文京学院大学女子中学校 の過去問分析
文京学院大学女子中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
文京学院大学女子中学校 過去問分析(2022〜2025 年度・第 1 回・4 年分。国語のみ 2016・2019・2021)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都文京区 |
| 男女 | 女子校 |
| 入試回と日程 | 第 1 回 2 月 1 日午前/特待選抜① 2 月 1 日午後/第 2 回 2 月 2 日午後/第 3 回 2 月 3 日午後/特待選抜② 2 月 4 日午前/第 4 回 2 月 5 日午前(第 2 回・第 3 回で各回 15 名)。このほか適性検査の入試(2 月 1 日午後・Ⅰ Ⅱ または Ⅰ Ⅱ Ⅲ の選択制)と、英語インタラクティブ入試(2 月 2 日午後)があります |
| 科目 | どの回も 2 科の方式(国語・算数)または 4 科の方式(国語・算数・理科・社会)。第 1 回にはこのほかに、英検を優遇する 3 科の受け方(国語・算数+英語面接)があります |
| 試験時間・配点 | 国語 50 分・算数 50 分。理科・社会は 2 科目あわせて 50 分。2 科の方式は 200 点、4 科の方式は 300 点 |
| 面接 | 第 1 回の英検優遇の受け方に英語の面接があります |
| 旧称 | 本郷商業家政女学校(1935 年)、文京学園女子中学校・高等学校(1947〜1948 年) |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このレポートが分析したのは 2 月 1 日午前の回の問題だけです。午後の回や 2 月 2 日以降の回の傾向は、この資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目とも大問の数と小問の数が動かず、そのうえでどの席にどの種類の問題が来るかまで決まっています(算数は大問 4・小問 20 が 2022〜2025 の 4 年とも 1 問も増減しません)。
- 算数は大問 1 が計算 7 問、大問 4 が水量とグラフで、単元が入れ替わるのは大問 3 だけです。
- 社会は大問 1 が地理を入口にした文章読み取り、大問 2 が歴史・公民で、直近 3 年(2023〜2025)は公民が大問 2 の軸です。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 4(水量とグラフ)を年度をまたいで縦に解き、大問 1 の計算 7 問を毎日 1 セット解きます。
- 社会の公民(憲法・国会・内閣・選挙・地方自治)を一式そろえます。
- 理科は 4 分野を薄く広く一巡し、理由を 1〜2 文で書く練習を足します。
今週やる 1 つ
- 2024 と 2025 の算数の大問 4 を解いて、「グラフの折れ曲がりが容器のどの高さに対応するか」を読む手順が手から出てくるか確かめます。
注意
- 国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2016・2019・2021 年度のものです(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 4 年(2022〜2025) | 10 年(2010・2012〜2016・2018〜2021) | 14 年(2010・2012〜2016・2018〜2025)。2011・2017 は解答用紙のみ | 高。2024 の冊子は読み取り確度が低めと注記されていますが、大問の構成と題材の読み取りには支障がありません |
| 理科 | 4 年(2022〜2025) | 9 年(2010・2012〜2015・2018〜2021) | 13 年(2010・2012〜2015・2018〜2025)。2011・2016・2017 は資料がありません | 2023・2024・2025 に読み取り確度が低めの注記があります。設問の中身は読めますが、小問の数え方には幅があります |
| 社会 | 4 年(2022〜2025) | 10 年(2010〜2015・2018〜2021) | 14 年(2010〜2015・2018〜2025)。2016・2017 は資料がありません | 高 |
| 国語 | 3 年(2016・2019・2021) | 2 年(2010・2015) | 5 年(2010・2015・2016・2019・2021)。2022 年度以降は問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです) | 高 |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回は、冊子の表紙で確認できたものに限ると、2014 年度の表紙に「平成 26 年度入試 第 1 回 算数・理科・社会・英語 2/1 実施」、2021〜2025 年度の理科・社会の表紙に「ポテンシャル①(文京学院方式)」とあります。2 月 1 日午前の回にあたる 1 冊で、午後の回や 2 月 2 日以降の回の問題はこの資料に含まれていません。
- 理科・社会・英語は 1 冊にまとまっています。紙面の大問番号が理科 1・2、社会 3・4 と続く年があり(2025 など)、資料では科目ごとに 1・2 へ番号を振り直してあります。募集要項の記載では理科・社会あわせて 50 分・100 点、国語・算数は各 50 分・各 100 点です。
- 2 科(国語・算数)と 4 科(+理科・社会)を選べる回で、英語の面接や適性検査を使う回も別にあります。この分析はあくまで 2 月 1 日午前の 4 科の冊子についてのものです。
- 2012 年度・2014 年度の算数の冊子には「8 題中 2 題以上を選んで解答(各 25 点・計 50 点・25 分)」という注意書きがあります。この年代の冊子は今と作りが違うので、演習素材として使うときは時間の目安が当てになりません。
5. 一番大きな結論
4 科目とも「大問がいくつあり、それぞれ何問あるか」が動きません。そのうえで、どの席にどの種類の問題が来るかまで決まっています。
