アレセイア湘南中学校 の過去問分析

アレセイア湘南中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

アレセイア湘南中学校 過去問分析(2011〜2026 年度・掲載されている 1 回分・算数/理科/社会 11 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 神奈川県茅ヶ崎市富士見町
男女 共学
旧称 平和学園中学校・高等学校(2000 年まで)
入試回と日程・科目 第 1 回 教科入試 2 科 — 2 月 1 日・2 科(国語・算数)/第 1 回 教科入試 4 科 — 2 月 1 日・4 科(国語・算数・社会・理科)/第 1 回 ポテンシャル入試 — 2 月 1 日午前・2 科+面接
試験時間・配点 教科入試 2 科は国語 50 分・算数 50 分で各 100 点(適性検査の入試とあわせて男女 50 名)。教科入試 4 科は国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・社会 50 点・理科 50 点で、理科と社会の実施時間帯は募集要項に明記されていません。ポテンシャル入試は国語 50 分・算数 50 分で各 100 点
面接 ポテンシャル入試には面接があります

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析できたのは、掲載されている 1 回分(第 1 回相当)の教科入試の問題だけです。ポテンシャル入試・適性検査の入試の傾向は、この資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・一行題(数行で終わる短い文章題)・短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 大問の並びが 4 科目とも固定されていて、その座席(問題の置き場所)に毎年新しい問題を入れ直す学校です。算数は 2022〜2026 の 5 年間、大問 7 題・小問ちょうど 20 問で一度も崩れていません。
  2. 理科は大問 4 題を物質・生物・物理・地学の順に 1 題ずつ、社会は大問 1 = 歴史・大問 2 = 公民・大問 3 = 地理が 5 年連続です。国語(2016〜2018)は大問 1 = 知識 20 問・大問 2 と 3 = 読解でした。
  3. 理科の人体(2022・2024・2026)と社会の公民には、前に出した設問をほとんどそのまま使い直す動きがあります。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算 6 問)を 5 年分・30 問、まとめて解きます。位置が固定なので、これだけで本番と同じ形の計算演習になります。
  2. 理科の人体の大問を 3 年分(2022・2024・2026)続けて解きます。同じ設問が何度も出てくることを自分の目で確かめます。
  3. 社会の大問 3(地理)を、地方ごとの 1 枚まとめに作り直します。すでに出た中国・四国/近畿/中部/関東に加えて、まだ出ていない北海道・東北・九州も同じ形で用意します。

今週やる 1 つ

  1. 算数の大問 2(一行題 6 問)を 5 年分・30 問解いて、単位換算(5 年連続)と食塩水(4 年連続)が手から出てくる状態か確かめます。

注意

  1. 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2016〜2018 年度のものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

転写(過去問の紙面を文字データに起こしたもの)から読み取りました。年の数え方は 3 つに分けています。精読した年は設問文まで読んだ年、構成だけ数えた年は大問の並びと数だけを数えた年、資料のある年はその両方を含む年です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 資料の無い年
算数 5(2022〜2026) 6(2011・2012・2016〜2019) 11(2011・2012・2016〜2019・2022〜2026) 2013〜2015・2020・2021
理科 5(2022〜2026) 6(2011・2012・2016〜2019) 11(同上) 同上
社会 5(2022〜2026) 6(2011・2012・2016〜2019) 11(同上) 同上
国語 3(2016〜2018) 2(2011・2012) 5(2011・2012・2016・2017・2018) 2019 年度以降

精読した 5 年では、算数は大問 7・小問 20、理科は大問 4、社会は大問 3 が 5 年とも同じでした。国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。


5. 一番大きな結論

アレセイア湘南は「大問の並びが 4 科目とも固定されていて、その枠に毎年新しい問題を入れ直す」学校です。 ただし理科と社会の一部には、前に出した設問をほとんどそのまま使い直す動きがはっきり見えます。

