世田谷学園中学校 の過去問分析

世田谷学園中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

世田谷学園中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・1 次試験相当・科目により 7〜17 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都世田谷区
男女 男子校
入試回と日程・科目 1 次 2 月 1 日午前/2 次 2 月 2 日/3 次 2 月 4 日 はいずれも 4 科(国語・算数・社会・理科)。算数特選 2 月 1 日午後は算数 1 科(2026 年度募集要項)
試験時間・配点(1 次・2 次・3 次) 算数 60 分 100 点・国語 50 分 100 点・社会 30 分 50 点・理科 30 分 50 点
試験時間・配点(算数特選) 算数 1 科 60 分 100 点
理数コースの配点 理数コースを志望する場合は、算数 200 点・理科 100 点の傾斜配点になります

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 4 科目とも出題の形が長年ほとんど変わらず、中身は毎年作り直されます。算数は大問 6・小問 16 という枠が、資料のある 14 年(2010〜2026)ずっと動きません(2026 だけ 19 問)。
  2. 社会は「大問 1 が地理・大問 2 が歴史・大問 3 がテーマを立てた融合問題」という並びが資料のある 17 年(2010〜2026)動かず、記述は精読した 3 年とも大問 3 だけに集まります。
  3. 理科は 2020 年度から 7 年続けて大問 3 つですが、どの分野がどの位置に来るかは毎年作り直され、4 分野のうち 1 つが毎年抜けます。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(一行問題=数行で終わる短い文章題が 6 問)を、年度をまたいで縦に 10 年分解きます。
  2. 社会の大問 3 の記述を 3 年分(計 8 問)縦に解きます。
  3. 国語の漢字の書き取りを毎日やります。

今週やる 1 つ

  1. 直近 2 年(2025・2026)の社会を、大問 3 の記述に 6〜8 分を残す配分で通して解き、30 分で足りるかどうかを確かめます。

注意

  1. 資料の冊子には入試の回の表記が無く、ここに書いたことがどの回のものかは分かりません。算数特選(2 月 1 日午後・算数 1 科)の問題はこの分析に入っていません。国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(年度ごとの大問の主要単元の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 資料の無い年・備考
算数 3 年(2024・2025・2026) 11 年 14 年(2010・2014〜2026) 2011〜2013。大問 6・小問 16 が長く動かない。2026 だけ 19 問
理科 3 年(2024・2025・2026) 13 年 16 年(2010・2012〜2026) 2011。2020 年度から大問 3 つ。図が多く、細部は設問文からの読み取りを含む
社会 3 年(2024・2025・2026) 14 年 17 年(2010〜2026) なし。4 科目で最も年数がそろっており、記述の文言まで読める
国語 3 年(2016・2019・2020) 4 年 7 年(2010・2011・2014〜2016・2019・2020) 2012・2013・2017・2018・2021 年度以降。2021 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)

5. 一番大きな結論

世田谷学園は「4 科目とも出題の形が長年ほとんど変わらず、中身は毎年作り直される」学校です。

ここで言う「同じ場所に同じものが来る」は、たとえば「大問 2 の座席(問題の置き場所)に毎年かならず歴史が来る」という意味であって、同じ問題が出るという意味ではありません。同じ種類の問題が同じ場所に出る、ということです。

したがってこの学校の過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、①それぞれの座席に来る種類の問題を、位置ごとに縦に解いて手順を身につける、②時間配分を体に入れる——この二つに近くなります。とくに社会は「大問 3 に記述が 2〜3 問」と分かっているので、時間の設計がそのまま点差になります。

科目横断の要点

科目 形式の固定度 中身の性格 時間をかける価値がとくに高いこと
算数 非常に高い。大問 6・小問 16(2026 は 19)・60 分。大問 1 は一行問題 6 問 速さ系は 14 年すべてに入る。大問 2〜6 の単元は毎年入れ替わり 大問 1 の 6 問を落とさない処理力と、速さ 4 系統(旅人算・流水・通過・時計)
理科 高い(大問 3・30 分が 7 年)。ただし分野の位置は毎年変わる 化学・物理は毎年、生物と地学は交互。1 題あたり 6〜12 小問と深い 過不足のある反応の計算と、回路図の読み取り
社会 非常に高い。3 大問・30 分・地理/歴史/融合の並びが 17 年。記述は大問 3 に集中 農産物の統計から都道府県を当てる問題が 3 年連続。歴史は通史 「誤っているものを一つ選ぶ」の精度と、資料から理由まで書く記述
国語 高い(精読した年に限れば)。2019 年度以降は長文 1 本 論説は働き方・技術・人間関係が題材。記述は 20〜90 字 漢字の書き取りと、字数に合わせて書き分ける記述

