法政大学第二中学校 の過去問分析

法政大学第二中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

法政大学第二中学校 過去問分析(2019〜2026 年度・第 1 回相当・科目別に 3〜4 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 神奈川県川崎市中原区
男女 共学(2016 年度より共学化を開始し、2018 年度に全面共学化)
旧称 法政大学第二中学校(旧制、1939〜1948。学制改革により法政大学第二高等学校になりました)
入試回と日程・科目 帰国生: 1 月 11 日午前・2 科(面接あり)/一般第 1 回: 2 月 2 日午前・4 科/一般第 2 回: 2 月 4 日午前・4 科
試験時間・配点 帰国生: 国語 50 分・算数 50 分(国語 100・算数 100・合計 200)/一般第 1 回と第 2 回: 社会 40 分・理科 40 分・国語 50 分・算数 50 分(社会 75・理科 75・国語 100・算数 100・合計 350)
面接 帰国生のみ。筆記試験終了後に受験生と保護者を対象に面接があり、合否は試験と面接を総合して判断されます
募集人員 帰国生: 男子若干名・女子若干名/一般第 1 回: 男子 70 名・女子 70 名/一般第 2 回: 男子 35 名・女子 35 名

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。読み違えやすい点が 2 つあります。一般入試は 2 科・4 科の選択制ではなく、4 科目すべての受験が必要です。また理科と社会は各 75 点で、合計は 350 点満点です(理社が 100 点満点ではありません)。

神奈川県川崎市の共学校です。東京都三鷹市の法政大学中学校(法政大学第一中・高等学校の後身)とは別の学校ですので、過去問を取り違えないよう、表紙の校名を必ず確認してください。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 法政大学第二は、大問のどの場所にどの分野・どの単元が来るかが科目ごとに決まっている学校です。算数は大問 6 題・小問 19 問が 2023〜2026 の 4 年とも同じで、理科は「生物 → 地学 → 化学 → 物理 → 時事」の並びが 6 年以上動きません。
  2. 社会だけは大問の数が毎年作り直され(精読した 3 年で 5 → 9 → 4)、それでも「地理 → 歴史 → 公民(憲法)→ 国際・環境」の走順と小問数 33〜40 は変わりません。
  3. 科目をまたいだ癖として、答案に使う語句を指定してくる記述が国語・社会・理科の 3 科目に出ます。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 4(規則性・数列)と大問 6(立体図形)を、2023〜2026 の 4 年分まとめて縦に解きます。
  2. 社会の地形図の設問だけを縦に解きます。谷線・雨水の行き先は問い方まで繰り返しており、ここは覚えたぶんがそのまま効きます。
  3. 日本国憲法を条文の水準まで詰めます(第 41 条・第 66 条・社会権・三大義務・最高法規)。精読した 3 年とも 1 大問ぶんあります。

今週やる 1 つ

  1. 2026 年度の算数 大問 5(3)(フェンスにつないだ犬が届く範囲)を、解答用紙にななめ線で図示して考え方も書くところまで、実際に手を動かしてみます。

注意

  1. 国語は 2023 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)、ここに書いた国語の話は 2019・2021・2022 年度に限られます(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを 3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの単元を数えただけの年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 備考
算数 2023・2024・2025・2026(2023 は単元と題材の確認のみ) 2017〜2026(大問ごとの単元の索引) 2010〜2026 の 14 年 大問 6 題・小問 19 問が 4 年とも一致
理科 2024・2025・2026 2017〜2026(大問ごとの単元の索引) 2010〜2026 の 15 年 大問 5 題・小問 24〜28 問
社会 2024・2025・2026 2010〜2026 の 16 年(自動集計) 2010〜2026 の 16 年 大問数が 5 → 9 → 4 と動く。小問は 33〜40
国語 2019・2021・2022 2010・2014・2015・2017・2018(出典の一覧) 2010〜2022 の 8 年 2023 年度以降の問題文は資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)

