東海大学付属高輪台高等学校中等部 の過去問分析
東海大学付属高輪台高等学校中等部の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
東海大学付属高輪台高等学校中等部 過去問分析(2010〜2025 年度・第 1 回相当・算数 13 年分ほか)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区高輪 |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 1 日午前・4 科(国語・算数・理科・社会)/第 2 回 2 月 3 日午前・4 科/第 3 回 2 月 5 日午前・4 科 |
| 試験時間・配点 | 国語 50 分 100 点、算数 50 分 100 点、理科 30 分 50 点、社会 30 分 50 点の 300 点満点。第 1 回〜第 3 回とも同じ時間割です |
| 集合・解散 | 集合 8:30(開門 7:30)・解散 12:15〜12:30 頃 |
| 面接 | 3 回とも面接はありません |
| 校名の沿革 | 高等学校が 1990 年に東海大学付属高輪台高等学校となり、中等部は 2007 年の開校です |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
この学校は東海大学の付属校が複数あるうちの、東京都港区にある中等部です。東海大学付属浦安高等学校中等部(千葉)・東海大学付属相模高等学校中等部(神奈川)とは別の学校で、このレポートは高輪台の問題冊子だけを見て書いています。近所にある高輪中学校とも別の学校です。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・一行題(数行で終わる短い文章題)・短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目とも「大問の何番に何の種類の問題が来るか」が長年動いていません。座席(問題の置き場所)が固定で、中身は毎年作り直される、という組み合わせです。
- 算数は大問 4 題・小問 17〜19 問の枠が精読した 13 年すべてで同じで、大問 1 は計算 5 問、大問 2 は一行題 6 問、大問 3 と大問 4 は過程を書かせる問題です。理科は物理 → 化学 → 生物 → 地学が 11 年連続、社会は地理 → 歴史(年表) → 公民(前年のニュース)が 10 年連続です。
- 書かせるのは算数だけです。社会は精読した 14 年で説明を書かせる問題が 1 問も無く、理科も年 0〜2 問、国語も 0〜2 問でした。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1 (3) の工夫算を 9 年分、大問 2 (1) の食塩水を 7 年分、同じ座席だけを縦に並べて(同じ位置の問題だけを何年分もまとめて)解きます。
- 算数の大問 3・大問 4 を「答えを導く過程を書く」形で練習します。答えだけ出す練習では足りません。
- 社会の大問 2 の年表を 10 年分まとめて解き、雨温図と地形図の読図をセットで回します。
今週やる 1 つ
- 直近 2 年(2024・2025)の算数の大問 1 (3) と大問 2 (1) を解いて、「共通の数でくくる」工夫算と食塩水の操作が手から出てくる状態か確かめます。
注意
- 国語は 2017 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2016 年度までのものです(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。この学校は資料のある年をすべて設問文まで精読しているので、精読した年と資料のある年が同じ数になり、構成だけ数えた年はありません。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 資料が無い年度 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 算数 | 13 年(2010、2014〜2025) | 0 年 | 13 年(2010、2014〜2025) | 2011〜2013 | 高。ただし 2015・2022・2023 は図がぼやけている冊子で、図の細部(長さの表記など)は読み取れない箇所があります |
| 理科 | 15 年(2010、2012〜2025) | 0 年 | 15 年(2010、2012〜2025) | 2011 | 高。2012・2013・2015・2018・2022・2023・2025 は図がぼやけています |
| 社会 | 14 年(2010、2013〜2025) | 0 年 | 14 年(2010、2013〜2025) | 2011・2012 | 高。地形図・写真がぼやけている年が多く(2014〜2017・2020〜2022・2024・2025)、地図の細部までは追えません |
| 国語 | 5 年(2010・2011・2014・2015・2016) | 0 年 | 5 年(2010・2011・2014・2015・2016) | 2017 年度以降は資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) | 中。2015 は漢字の設問の中に後続の設問文がまるごと入り込んでいる転写があり、設問の区切りが読みにくくなっています |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回: 過去問データベースは 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊しか載せていないため、3 回ある入試のどれかは冊子から特定できない年が多くなります。ただし 2011 年度と 2016 年度の国語の冊子には「第一回入試問題」と明記されており、少なくともこの 2 年は第 1 回です。以下は第 1 回相当として読んでください。第 2 回・第 3 回の傾向はこの資料からは分かりません。
- 問題冊子の身元: 精読した冊子の多くに「東海大学付属高輪台高等学校中等部」と表紙の学校名が記録されています。加えて 2010 年の理科は東海大学の実習船「望星丸」、2013 年の社会は「本校の近くにある泉岳寺」、2016 年の理科は「本校の物理化学部」、2016・2020 年の社会の地形図は高輪・白金台の一帯を扱っており、別の東海大学付属校の冊子が混ざっている形跡は見つかりませんでした。
- 試験時間と配点は現行の募集要項によるもので、1 節の表に書きました。4 科目受験です。
- 満点や設問別の配点は問題冊子には印刷されていません。
5. 一番大きな結論
この学校は、4 科目とも「大問の何番に何の種類の問題が来るか」が長年動いていません。 ただし同じ問題が出るわけではなく、中身は毎年作り直されています。座席(問題の置き場所。どの位置に何の種類が来るか)が固定で、中身が入れ替わる、という組み合わせです。
座席の固定を数字で挙げると次のとおりです。
