筑波大学附属駒場中学校 の過去問分析

筑波大学附属駒場中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

筑波大学附属駒場中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・第 2 次選考 学力検査・17 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都世田谷区
男女 男子校
入試回と日程・科目 第 1 次選考(抽選)1 月 14 日 午前 9:30〜11:00 — 募集人員の約 8 倍まで抽選で選出(出願者が募集倍率以下なら抽選を実施せず、出願者全員が第 1 次選考合格)/第 2 次選考(学力検査)2 月 3 日 午前 9:00〜午後 0:40 — 4 科
試験時間・配点 学力検査は各 40 分・各 100 点。これに報告書 100 点を加えて合計 500 点
募集人員 第 1 学年 男子 120 名
旧称 東京教育大学東京農業教育専門学校附属中学校(1949〜1952)、東京教育大学附属駒場中学校・高等学校(1952〜1978)

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析したのは第 2 次選考(学力検査)の問題だけです。第 1 次選考の抽選と報告書の点は過去問の対象外で、この資料からは分かりません(→ 13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 4 科目で問われることがまったく違います。算数は「大問 4 題(17 年中 16 年)×各 3 問前後=12〜15 問、全問答えのみ、計算問題なし」の枠が変わらず、中身は毎年新作です。
  2. 社会は「3 大問・19〜20 問」が 17 年間動かず、「〜についてのべた文として正しくないもの(正しいもの)を、つぎのアからオまでのなかから二つ選び、その記号を書きなさい」という問い方が 1 年に 7〜11 問あります(2023 年 7・2024 年 11・2025 年 10・2026 年 11)。
  3. 国語は読解設問の 6〜8 割が字数指定なしの記述で、理科はてこ・つり合いが 17 年の単元記録で全年、電気回路も 15 年に出ています。

家でやること 3 つ

  1. 社会の「二つ選ぶ正誤」を、年をまたいで大量に解きます(2023〜2026 の 4 年で計 39 問)。
  2. 国語の「それはなぜですか」「どういうことですか」を、字数指定なしで 40〜80 字にまとめる練習をします。
  3. 算数のルールを読んで数える問題を、「小さい場合で試す→表にする→規則を見つける」の 3 手順で解きます。

今週やる 1 つ

  1. 2026 年度の算数を 40 分計って通しで解き、大問 1(25 区画と防犯カメラの「見える状態」)・大問 2(正三角形タイル 54 枚の色の配置)の導入文を読む時間を体感します。

注意

  1. ここで扱うのは第 2 次選考(学力検査)だけです。第 1 次選考の抽選は過去問の対象外です(→ 13 節)。

4. 資料の状況

このレポートでは、資料の読み方を 3 段階に分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)・構成だけ数えた年(大問ごとの単元名の記録だけを使った年)・資料のある年(転写の資料が存在する年)の 3 つです。転写とは、過去問の紙面を文字データに起こしたもののことです。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 備考
算数 4(2023〜2026) 13(2010〜2022) 17(2010〜2026・欠けている年なし) 全年度が 4 大問前後・12〜15 問。2019 年分は先に読んだ記録を参照。2011・2012・2015・2016・2020・2023・2024 の冊子は転写の確度が低めと記録されており、これらの年は単元名だけを使う
理科 4(2023〜2026) 13(2010〜2022) 17(2010〜2026・欠けている年なし) 6〜7 大問・19〜27 問。2010・2016 の冊子は転写で大問が細かく割れており(11 大問)、大問数はそのまま使わない
社会 4(2023〜2026) 13(2010〜2022) 17(2010〜2026・2021 年度は大問 2 の転写が欠けている) 3 大問・18〜23 問
国語 4(2023〜2026) 14(2009〜2022) 18(2009〜2026・欠けている年なし) 2〜4 大問・10〜16 問。2026 の冊子は転写の確度が低め