- 算数: 大問 4・小問 20(7+7+3+3)が 2022〜2025 の 4 年とも 1 問も増減しません。大問 1 は計算 7 問(年度別の並びの自動集計では 2018 年から 8 年続きます)、大問 4 は水量とグラフ(自動集計では 2021 年から 5 年続き、原本では 2022〜2025 の 4 年を確認しました。この位置にこの単元が座る学校は関東で他に見あたりません)。大問 2 の 7 問の中にも、速さ・割合と売買・数列の並び・円とおうぎ形・推理という 5 つの席が 4 年連続で入っています。単元が入れ替わるのは大問 3 だけです。
- 理科: 大問 2・小問 9〜11 が 4 年とも同じです。大問 1 は「次の各問いに答えなさい」で始まる 4 分野横断の 5 問、大問 2 は一つのテーマを掘り下げる実験・観察のセットです。単元名だけを数えると毎年ばらばらに見えますが、それは大問 1 が分野をまたぐ小問集合だからで、二層の並びのほうは 4 年動いていません。
- 社会: 大問 2・小問 10(5+5)が 4 年とも同じです。大問 1 は地理を入口にした文章読み取り(4 年連続)、大問 2 は歴史・公民の文章読み取りで、直近 3 年(2023〜2025)は憲法・国会・地方自治・選挙といった公民が軸です。
- 国語: 精読した 3 年(2016・2019・2021)とも大問 4 つで、「物語 → 説明文・随筆 → ことばの知識 → 漢字」の並びが変わりません。読解 2 題の問一はどちらも漢字の読みで、これも 3 年同じ位置です。
大事なのは、出るのは同じ問題ではないということです。数値も設定も題材も毎年作り直されています。同じなのは「どの種類の問題が、どの場所に、何問出るか」だけです。書き出しの一文が重なる例は見つかりました(算数の水量の導入「図 2 のグラフは、水を入れる時間と水の深さの関係を表したものです」が 2023 と 2024、数列の「次のように、数があるきまりにしたがってならんでいます。」が 2022〜2025 の 4 年)が、聞かれる中身は毎年別物です。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、「同じ席の問題を年度をまたいで縦に解いて、その場所の解き方を身につける」のがいちばん効きます。年度通しで時間を計る練習も要りますが、それだけだと席が決まっている強みを使えません。とくに算数の大問 4(水量とグラフ)と大問 1(計算 7 問)、社会の大問 2(公民)は、縦に並べて解く価値が高くなります。
6. この学校らしさが出る場所
- 登場人物の名前が「文子さん」「京子さん」です。 算数の 2022 年(仕事算で文子さんが 20 日・京子さんが 30 日/大問 3 で二人が A 町から B 町へ)、2023 年(文子さんが家から学校へ)、2024 年(文子さんが家から図書館へ)、理科の 2022 年(「京子さんの学校は、10 月 10 日に文化祭が行われました」)に出てきます。校名の二字がそのまま問題文の名前になっているように見えます。
- 自校の敷地が理科の題材になります。2022 年の理科の大問 2 は「文京学院のメダカが住む池にいる、小さな生き物を調べました」から始まり、池のスケッチ ア〜オを同定させます。
- 省エネ・気候・環境が理科の柱の一つです。2024 年は 2023 年 7 月の猛暑日を入口に「扇風機とエアコンを併用していちばん効率よく部屋を冷やす図はどれか、理由も書きなさい」、2025 年は「バタフライピーで緑のカーテンを作ると教室の温度が上がりにくくなるか」を確かめる実験計画と、節電で減らせる気体(二酸化炭素)です。身のまわりの暮らしから科学に入る作りが続いています。
- 平和と地域を結ぶ社会です。2023 年は広島(原爆ドーム・原子爆弾・2022 年 2 月にロシアに攻めこまれた国)、2025 年は南西諸島の県(気候・果物・1945 年の戦争と広島に落とされたもの)。地理の設問と近現代史の設問がひとつの文章の中でつながる作りが目立ちます。
- 国語の説明文が自然科学と歴史・文化に寄ります。砂糖の世界史(2016)、ヒマラヤの氷河調査(2019)、生態系と江戸のエネルギー(2021)、身近な虫の生き方(2015)、宇宙(2010)。理科の環境の題材と響き合っているように見えます。
- 英語が同じ冊子に入っています。理科・社会・英語が 1 冊にまとまった年が複数あり(2012〜2014、2023〜2025 など)、英語を使う受け方が用意されている回であることが冊子からも読み取れます。ただしこの分析では英語の中身は扱っていません。
- 算数に記述も作図もありません。精読した 4 年で 0 問です。式や考え方を書かせないぶん、答えの正確さと処理の速さがそのまま点になる作りに見えます。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。同じ席の問題を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜20XX 年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 算数・大問 4 の水量とグラフを 4〜5 年分縦に — 2022 は水そうに沈めた鉄、2023 は切り欠きのある容器、2024・2025 はしきり付きです。容器の形(しきり・切り欠き・沈めた立体)が変わるだけで、「グラフの折れ曲がりが容器のどの高さか」を読む手順は毎年同じです。20 点分がここにあります。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 7 問を 1 セット — 整数のかっこ・中かっこ 3 問 → 小数 1〜2 問 → 帯分数の乗除 → 分数と小数の混じった四則 → 工夫計算、という並びまで 4 年同じです。工夫計算は分配法則でまとめる形で、2022 は共通因数 11、2024・2025 は 2 年続けて 1023 でした。20 問中 7 問がここなので、取りこぼしがそのまま失点になります。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・公民を一式 — 大問 2 の軸が 2023・2024・2025 と 3 年連続で憲法・国会・内閣・選挙・地方自治です。三原則、二院制、内閣総理大臣の指名と任命、18 歳選挙権、地方自治の仕事の範囲までそろえます。