⁄56)×… | (1⁄15+1⁄35+1⁄63)×… | (1⁄20+1⁄30+1⁄42)×28 |
同じ問題が出るのではなく、同じ設計図に数値を入れ替えたものが毎年出る。とくに (7) は「分母が連続する等差の積になっている単位分数の和」で、部分分数に分けて打ち消す解き方を知っているかどうかで所要時間が数倍違う。ここを 3 年分続けて練習する価値は大きい。
大問 2 の一行題プール(精読した 3 年で出た単元)
売買損益(3 年連続)/過不足・差集め算(2024・2026)/数の性質・約数と倍数(3 年連続)/角度(2024・2025)/立体の表面積(2025・2026)/規則性(2024・2026)/場合の数(2026)/資料の中央値(2025)/和差算(2025)/つるかめ算(2025)/割合と比(2025・2026)/通過算(2024)/仕事算(2024)/時計算(2024)/植木算(2026)。
12 年分の並びまで含めると、大問 3〜5 に入りやすいのは 速さ・規則性・場合の数・立体・水量とグラフ・売買・仕事算 で、この 7 つが順ぐりに回っている。
問い方
- 答えのみ。精読した 3 年で、式や考え方を書かせる欄・作図はゼロ。選択肢を選ばせる小問は 2024 年の大問 3(1)(展開図で平行になる面を記号で答える)だけだった。
- 「最も簡単な整数の比で表しなさい」が毎年出る(2024 大問 2(1)、2025 大問 4(1)、2026 大問 3(2))。比で答える指示は 3 年連続。
- 大問 3〜5 は (1) が具体的な 1 手、(2) が本題、(3) が条件を足した応用、という 3 段の誘導になっている。(1) を落とすと (2)(3) が連鎖で落ちる作りなので、最初の 1 問を確実に取る練習が効く。
- 表・図を読ませる小問が多い。度数分布表(2024 大問 4)、二次元の人数表(2026 大問 5)、水そうのグラフ(2025 大問 5)と、精読した 3 年すべてで「表かグラフを読んでから計算する」大問が 1 つ以上ある。
8-2. 理科(30 分・50 点・大問 3・小問 30)
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 年度 | 大問 1(記号選択 20 問) | 大問 2(実験 5 問) | 大問 3(実験・観察 5 問) |
|---|---|---|---|
| 2024 | 生物 5・地学 5・化学 5・物理 5 | 化学(石灰石と塩酸・発生した気体の重さと濃度のちがい) | 生物(唾液のはたらきと温度・でんぷんの分解) |
| 2025 | 生物 5・地学 5・化学 5・物理 5 | 物理(滑車とばね・仕事の大きさ) | 生物(森林の食物連鎖・土の中の微生物のはたらき) |
| 2026 | 生物 5・地学 5・化学 5・物理 5 | 化学(塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和・蒸発させた固体) | 地学(柱状図と地層の傾き・凝灰岩の深さ) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
この学校の理科は、4 科目のなかでも並びの決まり方がとくにはっきりしている。
- 大問 1 は「次のうちから、最も適したものを一つ選び記号で答えなさい」の一問一答が 20 問。しかもその 20 問は 生物 5 問 → 地学 5 問 → 化学 5 問 → 物理 5 問の順に並ぶ。この 5・5・5・5 の並びは精読した 2024・2025・2026 の 3 年ですべて同じだった。
- 大問 2 は化学か物理の実験、大問 3 は生物か地学の観察・実験。この振り分けは資料のある 2010・2015〜2026 の 13 年すべてで成り立っている(大問 2 は溶解度・気体・熱・質量保存・中和・電気回路・ふりこ・滑車、大問 3 は気象・太陽・月・地層・植物・人体・生態系)。
- 大問 3 大問・小問 30 問という枠も 13 年動かない(29〜32 問の幅に収まり、2024〜2026 は 3 年連続でちょうど 30 問)。
- 記述は 大問 3 の中に 1 問だけ。2024・2025・2026 の 3 年連続で、大問 3 に「簡単に説明しなさい」が 1 問ある(唾液と温度/土の微生物のはたらき/河口までの距離の変化)。
