立教新座中学校 の過去問分析
立教新座中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
立教新座中学校 過去問分析(2024〜2026 年度・一般入試第 1 回相当・3 年分/国語のみ 2009〜2019 年度)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県新座市 |
| 男女 | 男子校 |
| 旧称 | 立教高等学校 |
| 入試回と日程・科目 | 一般入試第 1 回 1 月 25 日(募集 100 名)/一般入試第 2 回 2 月 3 日(募集 40 名)。いずれも 4 科(算数・国語・理科・社会)。帰国児童入試は 1 月 25 日で 2 科(算数・国語)(2027 年度募集要項) |
| 試験時間・配点 | 2027 年度の入試要項に未掲載です(要項は 2026 年 9 月頃の公開予定)。市販の過去問集か学校の要項で確認してください |
| 面接 | 帰国児童入試だけ、本人のみの面接があります。一般入試第 1 回・第 2 回に面接はありません |
| 同名の学校に注意 | 東京都豊島区の立教池袋中学校とは別の学校です |
いまの小 6 は 2027 年 1 月〜2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数は大問 5 題・小問 21〜24 問で、大問 1 が計算から始まる小問集合、大問 2 が図形の比、大問 4 が数の世界という座席(問題の置き場所)が、精読した 3 年とも動きません。
- 理科は大問 4 題が資料のある 18 年で一度も動かず、生物・化学・地学・物理が 1 題ずつ入る配置が 3 年連続です。ただし何番目にどの分野が来るかは決まっていません。
- 社会は大問の数が 2〜3 題と動きますが、小問の総数は 32〜37 問でほぼ一定です。国語は大問 2 題(説明的文章+文学的文章)が、資料のある 9 年で崩れていません。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 2(図形の比)だけを 3 年分、大問 4(数の世界)だけを 3 年分、続けて解きます。
- 理科は 4 分野のどれも捨てません。1 分野が大問 1 つぶんなので、捨てるとその年の 4 分の 1 が空きます。
- 国語の漢字を毎日やります(1 回の入試で 8〜10 問あります)。
今週やる 1 つ
- 2024〜2026 年の算数の大問 2 を 3 年分続けて解き、「相似で線分の比 → 面積比 → 面積」の順に手が動くか確かめます。
注意
- 資料の冊子は年度・科目ごとに 1 冊ずつで、一般入試第 1 回か第 2 回かの区別が付きません。国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びと題材だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | 15 年(2009〜2023) | 18 年(2009〜2026) | 大問 5・小問 21〜24。図の細部は転写されないため、図形問題は設問文と図の説明文からの読み取りを含みます |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 15 年(2009〜2023) | 18 年(2009〜2026) | 大問 4・小問 21〜31 |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | 14 年(2009〜2023 のうち 2012 年度なし) | 17 年(2009〜2026 のうち 2012 年度なし) | 大問 2〜3・小問 32〜37 |
| 国語 | 3 年(2015・2017・2019) | 6 年(2009〜2014) | 9 年(2009〜2015・2017・2019) | 大問 2・小問 14〜17。2020 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多く、2016・2018 年度も同じです) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回について: この学校には 1 月 25 日の一般入試第 1 回(募集 100 名)と 2 月 3 日の一般入試第 2 回(募集 40 名)、および帰国児童入試(算国 2 科+本人のみの面接)があります。使った資料は年度・科目ごとに 1 冊ずつで、第 1 回と第 2 回の区別が付きません。日程が早い一般入試第 1 回のものとして読んでいます。第 2 回の傾向がここに書いたとおりかどうかは、この資料からは言えません。
- 一般入試は 4 科(算数・国語・理科・社会)で面接はありません。試験時間と配点は入試要項が未公開のため、この資料からは書けません(1 節)。
- 「3 年連続」と書いた箇所は、2024・2025・2026(国語は 2015・2017・2019)の設問文を実際に読み直して確認したものです。それ以外の年にまたがる話は、年度×大問の題材の並びから言える範囲にとどめています。