- 算数: 大問 4 題・小問 17〜19 問という枠が、精読した 13 年(2010・2014〜2025)すべてで同じです。大問 1 は計算 5 問、大問 2 は一行題 6 問、大問 3 と大問 4 は「解答欄に答えを導く過程を必ず記述すること」と指示された考える問題です。この 4 席の性格は 2014〜2025 の 12 年連続で確認しました。さらに細かく、大問 1 の (3) は分配法則でくくる工夫算が 9 年連続(2017〜2025)、大問 2 の (1) は食塩水の濃度が 7 年連続(2019〜2025)、大問 2 の (4) は平面図形か回転体が 6 年連続(2020〜2025)です。
- 理科: 大問 1=物理、大問 2=化学、大問 3=生物、大問 4=地学。この並びが 2015〜2025 の 11 年連続です。小問数も 2023〜2025 は 3 年連続で 26 問でした。
- 社会: 大問 1=地理、大問 2=歴史(年表を読んで通史を 1 周)、大問 3=公民(前年のニュース記事を読む)。この 3 題構成が 2016〜2025 の 10 年連続です。年表の大問そのものは精読した 14 年すべてにあります。
- 国語: 大問 1=説明的文章か随筆、大問 2=小説・物語。精読した 5 年(2010・2011・2014・2015・2016)すべて同じです。
したがって過去問の使い方は「時間の使い方を身につける」と「単元の解き方を習得する」の 2 つが中心になります。「出る問題を覚える」に近いのは、算数の大問 1 (3) の工夫算・大問 2 (1) の食塩水、社会の雨温図と地形図の読図、社会の年表という限られた枠だけです。この 4 つは何をやるかが決まっているので、そこだけは過去問を縦に並べて(同じ位置の問題だけを何年分もまとめて)解く時間をかける価値があります。
もうひとつ、この学校を特徴づけるのが科目ごとの答え方のちがいです。算数の大問 3・4 は過程を書かせるのに、社会は精読した 14 年で説明を書かせる問題が 1 問も無く、理科も年 0〜2 問、国語も 0〜2 問でした。つまり「書かせる」のは算数だけで、他の 3 科目は記号選択と短い語句が中心という、はっきりした役割分担があります。
6. この学校らしさが出る場所
過去問でしか掴めない題材の色を挙げます。
- 東海大学そのものを題材にすることがあります。 2010 年の理科の大問 1 は、東海大学の海洋調査実習船「望星丸」が 2009 年 7 月の皆既日食を観測しに航海した話で、「この航海にはたくさんの東海大学付属校の生徒が参加し、本校中等部からも生徒が参加した」と書かれていました。トカラ列島へ向かう予定が天候で変更された経緯まで含めて、日食の観測条件を考えさせる作りでした。
- 学校の部活動と施設が理科の題材になります。2016 年の理科の大問 4 は「本校の物理化学部では、毎年夏休みに群馬県嬬恋村にある東海大学嬬恋高原研修センターで合宿を行っている」という文章から始まり、そこでの観測・観察につなげて火山と地震を問うています。
- 学校の周辺が社会の地形図になります。 2016 年と 2020 年の地形図は、明治学院大・白金台駅・泉岳寺・東海大高輪といった、港区高輪から白金台にかけての一帯でした。2013 年の社会には「本校の近くにある泉岳寺は赤穂浪士の墓があることでも有名である」という導入から忠臣蔵・浅野長矩へ進む設問があります。自分の学校の足元を地図と歴史の両方から出す、というやり方が複数年にわたって見られます。
- 社会の大問 3 は前年のニュースそのものです。キーウへの表記変更(2023)、G7 広島サミット(2024)、参議院選挙(2020)、東京都議選(2022)、成人年齢 18 歳への引き下げ(2019)、憲法施行 70 周年(2018)。記事の文体をそのまま載せ、下線部から公民の知識を引き出す作りが 9 年続いています。
- 理科は身近な現象から入ります。茶わんの中のコインが浮かび上がって見える(2024)、水そうの金魚が 2 ひきに見える(2024)、木片が水にうきアルコールにしずむ(2023)、月では体重が 6 分の 1 になる(2025)。実験装置の話より、日常で目にする場面を説明させる問いが多いように見えます。
- 算数の大問 4 は身近な数字を題材にすることがあります。都市のごみ収集量と 1 人あたりの排出量(2024)、ガソリンと走行距離の燃費(2020)、小学生 250 人に聞いた好きな色の円グラフ(2019)。資料の数字を割合で処理させる作りです。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算・図形・読解・漢字語彙・単元の一巡)を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 算数・大問 1 (3) の工夫算を 9 年分まとめて — 2017〜2025 のすべてに「共通の数でくくる」計算が入っています(2019 は 2019×18−25×18+6×18、2024 は 23×289−23×256+23×55、2025 は 285×76−285×49−285×25)。ここは確実に取る前提で組みます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 2 (1) の食塩水を 7 年分縦に — 2019〜2025 の 7 年連続です。混ぜる・水を加える・食塩を加える・濃度から重さを出す、の 4 操作を全部通します。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 3 と大問 4 の「過程を書く」練習と、規則性の 2 系列比べ — 2014〜2025 の 12 年、この 2 題には必ず「解答欄には答えを導く過程を必ず記述すること」と書かれています。答えだけ出す練習では足りません。式を縦に並べ、何を求めた式かを一言添える形を毎回やります。あわせて 2024(ご石)と 2025(マッチ棒)で 2 年連続の「図 1 と図 2 の 2 つの並びを比べ、差が◯になるのは何番目か」を最優先で解きます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 社会・大問 2 の年表を 10 年分 — 同じ形式で通史を 1 周する問題が 10 年ぶん揃っているので、まとめて解けば時代ごとの定番設問がほぼ出そろいます。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・雨温図と地形図 — 雨温図は精読した 14 年すべて、地形図は 2014〜2025 の 12 年連続で、どちらも大問 1 に入ります。地形図は「説明として誤っているものはどれか」で地図記号・施設・土地利用を確かめる形です(2023・2024・2025)。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・前年のニュースを新聞記事の形で読む — 大問 3 の素材は必ず前年の出来事で、そこから憲法・内閣・国会・選挙・経済へつながります。ニュースそのものより、記事に出てくる用語(GDP・インフレ・非核三原則・通常国会・与党)を説明できるようにしておきます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科・化学の「水にとける」/物理の光/地学の気象 — 化学は溶解度と再結晶(2018・2021・2025)、水よう液の判別(2017・2019・2024)、燃焼(2015・2020・2022)で、表やグラフから「あと何 g とけるか」を出す計算は繰り返し出ています。