日本工業大学駒場中学校 の過去問分析
日本工業大学駒場中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
日本工業大学駒場中学校 過去問分析(2010〜2025 年度・第 1 回相当・4 科目)
更新 2026-08-20。
この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地・男女 | 東京都目黒区/共学 |
| 以前の校名 | 東京高等工科学校(1935 年)、日本工業大学付属中学校・日本工業大学付属東京工業高等学校(1990 年) |
| 入試回と日程(2027 年度) | 第 1 回 2 月 1 日午前/第 2 回 2 月 1 日午後/第 3 回 2 月 2 日午前/第 4 回 2 月 2 日午後/第 5 回 2 月 3 日午前/第 6 回 2 月 5 日午前 |
| 回ごとに選べる方式 | 第 1 回: 得意 2 科選択・4 科・適性検査(Ⅰ Ⅱ)から選択 第 2 回: 得意 2 科選択・英検利用(国算+英検みなし得点) 第 3 回: 得意 2 科選択・4 科・適性検査・プレゼンテーションから選択 第 4 回: 得意 2 科選択・英検利用 第 5 回: 得意 2 科選択・4 科・プレゼンテーションから選択 第 6 回: 得意 2 科選択・4 科から選択 |
| 試験時間・配点 | 教科の試験は各 45 分・各科 100 点。第 1 回・第 6 回は各 200 点満点、第 2 回・第 4 回は国語 45 分+算数 45 分で合計 200 点。第 3 回・第 5 回の朗読への感想は 45 分・100 点、プレゼンテーションは 100 点 |
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このページでわかること
このページは、どんな問題が出るかと家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの使い方(何年ぶん・いつから・どう解き直すか)は過去問の使い方へ、用語は用語集へまとめてあります。
このページで扱うのは、下の「資料の状況」に書いた年の問題冊子から読み取れたことだけです。
まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目すべてで「どの場所に何の種類の問題が来るか」がそろっています。算数は 6 大問 20 小問(内訳 5・7・2・2・2・2)、理科は 5 大問(物理・化学・生物・地学・読み物)、社会は 4 大問(地理・歴史・公民・資料の読み取り)、国語は説明文 → 小説 → 漢字 10 問 → 語句の知識という並びです。
- ただしこれは「同じ問題が出る」という意味ではありません。中身の数値・題材・文章は毎年作り直されています。
- ですから過去問は「出る問題を覚える」ためではなく、同じ座席(問題の置き場所)にどんな種類の問題が座るかを知って、その単元の解き方を仕上げるために使います。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1(計算 5 問)と大問 2(一行問題 7 問)で取りこぼさない。20 問中 12 問がここまでです。
- 社会の「あやまっているもの」を選ぶ問いに慣れる。記号選択が 64% で、そのうち誤りを選ばせる問いが大半です。
- 理科を 45 分で 40 問のペースで解く。小問数は 34 → 40 → 41 と増えています。
今週やる 1 つ
- 算数の大問 1 の計算 5 問を、時間を計って 5 分以内で解いてみてください。工夫計算と逆算(□にあてはまる数を求める計算)が必ず入ります。
注意
- 国語は 2020 年度までしか問題文の資料がありません。国語について書いたことは 2015・2017・2020 年度に限った話です。
資料の状況
ここでいう転写とは、過去問の紙面を文字データに起こしたもののことです。年の数え方は 3 つに分けています。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(転写の記録から大問と小問の数だけを数えた年)/資料のある年(問題冊子が資料にある年)です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2023・2024・2025) | 10 年(2010〜2015・2017〜2020) | 13 年 | 高い。3 年とも転写の自己評価が「高」で、大問構成・小問数・設問文がそのまま確認できる |
| 理科 | 3 年(2023・2024・2025) | 10 年(同上) | 13 年 | 中くらい。3 年とも転写の自己評価が「高」ではなく、図に頼る小問は図の説明文からの判断になる。設問文自体は通しで確認できる |
| 社会 | 3 年(2023・2024・2025) | 10 年(同上) | 13 年 | 中くらい。理科と同じ事情。2023 は大問 1 問 6、2024 は大問 1 問 1 が分析から外れている |
| 国語 | 3 年(2015・2017・2020) | 3 年(2010・2011・2013) | 6 年 | 高い。ただし 2020 年度で止まっている(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。読んだ冊子の表紙および解答用紙に「日本工業大学駒場中学校」の表記があることを確認しました。
- 入試回: 過去問データベースは 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊しか載りません。冊子の注記に「第 1 回」と明記されている年があり(2011 国語・2017 算数・2018 理科・2018 社会・2020 社会・2024 社会)、第 1 回相当とみてよいと判断しました。第 2 回以降や、適性検査を使う回・プレゼンテーションを使う回の傾向は、この資料からは分かりません。
- 試験時間と配点: 学校の公表資料では教科の試験は 1 科目 45 分・100 点です。冊子・解答用紙に設問別の配点は印刷されていません。
- 2016・2021・2022・2026 年度は 4 科目とも問題冊子が資料にありません。国語は 2012・2014・2018 も解答のみです。
