本庄東高等学校附属中学校 の過去問分析

本庄東高等学校附属中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

本庄東高等学校附属中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・第 1 回相当・10 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 埼玉県本庄市
男女 共学
入試回と日程・科目 第 1 回 1 月 10 日/第 2 回 1 月 17 日。どちらも 4 科(国語・算数・理科・社会)、2 科(国語・算数)、英検利用算数(算数と英語の見なし得点)から選んで受けます。第 1 回にだけ帰国生・外国人の受験があります。第 1 回と第 2 回の重複受験ができます(2026 年度募集要項)
試験時間・配点 国語・算数は各 50 分 100 点、理科・社会は各 30 分 50 点。英検利用算数は算数と英語の見なし得点で 200 点満点
名前の似た学校 「本庄第一」とは別の学校です

いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます(上の表は 2026 年度の募集要項によるものです)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 4 科目すべてで、大問の並びが座席(問題の置き場所)のように決まっています。精読した 3 年(算数・理科・社会は 2023・2024・2026、国語は 2016〜2018)で、並びがすべて一致しました。
  2. 出るのは同じ問題ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出る、ということです。年をまたいで一字一句同じ設問は見つかりませんでした。
  3. 答えの書き方の指定がとても細かく、中身が合っていても形が違えば点にならない設問が、どの科目にも毎年あります(→ 10 節)。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算 4 問)を毎日やります。この 4 問は 10 年間ずっと同じ席にあります。
  2. 同じ座席を縦に解きます(算数の大問 3 だけを 5 年ぶん、理科の大問 2 だけを 5 年ぶん、というやり方です)。
  3. 理科の 4 分野(生き物・物理・地学・物質)に穴を作りません。1 分野の欠けが 16 問中 4 問に直結します。

今週やる 1 つ

  1. 直近の算数の大問 6(速さとグラフ)を 1 年ぶん解いて、グラフの折れ目が何を意味するか(出会う・追いつく・折り返す)を読めるか確かめます。

注意

  1. 資料には入試回の表記が無く、以下は第 1 回に相当するものとして読んでください。国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2023・2024・2026) 7 年(2010・2016〜2020・2022) 10 年(2010、2016〜2020、2022〜2024、2026) 高。大問 6 題・小問 20 問が全年度で共通
理科 3 年(2023・2024・2026) 7 年(2010・2016〜2020・2022) 10 年(同上) 高。大問 4 題・小問 16〜17 問。図の説明つきの小問が多い
社会 3 年(2023・2024・2026) 7 年(2010・2016〜2020・2022) 10 年(同上) 高。大問 3 題・小問 20 問前後(精読した 3 年は 24・24・25 問)。資料(地図・グラフ・表)の記述が多い
国語 3 年(2016・2017・2018) 1 年(2010) 4 年(2010、2016〜2018) 中。2019 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)

5. 一番大きな結論

4 科目すべてで、大問の並びが座席のように決まっています。 これがこの学校の過去問のいちばん大きな特徴です。精読した 3 年(算数・理科・社会は 2023・2024・2026、国語は 2016〜2018)で、次がすべて一致していました。

科目 決まっている並び 何年連続で確認したか
算数 1 計算 4 問 → 2 小問集合 5 問(2 番目は必ず食塩水) → 3 場合の数 → 4・5 図形と規則性 → 6 グラフを読む問題 3 年連続(10 年分の集計でも大問 1 は毎年計算)
理科 1 生き物 → 2 物理(力・光・てこ・ふりこ) → 3 地学(星・月・天気) → 4 物質(水溶液・状態変化・密度)。どの大問も小問 4 つ 3 年連続(10 年分の集計でも大問 1 が生き物・大問 2 が物理は例外なし)
社会 1 地理(地図と資料) → 2 歴史(カードを並べる形) → 3 公民。記述は大問 1 と大問 3 に 1 問ずつ 3 年連続
国語 1 説明文 → 2 物語文 → 3 知識(漢字・四字熟語・類義語対義語)。大問 3 の問一〜問三は設問文の言い回しまでほぼ同じ 3 年連続(2016〜2018)