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 きわめて高い。大問 7・小問 20 が 5 年不変、小問配分も 4 年連続同じ 大半は毎年作り直し。数値だけ変えた再登場が 5 年で 2 組 大問 1〜2 の 12 問(計算+一行題)を確実に取る速さ
理科 高い。大問 4・分野の並びが 5 年不変 人体は 1 年おきに設問がほぼそのまま使い直される。他分野は作り直し 人体 3 年分(2022・2024・2026)の読み込み、記述 1 文
社会 高い。大問 3・分野の並びが 5 年不変 憲法・三権と地理の地図は問い方が繰り返される 地方ごとの地図まとめ、憲法の条文番号と日付
国語 高い(2016〜2018)。大問 3・知識 20 問が 3 年不変 出典は毎年別。知識問題の語彙帳は限られている様子 漢字 15 問セットの速さ、短い記述

「同じ場所に同じ種類の問題が出る」ことと「同じ問題が出る」ことは別です。この学校では前者がきわめて強く、後者は理科の人体と社会の公民に部分的にある、という読み方が正確です。

過去問の使い方としては、「同じ座席(問題の置き場所)を縦に読む」が最も効く学校になります。年度ごとに 1 セット解くよりも先に、「5 年分の大問 1 だけ」「5 年分の大問 7 だけ」のように同じ位置の問題を横に並べて解くほうが、この学校の作り方が体に入ります。


6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)

地元が問題に入ってきます。 2026 年度の社会 大問 1問6 は「アレセイア湘南中学校の所在地は茅ヶ崎市である。茅ヶ崎市は律令制の時代には何国と呼ばれていたか」と、校名と所在地をそのまま設問に使っています。同じ年の理科 大問 4(5) は「神奈川県茅ヶ崎市の、洪水・土砂災害が起こった際の災害の程度と安全な場所を知るための地図」を読ませる設問でした。社会 大問 3 の地理も 2026 年度は関東地方で、大問 1問8 では横浜の開港が問われています。自分たちの足元から問題を作る姿勢が、少なくとも 2026 年度にははっきり出ています。

生活のなかの数字と場面が素材になります。 算数では「二次元バーコードで支払うと購入金額の 4% 分が還元される」(2026)、「駅から学校までの通学にバスを利用する/自転車を利用する」(2025)、「42.195km は何 m か」(2024)、「500 円玉・100 円玉・1 円玉をおもりにしたてこ」(2022 理科)。理科では「からあげとアジフライをたどるとどの生き物に行きつくか」(2023)、「ご飯を口の中でよくかむとあまく感じる」(2022・2024・2026)。教科書の抽象語ではなく、子どもが実際に見ている場面から入る作り方が 4 科目に共通しています。

答えが一つに決まらない設問を、少数だが必ず入れています。理科の「海水は、なぜ食塩とは少しちがう味がしたのでしょうか。あなたの考えを答えなさい」(2022)、「あなたの考える、地層以外の過去を知る方法を答えなさい」(2022)。正解を当てる設問ばかりではない、と示しているように見えます。

会話文・語りの文章をよく使います。社会 2024 年度の大問 1 は「翔平さんと和子の会話」、2023 年度の大問 1 は 5 人の人物が「私は…」と自分を語る形でした。理科 2022 年度の大問 1 も生徒と先生の会話文です。読む量そのものは多くありませんが、誰が何を言っているかを追う読み方が要ります。