一番大きな結論
この学校の入試は、4 科目すべてで「どの場所に何の種類の問題が来るか」がそろっています。 原本で精読した直近 3 年(国語のみ 2015・2017・2020)では、次の並びがまったく崩れていません。
- 算数: 6 大問 20 小問。大問 1 = 計算 5 問/大問 2 = 一行題(数行で終わる短い文章題)7 問/大問 3 = 規則性・数列/大問 4 = 文章題/大問 5 = 平面図形/大問 6 = 立体。小問数の内訳(5・7・2・2・2・2)まで 3 年同じです。
- 理科: 5 大問。大問 1 = 物理/大問 2 = 化学/大問 3 = 生物/大問 4 = 地学/大問 5 = 分野をまたぐ長い読み物。3 年連続です。
- 社会: 4 大問。大問 1 = 地理/大問 2 = 歴史/大問 3 = 公民/大問 4 = 資料の読み取り。3 年連続です。さらに大問 1 の中でも、問 1 が地形の同定、問 2 が雨温図、問 6 が地形図、問 11 が「いま起きている問題への具体策を書く記述」と、小問(大問の中の一問)の位置まで 3 年同じです。
- 国語: 大問(問題の大きなかたまり)1 = 説明文/大問 2 = 小説/大問 3 = 漢字 10 問/大問 4 以降 = 語句の知識。精読した 3 年(2015・2017・2020)で同じです。
大事なのは、これが「同じ問題が出る」という意味ではないことです。設問文がそのまま使い回されているのは、算数の大問 3 の書き出し(『次のように、ある規則にしたがって数がならんでいます。次の問いに答えなさい』= 2023・2024 で同文)と、国語の漢字の指示文(『次の(1)〜(10)の傍線部のカタカナは漢字に、漢字はその読みかたをひらがなにそれぞれなおしなさい』= 2015・2017・2020 の 3 年で同文)くらいで、中身の数値・題材・文章は毎年作り直されています。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、「同じ座席(問題の置き場所)にどんな種類の問題が座るかを知って、その単元の解き方を仕上げる」が近いです。具体的には、年度通しの時間計測(理科・社会は 45 分で 40 問前後なので必須です)と、同じ大問番号を年度をまたいで縦に解く演習(算数の大問 2 を 3 年ぶん、社会の大問 1 問 1・問 2・問 6 を 3 年ぶん…)の 2 本立てになります。
一方で「毎年変わるもの」もはっきりしています。算数の大問 4 の単元、理科の各分野の中身(物理は運動 → ふりこ → 滑車、地学は星 → 流水 → 月)、社会の歴史の切り口と時事の話題、国語の語句知識の素材です。ここは幅を持って準備します。
この学校らしさが出る場所
- 理科と社会の両方に「いま社会で起きていることを、自分の言葉で説明させる枠」が毎年あります。理科は大問 5(2023 ブルーカーボンと海の砂漠化、2024 都市鉱山とメダルの金・マイクロプラスチック・SDGs、2025 南半球の生き物と鉄鉱石)、社会は大問 1 の最後(2023 減災、2024 運送業界の働き方改革、2025 オーバーツーリズム)と大問 4(2024 新聞記事の読み比べ、2025 空き家)です。知識を答える問題と、その場で考えて書く問題が、はっきり別の枠に分かれているのがこの学校の作りに見えます。
- 素材に「ものを作る・資源を回す」話題が繰り返し出てくるように見えます。都市鉱山からの金の回収、鉄鉱石から鉄を取り出す量の計算、リサイクル、SDGs のゴール 12(つくる責任つかう責任)。理科の物理も、装置を組んで力を測る作り(滑車の組み合わせ、斜面と木片、ふりこ)が 3 年続いています。
- 算数の題材も道具や装置が多いです。紙テープをのりしろ 1cm でつないで輪にする(2023)、容器に球を入れて 45° 傾けて水をこぼす(2024)、池の周りに 40 本の杭を打つ(2025)。抽象的な数の操作より、手を動かして確かめられる場面が選ばれています。
- 社会の資料が「新聞」に寄ります。米騒動で記事が削られて空白のまま発行された紙面(2023)、NATO の年次報告書の記事(2023)、G7 広島サミットの記事(2024)、新聞記事《A》《B》の読み比べと新聞発行部数の表(2024)。資料をそのまま読ませて、そこから考えさせる作りです。
今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙の土台を先に固めてください。年度をまたいで同じ大問を縦に解く演習は、小 6 の夏以降が目安です。学年ごとの進め方は「学年別ロードマップ」の節にあります。
各項目の根拠は「科目別の詳細」の節を参照してください。末尾の(確認: 〜20XX 年度)は、その項目の根拠が確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数の大問 1(計算 5 問)を 5 分で — 整数 → 分数 → 小数と分数の混合 → 大きな括弧の複合 → 逆算(□にあてはまる数を求める計算)、という並びが 3 年同じです。工夫計算(分配法則でくくる、等差数列の和)は必ず入ります。2023 は 2023+2022+…+2017、2025 は 2013 から 2043 まで 6 ずつ増える 6 数の和 ÷78 と、その年の西暦が材料になります。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数の大問 2(一行題 7 問)を枠ごとに — 3 年に共通して入るのは割合・売買(%・割引)と数の性質(公倍数・公約数・周期)です。残りは年齢算・和差算・仕事算・場合の数・曜日・速さ・食塩水・比の変化から入ります。20 問中 12 問がここまでなので、大問 1・2 の 12 問で取りこぼさないことが最優先です。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 算数の大問 3・大問 5・大問 6(等差数列/平面図形/立体) — 大問 3 は 3 年連続で、「何番目か」「1 番目から N 番目までの和」「2 列の共通する数」の 3 つを、公差の違う数列で反復します。大問 5 は面積比か円とおうぎ形、大問 6 は最後に必ず体積を聞きます。答えを比の形で書く指定(「もっとも簡単な整数の比で」)に慣れておきます。