物理の光は 2016・2020・2022・2024 の 4 回で、直進・反射・屈折・プリズムと、水中のものが浮かび上がって見える理由。地学の気象は 2020・2021・2023・2025 で、湿度・前線・雲・気温のグラフ読み取りに加え、標高差から気温を出すフェーン現象の計算(2023)まで。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 4 科目とも時間との勝負 — 理科は 30 分で 26 問、社会は 30 分で 30 問、国語は 50 分で 25〜30 問と、1 問あたり 1 分前後しかありません。年度通しで時間を計る演習を早めに入れます。とくに算数は記号選択がゼロで、すべて自分で答えを書くため、「選択肢から選べば当たるかも」が通用せず、計算の正確さがそのまま点になります。(確認: 〜2025 年度)
8. 科目別の詳細
まず 4 科目を横に並べて見ます。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 時間をかける価値が大きいところ |
|---|---|---|---|
| 算数(50 分・100 点) | 大問 4・小問 17〜19 が 13 年不変。大問 1=計算 5 問、大問 2=一行題 6 問はどちらも「答えのみ」、大問 3・4 は過程を書く。記号選択ゼロ | 同じ位置に同じ種類。ただし単元は毎年入れ替わる。工夫算・食塩水・図形の 3 枠だけは中身まで近い | 大問 1 (3) の工夫算、大問 2 (1) の食塩水、大問 2 (4) の図形。大問 3・4 は「式と説明を書く」形での練習 |
| 理科(30 分・50 点) | 大問 4・小問 18〜26。物理→化学→生物→地学の順が 11 年連続。記号選択が 35〜54%、説明記述は年 0〜2 問 | 分野の座席は固定、分野の中の単元は 3〜5 年で循環 | 化学の「水にとける」(溶解度・判別・燃焼)、物理の光、地学の気象。30 分で 26 問という速さ |
| 社会(30 分・50 点) | 大問 3・小問 30〜33。地理→歴史(年表)→公民(前年ニュース)が 10 年連続。説明記述は 14 年で 0 問、記号選択が 65〜81% | 年表で通史を 1 周する構成が毎年。雨温図・地形図は毎年の定席 | 年表の大問を 10 年分。雨温図と地形図の読図。前年のニュース用語。30 分で 30 問という速さ |
| 国語(50 分・100 点) | 説明的文章 1 題+小説 1 題。精読した 5 年で小問 20〜32。記号選択が 53〜75%、記述は 0〜2 問 | 記号選択と抜き出しが柱。漢字は各大問に 5 問ずつまとめて | 4 択の記号選択を速く正確に。字数指定つきの抜き出し。漢字の読みと書き取り。ただし 2017 年度以降の資料が無い |
家での回し方は 7 節にまとめました。ここでは根拠になる年度と中身を書きます。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 4・小問 17〜19)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(計算・答えのみ) | 大問 2(一行題・答えのみ) | 大問 3(過程を書く) | 大問 4(過程を書く) |
|---|---|---|---|---|
| 2014 | 5 問 | 6 問(数の性質・平均算・売買損益・和差算・流水算・円とおうぎ形) | 最短経路の場合の数(縦 5 本×横 4 本の道) | 点 P の移動と三角形の面積のグラフ |
| 2015 | 5 問 | 6 問(逆算・年齢算・速さ・時計算・円とおうぎ形・数の性質) | 平行線と線分の比(AD:DB=3:2) | マッチ棒で正三角形を段に積む規則性 |
| 2016 | 5 問 | 6 問(つるかめ算・角度・仕事算・平均算・縮尺・食塩水) | 約束記号(A☆B=A÷B の余り) | 正方形の並びから数えあげ(数の性質) |
| 2017 | 5 問 | 6 問(売買損益・場合の数・割合と比・数の性質・円とおうぎ形・ニュートン算) | 白黒タイルを並べて正方形を作る規則性 | 平地と坂道の往復(速さ・登り 2 割遅く下り 2 割速い) |
| 2018 | 5 問 | 6 問(規則性・流水算・食塩水・円とおうぎ形・集合・割合と比) | 長方形の辺上を動く点 P と三角形の面積 | 直方体の容器の水量(図 1〜図 3) |
| 2019 | 5 問 | 6 問(食塩水・売買損益・つるかめ算・場合の数・割合と比・円とおうぎ形) | 円グラフの読み取り(小学生 250 人の好きな色) | 群数列(第 1 群・第 2 群…) |
| 2020 | 5 問 | 6 問(食塩水・割合と比・つるかめ算・回転体・流水算 2 問) | 正方形の各辺の中点を結ぶ操作の繰り返し(面積) | ガソリンと走行距離(車 A・車 B の割合) |
| 2021 | 5 問 | 6 問(食塩水・仕事算・流水算・円とおうぎ形・場合の数 2 問) | 432 の約数を小さい順に並べる(数の性質) | 正方形 A が秒速 1cm で動く図形の移動 |
| 2022 | 5 問 | 6 問(食塩水・場合の数・つるかめ算・円とおうぎ形・売買損益 2 問) | 4 つの部分を 4 色で塗り分ける場合の数 | 1 周 800m の池を回る弟と兄(速さ・周回) |
| 2023 | 5 問 | 6 問(食塩水・速さ・規則性・円とおうぎ形・数の性質 2 問) | 台形を側面にもつ容器の水(立体の体積・傾け) | 立方体ブロックを 1 段ずつ増やす(表面積の規則性) |
| 2024 | 5 問 | 6 問(食塩水・通過算・割合と比・円とおうぎ形・場合の数・仕事算) | ご石を並べる規則性(図 1・図 2 の 2 系列) | 都市のごみ収集量(割合と比・資料) |
| 2025 | 5 問 | 6 問(食塩水・逆算・年齢算・回転体・場合の数・つるかめ算) | 時計算(長針と短針) | マッチ棒を並べる規則性(図 1・図 2 の 2 系列) |
- 大問 4 題・小問 17〜19 という枠は、精読した 13 年(2010・2014〜2025)すべてで変わりません。大問 1 が 5 問、大問 2 が 6 問というのも 13 年すべて同じです。
- ただし大問 2 は、年によって「(1)〜(6) の 6 問」と「(1)〜(5) で (5) が (i)(ii) に枝分かれ」の 2 通りがあります(枝分かれは 2020・2021・2022・2023・2025)。転写データ上はどちらも 6 小問として数えられているので、「小問数が増えた/減った」と読める箇所は数え方の違いであることに注意してください。
大問 1 の 5 枠(毎年ほぼ同じ並び)
| 位置 | 何が出るか | 確認できた年 |
|---|---|---|
| (1) | 整数の四則(かっこを含む) | 2010・2014〜2025 の 13 年すべて |