つまり 「4 分野を必ず均等に測る」ことが座席として宣言されている。どれか 1 分野を捨てると、大問 1 だけで 20 問中 5 問(全体の 6 分の 1)が固定で落ち、さらにその分野が大問 2 か大問 3 に当たった年は 6 分の 1 が追加で落ちる。
大問 1 の 20 問はどんな問題か
- ほぼすべてが 4 択(ア〜エ)。知識で一発で決まる問題と、図・表・グラフをその場で読む問題が半々。
- 図を使う小問が多い(精読した 3 年でいずれも 20 問中 12〜15 問前後に「右の図」「下の表」がある)。
- 計算をさせる小問も混じる。飽和水蒸気量と標高(2024)、輪軸のつり合い(2025)、音の速さと花火(2026)、太さが一様でない棒のつり合い(2025)など、1 問 1 分で処理する必要がある。
- 実験器具・観察の作法を問う小問がときどき入る(ルーペの使い方 2025、スケッチの描き方 2026)。教科書の実験ページそのものが出る枠と考えてよい。
大問 2・大問 3 はどんな問題か
- どちらも 実験の手順を読ませてから、5 問で結果を追わせる。導入文が長く、図が 2〜4 枚つく。
- 大問 2 は数量の処理が本体。反応する量の比(2024 石灰石と塩酸、2026 中和)、仕事とばねののび(2025)と、比例・反比例を数字で押し切る問題が中心。
- 大問 3 は「実験の条件をなぜそろえたのか」「表の結果から何が言えるか」を問う。対照実験の考え方(どの試験管とどれを比べるか。2024)、すべて選ぶ形の選択(2025)が入る。
- 3 年とも大問 3 の記述は 1 行程度で、字数指定はない。
8-3. 社会(30 分・50 点・大問 4・小問 35)
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 年度 | 大問 1(世界と日本の地理・6 問) | 大問 2(日本の一地方・4 問) | 大問 3(通史・15 問) | 大問 4(公民と国際・10 問) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 六大陸の地図・山脈・気候帯・北方領土・世界と日本の川の長さと標高 | 関東地方(水戸の雨温図・成田国際空港・関東各都県の製造品出荷額) | 縄文から平成まで(貝塚・大仙古墳・足利義満・江戸の身分別人口・国際連盟脱退・戦後改革) | 大日本帝国憲法との比較・天皇の国事行為・自由権・衆参の違い・非核三原則・広島サミット |
| 2025 | 緯線と経線・国境・中国・扇状地の地形図(京戸川)・少子高齢化の資料 | 近畿地方(奈良の雨温図・関西国際空港・近畿各府県の製造品出荷額) | 岩宿遺跡から現代まで(土偶・大宝律令・元寇・馬借・有田焼・田沼意次・八幡製鉄所・高度経済成長) | 憲法の三原則・選挙権・憲法改正の手続き・直接民主制・こども家庭庁・裁判員アンケート・G20 |
| 2026 | 東京中心の正距方位図・三大洋・時差・島の名称・インドと中国の人口・最短ルート | 中国・四国地方(高松の雨温図・瀬戸内工業地域・本州四国連絡橋と徳島市の販売額) | 旧石器から戦後まで(前方後円墳・平清盛・元の侵攻・バテレン追放令・4 つの窓口・天保の薪水給与令・日中戦争) | 日本国憲法の権利・新しい人権とマンション・衆参のしくみ・厚生労働省・裁判の資料・大阪関西万博・国際連合・環境 |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
4 科目のなかで、この学校の社会がいちばん「決まった器」を持っている。
- 大問 4 題・小問 35 問(6・4・15・10)という内訳が 2024・2025・2026 の 3 年で完全に同じ。大問 4 題という枠は資料のある 2010・2015〜2026 の 13 年すべて変わらない。
- 大問 1 は世界地理。地図(六大陸/緯線経線/正距方位図)を見せて世界の姿を問う枠が 2016〜2026 年度の 11 年連続。
- 大問 2 は日本の一地方をとりあげる地誌。2024 関東 → 2025 近畿 → 2026 中国・四国と毎年地方を変える。地図と地形・気候を扱う枠として 2022〜2026 年度の 5 年連続。