5. 一番大きな結論

法政大学第二は「席順が決まっている学校」です。 大問のどの場所に、どの分野・どの単元が来るかが、科目ごとにはっきり決まっています。以下、この並びのことを座席(問題の置き場所)と呼びます。

ここで言う「席順が決まっている」は、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味であって、同じ問題が出るという意味ではありません。数値まで同一の再登場は、読んだ範囲では算数・理科・国語で見つかりませんでした。ただし社会だけは例外で、問い方がほぼそのまま繰り返された例を 2 件、両年の設問文で確認しています(地形図の谷線と雨水の行き先/明石市の東経 135 度と時差。詳しくは 8-3)。

したがって過去問の使い方は、①同じ座席を縦に解く(算数の大問 4・大問 6、社会の地形図)、②時間の使い方を身につける(理科 40 分・社会 40 分は資料の量に対して厳しい)の 2 つが中心になります。「出る問題を丸ごと覚える」使い方は、社会の地形図と時差を除けば効きにくいと言えます。

もうひとつ、科目をまたいで共通する癖があります。答案に使う語句を指定してくる記述が国語・社会・理科の 3 科目に出ます(国語 2019「『漢字』『比較』『翻訳』の三語を必ず使って」、社会 2025「『自作』『地主』『小作料』の 3 つのことばをすべて用いて」、理科 2025「『蒸散』という言葉を使って」)。この学校は「自由に書かせる」よりも「指定した語をつないで説明させる」ほうを好みます。


6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にした順序です。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先にしてください。学年別の進め方は 11 節にあります。

  1. [週末 60 分] 算数の大問 4(規則性・数列)と大問 6(立体図形)を年度縦に解く。大問 4 は 2023 等差数列の和/2024 繰り返し数列/2025 群数列/2026 グループの和で、考え方を書かせる設問が最も来やすい場所でもあります。大問 6 は 2023 沈める/2024 傾ける/2025 積み木の切断/2026 動く点の切断で、切り口を自分で描く手順を固定します。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 社会の地形図をすべて解く。谷線・尾根線・雨水の行き先・縮尺・地図記号・実測距離・地形断面図。2024・2025 は問い方までほぼ同じで、2026 も同じ場所に出ました。ここは「出る問題を覚える」が通用する数少ない場所です。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週 1 回] 日本国憲法を条文レベルで。第 41 条・第 66 条・社会権(25〜28 条)・三大義務・最高法規(98・99 条)・公布と施行の日。3 年とも必ず 1 大問ぶんあります。(確認: 〜2026 年度)
  4. [毎日 10 分] 算数の大問 1(計算 4 問)を毎日。分数と小数の混合、逆算(□にあてはまる数を求める計算)、工夫して崩す計算。10 年連続の固定枠で、満点前提です。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 理科の 5 分野をどれも欠けさせない。生物・地学・化学・物理・時事のうち 1 つでも空くと大問 1 つぶんが丸ごと消えます。特に気象と気体の性質です。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週 1 回] 指定語つきの記述を 3 科目で練習し、あわせて図をかいて説明する練習も。与えられた語を先に並べ、それをつなぐ形で 40〜80 字にまとめる手順は、国語・社会・理科に共通で効きます。作図は算数 2026(範囲をななめ線で図示)、理科 2024(回路図)、理科 2026(生物の数のグラフ)と、3 年で 3 回、別々の科目で出ています。(確認: 〜2026 年度)
  7. [毎日 10 分] 国語の長い選択肢を切る練習。「本文にない要素」「言い過ぎ」「因果が逆」の 3 つの切り口です。国語の得点の半分がここにあります。(確認: 〜2022 年度)
  8. [週末 60 分] 理科 40 分・社会 40 分の走り方を決める。理科は大問 5 が短い年があるので後ろから拾う判断を、社会は地形図に時間の上限を設けることを、実際に時計を見ながら練習します。(確認: 〜2026 年度)

