鎌倉国際文理中学校 の過去問分析
鎌倉国際文理中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
鎌倉国際文理中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・2 月 1 日午前の回・算数 10 年分/国語 3 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県鎌倉市 |
| 男女 | 共学(2026 年度より男女共学化と同時に校名変更。それ以前は鎌倉女子大学中等部として女子校でした) |
| 旧称 | 京浜女子家政理学専門学校附属中学校(1948)、鎌倉女子大学中等部(1989〜2026) |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。入試回は次の 11 回があります(1 つも省いていません)。
入試回一覧(2026 年度・全 11 回)
| 回 | 日程 | 科目 | 試験時間 | 配点 | 募集・検定料など |
|---|---|---|---|---|---|
| K2-1/K4-1 | 2026 年 2 月 1 日 午前 | 2 科(国語・算数)または 4 科(国語・算数・理科・社会) | 国語 50 分・算数 50 分・理科社会 50 分 | 国語 100・算数 100・理科 50・社会 50 | 一般生入試(国際教養コース)全体(K2-1〜K2-7、K4-1〜K4-5、適性 1〜2、英語資格 1〜2)合計 120 名、男女別の定員枠なし。検定料 22,000 円で複数回出願可 |
| 適性 1 | 2026 年 2 月 1 日 午前 | 適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ | 適性Ⅰ 45 分・適性Ⅱ 45 分 | 適性Ⅰ 150・適性Ⅱ 150 | 適性のみ受験の場合検定料 5,000 円(複数回出願可) |
| K2-2/英語資格 1 | 2026 年 2 月 1 日 午後 | 2 科(国語・算数)または英語資格利用(国語・算数どちらか 1 科目+英語資格) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100・英語資格 100 | 英語資格配点は実用英語技能検定 3 級 60 点・準 2 級 80 点・2 級 100 点 |
| K2-3/K4-2 | 2026 年 2 月 2 日 午前 | 2 科または 4 科 | 国語 50 分・算数 50 分・理科社会 50 分 | 国語 100・算数 100・理科 50・社会 50 | ― |
| 適性 2 | 2026 年 2 月 2 日 午前 | 適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ | 適性Ⅰ 45 分・適性Ⅱ 45 分 | 適性Ⅰ 150・適性Ⅱ 150 | ― |
| K2-4/英語資格 2 | 2026 年 2 月 2 日 午後 | 2 科または英語資格利用 | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100・英語資格 100 | ― |
| K2-5/K4-3 | 2026 年 2 月 3 日 午前 | 2 科または 4 科 | 国語 50 分・算数 50 分・理科社会 50 分 | 国語 100・算数 100・理科 50・社会 50 | ― |
| K2-6/K4-4 | 2026 年 2 月 4 日 午前 | 2 科または 4 科 | 国語 50 分・算数 50 分・理科社会 50 分 | 国語 100・算数 100・理科 50・社会 50 | ― |
| K2-7/K4-5 | 2026 年 2 月 5 日 午前 | 2 科または 4 科 | 国語 50 分・算数 50 分・理科社会 50 分 | 国語 100・算数 100・理科 50・社会 50 | ― |
| 帰国生入試(12 月) | 2025 年 12 月 17 日 午前 | 自己 PR 作文・面接(日本語) | 自己 PR 作文 50 分 | 自己 PR 作文 100 | 募集人員は若干名。面接は 1 人 15 分程度、本人のみ。検定料 22,000 円 |
| 帰国生入試(2 月) | 2026 年 2 月 5 日 午前 | 自己 PR 作文・面接(日本語) | 自己 PR 作文 50 分 | 自己 PR 作文 100 | 募集人員は若干名。海外滞在 1 年以上、帰国後 3 年以内が出願資格 |
このレポートが分析したのは、11 回のうち 2 月 1 日午前の K2-1/K4-1 の回に相当する問題だけです。理科と社会をあわせて 50 分(各 50 点)という点、適性検査だけ配点が 150 点ずつという点は、他の回と体系が違うので注意してください。募集人員は一般生入試全体で合計 120 名・男女別の定員枠なしで、回ごとの内訳は公表されていません。ほかの回(適性検査・英語資格利用の回・帰国生入試)の傾向は、この資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
鎌倉女学院・鎌倉学園とは別の学校です。 過去問を探すときに取り違えやすいので注意してください。
校名変更と共学化について
2026 年度から「鎌倉国際文理中学校」。それ以前は「鎌倉女子大学中等部」という女子校でした。 2026 年度に男女共学化と同時に校名が変わっています(1948 年の京浜女子家政理学専門学校附属中学校が出発点で、1989 年から 2026 年まで鎌倉女子大学中等部)。
このレポートで精読した 4 年分(2023〜2026 年度)のうち、2023〜2025 年度は「鎌倉女子大学中等部」時代・共学化前の女子校としての出題で、2026 年度が共学化・校名変更後で初めての出題です。2010〜2022 年度の資料もすべて旧校名時代のものです。つまり、いま過去問を使う受験生の手元にある資料は、そのほとんどが女子校時代に作られた問題ということになります。2026 年度だけで見えた変化(→ 8 節・13 節)が、この先も続くのか 1 年だけの揺れなのかは、この分析からは判断できません。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数と社会は「同じ種類の問題が、毎年同じ場所に出る」学校です。理科は違います(→ 5 節)。
- 算数は大問 1〜4 の並びが 4 年連続(2023〜2026)で同じで、全体の 4 割強を占める大問 2 の小問集合は (1) から (10) までの中身の並びまで 4 年連続で同じです。