大事なのは、同じ問題が出るわけではない、ということです。出るのは「同じ種類の問題が、同じ場所に」です。原本を突き合わせた範囲では、年をまたいで一字一句同じ設問は見つかりませんでした。算数の大問 1(2) のように、括弧の入れ子から最後に 1/3 を足すところまで作りが同じで数値だけ違う、というものはあります(2023 と 2024)が、これは同じ問題ではありません。

したがってこの学校の過去問の使い方は、「同じ座席を縦に解く」がいちばん効きます。年度を通しで解くより先に、「算数の大問 3 だけを 5 年ぶん」「理科の大問 2 だけを 5 年ぶん」というふうに、同じ位置の大問を縦に並べて解いていくと、その席で何をやらされるかが最短で身につきます(手順は 過去問の使い方)。そのうえで、直近 2〜3 年を時間を計って通しで解けばよい、という順番になります。

もう一つ。答えの書き方の指定がとても細かい学校です。中身が合っていても形が違えば点にならない設問が、どの科目にも毎年あります。科目ごとの実例は 10 節にまとめました。


6. この学校らしさが出る場所


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。単元名だけを拾って、先取りではなく穴埋めの確認に使う読み方もできます。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 4 問 — 整数の四則、分数と小数の混合、逆算(□にあてはまる数を求める計算)、単位換算の 4 点セットです。この 4 問は 10 年間ずっと同じ席にあります。とくに単位換算は kL/L/mL(2023)、m/cm/mm(2024)、t/kg/g(2026)と毎年ちがう単位系が来るので、3 系統とも通しておく価値があります。(確認: 〜2026 年度)
  2. [毎日 10 分] 算数・大問 2 の小問集合(食塩水と角度) — 2 番目は 3 年とも食塩水の濃度です。「濃さを作る」「混ぜる」「水を足す」の 3 パターンを 1 問ずつ回します。角度も 3 年とも後半に 1 問ずつあり、折り返し・三角定規・おうぎ形と形を変えて出ています。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週末 60 分] 算数・大問 3(場合の数)を 5 年ぶん縦に — カードで整数を作る/玉を取り出す/じゃんけんの手、と題材は変わりますが、(1) から (3) へ数を増やして考えさせる作りは共通です。大問 3 だけを過去問から縦に並べるのがいちばん効率のよい枠です。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 算数・図形と最後のグラフ — 面積比は「全体の何倍か」で答える練習を(台形・正六角形)。立体は展開図から組み立てる形と柱体の体積・表面積(2024・2026 と 2 年続けて出ています)。最後の大問 6 はグラフを読む問題で、往復・すれちがい・追いつきの 3 パターンをグラフから読み取れるようにします。水そうにおもりを入れる問題(2023)も同じ席に来ることがあるので、速さと水量の両方を準備しておくと安全です。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週末 60 分] 理科・4 分野の穴つぶし — 生き物・物理・地学・物質のどれか 1 つでも空白があると、その年の大問 1 つ(16 問中 4 問)がまるごと落ちます。物理はてこ・ふりこ・光・電気回路・ばねの 5 単元を「実験の表を読んで数値を求める」形で、地学は星座の動き(1 時間で 15 度・南半球での見え方)・月の満ち欠けと見える時刻・天気図の前線と季節、物質は水溶液の判別(リトマス紙・BTB 液・気体の発生・蒸発乾固)と状態変化と密度の 3 本立てです。加えて「〜という言葉を用いて理由を答えなさい」の練習を 10 問ほど(2026 年度に 2 問出ています)。図は必ず自分で描いてから答える習慣を。この学校の理科は図の読み取りが主体なので、図を飛ばして解く癖があると点になりません。30 分で 16 問なので、知らない単元を考えて埋める時間はありません。(確認: 〜2026 年度)
  6. [毎日 10 分] 社会・語句を漢字で書けるようにする — 「漢字 2 字で」「漢字 4 字で」の指定が毎年 3〜4 問あります。用語を覚えるときに漢字で書けるようにしておきます。読めるだけでは点になりません。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週末 60 分] 社会・記述 2 問と資料読み取り — 記述は地理 1 問・公民 1 問で、資料から読み取ったことに理由を添えて 1〜2 文にします。「〜の語句を用いて」の指定を必ず守ります。あわせて雨温図・工業地帯のグラフ・県別統計表の読み取り(2024・2026 と 2 年続けて大問 1 の柱)、公民の柱(三権分立の仕組み・憲法改正の手続き・裁判所の種類と法廷の配置・税の種類(直接税と間接税)・社会保障を含む歳出の内訳)、歴史の大問 2(カード形式)を 5 年ぶん縦に解いて古代・中世・近世・近代・戦後から 1〜2 問ずつという配分を体に入れること、「あてはまらないもの」「正しくないもの」を選ぶ問題への注意(毎年 1〜2 問)まで、この枠で回します。(確認: 〜2026 年度)
  8. [週 1 回] 国語・字数指定つきの記述と大問 3 の知識 — 記述は二十字・四十字・六十字の 3 段階で、同じ問いを長さを変えて書く訓練が効きます。書き出しの指定・使う語の指定が付くので、条件を答案に反映できているか自分で確認する習慣を。物語文は心情の変化を「前はこうだったが、こうなった」と 2 段に分けて書く形(2018 大問 2 問三が「病院へ向かう時と病院から帰る時」を対にして書かせています)、説明文は指示語の内容説明を字数内でまとめる練習です。大問 3 の知識(漢字の読み書き 4 問・語群から組み立てる四字熟語・類義語対義語・共通漢字)は配点のわりに練習量で伸びるので、毎日少しずつ。語群から組み合わせる形の四字熟語は市販の一問一答と作りが違うので、この学校の過去問で慣れておくのが早道です。ただし国語は 2019 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。(確認: 〜2018 年度)