7. 今からやるなら(優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階です。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は 11 節の学年別ロードマップを先に見てください。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数の大問 1(計算 6 問)と大問 2(一行題 6 問)を、5 年分・30 問ずつまとめて解く — 位置が固定なので、過去問の大問 1 だけを縦に 5 年分並べれば、そのまま 30 問の計算ドリルになります。かっこが二重・三重の 6 問目まで必ずやり切ります。大問 2 は 5 年分で 30 問しかないので、単元別に潰しても短時間で終わります。単位換算(5 年連続)と食塩水(4 年連続)が最優先で、単位換算は速さの単位換算まで含めます(時速 ↔ 分速の往復が 2023・2026 と 2 度出ています。km ↔ m、時間 ↔ 分 ↔ 秒、L ↔ mL も 1 問ずつ確認しておきます)。循環小数の第 n 位は 2 度出た問い方なので、5/7・5/37 の 2 問を必ず自分で計算して、循環の長さの数え方を体で覚えます。全問が答えのみなので、途中式を書く練習より検算の速さに時間をかける価値があります。20 問を 50 分なら 1 問 2 分半ですが、大問 1〜2 の 12 問を 15 分で抜けられれば残り 8 問に 35 分使えます。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 理科の人体の大問(2022・2024・2026)を 3 年分続けて解く — 消化・血液の循環・肝臓・呼吸が繰り返し出ます。同じ設問がそのまま出てくるので、ここは覚えてしまってよいところで、この学校でいちばん確実な得点源になります。血液の循環の図は、酸素側からも二酸化炭素側からも言えるようにします(2026 年度は問う向きが逆になりました)。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週末 60 分] 社会の大問 1(歴史)と大問 2(公民)を、年号の日付まで詰める — 日本国憲法は条文の番号と日付ごと覚えます(9 条・三大原則・国民の三つの義務・公布 1946 年 11 月 3 日・施行 1947 年 5 月 3 日・憲法記念日)。2024 年度と 2025 年度の大問 2 を並べて解くと、何が繰り返されているかが見えます。三権のしくみ(国会の二院制と任期・被選挙権、内閣総理大臣の指名、違憲審査、民事裁判と刑事裁判、裁判員制度)は 2022・2023・2026 の 3 年で出ています。歴史は人物と年号をセットで覚えます(渋沢栄一・北里柴三郎・津田梅子といった新紙幣の人物、犬養毅ら昭和初期の首相、平清盛・北条時宗など、教科書の太字レベルで足ります)。憲法の公布・施行、震災の日付など、月日を聞かれる設問が複数年で出ているので、年号は日付まで押さえます。導入文に使われる前年の大きな出来事は 5 つだけ確認しておけば足ります(ニュースの見出しレベルで、細部までは問われません)。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 社会の大問 3(地理)を、地方ごとの 1 枚まとめに作り直す — すでに出た中国・四国/近畿/中部/関東に加えて、まだ出ていない北海道・東北・九州も同じ形で用意します。各地方について「県名と県庁所在地」「主な山地・河川・平野」「主な農産物と工業」を 1 枚にまとめる作業が、そのまま大問 3 の対策になります。県名と県庁所在地は 2 年連続で出ており漢字指定の年もあるので、漢字で書けるようにします。社会は記述が無いので、書く練習より用語を漢字で正確に書く練習に時間を回します。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 算数の大問 3〜5(図形の一行題 3 つ)を 5 年分・13 問解く — 角度の折り返しと立体の体積が繰り返し出ています。大問 3 の角度は「長方形の折り返し」が 2025・2026 と 2 年続いたので落とせません。大問 5 の立体の体積は 4 年分(2023〜2026)まとめてやると、回転体・柱体・積み重ね・くりぬきの 4 通りが出てきます。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週 1 回] 算数の大問 7(グラフ問題)を、3 問セットで時間を計って 5 回解く — 5 年分で 5 セットです。(1) は毎年やさしいので確実に取り、(2)(3) で崩れないところまで持っていきます。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週 1 回] 理科の大問 3(物理)・大問 4(地学)と記述を回す — 豆電球の回路(2023・2026)は同じ設問が出た実績があるので、直列と並列、豆電球が切れたときの他の球のふるまい、電池と球を 1 つずつ足して明るくする方法の 3 つを押さえます。大問 4 の地学は地層・月・地震の 3 本柱で準備します(地層は「新しいのはどれか」「断層の名前」「れきが丸い理由」、月は「満ち欠けと位置関係」「クレーター」が繰り返し出ています)。記述は毎年 1〜3 問あり多くが最後の大問に置かれるので、「〜だから。」で終わる 1 文が書ければ足ります。「あなたの考えを答えなさい」は正解が一つに決まらない設問なので、白紙にせず習ったことばを使って言い切る練習をしておきます。実験の表を読む練習(条件を 1 つだけ変えた 2 行を比べる)は、2024 年度のふりこ 1 題で通しておきます。(確認: 〜2026 年度)
  8. [毎日 10 分] 国語の知識 20 問と短い記述 — 漢字は「書き 10・読み 5」の 15 問セットで練習します。3 年とも同じ配分なので、市販の漢字問題集を 15 問ずつ区切って解けば本番と同じリズムになります。読みは「敬う」「営む」「奏でる」「従える」のような送りがなつきの訓読みが中心です。四字熟語とことわざは、漢字 1 字を埋める形(「自□自在」「絶□絶命」「雨降って□固まる」)で、意味だけでなく表記まで正確に覚えます。知識 20 問を 10 分以内で抜ける速さを作れば、残り 40 分を読解 2 題に回せます。「二つ選ぶ・二つ書く」設問が多いので、答えを一つ見つけたら必ずもう一つ探す習慣をつけます。記述は十字〜四十字と短いので、長文記述の練習より指定字数ぴったりに収める練習が直結します。論説と小説・随筆を 1 題ずつという組み方なので、どちらかに偏らせません。2019 年度以降の形は資料で確認できないので、市販の過去問集で直近 3 年の大問構成だけは必ず自分で確かめてください。(確認: 〜2018 年度)