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会の「あやまっているもの」選択と、大問 1 の 3 枠 — 記号選択が 64%、そのうち誤りを選ばせる問いが大半です。選択肢 4 つを一つずつ正誤判定し、誤りの箇所を口に出す練習を。大問 1 の問 1(地形の同定+名称)・問 2(雨温図)・問 6(地形図)は 3 年とも同じ位置にあり、問 1 は「記号を選び、また名称を漢字で」の両方を書かせます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科を 45 分で 40 問 — 小問数は 34(2023)→ 40(2024)→ 41(2025)と増えています。知識問題を即答して、計算と記述に時間を残す配分を体に入れます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科の溶解度・再結晶 — 2024・2025 の 2 年連続で大問 2 に来ています。水の量を変える/温度を下げて結晶を出す/飽和水溶液の濃度を出す、の 3 手順です。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 「自分の考えを書く」記述と、社会の記述 7 問 — 理科の大問 5(2023 海の砂漠化の影響、2024 プラスチック問題への対策と SDGs)と社会の大問 1 問 11(2023 減災、2024 働き方改革、2025 オーバーツーリズム)で、理科と社会の両方に毎年あります。1〜2 文で、理由と効果をセットにして書く形を決めておきます。理科の言葉で 1〜2 文にまとめる訓練は、他校ではあまり求められません。社会の記述は 3 年とも 7 問で固定で、字数の下限が付く年(2024「15 字以上」「25 字以上」、2025「30 字以上」)と、指定語句つき(2025「雇用主」「労働者」)があります。40 問を 45 分で解くので、記号を素早く処理して記述に 12〜15 分残す配分にします。理科の大問 5 は環境・資源・生物多様性・SDGs といった話題の長文なので、下線部ごとに知識・計算・意見を出し分ける読み方にも慣れておきます。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 国語の漢字 10 問と語句知識 — 指示文も内訳(書き取り 5・読み 5)も 3 年同じです。四字熟語は語群から組み合わせる形が 2 回。ただし国語の資料は 2020 年度までなので、直近の形は市販の過去問集で確認してください。(確認: 〜2020 年度)
科目別の詳細
算数
年度×大問の題材表(原本で精読: 2023・2024・2025)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 計算 5 問((4) は 2023+2022+…+2017 の連続和) | 小問 7 五角形の内角の和/定員に対する%/最小公倍数/m²→cm²/年齢算/和差算/3 人の仕事算 |
等差数列(6, 10, 14, …, 98) | 紙テープ 10 枚をのりしろ 1cm でつなぐ→輪にして直径を出す | 平行四辺形の辺を延長してできる四角形との面積比 | 円すいから円柱と小円すいを取り除いた立体の体積 |
| 2024 | 計算 5 問((4) は 41×11+24×33+17×55−14×77 の工夫計算) | 小問 7 時間の単位/3 割引の代金/タイルを並べてできる正方形/角の比 4:5:7:8/曜日の規則性/本のページの分数やりとり/6 枚のカードの並べ方 |
等差数列(1, 4, 7, 10, …) | 過不足算(1 部屋 5 人ずつ/8 人ずつの部屋割り) | 長方形の各辺上の点と交点でできる図形の面積 | 直方体の容器に球を入れて満水にし、45° 傾けてこぼす水量 |
| 2025 | 計算 5 問((3) は 2013+2019+2025+…+2043、(5) は □ を求める逆算) | 小問 7 立方体の容器は何 L/割引率/6 秒と 27 秒のランプが同時に光る/兄と弟の速さ/池の周りの杭/食塩水の混合/男女比の変化 |
2 列の等差数列 A・B の共通する数と差 | 仕事算(A と B で 12 日、B と C で 15 日、A と C で 20 日+曜日ごとの担当) | 正方形の 4 辺を直径とする円と、交点を中心とする円 | 立方体を 3 点 I・F・J を通る平面で切断した体積 |
大問の並びと分量
- 3 年とも 6 大問・20 小問です。内訳まで同じで、大問 1 が 5 問、大問 2 が 7 問、大問 3 〜 6 が各 2 問。転写記録では 2010〜2025 の 13 年すべてで小問 20 ですが、原本で数え直したのは上の 3 年です。
- 同じ場所に同じ種類の問題が来ます(同じ問題が出るという意味ではありません)。原本で確認した 3 年連続の並びは次のとおりです。
- 大問 1 = 計算(記録上は 2010〜2025 の 13 年すべてで大問 1 が計算)
- 大問 2 = 一行題の小問集合 7 問(分野は毎年ばらばらに入れ替わる)
- 大問 3 = 規則性・数列(3 年連続)
- 大問 4 = 文章題(2023 は規則性、2024 は過不足算、2025 は仕事算。ここだけ単元が動く)
- 大問 5 = 平面図形(3 年連続。面積比 2 回、円とおうぎ形 1 回)
- 大問 6 = 立体を扱う問題(3 年連続。体積 1 回、容器と水 1 回、切断 1 回)
- 大問 3 の導入文は 2023 と 2024 で同じ文です(『次のように、ある規則にしたがって数がならんでいます。次の問いに答えなさい。』)。2025 は「A と B はある規則にしたがって数がならんでいるグループです」と 2 列に拡張されていますが、書き出しは同じ形です。数列そのものは 6・10・14…(公差 4)→ 1・4・7…(公差 3)→ 3・12・21…と 1・8・15…(公差 9 と 7)と入れ替わります。
- 2023 年の大問 2 (7) の 3 人の仕事算が、2025 年には大問 4 に格上げされて出ています。2023 は「A と B で 12 日、A と C で 9 日、A・B・C で 6 日」から A ひとりの日数、2025 は「A と B で 12 日、B と C で 15 日、A と C で 20 日」から 3 人での日数。設定の書き方がほぼ同じで、数値と問われ方だけが違います。