根拠は 8 節の科目別を参照してください。


8. 科目別の詳細

8-0. 科目横断の要点

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 非常に高い。大問 6・小問 19・50 分・ほぼ全問が答えのみ(精読した 4 年で一致) 大問ごとに単元の指定席がある。中身は毎年作り直し。考え方を書かせる設問が毎年ちょうど 1 問 大問 4 の規則性・数列と大問 6 の立体図形を年度縦に解く
理科 高い。大問 5・小問 24〜28・40 分。分野の並びが 6 年以上不変 記号選択が主軸(52〜68%)。記述 1〜2 問・作図 1 問。長い会話文と説明文を読ませる 気象と気体の性質、および浮力・ばね・電気回路の力学と回路
社会 中くらい。大問数は 4〜9 と動くが、分野の走順と小問数(33〜40)は安定 資料(絵図・写真・統計表・地形図・ハザードマップ)から読む設問が大半。記述は年 1〜2 問 地形図の読図(3 年連続・問い方まで繰り返す)と日本国憲法の条文
国語 高い。大問 3・知識 15 問固定・小問 33〜40・50 分 記号選択が主軸(48〜57%)で選択肢が長い。記述は年 1〜3 問だが 40〜120 字と重い 長い選択肢を切る力と字数下限のある記述

4 科目に共通するのは「設問の指示を最後まで読めるか」です。漢字何字で、どの語を必ず使い、いくつ選び、正しいものか誤っているものか——ここを落として失点する作りになっています。

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6 題・小問 19 問)

年度×大問の題材表(2023〜2026)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2023 計算・逆算 4 問(うち 1 問は日数の単位換算) 小問集合 6(日付の和・さいころの場合の数・在校生数の増加率・長方形の等分・約束記号・硬貨の和差算) 速さ(正方形の道を回る 3 点の接触時刻) 規則性(ガウスの逆順の足し算→等差数列の和) 平行四辺形の面積比(辺の比 1:3) 水量(円柱の水そうに立体を沈める・表面積つき)
2024 計算・逆算 4 問(既約分数の和・階乗に含まれる素因数) 小問集合 6(ご石を 2 袋に分ける・ニュートン算・日の出と日の入り・過不足算・食塩水・直角三角形 2 枚の重なり) 速さとグラフ(ジョギングコース 4.8km・出発差) 規則性(15,14,13,12,11 の繰り返し数列) 方眼上に直線を引いて囲まれる面積 水量(密閉した直方体を 45°・頂点で立てて傾ける)
2025 計算・逆算 4 問(操作を記号で表す f の逆算つき) 小問集合 6(塗りつぶしの規則・4 数で 10 を作る・さいころの転がし・平行四辺形の面積比・速さ・硬貨の支払い) 仕事算(9000L のタンク・管 A/B/C)+水量のグラフ 規則性(群数列 1/2, 1/3 2/3 …) 長方形の対角線と面積比(五角形の面積) 立体の切断(4 色の積み木を重ねた立体・切断面の面積比と体積)
2026 計算・逆算 4 問(工夫して計算する形が 2 問) 小問集合 4(売買損益・トンネルの通過算・角度・約束記号 f) 仕事算(管 A・B で水を抜く)+食塩水 規則性(3+5, 3+5+7, … の群の和) 円とおうぎ形(フェンスにつないだ犬が届く範囲) 立体の切断+体積(立方体の辺上を動く 2 点)

座席の固定(同じ場所に同じ種類の問題が来る)

この学校の算数でいちばん強い規則は、大問の並びが動かないことです。精読した 2023〜2026 の 4 年すべてで、大問数 6・小問数 19 が一致していました。中身も次のように場所で決まっています(年数は索引で確認できる範囲です)。