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 2 の 5 分野と大問 3、そして時間配分 — 大問 2 は 4 年分(28 問)まとめて解きます。速さ、割合と売買(割引・値上げ・原価と利益)、数列の並び、円とおうぎ形、推理・論理が 4 年連続で入るので、この 5 分野だけ先に固めます。1 問 1 分半で処理する速さも同時に鍛えます。推理・論理は独立して練習すると効きます。順位・価格の大小・トーナメント・分配と題材は変わりますが、条件を表に落として詰める手順は共通で、塾の教材ではやや後回しになりやすい分野が 4 年連続で出ています。大問 3 は規則性と立体の両方を用意します。直近 2 年は規則性(並べた図形の枚数・まわりの長さ)ですが、その前は立体の積み上げ(2023)と速さとグラフ(2022)です。3 つとも 3 問セットの誘導つきなので、(1) を確実に取る練習を。時間配分は 50 分で 20 問、大問 1 と大問 2 の 14 問を 25 分で終え、大問 3・4 に 25 分残す形が目安になります。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科・4 分野の一巡と実験の読み方 — 大問 1 の 5 問は生物・化学・物理・地学からばらばらに出るので、苦手分野を 1 つ残すとそこがそのまま失点になります。深追いより、全分野をひととおり学び終えることが先です。あわせて大問 2 に備えて「実験の読み方」を練習します。条件をそろえる/変える、表から比べる、結果から原因をさかのぼる、の 3 つで、2025 の緑のカーテンの実験計画、2024 の熱の伝わり方はどちらもこの力を直接聞いています。理由を 1〜2 文で書く練習も 2 年続けて必要です。「〜だから」で結び、条件の名前(日当たり・空気の流れ・温度)を必ず 1 つ入れます。前年の科学ニュースも 5 つほど押さえます(世界自然遺産・探査機・猛暑と気候の話題が実際に使われています)。生き物の名前と分類(こん虫・水中の小さな生き物・鳥の渡り・常緑と落葉)は図でおぼえます。スケッチから名前を答えさせる問題(2022)が出ています。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・雨温図と都道府県、近現代史、漢字 — 気候のグラフから地域を選ぶ問題が精読した 4 年で 3 回あります(2022 関東・2024 日本海側・2025 南西諸島)。3〜4 本のグラフから太平洋側・日本海側・南西諸島・内陸を選ぶ形なので、気温と降水量の 2 本立てで判断する手順を固めます。ひとつの県を題材にした文章がそのまま大問 1 になるので、位置・地形・特産をセットで地図に落とし、県名を伏せて特徴から当てる形(2025)にも慣れておきます。近現代史は戦争を軸に、日清・日露・第一次世界大戦・満州事変・日中戦争・太平洋戦争・原爆・戦後の流れを年表 1 枚にまとめます。前年 1 年のニュースを 10 本、「どの単元の話か」を必ず添えて整理します。そして答えを漢字で書く練習を。「原子爆弾」「奥羽山脈」「衆議院」「地方自治」など、選べても書けないと 0 点になる語が毎年あります。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 理科と社会を通しで 50 分 — 1 冊にまとまっているので、科目別に区切る練習だけでは本番の配分がつかめません。社会は 10 問しかないので 1 問の重みが大きく、社会だけで 25 分と決めて解く練習も数回入れておきます。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 国語・漢字とことばの知識、決まった形での記述 — 漢字の書き取りを毎日 10 問。最後の大問がまるごと書き取りで、送り仮名つきの訓読み(熟れる・朗らかに・厳かな・奮う・授ける)が毎年混ざります。抜き出しは字数から逆算します。「十字以内」「四十字で」と言われたら、その長さの表現をまず探す手順を固めます(3 年とも複数問)。記述は 25〜40 字の書き方を先に固め、理由なら「〜から。」、内容説明なら「〜こと。」で結びます。指定語句がある形(2021)にも慣れておきます。80 字の作文は月に数本、自分の観察・体験・知っている具体例を「出来事+気づき」の 2 文でまとめます。ことばの知識は一式(敬語の種類・書き順・四字熟語・慣用句・対義語・熟語の成り立ち・修飾関係)そろえます。独立した大問なので、読解が得意でも別途やらないと取れません。説明文は科学と歴史の題材で慣れておきます(氷河・生態系・エネルギー・世界史の中の物産と、身近でない題材が並びます)。2022 年度以降の形式は市販の過去問で確認してください。①大問 4 つの並びが続いているか、②作文が戻っているか、③記述の字数、の 3 点を見ておくとよいでしょう。(確認: 〜2021 年度)
8. 科目別の詳細
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家でやることは 7 節にまとめました。この節はその根拠にあたる部分です。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 4・小問 20・すべて答えのみ)
年度×大問の題材表(原本で確認した 2022〜2025 の 4 年)
| 年度 | 大問 1(計算 7 問) | 大問 2(一行問題 7 問) | 大問 3(3 問) | 大問 4(3 問) |
|---|---|---|---|---|
| 2022 | 整数 3・小数 1・分数 2・工夫計算 1(共通因数 11) | 針金 1m の長方形(和差算) 2.1km を分速 60m と分速 100m で 4 割引+消費税 10% 仕事算(20 日と 30 日) おうぎ形の面積 数列 1,1,2,1,2,3,… リレー 6 組の順位当て |
速さとグラフ(A 町から B 町 26km・自転車とタクシー) | 水量とグラフ(水そうに直方体の鉄が沈めてある) |
| 2023 | 整数 3・小数 2・分数 2 | 167.5km を時速 67km の特急で 定価 1980 円の 3 割引+10% 引 道のりの 1/5 と…(分配算) 角度 直径 10cm の円 4 つの斜線部 数列 5,2,1,3,4 の繰り返し ワンピース 5 着の価格当て |