頻出と周期
- 計算(大問 1)は 3 年とも 5 問で、(1) 整数の四則 →(2) 分数の四則 →(3)(4) 小数と分数の混合・工夫計算 →(5) 大きな括弧の入った複合計算または逆算、という難度の上げ方が同じです。
- その年の西暦を材料にした計算が 2 回あります(2023 は 2023 から 2017 までの連続和、2025 は 2013 から 2043 まで 6 ずつ増える 6 つの数の和 ÷78)。受験年の数字を見たら「等差数列の和」を疑う、という構えが効きます。
- 大問 2 の 7 枠で 3 年に共通して出ているのは、割合・売買(%、割引)が毎年 1 問、数の性質(最小公倍数・最大公約数・周期)が毎年 1 問です。残りは年齢算・和差算・仕事算・場合の数・曜日・速さ・食塩水・比の変化から入れ替わります。
- 平面図形(大問 5)は、2023・2024 が「もっとも簡単な整数の比で表しなさい」を含む面積比、2025 が円とおうぎ形の周と面積。図形の求積・比は大問 5 と大問 2 の両方に散らばります。
- 立体(大問 6)は 3 年とも「体積を求めなさい」で終わります。円すい・円柱の組み合わせ(2023)、容器と水(2024)、立方体の切断(2025)と素材は変わりますが、最後は体積の一問に着地します。立方体の切断は記録上 2019・2025 と間隔が開くので、2025 に出たばかりでも基礎は押さえておきます。
- 仕事算は 2023 に小問、2025 に大問として出ています。曜日ごとに担当が変わる作りまで出ました。
理科
年度×大問の題材表(原本で精読: 2023・2024・2025)
| 年度 | 大問 1(物理) | 大問 2(化学) | 大問 3(生物) | 大問 4(地学) | 大問 5(分野をまたぐ読み物) | 小問数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 斜面を転がる小球と木片の移動距離(重さ・高さ・速さの実験) | 4 種類の気体 A〜D の性質表と集め方 | ヒトの血管と臓器のつながり(動脈血・静脈血) | 南の空の星座、3 か月後・2 か月後の見え方 | 環境問題の会話文(ブルーカーボン・海の砂漠化) | 34 |
| 2024 | ふりこ(糸の長さ・おもりの質量・周期) | 溶解度と再結晶(硝酸カリウム・ホウ酸・食塩の純度) | 植物の分類(分岐図で 5 種を仕分ける・茎と根) | 流水のはたらき(泥・砂・れきの堆積、扇状地と三角州) | 金属と都市鉱山(金の性質・メダルの金・マイクロプラスチック・SDGs) | 40 |
| 2025 | 滑車(定滑車・動滑車を組み合わせた装置で持ち上げる) | 溶解度(砂糖・食塩・ホウ酸の表を読む、飽和と結晶) | 土の中の生物(ダンゴムシの計算・食う食われる・外来生物) | 月(北極側から見た地球と月の位置、クレーター、模様) | 先生と生徒の会話(南半球の太陽、有袋類とカモノハシ、堆積岩、鉄鉱石) | 41 |
大問の並びと分量
- 3 年とも 5 大問で、大問 1 = 物理、大問 2 = 化学、大問 3 = 生物、大問 4 = 地学、大問 5 = 分野をまたぐ長い読み物という並びが動いていません。ここは算数と並んでこの学校のいちばん分かりやすい特徴で、同じ場所に同じ分野が来ます(同じ問題が出るのではありません)。
- 小問数は 34 → 40 → 41 と増えています。45 分でこの量なので、1 問あたり 1 分強です。理科は時間との勝負になります。
- 大問 5 は毎年、環境・資源・時事的な話題を会話文や説明文で読ませ、そこに計算・記述・分野横断の知識を混ぜてきます(2023 ブルーカーボン、2024 都市鉱山とメダル、2025 オーストラリアの生き物と鉄鉱石)。理科なのに国語の読解に近い読み方が要る枠が、毎年 1 つあると考えておくとよいです。
- 化学は 2024・2025 が 2 年連続で溶解度・再結晶です。表から「100g の水に溶ける最大量」を読み、水の量を変えて比例計算し、冷やして出てくる結晶の重さを出す、という流れが両年で共通しています。
頻出と周期
- 溶解度・再結晶: 2024(硝酸カリウム・ホウ酸・食塩の純度)、2025(砂糖・食塩・ホウ酸)の 2 年連続。濃度の計算も両年に入ります。
- 生態系・食物連鎖: 2023 の大問 5、2024 の大問 5(有害物質の濃縮)、2025 の大問 3(土壌生物と外来生物)と、3 年連続でどこかに入っています。
- 物理の力学: 3 年とも大問 1 が力学系(運動 → ふりこ → 滑車)です。電気・電磁石は精読した 3 年には大問として出ていません。表から規則を読み取る作りが 3 年とも共通なので、運動・ふりこ・滑車・ばね・てこを一巡させておくのが安全です。
- 地学: 星座(2023)→ 流水(2024)→ 月(2025)と毎年入れ替わります。3 年で重なっていません。
- 計算問題が毎年あります。ダンゴムシが食べる落ち葉の重さ(2025)、スマートフォン 1 台あたりの金からメダル何個分か(2024)、二酸化炭素の吸収量(2023)と、理科の知識より割合と比の計算が主役の小問が混ざります。
社会
年度×大問の題材表(原本で精読: 2023・2024・2025)
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民) | 大問 4(資料の読み取り) | 小問数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 平野の同定・雨温図・豚と肉用若鶏の生産・工場の分布・地形図・エネルギー供給・世界の人口・減災の記述 | 年表(弥生〜昭和)。銅鐸の高床倉庫、仏教伝来の並べ替え、日宋貿易、北条政子、御成敗式目、勘合と倭寇、江戸の農業、米騒動の新聞 | 内閣総理大臣の資格、憲法条文の穴埋め、天皇の仕事、日本学術会議、裁判員、選挙の歴史、TPP、ウクライナ侵攻と安保理 | NATO の年次報告書の記事(日本の名称・人権の制限・核兵器禁止条約・米大統領) | 42 |
