香蘭女学校中等科 の過去問分析
香蘭女学校中等科の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
香蘭女学校中等科 過去問分析(2009〜2026 年度・第 1 回相当・最大 18 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都品川区 |
| 男女 | 女子校 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 1 日午前 — 4 科(国語・算数・社会・理科)/第 2 回 2 月 2 日午後 — 2 科(国語・算数) |
| 試験時間 | 第 1 回は国語 50 分・算数 50 分・社会 30 分・理科 30 分。第 2 回は国語 50 分・算数 50 分 |
| 配点 | 第 1 回は国語 100 点・算数 100 点・社会 50 点・理科 50 点。第 2 回は国語・算数の各 100 点 |
| 面接 | 第 1 回・第 2 回とも面接はありません |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。旧称は香蘭中学校・高等学校(1949 年〜)、香蘭女学校中学校・高等学校です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- この学校は「同じ種類の問題が、同じ場所に出る」学校です。同じ問題が出るわけではなく、数字も設定も文章も毎年変わります。変わらないのはどの座席(問題の置き場所)にどの種類の問題が座るかと、1 問あたりに使える時間のほうです。
- 算数の座席がきわめて安定しています。小問 22 問は資料のある 17 年(2009〜2026)すべてで同じ数で、2024〜2026 は大問 1 が 14 問の小問集合、大問 2 が 2 問、大問 3 が 3 問、大問 4 が 3 問と 3 年とも同じです。理科も 2024 年以降は大問 2 が生物、大問 3 が物理、大問 4 が化学の 3 年連続です。
- 一方で社会に座席はありません。2 大問という数は 2019 年から変わりませんが、中身は 1 つのテーマの読み物に下線部をつけて地理・歴史・公民をまたいで聞く形で、分野で大問が分かれていません。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1 の (1)〜(4)(四則計算 2 問・逆算 2 問)を毎日 4 問解きます。
- 算数の大問 1 の (5)〜(14) を「1 問 1 分半」で 10 問回します。
- 社会の正誤判定の 4 択を、選択肢 1 本ずつに○×と理由をつけながら潰します。
今週やる 1 つ
- 理科の大問 1 のばね・てこを 2024〜2026 の 3 年分続けて解き、表から 1 g あたりののびを出す・支点からの距離で計算する、の 2 手が手から出てくるか確かめます。
注意
- 国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2020 年度までのものです(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(転写データの単元分類で大問ごとの主要単元を数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024〜2026) | 14 年(2009〜2023 のうち資料のある年) | 17 年(2009〜2026。2013 は資料に無し) | 小問はすべての年で 22 問。図のある小問が 33% で、図そのものは転写できないため図の説明文からの推定を含みます。読み取り確度が低めの年が 17 年中 12 年(2025・2026 を含む) |
| 理科 | 3 年(2024〜2026) | 15 年(2009〜2023) | 18 年(2009〜2026) | 表と実験の説明が多い科目です。読み取り確度が低めの年が 18 年中 8 年。精読した 3 年はいずれも確度が高くなっています |
| 社会 | 3 年(2024〜2026) | 15 年(2009〜2023) | 18 年(2009〜2026) | 長い読み物と下線部の設問まで読めます。読み取り確度が低めの年が 18 年中 3 年。精読した 3 年はいずれも確度が高くなっています |
| 国語 | 3 年(2017・2018・2020) | 8 年(2009〜2016 のうち資料のある年) | 11 年(2009〜2018・2020。2019・2021 年度以降は資料に無し) | 国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2009〜2020 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回について: 募集要項(2026 年度)ではこの学校の入試は 2 回あり、第 1 回は 2 月 1 日午前の 4 科目で定員 100 名、第 2 回は 2 月 2 日午後の 2 科目で定員 60 名です(試験時間・配点は 1 節)。転写データは 1 年につき 1 冊しかなく、どちらの回かの区別ができません。理科・社会は第 2 回で課されないので、この 2 科目の転写は 4 科目を課す第 1 回のものと考えてよいことになります。国語・算数は資料から回を決められないため、以下は第 1 回相当として読んでいます。第 2 回を受ける場合も、国語・算数の形式が第 1 回と同じである保証は資料からは得られません。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものに限って書きました。構成だけ数えた年(2009〜2023)については、単元分類を数えたものだけを「転写の分類では」と断って書き、細部には触れていません。
- 満点・設問別配点は問題冊子に印刷されていません(精読した年で確認しました)。
5. 一番大きな結論
香蘭女学校中等科は「同じ種類の問題が、同じ場所に出る」学校です。同じ問題が出るわけではありません。数字も設定も文章も毎年変わります。変わらないのはどの座席(問題の置き場所)にどの種類の問題が座るかと、1 問あたりに使える時間のほうです。
- 算数は座席がきわめて安定しています。小問 22 問は、資料のある 17 年(2009〜2026)すべてで同じ数です。大問は 2019 年から 3 → 4 に増え、2024〜2026 は大問 1 が 14 問の小問集合、大問 2 が 2 問、大問 3 が 3 問、大問 4 が 3 問で 3 年とも同じです。さらに大問 1 の中まで並びが決まっていて、(1)(2) が四則計算、(3)(4) が逆算(□にあてはまる数を求める計算)が 3 年とも同じ番号に入ります。書き出しの一文も 3 年とも同じです(「次の□の中にあてはまる数を求めなさい」)。大問 4 は 3 年とも図形です。