時間を計った通し演習はいちばん最後です。直近 2〜3 年ぶんを、理科・社会は 30 分厳守で解きます。座席が決まっているぶん、解く順番を自分で決めておけるのがこの学校の強みになります。


8. 科目別の詳細

まず 4 科目を見渡すと、次のようになります。

科目 出題形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数(50 分・100 点) 非常に高い。10 年とも大問 6 題・小問 20 問前後、全問が答えのみ 座席は決まっているが問題は毎年作り直される。図のついた小問が 55% 大問 1 の計算 4 問を落とさないこと。次に場合の数と速さのグラフ
理科(30 分・50 点) 非常に高い。10 年とも大問 4 題、精読した 3 年はすべて 1 大問 4 小問 4 分野から 1 題ずつ。記号選択が主軸で図の読み取りが中心 4 分野に穴を作らないこと。1 分野の欠けが 16 問中 4 問に直結する
社会(30 分・50 点) 高い。10 年とも大問 3 題。記述は毎年 2 問 地理は資料読み取り、歴史はカード形式、公民が最も厚い 語句を漢字で書けること。資料を見て理由を書く記述 2 問
国語(50 分・100 点) 2016〜2018 では高い(説明文・物語文・知識の 3 題) 記述が小問の 2〜3 割。字数指定つき 字数指定つきの記述と、大問 3 の知識問題

配点は国語・算数が各 100 点、理科・社会が各 50 点です。理科と社会は時間が 30 分しかないぶん、迷って止まる余裕がありません。理科は 16 問、社会は 24 問前後を 30 分で処理するので、1 問あたり 1 分強〜2 分弱の計算になります。

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6・小問 20 問前後・答えのみ)