同じ問題が出るという意味ではありません(数値まで同じ問題の再登場は、読んだ 4 年では見つかりませんでした)。あくまで「同じ種類の問題が同じ場所に来る」という並びの固定です。この並びが分かっていると、過去問を年度通しで解くだけでなく「大問 4 だけを 4 年分縦に解く」使い方ができます。

頻出単元と周期(精読した 4 年ベース)

単元 出現 傾向
計算・逆算 4/4(大問 1) 分数と小数の混合が中心。2026 は「13×131+12×130+…」のように工夫で崩す形。2025・2026 は「操作を記号で表して逆にたどる」問題が計算大問の中に入った
規則性・数列 4/4(大問 4) 繰り返し数列(2024)・群数列(2025)・等差数列の和(2023・2026)。「n 番目」と「n 番目までの和」の 2 段構え
立体図形 4/4(大問 6) 水量(2023・2024)と切断(2025・2026)が 2 年ずつ。傾ける・沈める・切る、のどれか
平面図形 4/4(大問 2 か 5) 面積比(2023・2025)、方眼上の求積(2024)、円とおうぎ形(2026)。辺の比から面積比に持ち込む手順が共通
速さ 4/4 大問 3 か大問 2 に必ずいる。3 点の同時移動(2023)、グラフつき(2024)、追いつき(2025)、通過算(2026)
割合・食塩水・売買 4/4 食塩水は 2024 大問 2・2026 大問 3(3)、売買損益は 2026 大問 2(1)、増加率は 2023 大問 2(3)
仕事算・水量の管 2/4 2025・2026 の 2 年連続で大問 3 に入った
約束記号 3/4 2023 大問 2(5)、2025 大問 1(4)、2026 大問 2(4)。「記号の定義を読んで逆にたどる」形
場合の数/過不足算・つるかめ算(個数を合計から逆算)・ニュートン算(増えながら減る量の計算) 2/4/1/4 場合の数は 2023 大問 2(2)・2025 大問 2(6)、過不足算などは 2024 大問 2 にまとめて入った

問い方の特徴

今からやるなら(算数・7 節に無いもの)

  1. 大問 1 の計算を毎日 4 問、大問 2 の小問集合を分野別に。計算は分数と小数の混合・逆算・「工夫して計算する」形(2026 大問 1(4))で満点前提です。小問集合は速さ・割合・食塩水・場合の数・約束記号・過不足算を一問一答で回せるようにします。
  2. 平面図形の面積比(2023 大問 5・2025 大問 5)。「辺の比→三角形の面積比→引き算で四角形」の手順を、補助線ごと覚えます。
  3. 円とおうぎ形の求積(2026 大問 5)。ロープでつないだ動物の動ける範囲は、角が変わるたびに半径が減る形です。図をかいて中心角を足し合わせます。
  4. 大問 3 の速さと仕事算。速さは複数の点が同時に動く・グラフを読む・通過算の 3 種が 2023〜2026 で 1 年ずつ、仕事算は 2025・2026 で「全体を 1 とする」「毎秒あたりの量で比べる」の 2 通りです。
  5. 50 分の時間配分の練習。大問 1・2 で 15 分、大問 3〜5 で 25 分、大問 6 に 10 分。この配分を年度通しで 3 回試します。

8-2. 理科(40 分・75 点・大問 5 題・小問 24〜28 問)

年度×大問の題材表(2024〜2026)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2024 生物: 外来種(アメリカザリガニ・特定外来生物・ツバメと観天望気の会話文) 地学: 崖の地層と火山灰層・断層・しゅう曲 化学: ろうそくの燃焼(燃え続ける 3 条件)+マグネシウムの加熱 物理: 電気回路(直列・並列・回路図・金属線の断面積と抵抗) 時事+地学: 地質年代「人新世」をめぐる議論(空所補充 5 問)
2025 生物: 蒸散の実験(葉の断面図・試験管 A〜D の水の減り方) 地学・気象: 気圧と風・海陸風・熱気球 化学: 金属を加熱して結びつく気体 X(グラフから重さの比) 物理: 浮力・密度(木・鉄・プラスチックと油・水) 時事: 化石燃料の需要ピークと 1 次エネルギー供給(IEA 報告)
2026 生物: 池の微生物を顕微鏡で観察(倍率・繊毛のはたらき・数の増減のグラフ) 地学・気象: 気団と前線・雲の名前・飛行機雲と温暖化 化学: 5 種の気体(水素・酸素・二酸化炭素・メタン・ブタン)の生成・燃焼・密度 物理: ばねと滑車(定滑車・動滑車・ばねの直列・浮力との複合) 時事+地学: H2A ロケットの運用終了と観測衛星・小惑星