5. 一番大きな結論

この学校の入試は、4 科目で「競技」がまったく違います。

したがって過去問の使い方は科目で分けます。算数は「出る問題を覚える」のではなく、初見のルールを整理する手順と 40 分の時間配分を身につける素材です。社会は同じ問い方(二つ選ぶ正誤)に慣れる素材で、年をまたいで大問ごとに解くと効きます。国語は答案の書き方(理由説明・内容説明)を固める素材で、全年度が使えます。理科はてこと電気回路だけは縦に、他は単元をひととおり学び終えることを目指します。


6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先にしてください。学年別の進め方は 11 節に分けて書きました。

各項目の根拠(年度ごとの題材・問数)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。末尾の「確認」は、その施策の根拠を確認できている最後の年度です。

  1. [週 1 回] 社会・「二つ選ぶ正誤」を年をまたいで大量に(確認: 〜2026 年度) — 2023〜2026 の 4 年で計 39 問。「〜についてのべた文として正しくないもの(正しいもの)を、つぎのアからオまでのなかから二つ選び」。テーマ語は水産物・北海道・律令・基本的人権・マスメディア・石油・裁判・人工林・鎌倉・三陸…と毎年入れ替わりますが、5 文のうち 2 文を落とす消去法は同じです。過去問は大問ごとに解き、5 文すべてに○×と理由を書いて、正解でない 3 文も「なぜ正しいか」を言えるようにします。あわせて、前年の出来事を「どの制度・どの地理・どの歴史につながるか」で 1 枚にまとめ(参院選→選挙制度と当確調査、震災 100 年→関東の統計と防災)、統計表から県名を当てる練習(工業出荷額・積雪・水稲・乗用車保有)と、時期特定の正誤(明治初期・大正・戦時中)を年表で押さえます。
  2. [週 1 回] 国語・記述 2 種類の書き方(確認: 〜2026 年度) — 「それはなぜですか」(2024・2026 は各 6 問)と「どういうことですか」(2023・2025 は各 5〜7 問)。字数指定がないので、「答えの核+本文の根拠 1 つ」で 40〜80 字にまとめる練習をします。「なぜですか」は「直接の理由+その背景」の 2 要素、「どういうことですか」は「本文の言い換え+具体化」で組み立てます。過去問は 18 年分あり、全部が教材になります。記述をすべて書いて、模範解答と要素を照合してください。
  3. [週末 60 分] 算数・ルールを読んで数える問題と、動く点・転がる図形(確認: 〜2026 年度) — 2026 大問 1(25 区画と防犯カメラの「見える状態」)、2026 大問 2(正三角形タイル 54 枚の色の配置・回転して同じなら 1 種類)、2024 大問 2(サイコロを貼り合わせた「オモテ和」「ウラ和」)、2023 大問 2(マスに数を書く〈きまり〉)、2025 大問 1(1〜9 のカードを 3 の倍数条件で置く)。「小さい場合で試す→表にする→規則を見つける」の 3 手順を全問で使います。動く点・転がる図形(2024 大問 3 の正六角形の辺上を動く点 P と三角形 PGH の面積が等しくなる時刻をすべて、2025 大問 4 の正十二角形の内側で正三角形を転がし頂点 A が描く線の長さと囲む面積・元の位置に戻るまで)では、「条件を満たす瞬間をすべて」の書き出し方を練習します。2019 年にも円の内側で三角形を転がす大問がありました(先に読んだ記録)。仕上げに 2023〜2026 の 4 年分を 40 分計って通しで解き、「導入文を読む時間」を体感します。数の性質(2023 大問 1・2024 大問 1)は、余りの連鎖・倍数の除外を 2027 に置き換えて自作すると身につきます。