立体図形(1 辺 1cm の立方体を重ねる・343 個・2 面が赤) | 水量とグラフ(立方体から直方体を切り取った容器) |
| 2024 | 整数 3・小数 1・分数 2・工夫計算 1(共通因数 1023) | 時速 10km で 24 分 10% 値上げ後 50% 引き ケーキ 360 円と 460 円の過不足 道のりの 7/10 と残り 420m 斜線部の面積 数列 1,1,2,3,5,8,… 8 チームのトーナメント推理 |
規則性(正三角形の板を並べて大きな正三角形・面積の倍) | 水量とグラフ(しきりで分けた容器) |
| 2025 | 整数 3・小数 1・分数 2・工夫計算 1(共通因数 1023) | 妹分速 70m を姉分速 90m が追う 兄弟の所持金の比 6% 増で 159 人 原価の 3 割 5 分の利益が 700 円 等差数列 7,12,17,22,27,… おうぎ形 2 つの重なり 赤青白の玉の分配推理 |
規則性(1 辺 1cm の正六角形を並べる・まわりの長さ 36cm・72cm) | 水量とグラフ(たて 20cm 横 50cm 高さ 20cm・しきり付き水そう) |
4 年とも大問 4・小問 20(7+7+3+3)で、1 問も増減していません。大問 2 の一行問題(数行で終わる短い文章題)に出てくる和差算・分配算・過不足算・仕事算などの中身は 用語集 にあります。
座席の固定
「座席」は問題の置き場所のことです。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味で使います。
- 大問 1 は計算 7 問です。原本で見た 2022〜2025 の 4 年すべてで、並びも「整数の四則(かっこ・中かっこ入り)3 問 → 小数のかけ算かわり算 → 帯分数の乗除 → 分数と小数の混じった四則 → (7)」でほぼ動きません。年度別の並びの自動集計では、大問 1 に計算が座るのは 2018 年から 8 年続いています。
- 大問 4 は水量とグラフです。原本で確認できた 2022・2023・2024・2025 の 4 年連続で、年度別の並びの自動集計では 2021 年から 5 年続きます(この位置にこの単元が座る学校は関東で他に見あたりません)。導入文も近く、「図 2 のグラフは、水を入れる時間と水の深さの関係を表したものです」という一文が 2023 と 2024 に共通して出てきます。
- 大問 2 の中にも小さな座席(問題の置き場所)があります。(7) は 4 年連続で推理・論理(順位・価格・トーナメント・玉の分配)。円とおうぎ形の面積か長さも 4 年連続で 1 問。数列の並びを扱う問題も 4 年連続で、しかも書き出しが「次のように、数があるきまりにしたがってならんでいます。」で 2022・2023・2024・2025 の 4 年とも同じです。速さの一行問題と売買損益(割引・値上げ・原価と利益)も 4 年連続で入っています。
- 動くのは大問 3 だけです。2022 速さとグラフ、2023 立体図形、2024 規則性、2025 規則性。ここは年によって単元が入れ替わります。
つまり、20 問のうち 17 問(大問 1 の 7 問+大問 2 の 7 問+大問 4 の 3 問)は「どの席に何が来るか」が読めます。ただし出るのは同じ問題ではなく、数値も設定も毎年作り直されています。
頻出単元と周期
- 毎年(精読した 4 年すべて): 四則計算、速さの一行問題、割合と売買、数列の並び、円とおうぎ形、推理・論理、水量とグラフ。
- 大問 3 に入った単元: 速さとグラフ(2022)、立体図形(2023)、規則性(2024・2025)。規則性が 2 年続いています。
- 工夫計算(分配法則でまとめる計算)は大問 1 の (7) に 2022・2024・2025 の 3 回。2024 と 2025 は共通因数が 2 年続けて 1023 でした。
- 年度別の並びの自動集計では、2019 年以降は毎年 大問 4・小問 20 で安定しています。2015〜2018 は大問 5・小問 20 で、いまより大問が 1 つ多くなっています。
問い方のくせ
- 全問が答えのみです。精読した 4 年で記述・途中式・作図・記号選択はゼロでした(大問 1 の指示にも「解答用紙には、答えのみ書きなさい」とあります)。
- 大問 2 は 7 問がばらばらの単元です。1 問あたり 1 分半で処理する必要があり、単元をまたいで頭を切り替えるスピードがそのまま得点になります。
- 大問 3・大問 4 は 3 問セットで誘導がつきます。(1) で状況を読み取り、(2)(3) で応用する作りです。大問 4 の水量は「グラフの折れ曲がりが容器のどの高さに対応するか」を読む一手が毎年入ります(しきりの高さ・切り取った部分の長さ・鉄の高さなど、聞かれ方は年ごとに変わります)。
- 数列の問題は「並びのきまりを見つけて何番目を答える」形です。繰り返し(2022・2023)、フィボナッチ(2024)、等差(2025)と中身は変えてきますが、聞かれ方は共通です。
8-2. 理科(社会・英語と 1 冊・理社あわせて 50 分 100 点・大問 2・小問 9〜11)
年度×大問の題材表(原本で確認した 2022〜2025 の 4 年)
| 年度 | 大問 1(分野をまたぐ小問 5 問) | 大問 2(一つのテーマの実験・観察 4〜6 問) |
|---|---|---|
| 2022 | BTB 溶液の代わりになる食材/台風の風が強い側/文化祭の日の気温記録と雲/電熱線を使った電化製品/2021 年に登録された 5 つ目の世界自然遺産 | 文京学院の池のメダカと小さな生き物 6 問(スケッチ ア〜オの同定・緑色の部分と気体・食べる食べられるの関係・植物と動物の両方の特徴をもつ生物) |
| 2023 | 電流計の目盛りの読み(500mA 端子)/種子以外の姿で冬越しする植物/消化液を出さない器官/音の速さ 340m を時速に/はやぶさ 2 が写真を持ち帰ったリュウグウ | 水よう液 A〜D の判別 4 問(リトマス紙・表からの同定・蒸発させた白いつぶを虫眼鏡で) |