- 「毎年」と書いたのは 3 年以上の反復を原本で確かめたものだけです。確かめられなかったことは「精読した年に限れば」と弱めるか、書いていません。
5. 一番大きな結論
立教新座は「4 科そろって、答えを出すまでの手数が多い学校」です。 そして科目ごとに、座席(問題の置き場所)の決まり方がはっきり違います。
- 算数は 5 大問・全問が答えのみです。大問 1 が小問集合(6〜8 問)で、必ず計算から始まります。大問 2 は 3 年とも図の中の線分比・面積比・角度、大問 4 は 3 年とも数の世界(場合の数・数の性質・規則性)です。ここで言っているのは「同じ問題が出る」ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出る、ということです。ただし単元名まで一致する座席が 3 年以上続いた学校を集めた索引に、この学校の名前は出てきません。大きなくくりでは座席が保たれ、細かい単元は毎年組み替えられている、というのが実態に近いところです。
- 理科は大問 4 題で、資料のある 18 年ぶん一度も動いていません。4 題に生物・化学・地学・物理が 1 つずつ入る配置が 3 年連続です。ただし「大問 3 は毎年天体」のような座席の固定はなく、中身は年ごとに作り直されます。
- 社会は大問の数そのものが動きます。大問数は 2024・2025 が 3 題、2026 は 2 題。それでも小問の総数は 32〜37 でほぼ一定で、大問が減れば 1 題が太ります。
- 国語は大問 2 題(説明的文章+文学的文章)で、資料のある 9 年で崩れていません。各大問の問一が漢字です。
過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではありません。①座席の決まっている算数の大問 2・大問 4 を縦に積む、②理科の 4 分野を落とさない、③社会と国語は年度通しで時間を計る——この 3 本立てになります(回し方は 過去問の使い方)。とくに算数は、大問 2 だけを 3 年ぶん続けて解く、大問 4 だけを 3 年ぶん続けて解く、という練習が効きやすいところです。
6. この学校らしさが出る場所
- 理科は、身近な生活や体験をそのまま実験にします。 窓ガラスの結露と複層ガラス(2024)、レモンのビタミン C をヨウ素液で測る(2025)、100m 走の区間タイムから速さを出す(2025)、干潟のチゴガニの巣穴の分布と学校の池のザリガニを標識で数える(2025)、タマネギの皮で布を染める(2026)。教科書の実験ではなく、その場でやってみた記録を読ませる作りが続いています。
- 理科は、物語や映画を導入文にします。2026 の大問 3 は SF 映画「オデッセイ」の火星を題材に、惑星の見え方 → 光通信 → 人工衛星の電力 → 水をつくる化学反応 → ジャガイモ栽培、と 12 問で分野を横断します。1 つの物語の中で 4 分野を回す作りは、この学校の理科の顔と言ってよさそうに見えます。
- 社会は、本や文書を丸ごと導入文にします。2026 の大問 1 は宮本常一『日本の村』(1953 年)を軸に段々畑・二毛作・養蚕・茅葺き・条里制・新田開発を 27 問で歩き、大問 2 は前年 12 月に出された文書を読ませます。2024・2025 は「和さん・洋さん」「和洋さんとお兄さん」という生徒の会話が入口になります。読み物を読ませてから社会の知識に降りていく作りが共通しています。
- 社会は、地理と歴史を同じ大問で往復させます。2026 の宇和島は、みかんの収穫量とリアス海岸(地理)→ 藤原純友と宇和島藩(歴史)→ 明治の裁判官・法学者(歴史)と行き来します。隠岐は漁業(地理)と後鳥羽上皇・後醍醐天皇(歴史)で同じことをしています。科目の中で引き出しを切り替える速さが要ります。
- 算数は、その年の西暦を数の題材にします。2025 は「モニターに 2025 と表示される」、2026 は「2026 を 1 から 2026 までで割った余りを並べる」。2025 の大問 1 にも「2025 にもっとも近い数」が出ます。
- 算数は、立体を動かします。切る(2026)・くり抜く(2024)・横に倒して転がす(2025)と、静止した立体の体積を求めるだけでは終わりません。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の小問集合を時間内に取り切る — 6〜8 問あり、設問数の 3 割前後がここにあります。計算 1〜2 問の後は、消去算・年齢算・集合・分数の性質・角度と単元がばらばらに並びます。ここで詰まると後半 4 題に時間が残りません。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・立体を動かす問題 — 2024 大問 5(1 辺 6cm の立方体を角柱と円柱でくり抜く)、2025 大問 3(円すいを横に倒して転がす・円 O の上に置く)、2026 大問 3(1 辺 6cm の立方体の切断)。3 年連続で大問 1 題ぶんあります。手を動かして図を描き直す訓練が要ります。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・線分比 → 面積比の一本道(大問 2 の座席) — 2024 平行四辺形(面積 264cm²)、2025 台形と平行線、2026 折り紙の折り目。