| 2024 | 湾の同定・雨温図・果物の生産上位 5 県・輸出品のグラフ・地形図(縮尺計算)・環境問題・製造品出荷額・新聞発行部数・運送業界の記述 | 年表(邪馬台国〜戦後)。奈良時代、御成敗式目と制定者、信長の経済政策、杉田玄白の時代の文化、天保の改革、不平等条約、原敬 | 憲法条文(11 条・47 条・59 条・76 条)、地方交付税の不交付団体、G7 広島サミットの記事、ゼレンスキー大統領、サミット参加国 | 新聞記事《A》《B》の読み比べ、文部科学省の仕事、史料の読み取り | 40 |
| 2025 | 湖の同定・雨温図・災害と対策・工業製品の生産上位・海岸線の長さ・地形図と航空写真・国土利用の推移・イスラエル・県の統計・高速交通網・オーバーツーリズムの記述 | 文章(飛鳥〜戦後)。天智天皇、平安の文化、上げ米の制、日米修好通商条約、大隈重信、学問のすゝめの史料、日露戦争の背景、犬養毅、三種の神器 | 憲法第 11 条の条文、男女共同参画社会基本法、雇用と労働、内閣と行政機関、環境問題の国際的取り組み、半導体の生産拠点、核軍縮条約、内閣不信任 | 空き家の資料 3 点(増加のきっかけ・山梨と長野の空き家率・空き家が増える問題) | 39 |
大問の並びと分量
- 3 年とも 4 大問で、大問 1 = 地理、大問 2 = 歴史、大問 3 = 公民、大問 4 = 資料の読み取り。この並びが動いていません。大問 1〜3 が各 11〜13 小問、大問 4 だけが 3〜5 小問と小さいです。
- 小問数は 42 → 40 → 39。45 分で 40 問前後なので、理科と同じく速度が要ります。
- 大問 1 の最初の 2 問が 3 年連続で同じ作りです。問 1 は「次の文章が説明している〈平野/湾/湖〉を地図中ア〜エから 1 つ選び、また、その名称を答えなさい」(記号と名称の両方を書かせる)。問 2 は雨温図の選択(2023 は「選んだ理由を気温と降水量に触れながら説明しなさい」という記述込み)です。
- 地形図の読図が 3 年連続で大問 1 の問 6 にあります。2023 は地図記号、2024 は「地図上 6cm の実際の距離」の縮尺計算と読み取り、2025 は 2 万 5 千分の 1 の地形図と航空写真の照合です。
- 大問 1 の最後(問 11)が 3 年連続で「いま起きている問題に対する具体策を書かせる記述」です。2023 は減災の取り組み(「あなたが今から実践できる」)、2024 は運送業界の働き方改革、2025 はオーバーツーリズムの改善策。ここは知識ではなく、その場で考えて書く枠です。
- 大問 3 は 3 年とも日本国憲法の条文をそのまま引いて空欄を作る形から始まります(2024 は 11 条・47 条・59 条・76 条、2025 は 11 条)。
頻出と周期
- 三権分立・国会・内閣・裁判所が 3 年とも大問 3 に複数問あります。転写記録でも 2010〜2025 の多くの年で大問 3 か大問 6 の位置に入っています。
- 国際社会が 3 年とも入ります(2023 TPP・NATO・ウクライナ、2024 G7 広島サミット、2025 核軍縮条約・環境の国際的取り組み)。
- 前年前後の出来事が毎年混じります。2023 は真鍋淑郎氏のノーベル賞(2021 年)とウクライナ侵攻(2022 年)、2024 は G7 広島サミット(2023 年)、2025 はオーバーツーリズムと半導体の生産拠点。入試の 1〜2 年前のニュースを社会の言葉で説明できるかが毎年問われます。
- 歴史は古代から戦後までを通しでたどる作りです。3 年に共通して出ているのは、並べ替え(できごとを年代順にして「3 番目」を答えさせる形が 2024・2025 に連続)、史料の判別(御成敗式目 2023・2024、学問のすゝめ 2025)、人物名を漢字で(北条政子・天保の改革の人物・原敬・大隈重信・天智天皇)です。
- 憲法の条文は 11 条・9 条・26 条・47 条・59 条・76 条あたりを条文のまま読み慣れておきます。空欄になるのは「侵すことのできない永久の権利」「良心」「両院協議会」といった語です。
- 地理は「地図+統計表+グラフ」の組み合わせです。都道府県の同定(豚・肉用若鶏 2023、果物 2024、海岸線と県別統計 2025)が毎年あります。
国語
国語は 2020 年度までしか問題文の資料がありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは原本で精読できた 2015・2017・2020 の 3 年に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。算数・理科・社会は 2025 年度まで精読できているので、国語だけ 5 年ぶんの空白があることになります。
年度×大問の題材表(原本で精読: 2015・2017・2020)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 小問数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2015 | 説明文(大きな肉食獣とオオカミの絶滅・高槻成紀「動物を守りたい君へ」による) | 小説(海へ行きたいと言う弟と少年・重松清「小学五年生」による) | 漢字 10 問 | 四字熟語 5 問(語群から組み合わせる) | 敬語の正誤 ○× 5 問 | 38 |
| 2017 | 説明文(コミュニケーション教育と表現力・平田オリザ「わかりあえないことから」による) | 小説(レストランをめぐる家族の会話・丘修三「ぼくのお姉さん」による) | 漢字 10 問 | ことわざの使い方の正誤 ○× 5 問 | 「ばかり」の用法の識別 5 問 | 39 |
| 2020 | 説明文(青年期の自己・「二回この世に生まれる」) | 小説(空手を習いたいタケルと下田くん) | 漢字 10 問 | 四字熟語 5 問(語群の漢字を組み合わせる) | — | 33 |
※ 2020 年度は転写に出典の表記が残っていないため、著者・作品名は書いていません。
大問の並びと分量
- 大問 1 = 説明文、大問 2 = 小説、大問 3 = 漢字 10 問、大問 4 以降 = 語句の知識という並びが 3 年とも同じです。大問数は 2015・2017 が 5、2020 が 4。
- 漢字の大問の指示文が 3 年とも同じ文です。『次の(1)〜(10)の傍線部のカタカナは漢字に、漢字はその読みかたをひらがなにそれぞれなおしなさい。』— しかも (1)〜(5) が書き取り、(6)〜(10) が読みという内訳まで 3 年とも同じです。10 問すべてが確実な得点源になり得る枠です。