- 理科にも座席があります。2024 年に大問が 5 → 4 に減り、それ以降は大問 2 が生物、大問 3 が物理、大問 4 が化学の 3 年連続です。大問 1 だけが分野をまたぐ総合で、会話文やニュースから入って地学・気象・物理・生物・化学が混ざります。地学は 3 年とも大問として独立せず、この大問 1 の中にいます。ばね・てこの計算も 3 年連続で大問 1 に入るので、力学は年 2 回問われていることになります。
- 社会には座席がありません。2 大問という数は 2019 年から変わりませんが、中身は「1 つのテーマの読み物に下線部をつけて、地理・歴史・公民をまたいで聞く」形で、分野で大問が分かれていません。テーマは紙・地名・水・カレー・鎌倉・平成と毎年作り直されます。
- 国語は 2 大問で、大問 1 が物語・小説、大問 2 が説明的な文章です。この並びは資料のある 2009〜2020 年で変わっていません。ただし 2021 年度以降の問題文が資料に無いため、直近の形は確かめられていません。
- 時間がとにかく厳しい入試です。理科は 30 分で 27〜34 問、社会は 30 分で 39〜45 問(1 問 40 秒前後)、算数は 50 分で 22 問です。4 科目とも「解ける問題を落とさず速く」が最優先になる配分です。
したがって過去問の使い方は、①算数と理科は「同じ座席を縦に 3 年分続けて解く」、②社会と国語は「年度通しで時間を計る」の二本立てが素直です。単元ごとの解き方を習得する使い方(算数の大問 1 の 14 問、理科の大問 1 のばね・てこ)も、座席が決まっている分だけ狙いを絞りやすくなります。
科目ごとに求められる技は違います。算数は「小問集合を速く正確に」、理科は「表を読んで計算する」、社会は「正誤を速く判定する」、国語は「書く」。そして 4 科目に共通するのは時間です。
6. この学校らしさが出る場所
- 算数の問題文に学校の名前が入ります。「香さんは学校から駅に、蘭子さんは駅から学校に向かって同時に出発しました」(2024 大問 1(14) の速さ)、「蘭子さんが 10 円玉を 40 回投げたとき」(2025 大問 3 のすごろく)、「香さん・蘭さん・花子さん」の 3 人にカードを配る(2026 大問 3)。校名を分けた 2 人が 3 年とも登場しています。
- 算数は「たくさん解かせる」作りです。22 問のうち 14 問が大問 1 の小問集合で、しかもそれが 17 年間ずっと 22 問。1 問に長く粘らせるより、単元をまたいで手を動かし続けさせる設計に見えます。
- 理科は身のまわりと季節から入ります。夏の帰省と入道雲・真夏日・汗の塩分(2025 大問 1)、節分と立春・モヤシとカイワレダイコン(2025 大問 2)、虹と逆さ虹(2025 大問 3)、胃腸薬の水酸化マグネシウム(2024 大問 4)、オナモミのひっつき虫(2026 大問 2)、温泉の川と中和(2026 大問 4)。台所と季節行事と身体が題材の中心にあるように見えます。
- 理科は前年のニュースを入口に使う年があります。2026 の大問 1 は 2025 年 7 月のカムチャツカ半島の地震を親子で話す場面から始まり、マグニチュード・成層火山・火山ガスへつながっていきます。
- 社会は「身近な物の来歴」から日本と世界へ広げます。紙(2024 大問 1)、地名(2024 大問 2)、水(2025 大問 1)、カレー(2025 大問 2)。カレーの大問はインドの首相から始まって、地形図・正距方位図法・ジャガイモの生産量・戦時中の食生活・キング牧師・缶のリサイクル・ふるさと納税まで届きます。1 つの物を軸に分野を横断させるのが、この学校の社会の書き方に見えます。
- 社会は女性の働き方・人権を繰り返し扱います。SDGs の 5 番目「( )平等」、女性の雇用のグラフから読み取る記述、戦後の女性の地位(いずれも 2026 大問 1)、先住民族の権利宣言(2024)、水へのアクセスと南南問題(2025)、キング牧師と人権(2025)。人権と国際協力の設問が 3 年とも入っています。
- 国語の題材(2009〜2020 年度)は、大問 1 が少女や子どもが主人公の物語で続いています(あさのあつこ『13 歳のシーズン』2017、岩瀬成子『もうひとつの曲がり角』2020 と『春、ともかちゃんと』2009、梨木香歩『りかさん』2013、石井睦美 2015、小川洋子『偶然の祝福』2016、杉みき子「ふしぎな橋」2011)。大問 2 は「ことば」と「生き方」をあつかった文章が多くなっています(苫野一徳『子どもの頃から哲学者』2017、ドリアン助川『プチ革命 言葉の森を育てよう』2018、長田弘『記憶のつくり方』2016、茨木のり子『詩のこころを読む』2014、内山節 2009、日野原重明『十歳のきみへ』2013、上橋菜穂子『物語ること、生きること』2015)。言葉そのものを考えさせる文章が説明的文章の側に置かれ続けているように見えます。2021 年度以降が資料から追えないため、この色が今も続いているかは確かめられていません。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。時間を計った過去問演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の道筋は 11 節にまとめました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の (1)〜(4) を毎日 4 問(想定: 小 6 通年、小 5 から始めてよい)— 3 年とも同じ座席に四則計算 2 問・逆算 2 問が入ります。逆算はかっこが 3 重になり、分数と小数が混ざります(2026 の (4) は「1 4/9 ×(□+2 1/2)」を含む 3 段の逆算)。22 問中の 4 問がここで確実に取れます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の (5)〜(14) を「1 問 1 分半」で 10 問(小 6)— 3 年とも割合・食塩水・速さ・場合の数・数の性質が入り、場合の数は 3 年とも (8) の位置、食塩水は 3 年連続、速さも 3 年連続です。単元別の一問一答形式でタイマーをかけて回すのが最短です。