- 大問 3 は原始から現代までの通史 15 問。文章に下線を引いて時代順に問う形で、精読した 3 年とも「縄文・旧石器 → 古墳 → 飛鳥奈良 → 平安 → 鎌倉室町 → 安土桃山 → 江戸 → 幕末明治 → 大正昭和 → 戦後」の順に問 1 から問 15 まで進む。歴史の古代〜中世が大問 3 に来る並びは 2017〜2026 年度の 10 年連続。
- 大問 4 は公民。憲法・三権分立・選挙・地方自治・国際社会の順で、最後の 2〜3 問が国際・時事に振られる。この枠は 2015〜2026 年度の 12 年連続。
同じ問い方が毎年出る例も原本で確認できた。
- 大問 2 の問 1 は「文中の空欄(A〜C)にあてはまる最も適当な語句を答えなさい。なお、文中の記号と、地図中の記号は同じものを指しています。」— この一文が 2024・2025・2026 の 3 年とも同じ位置に同じ文言で載っている。
- 大問 2 の問 2 は「次のグラフは、日本各地の気候を雨温図で示したものですが、地図中に示した〇〇の雨温図として最も適当なものを選びなさい」— 都市名だけが 水戸(2024)→ 奈良(2025)→ 高松(2026)と入れ替わる。設計図が同じで中身の都市が変わるという作りである。
- 大問 2 の残り 2 問も「空港・橋・鉄道など交通の問題」と「製造品出荷額のグラフを読む工業の問題」で、3 年とも同じ組み合わせだった(順序だけ 2026 年に入れ替わっている)。
- 大問 3 の問 1 は 3 年とも「空欄(A〜C)にあてはまる人物(語句)の組み合わせとして正しいものを選びなさい」から始まる。
問い方
- 記号選択が主軸。精読した 3 年で 35 問中 26〜27 問(74〜77%)が選択、残りが語句を書かせる短答。記述はゼロで、これは 13 年分の資料を通しても変わらない。
- 選択肢は「組み合わせを選ぶ」形が非常に多い。X-ヒマラヤ山脈/Y-アルプス山脈 のような 2 要素の組み合わせ(2024 大問 1 問 2)、資料の空欄 P・Q に入る語の組み合わせ(2025 大問 3 問 4)、2 文の正誤の組み合わせ(2026 大問 4 問 10)。
- 年表のどこに入るかを選ばせる問題が大問 3 に毎年 1〜2 問ある(足利義満 2024、元寇・八幡製鉄所 2025、平清盛・天保の薪水給与令 2026)。年号の丸暗記ではなく「前後関係」を問う形。
- 資料・グラフの読み取りが全大問に散っている。製造品出荷額の内訳グラフ、人口ピラミッド、裁判員アンケート、キリスト教徒の人口変化、貿易相手国の割合など、精読した 3 年でいずれも 10 問以上が図表つきだった。
- 「誤っているものを選びなさい」「あてはまらないものを選びなさい」の否定形が毎年 1〜3 問混じる。
- 時事は大問 4 の後半に集まる。広島サミット(2024)、こども家庭庁(2025)、大阪・関西万博(2026)と、前年に話題になった出来事が 1〜2 問。ただし社会全体に占める割合は小さい。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 5・小問 28〜33。2020・2021・2024 年度で確認)
国語は 2025 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。資料があるのは 2010・2015・2018・2020・2021・2024 の 6 年で、原本を読んだのは直近 3 冊にあたる 2020・2021・2024 年度。ここに書いたのは 2024 年度までの話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい。
年度×大問の題材表(2020・2021・2024)
| 年度 | 大問 1(説明文・論説) | 大問 2(物語) | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020 | 「個人」と「分人」(平野啓一郎『私とは何か——『個人』から『分人』へ』)10 問 | 中学 2 年の文音がインドネシアで地層を調べるおばと過ごす夏(出典の表記が資料に無い)8 問 | 慣用句 5 | 対義語 5 | 漢字の書き取り 5 |