座席の固定(同じ場所に同じ分野が来る)

理科は、単元名まで一致するわけではありませんが、分野の並びが動きません。

つまり「生物→地学→化学→物理→時事」の順で 40 分を走る形が定着しています。大問 5 は語句の空所補充が中心で短時間で終わりますが、置かれている場所が最後なので、大問 4 の計算に沈むと丸ごと落とす構造になっています。時間配分の観点で、この並びは知っているだけで有利になります。

頻出単元と周期(精読した 3 年ベース+自動集計 15 年)

問い方の特徴

今からやるなら(理科・7 節に無いもの)

  1. 気象を厚く(前線・気団・雲の種類・海陸風・気圧配置)。地学の大問 2 でいちばん出ます。
  2. 気体の性質を表で整理(発生方法・集め方・水への溶け方・重さ・燃えるか)。2025・2026 の化学はここが土台です。
  3. 浮力と密度、ばねと滑車の作図つき計算。物理の大問 4 は 2 年連続で力のつり合いでした。
  4. 電気回路(直列・並列・電流と電圧・抵抗)。2024 に出て以降 2 年空いているので戻る余地が大きいところです。回路図の記号を書けるようにしておきます。
  5. 前年のニュースを科学の言葉に翻訳する。大問 5 は毎年ここです。エネルギー・宇宙開発・地質・気候変動が精読した 3 年の題材でした。ニュースを「どの単元の話か」で仕分ける習慣をつけます。
  6. 「すべて選びなさい」に備え、選択肢を 1 つずつ ○×判定する解き方を身につけます。
  7. 20〜40 字の説明を書く練習(指定語を必ず使う)と、グラフを自分でかく練習(2026 の「増減のグラフを記入しなさい」)。
  8. 長い会話文・説明文を読んで情報を拾う練習。理科の文章を国語と同じ丁寧さで読みます。

8-3. 社会(40 分・75 点・大問 4〜9 題・小問 33〜40 問)

年度×大問の題材表(2024〜2026)

年度 構成 題材
2024 大問 5 題・小問 33 ①地理: 世界遺産 7 件の位置・雨温図・家畜の頭数・時差
②地形図の読図(谷線・雨水の流れ・縮尺)
③歴史通史: 犬を軸にした縄文〜戦後(貝塚・銅鐸・邪馬台国・元寇・建武の新政・ハチ公像の金属回収)
④国際: G7 広島サミットと核軍縮・黒い雨訴訟
⑤公民経済: 博物館法改正・オーバーツーリズム・インフレ・円安・団体交渉権
2025 大問 9 題・小問 40 ①地理: 世界遺産 5 件の位置・雨温図・農産物の表・時差+厳島神社付近の地形図(谷線・雨水・勾配・地図記号・距離)
②〜⑦歴史: 史料 1 点につき大問 1 つ(養老律令・12 世紀の荘園絵図・太閤検地の誓約書・江戸の法令・地租改正の法令・GHQ の農地改革指令)
⑧公民: 日本国憲法施行 77 年・内閣・物価高・ILO
⑨地方自治: 川崎市子ども夢パークと人権尊重のまちづくり条例
2026 大問 4 題・小問 35 ①地理: 連続テレビ小説を入口にした東北地方(やませ・扇状地・尾根線・地形断面図・リアス海岸・津波ハザードマップ)
②歴史通史: 信仰と思想(縄文の祈り〜仏教伝来〜鎌倉仏教〜教育勅語〜人間宣言)
③公民: 日本国憲法(社会権・国民の義務・プライバシー権・三権分立・最高法規)
④環境: 地球環境問題とパリ協定