  4. [週末 60 分] 算数・速さは「2 人(2 点)が重なる・距離が等しくなる」問題(確認: 〜2026 年度) — 2026 大問 3(円周 360cm 上の 2 点 P・Q)、2025 大問 5(上り坂・下り坂 6000m を自転車 1 台と徒歩で 2 人が移動)、2023 大問 4(横断歩道 3 本を選んで駅へ・最短の到着時刻)。単元記録では速さは 17 年中 11 年です。この 3 題は比で処理し、円周上の 2 点は「差の速さ」「和の速さ」を使い分けます。
  5. [週末 60 分] 理科・てこと電気回路(確認: 〜2026 年度) — てこは 2023 大問 4(米粒を 10g 刻みではかる装置)、2024 大問 6(角材の立方体・直方体を積み上げる)、2025 大問 1(110cm の棒と砂が流れ出る容器)、2026 大問 6(板と木片を置いて傾かない組み合わせ)。数値の穴埋めと「すべて選びなさい」が中心で、棒や板の重さの扱いと、支点をずらす発想が共通です。この 4 題を「支点の位置・棒(板)の重さ・載せる順」で整理し、数値穴埋めを自力で全部埋めます。電気回路は 2023 大問 3(豆電球 2 個・スイッチ 2 個・6 たんし)、2024 大問 5(豆電球 P・Q とかん電池 2 個のつき方 ◎○△×)、2025 大問 2(危険なつなぎ方を避ける)、2026 大問 7(プロペラ付きモーター 2 個と豆電球)で、「つなぎ方を全部書き出す→つき方を分類」の手順を身につけ、「何通りありますか」「なしなら『なし』」に慣れます。
  6. [週 1 回] 社会・字数指定つき記述(確認: 〜2026 年度) — 2023「足尾銅山の代償とは何か(25 字程度)」、2024「再開発計画に反対する立場からの主張の根拠(30 字程度)」、2025「水俣病問題と PFAS 事例の共通点(20 字程度)」「関東大震災後の旧市域・新市域の人口変化と理由(各 25 字程度)」、2026「自由研究のタイトル(5 字以上 10 字以内)」「アテンション・エコノミーが情報の質に生じさせる問題(30 字以上 40 字以内)」。導入文の核心を 20〜40 字に要約する練習を、4 年分 7 問で行います。
  7. [週末 60 分] 理科・生態系のデータ読みと、残りの単元の回し方(確認: 〜2026 年度) — 生態系は 2024 大問 4(モズのはやにえ)、2025 大問 5(ニホンジカの増加と大台ヶ原の森・記述 15 字以内)、2026 大問 1(ツバメの子育て調査)と 3 年連続で、グラフから「言えること・言えないこと」を選びます。水溶液の判別(2024 大問 1・2026 大問 3)と溶解度(2023 大問 5・2025 大問 3)は、実験手順の表から逆算する形で解き直します。地学は会話文 4 題(2023 大問 2・2024 大問 2・2025 大問 6・2026 大問 5)で月・星座早見・台風の進路図・流水・地層を一気に復習します。器具の扱い(注射器・リトマス紙・こまごめピペット・星座早見)は「正しくない操作をすべて選ぶ」形で出るので、操作の理由まで押さえます。
  8. [毎日 10 分] 国語・漢字は一行書写と詩(確認: 〜2026 年度) — 「カタカナは漢字に直し、文字の形・大きさ・配置を整えて一行で書きなさい」(2023「サキかんずればヒトをセイす」、2024「トンでヒにいるナツのムシ」、2026「ナの花やツキはヒガシにヒはニシに」)。ことわざ・慣用句・有名な俳句を「意味+漢字表記」で覚え、一行書写は実際に大きく書く練習をします。詩は 2023 木坂涼「花時計」、2025 東田直樹「小さな嘘」、2024 は会話文の中の詩「うしろで何か」を踏まえて答える形で、この 3 題で「一節の意味」「題名との関係」を説明する練習をします。語義の選択(「気のおけない」「ものにした」「はっと息を呑む」)は、慣用表現の正確な意味を確かめておきます。