| 2024 | 幼虫と成虫で食べ物が違う昆虫/東京で見られない時期がある鳥/燃やしても二酸化炭素が出ないもの/水よう液の正しい説明を 2 つ/400g で 40cm になるばねの自然長 | 熱の伝わり方 4 問(ろうをぬった金属板のとけ方・とけた順から熱した場所を図示・2023 年 7 月の猛暑日・扇風機とエアコンの併用でいちばん効率よく冷える図と理由) |
| 2025 | 一年中葉をつけている植物を 2 つ/糸電話の音の伝わり方/電磁石とゼムクリップの条件比較/三角フラスコの水と熱/火山の地層の特徴で誤っているもの | バタフライピーの緑のカーテンで教室の温度が上がりにくくなるかを確かめる実験 5 問(実験計画の選択と理由・日陰の場所での育ち方・節電で減らせる気体・花を煮出した青い液の色変化) |
座席の固定
大問は 4 年とも 2 つで、中身の並べ方も 4 年動いていません。
- 大問 1 は「次の各問いに答えなさい」で始まる 5 問の小問集合です。生物・化学・物理・地学がばらばらに 1 問ずつ入ります(2025 なら植物・音・電磁石・熱・地層)。分野の順番は決まっていませんが、「4 分野から広く 5 問」という枠は 4 年とも同じです。分野の偏りは小さくなっています。
- 大問 2 は一つのテーマを掘り下げる実験・観察のセットです。池の生き物(2022)、水よう液の判別(2023)、熱の伝わり方(2024)、緑のカーテンの実験計画(2025)。4〜6 問の誘導つきで、最後のほうに「理由を書きなさい」「図で示しなさい」が来る年があります。
単元だけを数えると毎年ばらばらに見えますが、それは大問 1 が分野横断の小問集合だからで、「大問 1=広く浅く 5 問/大問 2=一つの実験を深く」という並びのほうは固定しています。理科の準備はこの二層を分けて考えるとよいでしょう。
頻出単元と周期
- 大問 2 のテーマ: 生物(2022)→ 化学(2023)→ 物理・熱(2024)→ 生物・環境(2025)。同じ分野が 2 年続いた例は精読した範囲にありません。
- 大問 1 に毎年入るもの: 生き物の分類や植物の性質(4 年とも 1〜2 問)、水よう液や燃焼などの化学(4 年とも 1 問以上)、電気・音・ばねなどの物理(4 年とも 1 問)。
- 年度別の並びの自動集計(2010〜2025)では、こん虫・動物の分類、植物のつくりとはたらき、熱と状態変化がそれぞれ 3 回以上大問の主題になっています。
問い方のくせ
- 記号選択が主軸です。精読した 4 年の内訳は選択が 56〜90%、短答(語句や数値を短く答える形式)が 10〜22% でした。「ア〜エから 1 つ」「ア〜オから 2 つ」「全て選びなさい」と選ぶ個数が指定されます。
- 「まちがっているものを選びなさい」が混ざります(2025 大問 1(5) の火山の地層)。選択肢を全部読ませる作りです。
- 理由を書かせる小問が近年 1 問あります。2024 は「もっとも効率よく部屋全体を冷やしている図を選び、選んだ理由も答えなさい」、2025 は「(1) の答えを選んだ理由を簡単に説明しなさい」。字数指定は無く、1〜2 文で足りる長さです。
- 図をかかせる小問がまれに 1 問あります。2024 は「ろうがとけた順から、熱した部分を●で示しなさい」でした。
- 表から条件を比べる問題が出ます(2025 の電磁石の巻き数と電池の数、2023 の水よう液の実験結果の表)。どの条件を変えてどれをそろえるかを読む力を測っています。
- 前年の出来事が題材に入ります。2022 は 2021 年の世界自然遺産、2023 は 2020 年のはやぶさ 2、2024 は 2023 年 7 月の猛暑日です。
- 計算はごく軽く、音の速さの時速換算(2023)、ばねの自然長(2024)、電流計の読み(2023)程度で、複雑な比例計算は精読した 4 年にありません。
8-3. 社会(理科・英語と 1 冊・理社あわせて 50 分 100 点・大問 2・小問 10)
年度×大問の題材表(原本で確認した 2022〜2025 の 4 年)
| 年度 | 大問 1(5 問) | 大問 2(5 問) |
|---|---|---|
| 2022 | 東京オリンピック・パラリンピックを入口に(日本の人口規模・地図中の川の名・関東地方の雨温図・霞ヶ浦・東京都の人口ピラミッド) | 写真の人物(渋沢栄一)から(水野忠邦の改革・最後の将軍・柳条湖事件・2024 年発行の新紙幣・人物名と生前の業績) |
| 2023 | 広島市の文章から(広島県の位置・原子爆弾を漢字 4 文字・原爆ドーム・空欄を漢字 6 文字・2022 年 2 月にロシアに攻めこまれた国) | 長野県のえりかさんの会話から(長野県が生産量日本一の作物・憲法三原則の残り・総務省・古い法令の年代並べかえ・大日本帝国憲法の正しい説明) |
| 2024 | 東北地方の文章と地図から(山脈名を漢字・東北の川でないもの・日本海側の雨温図・冬に雪が多い理由・2021 年に世界文化遺産になった縄文の遺跡) | 日本の政治の文章から(国民主権・二院制のもう一院・初めて代表を選挙で選べた時代・1946 年の総選挙で有権者が増えた理由・内閣総理大臣を任命するのは誰か) |
| 2025 | ある県(南西諸島・多くの島)の文章から(県名・気候のグラフ・県ごとの果物の表・1945 年の戦争の名と広島に落とされたもの) | 地方自治の文章から(「地方自治」を 4 字の漢字を組み合わせて・憲法の語句の組み合わせ・初代内閣総理大臣・現在の選挙の正しい説明・空欄を漢字 2 字) |
座席の固定
4 年とも大問 2 つ・各 5 問の計 10 問で、1 問も増減していません。
- 大問 1 は地理を入口にした文章読み取りです(4 年連続)。ひとつの地域・都道府県を題材にした短い文章に下線と空欄が引かれ、位置の同定・地形(山脈・川・湖)・雨温図・農産物・人口の 5 問が並びます。最後の 1 問だけ歴史や前年の出来事につながることが多くなっています。
- 大問 2 は歴史と公民の文章読み取りです。直近 3 年(2023・2024・2025)は憲法・国会・内閣・選挙・地方自治といった公民が軸で、この位置にこの分野が座っている学校は関東で数えるほどしかありません。2022 は渋沢栄一を軸にした人物史でした。
- どちらの大問も「文章を読ませてから下線部・空欄を問う」形です。地図・グラフ・表・写真が添えられます。
つまり社会は「大問 1 で地理、大問 2 で歴史・公民」という二段構えが読めます。出るのは同じ問題ではなく、扱う地域も時代も毎年入れ替わります。