精読した年: 2023・2024・2026 年度(2025 年度は資料にありません)。加えて 2010・2016〜2020・2022 年度の大問構成を構成だけ数えた年として確認しました。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(4 問) 大問 2(5 問) 大問 3(3 問) 大問 4(3 問) 大問 5(2〜3 問) 大問 6(2〜3 問)
2023 計算 4 問(整数四則/分数・小数混合/逆算/単位換算) つるかめ算(個数を合計から逆算)・食塩水・数列・数の性質・折り返しの角度 6 枚のカードで整数を作る(場合の数) 台形の対角線と面積比 直方体の水そうにおもりを沈める(水量) 池のまわりを回る兄と妹(速さとグラフ)
2024 計算 4 問(同じ並び) 和差算(和と差から 2 数を出す)・食塩水・場合の数・三角定規の角度・回転体 2 つの箱から玉を取り出す(場合の数) 台形を 2 直線で 3 分割・面積比 展開図を組み立てた立体の表面積・体積 家と駅の往復(速さとグラフ)
2026 計算 4 問(同じ並び) つるかめ算・食塩水・一の位の数・おうぎ形・五角柱 じゃんけんのあいこ(場合の数) 整数を規則的に並べた表(何段目・何列目) 正六角形の分割と面積比 1680 m の道路を往復する兄と弟(速さとグラフ)

表に出てくるつるかめ算・和差算・回転体などの中身は 用語集 にあります。

小問数は 3 年とも 20 問ちょうど、大問数は 3 年とも 6 題でした。10 年分の集計でも大問は 6 題で動かず、小問は平均 20.1 問(ぶれは 2% 弱)です。

座席の固定(同じ場所に同じ種類の問題が来る)

この学校の算数でいちばんはっきりしているのは、大問の並びが座席のように決まっていることです。精読した 3 年(2023・2024・2026)では次が完全に一致していました。

一方、大問 4・5 の中身は年によって入れ替わります。2023・2024 は大問 4 が平面図形(どちらも台形の面積比)でしたが、2026 は規則性の表に替わり、平面図形が大問 5 に移りました。「図形が 2 題ぶん入る」ことは 3 年とも共通ですが、それが 4 番か 5 番かは決まっていません。

同じ問題そのものの使い回しは、精読した 3 年では見つかりませんでした。ただし大問 1(2) は 2023 が「{2/3 ÷ (1−0.25) + 2/9} × 3/10 + 1/3」、2024 が「{3/4 ÷ (2+0.7) + 5/6} × 3/5 + 1/3」と、括弧の入れ子と最後に 1/3 を足すところまで同じで、数値だけが違います。これは同じ作りの問題であって、同じ問題ではありません。

頻出単元と周期

精読した 3 年で毎年出た単元は、四則計算・逆算・単位換算(大問 1)、食塩水の濃度、場合の数、平面図形の面積比、速さとグラフです。2 年に出た単元はつるかめ算(2023・2026)。角度は 3 年とも大問 2 の後半に 1 問ずつありました(折り返し・三角定規・おうぎ形)。立体図形は 2024(展開図)と 2026(五角柱)で 2 年連続、2023 は水そうの中の直方体という形で立体の量が問われています。

10 年分の集計での単元の重みは、平面図形 23%・立体図形 15%・場合の数 15%・計算 15%・数の性質と規則性 12% です。図のついた小問が 55% を占め、関東の同じ資料の中では上位に入ります。図を描いて考える割合が高いという点は数字にも出ています。

問い方の特徴

8-2. 理科(30 分・50 点・大問 4・小問 16 問)

精読した年: 2023・2024・2026 年度。3 年とも大問 4 題・小問 16 問で、どの大問も小問がちょうど 4 つでした。10 年分の集計でも大問は 4 題で動かず、小問は平均 16.9 問です。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(生き物) 大問 2(物理) 大問 3(地学) 大問 4(物質)
2023 マツの枝と花粉(花のつくり・風で運ばれる花粉) ふりこ(長さ・重さ・ふれはばと 1 往復の時間) 南の空の星座と 4 時間後の位置・南半球での見え方 5 種類の水溶液 A〜E の判別(塩酸・炭酸水・食塩水・アンモニア水・石灰水)
2024 食べる・食べられる関係と数のつり合い 凸レンズとスクリーンにうつる像・焦点きょり 月の満ち欠けと夕方の南の空 エタノールの状態変化(袋がふくらむ実験)
2026 ヒトの血液の流れと肺のつくり てこ(せんぬきと実験用てこのつり合い) 4 日間の天気図と前線・台風の災害 密度(メスシリンダーで体積を測る・浮き沈み)