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 3 と大問 4 を縦に — 大問 3 は「条件を並べて絞る」形(2024 の 5 つのおもりの重さ、2026 のカード配り)で、表を書いて場合を尽くし、最後の (3) が「全部で何通り」で終わります。大問 4 は図形で、2024 が立体(積んだ立方体から抜き取った表面積と体積)、2025・2026 が平面図形の面積比です。相似と面積比を「最も簡単な整数の比で」答える形(2025)に慣れておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・大問 1 のばね/てこ(小 6)— 2024 のばねの全長、2025 の棒ばかり、2026 のばねと 3 年連続です。表から 1 g あたりののびを出す・支点からの距離で計算する、の 2 手で解ける形が続いています。あわせて選択肢の吟味(誤っているもの・2 つ選び・判断できないもの)に慣れておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・大問 4 の化学計算(小 6)— 中和が 2024・2026、燃焼が 2025。「表のどこがちょうど反応した点か」を見つけて比例で伸ばす手順は 3 年とも共通です。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・正誤判定の 4 択(小 6、小 5 から少しずつ)— 「下線部について述べた文章として正しいものを 1 つ」「誤っているものを 1 つ」の 2 つで設問の 6 割以上が回っています。選択肢 1 本ずつに○×と理由をつける訓練が、そのまま 30 分 40 問の処理速度になります。あわせて年代の並べ替え(2024・2025・2026 の 3 年連続。出来事を古い順に、元号を古い順に)で時代の順序を確実にし、地形図(記号・縮尺の計算・読み取り)を 1 セット仕上げ、統計の表から都道府県・作物を上位 5 位の顔ぶれで当てる練習をしておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 国語・理由と心情の記述(小 6、書く量は小 5 から)— 字数指定がほぼ無いので、解答欄の大きさが分量の指示になります。2017 は 17 問中 8 問が記述だった年もありました。物語 1 本+説明的な文章 1 本を 50 分で解く練習、カタカナ→漢字の書き取りを毎日 3〜5 問、抜き出しの条件読み(漢字二字で、文中から)もあわせて回します。ただし 2021 年度以降の形は資料から追えていないので、市販の過去問集で直近 3 年ぶんを 1 回解いて確かめてから使ってください。(確認: 〜2020 年度)
- [週 1 回] 理科・社会の時間配分を体に入れる(小 6 の秋以降)— 理科 30 分 28 問、社会 30 分 40 問は、解く前に「読む順番」を決めておかないと終わりません。会話文・読み物は先に設問を見て、必要な下線部の周辺だけ読む回し方を過去問で身につけます。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
科目ごとの形式面の注意は 10 節に、しばらく出ていない単元は 9 節にまとめました。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 4・小問 22)
年度×大問の題材表(2024〜2026 の 3 年を設問文で精読したもの)
| 年 | 大問 1(14 問) | 大問 2(2 問) | 大問 3(3 問) | 大問 4(3 問) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 計算 2・逆算 2 + 約分と差/売買損益/三角形の面積比/4 人を 2 部屋に分ける場合の数/3 と 7 の 100 個の積の一の位/4 でも 7 でも割り切れない整数/中心角 45 度のおうぎ形の組合せ/つるかめ算(個数を合計から逆算・130 円と 170 円のお菓子)/食塩水/速さ(香さんと蘭子さんの出会い) | おうぎ形の転がり(中心 O の動いた線の長さ) | 推理・論理(重さの違う 5 つのおもりの平均から順位と差を出す) | 立体(1 cm の立方体を積んだ塊から抜き取った後の表面積と体積) |
| 2025 | 計算 2・逆算 2 + 0・2・5 だけでできる整数の並び/立方体の切断(点 P・Q・R)/展開図の数字/道順の場合の数/積が 4851 の 2 数/池の周りの速さ/正方形 2 つの角度/和差算(赤青黄緑のおもり)/13 年ゼミと 17 年ゼミ/食塩水 | 規則性(正方形の各辺を 3 等分して増えていく図形の個数と長さ) | すごろく(10 円玉の表裏で進む・つるかめ算+止まれないマス+2 人の場合の数) | 平面図形(直角三角形の中の角度と面積比 2 問) |
| 2026 | 計算 2・逆算 2 + 赤青白の玉の割合/正方形 2 つの周りの長さと面積/食塩水の入れかえ/1〜4 のカードの場合の数/正三角形だけでできた立体(展開図)/玉ねぎの L・M・S の割合/分母と分子の差が 25 の分数/規則的に並ぶ分数/正六角形の中点を結んだ図形/速さ(家から学校・妹と姉) | 展開図の面に色をぬる場合の数 | 推理・論理(赤青白のカード 12 枚を 3 人に配る得点差と通り数) | 平面図形(正方形と正三角形 2 つを組み合わせた図の面積と長さ) |
大問の並びと分量
- 大問 4・小問 22 問が 3 年とも同じです。小問 22 問は資料のある 17 年(2009〜2026)すべてで同じ数で、大問の数だけが 2019 年から 3 → 4 に増えています。50 分で 22 問なので 1 問あたり 2 分強です。
- 大問 1 は 14 問の小問集合で、3 年とも書き出しの一文が同じです(「次の□の中にあてはまる数を求めなさい」)。答えを□に入れる形なので、大問 1 は途中式を書く場所がありません。
- 大問 1 の中の並びも固定されています。(1)(2) が四則計算、(3)(4) が逆算(分数と小数の混じった 3〜4 段のかっこ)で、これが 2024・2025・2026 の 3 年とも同じ番号に入っています。(5) 以降が文章題と図形で、右に図のつく小問が 3〜5 問混じります。
- 大問 2 は 2 問、大問 3 は 3 問、大問 4 は 3 問が 3 年とも同じです。大問 4 は 3 年とも図形(2024 立体、2025・2026 平面図形の面積比)。大問 3 は 2024・2026 が推理・論理(条件から順位や配り方を絞る)、2025 はすごろくのつるかめ算です。