- 社会は地理 → 歴史 → 公民の 3 大問という並びが 4 年連続。理科は大問数 4・4 分野が 1 つずつという枠は固定ですが、どの分野が何番目に来るかは毎年入れ替わります。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 2 の 10 問を、位置ごとに 4 年分続けて解きます。
- 社会の雨温図・年代の並べかえ・地形図の読図を仕上げます(いずれも精読した年のほぼすべてで出ます)。
- 理科のてこと天体(月と太陽)を優先します(精読した 4 年でそれぞれ 3 回)。
今週やる 1 つ
- 算数の大問 2 の (1) 〜 (10) を、位置ごとに 4 年分続けて解いてみます。同じ座席(問題の置き場所)を縦に解くと、聞かれ方の共通点が数年分でつかめます。
注意
- 国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いため)、ここに書いた国語の話は 2013〜2015 年度に限った話です。加えて、この分析が扱った過去問はほぼすべて共学化前の「鎌倉女子大学中等部」時代(女子校)のものです(→ 1 節・4 節・13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数と単元だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 4 年(2023〜2026) | 6 年(2010〜2015) | 10 年(2010〜2015・2023〜2026。2016〜2022 は資料なし) |
| 理科 | 4 年(2023〜2026) | 6 年(2010〜2015) | 10 年(同上) |
| 社会 | 4 年(2023〜2026) | 6 年(2010〜2015) | 10 年(同上) |
| 国語 | 3 年(2013〜2015) | ― | 3 年(2013〜2015。2016 年度以降は資料なし) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。2010〜2025 年度の冊子はすべて表紙が「鎌倉女子大学中等部 入学試験問題」で、2026 年度の冊子から「鎌倉国際文理中学校」と印刷されていました。校名が変わっているだけで、別の学校の問題が混ざっているわけではありません。
- 国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)、直近 10 年の国語は見られていません。国語について書いたことは 2013〜2015 年度に限った話です。
- 回について: 過去問データベースに載っている 2 月 1 日午前の回(K2-1/K4-1 相当)の 1 冊です(2024 年度の算数の表紙に「令和 6 年度 入学試験問題 2 月 1 日 午前 算数」と印刷されているのを確認しました)。この学校は 1 節の表のとおり 11 回を実施していますが、他の回の問題は資料に含まれていません。
- 資料の作りについて 2 点あります。2023・2025 年度は理科と社会が 1 冊に合冊された冊子から転写されており、2026 年度は科目ごとの単独冊子です。また 2013 年度の国語は、知識問題のかたまりが 1 つの大問にまとめて転写されており(2014・2015 年度は同じ内容が 3〜4 つの大問に分かれています)、大問数の数字だけを年ごとに比べると形式が変わったように見えます。中身は 3 年とも同じ作りです。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上(国語は 3 年)の反復を確認したものに限って書きました。
5. 一番大きな結論
算数と社会は「同じ種類の問題が、毎年同じ場所に出る」学校です。理科は違います。
- 算数は、大問 1〜4 の並びが 4 年連続(2023〜2026)で同じです。さらに、全体の 4 割強を占める大問 2 の小問集合は、(1) から (10) までの中身の並びまで 4 年連続で同じでした。ここまで並びが揃う学校は多くありません。
- 社会は、地理 → 歴史 → 公民の 3 大問という並びが 4 年連続で同じです。小問数も 28〜29 でほぼ一定です。
- 理科は、大問数 4 と「生物・化学・物理・地学が 1 つずつ」という枠は 4 年連続で固定ですが、どの分野が何番目に来るかは毎年入れ替わります。位置を狙う準備は効きません。
- 国語は、精読した 3 年に限れば「知識問題のかたまり → 長文 2 題(説明文と物語文)」の並びが同じでした。
したがって過去問の使い方は、算数は「同じ座席(問題の置き場所)を縦に解く」が第一(大問 2 の (6) を 4 年分続けて、など)、社会は「大問ごとに読み方を身につける」、理科は「4 分野を穴なく仕上げる」と科目ごとに変えるのが合理的です。年度通しで時間を計るのは、この 3 つを終えた後で構いません。
なお、逐語で完全に同一の設問は 4 年分では見つかりませんでした。この学校は数値・図・取り上げる都市を入れ替えて、同じ作りの問題を繰り返すやり方です。「答えを覚える」のではなく「作りを覚える」使い方になります。
6. この学校らしさが出る場所
過去問でしか掴めない題材の色を挙げます。
- 鎌倉が題材として繰り返し出てきます。 2025 年度の社会の大問 2 は、鎌倉市の白地図に ①〜⑬ の場所を打ち、玉縄・円覚寺・鶴岡八幡宮などの説明カードから貝塚から昭和までの通史をたどらせる作りで、大問まるごとが地元でした。2026 年度の社会の大問 1 は「鎌倉市は昭和 14 年 11 月 3 日に鎌倉町と腰越町が合併して誕生し…」から始まり、姉妹都市であるニース(フランス)・萩・上田・足利を順にたどります。歴史も、鎌倉時代・室町時代の出題が精読した 4 年で 4 回と多いです。理科でも 2025 年度に「2024 年 3 月 21 日春分の日の鎌倉市の南中高度は 55° でした」という設問があり、登場人物が「鎌倉さん」という年もあります。地元の地名と歴史が、そのまま問題の骨組みになるのがこの学校の色に見えます。
- 日常の話題から入る作りも共通しています。社会はお弁当の歴史(2024)、コンビニの会話(2025)、祝日の意味(2023)、物価と選挙(2026)。理科はゴミの分別(2024)、家にあるてこの道具(2026)、電気を使わない生活は難しいという導入(2025)、東京オリンピックの聖火に使われた水素(2023)。算数でさえ、モップで体育館を掃除する(2024)、机のある教室のゆかを掃除する(2025)、土地に道を作って花を植える(2026)と、生活の場面から面積の問題を作っています。教科書の目次には無い入口から入り、中身は標準的な知識を問う、というのが 4 科に共通する作り方に見えます。