8. 科目別の詳細

まず 4 科目を一覧にします。取り組み方は 7 節、しばらく出ていない単元は 9 節、形式の注意は 10 節にまとめました。

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 高い。4 大問(2025 のみ 5・実質 4 テーマ)・12〜15 問・答えのみ・40 分 毎年新作。数の性質・規則性・場合の数・速さ・平面図形(動く点・転がる図形)が単元記録 17 年の主軸。計算だけの大問は 0 「ルール読解→小さい場合で実験→一般化」の手順。「考えられるものをすべて」「もっとも少ないもの・多いもの」への答え方
理科 中程度。6〜7 大問・19〜27 問・40 分。記号選択 6 割 てこ・つり合い(単元記録 17/17)と電気回路(15/17)が柱。生態系のデータ読み(2024〜2026 の 3 年連続)、水溶液の判別、地学は会話文で複数単元 てこ(毎年違う装置)と回路(つなぎ方の場合分け)。「すべて選びなさい」「適切ではないものを 2 つ」の消去法
社会 非常に高い。3 大問・19〜20 問・40 分(17 年不変) 現代的な一つのテーマ(ダークツーリズム・神宮外苑・水俣病・PFAS・ICT リテラシー…)の長い導入文から、地理・歴史・公民を横断。「二つ選ぶ正誤」が 1 年 7〜11 問 正誤 5 文を読んで 2 つ落とす訓練。字数指定つき記述(20〜40 字)を年 1〜2 問
国語 高い。3 大問前後・10〜14 問・40 分。記述 6〜8 割 説明文+物語(随筆)+詩または漢字一行書写。字数指定なし 「なぜですか」「どういうことですか」を字数無指定で過不足なく書くこと。詩の一節の意味を説明すること

8-1. 算数(40 分・4 大問×3 問前後・答えのみ)

年度×大問の題材表(精読した年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 (大問 5)
2026 論理(25 区画と防犯カメラの「見える状態」・最少最多) 場合の数(正三角形タイル 54 枚の正六角形パネル・色の配置・回転同一視) 速さ(円周 360cm 上を動く 2 点 P・Q が重なる時刻・AP と AQ の長さ) 平面図形(二等辺三角形 15cm・40°、BC≒23cm として□を埋める)
2025 場合の数(1〜9 のカードをア〜ケのマス目に・3 の倍数条件) 規則性(45×45=2025 マスの数表《規則 1・2》・8 段 8 列の数) 規則性(同じ数表《規則 3》・1947 のマス・999 を含む段の和) 図形の移動(正十二角形の内側で正三角形を転がす・A の描く線と面積・元に戻るまで) 速さ(上り坂・下り坂 6000m を自転車 1 台と徒歩で 2 人)
2024 数の性質(37・17・7 で割った余りの連鎖 B・C・D、2024 以下の個数) サイコロの「オモテ和」「ウラ和」(3〜4 個を貼り合わせ・割り切れる場合をすべて) 平面図形(正六角形の辺上を動く点 P と三角形 PGH の面積・すべて答える) 立体と水量(立方体ブロック A・B・C を水そうに置いたときの水面の高さ)
2023 数の性質(1〜2023 のカードから 3 の倍数・5 の倍数を除く・和が 7777 を超える) 論理(マスに数を書く〈きまり〉・隣り合う差を下段に・最後の数が 8 になる個数) 平面図形(角あ・いをもつ直角三角形の辺の比・もっとも簡単な整数比) 速さ(「ケルネル通り」の横断歩道 A・B・C と駅・最短の到着・お姉さんとの出会い)
2019 規則性(看板) 図形の移動(線をなぞる一筆書き) 速さ(電飾の光の往復) 角度・おうぎ形(円の内側で三角形を転がす)

2019 は先に読んだ記録によります。2025 は大問 2・3 が同じ数表の続き(大問 3 の設問番号が (3)(4))で、実質は 4 テーマです。

2010〜2022 の単元記録(単元名のみ・設問文は未確認)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2022 数の性質 論理 速さ 仕事算
2021 円・おうぎ形 数の性質 場合の数 速さ
2020 つるかめ算 数の性質 速さ 平面図形
2018 規則性 場合の数 平面図形 水量
2017 数の性質 立体図形 規則性 平面図形
2016 規則性 平面図形 速さ 平面図形
2015 数の性質 つるかめ算 規則性 平面図形
2014 数の性質 平面図形 食塩水 論理
2013 数の性質 速さ 場合の数 規則性
2012 速さ つるかめ算 数の性質 場合の数
2011 水量 場合の数 数の性質 図形の移動
2010 規則性 数の性質 速さ 図形の移動