座席の固定(同じ場所に同じ種類の問題が来る)

大問の分野の並びが 3 年とも完全に同じでした。1 番が生き物、2 番が物理(力・光・てこ・ふりこ)、3 番が地学(星・月・天気)、4 番が物質(水溶液・状態変化・密度)です。10 年分の集計でも、大問 1 が生き物・大問 2 が物理という並びは例外がありません。3 番と 4 番については、集計上 1 度だけ 3 番に物質の分野が来た年があるように見えますが、その年の原本は開いていないので断定はしません。

さらに細かい共通点として、どの大問も (1) が用語を答えさせる易しい問いから始まります。2024 大問 1(1)「食べる・食べられる関係のつながりを何といいますか」、2026 大問 2(1)「力がはたらく点を何といいますか」、2026 大問 4(1) はメスシリンダーの目盛りの読み方です。ここを取りこぼさないことが 50 点満点の科目では大きいところです。

同じ問題そのものの使い回しは、精読した 3 年では見つかりませんでした。星座は 2023、月は 2024、天気図は 2026 と、地学の題材は年ごとに移っています。

頻出単元と周期

10 年分の集計で重い順に、星・星座 11%、人体 8%、てこ・つり合い 7%、熱と状態変化 7%、ふりこ・物体の運動 7% です。特定の単元に偏らず、4 分野から 1 題ずつ広く出す作りなので、分野の穴が 1 つあると 50 点のうち 12〜13 点がまるごと危なくなります。

原本で確認できた範囲では、てこは 2026、ふりこは 2023、光は 2024 と、物理の題材が 3 年で一巡しています。地学は星座(2023)→ 月(2024)→ 天気(2026)と、こちらも重ならないように回しています。

8-3. 社会(30 分・50 点・大問 3・小問 24 問前後)

精読した年: 2023・2024・2026 年度。3 年とも大問 3 題、小問は 24・24・25 問でした。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(地理・8 問) 大問 2(歴史・8〜9 問) 大問 3(公民・7〜8 問)
2023 貿易と情報通信(成田・名古屋港の輸出品、輸入相手国、コールドチェーン) 6 枚のカード(大化の改新〜戦後) 江戸の藩から説き起こす地方自治
2024 関東地方と中部地方の地図(雨温図・工業地帯・水揚量) 5 枚のカード(歴史上の女性) 日本国憲法と三権分立(憲法の番人)
2026 北海道と東北地方の地図(白神山地・雨温図・地熱発電・半導体工場) 5 枚のカード(源氏物語など文学作品) 日本国憲法公布 80 年(平等権・内閣・裁判・財政)

座席の固定(同じ場所に同じ種類の問題が来る)

問い方の反復(同じ聞き方が毎年出る)

「空らん(①)にあてはまる語句を、漢字◯字で答えなさい」という形が 3 年とも出ています。2023 は漢字 4 字・漢字 3 字、2024 は漢字 2 字・漢字 4 字・漢字 5 字、2026 は漢字 2 字・漢字 3 字・漢字 4 字。答える語は毎年違いますが、聞き方はそのままです。カタカナ指定(2023 大問 3 問 5、2024 大問 1 問 6)、アルファベット 3 字指定(2023 大問 1 問 8)もあります。

もう一つ繰り返されるのが「あてはまらないものを次のア〜エから 1 つ選び」です。2023 に 2 問(大問 2 問 8・大問 3 問 2)、2024 に 1 問(大問 3 問 7)、2026 は「正しくないもの」という言い方で 1 問(大問 2 問 6)。正しいものを選ぶのか、あてはまらないものを選ぶのかを毎回確かめる必要があります。