- 前年のニュースが導入文に使われる年も多く、G7 広島サミット(2024)、旧優生保護法の違憲判決(2025)、備蓄米と参議院通常選挙(2026)が実際に使われていました。ただし、ニュースそのものを細かく問う設問は少なく、あくまで話の入口です。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・文章題の型・漢字語彙・実験の読み取り)を先に進めてください。学年別の道筋は 11 節にまとめました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数の大問 2 の 10 問を、位置ごとに 4 年分まとめて解く — (1) 単位換算、(2) 逆算(□にあてはまる数を求める計算)、(3) 比例と反比例、(4) 平均算(受験用教材の単元)、(5) 割合・売買損益、(6) 食塩水の濃度、(7) 場合の数、(8) 平面図形、(9) 円とおうぎ形、(10) 立体図形。この 10 問が算数の 4 割強を占めます。特に (5) 割合、(6) 食塩水、(9) 円とおうぎ形は 4 年連続で確実に取り切りたいところです。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数の計算 6〜7 問を 8 分以内に — かっこと中かっこの入れ子、分数と小数の混合、3.14 をくくり出す工夫の 3 種類を反復します。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会の基礎を 3 点仕上げる — 雨温図(2024〜2026 の 3 年連続。日本海側・太平洋側・瀬戸内・内陸・北海道・南西諸島を都市名つきで)、年代の並べかえ(4 年とも出ます。単発の年号暗記より「並べて選ぶ」形式での練習を)、地形図の読図(地図記号・等高線・方位・距離。2026 は地図記号だけで 1 問取れました)。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科のてこを最優先に — 支点・力点・作用点、道具の分類、つり合いの計算まで。精読した 4 年で 3 回出ています。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数の速さとグラフを 2 段階で — 大問 3 は 4 年ともこの作りです。グラフから速さを読む → 途中で速さが変わる、の 2 段階で練習します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科の天体(月と太陽)を、図と計算の両方で — 精読した 4 年で 3 回。位置関係の図・南中高度の計算・日食と、問われ方が年ごとに違うので、両方を仕上げます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 記述の書き方を科目別に — 理科は「〜だから」で締める理由の説明と、「〜する。〜になれば〜と分かる」の実験の説明(字数指定なし)。社会は用語説明と理由説明を 1〜2 文で(字数指定なし)。国語は本文の言葉を使って字数指定内に。(確認: 理科・社会は〜2026 年度、国語は〜2015 年度)
- [週 1 回] 鎌倉の歴史と地理 — 社会で鎌倉が題材になる年が続いています。鎌倉時代・室町時代、鶴岡八幡宮・円覚寺・御成敗式目・北条氏まわりは厚めにしておきます。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
まず 4 科の概観です。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最初に時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 非常に高い。大問 5・小問 22〜24 が 4 年連続。大問 2 は 10 問の並びまで同じ | 数値と図を替えた同じ作りの問題が繰り返される。記号選択はゼロ | 大問 2 の 10 問を位置ごとに縦に解く。計算・食塩水・円とおうぎ形・速さとグラフ |
| 国語 | 高い(精読した 3 年に限れば)。知識 → 長文 2 題 | 記号選択が主軸。記述は字数指定つきで各長文に 1 問前後 | 漢字と敬語の毎日の反復。抜き出しの精度。20〜40 字の記述 |
| 理科 | 枠は固定(大問 4・4 分野が 1 つずつ)、位置は毎年入れ替わる | 身の回りの話題から入る。「簡単に説明しなさい」が 4 年連続 | てこ、天体(月と太陽)、気体の発生と確認。実験を説明する 2 文 |
| 社会 | 高い。地理 → 歴史 → 公民の 3 大問が 4 年連続、小問 28〜29 | 長い文章・会話文・地図の下線をたどる形。鎌倉が題材に繰り返し出る | 雨温図、年代の並べかえ、地形図の読図、三権分立 |
試験時間・配点は 1 節の表のとおりです。理科と社会をあわせて 50 分という点は必ず頭に入れてください。理科 18〜31 問、社会 28〜29 問を、あわせて 50 分で処理します。
8-1. 算数
年度×大問の題材表(2023〜2026 年度・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 計算 6 問 | 小問集合 10 問 | 速さとグラフ(学校→図書館 6km・2 人の歩き) | 過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める。品物 80 個・600 円不足) | 通過算(電車が鉄橋やトンネルを通過する時間から長さや速さを求める。貨物列車・トンネルと鉄橋) |
| 2024 | 計算 6 問 | 小問集合 10 問 | 速さとグラフ(自転車で図書館・ハンカチを落とす) | 平面図形の面積(幅 4m のモップで体育館を掃除) | 数の性質(部品 D→C→B→A の組み合わせと結束バンド) |
| 2025 | 計算 6 問 | 小問集合 10 問 | 速さとグラフ(家→駅・途中から B さんと同じ速さ) | 平面図形の面積(机のある教室のゆか掃除) | 数の性質・推理(白黒 9 個の図形記号に 1〜9 を割り当て) |
| 2026 | 計算 7 問 | 小問集合 10 問 | 速さとグラフ(家・本屋・B さんの家) | 平面図形の面積(20m×30m の土地に道と花だん/馬の形) | 場合の数(100 円・50 円・10 円の硬貨の枚数) |