- 出題の並びを全校ぶん数えた索引でも、大問 1 の計算始まりは 2022〜2026 の 5 年続いた座席として拾われています。原本で精読したのは 2024〜2026 の 3 年ぶんなので、ここではその 3 年で確認できた並びだけを書きました。
頻出単元と周期(精読した 3 年)
| 単元 | 出た年(位置) | 一言 |
|---|---|---|
| 四則計算・逆算 | 2024・2025・2026 の大問 1(1)〜(4) | 3 年連続で同じ 4 つの座席。分数・小数の混合、かっこが 3 重になる逆算 |
| 場合の数 | 2024(8)・2025(8)・2026(8)、さらに 2025 大問 3(3)・2026 大問 2 | 3 年とも大問 1 の (8) に入っている。道順・部屋分け・カードの並べ方・色のぬり分け |
| 食塩水の濃度 | 2024(13)・2025(14)・2026(7) | 3 年連続。混ぜる・入れかえるの 2 通り |
| 速さ | 2024(14)・2025(10)・2026(14) | 3 年連続で大問 1 の後半。出会い算・池の周りの追いつき・妹と姉の追いつき |
| 数の性質 | 2024(9)(10)・2025(7)(9)(13)・2026(11) | 3 年連続。倍数の個数・一の位・最小公倍数(セミ)・分数の範囲 |
| 平面図形の面積・面積比 | 2024(7)・2025 大問 4・2026(6)(13)+大問 4 | 3 年連続。相似と面積比を「最も簡単な整数の比で」答えさせる年がある(2025) |
| 立体図形 | 2024 大問 4(積んだ立方体)・2025(6)(切断)・2026(9)(正三角形の立体) | 3 年連続で立体がどこかに入るが、大問になったのは 2024 だけ |
| 規則性・数列 | 2025 大問 2・2025(5)・2026(12) | 図形が増えていく規則、分数の数列 |
| 推理・論理 | 2024 大問 3・2026 大問 3 | 条件を並べて絞り込む。3 問目が「全部で何通り」で終わる形 |
| 割合と比・売買損益・つるかめ算・和差算 | 2024(5)(6)(12)・2025(12)・2026(5)(10) | 大問 1 の中の文章題枠。3 年とも 2〜3 問 |
問い方
- 3 年とも 22 問すべてが答えだけを書く短答(語句や数値を短く答える形式)です。記号を選ばせる設問も、理由や考え方を書かせる設問も、精読した 3 年にはありませんでした。
- 大問 2〜4 は誘導つきです。(1) が具体的な小さい場合、(2)(3) で一般化するか値を大きくする形になります(2025 大問 2 の「5 番目の図形」→「4 番目の 1 辺 0.5 cm」、2026 大問 3 の「得点の差」→「全部で何通り」)。
- 答え方の指定は「最も簡単な整数の比で」(2025 大問 4(2)(3))が精読した 3 年で見えた形です。桁の指定・四捨五入の指示は 3 年の設問文には現れませんでした。
- 問題文に香さん・蘭子さん・蘭さんが登場します(2024 大問 1(14)、2025 大問 3、2026 大問 3)。
8-2. 理科(30 分・50 点・大問 4・小問 27〜34)
年度×大問の題材表(2024〜2026 の 3 年を設問文で精読したもの)
| 年 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2024(34 問) | 分野横断(14 問): 温室効果ガス・偏西風・ガスバーナーの点火・ばねの全長とおもり・かおりさんと父の会話・水の沸騰に必要な熱・クモの足・カニの数と月の満ち欠け・ハサミのてこ | 生物(7 問): ウマとヒトの誕生・せきつい動物・胎児と血管(図に描き込む作図 1 問) | 物理(6 問): ふりこ(脈拍で 10 往復を測る・おもりの重さと糸の長さ・グラフの形) | 化学(7 問): 胃腸薬の水酸化マグネシウムと塩酸の中和(表からちょうど中和する点・割り切れない場合は四捨五入) |
| 2025(27 問) | 分野横断(8 問): 香さんの夏の帰省の会話から入道雲・真夏日と夏至・汗の塩分濃度・体温調節・淡水の生き物・棒ばかり(てこ) | 生物(6 問): 節分と立春・モヤシ(リョクトウ)とカイワレダイコンの育て方・光合成(記述 1 問) | 物理(7 問): 虹と逆さ虹(氷の結晶での反射と屈折・入射角と屈折角の表から角度を求める) | 化学(6 問): ろうそくとガスバーナーの燃焼・酸素とメタンの重さの計算・消火に有効な気体 |
| 2026(28 問) | 分野横断(8 問): 2025 年 7 月のカムチャツカ半島の地震のニュースを親子で話す形から、マグニチュード・成層火山・火山ガスの二酸化炭素の集め方(記述)・ばね・外来種・食物連鎖のグラフ | 生物(7 問): オナモミ(風媒花・ひっつき虫・茎の断面の作図・日照時間と花芽) | 物理(7 問): 電磁石とコイル(方位磁針の向き・実験表の読み取り・発光ダイオード) | 化学(6 問): 塩酸と水酸化カルシウムの中和・温泉の川の中和(BTB 液) |
大問の並びと分量
- 4 大問が 3 年とも同じです。小問は 34(2024)→ 27(2025)→ 28(2026)。30 分で 27〜34 問なので 1 問 1 分前後で、4 科目の中でも手を止めていられない配分になっています。
- 並びが 3 年ともそろっています。大問 2 が生物、大問 3 が物理、大問 4 が化学で、この 3 つの座席は出題の並びを全校ぶん数えた索引でも 2024〜2026 の 3 年続いた座席として拾われています。大問 1 だけが分野をまたぐ総合で、会話文やニュースを入口に地学・気象・物理・生物・化学の小問が混ざります。
- 大問 1 の中に力のつり合い(ばね・てこ)の計算が 3 年連続で入っています(2024 問 4 のばねの全長と問 10 のハサミ、2025 問 6 の棒ばかり、2026 問 5 のばね)。大問 3 の物理とは別枠なので、力学は年 2 回出ていることになります。
- 地学は大問として独立していません。3 年とも大問 1 の中に入っています(2024 気象と月、2025 気象と太陽高度、2026 地震と火山・岩石)。
頻出単元と周期(精読した 3 年)
| 単元 | 出た年 | 一言 |
|---|---|---|
| ばね・てこ(力のつり合い) | 2024・2025・2026 の大問 1 | 3 年連続。表から比例の関係を読んで未知の値を出す |
| 中和 | 2024 大問 4・2026 大問 4 | 2 年。表の「ちょうど反応する量」から比例計算 |