同じ問題そのものの使い回しは、精読した 3 年では見つかりませんでした。空欄補充の言い回しが揃っているだけで、問われている語も資料も年ごとに別物です。

頻出単元と周期

10 年分の集計で重い順に、公民の憲法・政治 19%、古代〜中世の歴史 15%、近現代の歴史 14%、地理の社会・環境・世界 12%、地理の産業 11% です。細かく見ると三権分立・国会・内閣・裁判所が 8%、地方自治 7%。公民が最も厚いのがこの学校の特徴で、大問 3 がまるごと公民に充てられているぶんが効いています。

大問 3 の中身は、集計上、三権分立(2010・2019・2024)→ 日本国憲法(2016・2026)→ 経済・労働(2017・2020)→ 地方自治(2018・2023)と回っています。精読した 3 年では 2023 が地方自治、2024 が三権分立、2026 が憲法と財政・税でした。

時事に近い題材は、2024 の新紙幣の肖像(津田梅子)、2026 の憲法公布 80 年・2023 年の半導体工場のように、大きなできごとを 1 問だけ絡める程度です。年号を丸暗記するような時事対策は見当たりませんでした。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3。2016〜2018 の資料のみ)

国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。ここに書いたのは 2016〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。精読した年: 2016・2017・2018 年度。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(7〜9 問) 大問 2(8 問) 大問 3(4〜10 問)
2016 説明文(妖怪・お化けと幽霊のちがい、景観の変化) 物語文(部活の新人戦と友人関係) 漢字・四字熟語・類義語対義語・慣用句・共通漢字
2017 説明文(相の島のノラネコと人の共存) 物語文(美術教室・友人とのすれちがい) 漢字・四字熟語・類義語対義語・慣用句・ことわざ
2018 説明文(音と光は波である・電波) 物語文(小学 4 年生の僕と 3 人の友達) 漢字・四字熟語・類義語対義語・共通漢字

座席の固定(同じ場所に同じ種類の問題が来る)

大問 1 が説明文、大問 2 が物語文、大問 3 が知識。 3 年とも一致しました。さらに大問 3 の中身の並びまで揃っていて、問一が漢字の読み書き(読み 1 問・書き 3 問)、問二が「次の意味になる四字熟語を、あとの語群の漢字を組み合わせて書きなさい」、問三が「( )の指示にあてはまる言葉を語群から選び、漢字に直して答えなさい」(類義語・対義語)です。この 3 問セットは 2016・2017・2018 の設問文の言い回しまでほぼ同じで、語群から漢字を組み立てさせるという独特の作りが続いています。

その後ろ(問四以降)は年で変わります。2016 は慣用句の共通漢字と熟語の共通漢字、2017 は慣用句の穴埋めと「十二支にふくまれない動物」を選ぶ問題、2018 は共通漢字だけでした。

大問 1・大問 2 の中でも、問一が接続語や語句の空欄補充(2016 大問 1 問一、2017 大問 2 問一、2018 大問 1 問一・大問 2 問二)という並びが繰り返されています。

同じ問題そのものの使い回しは、精読した 3 年では見つかりませんでした。文章は毎年別のものが選ばれています。

出典について

原本の本文末尾で出典表記を確認できたのは 2018 年度の 2 題だけで、大問 1 が朝永振一郎『見える光、見えない光』、大問 2 が村山由佳『約束』(集英社)でした。2016・2017 年度は本文末尾に出典の表記が見当たらず、資料の出典一覧に載っている書名も本文中で引用された別の書名を拾ったものだったので、ここには書きません。説明文は科学・民俗・社会をやわらかく説く新書寄りの文章、物語文は小学生〜中学生が主人公の学校生活もの、という選び方は 3 年とも共通しています。


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した 3 年に出ていないものの、過去に大問として立っていて、座席の作りから戻ってくる余地があるものです。最終確認年度は、その単元を最後に確認できた年度を指します。「自動集計」とある行は原本を開いていません。