小問数は 22・22・22・24。大問数は 4 年とも 5 で動いていません。
座席の固定(この科目の中心)
大問 1〜4 の並びが 4 年連続(2023〜2026)で同じです。同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に置かれるという意味です。
- 大問 1 = 計算だけ(6〜7 問)。整数の加減乗除 → 四則混合(かっこと中かっこの入れ子)→ 分数と小数の混合、という並びまで 4 年同じです。2026 年度は 7 問に増え、3.14 × 52 − 3.14 × 42 のような分配法則の工夫が 1 問入りました。
- 大問 2 = 10 問の小問集合。ここが最大の得点源で、22〜24 小問中の 10 問、つまり全体の 4 割強を占めます。
- 大問 3 = 速さとグラフ(4 年連続)。小問は 2 問だけです。
- 大問 4 = 平面図形の面積(2024〜2026 の 3 年連続)。2023 だけは過不足算でした。
- 大問 5 = 数の性質・場合の数まわりの思考問題。ここだけは年ごとに題材を作り直しています(通過算 → 部品の組み合わせ → 図形記号への数の割り当て → 硬貨の枚数)。
大問 2 の中は、10 問の並び自体が 4 年連続で同じです。原本で 2023〜2026 の (1)〜(10) を突き合わせた結果は次のとおりです。
| 位置 | 出るもの | 4 年分の実例 |
|---|---|---|
| (1) | 単位換算 | 時速 72km→秒速(2023)/2km→cm(2024)/11 時 23 分の 37 分前(2025)/時速 45km→分速(2026) |
| (2) | 逆算(□にあてはまる数を求める計算) | 4 年とも「□にあてはまる数を求めなさい」 |
| (3) | 比例と反比例 | 四角柱の体積(2023)/ひし形の面積(2024)/菓子の代金(2025)/正三角形の周りの長さ(2026) |
| (4) | 平均算 | 50m 走 4 回(2023)/りんご 5 つの重さ(2024)/漢字テスト 20 人(2025)/算数テスト 30 人(2026) |
| (5) | 割合・売買損益 | 1000 円の所持金(2023・2024)/20% 引きで 2112 円(2025)/15% 引きで 2057 円(2026) |
| (6) | 食塩水の濃度 | 4 年連続。2 種類を混ぜる、または水と食塩を加える |
| (7) | 場合の数・規則性 | 1〜4 の数字で 4 けた(2023・2024)/0〜3 の数字で 4 けた(2025)/5 チームの総当たり(2026) |
| (8) | 平面図形(角度または面積) | 角度(2023・2026)/面積 36cm² の長方形の分割(2024・2025) |
| (9) | 円とおうぎ形 | 4 年連続。正方形と円・おうぎ形の重なりのしゃ線部分 |
| (10) | 立体図形 | 回転体(2023)/サイコロの展開図(2024)/四角柱の体積(2025)/五角柱の体積(2026) |
この 10 問の順番を覚えて練習すると、そのまま本番の解く順序になります。過去問を「年度通しで解く」より前に、まず「大問 2 の (1) を 4 年分続けて」「(6) を 4 年分続けて」という縦の解き方をする価値が、この学校では特に大きいです。
同じ作りの問題(原本で両年を突き合わせた分)
- 2023 大問 2(5) と 2024 大問 2(5):どちらも「A さんは 1000 円を持って買い物に出かけました。所持金の〜を使って買い物をした後…」という同じ書き出しです。使った割合が 3/4(2023)と 25%(2024)で違います。設問文が同じでも数値が違うので、使い回しではなく同じ作りの問題です。
- 2023 大問 2(7) と 2024 大問 2(7):どちらも「1, 2, 3, 4 の 4 つの数字を使ってできる 4 けたの整数」です。2023 は「何通りできるか」、2024 は「小さい順に並べて 13 番目」。素材が同じで問い方を変えています。
- 2024 大問 2(8) と 2025 大問 2(8):どちらも「面積が 36cm² の長方形」から始まり、分割された一部の面積を問います。図の分け方が違います。
- 2024 大問 4 と 2025 大問 4:どちらも「掃除」を題材にした面積の問題です(モップで体育館/机のある教室のゆか)。2026 は道と花だんに変わりましたが、「四角い床を帯で区切って残りの面積を出す」という作りは同じです。
逐語で同一の設問は 4 年分では見つかりませんでした。数値と図を変えて同じ作りを繰り返す、というのがこの学校の算数の作り方に見えます。
問い方(算数)
- 記号選択はゼロです。4 年とも全問が答えを書く形式です。
- 「この問題は考え方も書きなさい」が最後の小問に付くのが 2023 大問 5(2)・2024 大問 5(2)・2025 大問 5(2) の 3 年連続でした。2026 年度だけはこの指示が無く、24 問すべてが答えだけを書く形式でした。2026 年度は校名変更・共学化の初年度にあたるので、この 1 年だけで「無くなった」と決めつけない方がよく、考え方を書く練習は続けておくのが安全です。
- 円周率は問題文の中で指定されます(2023 大問 2(10) の回転体など)。
- 図は「右の図」として本文の横に置かれる作りで、大問 2 の (8)(9)(10) と大問 3・4 に集中します。
- 作図をさせる小問は 4 年分では出ていません。
- 22〜24 問なので 1 問あたり 2 分強です。大問 1・2 の 16〜17 問を 25 分程度で抜けられるかが時間配分の分かれ目になります。
8-2. 理科
年度×大問の題材表(2023〜2026 年度・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 小問数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 生物:身近な植物 6 種を説明文から当てる(写真選択+名前選択) | 化学:東京オリンピックの聖火に使われた水素 | 物理:てこを使った道具 3 分類・トング | 地学寄り:空気中の水蒸気と飽和水蒸気量 | 31 |
| 2024 | 生物:フナの解剖のスケッチ(えら・心臓・血液) | 化学:ゴミの分別と 6 種類の粉の混合物の分離 | 地学:北極側から見た地球と月・与謝蕪村の俳句 | 物理:てこのつり合い | 20 |