頻出単元と周期(単元記録 17 年)

単元グループ 出現年数 傾向
数の性質(倍数・余り・約数・数表) 12/17 2020〜2024 は 5 年連続で大問 1〜2 に。西暦を仕込む(2023 枚のカード・2024 以下・2025 マス)
速さ 11/17 2019〜2023・2025・2026。「2 人(2 点)が重なる」「距離が等しくなる」「最短・最遅の時刻」。グラフを読む問題は精読した 4 年でなし
平面図形(面積比・動く点・辺の比) 9/17 正六角形の辺上を動く点(2024)、角あ・いの三角形(2023)、二等辺三角形の□(2026)
規則性・数表 8/17 2025 は 45×45 の数表で 2 大問分。「何段目何列目」「〜を含む段の和」
場合の数 7/17 2025 カード・2026 タイルの塗り分け(回転同一視)。「同じ数のカードは区別しない」「回転させて同じは 1 種類」の但し書き
論理・推理 4/17 2014・2022・2023・2026。〈きまり〉や「見える状態」を定義して調べさせる
図形の移動 4/17 2010・2011・2019・2025。多角形の内側で三角形を転がす設定が 2019 と 2025
立体・水量 4/17 2011・2017・2018・2024。2024 はブロックと水面の高さ
つるかめ算・食塩水・仕事算・円 各 1〜3 2020 年代は減少

同じ問題の使い回しについては、精読した 4 年(2023〜2026)の設問文どうしを見比べた範囲では、数値だけ変えた同一問題は見つかりませんでした。「多角形の内側で三角形を転がす」設定が 2019 と 2025 に共通しますが、問い方は別です。

問い方の特徴


8-2. 理科(40 分・6〜7 大問・19〜27 問)

年度×大問の題材表(精読した年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6 大問 7
2026 生物/ツバメの子育て調査(食物連鎖・体の形・調査から言えないこと) 時事・生物/ユニセフの記事と SDGs・ヒトの受精卵の大きさ・メダカとの比較 化学/水溶液 A〜E の判別(【実験 1〜4】)・こまごめピペットの扱い・「とける」の意味 化学・物理/示温インクで水のあたたまり方 地学/会話文: 流水の 3 はたらき・地層・天気の記録・星座早見 物理/板と木片のつり合い(【実験 1〜4】・傾かない組み合わせ) 物理/プロペラ付きモーター 2 個と豆電球のつなぎ方
2025 物理/110cm の棒と砂が流れ出る容器のつり合い(【操作 1〜4】) 物理/豆電球 2 個・スイッチのつなぎ方と危険な回路 化学/とけ残りのある水溶液(食塩・ミョウバン・ホウ酸)に加えた水の量 生物/アサギマダラのわたり・チョウの特徴 生物/ニホンジカの増加と大台ヶ原の森(記述 15 字以内) 地学/会話文: 台風の予想進路図・野島断層・星の動き・宇宙望遠鏡の六角形の鏡
2024 化学/ラベルのはがれた水溶液 A〜G の判別(【実験 1〜7】・リトマス紙の使い方 10 字以内) 地学/会話文(つくばさん・こまおさん): 秋川の水深・台風の進路・護岸・火山のめぐみ・夏の星座 生物/パルスオキシメーター(脈拍と酸素飽和度) 生物/会話文: モズのはやにえ・オニヤンマの育ち方 物理/豆電球 P・Q とかん電池 2 個のつき方(◎○△×) 物理/角材の立方体・直方体を積み上げるつり合い
2023 生物/注射器とマシュマロ・種子の吸水と発芽(弁のつくり) 地学/会話文: 朝 6 時の月と校舎の向き・夏の星座・探査機との電波の往復 物理/豆電球 2 個・スイッチ 2 個・6 たんしの回路 物理/米粒を 10g 刻みではかる装置(てこ・数値穴埋め) 化学/もののとけ方(とけ残り・ミョウバンの水溶液) 化学/金属板 3 種と水溶液(アルミ板の見分け・記述)
2019 生物/こん虫 生物/植物 地学/太陽 化学/溶解度(海水から塩) 化学/金属と水溶液 物理/積み木と板のつり合い 物理/光