算数・理科は「深い問題を最後まで追う」試験、社会・国語は「決まった場所で決まった作業をこなす」試験という色分けになっています。


6. この学校らしさが出る場所

過去問でしか掴めない題材の色を、精読した年から挙げます。


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の一行問題 6 問を、年度をまたいで縦に 10 年分 — 四則計算・数の性質・割合・場合の数・角度が定位置です。1 問 2 分で回し、6 問を 12 分以内で取れる状態にすると後半が楽になります。秋までにこの形にしておく価値があります。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 算数・速さを 4 系統そろえる(旅人算(速さの違う 2 人の出会いと追いつき)・流水算(川の流れと船の速さ)・通過算(列車が橋やトンネルを通る)・時計算(長針と短針の作る角))— 資料のある 14 年すべてに入っています。どれが来ても崩れない状態にしておきます。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週末 60 分] 算数・後半の重い大問 3 種と「求め方を書く」練習 — 立体の切断(2024 大問 5・2026 大問 6。切り口の形と体積の分割をセットで)、面積比を比の積み重ねで解く(2024 大問 3・2025 大問 2・2025 大問 1(6)。補助線より先に「同じ高さ」「同じ底辺」を探す手順を決めておきます)、つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から逆算)の応用(2025 大問 3・2026 大問 4。2026 は割引つきの 3 段階まで来ました)。あわせて、2026 に出た「求め方も書きなさい」の 3 問を、式の並びに一言ずつ理由を添える形で練習しておきます。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 社会・大問 3 の記述を 3 年分(計 8 問)縦に解く — 「資料から読み取る → 理由を述べる」の 2 段構成で、100〜150 字相当を 5 分で書く練習です。字数指定が無いので、解答らんの大きさから逆算する感覚を作ります。指定語句がある年もあります。あわせて経済の用語(実質と名目・エンゲル係数・プライマリーバランス・国債)を言葉で説明できるようにしておきます。2024・2025 の大問 3 で正面から出ています。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 社会・「誤っているものを一つ選び」と [X]・[Y] の正誤組み合わせを、根拠で切る — 4 つの文を一つずつ真偽判定し、消去法ではなく根拠で切ります。この学校で最も出題数の多い問い方で、2026 だけでも 5 か所あります。[X]・[Y] の形は 2 文の一方だけ判断できても得点にならないので、あいまいな知識をつぶす作業になります。文字種の指定(「漢字 4 字で」「アルファベットで」)を毎回声に出して確認する癖もここでつけます。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週 1 回] 社会・農産物の統計表から都道府県を当てる/歴史は通史で回す — 統計表の問題は 3 年連続で大問 1 に出ています。上位 3 県と全国シェアの組み合わせを、主要品目 20 種ほど覚えます。歴史は時代を切り分けた勉強より、原始から現代まで 1 本の年表を何度も往復する形が大問 2 に合います。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週末 60 分] 理科・化学計算と回路図を軸に、1 題を最後まで追う — 過不足のある反応(銅・アルミの酸化、塩酸と重曹、メタンの燃焼。グラフの折れ曲がる点が何を意味するかを毎回言葉にします)と、回路図の読み取り(直列・並列の判別、スイッチと豆電球・ブザーの位置、電磁石とリレー。2026 は 7 問中 4 問が回路図の選択でした)。過去問は 1 大問ずつ通しで解き、途中の小問を飛ばしません。前半の値を後半で使う作りが多いためです。あわせて対照実験の考え方(どの条件を比べるか)と、「なぜその季節か」「なぜその順か」を 1〜2 文で書く練習、そして地学(地層・天体)を切らさないこと。地学は 2 年出ていないぶん、戻ったときに大問 1 つを失います。(確認: 〜2026 年度)
  8. [毎日 10 分] 国語・漢字の書き取りと 3 点セット、字数の書き分け — 漢字の書き取りは精読した年すべてに必ず出ており、2019 は 10 問がまとめて問一に置かれました。接続語・語群の語・語句の意味の 3 点セットは長年同じ問い方で出ているので、過去問で縦に解きます。記述は 20 字・50 字・90 字を書き分ける練習(字数ごとに「要素をいくつ入れるか」を決めておきます)と、指定語つき・書き出し指定つきの形に慣れること。論説文(働き方・技術・社会)を読む量も増やします。2020 のような問いに備えて、自分の考えを 100 字前後で書く練習も——賛否ではなく「本文の考え方を別の場面に当てはめる」書き方をします。ただし国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無いので(→ 13 節)、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。(確認: 〜2020 年度)