座席の固定と、固定されていない部分

社会は大問の数が毎年変わります(精読した 3 年で 5 → 9 → 4)。同じ量の問題を、史料ごとに細かく割る年(2025)と、大きくまとめる年(2024・2026)があります。だから「大問 3 は必ず歴史」という言い方はできません。

一方で分野の順番は 3 年とも同じです。

  1. 地理(必ず先頭。地図・雨温図・統計表・地形図がセット)
  2. 歴史(原始から戦後までの通史、または史料の連続)
  3. 公民(日本国憲法が中心)
  4. 国際・環境・時事(最後にひとつ)

小問数は 33〜40 とほぼ一定なので、大問の切り方が変わっても解く量は変わりません。「地理から始まり、憲法を経て、時事で終わる」という走順だけが動かない、と押さえておけばよいところです。

同じ問い方の繰り返し(原本で両年を確認したもの)

頻出単元と周期(精読した 3 年+自動集計 16 年)

単元 精読した 3 年での出現 備考
日本国憲法 3/3 2024 は第 41 条、2025 は第 66 条と施行 77 年、2026 は公布・施行日、社会権、国民の義務、最高法規。16 年集計でも単元別の首位
地形図の読図 3/3 谷線・尾根線・雨水の流れ・縮尺・地図記号・距離の実測・地形断面図。この学校の地理の看板
気候・雨温図 3/3 2024・2025 は世界遺産の所在地、2026 はやませと冷害
歴史の通史(原始〜戦後) 3/3 2024 は犬、2026 は信仰と思想という「1 本の糸」で縄文から現代までを貫く。2025 は史料 6 点で時代を追う
国際社会・国際協力 3/3 UNESCO(2024)、核兵器禁止条約(2024)、ILO・UNICEF(2025)、パリ協定(2026)
三権分立・国会・内閣・裁判所 3/3 憲法の大問の中に必ず 1〜2 問
人権・多様性・共生 2/3 2025 川崎市の人権条例、2026 社会権とプライバシー権
経済・物価・労働 2/3 2024 インフレ・円安・団体交渉権、2025 物価高
環境問題・防災 2/3 2026 は独立した大問(地球温暖化・オゾン層・パリ協定)、同年に津波ハザードマップも

問い方の特徴

今からやるなら(社会・7 節に無いもの)

  1. 日本国憲法を条文レベルで(7 節の 3 番)。前文と第 9 条だけでは足りません。第 41 条(国会)、第 66 条(文民)、社会権(25・26・27・28 条)、国民の三大義務、最高法規(第 98・99 条)。
  2. 雨温図と統計表の読み方。「年平均気温と降水量のグラフの形を見て日本のどこか当てる」「上位県から農産物・家畜を当てる」の 2 種を反復します。
  3. 原始から戦後までを 1 本の糸で語る練習。この学校の歴史は「犬」「信仰」のように 1 つのテーマで縄文から現代まで貫きます。年表を時代ごとに切るのではなく、テーマごとに縦に並べ直します。
  4. 史料を読む練習。養老律令・荘園絵図・検地の誓約書・江戸の法令・地租改正・GHQ 指令。やさしく直した史料でよいので、「誰が誰に何を命じたか」を 1 文で言えるようにします。
  5. 文字種・字数指定を守る訓練。「漢字二字」「ひらがな 3 字」「カタカナ」は答えを書く前に必ず読み返します。
  6. 前年のニュースを制度に結びつける。核軍縮(2024)、物価高と円安(2024・2025)、パリ協定離脱(2026)。ニュースそのものより「どの制度・どの条約の話か」です。
  7. 神奈川・川崎の地域題材に一度触れておきます(2025 大問 9)。政令指定都市のしくみ、条例の直接請求、地域の人権条例。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3 題・小問 33〜40 問。2019・2021・2022 年度を原本で確認)