8. 科目別の詳細

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 7・小問 20。精読したのは 2022〜2026 の 5 年)

この科目でいちばん先に知っておくこと

算数は、大問の並びが 5 年間ひとつも動いていません。 2022 年度から 2026 年度まで、毎年「大問 7 題・小問ちょうど 20 問」で、内訳も次のとおり固定されています。

大問 中身 小問数(2022 → 2026)
大問 1 計算だけ 6 問 6・6・6・6・6
大問 2 「□に入る数を求めなさい」の一行題 6 問 6・6・6・6・6
大問 3 図形の一行題(多くは角度) 1・1・1・1・1
大問 4 図形の一行題(面積・回転・移動) 1・1・1・1・1
大問 5 立体(体積)の一行題 ※2022 のみ場合の数 2・1・1・1・1
大問 6 誘導つきの 2 問セット 2・2・2・2・2
大問 7 グラフを読む問題(3 問) 2・3・3・3・3

小問の配分「6・6・1・1・1・2・3」は 2023〜2026 の 4 年連続でまったく同じです。2022 年度だけ「6・6・1・1・2・2・2」で、大問 5 が場合の数の 2 問セットでした。合計 20 問という点は 5 年とも共通です。

注意してほしいのは、これは「同じ問題が出る」という意味ではないということです。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味です。数値だけ変えた同じ問題も少数見つかりましたが(後述)、20 問のうち 1〜2 問という規模で、大半は毎年作り直されています。

年度×大問の題材表(精読した 5 年・前半の大問)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2022 計算 6 問 一行 6 問(時間の単位換算・対角線・三角形の面積・平均・食塩水・つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元)) 角度 回転体の体積
2023 計算 6 問 一行 6 問(約分・速さの単位換算・比と人数・売買損益・循環小数・食塩水) 角度(半円) 円とおうぎ形(弧を 3 等分)
2024 計算 6 問 一行 6 問(長さの単位換算・時間の単位換算・売買損益・食塩水・比と割合・数の性質) 3・4・5 の直角三角形の長さ 長方形の回転移動
2025 計算 6 問 一行 6 問(体積の単位換算・速さ・つるかめ算・食塩水・時計算・循環小数) 角度(長方形の折り返し) 円とおうぎ形(3・4・5 の直角三角形の 90 度回転)
2026 計算 6 問 一行 6 問(逆算(□にあてはまる数を求める計算)・速さの単位換算・速さ・還元ポイントの割合・和差算・平均) 角度(長方形の折り返し) 平面図形の面積(厚紙の重さと面積)

年度×大問の題材表(精読した 5 年・後半の大問)