2019 は先に読んだ記録によります(題材は一言のみ)。

2010〜2022 の単元記録(単元名のみ・設問文は未確認・大問順)

頻出単元と周期

同じ問題の使い回しについては、精読した 4 年の範囲では、数値だけ変えた同一問題は見つかりませんでした。てこは 4 年とも装置が違います。

問い方の特徴


8-3. 社会(40 分・3 大問・19〜20 問・記号選択が主軸)

年度×大問の題材表(精読した年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3
2026 地理|太平洋ベルトと北前船(工業統計表・日本海側の府県名・北海道・水産物・九州四国南部・交通機関) 歴史|衣服の歴史の自由研究メモ A〜E(語句・タイトルを 5〜10 字・メモの位置・中国との関係・律令・明治初期・戦時中の女性) 公民|総務省の ICT リテラシー調査(2025 年参院選・当確の調査方法・基本的人権・マスメディア・アテンション・エコノミー 30〜40 字・SNS 規制反対の根拠)
2025 公民・地理|水俣病(不知火海の位置・プラスチック・大臣・公害・裁判・水俣病の年代) 地理・公民|PFAS(県名・「令和の水俣病」の共通点 20 字・アメリカ・日本の川・報道されなかった理由・立川市の地形図・石油) 歴史|東京の歴史(博物館のメモ・語句・海岸線の変化・古墳・期間のできごと・関東大震災後の人口変化 25 字×2・地図と時代)
2024 地理・防災|関東大震災 100 年(日付・関東 7 県の統計表・朝鮮と中国・鎌倉・三陸・南海トラフ) 歴史・環境|神宮外苑再開発(庭園・人工林・大正のできごと・木材利用・東京と大阪の分類並べ替え・煤煙の背景・反対の根拠 30 字) 公民|統一地方選と「17 歳の帝国」(裁判・地方政治・AI と雇用・個人情報・国際機関・憲法の誤り指摘)
2023 地理・歴史|ダークツーリズム(長島愛生園・夢の島・第五福竜丸・大久野島の分類・ごみ処理・漁業・毒ガス・工業地域・足尾銅山の代償 25 字) 公民|映画『ニューヨーク公共図書館』(アメリカ・ユニバーサルデザイン・憲法の語・防災・指定管理者制度・民主主義の課題) 歴史・地理|地球温暖化と気候の歴史(グラフ読み・縄文弥生・農業技術の順序・人口推移・時代のできごと・産業革命・記述)
2019 3 大問 19 問(先に読んだ記録・題材は未記録)

2010〜2022 の単元記録(単元名のみ・設問文は未確認)

年度 大問 1 大問 2 大問 3
2022 工業 文化史 人権・多様性
2021 交通・通信 (転写欠け) 地方自治
2020 近代の戦争 世界地理 情報・メディア
2019 日本の地形 人口・都市 国際社会
2018 水産業 江戸時代 国際社会
2017 環境問題 環境問題 近代の戦争
2016 農業 飛鳥・奈良 国際社会
2015 都道府県 史料 人口・都市
2014 戦後・現代 工業 国際社会
2013 選挙制度 原始・古代 都道府県
2012 都道府県 日本国憲法 財政・税
2011 都道府県 飛鳥・奈良 経済・労働
2010 工業 近代の戦争 三権分立

大問の並びは「地理→歴史→公民」に固定されません。単元記録でも 3 大問は 17 年不変です。

頻出テーマと周期

問い方の特徴


8-4. 国語(40 分・3 大問前後・10〜14 問・記述 6〜8 割)