3 年とも「相似で線分の比 → 面積比 → 面積」の順です。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・数の書き出し(大問 4 の座席) — 2024 場合の数(1〜9 の数字を並べてつくる整数)、2025 数の性質(ボールとモニターの表示)、2026 規則性(2026 を割った余りの列)。3 年とも「小さい場合を書き出して規則を見つける」で入口が開きます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・4 分野を薄く広く落とさず、長文から数値と条件を拾う — 1 分野が大問 1 つぶんなので、苦手分野をつくると年によって 4 分の 1 が空きます。あわせて、会話文(2025)、実験手順(2026 のタマネギ染色)、映画のあらすじ(2026 の火星)のような長い導入文を読みながら線を引き、条件を拾い出す作業を習慣にしてください。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・通史を 1 本の線でたどる — 2024 は東日本と西日本、2025 は取り引きされた品物、2026 は村の暮らし、という具合にテーマで時代を縦断する大問が 3 年連続で出ています。時代のつまみ食いでは追いつきません。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・因果を 1〜2 文で書く — 記述は年 1〜2 問ですが、いずれも「なぜそうなるのか」です(河川を国境にすると領土問題が起きやすい理由・支援物資が届かなかった理由・田植えが雑草対策になる理由)。指定語つきの年もあります。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・漢字と、条件つき抜き出し・○×の内容正誤 — 漢字は 1 回の入試で 8〜10 問。2017・2019 は「カタカナは漢字に直し、漢字は読みを書く」の混合です。抜き出しは「六字で」「二つ」「端的に表した語を」の条件を見た瞬間に本文を機械的に探す練習、○× は選択肢を本文と 1 対 1 で照合する練習をしてください。(確認: 〜2019 年度)
8. 科目別の詳細
8-0. 科目ごとの見取り図
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最初に時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 高い。大問 5・小問 21〜24・全問が答えのみ(記述・作図は資料のある 18 年でゼロ) | 大問 1 は小問集合、大問 2 は図形の比、大問 4 は数の世界が 3 年連続。立体図形は 3 年連続で大問 1 題ぶん | 立体を動かす問題(切断・くり抜き・転がす)と、線分比 → 面積比 |
| 理科 | 非常に高い。大問 4 が 18 年不変。記号選択が主軸(57〜68%)・文章記述は 18 年ゼロ | 生物・化学・地学・物理が 1 題ずつ。長い会話文や実験手順を読ませてから設問に入る | 4 分野を落とさないことと、長文から数値・条件を拾う速さ |
| 社会 | 中くらい。大問 2〜3(年により動く)・小問 32〜37 でほぼ一定 | 通史を一気に下る大問が 3 年連続。地理と歴史が同じ大問で往復する。文章記述は年 1〜2 問 | 通史を 1 本の線でたどることと、因果を 1〜2 文で書く |
| 国語 | 高い(2019 年度まで)。大問 2・小問 14〜17 | 説明的文章 → 文学的文章。各大問の問一が漢字。記述 2〜3 問、抜き出しと○×の内容正誤 | 漢字(1 回で 8〜10 問)と、条件つき抜き出し |
4 科に共通するのは、設問に入る前に読む量が多いことです。理科で設問文 3400 字前後、社会で 5700 字前後(A4 換算 13 頁)あります。読解の体力が算数以外の 3 科を支えています。
8-1. 算数(大問 5・小問 21〜24・全問が答えのみ)
年度×大問の題材表(精読した 3 年・原本で確認)
| 年度 | 大問 1(小問集合) | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 7 問。計算 1 お菓子の値段の消去算 4 つの整数の和からの推理 直角二等辺三角形を底面とする三角柱の切断 半円と円の移動 バス通学の集合 |
平行四辺形(面積 264cm²)の線分比と面積比 4 問 | コーヒー豆 3 種の混合単価(濃度の考え方)4 問 | 場合の数(1〜9 の数字を並べてつくる整数)4 問 | 1 辺 6cm の立方体を角柱・円柱でくり抜く体積 2 問 |
| 2025 | 6 問。計算 2 「8 で割ると 3 余り 5 で割ると 4 余る」数 さいころを貼り合わせる規則性 4 人家族の年齢算 折り紙の角度 |
台形と平行線でできる線分比 → 三角形の面積 4 問 | 円すい(表面積・横に倒して転がす・円 O の上に置く)3 問 | 1〜100 のボールを箱に入れるとモニターに数が出る(数の性質)4 問 | 2 そうのボートの流水算(グラフつき)4 問 |