頻出単元と周期
- 雨温図・気候のグラフ: 2022・2024・2025 の 3 回(精読した 4 年で 3 回)。3 つか 4 つのグラフから選ぶ形で共通です。
- 都道府県・地域の同定: 4 年連続(関東・広島・東北・南西諸島)。
- 憲法と三権: 2023・2024・2025 の 3 年連続。
- 選挙制度: 2024・2025 の 2 年連続。
- 近代の戦争(日中戦争・太平洋戦争・原爆): 2022・2023・2025 の 3 回。
- 年度別の並びの自動集計(2010〜2025)でも、地理の地図・地形・気候(21%)、歴史の近現代(19%)、公民の憲法・政治(14%)の 3 つで全体の半分を超えています。江戸時代より前の歴史は比重が軽くなっています。
問い方のくせ
- 選択肢の記号は「あ・い・う・え」です(ア・イ・ウではありません)。3 択の年も多く、精読した 4 年で選択が 50〜60%、短答が 40〜50%、記述はゼロでした。
- 答えの文字種・字数が細かく指定されます。「漢字 4 文字で」(2023)、「漢字 6 文字で」(2023)、「漢字で」(2024 山脈名・議院名)、「漢字 2 字で」(2025)、さらに 2025 では「首・地・都・方・自 … の中から漢字 4 字を選んで組み合わせて答えなさい」という出し方もありました。書けないと点にならない設問が毎年あります。
- 「適当ではないもの」「正しいものを 1 つ」という消去法の設問が毎年 1〜2 問あります。
- 並べかえも出ます(2023 の法令 3 つを出された順に)。
- 前年前後の出来事が必ずどこかに入ります。2022 の新紙幣と東京大会、2023 のロシアによる侵攻、2024 の世界文化遺産登録。時事そのものを問うというより、教科書の内容に接続する入口として使われています。
- 写真・図版から答えさせます(2022 の渋沢栄一の写真、2023 の原爆ドーム、2024 の縄文遺跡の写真)。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 4・小問 29〜36。2016・2019・2021 年度の 3 年のみ)
国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2016・2019・2021 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表(原本で確認した 3 年)
| 年度 | 大問一(物語文) | 大問二(説明文・随筆) | 大問三(ことばの知識) | 大問四(漢字) |
|---|---|---|---|---|
| 2016 | 陸上部を休部中の中学生・千里と幼なじみ(樫崎茜『ぼくたちの骨』)11 問 | 砂糖が「世界商品」になった理由(川北稔『砂糖の世界史』)10 問 | 同じ意味で使われている語の判別・敬語の正誤・修飾語がかかる部分 5 問 | 書き取り 10 問(縦断・納得・策略・祝賀・車窓・熟れる・朗らかに・染みる・担ぐ・厳かな) |
| 2019 | 中学 2 年のぼく(雄太)とおじさんの別荘 11 問 | ヒマラヤの氷河ボーリング調査(小野有五『ヒマラヤで考えたこと』)9 問 | 書き順・四字熟語の意味・対義語を仮名の組み合わせで作る・敬語に直す 4 問 | 書き取り 10 問(操縦・授ける・奮う・討論・鋼鉄・深刻・至る・談笑・源・美術) |
| 2021 | 陣内君と「わたし」(伊坂幸太郎『チルドレン』)12 問 | ミクロコスモスの実験と江戸のくらし(石川英輔『大江戸えねるぎー事情』)11 問 | 書き順・敬語の種類・慣用句 3 問 | 熟語の成り立ち 2 問+書き取り(拡張・憲法ほか) |
出典は 2015 年度も残っており、大問一が関口尚「空をつかむまで」、大問二が稲垣栄平「身近な虫たちの華麗な生き方」です。大問一が物語・大問二が説明文か随筆という並びは、資料の残っている 2015・2016・2019・2021 の 4 年で共通しています。
座席の固定
- 大問は 4 つです(2016・2019・2021)。並びは「物語 → 説明文・随筆 → ことばの知識 → 漢字」で 3 年とも同じです。
- 読解 2 題の問一は、どちらも漢字の読みです。2016 は各 3 字、2019 は各 2 字、2021 は各 2 字で、3 年とも同じ位置にあります。
- 最後の大問は漢字の書き取りです。送り仮名を書かせるものが必ず混ざります(熟れる・朗らかに・染みる・厳かな/授ける・奮う・至る)。
- 説明文・随筆の題材は自然科学と歴史・文化に寄ります。砂糖の世界史(2016)、ヒマラヤの氷河(2019)、生態系と江戸のエネルギー(2021)、虫の生き方(2015)、宇宙(2010)。人文的な抽象論より、ものの成り立ちや自然のしくみを説く文章が並びます。
問い方のくせ
- 抜き出しに字数指定がつきます。「十四字で」「四十字で」「十字以内で」「二十四字で抜き出し、その最初の…」など、3 年とも複数問あります。「〜こと」に続くように、という条件つきも複数年あります。
- 記述は年 2〜3 問で、字数指定つきです。25 字以内・30 字程度・35 字以内・40 字以内・80 字以内と幅があります。2021 の「『過剰な同情』『善意』の二つの言葉を必ず用い、三十五字以内で」のように使う語を指定してくる年があります。
- 自分の経験や知識を書かせる作文が入る年があります。2016「じっくり観察をして新しい発見をしたことについて、八十字程度で」、2019「『自然は、いつも人間の予想を超えたことをする』の具体例をあげ、八十字程度で」。2021 にはありませんでした。読解の記述とは別に、書く材料を自分で用意する練習が要ります。
- 本文の内容に合うものを選ぶ問題が読解の最後に来ます(2019 の両大問、2021 の両大問)。「二つ選びなさい」の年もあります。
- 段落の区切り・抜けた段落の位置を問います(2016 大問二問二、2019 大問一問二)。文章の骨組みを見る問題が読解に 1 問入ります。