年度×大問の題材表(精読した年)

年度 大問一 大問二 大問三 大問四 設問計(うち記述)
2026 説明文(原ひろ子・ヘヤー・インディアンの子どもと折鶴)4 問 物語文(津波のあとの高台の家・おばあさんと旅人と死んだ人)6 問 漢字一行書写(俳句「ナの花やツキはヒガシにヒはニシに」) 11(8)
2025 説明文(「ハングリー精神」と「ぬるま湯」・自由)7 問(漢字 4 語含む) 随筆(書道の先生と「ぼく」・甲賀さんとパソコン)5 問 詩(東田直樹「小さな嘘」)2 問 14(11)
2024 説明文(カブトムシの角の進化・武器のコスト)5 問(慣用句の一行書写含む) 会話体の文章(「きみ」と「ぼく(おじさん)」・詩「うしろで何か」・じゃがいも)5 問 10(6)
2023 説明文(学びと遊び・発達心理学)4 問 随筆(ダウン症の弟とガラスのコップ)4 問 漢字一行書写(「サキかんずればヒトをセイす」) 詩(木坂涼「花時計」)2 問 11(9)
2019 説明文 6 問 漢字一行書写 1 問 詩と文章 6 問 13

2019 は先に読んだ記録によります。単元記録では 2009〜2022 も 3〜4 大問・10〜16 問で、記述の設問が大半、漢字の大問が 18 年中 12 年にあります。

頻出と周期

ジャンル 出現(精読した 4 年) 備考
説明文・論説 4/4 学び・自由・進化と、考え方を問う文章。設問は「なぜ」「どういうこと」
物語・随筆 4/4 家族・先生・老人と旅人。心情説明も「どういうことですか」「なぜですか」の形
3/4 2023 木坂涼・2025 東田直樹(独立大問)、2024 は会話文の中の詩を踏まえて答える
漢字一行書写 3/4 ことわざ(2023)・慣用句(2024)・俳句(2026)。2025 は本文中の 4 語
古文・漢文・文法 0/4 なし

問い方の特徴


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

科目 単元 最終確認年度 記録されている出現年とメモ
算数 つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める計算・受験用教材の単元)・食塩水・仕事算などの文章題 2022(水量は 2024) 単元記録では つるかめ算 2012・2015・2020、食塩水 2014、仕事算 2022、水量 2011・2018・2024。2020 年代は「ルール読解」に寄っており、典型文章題は 4〜5 年空きが続く。出れば取りやすいので、解法だけは維持する
算数 円とおうぎ形の求積 2021 単元記録では 2021 の 1 回。2025 大問 4 の転がる正三角形で弧の長さを求めているが、円の面積そのものは久しく出ていない
理科 溶解度 2025 2023・2025 と隔年で出て、2024・2026 は水溶液の判別。次は溶解度が戻る候補
理科 燃焼 2021 単元記録では 2010・2011・2013・2018・2020・2021 のあと 5 年なし
理科 地層・岩石(大問として) 2018 単元記録では 2010・2011・2015・2016・2018 に大問。2026 大問 5 に小問 1 つ(地層ができた場所)だけで、大問としては 8 年空き
理科 2023 2023 大問 2(朝 6 時の月と校舎の向き)のあと 3 年なし
理科 2019 単元記録では 2010・2019
社会 地形図の読図 2025 2025 大問 2 問 6(立川・国立・府中の 2 万 5 千分の 1)。単元記録では地形図の大問は少なく、出ると 1 問だけだが正誤 5 文で問われる
社会 財政・税 2012 単元記録による
社会 世界地理の大問 2020 単元記録による
社会 史料そのものの大問 2015 単元記録による
国語 詩の独立大問 2025 2023・2025 に独立大問、2024 は会話文の中で詩を読ませた。2026 は詩なし。隔年で戻る候補
国語 漢字の独立大問 2026 2025 は独立大問がなく、本文中の 4 語を書かせる形だった