| 植物のつくりとはたらき | 2025 大問 2・2026 大問 2 | 2 年連続。発芽・光合成・花のつくり |
| 気象・太陽 | 2024 大問 1・2025 大問 1 | 温暖化・偏西風・入道雲・夏至の南中高度 |
| 生態系・食物連鎖 | 2026 大問 1(2 問) | 外来種、増減のグラフの形を選ぶ |
| 光・電磁石・ふりこ | 2024 ふりこ・2025 光・2026 電磁石(すべて大問 3) | 物理の大問は 3 年とも別単元。回している |
| 実験器具の操作 | 2024 大問 1・2025 大問 4 | ガスバーナーが 2 年 |
| こん虫・動物の分類 | 2024 大問 1・2024 大問 2・2025 大問 1 | クモの足のつき方、せきつい動物、淡水の生き物 |
問い方
- 3 年とも記号選択が主軸(56〜57%、2024 は 38%)で、残りが短答(32〜53%)です。記述は 3 年とも 1〜2 問でした(2024 ふりこの表からの説明 1 問、2025 モヤシが安価な理由 1 問、2026 二酸化炭素の集め方と発光ダイオード 2 問)。
- 作図が 2 年あります(2024 大問 2 の胎児と血管、2026 大問 2 の茎の断面)。図に描き込む形です。
- 「2 つ選び」(2024 問 9、2026 大問 3 問 1(2))、「誤っているもの」(2024 大問 2 問 4、2025 大問 2 問 1)、「これらの実験結果だけでは正しいかどうか判断できないもの」(2026 大問 3 問 3)のように、選択肢を吟味させる問い方が混じります。
- 計算の指示に「割り切れない場合は四捨五入して」(2024 大問 4 問 5)がつきます。表 1・表 2 と図 1〜図 8 を行き来する設問が各大問に入ります。
8-3. 社会(30 分・50 点・大問 2・小問 39〜45)
年度×大問の題材表(2024〜2026 の 3 年を設問文で精読したもの)
| 年 | 大問 1 | 大問 2 |
|---|---|---|
| 2024(43 問) | 紙(20 問): A〜D の 4 本の文章。パピルスと中東・平安の絵巻物・福沢諭吉の塾・陸奥宗光の年代並べ替え・国連の活動・和紙の伝統的工芸品・自由貿易と古紙の割合・林業・都知事選の年代別投票率(記述)・衆議院の選挙制度・北里柴三郎と熊本県・浜田市の地形図(記号・縮尺計算・読み取り) | 地名(23 問): 名主・本州四国連絡橋・江戸の火事・玉川上水・讃岐平野のため池・茨城県の農業・大森貝塚・四大公害・甲府盆地の扇状地・鎌倉の建築・古代の税制・デジタル地域通貨(記述) |
| 2025(45 問) | 水(22 問): 季節風・米と大豆の収穫量の表・森林と木造建築・黒部と水力発電(記述)・台風・高度経済成長と第二水俣病・公害の法律・国連と水へのアクセス・南南問題・マイクロプラスチック・旬の魚・一遍上人絵伝・世界人口 | カレー(23 問): インドの首相・古代の遺跡・地形図の読み取り・正距方位図法・ジャガイモの生産量の表・戦争中の生活・ポツダム宣言・キング牧師・缶とリサイクル・食品表示と国会・ふるさと納税(記述)・レトルト食品のイメージ変化の資料 |
| 2026(39 問) | 鎌倉と女性の働き方(19 問): 観光公害・平泉の中尊寺と出土品・岩手県と大谷翔平・執権と御恩/奉公・神奈川県の資料判別・女性の雇用のグラフ(記述)・ローリングストック・黒柳徹子とユニセフ・SDGs の 5 番目・戦後の女性の地位 | 平成の時代(20 問): ベルリンの壁・元号の並べ替え・和歌・消費税・参議院議員選挙(2025 年 7 月)・三審制・日本国憲法・日明貿易・日米安全保障条約・発電・自衛隊の指揮監督権・世界地理 |
大問の並びと分量
- 2 大問が 3 年とも同じです。小問は 43 → 45 → 39。30 分で 39〜45 問なので 1 問 40 秒前後で、理科と並んで時間が最も厳しい科目になっています。
- 大問の数は 2019 年から 2 に減り、その代わり小問が増えています(資料のある年で数えると 2009〜2018 年は 3 大問・18〜38 問、2019 年以降は 2 大問・29〜45 問)。
- 大問の作りは 3 年とも同じで、1 つのテーマを扱った長い読み物に下線部①②③…がつき、その下線部ごとに地理・歴史・公民のどれかを問います。分野で大問が分かれていないので、大問 1 の中で平安時代の次に選挙制度、その次に地形図、という順で聞かれます。
- テーマは身近な物・言葉から取られています(紙・地名・水・カレー・鎌倉・平成)。分野の並びを追う索引でも、社会は 3 年続いた座席として拾われていません。座席で覚える科目ではなく、下線部ごとに頭を切り替える科目という理解でよいことになります。
頻出単元と周期(精読した 3 年)
| 単元 | 出た年 | 一言 |
|---|---|---|
| 年代の並べ替え | 2024 大問 1 問 6・2025 大問 2 問 6・2026 大問 2 問 2 | 3 年連続。出来事を古い順に、元号を古い順に |
| 都道府県の同定 | 2024(熊本県)・2025(長崎ほか)・2026(神奈川県ほか) | 3 年連続。文章や資料の表から県を当てる |
| 環境問題・防災 | 2024(四大公害・江戸のリサイクル)・2025(第二水俣病・マイクロプラスチック・公害の法律)・2026(ローリングストック・防災) | 3 年連続で各年 2〜3 問 |
| 国際社会・国際協力 | 2024(国連の活動・先住民族)・2025(国連・南南問題・水へのアクセス)・2026(ユニセフ・SDGs) | 3 年連続。国連と世界の課題 |
| 貿易・資源・エネルギー | 2024(自由貿易・古紙)・2025(水力発電)・2026(石油・発電の比較) | 3 年連続。発電方式は 2 年 |
| 鎌倉・室町時代 | 2024 大問 2 問 14・2025 大問 1 問 12・2026 大問 1 の柱と大問 2 問 11 | 3 年連続。2026 は大問 1 のテーマそのもの |
| 戦後・現代 | 2024(東京五輪)・2025(高度経済成長)・2026 大問 2 の柱 | 3 年連続 |
| 地形図の読図 | 2024 大問 1 問 12〜14・2025 大問 2 問 7 | 2 年連続。2026 は無し。地図記号・縮尺の計算・読み取りの 3 点セット |
| 選挙制度・国会 | 2024(投票率・衆院選)・2025(国会)・2026(参院選・三審制・自衛隊) | 3 年連続。公民は大問の後半に固まりやすい |
| 農業・畜産の統計表 | 2024(茨城県)・2025(米・大豆・トマト・みかん)・2026 は無し | 上位 5 道府県の表から作物を当てる形が 2 年 |