| 2026 | 8 問。計算 2 分母と分子に同じ数をたす分数 バス停の乗降 半径 2cm の円 5 個を囲む帯 直方体 |
折り目のついた折り紙(面積比 1 問+角度 3 問) | 1 辺 6cm の立方体 ABCD-EFGH の切断 4 問 | 2026 を 1〜2026 で割った余りの列(規則性)4 問 | 10% の食塩水 1800g を動かす問題 4 問 |
表に出てくる消去算・年齢算・集合・流水算などの中身は 用語集 にあります。
同じ種類の問題が同じ場所に来る
精読した 3 年(2024〜2026)で、次の 3 つの座席が動いていません。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味です。
- 大問 1 は小問集合で、必ず計算から始まります(2024 は計算 1 問、2025・2026 は計算 2 問)。小問数は 6〜8。ここだけで全体の 3 割前後の設問があります。中身は計算・数の性質・図形・文章題の寄せ集めで、単元は毎年入れ替わります。
- 大問 2 は平面図形です(2024 平行四辺形の面積比、2025 台形と平行線の線分比、2026 折り紙の折り目)。3 年とも「相似・面積比で線分の比を出し、最後に面積を求める」流れです。
- 大問 4 は数の世界です(2024 場合の数、2025 数の性質、2026 規則性)。3 年とも「小さい場合を書き出して規則を見つける」手が効く形です。
大問 3・大問 5 は固定されていません。立体図形はこの 2 席のどちらかに 3 年連続で入り(2024 大問 5、2025 大問 3、2026 大問 3)、残った席に濃度・混合(2024 大問 3 コーヒー豆、2026 大問 5 食塩水)か速さ(2025 大問 5 流水算)が入る、という並び方をしています。
頻出単元と周期
- 立体図形は 3 年連続で大問 1 題ぶんあります。しかも「切る」「くり抜く」「転がす」と、立体そのものを動かす形が続いています(2024 くり抜き、2025 円すいを倒して転がす、2026 立方体の切断)。18 年ぶんの単元の内訳でも立体図形は上位 3 位に入ります。
- 平面図形も同じく上位で、大問 2 の座席と大問 1 の小問集合の両方に顔を出します。図のある小問の割合は 62% と高めです。
- 濃度・混合(食塩水/単価の混合)は 2024・2026 の 2 回。
- 速さは 3 年で 1 回(2025 の流水算)ですが、単元の内訳では 5 位に入っており、年によって顔を出します。
- 和差算・消去算・年齢算・集合といった文章題は、大問ではなく大問 1 の小問集合に入ってくるのが最近の形です。
問い方
- 全問が答えのみです(資料のある 18 年で記述 0%・作図なし)。途中式を書かせる欄がありません。
- 大問 2〜5 は 2〜4 小問の誘導つきで、(1) が (2) の材料になる縦の連鎖が強くあります。入口を落とすとその大問がまるごと崩れる作りなので、(1) の検算を習慣にしたいところです。
- 2026 の大問 2 のように、1 つの図に対して小問 4 つ(面積比 1・角度 3)をぶら下げる形もあります。図を 1 枚正しく読み取れるかどうかが、そのまま 4 問ぶんの得点になります。
- 数の問題では「モニターに 2025 と表示される」「2026 を割った余り」のように、その年の西暦を数の題材にする遊びが 2025・2026 と続いています。
8-2. 理科(大問 4・小問 21〜31・記号選択が主軸)
年度×大問の題材表(精読した 3 年・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | ヒトの呼吸(肺呼吸とえら呼吸・変態・胸部のつくりを再現した装置)5 問 | 窓ガラスの結露(湿度計算・複層ガラスの熱の通しにくさ)5 問 | 地震(地震計・ゆれの方向・震源距離・マントル中の速さ・地殻の厚さ)7 問 | 光(見え方・半円形の物体とまち針・蜃気楼のだるま太陽)4 問 |
| 2025 | レモンのビタミン C をヨウ素液で測る(中和の考え方・濃度計算)6 問 | 会話文で追う太陽の動き(日の出入りの時刻と方位・南中・さいたま市の夏至)7 問 | 100m 走の区間タイムから速さを出す(表とグラフ)6 問 | 干潟のチゴガニと学校の池のザリガニ(分布の調べ方・標識をつけて再び捕まえる個体数推定・外来生物)8 問 |
| 2026 | タマネギの皮で布を染める実験(ろ過・ミョウバン水溶液・結晶の形・金属の違い)7 問 | ヒトの体内の器官と物質の行方(BTB 溶液・数値 3 つ)5 問 | SF 映画「オデッセイ」の火星(惑星の位置と見え方・光通信・人工衛星の電力・水をつくる化学反応・ジャガイモ栽培)12 問 | 電熱線の発熱(水温上昇の比・時間と発熱量)7 問 |
同じ種類の問題が同じ場所に来る
- 大問は 4 題で、資料のある 18 年ぶん一度も変わっていません(大問数のばらつき 0)。小問は 21〜31。
- 分野の並びは固定されていませんが、1 年の 4 大問に生物・化学・地学(天体や地層)・物理が 1 題ずつ入る配置が 2024〜2026 の 3 年とも成り立っています。どれか 1 分野を捨てると、その年の 4 分の 1 がまるごと空きます。