年度 大問 5 大問 6 大問 7
2022 場合の数(硬貨 3 枚) 速さ(車と徒歩の組合せ) 速さとグラフ(長方形上を動く点 P)
2023 回転体の体積 平面図形(正方形 18 枚の重ね) 速さとグラフ(自転車・休憩あり)
2024 立体の体積(おうぎ形をつけた柱) 数の性質(36 分の何の約分) 速さとグラフ(台形上を動く点 P)
2025 立体の体積(立方体の積み重ね) 集合(バスと自転車の通学) 速さとグラフ(自転車で登校・追いつき)
2026 立体の体積(円柱から四角柱をくりぬく) 規則性(白黒の碁石の列) 水量とグラフ(仕切りのある水そう)

同じ場所に同じ種類の問題が出る

原本で数えた結果、次の 5 つが「同じ場所」の固定として確認できました。

大問 2 の 6 問の中身にも固定があります。単位換算が 5 年連続で入ります(2022「7 時間 30 分は□分」/2023「時速 5.4km は分速□m」/2024「42.195km は□m」と「2 時間 1 分 39 秒は□秒」/2025「819mL は□L」/2026「分速 200m は時速□km」)。また食塩水の濃度が 4 年連続(2022〜2025)で入り、2026 年度だけ入りませんでした。

数値だけ変えた同じ問題

両年の設問文を原本で突き合わせて確認できたのは、次の 2 組です。

素材の再登場もあります。3cm・4cm・5cm の直角三角形が 2024 年度 大問 3((あ) の長さを求める)と 2025 年度 大問 4(点 C を中心に 90 度回転させた斜線部の面積)に、2 年続けて出ました。図は違いますが同じ三角形を土台にしています。

また、水そうにグラフをつけた問題の導入文は 2011 年度「下の図のような水そうに, 一定の割合で水を入れました。」と 2026 年度「次の図のような水そうに,一定の割合で水を入れました。」がほぼ同じ言い回しでした。ただし図(2011 は五角柱、2026 は仕切りのある水そう)も設問も違うので、同じ問題が復活したのではなく、同じ書き出しが使い回されていると読むのが正確です。

問い方のくせ


8-2. 理科(50 点・大問 4・小問 18〜21。精読したのは 2022〜2026 の 5 年)

この科目でいちばん先に知っておくこと

理科は「大問 4 題を、物質・生物・物理・地学の順に 1 題ずつ」が 5 年連続で動いていません。 分野の並びが決まっているので、どの大問で何が問われるかが事前に読めます。

年度 大問 1(物質) 大問 2(生物) 大問 3(物理) 大問 4(地学) 小問数
2022 海水と食塩のとけ方(会話文) 人体(消化・血液の循環・心拍) てこのつり合い(硬貨をおもりに) 地層のスケッチ(崖の観察) 20
2023 4 つの水溶液の判別 生態系(からあげとアジフライの食物連鎖) 豆電球のつなぎ方 月と太陽 18
2024 ろうそくの燃焼(集気びん) 人体(消化・呼吸・血液の循環) ふりこ(5 往復の時間) 地層と断層 21
2025 食塩のとけ方(メスシリンダー) ヘチマの花のつくりと受粉 3 種類の金属の温まり方 月の満ち欠け(2024 年夏の観測) 20
2026 水の三態(グラフ) 人体(消化・肝臓・血液の循環) 豆電球の回路 3 つ 地震(カムチャツカ半島地震) 19

同じ場所に同じ種類の問題が出る

数値だけ変えた同じ問題・同じ問い方

以下はいずれも、両年の設問文を原本で突き合わせて確認できたものです。

つまり人体の大問は、出た年ごとに前回の設問をかなりの部分そのまま使い直しています。2022・2024・2026 の人体 3 セットを並べて解くと、同じ設問が何度も出てくることが自分で確認できます。

問い方のくせ


8-3. 社会(50 点・大問 3・小問 19〜26。精読したのは 2022〜2026 の 5 年)

この科目でいちばん先に知っておくこと

社会は「大問 1 = 歴史・大問 2 = 公民・大問 3 = 地理」の 3 題が 5 年連続で動いていません。 大問の数は 3 で固定、小問数だけが 19〜26 の幅で年ごとに動きます。分野の配分がここまで読める科目は珍しいところです。