問い方
- 記号選択が主軸です(63%・73%・64%)。短答が 22〜33%、記述は 3 年とも 1〜2 問でした(2024 は投票率が低いことの問題点とデジタル地域通貨、2025 は水力発電のしくみとふるさと納税のメリット、2026 は女性の雇用のグラフから読み取れること)。字数の指定は 3 年の設問文には現れませんでした。
- 選択肢の問い方は「下線部◯について述べた文章として正しいものを次の中から 1 つ選び、記号で答えなさい」「誤っているものを次の中から 1 つ選び」の 2 つでほぼ回っています。3 年とも同じ言い回しで、正誤の判定を 1 つずつ潰す練習がそのまま点になります。
- 資料の使い方は、グラフ(投票率・女性の雇用・レトルト食品のイメージ)、統計の表(収穫量の上位 5 道府県・ジャガイモ)、絵の資料(一遍上人絵伝)、地形図、正距方位図法の地図です。
- 前年〜前々年の出来事が入ります(2026 は 2025 年 7 月の参議院議員選挙、2024 は 2020 年の都知事選、2026 は大谷翔平)。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 2・小問 16〜32/2009〜2020 年度で見る限り)
先に資料の断りです。国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです。2019 年度も同じです)。ここに書いたのは 2009〜2020 年度に限った話で、原本の設問文を精読したのは 2017・2018・2020 の 3 年ぶんです。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表(2017・2018・2020 を設問文で精読したもの)
| 年 | 大問 1 | 大問 2 |
|---|---|---|
| 2017(17 問) | 物語(あさのあつこ『13 歳のシーズン』): 茉里と深雪の会話。記号選択 4・記述 3 | 評論(苫野一徳『子どもの頃から哲学者』): 哲学は思考の地図。漢字 5・記号選択 3・抜き出し 1・記述 5 |
| 2018(32 問) | 物語: 童話をめぐる「わたし」とみっくん。漢字 4・線部の様子と行動の記号選択 10・記述 4 | 評論(ドリアン助川『プチ革命 言葉の森を育てよう』): 【文章 A】【文章 B】の 2 本立て。漢字 3・語句と表現技法・意見を書く設問・抜き出し 3 |
| 2020(20 問) | 物語(岩瀬成子『もうひとつの曲がり角』): 「わたし」とみっちゃん。漢字 3・抜き出し 3・記号選択 4・記述 2 | 講演をもとにした文章(清水真砂子): 戦争と平和を生きのびる言葉。漢字 3・記号選択 4・抜き出し 1・空欄補充・記述 2 |
大問の並びと分量
- 2 大問が資料のある 11 年(2009〜2020)すべてで同じです。小問は年により 16〜32 問と幅があります(精読した 3 年で 17・32・20)。50 分です。
- 大問 1 が物語・小説、大問 2 が説明的な文章(評論・随筆・講演録)という並びが、精読した 3 年でも、出典の記録が残っている 2009〜2018 年でも変わっていません。物語は小学生〜中学生の女の子が主人公の作品が多くなっています(あさのあつこ、岩瀬成子、梨木香歩、石井睦美、小川洋子)。
- 漢字の書き取りは 3 年ともカタカナを漢字に直す形で 3〜5 問です。2018 は大問 1 と大問 2 の両方に置かれ、合計 7 問でした。
問い方(精読した 3 年)
- 記号選択が 41〜50%、短答(漢字・抜き出し・空欄補充)が 12〜35%、記述が 16〜47%。年による振れが大きく、2017 は 17 問中 8 問が記述でした。
- 記述は理由説明と心情説明が中心です。「なぜですか」「どのような気持ちですか」に加えて、「この作品の題名は『ささやかな笑顔』です。この題名について……」(2017 大問 1 問七)のように、作品全体を踏まえて書かせる設問が最後に置かれる年があります。
- 字数指定は精読した 3 年の記述にほぼ無く、解答欄の大きさが分量の指示になっています(2020 の空欄補充に「二〜五字で答えなさい」の短い指定があります)。
- 抜き出しは「文中から漢字二字で」(2017 大問 2 問八)のように字数・字種の条件がつきます。
- 本文全体を見渡す選択(「本文の内容にあてはまるものを選びなさい」2018 大問 2 問六、「説明として適切でないもの」2020 大問 1 問三・問七)が入ります。
- 2018 大問 2 は【文章 A】【文章 B】の 2 本を読み比べる形です。同じ筆者の別の文章をつないで問う作りになっています。
- 図・グラフの資料は 3 年とも無しでした。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
転写の単元分類(2009〜2026)で大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証できません。最終確認年度は、その単元をこの分類で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 大問で出た年(転写の分類) | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量・容器とグラフ | 2009・2022 | 2022 年度 | 13 年空いて戻った実績がある。2022 以来 4 年なし |
| 算数 | 立体の切断を大問に | 2014・2019・2023 | 2023 年度 | 4〜5 年周期。2024〜2026 は大問として無し(2025 の大問 1(6)、2026 の大問 1(9) に小問として登場)。次に戻る候補の筆頭 |
| 算数 | 速さを大問に | 2010・2012・2020・2021 | 2021 年度 | 2021 以来 5 年、大問としては無し。大問 1 の中の小問では 3 年連続で出ている |
| 算数 | 図形の移動・点の移動 | 2010・2011・2019・2024 | 2024 年度 | 2024 の大問 2(おうぎ形の転がり)で戻った。4〜8 年周期 |
| 算数 | 角度を大問に | 2021 | 2021 年度 | 5 年なし。大問 1 の小問では 2025 に登場 |
| 算数 | 影(光源と物体) | 2015 | 2015 年度 | 11 年なし |
| 理科 | 水溶液の性質・判別を大問に | 2014・2016・2018・2019 | 2019 年度 | 2019 以来 7 年、大問としては無し。2026 の大問 4 に小問として登場 |