8. 科目別の詳細

8-1. 算数(60 分・100 点・大問 6・小問 16〜19)

年度×大問の題材表(精読した 3 年・大問 1 の一行問題)

大問 1 は 3 年とも「次の □ にあてはまる数を求めなさい」で始まる一行問題 6 問です。中身は次のとおりです。

年度 (1) (2) (3) (4) (5) (6)
2024 四則計算(分数・小数の混合) 過不足算(みかんを 9 個ずつ/7 個ずつ配る) 数の性質(700 を割ると 7 余り、3300 を割ると 66 余る整数の和) 割合と比(3 人が同額を使い、残金の割合が違う) 場合の数(1・1・2・3・4 の 5 枚から 3 けたの数) 角度(正方形と正五角形の重なり)
2025 四則計算(分数・小数の混合) 割合(落とすと 2/3 はね上がるボール) 場合の数(回転寿司 6 皿を食べる順番) 数の性質(84cm×126cm×210cm を立方体で埋める) 資料の読み取り(40 人の身長のグラフ) 平面図形の面積比(平行四辺形と BE:EF:FC)
2026 四則計算(分数・小数の混合) 数の性質(A×B=98、B×C=84、C×A=168) 通過算(789m のトンネルと 342m の鉄橋) 売買損益(3 割 5 分の見込み利益) 消去算(ノートとペン) 円とおうぎ形(円の中心と直角二等辺三角形)

年度×大問の題材表(精読した 3 年・大問 2〜6)

大問 2〜6 は「短い設定文+(1)(2)」の形です(2026 だけ 3 小問の大問が 3 つ)。

年度 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2024 和差算・分配算(5 種類のパンから 2 個買った 10 通りの金額) 平面図形の面積比(長方形 2 枚の重なり・AH:HB=3:2) ニュートン算(牧草地の牛 52 頭で 12 日・37 頭で 21 日) 立体の切断(三角柱を 3 点で切った立体を机に置く) 速さ(電動自転車の 3 モードとバッテリー残量)
2025 平面図形の面積比(同じ平行四辺形 9 個の並び) つるかめ算(勝ち+5・負け−2・引き分けの持ち点) 水量(直方体の容器に円すいを沈める) 流水算(川の中央と岸で流れの速さが違う) 規則性(数の並びと「右・下との和」)
2026 仕事算(太郎 12 日+次郎 9 日+三郎 4 日) 規則性+面積(正三角形の中央をくりぬく工程を 5 回) つるかめ算(リンゴとキウイ 15 個・割引つき) 時計算(短針が 8 時間で 1 周する時計) 立体の切断(直方体を 2 回切る)

表に出てくる過不足算・消去算・和差算・分配算・仕事算・ニュートン算・つるかめ算・通過算・流水算・時計算・売買損益の中身は 用語集 にあります。いずれも受験用教材の単元です。

座席の固定(何年続いているか)

座席 何が来るか 確認できた年
大問 1 一行問題 6 問 資料のある 14 年(2010〜2026)
大問 1 の (1) 分数と小数が混ざった四則計算 2021〜2026 の 6 年(資料の並びで確認。2020 年度は逆算=□にあてはまる数を求める計算の形)
大問の数 6 大問 資料のある 14 年すべて
小問の数 16 問 2010〜2025(2026 だけ 19 問。大問 3・4・5 が 3 小問に増えたため)
どこかの大問 速さ系(速さ・流水算・通過算・時計算) 資料のある 14 年すべて
後半の大問 立体(切断・投影・水量) 2024 大問 5・2025 大問 4・2026 大問 6 の 3 年連続

頻出単元と周期

資料のある 14 年分の大問の主要単元を数えると、次の順に厚くなります。

単元グループ 目安 中身
速さ(旅人算・流水・通過・時計) 14 年すべて 往復・追いつき・条件が途中で変わる形が中心。2024 は「距離ではなくバッテリーの減り方」で速さを扱う変化球
割合・文章題(つるかめ・過不足・仕事・売買・消去・ニュートン) 14 年すべて 大問 1 の一行問題と大問 2〜4 の両方に入る。つるかめ算は 2025・2026 の 2 年連続で大問、ニュートン算は 2018・2023・2024
平面図形(面積比・円とおうぎ形) 14 年中 10 年前後 比で面積を追う形が主。相似そのものより「同じ高さの三角形の面積比」の積み重ね
立体図形(切断・投影図・水量) 14 年中 11 年前後 切断は 2017・2020・2024・2026。水量は 2022・2025
数の性質・規則性 14 年中 10 年前後 余りの条件、公約数・公倍数、工程をくり返す図形の規則(2026 大問 3)
場合の数・資料の読み取り 大問 1 の中に毎年 1〜2 問 2024(5) 並べ方、2025(3) 順番、2025(5) 身長のグラフ