| (2) | 分数の加減(3 項)ないし分数の乗除 | 2019〜2025 の 7 年は分数(2014〜2018 はここが整数・小数のかっこ計算) |
| (3) | 分配法則でくくる工夫算 | 2017〜2025 の 9 年連続。2017 は 2017×29−29×29+12×29、2019 は 2019×18−25×18+6×18、2020 は 2020×12−33×12+13×12、2021 は 1.5×72+1.5×28、2022 は 12.4×9.8−2.4×9.8、2023 は 58×42.3−48×42.3、2024 は 23×289−23×256+23×55、2025 は 285×76−285×49−285×25 |
| (4) | 小数の四則(かっこ・わり算を含む) | 2019〜2025 の 7 年 |
| (5) | 帯分数を含む乗除の混合 | 2019〜2025 の 7 年 |
(3) の工夫算はとくにはっきりしていて、9 年間ずっと「共通の数でくくれば暗算に近い形になる」作りです。2017・2019・2020 はその年の西暦をそのまま数字に使っています。
大問 2 の一行題プール
- (1) は食塩水の濃度が 2019〜2025 の 7 年連続です。中身は「濃度から食塩の重さを出す」(2025)「2 種類を混ぜる」(2024)「食塩に水を加える」(2023)と操作だけ入れ替わります。
- (4) の位置に平面図形か立体図形が 2020〜2025 の 6 年連続で入ります。円とおうぎ形の斜線部の面積(2021・2022・2023・2024)と回転体の体積(2020・2025)が交互に近い形で来ます。回転体は 2 回だけなので、円柱と円すいの組み合わせの体積計算まで確実にしておきます。
- 残りの枠を埋めるのは、割合と比・つるかめ算(個数を合計から逆算)・場合の数・売買損益・流水算・仕事算・速さ・数の性質・逆算(□にあてはまる数を求める計算)・年齢算・通過算・平均算・時計算です。精読した 13 年で 2 回以上出たのは、割合と比 6 回・場合の数 6 回・つるかめ算 4 回・売買損益 4 回・流水算 4 回・円とおうぎ形 8 回・数の性質 5 回・仕事算 3 回。
- 過去 13 年で 1 回しか見ていないのはニュートン算(減りながら増える量の問題・受験用教材の単元)(2017)・集合(2018)・和差算(和と差から 2 つの数を出す)(2014)・概数(2010)・角度(2016)・縮尺(2016)・通過算(2024)です。
大問 3・大問 4 の性格
- この 2 題は「解答欄に答えを導く過程を必ず記述すること」と本文に明記されています。2014〜2025 の精読した 12 年すべての導入文で確認しました(2016 だけは「(3) は」「(4) は」と特定の小問に限定する書き方です)。文言は年によって「導き出す過程」(2014〜2017・2021・2022)と「導く過程」(2018〜2020・2023〜2025)で揺れますが、要求は同じです。
- 出る単元は毎年入れ替わります。精読した 12 年で数えると、規則性・数列が 7 回(2015・2017・2019・2023・2024・2025 と 2014 の経路数え)、図形の移動・面積変化が 4 回(2014・2018・2020・2021)、速さが 3 回(2017・2022・2018 の水量を含めれば 4)、割合・資料の読み取りが 3 回(2019・2020・2024)、立体・水量が 3 回(2018・2023 の 2 題)、場合の数が 3 回(2014・2022・2016 の数えあげ)です。
- 規則性は「図 1 と図 2 の 2 系列を比べる」形が 2024・2025 の 2 年連続でした(ご石とマッチ棒)。設問の並びまで似ていて、(1)(2) でそれぞれの系列の n 番目を求め、(3)(4) で「差が◯本になるのは何番目か」と逆に問います。n 番目の式を作り、差を式にして逆算する手順まで練習しておきます。
- 図に関わる小問の割合は 4 割前後で(2025 は 19 問中 9 問)、図は大問 2 の図形枠と大問 3・4 に集中します。
8-2. 理科(30 分・50 点・大問 4・小問 18〜26)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(物理) | 大問 2(化学) | 大問 3(生物) | 大問 4(地学) | 小問数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2015 | 音の性質(空気中の音の速さ) | スチールウールの燃焼 | 動物のスケッチの同定 | 地層のようす | 20 |
| 2016 | レンズ | 中和(水酸化ナトリウム水溶液+塩酸) | メダカの行動と産卵 | 火山・地震(本校の物理化学部の文章) | 24 |
| 2017 | 磁石 | 7 本の試験管の水よう液の判別 | こん虫 | 太陽系の天体 | 23 |
| 2018 | モノコード(弦の振動) | 水よう液ととけ方 | こん虫 | 川の流れ(A〜C の地点) | 18 |
| 2019 | 磁石 | (ア)〜(カ) の水溶液の判別 | 蒸散(水と油を入れた試験管 A〜D) | 1 日の太陽の動き | 22 |
| 2020 | 光 | ろうそくの燃焼(12cm・集気びん) | ヒトの血液 | 水の惑星・地球(気象) | 25 |
| 2021 | 磁石(N 極・S 極) | 溶解度の表 | ヘチマ | 天気 | 24 |
| 2022 | 光の屈折(空気中からガラスへ) | ものの燃え方 | 動物の生まれ方 | 火山のふん火 | 25 |
| 2023 | かっ車・輪じく | 物質の密度・浮き沈み | 光合成と呼吸 | フェーン現象と前線 | 26 |
| 2024 | 光の性質(直進・屈折・プリズム) | 食塩水の蒸発と結晶 | ヒトの血液と心臓 | 川の河口からの距離と高さ | 26 |
| 2025 | 重力・ばね・しゃ面 | 溶解度(食塩とホウ酸) | メダカとプランクトン | 11 月の 2 日間の気温と湿度 | 26 |
分野の座席が完全に固定されている
大問 1=物理、大問 2=化学、大問 3=生物、大問 4=地学。この並びが 2015〜2025 の 11 年連続で崩れていません。 2014 年以前は大問 5 題で、時事的な話題や科学史(2014 は 2006 年の京都大学の話、2012 は代替エネルギー、2010 は東海大学の海洋調査実習船)を大問 1 に置く年がありましたが、2015 年に 4 題へ変わってからは順番が固まっています。座席が固定なので「大問 1 は物理」と決め打ちで解き始めてよく、得意分野から手を付ける作戦が立てやすくなります。
小問数も 2023・2024・2025 が 3 年連続で 26 問です。1 大問あたり 5〜7 問で、30 分で 26 問を解く設計になっています。
分野の中の単元は循環する
- 地学(大問 4)は気象がいちばん多く、2020・2021・2023・2025 の 4 回(直近 6 年で 4 回)です。流水のはたらきが 2018・2024、火山・地震が 2016・2022、太陽・天体が 2017・2019。