- 読解の 2 大問はどちらも小問 8〜10。説明文は最後の問が「本文の内容として最も適当なもの」(2015 問 9、2017 問 9、2020 問 9)で締まります。
- 語句知識の大問は年ごとに素材が変わります(四字熟語・敬語・ことわざ・「ばかり」の用法)。四字熟語は 2015・2020 の 2 回で、どちらも「語群から漢字を組み合わせて作る」形です。大問 4 以降は毎年 5〜10 点分あります。
頻出と問い方のくせ
- 記号選択が全体のおよそ半分です(2015 で 47%、2017 で 49%、2020 で 33%)。『最も適当なものを次の中から一つ選び、記号で答えなさい』が定番の言い回しで、3 年とも同じ形で繰り返されます。選択肢が長く、細部が 1 か所だけ違う作りなので、本文と照らして違いを指摘する読み方が要ります。
- 説明文では、傍線部の理由と指示語の内容を問う設問が中心です。小説では気持ちと、そう思った理由。
- 抜き出しが毎年あります。『文中から六字で抜き出しなさい』『最初と最後の五字をそれぞれ答えなさい』のように字数が指定されます。
- 表現技法を問う設問が 2015(波線部の説明・同じ技法を二つ選ぶ)、2017(この文章における表現の説明)にあります。比喩・擬人法・倒置・体言止め・擬音語擬態語の区別は用意しておきたいところです。
- 語彙を単独で問う設問が読解の中にも混じります(2015「おどろおどろしい」、2017「したり顔」、2020「ハッとする」を慣用句で言いかえる)。
しばらく出ていない単元(復活の警戒)
周期が上限に達している単元です。最終確認年度は、その単元が確認できている最後の年度です。
| 科目 | 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 理科 | 気体の性質 | 2023 | 2023 の大問 2 で出たあと、2024・2025 は溶解度に交代。転写記録では 2011・2013・2015・2017・2018・2019・2020 と大問 2 の常連だった。戻る可能性が高い。気体の集め方・性質表は必ず仕上げる |
| 理科 | ばね | 2018 | 記録では 2011〜2018 に繰り返し大問位置。原本で精読した 2023〜2025 には無い。力学の枠に戻る候補 |
| 理科 | 電流・電磁石 | 2020 | 記録では 2019・2020 に大問位置。精読した 3 年には無い |
| 理科 | 星・星座 | 2023 | 2023 に出たきり 2024・2025 は無し。地学の枠は毎年入れ替わるので月・星・流水・地層・気象を一巡 |
| 算数 | 速さの大問 | 2020(大問位置) | 記録では 2010・2012・2015・2019・2020 に大問位置。2023〜2025 は大問 2 の一行題(2025 の兄と弟)に降りている。大問 4 の枠に戻る候補 |
| 算数 | 図形の移動・転がり | 2020 | 記録では 2013・2014・2018・2020 に大問位置。精読した 3 年には無い |
| 算数 | 水量とグラフ | 2024 | 2024 の大問 6 が容器と水だったが、グラフを読む形ではなかった。記録上は 2024 が直近 |
| 社会 | 地方自治・財政 | 2024 | 2024 の大問 3 問 6(地方交付税の不交付団体)で出たが、2023・2025 の原本には無い。公民の残り枠として戻る候補 |
| 社会 | 世界地理を大問全体で | 資料の中では確認できず | 2025 の大問 1 問 8(イスラエル)のように単発では入るが、大問全体で世界を扱う年は精読した 3 年に無い |
| 社会 | 文化史 | 2013(大問位置) | 転写記録では 2013 に大問位置。精読した 3 年では、平安の文化(2025 問 2)・杉田玄白の時代の文化(2024 問 7)のように小問での登場にとどまる |
| 社会 | 人口・都市問題 | 2025 | 2025 の大問 4 が空き家、2023 の大問 1 問 8 が世界の人口。少子高齢化・過疎を正面から扱う大問はいつ来てもおかしくない |
| 国語 | 敬語・ことわざの正誤 | 2017 | 2015 の大問 5(敬語)、2017 の大問 4(ことわざ)。2020 には無い。語句知識の枠は年ごとに入れ替わるので、四字熟語・敬語・ことわざ・慣用句・熟語の組み立て・品詞をひととおり |
| 国語 | 文法・品詞 | 2013 | 記録では 2013 の大問 5。精読した 3 年には正面から出ていないが、2017 の「ばかり」の用法のように語法を問う形で顔を出す |
| 国語 | 段落の並べ替え・脱文挿入 | 2020 | 2015 大問 1 問 10(一文を戻す段落番号)、2020 大問 1 問 4(発達の段階の並べ替え)と 2 年で出ている |
形式面の注意
算数
- 3 年とも全 20 問が短答(語句や数値を短く答える形式)です。記述・途中式・記号選択・作図の指示は一問もありません。答えだけを書く試験なので、部分点を狙う書き方の練習は不要です。その代わり、途中の計算ミスがそのまま失点になります。
- 円周率は 3.14 です(2023 の大問 4・大問 6、2025 の大問 5 の但し書きで確認)。2024 は円を使う大問が無いため但し書き自体がありません。
- 答え方の指定が付く問題があります。「もっとも簡単な整数の比で表しなさい」(2023 大問 5 の 2 問、2024 大問 5 (1))、「四捨五入して小数第一位まで求めなさい」(2023 大問 4 (2))。
- 単位の乗り換えを要求する問題が毎年あります。m²→cm²(2023)、時間・分・秒(2024)、分速 m から答えは km(2025 大問 2 (4))、cm³ から L(2025 大問 2 (1))。答えの単位だけで失点する作りなので、最後に単位を見直す手順を固定しておきます。
- 大問 1 (5) は年によって「□ に入る数を答えなさい」(2025)になります。逆算の練習は外せません。
理科
- 記号選択が 32%、短答が 50%、記述が 12〜17%、作図は年により 0〜2 問です。