| 2025 | 地学:札幌・東京・那覇の日照時間と南中高度 | 生物:植物のはたらきと日光の取り合い | 化学:ラベルを忘れた 4 つのビーカーの判別 | 物理:電池のつなぎ方と発電 | 20 |
| 2026 | 化学:炭酸水にとけている気体 | 物理:てこの原理を使った家の道具 | 生物:6 種の昆虫の分類(すべて選ぶ) | 地学:日食と太陽・月の見かけの大きさ | 18 |
座席の固定(理科)
大問の位置に単元は固定されていません。位置と単元の組み合わせは 4 年とも違います。
固定されているのは「枠」の方で、大問数は 4 年連続で 4、そして生物・化学・物理・地学が 1 大問ずつ、4 年連続で必ず 1 つずつ入ります。どの分野が大問 1 に来るかは毎年入れ替わります(2023 生物 → 2024 生物 → 2025 地学 → 2026 化学)。つまり「大問 3 を集中的に」という縦の解き方は理科では効かず、4 分野を穴なく仕上げる方向の準備になります。
小問数は 31 → 20 → 20 → 18 と、算数ほど安定していません。理科・社会あわせて 50 分なので、理科に使えるのは実質 25 分前後です。18〜31 問の幅がある点は、時間の使い方として頭に入れておきたいところです。
頻出(4 年分で確認できた反復)
- てこ・つり合い:3 回(2023 大問 3・2024 大問 4・2026 大問 2)。この学校の理科でいちばん戻ってくる単元です。2023 と 2026 はどちらも「身の回りのてこを使った道具」から入り、支点・力点・作用点を答えさせます。
- 太陽・月:3 回(2024 大問 3 の月・2025 大問 1 の南中高度・2026 大問 4 の日食)。地学は天体に寄っていて、地層・岩石は 4 年分では出ていません。
- 水溶液と気体:3 回(2023 の水素・2025 のビーカー判別・2026 の炭酸水)。「発生させる方法」「確かめる方法」をセットで問う作りが 3 年に共通しています。
- 植物:2 回(2023・2025)、動物・人体:2 回(2024 のフナ・2026 の昆虫)。生物は植物と動物が交互に来ているように見えます。
問い方(理科)
- 「簡単に説明しなさい」という記述が 4 年連続で入ります。数は年によって 1〜4 問(2023 が 4 問、2024 が 2 問、2025 が 3 問、2026 が 1 問)。字数の指定は 4 年分では一度も付いていません。解答らんの大きさに合わせて 1〜2 文で書く形です。
- 記述の中身は「理由」と「実験方法」の 2 種類にきれいに分かれます。理由をたずねるもの(「えらが鮮やかな赤色をしているのはなぜですか」2024/「日光が当たらないと枯れるのはなぜですか」2025)と、実験の手順をたずねるもの(「炭酸水にその気体がとけていることを調べるにはどんな実験をするか、結果も含めて説明しなさい」2026/「ビーカー A と C はどんな実験をすれば中身が分かるか、方法と結果を書きなさい」2025)です。実験を説明する側は「方法」と「そうなったら何と分かるか」の 2 点セットで書くことが求められているので、そこを分けて書く練習が直接効きます。
- 記号選択の比率は年ごとに大きく振れます(2023 は 71%、2026 は 17%)。2026 は「すべて選び番号で答えなさい」という完答形式の小問 6 問が並び、記号を 1 つ選ぶ問題が減りました。
- 図・表を見て答える小問が半分強です。図はスケッチ(フナの解剖)・位置関係図(地球と月)・回路図・グラフ表など多彩で、作図をさせる小問は 4 年分では出ていません。
8-3. 社会
年度×大問の題材表(2023〜2026 年度・原本で確認)
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民) | 小問数 |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | 関東地方の平野・地形(文章と地図) | 箱根温泉の歴史(小田原に住むみどりさんと湯本さんの会話) | 祝日の意味を調べた表と日本国憲法 | 29 |
| 2024 | 日本で開かれた G7 サミットの開催地(広島・洞爺湖・名護・志摩) | お弁当の歴史を調べた 11 枚のメモ(弥生から戦後まで) | 日本国憲法の公布・施行と三権 | 29 |
| 2025 | コンビニエンスストアを話題にした会話文(店舗数・農産物・遠洋漁業) | 鎌倉市の地図の ①〜⑬ と説明カード(貝塚から昭和まで) | 違憲判決から三権分立と憲法改正 | 28 |
| 2026 | 鎌倉市の姉妹都市(ニース・萩・上田・足利)の地形図と時差 | サグラダ・ファミリアから日本の建造物 A〜E をたどる通史 | 物価と参議院通常選挙・予算・税 | 28 |
座席の固定(社会)
大問 3 つ、地理 → 歴史 → 公民の順が 4 年連続(2023〜2026)で動いていません。小問数も 28〜29 でほぼ一定です。理科より、こちらの方が枠がはっきりしています。
各大問の作り方も 4 年で共通していて、長めの文章・会話文・地図・カードのどれかに下線や番号が振ってあり、その 1 つ 1 つに問いがぶら下がるという形です。地理も歴史も、単元別に区切られた問題集の形では出てきません。1 つの大問の中で地形 → 人口 → 工業 → 農業 → 気候と話題が飛ぶので、下線をたどる読み方に慣れているかどうかが、そのまま得点差になります。
同じ作りの問題(原本で両年を突き合わせた分)
- 2024 大問 1 問 1 と 2026 大問 1 問 2(1):どちらも地形図を見せて「川が上流から運んできた土砂が河口に積もってできた地形を何といいますか」(2024・広島市の太田川)/「河口付近にみられる運ばれた砂や土が積もってできた地形を何といいますか」(2026・萩市)と問います。取り上げる都市が違うだけで、聞いていることは同じです。逐語では一致しないので、使い回しではなく同じ作りの問題です。
- 京浜工業地帯:2024 大問 1 問 2(2)(説明文を 4 つから選ぶ)と 2025 大問 1-2(出荷額割合のグラフを 3 つから選ぶ)。2 年連続で、問い方だけ変えています。
頻出(4 年分で確認できた反復)
- 雨温図:3 年連続(2024 問 8・2025 大問 1(2)・2026 問 2(2))。いずれも 4〜6 つの都市の雨温図を並べ、指定された都市のものを選ばせる形です。2025 は札幌・金沢・松本・東京・高松・那覇の 6 つから 2 つを組み合わせで選ぶ形でした。
- 三権分立・国会・内閣・裁判所:4 年連続で大問 3 に必ず含まれます。