| 2021 | 木と鳥から自由を考える(内山節『自由論――自然と人間のゆらぎの中で』)9 問 | 帰省した弥生子と母、閉園した遊園地「ドリーム」(重松清『送り火』)9 問 | 慣用句 5 | 対義語 5 | 漢字の書き取り 5 |
| 2024 | 雪害という言葉と日本の農業(内山節『資本主義を乗りこえる』)7 問 | 「テツヨン」という 4 人グループの友情がくずれる(出典の表記が資料に無い)6 問 | 慣用句 5 | 対義語 5 | 漢字の書き取り 5 |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 5 題の並びが「説明文 → 物語 → 慣用句 → 対義語 → 漢字」で固定。精読した 3 年(2020・2021・2024)とも同じ。大問 5 題という枠自体は資料のある 6 年すべてで変わらない。
- 後半 3 大問(慣用句・対義語・漢字)はそれぞれちょうど 5 問。この 15 問という知識枠の大きさが 3 年とも同じ。全体の小問数は 28〜33 なので、半分近くが知識問題である。
- 後半 3 大問は、指示文が 3 年とも一字一句同じだった。
- 大問 3: 「次の( )に漢字一字をそれぞれあてはめて、慣用句を使った文を完成させなさい。また、その慣用句の意味を、後からそれぞれ一つずつ選び、記号で答えなさい。」
- 大問 4: 「次の熟語の対義語(意味が反対や対になる言葉)を、後の……のカタカナの中からそれぞれ一つずつ選び、漢字に直して答えなさい。」
- 大問 5: 「次の傍線部のカタカナを、それぞれ漢字に直しなさい。」
- 大問 5 の 5 問の内訳まで同じ。前 3 問が熟語の書き取り(エイキュウ・リエキ・エイセイ/コンラン・シュウフク・サイダン/ホウソウ・フンキ・チョゾウ)、後ろ 2 問が送り仮名つきの訓読み(ヨって・タてる/カして・トんだ/アズける・ソまった)。精読した 3 年とも 3+2 の内訳。
- 2010・2015 年度は後半に漢字の大問が 2 つ並んでいて、対義語の枠は 2020 年以降の形。知識大問の中身は 2020 年からの 3 冊で固まっていると見える。
大問 3 の慣用句は、体の部分を使うもの(虫の居所・顔から火が出る・二の句・歯が立たない・目に余る・鼻が高い・寝耳に水・音を上げる)に強く寄っている。漢字一字を入れて文を完成させ、さらにその意味を 6 択から選ぶという二段構えで、片方だけ合っていても取り切れない作りになっている。
問い方
- 読解 2 大問はどちらも「本文の説明として最も適切なものを選びなさい」で終わる。3 年とも大問 1 の最後・大問 2 の最後がこの形。本文全体を要約的にとらえる力を最後に測る設計。
- 記述は 1 本の文章につき 2〜4 問。字数指定がはっきりしていて、精読した 3 年では 30 字以内・40 字以内・55 字以内・65 字以内・70〜80 字と幅が広い。「〜という言葉を使って」という条件つきの記述が毎年ある(「人間」2021、「環境」「力」2021、「遊具」2021、「一生」2021、「友情」2024)。
- 空欄をうめる形の記述も定番。「次の文の空欄にあてはまる言葉を、I は 20 字以内、II は 15 字以内で説明しなさい」のように、答えの骨組みが与えられて中身だけ書かせる(2020 大問 1 問 1・大問 2 問 7、2021 大問 2 問 7)。
- 接続語の空欄補充が大問 1 に毎年 1 問(「A〜C にあてはまる言葉をそれぞれ一つずつ選び、同じ記号は二度使わない」の形が 2021・2024)。
- 語句の意味を問う 4 択が大問 1 に毎年 1〜2 問(「首尾一貫」2020、「矛盾」「勝手気まま」「循環論法」2021、「遜色はない」「一目置かれている」2024)。四字熟語・慣用句が読解の中にも埋め込まれている。
- 抜き出しは字数と個数を細かく指定する(「十一字で」「二つの文を探し、それぞれの初めの七字を」)。
- 大問 1 に 児童 2 人の会話文を挟んで空欄をうめさせる問題が 2021・2024 の 2 年で出ている。本文の内容を別の言葉に言い換える力を測る形。
- 古文・漢文・文法(品詞・活用・敬語)は精読した 3 年でゼロ。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