てこ・つり合いと電気回路は出続けている前提で準備してください。


10. 形式面の注意


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

段階 この学校に向けてやること この学校ならではの点
小 4(土台) 計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本。この学校で最終的に効く「入口」は、①場合の数の数え上げ(樹形図・表)、②速さの基本(道のり・時間・速さの関係を図で)、③理由を 2 文で言う習慣(「〜だから」)、④漢字を大きくていねいに書くこと。 算数に計算だけの大問がないので、計算は「速く」より「間違えない」で十分。国語の記述が多いので、読書のあとに「なぜ」を口で説明する習慣がそのまま効く。
小 5(幅) 全分野をひととおり学び終える時期。算数は 8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使う(数の性質・規則性・場合の数・速さ・平面図形の面積比・図形の移動・立体と水量)。理科はてこ(棒の重さ込み)・電気回路(直列並列・スイッチ)・水溶液の判別・溶解度・月と星・流水を一通り。社会は 47 都道府県と産業統計、通史、憲法・三権・選挙・地方自治を「正誤文を読める」水準に。国語は説明文・物語文で「理由」「内容」の記述を週 2〜3 問。 この学校はここが本体。算数は毎年新作なので、単元の抜けがそのまま失点になる。社会は正誤 5 文を読める知識の幅が要る。
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目。夏以降に過去問を、社会は「大問ごとに年をまたいで」、算数は「年度通しで 40 分を計って」、国語は「1 題ずつ答案を書いて直す」、理科は「てこ・回路だけ縦に、残りは通し」で使い分ける。 社会・国語は過去問 17〜18 年分がすべて教材になる。算数は直近 4 年を時間を計って解き、古い年度は「ルール読解の練習台」として使う。

小 5 の 1 週間の枠は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分には国語の記述(週 2〜3 問)と社会の正誤文の読みを割り付け、週末 60 分は算数の単元一巡と理科のてこ・電気回路にあてます。単元の順番は、算数なら数の性質→規則性→場合の数→速さ→平面図形の面積比→図形の移動→立体と水量、理科ならてこ→電気回路→水溶液の判別→溶解度→月と星→流水の順です。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくかというと、小 5 での全分野の一巡と、小 6 の「書く・選ぶ」訓練の両方です。算数は毎年作り直されるので、小 5 で単元の抜けを作らないことが先決です。一方、社会の「二つ選ぶ正誤」と国語の「字数指定なし記述」は小 6 の反復量がそのまま得点の安定につながります。小 4 の段階では、計算の量より「なぜ」を言葉にする習慣と、数え上げを表にする癖のほうが後で効きます。


12. この学校と併願するなら

観点は過去問演習が二重に効くかだけです。男女別学・共学の区別、入試日程の重なり、難易度・偏差値帯、通学圏は扱いません(男女表記は元の一覧のままです)。近さの数字は「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置の単元の一致・設問文の使い回し」の距離と単元分布の類似を合わせたもので、100 に近いほど出題構造が近いという意味です。同じ問題が出るという意味ではありません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ にあります。

読み方: 算数は「初見のルールを読んで数える」問題の演習が、開成・駒場東邦・武蔵・渋谷教育学園幕張の算数と重ねやすいところです。国語の字数指定なし記述は開成・麻布・武蔵と重ねやすいものです。社会の「二つ選ぶ正誤」に近い学校は上位 8 校の中でも 63 が最高で、この科目は転用先が少ないと考えたほうがよいでしょう。


13. 資料の限界

資料の中で食い違っているところ


筑波大学附属駒場中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 用語集 / 過去問の使い方


数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

筑波大学附属駒場中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値(4 出所併記) / 過去問分析 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 校風・理念

索引: 出題スタイル別 / 単元別 / 問い方別 / 同じ場所に同じ種類の問題 / 入試結果の公表状況 / 国語の出典 / 校風キーワード / 旧称 / 入試日程 ・ 共通: 過去問の使い方 / 用語集 / 資料の限界 / 方法論 / トップ