国語は 2023 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2019・2021・2022 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

年度×大問の題材表

年度 大問 1(知識) 大問 2(説明文・評論) 大問 3(物語・小説)
2019 漢字の書き 5・読み 4・外来語の言い換え 3(アート/シンボル/モラル)・ことわざの意味 3 文字と記憶の歴史(語部・稗田阿礼・表音文字・英語という「道具」)/波平恵美子『生きる力をさがす旅 子ども世界の文化人類学』 雨の日の姉弟(山手通り・服をたたむ)/吉田修一「ドライ・クリーニング」
2021 漢字の書き 5・読み 4・ことわざの空欄 3(雨だれ石をうがつ 等)・副詞の呼応 3 商店の店番と言葉(住み込み店員・家の中の役割)/ねじめ正一『ぼくらの言葉塾』 戦後間もない昭和 20 年代半ば・鉄棒の逆上がり/干刈あがた『野菊とバイエル』
2022 漢字の書き 5・読み 4・類義語の漢字 1 字 3・文法(傍線部と同じはたらきの語)3 「無知の知」と質問する力(医局の閉鎖性・井の中の蛙)/岩田健太郎(リスク・コミュニケーション論) 小学 5 年生ハルと別居中の父(コンビニ・電車・角を曲がる)

参考までに、それ以前の出典は 2018 清水真子『大人になるって面白い?』+草野たき『反撃』、2017 池上彰『学び続ける力』+あさのあつこ『13 歳のシーズン』、2015 森絵都『クラスメイツ』、2010 宮台真司『14 歳からの社会学』+竹西寛子「木になった魚」。説明文は「言葉・学び・社会の見方」、物語は「10 代前後の子どもの心の揺れ」という組み合わせが長く続いています。

座席の固定(同じ場所に同じ種類の問題が来る)

国語も並びが動きません。精読した 3 年(2019・2021・2022)すべてで次が一致しました。

同じ問題が出るという意味ではありませんが、「大問 1 で漢字 9 問が確実に取れる」「読解は 2 本だけ」という設計が変わらないので、時間配分と得点計画は立てやすいと言えます。

問い方の特徴

今からやるなら(国語・7 節に無いもの)

  1. 漢字 9 問を毎日。書き 5・読み 4 の配分で、送り仮名つき訓読みを重点的に。ここは満点前提の固定枠です。
  2. 知識大問の 4 本目に備える。ことわざ・慣用句・類義語対義語・副詞の呼応・品詞のはたらき。年ごとに種類が入れ替わるので、広く浅く一巡させます。
  3. 80〜120 字で自分の体験を書く練習(2022 大問 2 問十)。本文の主張を 1 文で言い、自分の経験を 1 文で挙げ、両者をつなぐ 1 文で締める、の 3 文構成です。
  4. 心情の記述(2022 大問 3 問八)は「出来事 → 受け止め方の変化 → いまの気持ち」を 60〜80 字で。接続語と副詞の空欄補充は前後の文の関係(逆接・言い換え・具体例・結論)で判定します。
  5. 読解は「言葉と学び」の評論と「10 代の心情」の物語を各 1 本ずつ、週 2 本。この学校の出典はこの 2 系統に集中しています。
  6. 2023 年度以降は市販の過去問集で必ず補完し、①大問 3 題・知識 15 問の構成が続いているか、②体験を書かせる設問が定着したか、の 2 点を確認します。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した年と、索引・自動集計を突き合わせて、周期が上限に近いものを並べました。