- ことばの知識の大問が独立してあります。書き順(2019 の「延」、2021 の「機」)、敬語(3 年連続)、四字熟語、慣用句、対義語、熟語の成り立ち、修飾関係。範囲が広く、読解力とは別に対策が要ります。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した年(算数・理科・社会が 2022〜2025 の 4 年、国語が 2016・2019・2021 の 3 年)と、それ以前の年度別の並びの自動集計を合わせた話です。最終確認年度は、その単元を最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 大問 3 の立体図形 | 2015・2016・2018・2020・2023 | 2023 年度 | ほぼ 2〜3 年おきに戻っており、2023 を最後に 2 年空き。次が来る候補 |
| 算数 | 大問 3 の速さとグラフ | 2016・2020・2021・2022 | 2022 年度 | 2022 を最後に 3 年空き |
| 算数 | 場合の数 | 2016 の並びに確認 | 2016 年度 | 精読した 4 年の一行問題にはありません。長く空いています |
| 理科 | 月・星・太陽の天体 | 2018 に大問(星・星座) | 2018 年度 | 大問としては空き。精読した 4 年の大問 2 にも入っていません。大問 1 の 5 問の中では続いています(2023 のリュウグウ、2025 の地層と火山) |
| 理科 | てこ・滑車・ふりこ | 2010・2012・2014・2021 | 2021 年度 | 2021 を最後に 4 年空き |
| 理科 | 人体・消化 | 2015 に大問 | 2015 年度 | 以後は大問 1 の小問どまり(2023 の消化液) |
| 理科 | 実験器具の使い方 | 2020 に大問 | 2020 年度 | ろ過・メスシリンダー・ガスバーナーの操作は大問 2 の入口に戻りうる |
| 社会 | 世界地理 | 2011・2015 | 2015 年度 | 精読した 4 年にはありません。長く空いています。ただし前年の出来事の設問で外国名(2023 のウクライナ)は問われています |
| 社会 | 農業・水産業の統計 | 2023(長野の作物)・2025(果物の表)に小問 | 2025 年度 | 大問の主題としては 2023 が最後 |
| 社会 | 環境問題・防災 | 2020 | 2020 年度 | 自動集計では 2020 に大問の主題。精読した 4 年にはありません |
| 社会 | 江戸時代より前の歴史 | 2013・2014(鎌倉・室町)・2022(江戸) | 2023 年度 | 2022 の江戸・2023 の古い法令の並べかえ以外は薄く、近現代に比べて比重が軽くなっています |
| 国語 | 80 字程度の作文(自分の経験・具体例) | 2016・2019 | 2019 年度 | 2021 にはありません。無くなったと決めつけず、書ける準備はしておきます |
| 国語 | 詩・短歌・俳句・古文 | 精読した 3 年に無し | — | — |
| 国語 | ことばの知識の大問の中身 | 修飾関係 2016 → 対義語作り 2019 → 慣用句 2021 | 2021 年度 | 年ごとに入れ替わります。どれが来ても対応できる幅が要ります |
10. 形式面の注意
算数
- 全問が答えのみです。精読した 4 年で記述・途中式・作図・記号選択はゼロでした(大問 1 の指示に「解答用紙には、答えのみ書きなさい」とあります)。
- 円周率は 3.14 です(2022 大問 2(5)、2024 大問 2(5)、2025 大問 2(6) の但し書きで確認しました)。
- 単位や言い回し(「何時間何分」「何 cm³」「何番目」)が問題文で指定されます。
- 図のある小問は全体の 3 割強です。方眼や作図の要求はありませんが、おうぎ形の重なり・立体の積み上げ・水そうの断面図を目で追う力は要ります。
理科
- 記号選択が主軸です(56〜90%)。「ア〜エから 1 つ」「ア〜オから 2 つ」「全て選びなさい」と選ぶ個数が指定され、「まちがっているものを」も混ざります。
- 理由を書かせる小問が 2024・2025 に 1 問ずつあります(字数指定なし・1〜2 文)。図をかかせる小問がまれに 1 問あります(2024 の金属板で熱した場所を●で示す)。計算は音の速さの換算やばねの自然長程度で軽くなっています。
- 2025 の冊子の表紙に「ポテンシャル①(文京学院方式) 理科・社会・英語」と印字されているのを確認しました。理科だけで時間を区切るのではなく、理科と社会を合わせた時間配分を練習しておく必要があります。
- 解答用紙は問題冊子の後ろに同じ冊子で綴じられている年が多くなっています。
社会
- 記述はゼロです。選択肢の記号は「あ・い・う・え」(3 択の年も多い)。答えの文字種・字数指定が細かくなっています(漢字 4 文字・漢字 6 文字・漢字 2 字・漢字で・示された漢字から 4 字を組み合わせて)。
- 「適当ではないもの」を選ぶ設問が毎年 1〜2 問あります。並べかえが出る年もあります(2023)。
- 短答が半分近くを占め、漢字指定が多いので「読めるが書けない」状態だと失点します。
国語
- 抜き出しに字数指定がつき、「句読点や記号も字数に数えます」と明記されます。記述は年 2〜3 問で 25〜80 字です。使う語を指定してくる年があります(2021 の「過剰な同情」「善意」)。
- ことばの知識が独立の大問で、書き順・敬語・四字熟語・慣用句・対義語・熟語の成り立ち・修飾関係が入れ替わりで出ます。
- 精読した 3 年の内訳は短答 41〜62%、記号選択 29〜48%、記述 6〜10% です。記号選択と抜き出しが主軸で、記述の比重は大きくありません。
- 漢字は書き取りが中心で、読みは読解の中に組み込まれています。
共通
- 理科・社会(・英語)が 1 冊にまとまっているため、理社の時間配分は 2 科目まとめて考える必要があります。紙面では社会の大問番号が 3・4 と続く年があります。
- 理科 9〜11 問、社会 10 問と小問数が少なく、1 問あたりの重みが大きくなっています。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | やること | この学校ならではの点 |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ・図形の見方・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本です。時間はまだ計りません | 算数の 20 問中 7 問が計算なので、計算の正確さがそのまま点になる学校という意味では小 4 の日課がそのまま効きます。漢字は書き取り中心(読みは読解の中で問われます)なので、書ける漢字を増やす方向で |