- 記述は 2023 が 4 問、2024 が 6 問、2025 が 7 問と増えています。長さの指定はなく、「簡単に説明しなさい」がほとんどです。
- 記述の中身は 3 系統です。(a) 実験結果の理由(2024「10 往復の時間で周期を求めるのはなぜか」、2025「持ち上げられない理由」)、(b) 現象のしくみ(2024「下流の石が丸い理由」、2025「クレーターのでき方」)、(c) 自分の考えを書かせるもの(2023「海の砂漠化が地球温暖化以外に及ぼす影響を、あなたの考えで」、2024「プラスチックの問題を防ぐために生活の中でできること」「SDGs のゴール 12 か 17 を選んでどうつながるか」)。この (c) が毎年 1〜2 問あるのが目立ちます。
- 作図がある年とない年があります。2023 は 2 問(水上置換法の装置を描き足す/星を線で結んで季節を表す図形を描く)、2024 は 1 問(ひげ根のようすを、主根・側根・ひげ根の語を書き入れて図示)、2025 は 0 問。いずれも「何を描くか」が指定されているので、「図を描く」練習は捨てないほうがよいです。
- 選び方の指示が細かいです。「1 つ選び」「2 つ選び」「3 つ選び」「すべて選び」「それぞれ 1 つずつ」が混在し、2025 の大問 2 (5) は「濃度が大きい順に左から並べ」という並べ替えもあります。設問文の選び方の条件を読み落とすと全滅する作りです。
- 数値の答え方に桁の指定が付きます。「小数第二位を四捨五入して小数第一位まで」(2025 大問 2 (2))、「整数で答えなさい」(2025 大問 3 (3)②)。
- 図・表・グラフを見ないと解けない小問が半分近くあります。表を読んで数値を埋める(2023 大問 1、2024 大問 1)、分岐図をたどる(2024 大問 3)、模式図の位置を答える(2025 大問 4)。
社会
- 記述が 3 年とも 7 問です。40 問中 7 問なので、記述の出来が大きく効きます。2023 は字数指定なし、2024 は「15 字以上」「25 字以上」、2025 は「30 字以上」と、歴史の記述に下限の字数が付く年があります。
- 指定語句つきの記述があります(2025「雇用主」という用語を用いて、「労働者」という用語を用いて)。語を使わないと減点される作りなので、条件を丸で囲む習慣を。
- 記号選択が全体の 64% です(2023・2025 とも)。うち「あやまっているものを 1 つ選び」「適切ではないもの」が非常に多く、正しい選択肢を探す癖のままだと落とします。
- 「記号で答えなさい。また、その名称を答えなさい」のように、1 問で記号と語句の両方を書かせる問いが毎年 1〜2 問(大問 1 問 1)あります。
- 文字種の指定が多いです。「漢字で」「漢字二字で」「漢字四字で」(2023 の「公衆衛生」を漢字四字、2024 の裁判官の「良心」を漢字二字、2025 の「経済産業省」を漢字四字)。
- 作図の指示は 3 年とも無しです。
- 資料は新聞記事・統計表・グラフ・地形図・航空写真・史料と幅広いです。大問 4 は毎年「その場で資料を読む」だけの小さな大問で、知識よりも読み取りと説明が中心です(2025 の空き家は 3 問中 2 問が記述)。
国語
- 記述は 1 年に 2〜3 問だけで、いずれも字数の上限と下限が指定されます。精読した 3 年の実例は「十五字以上二十字以内」「四十字以上四十五字以内」(2015)、「三十字以上三十五字以内」2 問と「三十五字以上四十字以内」(2017)、「三十五字以上四十字以内」(2020)。5 字幅の窓に収める練習が要ります。
- 記述はどれも「文中の言葉を使って」という条件つきです。自分の言葉で言い換えるのではなく、本文の語をつなぎ直して字数に合わせる作業になります。
- 「〜という考え。」「〜統計」のように文末の形を指定される記述があります(2015 大問 1 問 7、2017 大問 1 問 5)。
- ○× で答える設問が 2 年ぶんあります(2015 の敬語、2017 のことわざ)。「正しいものには〇を、誤っているものには×を」という形で、記号選択とは別の答え方になります。
- 作図・図表の読み取りは 3 年とも無しです。試験時間は 45 分です(学校の公表資料による)。
学年別ロードマップ
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さが最優先。この学校の算数は 20 問すべてが短答で、部分点が無い。分数・小数の混じった四則計算と逆算を、答えが合うまで繰り返す。図形は「面積を求める」「体積を求める」の基本形だけ。国語は漢字の書き取りと読みを毎日(大問 3 の 10 問はここから始まる)。ただし国語は 2020 年度より新しい年の資料が無い(→ 資料の限界の節)。理科・社会は表やグラフを見て「何が書いてあるか」を言葉にする習慣を。時間の計測はまだしない |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終える時期。1 週間の枠は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にし、平日の 15 分に計算と漢字・語句、週末の 60 分に単元の学習を割り付ける。順番は、算数は大問 2 に入る一行題の分野(割合・売買 → 数の性質 → 年齢算・和差算 → 仕事算 → 場合の数 → 速さ → 食塩水 → 比)、理科は物理 → 化学 → 生物 → 地学の 4 分野を偏りなく(大問の座席が分野ごとに決まっているので、苦手分野が 1 つあると必ず失点する)、社会は地理 → 歴史 → 公民の 3 分野+地形図と雨温図、国語は説明文と小説の読み方と、四字熟語・敬語・ことわざ・慣用句。年齢算・和差算・仕事算・過不足算などは受験用教材の単元です(意味は用語集へ)。この段階で「自分の考えを 1〜2 文で書く」練習を始めておくと、小 6 で理科・社会の記述に困らない。国語については 2020 年度より新しい年の資料が無い(→ 資料の限界の節) |