科目 単元 最終確認年度 確認のしかた なぜ戻る余地があるか
算数 水そうの水量とグラフ 2023 年度(大問 5) 原本 最後の大問は「グラフを読む問題」の席で、速さと水量が交代で入っている
算数 回転体・立体の切断 2024 年度(大問 2(5) の回転体) 原本 図形が 2 題ぶん入る席があり、立体は 2 年に 1 度は顔を出す
理科 電気回路 2020 年度 自動集計 物理の席は 1 つで、てこ・ふりこ・光が 3 年で回った
理科 地層・流水のはたらき 2018・2019 年度 自動集計 地学の席も 1 つで、星座・月・天気が 3 年で回った
理科 気体の性質 2020 年度 自動集計 物質の席は水溶液・状態変化・密度で回っており、気体が長く空いている
理科 ばね 2010 年度 自動集計 物理の席の候補として長く空いている
社会 経済・労働・財政(単独の大問として) 2020 年度 自動集計 公民の席は三権分立・憲法・地方自治・経済が順に回っている。2026 は大問 3 の中に歳出のグラフと消費税で 2 問入った
社会 地方自治(単独の大問として) 2023 年度(大問 3) 原本 集計では 5〜6 年おきに大問として立っている
社会 世界地理・環境問題 2018・2022 年度 自動集計 精読した 3 年の大問 1 はすべて日本の地理だった。世界地図が来る年に備えて主要国の位置と貿易相手国は押さえておきたい
国語 2019 年度以降の資料が無いため判断できない

10. 形式面の注意

答えの書き方の指定が細かい学校です。精読した 3 年(国語は 2016〜2018)で確認できた範囲を、科目ごとにまとめます。

算数

理科

社会

国語

時間


11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)

この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さ、図形への慣れ、読解、短い記述、漢字語彙の 5 本です。この学校で最終的に効いてくる入口だけを挙げると、分数と小数が混ざった四則計算(算数の大問 1 に毎年あります)、単位の換算(kL/L/mL、m/cm/mm、t/kg/g)、図を自分で描く習慣(算数も理科も図が主役です)、漢字を書くこと(社会の答えも国語の大問 3 も漢字で書かせます)。時間を計るのはまだ先で構いません
小 5(幅) 全分野をひととおり学び終える時期です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と単位換算(kL/L/mL、m/cm/mm、t/kg/g)を独立した練習項目として毎日、週末 60 分はその週の単元 1 つ。この学校は座席が決まっているぶん、どの単元がどの席に来るかがはっきりしているので、8 節の年度×大問の題材表をそのまま「小 5 で一巡する単元リスト」に使えます。算数は次の順に置きます。計算 → つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元) → 食塩水 → 場合の数 → 平面図形の面積比 → 立体 → 規則性 → 速さとグラフ。理科は 4 分野(生き物・物理・地学・物質)を 1 周、社会は地理(地図と統計)・歴史(古代から戦後まで通し)・公民(憲法と三権分立と地方自治)。国語は記述に字数の指定がある学校なので、理由を 2〜3 文で書く習慣をこの時期から。ただし国語は 2019 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目がそのまま小 6 の計画になります。この学校は座席が決まっているので、縦に解く(同じ大問番号を年度をまたいで並べる)やり方に大きく時間をかける価値があります。夏までに算数の大問 1〜3 と理科の 4 分野を縦に、秋以降に社会の記述と国語の記述、直前期に通し演習という配分が組みやすいところです

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡と、小 6 の「縦に解く」の量の両方ですが、比重は小 5 寄りです。理由は、出題そのものは毎年作り直されていて、覚えた問題がそのまま出るわけではないからです。ただし「どの席に何が来るか」は決まっているので、小 5 のうちに単元の穴を消しておけば、小 6 では席ごとの解き方を固める作業に集中できます。逆に穴を残したまま小 6 に入ると、理科のように 4 分野を 1 題ずつ出す科目で、毎年 4 問を捨てることになります。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問の演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏はここでは扱いません。国語は資料の年数が足りないため、下の比較は算数・理科・社会の 3 科目で計算されたものです。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。

近さは、科目ごとの「大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の言い回しの重なり」と、単元分布の似かたを合成したものです。同じ問題が出るという意味ではありません。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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