| 小 5(幅) | 単元を一巡させます。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一度は触れる単元リスト」として使います。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の大問 1 の計算 7 問 1 セットと漢字の書き取り 10 問にあて、週末 60 分をその週の単元 1 つにあてます。ただし国語は 2022 年度以降の資料がありません(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください | 理科は 4 分野をまんべんなく(大問 1 が分野横断のため穴が許されません)。社会は地理と公民を厚めに、歴史は近現代を先に。算数は速さ → 割合 → 規則性 → 立体 → 水量の 5 つをこの順で一巡します |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目です。夏以降は同じ席を縦に(算数の大問 4 だけを 4 年分、社会の大問 2 だけを 4 年分…)と、理科・社会を通しで 50 分の 2 本立てにします | 席が決まっているので、縦に解く演習の効きが大きくなります。ただし同じ問題が出るわけではないので、覚えるのではなく「その席の解き方」を固めます |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 いちばん差が出るのは小 5 での全分野の一巡です。算数は 20 問中 14 問が計算と一行問題で、深い 1 問より広い 14 問を落とさないことが効きます。理科も大問 1 が 4 分野横断なので、どこか 1 分野を空けたまま小 6 に入ると取り返しに時間がかかります。逆に小 6 では、席が決まっている分だけ縦に解く演習が短期間で形になります。小 4 は計算と漢字の書き取りという「毎日やれば必ず積み上がるもの」に時間を使い、小 5 で単元の穴をなくし、小 6 で席ごとの解き方を固める、という順が無駄が少ないでしょう。
12. この学校と併願するなら
観点は過去問演習が二重に効くかだけです。難易度・偏差値帯・通学圏は見ていません。男女と日程の注記は併願候補の集計からそのまま写しています。
- かえつ有明中学校(東京都・共学)— 4 科そろって近く、とくに国語が近い組み合わせです。大問の数と小問の配分が近く、4 科の演習がそのまま転用しやすくなっています。2027 年度は 02/01・02/02・02/03 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 国士舘中学校(東京都・共学)— 算数・国語が近く、理科・社会は比較の材料がそろっていません。2027 年度は 02/01・02/02・02/04 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 芝国際中学校(東京都・共学)— 国語・算数が近く、理科は作りの差がやや大きくなっています。2027 年度は 02/01・02/02 の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校はどの回も 2 科の方式(国語・算数)と 4 科の方式(+理科・社会)を選べます。2 科で受けるつもりでも、併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
- 近さは「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の重なり」と単元分布の似かたを合わせたもので、同じ問題が出るという意味ではありません。
13. 資料の限界
- 入試回は 2 月 1 日午前の 1 冊だけです。冊子の表紙で確認できた表記は「第 1 回」(2014 年度)と「ポテンシャル①(文京学院方式)」(2021〜2025 年度の理科・社会)でした。午後の回、2 月 2 日以降の回、適性検査を使う回、英語の面接を使う回の問題はこの資料に含まれていません。ここに書いた席の話は、この 1 冊についてのものです。
- 国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたのは 2016・2019・2021 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。2011・2017 年度は算数の、2016・2017 年度は理科・社会の問題冊子も資料にありません。
- 設問文まで精読したのは各科目 3〜4 年分です。それ以前の年については、年度ごとの大問の並びの自動集計を参照しているだけで、設問の中身は確認していません。「◯年連続」と書いた数字のうち、原本で確かめたのは算数・理科・社会が 2022〜2025 の 4 年、国語が 2016・2019・2021 の 3 年です。
- 転写の読み落としの可能性があります。理科の 2023・2024・2025 年度と算数の 2024 年度は読み取り確度が低めと注記されています。設問の中身は読めますが、小問の数え方には幅があります。
- 小問の数え方が年によって揃いません。国語の 2021 年度は漢字の書き取りが一つの設問番号にまとめて記録されており、2016・2019 年度(1 問ずつ 10 問)と同じ基準では比べられません。「小問が減った」ように見えるのは数え方の違いです。社会・理科では紙面の大問番号(3・4 や 5・6)が科目ごとに 1・2 へ振り直されている年があります。
- 配点は科目全体のものしか分かりません。設問ごとの配点は冊子にも解答用紙にも印刷されていません。
- 難易度・合格可能性・学校の理念・入試結果はこのページでは扱っていません。
- 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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