| 科目 | 単元 | 最終確認年度 | 周期・備考 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 速さ | 2026(大問 4) | 2018・2020・2023 が直近だったあと 2026 年に大問 4 で復活。2020・2023 年はグラフつきの速さ。大問 3〜5 の常連なので毎年警戒 |
| 算数 | 水量とグラフ | 2025 | 2021・2025 に出現、3〜4 年周期 |
| 算数 | 仕事算 | 2024(一行題) | 2015・2018・2020・2022 に大問、2024 は一行題。3〜4 年周期 |
| 算数 | 立体図形 | 2024(大問) | 2015・2017・2024 と大問で出ており、2025・2026 は一行題どまり。大問での再登場を警戒 |
| 算数 | ニュートン算 | 2021 | 2010・2021 に出現。11 年空いた実績がある |
| 理科 | 気象 | 2019(大問 3) | 2015・2017・2019 と 2 年おきに大問 3 で出ていたが、2020 年以降は大問 1 の中の 1 問どまり |
| 理科 | 月・天体 | 2021(大問 3) | 2010 太陽・2021 月。大問 3 では 2021 年が最後 |
| 理科 | 電気回路 | 2023(大問 2) | 大問 2 は化学と物理を行き来するので両方を準備する |
| 理科 | ふりこ | 2022(大問 2) | 物理は 2025 年に滑車で出たので、次は化学に戻る年と化学が続く年の両方を想定 |
| 理科 | 溶解度・再結晶 | 2021(大問 2) | 2010・2021 に大問 2 で出ており、2026 年は大問 1 の 1 問にとどまった |
| 社会 | 地形図の読図 | 2025(大問 1) | 扇状地・京戸川。2010 年にも大問 2 で出ている。間隔が空くとまた戻ってくる枠。等高線・地図記号・縮尺の計算は毎年の準備に入れておく |
| 社会 | 選挙制度 | 2024(大問 4) | 公正な選挙の原則。2016・2010 年にも大問 4 の主軸だった |
| 社会 | 大問 2 で扱われていない地方 | ― | 精読した 3 年は関東・近畿・中国四国。東北・北海道・中部・九州が次の候補 |
| 社会 | 環境・持続可能性 | 2026(大問 4) | 大問 4 の最終問で出た。近年の常連枠になりつつあるように見える |
| 国語 | 知識大問(読み・季語・四字熟語) | 2018(大問 4 が漢字の読み) | 2015 年度は語彙・季語。読み・季語・四字熟語が知識大問に戻る可能性は残っている |
| 国語 | 自然と人間を論じる文章 | 2024 | 内山節『自由論』2021・『資本主義を乗りこえる』2024 と書き手が 2 回重なった。再登場しやすいと見える |
| 国語 | 詩・短歌・俳句 | ― | 精読した 3 年で出ていないが、2024 年の大問 1 に会話文形式の短い韻文的な設問が混じっており、扱いが完全に消えたとは言い切れない |
10. 形式面の注意(4 科目共通)
- 設問ごとの配点はどの科目にも印刷されていない。取れる問題から順に拾う進め方になる。
- 記述の量に科目差が大きい。国語は年 4〜8 問(すべて字数指定つき)、理科は年 1 問(大問 3 の中に「簡単に説明しなさい」が 1 問)、社会と算数はゼロ。
- 短答は漢字で書かせる。社会は地名・人物名・省庁名を毎年 8〜9 問、国語は対義語 5 問と漢字 5 問がすべて書き取り。「読める」では足りない。
- 選択肢は「組み合わせを選ぶ」形が多い。社会・理科とも、2 つの要素の組み合わせや 2 文の正誤の組み合わせを選ばせる形が全体の 3 分の 1 近い。要素を 1 つずつ判定して消す手順が要る。
- 算数は答えのみ。式・考え方を書く欄も作図もない。50 分で 24 問、単純計算で 1 問 2 分のペースになる。「最も簡単な整数の比で表しなさい」が 3 年連続で出る。円周率の指定は、精読した 3 年の設問文には明示されていない(2026 年大問 2(7) のおうぎ形の重なりは 3.14 を使う前提の値)。市販の過去問集で表紙の注意書きを確認してほしい。単位を答えさせる形(「何 cm ですか」「何分ですか」)が大問 3〜5 のほぼ全小問につく。