| 理科 | 金属と水溶液の反応 | 2009・2010・2012・2013・2017・2020 | 2020 年度 | 3〜4 年周期で回っていたが 2020 以来 6 年なし。化学の大問は 2024 中和 → 2025 燃焼 → 2026 中和 |
| 理科 | 人体 | 2009・2014・2019 | 2019 年度 | 5 年周期がきれい。2019 以来 7 年、大問としては無し(2024 大問 2 に血管の小問) |
| 理科 | 星・星座 | 2016・2017 | 2017 年度 | 9 年なし。地学が大問として独立していない 3 年間が続いている |
| 理科 | 月・太陽 | 月 2009、太陽 2013・2021・2022 | 2022 年度 | 2022 以来、地学は大問 1 の中の小問だけ(2024 に月、2025 に南中高度) |
| 理科 | 音・滑車・浮力 | 音 2015、滑車 2015、浮力 2022 | 2022 年度 | 物理の大問は 2024 ふりこ → 2025 光 → 2026 電磁石。音・滑車・浮力は長く空いている |
| 理科 | 生態系・食物連鎖を大問に | 2010・2013・2016・2023 | 2023 年度 | 3 年周期に近い。2026 は大問 1 の小問で登場 |
| 社会 | 日本国憲法・三権分立を大問の柱に | 2012・2016 | 2016 年度 | 10 年なし。2026 の大問 2 に三審制・憲法の小問として入っている |
| 社会 | 地方自治 | 2015 | 2015 年度 | 11 年なし。2025 のふるさと納税の記述が近い位置 |
| 社会 | 地形図の読図を大問の柱に | 2009・2015・2021 | 2021 年度 | 6 年周期。2024・2025 は小問として 2 年連続(記号・縮尺計算・読み取り)、2026 は無し。次に戻る候補 |
| 社会 | 環境問題を大問の柱に | 2010・2014 | 2014 年度 | 12 年なし。小問としては 3 年連続で出ている |
| 社会 | 世界地理を大問の柱に | 2023・2025 | 2025 年度 | 2 年周期。2026 は小問のみ |
| 国語 | 詩・短歌・俳句 | 2014(詩の鑑賞をあつかった文章) | 2014 年度 | 資料のある年では 1 回。2021 年度以降が追えないので、市販の過去問集で確認してほしい |
| 国語 | 語句の意味・表現技法の知識 | 2018 | 2018 年度 | 2018 に語句の意味と擬態語の設問。資料のある年では最後 |
10. 形式面の注意
算数(50 分・100 点・大問 4・小問 22)
- 全問が答えだけを書く短答です。記号を選ぶ設問も、考え方を書かせる設問も、精読した 3 年にはありませんでした。大問 1 は 14 問すべて「□にあてはまる数」を答える形です。
- 答え方の指定は「最も簡単な整数の比で」(2025 大問 4)。桁の指定・四捨五入の指示、円周率の但し書きは 3 年の設問文には現れませんでした(2024 大問 1(11) のおうぎ形の組合せなど、円やおうぎ形を扱う小問はあります)。作図はありません。
- 図のある小問が 33% で、大問 1 の中にも「右の図で」で始まる小問が 3〜5 問あり、図を見ながら小問集合を解くことになります。
- 解答用紙の欄の形までは資料から読み切れないので、途中式を書く余地があるかどうかは市販の過去問集で確認してください。
理科(30 分・50 点・大問 4・小問 27〜34)
- 記号選択が 38〜57%、短答が 32〜53%、記述が 1〜2 問、作図が 2024・2026 に各 1 問(図に描き込む形)です。
- 「2 つ選び」「誤っているもの」「これらの実験結果だけでは正しいかどうか判断できないもの」のように選択肢を吟味させる問い方が混じります。計算に「割り切れない場合は四捨五入して」の指示がつきます(2024)。
- 字数指定のある冊は資料のある 18 年のうち 28%。図のある小問は全体の 50% です。
- 導入文が長く、3 年とも会話文が入ります(2024 かおりさんと父、2025 香さんと家族、2026 娘と親)。読む量が多いわりに時間が 30 分なので、会話文を全部読んでから解くと間に合わない作りになっています。
社会(30 分・50 点・大問 2・小問 39〜45)
- 記号選択が 63〜73%、短答が 22〜33%、記述が 1〜2 問です。記述に字数指定は精読した 3 年の設問文に現れませんでした。
- 文字種の指定(漢字で・カタカナで)も 3 年の設問文には現れませんでしたが、短答の解答は用語・人名・県庁所在地・数字なので、人名・法律名・県庁所在地は漢字で書けるようにしておきたいところです。
- 資料はグラフ・統計の表・絵の資料・地形図・正距方位図法の地図。図・資料のある小問は全体の 26% です。
- 読み物の本文が長く(導入文が年 3000 字前後)、下線部の位置を探しながら 1 問 40 秒で決める形になります。
国語(50 分・100 点・大問 2・小問 16〜32/2009〜2020 年度で見る限り)
- 記号選択が 41〜50%、短答が 12〜35%、記述が 16〜47% と年による振れが大きくなっています。
- 記述の字数指定はほぼ無く、解答欄の大きさが分量の指示です。抜き出しには「漢字二字で」のような条件がつきます。漢字はカタカナ→漢字の書き取りで 3〜7 問で、大問 1 と大問 2 の両方に置かれる年があります(2018)。
- 本文が長く(2 本合わせて資料の分量で 6700 字前後)、50 分で本文 2 本+記述数問なので、記述に配る時間を先に決めておく必要があります。
- 図・グラフの資料は精読した 3 年に無し。2021 年度以降の形式は資料から追えていません。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | 何をするか | この学校での重み |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数・かっこの多い式)、図形(正方形・正三角形を組み合わせた図の中に相似を見つける目)、読解(物語文で気持ちの変化を口で言う)、短い記述(理由を 1 文で)、漢字語彙の 5 本です。この学校で最終的に効く入口は「逆算をかっこ 3 段まで正確に」「面積比の考え方」「表を書いて場合を書き出す癖」 | 差はほぼ無い。時間計測はまだしない。ただし計算の解き方を早く固めることは、算数の大問 1 に 14 問という配分の学校では素直に効く |