年度 大問 1(歴史) 大問 2(公民) 大問 3(地理) 小問数
2022 平安末〜鎌倉(保元の乱・平清盛・御恩と奉公・元寇) 感染症の流行を題材に、行政組織・国際機関・内閣 世界地理(「この国」を 5 つ当てる) 22
2023 近代の政治家 5 人が「私は…」と語る文章 国会(二院制・任期・被選挙権・国会議事堂) 中国・四国地方の地図 26
2024 新しいお札の人物(渋沢栄一・北里柴三郎ほか) 日本国憲法(公布と施行・9 条・三大原則・自由権) 近畿地方の地図 19
2025 国際博覧会の歴史(ロンドン万博〜大阪・関西万博) 日本国憲法(三大原則・国民の義務・9 条・憲法記念日) 中部地方の地図 23
2026 21 世紀から律令制・鎌倉文化・開港の横浜まで通史 裁判所と三権(違憲審査・民事裁判・裁判員) 関東地方の地図 20

同じ場所に同じ種類の問題が出る

同じ問い方が繰り返される

両年の設問文を原本で突き合わせて確認できたものです。

2024 年度と 2025 年度の大問 2 は、聞いていることのかなりの部分が重なります。憲法を扱う年に当たった場合、前年の大問 2 がそのまま予習になります。

問い方のくせ


8-4. 国語(50 分・100 点。資料のある年は 2011・2012・2016〜2018 の 5 年で、精読したのは 2016〜2018 の 3 年)

国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2016〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。2011・2012 年度は大問 4 題・小問 23 問で、2016 年度以降とは形が違っていました(この 2 年は構成だけ数えた年です)。

年度×大問の題材表(2016〜2018)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 小問数
2016 漢字 15 問+四字熟語 5 問 高野秀行『またやぶけの夕焼け』(カブトムシ捕り・随筆) 外山滋比古『なんのために「学ぶ」のか』(論説) 35
2017 漢字 15 問+四字熟語 5 問 やなせたかし『わたしが正義について語るなら』(論説) 瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』(小説) 37
2018 漢字 15 問+ことわざ 5 問 日高 敏隆『世界を、こんなふうに見てごらん』(論説) 畑 正憲『ムツゴロウの事件簿』(随筆) 42

出典はいずれも本文末尾の表記を原本で確認したものです。

同じ場所に同じ種類の問題が出る

繰り返し出た語

漢字の出題語まで両年で突き合わせたところ、「敬う」が 2017 年度 問一(11) と 2018 年度 問一(12) の 2 年連続で出ていました。3 年のうち 2 年で同じ語が出るのは、出題の元になる語彙帳が限られていることを示しています。ただし他の語で 2 年重なったものは見つかっていないので、漢字が丸ごと使い回されているとまでは言えません。

問い方のくせ


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した年(算数・理科・社会は 2022〜2026、国語は 2016〜2018)で数えたものです。最終確認年度は、その単元を資料の中で最後に確認できた年度を指します。