- 日本国憲法:2023・2024・2025 に登場(三大原則・国民の三つの義務・改正の手続き)。2026 は選挙・予算・税に寄り、憲法そのものの条文は問われませんでした。
- 年代の並べかえ:4 年分すべて。「古い順に並びかえたものとして正しいもの」を記号で選ぶ形です(2024 問 2・問 11、2025 問 14、2026 問 8・問 11)。歴史の大問の締めくくりに置かれることが多いです。
- 地形図の読図:2026 は足利市の地形図から地図記号(卍)と徒歩ルートの正誤を問い、2024・2023 も地図つきで出ています。
問い方(社会)
- 記号選択と短答が半々です(4 年とも選択 29〜55%・短答 41〜61%)。記号選択の作りが凝っていて、「A・B の文の正誤の組み合わせを 4 つから」(2024 問 6)、「人物と、関係の深いことがらの組み合わせを 12 通りから」(2026 問 3・問 7)、「正しいものをすべて選び、正しいものの数を答えなさい」(2024 問 3)といった、単純な 4 択より一段複雑な形が毎年混じります。
- 記述は 0〜3 問です(2023 が 1 問、2024 が 1 問、2025 が 3 問、2026 は 0 問)。字数の指定は 4 年分で一度も付いていません。「富国強兵について説明しなさい」(2024)、「貝塚とはどのようなものですか、説明しなさい」(2025)、「北条泰時が御成敗式目を定めた理由を説明しなさい」(2025)、「遠洋漁業が 1980 年代から減少した理由を簡単に説明しなさい」(2025)のように、用語の説明か、理由の説明の 2 種類です。
- 表・グラフ・地図を読ませる小問が 4 割前後です。表の数字から都道府県を当てる問題(農産物の生産額・コンビニの店舗数・にわとりの飼育数)が毎年あります。
- 2026 は時差の計算(鎌倉市が 2 月 1 日午前 11 時のときのニース市の日時、東経 15 度で計算)が最初の問いでした。2023〜2025 では時差の計算は出ていません。世界地理は 2026 で時差と世界遺産の形で戻ってきましたが、2023〜2025 は日本国内が中心でした。
8-4. 国語
国語は 2013・2014・2015 年度の 3 年分しか資料が無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)、ここに書いたのは 2013〜2015 年度に限った話です。算数・理科・社会は 2026 年度まで見られるので、国語だけ話が古い点に注意してください。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表(2013〜2015 年度・原本で確認)
| 年度 | 知識の部 | 長文 1 | 長文 2 |
|---|---|---|---|
| 2013 | 漢字(書き取り+読み)・敬語(尊敬/謙譲/丁寧の分類)・ことわざ・文法 | 物語文(夜中に目をさました美幸・となりの部屋の物音) | 説明文(人間の子どもは未熟児として生まれる・雑食性) |
| 2014 | 漢字(書き取り+読み)・敬語(正誤と書き直し)・慣用句の意味・体の一部を使った慣用句 | 説明文(新聞とテレビ・湾岸戦争とランダムアクセス/岸本重陳『新聞の読みかた』) | 物語文(海辺の村の竜神様の祭りと二郎/斉藤洋『海にかがやく』) |
| 2015 | 漢字 10 問(書き取り・読み・四字熟語)・敬語(会話文の中で)・熟語の構成 | 説明文(ごみとリサイクル産業/八太昭道『新版 ごみから地球を考える』) | 物語文(島に暮らす竜太と兄の航平/杉本りえ『明日は海からやってくる』) |
出典は原本の本文末尾の表記で確認しました。2013 年度の 2 題については、転写に出典の記載が残っていなかったので書いていません。
座席の固定(国語)
「知識問題のかたまり → 長文 2 題」という並びが 3 年とも同じです。長文は説明文 1 題と物語文 1 題で、順番だけ入れ替わります(2013 は物語が先、2014・2015 は説明文が先)。
知識の部の中身も 3 年とも同じ顔ぶれで、漢字(書き取りと読みの両方)と敬語は 3 年連続です。そこに慣用句・ことわざ・熟語の構成・文法のどれかが 1〜2 種類加わります。漢字の出し方は「カタカナを漢字に直し、漢字にはひらがなで読みをつけなさい」という同じ指示文が 3 年とも使われています。
配点は 100 点・50 分。小問数は 20・32・37 と年ごとに幅があります(精読した 3 年に限れば)。
問い方(国語)
- 記号選択が主軸で、選択 41〜65%・短答 25〜54%・記述 5〜10%。長文の設問は「最もふさわしいものを次から一つ選び、記号で答えなさい」が中心です。
- 記述は 1 題につき 1 問前後、3 年とも入ります。「文章中のことばを使って」という条件が付くのが 3 年に共通で、自分の言葉でゼロから書かせるのではなく本文の語を組み替えて書く形です。
- 字数指定は 3 年ともはっきり付いています。実例は「三十五字以内で説明しなさい」「二十字以内で」(2013)、「十五字以上三十字以内で二点答えなさい」(2014)、「三十字以上四十字以内で」「二十字以上三十字以内で」(2015)。2013 年度は冒頭に「字数制限のある問題はすべて句読点と記号を字数に数えます」という注記も入っています。
- 抜き出しが多くあります。「十字以内でぬき出し、最初と最後の五字を答えなさい」(2014)、「対義語を文章中から漢字二字でぬき出しなさい」(2015)、「ぬけている一文が入る場所を探し、直前の七字をぬき出しなさい」(2015)と、字数と位置を指定する形が繰り返し出ます。
- 表や図を埋めさせる設問が 2014・2015 にあります(文章の内容を整理した表の空欄を、本文からの抜き出しで埋める)。
- 段落の切れ目を答えさせる設問(「前半と後半に分けるとき、後半の始まりはどこか」)が 2013・2015 の 2 年に出ています。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した 4 年(国語は 3 年)で、一度出たあとしばらく出ていない単元です。出題の位置が固定されている学校ほど、空いた席に戻ってくる可能性があります。最終確認年度は、その単元を資料の中で最後に確認できた年度です。
| 科目 | 単元 | 最後に出た年 | 最終確認年度 | 見立て |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 過不足算・差集め算 | 2023(大問 4) | 2023 年度 | 大問 4 が面積に固定されつつあるので、戻るなら大問 5 の位置 |