- 化学(大問 2)は「水にとける」系がいちばん多くなっています。溶解度・再結晶が 2018・2021・2025、水よう液の判別が 2017・2019・2024、燃焼が 2015・2020・2022、中和が 2016、密度が 2023。表とグラフから「あと何 g とけるか」「冷やすと何 g 出るか」を出す計算は、この 3 年でくり返し出ています。
- 物理(大問 1)は光と磁石の 2 本柱です。光・レンズが 2016・2020・2022・2024 の 4 回、磁石・電磁石が 2017・2019・2021 の 3 回、音が 2015・2018、力学(かっ車・重力とばね)が 2023・2025。2023 年以降は力学が 2 回に増えています。光は「浮かび上がって見える」「2 ひきに見える」といった日常の現象を屈折で説明させる作りが共通しています。
- 生物(大問 3)はこん虫・メダカなどの動物と、植物・人体が交互です。こん虫が 2017・2018、メダカが 2016・2025、人体(血液)が 2020・2024、植物が 2019(蒸散)・2021(ヘチマ)・2023(光合成)。
問い方の特徴
- 「次のア〜エの中から 1 つ選び、記号で答えなさい」という 4 択の決まった言い回しが 2020 年から急に増えました。 この言い回しの出現回数は 2019 年まで 0 で、2020 年 3 回・2021 年 5 回・2022 年 7 回・2023 年 7 回・2024 年 10 回・2025 年 6 回。記号選択の比率も 2024 年は 26 問中 14 問(54%)まで上がっています。
- 「2 つ選び」も 2022・2023・2024 に 1 問ずつ入ります(2024 大問 3 問 6 の静脈血が流れる血管など)。
- 選択肢が長文で、しかも「まちがっているもの」を選ばせる年(2025 大問 1 問 1)があるので、選択肢を最後まで読む習慣を付けます。
- 短答は「〜を何というか、答えなさい」という用語を答える形が中心です。精読した年で毎年 1〜8 問あります。
- 説明を書かせる設問は毎年 0〜2 問と少なくなっています。2018〜2022 の 5 年は 0 問、2023 は 1 問(木片が水にうきアルコールにしずむ理由)、2024 は 2 問(自ら光らないものが見える理由/静脈に弁がある理由)。字数指定はなく、書き出しを指定する形(2023「木片の密度は〜」に続くように)があります。出るときは「理由」を問うので、1〜2 文で「〜だから」と書ければ足ります。
- 計算は各大問に 1〜3 問。2024 大問 4 問 7 は「断面積 1m² あたり 1 秒間に 20000cm³」という単位換算をともなう流量計算、2025 大問 2 は溶解度の表から「あと何 g とけるか」「とけ残りは何 g か」、2023 大問 4 問 3 は標高差から気温を出すフェーン現象の計算でした。
- 作図は近年ほとんどありません(資料のある 15 年で 2012・2016・2017 の 3 回のみ)。
図の扱い
図に関わる小問の割合は年によって 17%〜97% と大きく振れます。2025 は 26 問中 18 問(69%)、2023 は 35%、2024 は 38%。表・グラフからの読み取り(2021 の溶解度表、2024 の河口からの距離と高さのグラフ、2025 の気温と湿度のグラフ)は近年ほぼ毎年あります。
8-3. 社会(30 分・50 点・大問 3・小問 30〜33)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史・年表) | 大問 3(公民+前年のニュース) | 小問数 |
|---|---|---|---|---|
| 2016 | 地理の一問一答(10 問) | 年表(12 問) | 公民の一問一答(10 問) | 32 |
| 2017 | 地理の一問一答(10 問) | 年表(11 問) | A・B の文章(12 問) | 33 |
| 2018 | 東北地方・三陸海岸(10 問) | 年表(11 問) | 憲法施行 70 周年の記事ほか(11 問) | 32 |
| 2019 | 潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産登録(10 問) | 年表・縄文から(11 問) | 成人年齢 18 歳への改正民法ほか(10 問) | 31 |
| 2020 | 百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録(10 問) | 年表・縄文から明治(10 問) | 第 25 回参議院選挙(12 問) | 32 |
| 2021 | 日本の位置・国土範囲(11 問) | 年表・縄文から(11 問) | 首相の記者会見ほか 2 本(10 問) | 32 |
| 2022 | 関東地方の工業と人口(11 問) | 年表・縄文から(10 問) | 東京都議選ほか 3 本(10 問) | 31 |
| 2023 | 日本の領域・沖縄返還・阿蘇山(10 問) | 年表・弥生から大正昭和(11 問) | キーウ表記変更・消費税・参院選・円安(11 問) | 32 |
| 2024 | 世界の人口・インドと中国(11 問) | 年表・縄文から(10 問) | G7 広島サミット・GDP・第 211 通常国会(10 問) | 31 |
| 2025 | 北海道の気候・農業・世界遺産(10 問) | 年表・旧石器から(10 問) | 2023 年の GDP・衆議院・フランス・自由権(10 問) | 30 |
3 つの座席が 10 年間動いていない
大問 1=地理、大問 2=歴史(年表を読む)、大問 3=公民(前年のニュース記事を読む)。この 3 題構成が 2016〜2025 の 10 年連続です。 小問はそれぞれ 10〜12 問で、合計 30〜33 問。2014・2015 は 4 大問でしたが、2016 年からは 3 題で固まっています。
- 大問 2 の「次の年表を見て、あとの各問いに答えなさい」は精読した 14 年すべてにあります(2014・2015 は大問 3 の位置)。年表は縄文または旧石器から大正・昭和まで通史を 10 前後の時代に区切り、各時代に①②③…の番号を振って「下線部①について」と 1 問ずつ聞いていきます。つまり大問 2 は毎年、通史を頭から終わりまで 1 周します。
- 大問 3 は新聞記事のような文章を [Ⅰ][Ⅱ][Ⅲ] や A・B・C と 2〜3 本並べて、そこから公民と国際の設問を出します。2017〜2025 の 9 年で確認しました。記事はすべて前年の出来事です。
- 大問 1 の地理は「1 つの地域や題材の文章を読ませる」形が 2018 年から続きます(東北地方・世界遺産・日本の位置・関東地方・日本の領域・世界の人口・北海道)。2016・2017 は文章なしの一問一答でした。
毎年ほぼ必ず出るもの
- 雨温図: 精読した 14 年すべてに出てきます。「右の雨温図が示す都市として正しいものはどれか」(2019・2020・2021・2024)「右の雨温図がしめす都道府県として正しいものはどれか」(2025)と、聞き方までほぼ同じです。位置は大問 1 の後半。