| 小 5(幅) | 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の単元を一巡する枠に使い、8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として次の順に回します。割合と比 → 売買損益 → つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元) → 和差算(和と差から 2 つの数を出す・受験用教材の単元) → 食塩水 → 速さ → 場合の数 → 数の性質 → 規則性 → 平面図形の面積比 → 立体。週末 60 分は理科・社会・国語に配り、理科は 4 分野を一巡してばね・てこ・中和・燃焼の計算を表から比例で解く形で練習し、社会は地理・歴史・公民を一巡して正誤の 4 択に触れ始め、国語は物語と説明的文章を 1 本ずつ、記述を書いて直してもらう回数を稼ぎます。ただし国語は 2021 年度以降の資料が無いので(→ 13 節)、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください | 単元の幅はここで作る。ただしこの学校は同じ座席に同じ種類の問題が来るので、小 5 での全分野の一巡そのものよりも「大問 1 に出る種類の単元を一通り」の意識でよい |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目です。夏以降、算数と理科は「同じ座席を縦に」(算数の大問 1 の (1)〜(4) を 3 年分、大問 4 の図形を 3 年分、理科の大問 3 の物理・大問 4 の化学を 3 年分)。社会と国語は年度通しで時間を計ります。秋以降は 4 科目とも本番と同じ時間配分(算数・国語 50 分、理科・社会 30 分)で | ここに時間をかける価値が大きい学校。座席が決まっているぶん、縦に解くやり方の効きが大きい。同時に、理科・社会 30 分の速さは通し演習の回数でしか身につかない |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは計算の精度と処理速度です。算数は 22 問中 14 問が小問集合、理科は 30 分で 28 問、社会は 30 分で 40 問。つまり「難しい 1 問に 15 分かける力」よりも「標準的な問題を落とさず速く回す力」の比重が大きい入試です。小 4 のうちに逆算とかっこの処理を体に入れ、小 5 で単元を一巡し、小 6 で座席ごとの縦解きと時間計測に入る、という順序が無駄がありません。記述は理科・社会が年 1〜2 問、国語は年による振れが大きいので、書く力は「毎日大量に」ではなく「週に数本、きちんと直してもらう」形で足ります。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。
- 二松学舎大学附属柏中学校(千葉県・共学)— 総合の近さが最も高い組み合わせで、理科が最も近く、算数・社会も近くなっています。国語は比較できません。
- 横須賀学院中学校(神奈川県・共学)— 社会・理科が近く、算数はやや離れます。2027 年度は 02/01・02/02 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 恵泉女学園中学校(東京都・女子校)— 4 科目とも比較でき、国語と社会が特に近い組み合わせです。国語の記述練習を相互に回せる数少ない相手で、記述練習を二重に効かせたいならここが第一候補になります。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校の第 2 回は 2 科(国語・算数)です。併願先が 4 科目校の場合、理社は第 2 回の準備とは別に立てる必要があります。
- 近さは科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)を自動集計したものです。同じ問題が出るという意味ではありません。
13. 資料の限界
- 入試回: 転写データは 1 年につき 1 冊しかなく、第 1 回・第 2 回のどちらの冊子かが区別できません。理科・社会は第 2 回で課されないので第 1 回のものと考えてよいのですが、国語・算数はどちらか決められません。第 2 回(2 月 2 日午後・国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点)を受ける場合、その回の形式が第 1 回と同じである保証はこの資料からは得られません。第 2 回の過去問は市販の過去問集で別に確認してください。
- 国語の年度: 2021 年度以降と 2019 年度の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。8-4 に書いたのは 2009〜2020 年度に限った話で、記述の比率・設問の数・出典の傾向が直近も同じかどうかは確かめていません。
- 算数の年度: 2013 年度の資料がありません。また算数は転写の読み取り確度が低めの年が 17 年中 12 年あり、2025・2026 もそこに含まれます。大問の並び・小問の数・単元は精読して確認しましたが、細かい数値や図の詳細は市販の過去問集で確かめてください。
- 図は転写できない: 算数の図つき小問(全体の 33%)、理科の実験装置・グラフ(図あり 50%)、社会の地形図・統計表(図あり 26%)は、図そのものではなく図の説明文から読んでいます。図から答えを読み取る種類の設問は、実物を見ないと難しさが分かりません。
- 解答用紙: 解答欄の大きさ・途中式を書く欄の有無・配点の内訳は資料にありません。算数で式を書かせるかどうか、国語の記述が何行の欄かは、市販の過去問集の解答用紙で確認してください。
- 読み落としの可能性: 設問文の転写には読み取りの誤りが混じりえます。3 年以上の反復として書いたものは原本の設問文で確認していますが、1 年だけの記述や、転写の単元分類だけを根拠にした 9 節の周期は、参考として読んでください。
- 扱っていないこと: 難易度・偏差値・合格可能性・お子さんとの相性・入試結果・学校の方針にはこのレポートでは触れていません。12 節の併願も「勉強が転用できるか」だけを見ており、日程・通学圏・入試の性格は見ていません。
- 「毎年」「〜年連続」は、原本で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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