| 算数 | 通過算 | 2023(大問 5) | 2023 年度 | 速さは大問 3 で毎年出るので、素材だけ振られる余地 |
| 算数 | 回転体 | 2023(大問 2(10)) | 2023 年度 | (10) は立体で固定。展開図・角柱が 3 年続いた |
| 算数 | 規則性・数列 | 2024(大問 2(7)) | 2024 年度 | (7) は場合の数寄りに移っている |
| 理科 | 気象(雲・天気・湿度) | 2023(大問 4) | 2023 年度 | 地学の枠が 3 年続けて天体。振れる余地あり |
| 理科 | ものの燃え方・熱 | 2023 | 2023 年度 | 2023 に熱と状態変化があった以外は出ていない |
| 理科 | ばね・浮力・ふりこ | ― | ―(4 年分では未確認) | 物理の枠がてこと電気で埋まっている |
| 理科 | 地層・岩石・流水 | ― | ―(4 年分では未確認) | 4 年分では一度も出ていない |
| 社会 | 地方自治(直接請求権) | 2024(大問 3 問 6) | 2024 年度 | 公民の大問は三権が中心。周辺として戻る余地 |
| 社会 | 人口・都市問題(ドーナツ化現象) | 2024 | 2024 年度 | 地理が地形と産業に寄っている |
| 社会 | 貿易・資源・エネルギー | 2025(1 問のみ) | 2025 年度 | 手薄になりやすい |
| 社会 | 世界地理 | 2026(時差・世界遺産で復活) | 2026 年度 | 2023〜2025 は日本国内が中心だったので、この振れ幅は覚えておきたい |
10. 形式面の注意
共通
- 試験時間・配点は 1 節の表のとおりです(K2-1/K4-1 の回)。理科と社会は 1 冊の合冊で配られる年があります(2023・2025 年度の転写がそうでした)。
- 記述は 4 科ともあります。ただし量は多くありません。算数は「この問題は考え方も書きなさい」が 1 問(2023〜2025 の 3 年連続。2026 年度だけは無し)、理科は「簡単に説明しなさい」が 1〜4 問、社会は 0〜3 問、国語は各長文に 1 問前後です。
- 字数指定は国語だけが使います(「三十五字以内」「十五字以上三十字以内」「三十字以上四十字以内」など。2013 年度の冒頭には「字数制限のある問題はすべて句読点と記号を字数に数えます」という注記あり)。理科・社会の記述には、精読した 4 年分で一度も字数指定が付いていません。解答らんの大きさに合わせて書く形です。
- 文字種の指定は国語で出ます。「漢字一字で答えなさい」「漢字二字でぬき出しなさい」という指定です(字数指定とは別物です)。
算数
- 22〜24 問・100 点・50 分。1 問あたり 2 分強で、大問 1・2 の 16〜17 問を 25 分程度で抜けられるかが時間配分の分かれ目になります。
- 全問が答えを書く形式で、記号選択・作図は 4 年分で出ていません。
- 円周率は必要な問題には問題文の中で指定されます(2023 年度の回転体など)。
- 図は「右の図」として本文の横に置かれます。図のある小問は 3 割弱です。
理科
- 社会と合わせて 50 分・50 点なので、理科だけに使えるのは 25 分前後という前提で、18〜31 問を解き切る速さが要ります。
- 記述は 1〜4 問(2023 が 4 問、2024 が 2 問、2025 が 3 問、2026 が 1 問)。字数指定は 4 年分で一度も付いていません。
- 記号選択の比率は年で大きく振れます(2023 は 71%、2026 は 17%)。2026 は完答形式(すべて選ぶ)の小問が 6 問並びました。
- 図・表のある小問は半分強です。作図をさせる小問は 4 年分では出ていません。
社会
- 理科と合わせて 50 分・50 点、28〜29 問。記号選択と短答が半々(選択 29〜55%・短答 41〜61%)です。
- 記述は 0〜3 問。字数指定は 4 年分で一度も付いていません。
- 記号選択の作りが凝っていて、正誤の組み合わせを 4 つから選ぶ形・人物と関係の深いことがらの組み合わせを 12 通りから選ぶ形・正しいものの数を答えさせる完答形式が毎年混じります。
- 作図は 2023 年度に 1 問だけありました。それ以外の年は出ていません。
- 表・グラフ・地図を読ませる小問が 4 割前後です。
国語(2013〜2015 で確認)
- 100 点・50 分。小問数は 20・32・37 と年ごとに幅があります。
- 選択 41〜65%・短答 25〜54%・記述 5〜10%。
- 記述は 1 題につき 1 問前後で、3 年とも「文章中のことばを使って」の条件が付きます。
- 字数指定は 3 年ともはっきり付いています(実例は 8 節参照)。
- 抜き出しは字数と位置(最初と最後の五字、直前の七字 など)を指定する形が繰り返し出ます。
11. 学年別ロードマップ
小 4(土台)
計算の正確さ、図形の基礎、読解、短い記述、漢字と語彙の 5 本です。この学校で最後に効いてくる入口は次の 3 つです。
- 整数と分数・小数の四則計算。大問 1 が 4 年とも計算だけで、6〜7 問あります。ここは学年に関係なく積み上げるほど効きます。
- 円とおうぎ形。大問 2 の (9) が 4 年連続で円とおうぎ形です。半径・直径・中心角・円周率の関係を早くから身につけます。
- 漢字の書き取りと読み。国語の冒頭が 3 年とも漢字です。
時間を計る練習はまだ不要です。この学年では「同じ場所に同じ問題が出る学校だから」という理由で特別なことをする必要はありません。
小 5(幅)
週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。この学校の場合、算数の大問 2 の 10 項目を「小 5 で一巡する単元リスト」としてそのまま使えます。7 節の 1 番に並べた 10 項目が、そのまま一巡すべき単元表です。
社会は、地理・歴史・公民を単元別に一巡しておくこと。この学校の社会は 1 つの大問の中で地形 → 人口 → 工業 → 農業 → 気候と話題が飛ぶので、単元別の下地が無いと大問の途中で止まります。理科は 4 分野を均等に。どれか 1 分野を捨てると、毎年 1 大問(= 4 分の 1)を失います。
国語は、記述の答えを 2〜3 文で書く習慣を付けます。この学校の記述は「本文の言葉を使って」という条件つきなので、本文に線を引いてから書く手順を小 5 のうちに固めておくと後が楽です。ただし国語は 2016 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