- 座席そのものは動きます。「大問 3 は毎年◯◯」という並びは 3 年ぶんでは見つかりませんでした。年ごとに作り直す出題と考えたほうがよさそうです。
問い方
- 記号選択が主軸です(精読した 3 年で 57%・67%・68%)。残りは短答(語句や数値を短く答える形式)で、文章記述は資料のある 18 年でゼロです。
- 長い導入文を読ませてから設問に入るのがこの学校の理科の顔です。会話文(2025 大問 2・3・4)、実験手順の説明(2026 大問 1)、映画のあらすじ(2026 大問 3)と、設問文の総量は 3400 字前後・A4 換算 11 頁ぶんあります。読む速さがそのまま点になります。
- 計算が毎年入ります。湿度と水蒸気量(2024)、震源距離と地殻の厚さ(2024)、濃度とちょうど反応する重さ(2025)、区間ごとの速さ(2025)、水温上昇の比(2026)。「割り切れない場合は小数第 1 位を四捨五入して整数で」という指示は 2024・2025 の両年で同じ文言が出ています。
- 表・グラフを読み取って選ぶ設問が多くあります。2025 大問 3 は「横軸を区間、縦軸を速さにしたグラフを選ぶ」形で、自分で描くのではなく選びます。
8-3. 社会(精読した 3 年は大問 2〜3・小問 32〜37・短答と記号選択が半々)
年度×大問の題材表(精読した 3 年・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 |
|---|---|---|---|
| 2024 | 自由研究「県境」(海峡・河川・山地・湖の県境、内陸県の同定、国境と領土問題)12 問 | 日本列島を東と西に分けて見る通史(縄文の東日本、壬申の乱と防人、蝦夷と坂上田村麻呂、平将門、承久の乱、江戸の金貨と学問、日露戦争)15 問 | 和さんと洋さんのインタビュー(石油危機、女子差別撤廃条約と憲法 24 条、法律ができるまでの図、雇用と経済の変化)7 問 |
| 2025 | 中一の和洋さんと高校生の兄の会話(半島名、漁港の水揚げ表、雨温図、湾内の港、能登半島地震と支援物資)9 問 | 「人々が価値を見出し取り引きしたもの」で下る通史(神津島の黒曜石、水稲耕作、『宋書』、仏教伝来、三世一身法、マルコ・ポーロ、石見銀山、長崎の窓口、1917・1931 年)13 問 | 2024 年の各国の選挙(選挙制度・衆院選、インフレの反対語、国連と安保理、難民条約、EU、ベネズエラ)10 問 |
| 2026 | 宮本常一『日本の村』(1953 年)を歩く 27 問。 段々畑と肥料/愛媛のみかん/日振島と藤原純友/隠岐と後鳥羽上皇・後醍醐天皇/山古志の中越地震/徳之島と薩摩藩/二毛作/田植えと雑草/養蚕/茅葺き/登り窯と法隆寺/条里制/江戸の新田 |
2024 年 12 月に出された文書を読む 10 問。 神社と宗教法人/祇園祭の観光/大正の民主化/有給休暇の法律/高度経済成長/バブル/2008 年の金融危機/震災復興の財源/2020 年からの政策 |
(大問 3 なし) |
大問の数と並び
- 大問数は年によって変わります。 2024・2025 は 3 題(地理 → 歴史 → 公民・国際)ですが、2026 は 2 題に減り、大問 1 が 27 小問の大きな導入文つき大問になりました。18 年ぶんで見ても大問 2〜5 題の幅があります。理科・算数と違い、社会は大問の枠組みを年ごとに組み直す科目と考えたほうがよさそうです。
- 一方で小問の総数は 32〜37 でほぼ動きません(17 年平均 36.5、ばらつき 9%)。大問が減れば 1 題あたりが太る、という調整をしています。
- 通史を一気に下る大問が 3 年連続で出ています(2024 大問 2、2025 大問 2、2026 は大問 1 の中に埋め込み)。縄文・弥生から昭和・平成まで、1 つのテーマで時代を縦断します。時代のつまみ食いでは追いつきません。
問い方
- 短答(用語を書く)が 47〜54%、記号選択が 41〜47%。文章記述は年 1〜2 問です(2024 大問 1 問 6「なぜ河川を国境にすると領土問題が起きやすいのか」、2025 大問 1 問 7「能登半島地震で支援物資がなかなか届かなかった理由」、2026 大問 1 問 10「なぜ田植えが雑草対策に適しているのか(指定語を使う)」・大問 2 問 4)。
- 記述はどれも因果を説明させる形です。地形や制度から「だからこうなる」を 1〜2 文で言い切る練習が直接効きます。指定語を使わせる形もあります。
- 長い引用文・会話文を導入文にします。2026 大問 1 は 1953 年刊行の民俗学の本、2026 大問 2 は前年 12 月の文書、2024 大問 3 と 2025 大問 1 は「和さん・洋さん」「和洋さん」という生徒の会話です。導入文を読み飛ばすと下線部の位置が分からなくなります。
- 設問が「問 7 の 1)2)3)」のように枝分かれします。1 つの問の中で地理 → 農業 → 都道府県の同定と連鎖するので、最初の県名を外すと後ろが全部落ちます。
- 地理と歴史を同じ大問で行き来するのが 2026 で特に強く出ました。宇和島 →(地理)みかん・リアス海岸 →(歴史)藤原純友・宇和島藩、という往復が続きます。