- 地形図の読図: 2014〜2025 の 12 年連続です(2010 にもあります)。2 万 5 千分の 1 の地図を載せ、「下の地図に関する説明として誤っているものはどれか」(2023・2024・2025)と選ばせる形が近年の定番。地図記号・施設の有無・土地利用を選択肢で確かめる作りで、直近では縮尺計算は出ていません(2010 には「地図上 4cm は実際は何 m か」がありました)。取り上げる地域は全国に散ります(2019 山梨・石和、2021 静岡・登呂遺跡、2022 甲府・武田神社、2023 南阿蘇、2024 名古屋城、2025 は総合運動場と寺社のある市街地)。2016 と 2020 は学校のある港区高輪・白金台の地形図でした(泉岳寺・明治学院大・東海大高輪などが読み取れます)。
- 時代を古い順に並べる: 2023・2024 の大問 2 の最後の問に「この時期に起きた次の 1〜4 の出来事を古い順に並べたものはどれか」が入ります。
- 「誤っているもの/あてはまらないものを選べ」: 2023 は 5 問、2024 は 5 問、2025 は 3 問。正しいものを 1 つ選ぶより、消去法で 4 択を潰す作業が多くなります。年 3〜5 問あるので、4 つの選択肢を 1 つずつ真偽判定する解き方に慣れておきます。
頻出単元
- 公民(大問 3)は三権分立・国会・内閣が中心です。2016・2017・2019・2020・2023・2024・2025 に内閣や国会の設問があります。次いで選挙制度(2013・2019・2020・2022・2025)、経済(GDP・円安・物価・日本銀行が 2023・2024・2025 の 3 年連続)、財政・税・社会保障(2013・2023)、国際協力(2022・2023・2024)。
- 歴史(大問 2)は通史を 1 周するので全時代が出ますが、設問の重心は原始・古代〜中世にあります。飛鳥・奈良が 2016・2021・2022・2023・2024、原始・古代が 2017・2019・2025、鎌倉・室町が 2018・2020。近現代は年表の最後の 1〜2 問(「古い順に並べる」など)で扱われることが多くなっています。
- 地理(大問 1)は日本の地形・気候と世界地理が半々です。世界地理を主題にした年が 2013・2016・2021・2024、日本の地形・地域が 2017・2018・2019・2022・2023、観光・地域おこしが 2022・2025。
8-4. 国語(50 分・100 点。2010・2011・2014・2015・2016 の 5 年のみ資料あり)
国語は 2017 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)、ここに書いたのは 2010〜2016 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。 算数・理科・社会が 2025 年度まで揃っているのに対し、国語だけ 10 年近く古い情報になる点に注意してください。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 小問数 |
|---|---|---|---|---|
| 2010 | 説明的文章(意思伝達の手段=書く・話す・しぐさ/リージャー・プロズナハン「しぐさの比較文化」) | 小説(父と子と少年野球/重松清『卒業ホームラン』) | — | 26 |
| 2011 | 説明的文章(血液の起源と原始の海/岸根卓郎『いのちと宇宙論』) | 物語(長雨の村/三浦哲郎『ユタとふしぎな仲間たち』) | — | 20 |
| 2014 | 随筆・説明(『万葉集』と大伴家持の因幡赴任/俵万智『言葉の虫がね』) | 小説(駅伝部の後輩と桝井先輩/瀬尾まいこ『あと少し、もう少し』) | 知識(文法・敬語・慣用句・同音異義語)4 問 | 32 |
| 2015 | 随筆(ランニングと小説執筆/角田光代「ネガティブ・ランニング」) | 小説(蓮池の朝と佳乃おばさん/本田昌子「夏の朝」) | 知識(慣用表現・熟語の構成・部首名)3 問 | 27 |
| 2016 | 随筆(夕立と空の青の変化) | 物語(サイレンと「ねこ」/今江祥智『三月十三日の夜』) | — | 30 |
精読した 5 年で共通していたこと
- 大問 1 が説明的文章か随筆、大問 2 が小説・物語。この 2 題構成は 5 年すべて同じです。2014・2015 だけ、そのあとに知識問題の大問 3(3〜4 問)が付きました。
- 漢字は「線部ア〜オのカタカナは漢字に直し、漢字はその読みをひらがなで答えなさい」という 1 つの設問にまとめて、大問 1 と大問 2 の両方に置かれます。 2014・2015・2016 の 3 年で確認しました。1 設問に見えますが実際は 5 問(ア〜オ)で、書き取りと読みが混在します。読みも書きも同じ比重で固めます。転写データ上は 1 小問として数えられているので、表の「小問数」は実際に解く問題の数より少なめに出ています。
- 選択肢は「1 2 3 4」の番号で答えます(理科・社会がア〜エの記号なのと違います)。「最も適切なものを次の中から選び、番号で答えなさい」という言い方が 2014 年に 23 回、2015 年に 28 回、2016 年に 15 回出てきます。
- 記号選択が 53〜75%、抜き出し・空欄補充が残りの大半です。4 つの長い選択肢を比べる作業が全体の 6 割前後を占めるので、選択肢の細部(誰の気持ちか、原因と結果が逆でないか)で切る練習が効きます。自分の言葉で書く記述は 5 年で 0〜2 問しかありません。あっても「二十字以内」(2014 大問 2 問四)「十字以内でわかりやすく説明しなさい」(2016 大問 2 問十五)と短いものです。
- 抜き出しには必ず字数指定が付きます(「八字で」「六字で」「十一字で」「二十字以内で」「二十五字以内で」「三字で」「一字で」)。「◯字ちょうど」で探す訓練をしておきます。
- 「この文章の内容として、正しいものには 1、誤っているものには 2 を、それぞれ解答らんに記入しなさい」という正誤判定の設問が、大問の最後に置かれる年があります(2014 大問 1 問十三、2016 大問 1 問十四)。同じ言い回しが 2 年で確認できました。
- 1 題あたり 12〜15 問と設問数が多く、1 問にかけられる時間は 2 分に満たない計算になります。
問われ方の中身
- 傍線部の指示語の内容(「それ」「そのころ」「そちら」「その中」)を選ばせる問題が毎年あります。
- 心情・理由の説明も選択肢で問います。「それはなぜですか」「この時の気持ちとして」といった問いに、4 つの長い選択肢から選びます。
- 語句の意味(「煮詰まる」「山っ気」「つたない」「面差し」「目をしばたかせる」)を文脈の中で選ばせる問題が 2015 に集中して 4 問ありました。
- 表現技法(比喩・擬人法・倒置法)を答えさせる設問が 2014・2016 に出ています。
- 慣用句の空欄に体の一部の漢字を入れる(2015 大問 2 問七)、会話を正しい順に並べ替える(2015 大問 2 問六)といった手を動かす設問も混じります。
- 2016 大問 2 問二では「走れメロス」「黒い雨」「風の又三郎」「坊っちゃん」の作者を選ばせる文学史の設問がありました。