| 小 6(仕上げ) | 「今からやるなら」の節の 8 項目。夏以降は 2 本立てで。(a) 年度通しで 45 分を計る(理科・社会は 40 問前後あるので、時間切れが起きるかどうかをまず確認)。(b) 同じ大問番号を年度をまたいで縦に解く(算数の大問 2 を 3 年ぶん、社会の大問 1 問 1・問 2・問 6 を 3 年ぶん、理科の大問 2 を 3 年ぶん…)。座席が決まっているので、縦に解くと「この枠で何を聞かれるか」が短時間で身につく。国語だけは 2020 年度までの資料しかないので、直近の年は市販の過去問集で補う(→ 資料の限界の節) |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 出題の座席が動かない学校なので、小 6 での「同じ枠を縦に解く」演習は誰でも同じようにできます。差がつくのは小 5 で全分野を一巡させるほうです。理科は 4 分野が毎年必ず 1 大問ずつ出るので、1 分野の穴がそのまま 8 問前後の失点になります。社会も地理・歴史・公民が各 12 問ずつで、どれか 1 分野を後回しにすると取り返せません。算数も大問 2 の 7 枠が広い分野から引かれます。どの分野も一定水準まで上げておくことが、この学校では突出した 1 分野を持つことより効きます。逆に小 4 の段階では、計算と漢字という、どの学校でも必要なものを固めれば十分で、この学校に特化した準備はまだ要りません。
この学校と併願するなら
観点は過去問の勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。
- 星野学園中学校(埼玉県・共学) — 算数・国語の作りがとくに近いです。理科・社会は比較できていません。
- 神奈川学園中学校(神奈川県・女子校) — 4 科目すべてで比較でき、社会・算数・国語が全体に近いです。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 聖園女学院中学校(神奈川県・女子校) — 算数が 8 校の中で最も近く、国語も近い一方、理科は離れます。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日・2 月 3 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
読み方のこつは 2 つです。算数と国語が近い学校が多く、理科は離れる学校が多いこと(理科で 75 を超えるのは足立学園だけです)。日本工業大学駒場の理科は、5 分野の座席が固定で、大問 5 に読み物と「自分の考え」の記述が入るという珍しい作りなので、理科の演習だけは他校で代替しにくいと考えたほうが安全です。もう 1 つ、上の数字は「出題の構造が近い」という意味であって、同じ問題が出るという意味ではありません。
この学校は得意 2 科を選べる回があります。併願先が 4 科目校の場合、理科と社会は本校の準備とは別に立てる必要があります。
資料の限界
- 入試回が 1 種類しか精読できていません。過去問データベースは 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊で、注記から第 1 回相当と判断しました。学校の公表資料では第 1 回〜第 6 回まであり、適性検査を使う回・プレゼンテーションを使う回・英検を使う回もあります。この分析は 4 科目(または得意 2 科)の教科の試験の、しかも 2 月 1 日午前の回についてのものと考えてください。
- 国語は 2020 年度で止まっています(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。他 3 科目は 2025 年度まで精読できているので、国語だけ 5 年ぶんの空白があります。上に書いた国語の話はすべて 2015・2017・2020 の 3 年に限った観察で、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。2020 年度は転写に出典の表記が残っていないため、著者・作品名は書いていません。
- 2016・2021・2022・2026 年度は 4 科目とも冊子が資料にありません。「何年連続」と書いた数字は、資料のある年の中での連続を指します。
- 理科と社会の転写は、確からしさの自己評価が「高い」と付いていない冊が多いです(精読した 3 年とも)。設問文は通しで確認できますが、図やグラフに依存する小問は図の説明文からの判断になっています。図そのものを見て初めて分かる条件を読み落としている可能性があります。2023 の社会は大問 1 問 6、2024 の社会は大問 1 問 1 が、それぞれ分析から外れています。
- 転写の重複とみられる箇所が国語に 2 つあります。2015 の大問 1 は、問 6 と問 7 の設問文がほぼ同じです(問 6 は傍線部⑥とありながら、問 7 と同じ「人とオオカミという二者対立の図式」を引いています)。2020 の大問 2 も、問 5 が傍線部③を引きながら問 4 と同じ指示文(『この様子を別の言葉で表している部分を文中から五字で抜き出しなさい』)で続いています。この 4 つの小問は分析に使っていません。国語の小問数(38・39・33)も、この重複を含んだ数字です。
- 満点・設問別の配点はどの冊子にも印刷されていません。合格点・得点分布は扱っていません(別のページの領分です)。
資料どうしの食い違い
- 記録側の数字と原本が食い違う点が 1 つあります。記録では国語に「字数指定のある年は無い」となっていますが、原本には 3 年とも字数の上限下限を指定した記述があります。原本の方を正としました。
- 同じ場所に同じ種類の問題が来る学校の索引には、この学校の算数(大問 1・2・3・5・6)、理科(大問 1〜4)、社会(大問 3)の行はありますが、国語の行がありません。これは索引が直近 3 年(2023〜2025)で作られていて、国語にその 3 年の資料が無いためで、国語に並びの固定が無いという意味ではありません。実際、精読した 2015・2017・2020 の 3 年は説明文 → 小説 → 漢字 → 語句という並びが動いていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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索引: 出題スタイル別 / 単元別 / 問い方別 / 同じ場所に同じ種類の問題 / 入試結果の公表状況 / 国語の出典 / 校風キーワード / 旧称 / 入試日程 ・ 共通: 過去問の使い方 / 用語集 / 資料の限界 / 方法論 / トップ