頻出のテーマ
- 日本の地形と都道府県の同定(2024 県境、2025 半島、2026 平野と海岸線)— 3 年連続。地図帳を引く癖が要ります。
- 統計表・雨温図の読み取り(2025 漁港の水揚げ表・気温と降水量の表、2026 みかんの収穫量)。
- 前年の出来事を土台にします。2025 は能登半島地震(前年 1 月)と 2024 年の各国の選挙、2026 は 2024 年 12 月の文書。資料のある 17 年でも前年の年号を含む冊が複数あります。
- 国際社会・国連(2024 女子差別撤廃条約、2025 安保理と難民条約・EU、2026 リーマン・ショック)。
8-4. 国語(大問 2・小問 14〜17)
先に断っておきます。国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多く、2016・2018 年度も同じ理由でありません)。ここに書いたのは 2009〜2019 年度に限った話で、そのうち原本で精読したのは 2015・2017・2019 の 3 年です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 |
|---|---|---|
| 2015 | 外山滋比古「タテとヨコ」(8 問。視線・俳句・空欄補充・内容正誤) | 太田忠司「小犬のワルツ」(6 問。接続語・「窄める」の内容説明・罪悪感の理由・内容正誤) |
| 2017 | 西谷修『戦争とは何だろうか』(8 問。国家の言い換え・「犬が戦争するとは言わない」理由・戦争の祖型の具体例) | 佐川光晴「四本のラケット」(9 問。語句の意味・「ついに折れて」の内容説明・心情の理由・一文の挿入位置) |
| 2019 | 岩本茂樹『自分を知るための社会学入門』(7 問。白髪のカツラの目的・六字の抜き出し・老いに抗う理由・対照的な語句 2 つ・内容正誤) | 小川洋子「かわいそうなこと」(7 問。表現の効果・「そんな体を持って生まれる人生」・「罪滅ぼし」の心情) |
同じ種類の問題が同じ場所に来る
- 大問は 2 題(資料のある 9 年で一度も変わりません)。小問は 14〜17。
- 大問 1 が説明的文章(評論・随筆)、大問 2 が文学的文章(小説)です。資料に出典の残る 2013〜2019 年度は、この並びで揃っています。
- 各大問の問一は漢字です。「傍線部イ〜ニ(ホ)のカタカナを漢字に直しなさい」で、2017・2019 は「カタカナは漢字に直し、漢字は読みを書きなさい」と読みも混ぜています。1 回の入試で漢字が 8〜10 問あり、無視できない配点になります。
- 大問の途中に漢字一字を空欄に入れる設問が入る年があります(2015 大問 2 問四、2019 大問 2 問五)。熟語の知識が問われます。
問い方
- 記号選択が 43〜53%、短答(抜き出し・漢字)が 29〜43%、記述が 14〜21%。記述は 1 回の入試で 2〜3 問で、理由説明・内容説明・心情説明が並びます。
- 抜き出しの精度が問われます。「文中から六字で抜き出しなさい」「対照的な語句を二つ抜き出しなさい」「端的に表した語を抜き出しなさい」と、字数や個数の条件がつきます。
- 本文の内容に○×をつける正誤判定が繰り返し出ます。「次のア〜エ(オ)それぞれについて、本文の内容に当てはまるものには○、当てはまらないものには×をつけなさい」という同じ言い回しが 2011・2015・2019 に見つかります。一つ選ぶ形と違って部分点が積み上がる/崩れる作りなので、本文と選択肢を 1 対 1 で照合する練習が要ります。
- 一文を《A》〜《F》のどこに入れるか(2017 大問 2 問九)のような、文章の構成をつかませる設問も出ます。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
年度×大問の題材の並びを 18 年ぶん(社会は 17 年ぶん)眺めると、しばらく間があいている単元があります。出るとは限りませんが、手をつけずに本番を迎えると入口を塞がれる種類のものを挙げます。最終確認年度は、その単元を最後に確認できた年度です。
| 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 中身 |
|---|---|---|---|
| 算数・ニュートン算 | 2014・2016・2020 | 2020 年度 | 3 回出たあと、2020 を最後に 6 年出ていません |
| 算数・仕事算 | 2011・2013・2017・2022 | 2022 年度 | ほぼ 4〜5 年おきで、2022 が最後です |
| 算数・水量(容器の水位) | 2022 | 2022 年度 | 4 年なし。立体図形が 3 年続いていることを考えると、立体の側から戻ってくる形もありえます |
| 算数・速さのグラフ読み取り(ダイヤグラム) | 2010・2012 | 2012 年度 | 近年は文章から比を立てる形(2025 の流水算)が中心で、グラフを読む形は久しく出ていません |
| 算数・論理/推理 | 2020 | 2020 年度 | 2020 が最後で 6 年なし |