問い方の特徴


8-2. 理科(30 分・50 点・大問 3・小問 20〜28)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3
2024 月(東京から見た月の形・出入りの時刻・公転の図)12 問 ばね(グラフからのばね定数・棒とばね 3 本・輪軸)9 問 金属と水よう液(合金・銅とアルミの酸化・重さの比)7 問
2025 電磁石・磁石(磁界の強さ・2 本の導線・方位磁針)6 問 質量保存(銅の酸化)+燃焼(メタンと酸素の体積)7 問 植物(種子の呼吸商を測る実験・光の色と発芽)7 問
2026 気体(重曹と塩酸から出る二酸化炭素・濃度の年変化)8 問 植物(アサガオの分類・光合成・つるの巻き方)10 問 電気回路(学園祭の「イライラ棒」の配線とリレー)7 問

座席の固定(何年続いているか)

頻出単元と周期

問い方の特徴


8-3. 社会(30 分・50 点・大問 3・小問 28〜30)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(地理) 大問 2(歴史) 大問 3(テーマ融合・記述の置き場)
2024 夏休みの学習課題と生徒の返信(国連本部・島の定義・河川・万博)12 問 平安から戦時下までの通史(鎌倉の農業・浮世絵・寺社参詣)10 問 近代以降の日本経済(機械打ちこわし・工場法・比較生産費説・エンゲル係数)8 問
2025 先生と生徒のグループ学習(野菜の収穫量・雨温図・カルスト台地・EU)10 問 「否定的に評価された人物」から通史(田沼意次・大老・条約改正)10 問 お金のことわざから経済(物々交換・各国の硬貨・経済成長率・国債)8 問
2026 世田谷君の石垣島旅行(緯度経度・最西端の島・さとうきび・サンゴの白化)10 問 通史(ナウマンゾウ・聖徳太子・肖像画の正誤・日中戦争)10 問 「人と動物との関わり」の授業対話(肉の消費量・イヌイット・代替肉と SDGs)8 問

座席の固定(何年続いているか)

頻出単元と周期

問い方の特徴


8-4. 国語(50 分・100 点。2010〜2020 の 7 年ぶんの資料で確認)

国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010・2011・2014・2015・2016・2019・2020 の 7 年に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。精読したのは 2016・2019・2020 の 3 年です。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 小問数
2016 小説(時間旅行をする三人組・大江健三郎『二百年の子供』)10 問 論説(図書館員が本を選ぶこと・松岡享子『子どもと本』)10 問 漢字の書き取り 10 問 30
2019 論説 1 本(パン職人とイースト・労働と資本 / 渡邉格『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』)18 問 20
2020 論説 1 本(お掃除ロボットと〈弱さ〉/『弱いロボット』)15 問 17

資料の並びで見ると、2016 年度までは「小説+論説+漢字」の 3 大問(2010・2011 は 2 大問)で、2019・2020 は長文 1 本にすべてを詰め込む 1 大問になっています。資料のある年の中では 2019 年が切り替わりの年に見えます。ただし 2017・2018 と 2021 年度以降の資料が無いため、いつからいつまでこの形なのかは判断できません。

設問の並びで固定されているもの(2019・2020 の 2 年)

長文 1 本になった 2 年は、設問の並びがほぼ同じでした。

  1. 問一=漢字の書き取り(カタカナを漢字に直す。2019 は 10 問、2020 は 6 問)
  2. 語群から語を選び、必要があれば形を変えて答える(2019 は「取る・来る・切る・占める・浮く・割く」、2020 も同じ形式)
  3. 【a】〜【e】に入る接続語を選ぶ
  4. 傍線 A〜E の語句の意味を選ぶ
  5. 本文の流れに沿った記号選択が 6〜9 問
  6. 抜き出し(字数の上限つき・最初と最後の数字を書かせる形)
  7. 記述(2019 は 2 問、2020 は 3 問)
  8. 最後に本文全体の合致・正誤判定(2019 は「適当なものを一つ」、2020 は「合致するものに〇・しないものに×」)

この 2 年しか同じ形を確認できていないので「毎年」とは書けませんが、2〜4 の 3 点セット(語群・接続語・語句の意味)は、資料のある 2010・2014・2015 にも同じ問い方で出ています。設問の書き出しの文言まで揃っていて、この学校が長く使ってきた問い方だと分かります。