小 6(仕上げ)
7 節の 8 項目がそのまま小 6 の計画です。夏以降は、まず「同じ座席を縦に」(算数の大問 2 を位置ごとに 4 年分)、次に「年度通しで時間を計る」の順で進めます。理科と社会は 1 冊 50 分で両方をさばく練習を必ず入れてください。科目ごとに時間を計っていると、本番の配分感覚がつきません。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
小 5 での全分野の一巡より、小 6 の反復に時間をかける価値が高いタイプです。算数の大問 2 の 10 項目は、どれも標準的な単元で、目新しい単元はありません。差がつくのは「その 10 項目を、同じ順番で、確実に、速く処理できるか」という熟練の方です。小 4・小 5 で計算と円・図形の土台を作っておけば、小 6 で過去問を縦に解く時間をたっぷり取れます。逆に、小 6 で単元の穴を埋めることに追われると、この学校のいちばんおいしい反復練習に手が回りません。社会だけは例外で、地理・歴史・公民の下地は小 5 のうちに一巡しておく必要があります。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです(同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます)。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。
- 淑徳巣鴨中学校(東京都・共学)— 算数と理科の作りが最も近く、理科の分野の配り方が似ています。
- 東海大学付属相模高等学校中等部(神奈川県・共学)— 4 科すべてが近く、社会の図表の使い方が近い相手です。2027 年度は 02/01・02/03・02/04 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 麴町学園女子中学校(東京都・女子校)— 理科と算数が近く、小問数と記述の量が近い相手です。2027 年度は 02/01・02/02・02/03 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
国語は資料が 2013〜2015 年度しか無いため、この比較には国語が入っていません。同じ問題が出るという意味ではありません。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校は K2-1/K4-1 など多くの回で 2 科(国語・算数)または 4 科の選択ができます。2 科で受けるつもりでも、併願先が 4 科目校の場合、理科と社会はこの回の準備とは別に立てる必要があります。
- 近さは、大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の比率・同じ位置に同じ単元が来るか・設問文の使い回しの距離と、単元の分布の似方を合成した自動集計です。同じ問題が出るという意味ではありません。
13. 資料の限界
- 入試回は 1 冊だけ。 この学校は 1 節の表のとおり 11 回を実施していますが、資料にあるのは 2 月 1 日午前の回(K2-1/K4-1 相当)に相当する 1 冊です。他の回、および適性検査による回・英語資格利用の回・帰国生入試については、この分析はまったく触れていません。
- 2016〜2022 年度の資料がありません。 2015 年度と 2023 年度の間で何が変わったかは追えません。ここで「4 年連続」と書いたものはすべて 2023〜2026 年度の話です。
- 国語は 2013〜2015 年度の 3 年分のみ。 著作権処理の関係で掲載されない年が多く、直近 10 年の国語は見られていません。国語について書いたことは、共学化・校名変更より 10 年以上前の形式である点に注意してください。市販の過去問集で最新の形式を必ず確認してください。
- 精読した過去問は、ほぼすべて共学化前の「鎌倉女子大学中等部」時代(女子校)の出題です。 2026 年度が共学化・校名変更後で初めての出題にあたります。2026 年度に見られた変化(算数の「考え方も書きなさい」が無かったこと、社会の記述が 0 問だったこと、社会の地理で初めて時差の計算が出たこと)は原本で確認した事実ですが、これがこの先も続く変化なのか、1 年だけの揺れなのかは、1 年分では判断できません。「共学化によって出題がどう変わるか」を示す資料はまだ無く、この分析では推測していません。考え方を書く練習・記述の練習は続けておくのが安全です。
- 転写の読み落としの可能性。 この分析は問題冊子の転写データに基づいています。図そのものは文字による説明として記録されているため、図の細部(実際の縮尺・線の引かれ方)までは判断していません。
- 機械が作った要約との食い違いを 3 点、原本で確認して直しました。 ①算数の大問 2 は 4 年とも 10 問の小問集合ですが、要約では「先頭の小問の単元」で代表されるため「大問 2 の単元が年ごとに変わる」ように見えていました。実際は 4 年とも同じ小問集合です。②国語について「字数指定のある問題は 0%」とされていましたが、原本では 3 年とも字数指定が付いています(「三十五字以内」「十五字以上三十字以内」など)。③2025 年度の社会の大問 1 が要約では空欄になっていましたが、原本ではコンビニエンスストアを題材にした地理の大問が入っています。
- 国語の出典一覧に 1 行の欠けがありました。 2015 年度の物語文(杉本りえ『明日は海からやってくる』)が一覧に載っていません。本文末尾の表記で確認したうえで、この分析の表には入れてあります。2013 年度の 2 題については、転写に出典の記載が残っていなかったので書いていません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の優劣・理念・入試結果は、このページでは扱いません(それぞれ別のページの領分です)。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
鎌倉国際文理中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値(4 出所併記) / 過去問分析 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 校風・理念
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