| 理科・てこ・つり合い | 2013・2018・2021・2023 | 2023 年度 | 繰り返してきましたが、2024〜2026 の 3 年はありません |
| 理科・浮力と密度 | 2011・2016・2022 | 2022 年度 | 5〜6 年おき。2022 を最後に 4 年なし |
| 理科・こん虫・動物の分類 | 2011・2015・2019・2020・2023 | 2023 年度 | 繰り返してきましたが、大問としては 2023 が最後です |
| 理科・気象(前線・天気図) | 2013・2019・2022 | 2022 年度 | 2022 を最後に 4 年なし。2024 の結露は湿度の側から入っており、天気図そのものは出ていません |
| 理科・月 | 2016 | 2016 年度 | 太陽と惑星は 2025・2026 と続いていますが、月を正面から扱う大問は 2016 が最後です |
| 社会・地形図の読図 | 2009・2013 | 2013 年度 | 2 回のみ。長く出ていませんが、出れば大問の入口を塞ぐ種類の設問になります |
| 社会・地方自治 | 2015 | 2015 年度 | 公民の大問は 2024 が三権分立、2025 が国際社会と、別の側から作られています |
| 社会・交通と通信網 | 2015・2018・2021 | 2021 年度 | 3 年おきに来ていましたが、2021 が最後です |
ここに挙げた単元は題材の並びから拾ったもので、設問文まで精読したのは 2024〜2026 年度です。ニュートン算・仕事算・ダイヤグラムなど、教科書に載っていない受験用教材の単元の中身は 用語集 にあります。
10. 形式面の注意(4 科まとめ)
- 試験時間・配点は要項が未公開のため、この資料からは書けません(1 節)。一般入試は 4 科・面接なし、帰国児童入試のみ算国 2 科+本人のみの面接です。
- 算数: 記述・作図は資料のある 18 年でゼロで、答えのみです。比を答えさせる設問が多く(2024 大問 2 で 2 問、2025 大問 2 で 3 問)、「もっとも簡単な整数の比で」の処理を落とさないでください。円周率の指定は転写に現れなかったので、市販の過去問集で確認してほしいところです。大問 2〜5 は (1) が (2) の材料になる縦の連鎖が強く、入口を落とすと大問がまるごと崩れます。
- 理科: 文章記述はゼロ。作図も精読した 3 年では見当たりません。「もっとも適切なものを選び、記号で答えなさい」が決まった言い回しで、語句や数値の組合せを選ばせる形も多くあります。計算の答えには「割り切れない場合は小数第 1 位を四捨五入して整数で」のような桁指定がつくことが多く、2024・2025 は同じ文言が出ています。単位を書かせるか印字かは転写からは読み取れません。図に依存する小問が 55% あるので、過去問は図の見やすい紙で解くほうがよいところです。
- 社会: 文章記述は年 1〜2 問。字数指定がつく年とつかない年があり(資料のある 17 年のうち字数指定のある冊は 4 分の 1 ほど)、2026 は指定語を使わせる形です。設問が「問 7 の 1)2)3)」と枝分かれし、最初の県名や人物を外すと後ろが連鎖して落ちます。「適切ではないもの」「もっとも適していないもの」のように当てはまらないものを選ばせる設問が年に何問か混じるので、設問の最後まで読む訓練が要ります。地図・図表を含む小問は 18% で、理科・算数ほど図に寄りかからず、そのぶん文字量が最も多い科目です。用語の漢字指定の有無は転写からは確定できないので、歴史用語は漢字で書けるようにしておくのが安全です。
- 国語: 記述の字数指定は資料のある 9 年の転写には現れず、解答欄の大きさで分量が決まる形と見られます。古文・漢文と図表はゼロ。抜き出しには「六字で」「二つ」のような条件がつきます。○×で答える内容正誤(「本文の内容に当てはまるものには○、当てはまらないものには×」)が 2011・2015・2019 に同じ言い回しで出ています。出典は評論・小説とも一般書からの引用で、自校で作った文章は見当たりません。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | やること | この学校ならではの点 |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ・平面図形の基本・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本。算数は「図をきれいに描き直す」癖をここでつけます。時間を計るのはまだ先 | 全科で読む量が多い学校なので、音読と読書の量がそのまま後の 3 科に効きます。算数は立体(見取図・展開図)に早めに慣れておくと、小 6 で楽になります |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終える段です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と漢字語彙を毎日、週末 60 分はその週の単元 1 つ。算数の単元はこの順に置きます: 平面図形の比 → 立体 → 場合の数 → 数の性質 → 規則性 → 速さ → 濃度。