問い方の特徴


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

年度ごとの大問の主要単元から数えたもので、構成だけ数えた年の細部までは保証できません。最終確認年度は、その単元を資料の上で最後に確認できた年度を指します。

科目 単元 出ていた年 最終確認年度 なぜ警戒するか
理科 地層・岩石・化石 2010・2012・2014・2016・2019・2020・2021 2021 年度 2010〜2021 に 7 回出た最頻単元です。2021 を最後に 5 年、大問としては出ていません
理科 天体(星・星座・惑星・月) 2022(惑星)・2024(月) 2024 年度 地学が 2 年続けて抜けています。戻ると大問 1 つぶんが重くなります
理科 てこ・滑車・輪軸 2022(てこ)・2024(ばねと輪軸) 2024 年度 力のつり合いは 2 年おきに顔を出しています
理科 人体 2014・2023 2023 年度 生物が植物に寄っており 3 年ありません
理科 気象・熱と状態変化 2021(音)以前 2021 年度以前 以前は厚く出た分野ですが、大問としては長く出ていません
社会 選挙制度・三権分立 2010・2011・2012・2016 2016 年度 2010〜2016 は大問 3 の定番でした。10 年、政治のしくみが主題になっていません
社会 国際社会・国際協力 2014・2015・2024 2024 年度 大問 3 級の主題として出ています。2 年空いています
社会 地形図の読図 2014 2014 年度 大問としては長く出ていませんが、地図・写真の読み取りは毎年あります
社会 貿易・資源・エネルギー 2019(大問 3)・2024(小問) 2024 年度 エネルギーの統計は戻りやすいところです
社会 人口・都市問題 2012(大問 3)・2024・2026(小問) 2026 年度(小問) 大問 3 の主題としては 2012 年度が最後です
算数 食塩水 2014・2015・2022・2023 2023 年度 繰り返し出ていましたが、2023 を最後に 3 年出ていません
算数 図形の移動・転がり 2015・2019・2020・2021 2021 年度 4 年続いたあと 5 年ありません
算数 平均算・和差算 2016・2017・2024(和差算) 2024 年度 大問 1 の一行問題として戻りやすい位置です
算数 回転体 2015 2015 年度 立体が切断・水量に寄っています

10. 形式面の注意

4 科目に共通すること

算数

理科

社会

国語


11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)

この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さ・図形の基礎・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本です。この学校でとくに効く入口は、①分数と小数が混ざった四則計算(算数の大問 1(1) は 6 年続けてこの形)、②日本地図と都道府県の産物(社会の大問 1 は地理で固定)、③漢字の書き取りの 3 つ。時間を測るのはまだ早い段階です。地図帳と食卓の産地表示を結びつけて話すだけでも、後の統計問題に効きます
小 5(幅) 全分野をひととおり学び終えるのがこの学年の仕事です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は分数と小数の混ざった四則計算と漢字の書き取りを毎日、週末 60 分はその週の単元 1 つ。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使ってください。算数は 割合 → 速さ(旅人算・流水算・通過算・時計算。いずれも受験用教材の単元)→ 平面図形 → 立体 → 規則性 → 数の性質 の順に一巡し、一行問題を分野をまたいで回す形に早めに移ります(大問 1 の 6 問がこの形です)。理科は 4 分野を薄く均等に——毎年 1 分野が抜ける形なので、捨てる分野を作ると大問 1 つを失います。社会は歴史を通史で 1 往復し、統計表から都道府県を当てる練習を始めます。国語は説明文の段落の役割を口で説明する習慣を。ただし国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目です。夏以降は同じ座席を縦に解く(算数の大問 1 を 10 年分、社会の大問 3 の記述を数年分、理科の大問を 1 題ずつ通しで)を主にし、年度通しで時間を計る演習は理科・社会を中心に。記述(社会 2〜3 問・国語 2〜3 問・理科 0〜1 問・算数は 2026 に 3 問)は、添削してもらう回数を確保します

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差が出るのは、小 5 で全分野をひととおり学び終えることと、小 6 で座席ごとに反復することの両方です。並びが固まっているぶん、「大問 1 の 6 問」「社会の大問 3 の記述」のように場所を決めて縦に解いた経験がそのまま点になります。一方で中身は毎年作り直されるので、暗記だけでは届きません。とくに理科は 4 分野のうち 1 つが毎年抜ける形で、抜ける分野が読めません。理科の 4 分野を小 5 のうちにひととおり学び終え、小 6 は算数・社会の座席ごとの反復に時間を回す配分が、この学校の形に合います。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏は扱いません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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