- 知識(慣用句・敬語・文法・熟語の構成・部首・文学史)は 2014・2015 に独立した大問として出ています。近年どうなっているかは資料が無いので、市販の過去問で確認してから対策の重さを決めてください。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した年(算数 13 年・理科 15 年・社会 14 年・国語 5 年)の範囲での話です。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 出た年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量とグラフ(大問 3・4) | 2018・2023 | 2023 年度 | 5 年周期。次が来る候補 |
| 算数 | ニュートン算 | 2017 | 2017 年度 | 8 年空き。一行題の 1 枠なので戻りやすい |
| 算数 | 集合(ベン図) | 2018 | 2018 年度 | 7 年空き |
| 算数 | 平均算 | 2014・2016 | 2016 年度 | 9 年空き |
| 算数 | 和差算 | 2014 | 2014 年度 | 一行題の候補 |
| 算数 | 速さとグラフ(ダイヤグラム) | 2010・2014 | 2014 年度 | 大問 3・4 の柱としては 11 年空き。速さ自体は 2022・2023 に出ている |
| 理科 | 中和の計算 | 2016 | 2016 年度 | 9 年空き。化学の大問 2 でいちばん長く出ていない |
| 理科 | こん虫 | 2017・2018 | 2018 年度 | 7 年空き。生物の大問 3 の定番なので戻る候補 |
| 理科 | 太陽・月・星座(天体) | 2017・2019 | 2019 年度 | 6 年空き。地学が気象に寄っているぶん手薄になりやすい |
| 理科 | 音(モノコード・弦) | 2015・2018 | 2018 年度 | 7 年空き |
| 理科 | 地層・岩石 | 2015 | 2015 年度 | 10 年空き |
| 理科 | 火山・地震 | 2016・2022 | 2022 年度 | 6 年周期なら 2028 前後だが、2022 から 3 年経っている |
| 社会 | 裁判所・裁判員制度を柱に | 2010 | 2010 年度 | 大問の柱としては 15 年空き。三権分立の一角なのに手薄 |
| 社会 | 地形図の縮尺計算 | 2010 | 2010 年度 | 15 年空き。地形図自体は 12 年連続なので、計算が加わる余地はある |
| 社会 | 農業・畜産を大問 1 の主題に | 2014 | 2014 年度 | 一問一答としては 2024・2025 にあるが、主題としては 11 年空き |
| 社会 | 財政・税・社会保障を大問 3 の柱に | 2013・2023 | 2023 年度 | 10 年周期。2023 に戻ってきたばかりだが、消費税・社会保障は毎年どこかに顔を出す |
| 国語 | 知識問題の独立大問 | 2014・2015 | 2015 年度 | 2016 には無い。2017 年度以降は資料が無いので現状は不明 |
- ニュートン算(2017 大問 2)と集合(2018 大問 2)は 7〜8 年出ていません。大問 2 の一行題は 1 問 1 単元なので、ここに戻ってくる余地があります。
- 逆に、長い空きから戻った例もあります。時計算は 2015 と 2025 の 10 年空きで戻りました(2025 は大問 3 に昇格しています)。
10. 形式面の注意
4 科目に共通すること
- 答え方の記号が科目でちがいます。算数と国語は選択肢を「1 2 3 4」の番号で答え、理科と社会は「(ア)(イ)(ウ)(エ)」の記号で答えます。国語の「番号で答えなさい」は 2014 年に 23 回、2015 年に 28 回出てきます。
- 解答用紙は問題冊子の巻末に同梱されています(多くの年で確認。算数は精読した 13 年すべてで確認しました)。2019 年の理科と 2020 年の算数の冊子には正誤表(訂正用紙)が挟まっていました。
算数
- 算数だけが「書かせる」科目です。大問 3・4 に「解答欄には答えを導く過程を必ず記述すること」が 2014〜2025 の 12 年連続で入っています(2016 のみ特定の小問に限定。文言の揺れは 8-1 を参照)。記号選択はゼロで、すべて自分で答えを書きます。
- 円周率は 3.14 です。精読した 13 年すべてで確認しました。文言は「円周率は 3.14 として計算すること」(2021〜2024)「〜として計算しなさい」(2020・2025)と揺れます。
理科
- 説明記述は年 0〜2 問です。出るときは「なぜか、理由を答えなさい」で、字数指定は無く、書き出しを指定する形があります(年ごとの内訳は 8-2 を参照)。
- 作図は近年ほぼありません(資料のある 15 年で 2012・2016・2017 の 3 回のみ)。社会の作図もゼロです。
社会
- 説明記述はゼロです(精読した 14 年)。記号選択が 65〜81% で、2025 は 30 問中 22 問が記号選択でした。記述の練習はこの学校の社会では要らないぶん、30 分で 30 問を解く速さに時間をかける価値があります。
- 選択肢は (ア)〜(エ) の 4 択が基本です。写真や資料を (ア)〜(ウ) の 3 択で選ばせる年もあります(2023 大問 2 問 6、2024 大問 2 問 1、2025 大問 2 問 3)。
- 短答には文字種と字数の指定が付きます。「漢字 4 文字」「漢字 3 文字」「漢字 2 文字」(毎年 1〜6 問)、「カタカナ 8 文字」(2024 の物価上昇=インフレーション)、「カタカナで」(2023 のカルデラ)、「アルファベット 3 文字」(2024 の GDP)。地名・人名・制度名を漢字で書く練習は必須です。
- 「解答らんに合うように答えなさい」という指示が 2018 年以降ほぼ毎年あります(2024 は 4 問)。解答欄にあらかじめ語尾や単位が印刷されていて、そこに合う形で書かせる作りです。
- 写真・地図・グラフ・表からの読み取りが各大問に 1〜3 問あります。2025 は世界遺産の写真 4 枚から長崎県のものを選ぶ問題、収穫量上位 5 県の表から作物を当てる問題がありました。
国語
- 抜き出しには必ず字数指定が付きます(八字・六字・十一字・二十字以内・二十五字以内)。記述はあっても「十字以内」「二十字以内」と短いものです。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | ①計算の正確さ — 整数・小数・分数の四則と、かっこのある式。この学校の算数は毎年 5 問の計算から始まるので、ここが最後まで効きます。とくに「共通の数でくくる」工夫の感覚は早く入れておくと 9 年連続の枠がそのまま得点になります。②漢字 — 読みと書きを混ぜて 5 問セットで解く形に慣れる。③図形の入口 — 角度、円とおうぎ形の面積。④身のまわりの理科 — 光、磁石、天気、メダカや植物の観察。⑤地図と日本 — 都道府県、地図記号、雨温図の見方。時間計測はまだしなくてかまいません |