理科は 4 分野をむらなく。社会は通史を最後まで通す。国語は理由と心情を 2〜3 文で書く習慣(ただし国語は 2020 年度以降の資料がないので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください → 13 節) | この学校はここが本体です。理科の 4 分野配置と社会の通史大問は、小 5 で穴をつくると小 6 で埋め直す時間がありません。社会は地図帳を引く癖(県境・半島・平野・海岸線)をこの段でつけます |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。夏以降、算数は大問 2 だけ 3 年ぶん・大問 4 だけ 3 年ぶんという縦の積み方と、年度通しで時間を計る解き方を併用します。理科・社会・国語は年度通しが中心 | 算数だけは座席が読めるので縦積みが効きます。理科・社会は年ごとに作り直されるので、通しで時間配分を体に入れるほうが向きます |
小 4 から始めるとどこで差がつくか。 この学校は、算数の一部を除けば「同じ問題が戻ってくる」学校ではありません。差がつくのは小 5 での全分野の一巡と、全科を支える読む速さです。理科は 1 分野が大問 1 つぶんという配置なので、小 5 のうちに 4 分野を均したかどうかが小 6 の失点の形をそのまま決めます。社会は通史を 1 本の線でたどれるかどうかが同じ役割を果たします。逆に算数は、小 6 の夏以降に大問 2(図形の比)と大問 4(数の世界)を縦に積むという、後から効く時間をかける価値のある先がはっきりしています。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じような大問数・小問数・記述と選択の比率・図の多さ・単元の分布なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。
- 創価中学校(東京都・共学)— 理科・社会が最も近く、算数も近い組み合わせです。国語は比較できません。
- 早稲田中学校(東京都・男子校)— 4 科すべてが近く、とくに社会・理科が近い組み合わせです。
- 本郷中学校(東京都・男子校)— 理科が最も近く、国語も近い組み合わせです。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- 科目別に見ると、算数(立体を動かす・線分比から面積比・全問が答えのみ)に近いのは城北埼玉・創価・東京都市大学付属、理科(大問 4・記号選択が主軸・長い導入文)は創価・早稲田・本郷・東京都市大学付属、社会(小問 30 台後半・通史の大問)は早稲田・創価・青山学院横浜英和、国語は早稲田大学高等学院・城北埼玉・本郷・西武学園文理です(数字は併願候補ページ)。
- 近さは科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、同じ問題が出るという意味ではありません。なお立教新座の国語は資料が 2019 年度までなので、国語の近さは古い年度に基づく比較です。
13. 資料の限界
- 入試回の区別が付きません。使った資料は年度・科目ごとに 1 冊ずつで、一般入試第 1 回か第 2 回かの表記が残っていません。日程の早い第 1 回のものとして読んでいますが、第 2 回の傾向は別に確かめる必要があります。帰国児童入試(算国 2 科+本人のみの面接)はこの資料に含まれません。
- 試験時間・配点が分かりません。入試要項が未公開のため、「50 分で 21 問」といった時間あたりの負荷は書けませんでした。過去問を解くときの時間設定は、市販の過去問集か学校の要項で確認してください。
- 国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多く、2016・2018 年度も同じです)。8-4 節に書いたのは 2009〜2019 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
- 社会は 2012 年度の資料がありません。9 節の周期は 1 年ぶん欠けた数え方になっています。
- 図そのものは資料に残りません。図形問題・地図・グラフの細部は、設問文と図の説明文からの読み取りを含みます。とくに算数 2026 の大問 2・3 は図の数値が転写に残っておらず、設問文から題材を判断しました。同じ理由で、円周率や単位の印字といった解答用紙まわりのことは書けませんでした。
- 原本を精読したのは 3 年ぶんです(国語は 2015・2017・2019)。「3 年連続」は自分で設問文を読み直して確かめましたが、それ以上さかのぼる話は年度×大問の題材の並びから言える範囲にとどめています。4 年目・5 年目で崩れる可能性は残ります。
- 「〜と言ってよさそうに見えます」と書いた箇所は題材からの推測で、裏づけになる資料はありません。
- 難易度・偏差値・合格の見通し・学校の方針については、この資料からは何も言えないため触れていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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