科目 単元 最終確認年度 状況
算数 角度 2026(大問 2(3)) 2023〜2025 の 3 年は独立した設問として見当たりませんでした。2026 に小問で戻るまで薄かった枠なので、図形の角度は薄くしないほうがよいところです
算数 場合の数の大きな数え上げ 2025(大問 2(6)) 精読した 4 年ではすべて大問 2 の小問どまりで、大問 1 題ぶんの規模で出た年は 4 年の中にありません
算数 ニュートン算・平均算・過不足算 2024(大問 2) いずれも 2024 大問 2 に出たのが最後です。仕事算が大問 3 に定着した分、小問集合で戻る余地があります
理科 人体 精読した 3 年(2024〜2026)では確認できず 15 年集計では上位の常連で、生物の大問 1 に戻る筆頭です
理科 てこ・つりあい 精読した 3 年では確認できず 2026 は滑車とばねで、てこそのものは見当たりません
理科 溶解度・水溶液の判別・中和 精読した 3 年では確認できず(2026 大問 3 問 3 に BTB 溶液) 化学の大問 3 は燃焼・気体・量的関係が 3 年続き、溶解度のグラフと中和・水溶液の計算が空いています
理科 電気回路 2024(大問 4) 2 年空いています。15 年集計では上位 5 単元に入る常連です
理科 星・星座、月の満ち欠け 精読した 3 年では確認できず 2026 大問 5 は宇宙開発の時事で、天体の運行計算をさせる形はありません
社会 工業・貿易の統計 精読した 3 年では確認できず 農業・畜産の表が中心で、工業地帯や輸出入品目の表が空いています
社会 都道府県の同定・水産業 2026(大問 1 問 1・問 7) 都道府県の同定は 2026 で戻ってきましたが、2024・2025 は世界遺産の位置選びが代役でした。水産業は 2026 大問 1 問 7(北限の海女)で顔を出した程度です
社会 人口ピラミッド・少子高齢化 精読した 3 年では確認できず 正面から出ていません
社会 財政・税・社会保障 2025(問 3) 2024 問 4(一般会計の最大費目)と 2025 問 3 のみです。憲法に押されている分、戻る余地があります
国語 詩・短歌・俳句 精読した 3 年では確認できず(2021 大問 3 問九(2)) 独立した設問としては出ていません。2021 に漢字 1 字を書かせる形で短詩的な扱いがある程度です
国語 四字熟語 精読した 3 年では確認できず 知識の大問 1 の 4 本目は 2022 が類義語、2021 がことわざ、2019 がことわざと外来語で、年ごとに入れ替わります。四字熟語で戻る余地があります
国語 随筆 精読した 3 年では確認できず 大問 2 は説明文・評論、大問 3 は物語で固定され、随筆の枠がありません

10. 形式面の注意

4 科目に共通するもの

科目ごとのもの


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

小 4(土台)

小 5(幅)

週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算・漢字と語彙・短い記述に、週末 60 分は算数の単元の一巡と理社の分野の一巡に割り付けます。

小 6(仕上げ)

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか

この学校は小 5 での全分野の一巡(全分野をひととおり学び終えること)で差がつきます。理科が 4 分野そろい、社会が地理・歴史・公民・国際をすべて通し、算数も 10 種類近い単元が場所を決めて並ぶので、「苦手分野が 1 つある」状態だと必ず大問 1 つぶんを落とす構造になっています。逆に、席順が決まっているぶん小 6 の演習は的を絞れます。小 4 で計算と漢字の土台を作り、小 5 で穴を作らず一巡し、小 6 で座席ごとに縦に解く——この 3 段が、この学校にはきれいに当てはまります。


12. この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、だけを見る)

観点は過去問の勉強が転用できるかだけです。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません。近さは「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の言い回しの重なり」と、単元の分布の似方を合わせた自動集計によるものです。同じ問題が出るという意味ではありません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。

法政大学第二は共学校なので、男子校・女子校が候補に混ざっている点はご了承ください(出題の作りだけで並べているためです)。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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