| 小 5(幅) | 単元を一巡する年です。この学校は座席が固定でも中身は毎年入れ替わるので、全分野をひととおり学び終える小 5 の出来がそのまま効きます。 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の大問 2 の一行題プールを次の順に 1 単元ずつ回します。割合と比 → 食塩水 → つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元) → 場合の数 → 売買損益 → 流水算(川の流れと船の速さ・受験用教材の単元) → 仕事算(分担したときの日数を求める・受験用教材の単元) → 速さ → 数の性質 → 逆算(□にあてはまる数を求める計算) → 年齢算(受験用教材の単元) → 通過算(列車が橋を通る時間・受験用教材の単元) → 平均算(受験用教材の単元) → 時計算(長針と短針の作る角・受験用教材の単元)。週末 60 分は規則性・数列に厚めの時間を取ります(大問 3・4 でいちばん多い単元です)。理科は 4 分野それぞれの主要単元を漏らさず、社会は通史を 1 周し、地形図と雨温図を読む練習をここから始めます。国語は説明的文章と小説を交互に読む習慣と、慣用句・敬語・熟語の構成の一巡。ただし国語は 2017 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください |
| 小 6(仕上げ) | 上の「今からやるなら」8 項目です。夏以降は年度通しで時間を計る演習を軸にします。この学校は理科 30 分 26 問・社会 30 分 30 問と、時間切れが最大のリスクだからです。同時に「同じ座席を縦に並べて解く」演習を、算数の大問 1 (3)・大問 2 (1)(4)、社会の年表・雨温図・地形図の 5 か所に限って入れます。算数の大問 3・4 は過程を書いた答案を人に読んでもらい、式の意味が伝わるか確認します |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 いちばん差がつくのは、小 4 から積む計算の速さ・正確さと、小 5 の単元の一巡の 2 点です。理由は 2 つあります。第一に、算数に記号選択が 1 問も無く、しかも大問 1・2 の 11 問は「答えのみ」で部分点の余地がないので、計算の精度がそのまま点差になります。第二に、座席は固定でも中身は毎年作り直されるため、「頻出単元だけ仕上げれば足りる」とはならず、小 5 で一巡した単元の幅がそのまま大問 2 の 6 問に効いてきます。逆に、難問を 1 問じっくり考える力に早くから時間をかけても、この学校では返りが小さくなります。小 6 では時間を計る演習に重心を置きたいので、そのための土台を小 4・小 5 で作っておく形になります。
12. この学校と併願するなら
観点は過去問演習が二重に効くかどうかだけです。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏・お子さんとの相性は、ここでは扱いません(別のページの領分です)。校名は自動集計で出した出題構造の近い上位 8 校からで、男女・日程の注記は候補表からそのまま写しています。
- 明治大学付属世田谷中学校(東京都)— 社会がとくに近く、3 大問前後で地理・歴史・公民を分ける構成と記号選択の比重が似ています。ちがうのは算数の答え方で、高輪台は過程を書かせます。
- 西武台新座中学校(埼玉県)— 理科と社会が近く、小問数の多さと記号選択が主軸の設計が共通します。国語は資料が比較できません。
- 駒沢学園女子中学校(東京都)— 4 科目とも近く、理科の分野配分と社会の小問数が似ています。女子校です。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
使い方としては、理科と社会の演習量を稼ぎたいときにこれらの学校の過去問が効きます。逆に算数の「過程を書く」練習は、この学校の過去問でしかできません(候補の 8 校はいずれも算数の近さがそれほど高くありません)。大問 3・4 の答案作りだけは高輪台の過去問を直接使ってください。
13. 資料の限界
- 入試回が特定できません。過去問データベースは 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊しか載せていません。2011 年度と 2016 年度の国語だけ冊子に「第一回入試問題」と記録があり、残りの年は回名を確認できていません。第 2 回・第 3 回について、このレポートは何も言えません。
- 国語は 2017 年度以降の資料がありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことはすべて 2010〜2016 年度の 5 冊にもとづきます。10 年近く前の情報なので、直近の形式・記述の分量・知識問題の有無は市販の過去問集で確認してください。算数・理科・社会は 2025 年度まで揃っています。
- 算数は 2011〜2013 年度、理科は 2011 年度、社会は 2011・2012 年度の資料がありません。この期間に形式が変わったかどうかは分かりません。理科と社会は 2014・2015 年に大問数が 5→4、4→3 と減っており、その前後の年が抜けている点に注意してください。
- 図がぼやけている冊子が多くあります。とくに社会は精読した 14 年のうち 9 年で図の細部が読み取れません。地形図の設問について、選択肢の文言は読めても、地図そのものを自分で確かめることはできていません。理科の図(回路・装置・スケッチ)も同様の年があります。
- 小問の数え方に幅があります。国語の漢字は「線部ア〜オ」の 5 問がまとめて 1 小問として記録されており、実際に解く問題の数はこのレポートの表より多くなります。算数の大問 2 も、年によって「(1)〜(6)」と「(1)〜(5) で (5) が (i)(ii) に分かれる」の 2 通りがあり、どちらも 6 小問として数えられています。「小問が増えた/減った」と読める箇所は、数え方の違いであることが多いと考えてください。
- 2015 年度の国語の転写に乱れがあります。大問 1 の問二(漢字)と大問 2 の問一(漢字)の設問文の中に、それ以降の設問文や本文がまるごと入り込んでいました。設問の区切り自体は読み取れたので分析には使いましたが、この年の漢字設問の細部は確認できていません。
- 転写は自動で行われたもので、誤字が残っています(2020 年の算数の「次の計算をしないさい」、2025 年の理科の「態度(=湿度)」など)。単元の判定や題材の読み取りには影響しませんが、数値の細部は市販の過去問集で確かめてください。
- 「〜のように見えます」と書いた箇所は題材からの推測で、裏づけ資料はありません。
- このレポートは出題の傾向だけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果には触れていません。
学校の公表資料との食い違い
学校の公表資料をまとめた側の注記には「全科目記述式」という記述がありますが、原本 47 冊を数えた結果は選択 531 問・短答 587 問・記述 29 問で、記述は全体のごく一部です。本文の記述はすべて原本にもとづいています。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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