- 理科は「すべて選びなさい」が毎年数問ある(2024 大問 3(5)、2025 大問 3(2) など)。一つ選ぶのか全部選ぶのかを取り違えないこと。記号選択が 8 割(精読した 3 年でいずれも 30 問中 24 問)で、短答が 5 問、記述が 1 問。書かせる量は少ないが、その代わり選択肢が細かい(「ア. じん臓…X はたらき…にょうをたくわえる」のように、二つの要素の組み合わせを選ばせる形が頻出)。単位つきで答えさせる短答(「何 mL ですか」「何 m ですか」)が大問 2・3 に必ず入る。
- 社会は地図・グラフを読む問題が多いのに時間が短い(30 分で 35 問・1 問 50 秒ほど)。知識で即答できる問題を先に片づける進め方が要る。短答には字数・書き方の指定がつくことがある(「5 字で答えなさい」2024 年大問 3 問 9)。指定を外すと点にならない。
- 国語の記述はすべて字数指定つきで、「(句読点・記号がある場合は一字に数える。)」が毎回添えられる。数え方の練習が要る。50 分で 28〜33 問のうち 15 問が知識大問なので、知識を 8〜10 分で片づけて読解に 40 分を残す配分が現実的。説明文が先で物語が後という順番は 3 年とも同じ。選択肢はどれも長文(3〜5 行)で、本文を読む前に設問を眺めておく作戦は取りにくい。
- 時間が厳しい。理科 30 分で 30 問、社会 30 分で 35 問、国語 50 分で 28〜33 問、算数 50 分で 24 問。4 科目とも見直しの時間を残せる作りではない。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
小 4(土台) — 計算の正確さを最優先にする。この学校の算数は大問 1 の計算 7 問が 12 年動いていないので、分数・小数の四則が速く正確にできることが最後まで効く。あわせて漢字の書き取りを毎日、慣用句を「意味とセットで」少しずつ(ただし 2025 年度以降の国語は資料が無いため、ここでの国語の目標は 2024 年度までの過去問から立てたもの → 13 節・資料の限界)。理科・社会は図鑑・地図帳を眺める段階でよい。時間計測はまだしない。
小 5(幅) — 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形に、この学校の指示を割り付ける。網羅の年。理科は 4 分野を均等に一巡する(大問 1 の 5・5・5・5 が動かないので、ここで穴を作ると最後まで残る)。社会は日本の地方別地誌を全地方、歴史は通史を一周。算数は大問 2 の一行題プール(売買損益・過不足算・数の性質・割合と比・つるかめ算(受験用教材の単元)・和差算・仕事算・時計算・通過算・植木算・角度・立体の表面積)を単元ごとに片づける。国語は対義語・慣用句を体系的に。
小 6(仕上げ) — 上の 7 節の 8 項目。夏以降は ①同じ座席を縦に解く(算数の大問 1・2、社会の大問 2、国語の後半 3 大問。ただし国語は 2025 年度以降の資料が無いため、演習は 2024 年度までの過去問に限られる → 13 節・資料の限界)と ②年度通しで時間を計る(とくに理科・社会の 30 分)を並行させる。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか — 差がつくのは小 5 での全分野の一巡である。理科の 4 分野均等・社会の地理歴史公民の配分・算数の一行題プールと、この学校は「どこかを捨てる」ことを許さない構造になっている。小 6 になってから穴を埋めるのは時間的に苦しいので、小 5 のうちに全分野を一度は通しておくことが、そのまま小 6 の演習量に変わる。一方で、算数の大問 1 の計算 7 問と国語の知識 15 問は小 4 からの積み上げがそのまま点になる枠なので、早く始めるほど有利になる部分もはっきりしている。
12. この学校と併願するなら
観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効く」ことだけ。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱っていない。
とくに近い上位 3 校は次のとおり。
- 星野学園中学校(埼玉県): 算数・国語と、2 科目とも近い。計算+一行題で前半を固める算数の作りが転用しやすい。
- 新島学園中学校(群馬県): 算数がとくに近い。算数の演習が二重に効く。
- 八雲学園中学校(東京都): 4 科目とも数字が出ている数少ない相手。4 科目まとめて転用できる。
8 校の一覧・記述量・注意は併願候補ページへ。
数字は「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ場所の単元の一致・設問文の言い回しの重なり」から出したもので、同じ問題が出るという意味ではない。全体として算数の近さが高い相手が並ぶので、併願先の算数の過去問を解くことがこの学校の算数の練習になる組み合わせが多い。逆に社会は、地理 10・歴史 15・公民 10 という配分と記述ゼロという作りが独特で、転用しにくい。
13. 資料の限界
- 入試回が特定できない。資料は 1 年・1 科目 1 冊で、表紙の回の表記が読み取れない。4 科目を課す一般入試(第 1 回・第 2 回)に相当すると考えているが、どちらかは分からない。推薦・専願入試(2 科目)と適性検査を課す回はこの資料に含まれず、この分析は当てはまらない。
- 国語は 2025 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語について書いたことは 2024 年度までの話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい。
- 単元の記録をそのまま数えると誤る。理科の大問 1 は 20 問がまとめて 1 つの単元名で代表されており、社会の大問 3 も 15 問の通史が 1 つの単元名で代表されている。この分析では、記録の単元名ではなく設問文を 1 問ずつ読み直して数え直した。
- 記録と原本が食い違う点が 2 つあった。①国語の集計では「字数指定のある冊 0%」となっているが、原本では記述問題すべてに字数指定がついていた。②国語の出典一覧で 2020 年度の物語が「あたし」という題名で記録されているが、原本ではこれは主人公(文音)の一人称であって作品名ではない。2020 年度の大問 2 と 2024 年度の大問 2 は、原本に出典の表記が無く、書き手を確認できなかったため本文に書いていない。
- 並びの索引に理科・国語の行が無い。同じ場所に同じ種類の問題が出る学校の索引には、この学校の算数(大問 1・大問 2)と社会(大問 1〜4)しか載っていない。しかし年度別の並びを自分で見たところ、理科(大問 2 が化学か物理、大問 3 が生物か地学。13 年)と国語(説明文 → 物語 → 慣用句 → 対義語 → 漢字。精読した 3 年)にもはっきりした固定がある。索引に無いことは固定が無いことを意味しない。
- 転写の確度が低いと記録されている冊がある(算数 2024・2026、理科 2024〜2026、社会 2025・2026)。読んだ範囲では設問文はおおむね通っていたが、数字や記号の細部に写し間違いがある可能性は残る。理科では小問 1 問ずつが除外扱いになっている年が 2 つあった(2024・2025 の大問 1 の中の 1 問)。
- 図・写真・地図は文字の説明に置き換わっている。図形問題の細部、地形図の読図、グラフの目盛りの読み取りは、設問文からの推定を含む。
- 同じ問い方の反復は、両年の設問文を原本で読み比べたものだけを実例にした。数値まで同一の問題がそのまま再出題された例は、今回読んだ範囲では見つかっていない。
- 円周率の指定は、精読した 3 年の算数の設問文には明示されていなかった。市販の過去問集で表紙の注意書きを確認してほしい。
- 算数の大問 1・2(計 15 問)の所要時間の目安について、資料には「20 分で抜ける」という記述と「大問 1 を 5 分・大問 2 を 12 分(計 17 分)」という記述の 2 つがあった。本レポートでは後者(内訳つきの 5 分+12 分)を採用し、前者の「20 分」は落とした。
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