科目 単元 出た年 最終確認年度 状況
算数 場合の数 2022 2022 年度 大問 5 で出たきり 4 年空いています。大問 5〜6 の枠に戻ってくる可能性があります
算数 回転体 2022(大問 4)・2023(大問 5) 2023 年度 連続して出たあと 3 年空いています。大問 5 は立体の体積の枠なので、そこに回転体が戻る形はあり得ます
算数 つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元) 2022・2025 2025 年度 どちらも大問 2。3 年おきという間隔なら 2028 年度あたりが次ですが、大問 2 は 6 問しか枠が無いので順番待ちの単元が多いところです
算数 時計算(時計の長針と短針の角度・受験用教材の単元) 2025 2025 年度 大問 2 で 1 度だけ。1 回しか確認できていないので、周期は読めません
理科 てこ・ばね(力学) 2022(てこ)・2024(ふりこ) 2024 年度 てこは 2022 年度以降 4 年出ていません。大問 3 の物理枠は電気・力学・熱で回っているので、力学の番が来れば戻る位置にあります
理科 2023・2025 2025 年度 1 年おきに出ていましたが 2026 年度は地震でした。2027 年度の大問 4 に戻る形は十分あり得ます
理科 生態系・食物連鎖 2023 2023 年度 1 回のみ。大問 2 の生物枠は人体が 1 年おきに入るため、人体でない年の枠を花・生態系・植物が分け合っています
理科 溶解度・再結晶 2022・2025 2025 年度 3 年おき。大問 1 の物質枠の常連です
社会 地理・まだ出ていない地方(北海道・東北・九州(沖縄を含む)) 2023 年度から 4 年で中国・四国 → 近畿 → 中部 → 関東と回りました。この 4 年では扱われていないので、次に回ってくる可能性がある地方として準備しておく価値があります
社会 世界地理 2022 2022 年度 大問 3 を丸ごと使って出たあと 4 年出ていません
社会 選挙・地方自治・財政 2023(選挙制度) 2023 年度 選挙制度は 1 回のみ。公民の枠は憲法と三権で埋まる年が多く、選挙・地方自治・財政は順番待ちの状態にあります
社会 原始・古代(縄文〜奈良) 2026 2026 年度 2026 年度に大宝律令と遣唐使で戻ってきました。2023〜2025 は近現代中心だったので、大問 1 の時代は年ごとに大きく振れます
国語 四字熟語 2016・2017 2017 年度 2 年続いたあと 2018 はことわざでした。大問 1 問二の 5 問枠は、四字熟語・ことわざ・慣用句が順に回っている可能性があります(2019 年度以降は資料が無く確認できません)
国語 文法(品詞)・語彙・季語 2011・2012 2012 年度 これらを扱う大問がありましたが、2016〜2018 では見当たりませんでした

ここに挙げた国語の内容は 2018 年度までの観察です。2019 年度以降に形が変わっていないかどうかは、この資料では確認できません(→ 13 節)。


10. 形式面の注意

4 科目に共通すること

算数

理科

社会

国語(2016〜2018 で確認)


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

小 4(土台): 計算の正確さ・平面図形の基礎・音読と語彙・漢字の 4 本でよいところです。この学校で最後まで効くのは、算数なら「かっこが二重・三重の四則計算」と「単位換算」、国語なら「漢字の読み書きを 15 問続けて間違えない集中力」です。時間を計る練習はまだ不要です。理科は身のまわりの観察(月の形、水のすがた、植物のつくり)を実物で見ておくと、後で図の設問に強くなります。

小 5(幅): 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と漢字(書き 10・読み 5 の 15 問セット)に充て、週末 60 分でその週の単元を 1 つずつ進めます。この学校は毎年の枠が決まっている代わりに、その枠に入る単元のプールが広いところです。算数なら大問 2 の一行題に入りうる単元を、単位換算 → 割合 → 食塩水 → 売買損益 → つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元) → 平均 → 時計算(時計の長針と短針の角度・受験用教材の単元) → 規則性 → 数の性質 → 集合 の順に一巡させます。理科は物質・生物・物理・地学の 4 分野をまんべんなく学び終えます。社会は地理を地方ごとに一巡させ、公民は憲法と三権を通します。国語の語彙もここで全分野を一巡しますが、国語は 2019 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。小 5 でこの一巡を終えられると、小 6 で「枠に対して単元を当てはめる」だけになります。

小 6(仕上げ): 7 節の 8 項目をそのまま実行します。夏以降は「同じ座席(問題の置き場所)を縦に」を優先し、秋以降に年度通しで 50 分を計ります。理科の人体・社会の公民は、繰り返しが確認できている領域なので、暗記に振り切ってよいところです。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 出題の枠が固定されているぶん、小 5 で単元プールを一巡できたかどうかが最も大きいところです。枠が読めても、その枠に入る単元を知らなければ点になりません。逆に、小 6 の 1 年で慌てて全部を詰め込む必要は薄い学校でもあります。算数は 20 問すべてが答えのみ、社会は記述ゼロ、国語の記述も四十字以内なので、書く訓練より、正確に速く処理する訓練のほうが最後まで効きます。


12. この学校と併願するなら

観点は過去問演習が二重に効くかだけです。難易度・偏差値帯・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界

資料どうしの食い違い


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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